JPH0512174U - クリツプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 一個のクリップで大小二種類の挾持力を有す
るクリップを得る。 【構成】 直線状に延びる直線部７ｃと、これから円弧
状に曲がる円弧部７ｂとにより、中心から半径方向外方
に向けてリング状の第１リング部６、第２リング部７及
び第３リング部８を順次形成し、各リング部の一端側に
位置する三個の円弧部６ａ，７ａ，８ａを、互いに半径
方向に離間させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、書類、伝票等を止めるクリップに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の技術として、図４に示すクリップがあった。図４において１は針金を細 長い渦巻状にかつ略二重巻きに曲げて形成したクリップであり、内側の第１リン グ部２とこの第１リング部２の外周を囲繞する第２リング部３とを連続して形成 する。上記第１リング部２は左右方向に平行に延びる直線部２ａの左端を半円弧 状の円弧部２ｂにより連結されたＵ字形に形成され、第２リング部３は第１リン グ部２の直線部３ａの外側に接して左右方向に平行に延びる直線部３ａと、この 直線部の左右両端を連結する半円弧状の円弧部３ｂ，３ｃとにより環形に形成さ れ、左部の円弧部３ｂは第１リング部２の円弧部２ｂに対して左方に離間させる 。そして、図４および図５に示すように、書類４の端部に円弧部２ｂ，３ｂ側か ら押し込み、第１、第２リング部２，３により書類４を挾んで止める。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来のものは、クリップ１による書類４の挾持力が、第１リング部２と第 ２リング部３とを連結する一個の円弧部３ｃの弾性変形のみで行なわれていたた め、広面積あるいは厚手の書類を止める際にはその挾持力が弱くなり、止めた書 類４が不用意にずれたり、抜け落ちたりする欠点があった。本考案は上記欠点を 解消した新規なクリップを得ることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するために、以下の如く構成したものである。即ち 、線材により直線状に延びる直線部と該直線部から円弧状に曲がる円弧部とを順 次渦巻状に懸回してなるクリップにおいて、前記直線部および円弧部により中心 から半径方向外方に向けてリング状の第１リング部、第２リング部および第３リ ング部を順次形成し、各リング部の一端側に位置する三個の円弧部を互いに半径 方向に離間させる構成にしたものである。

【０００５】

【作用】

本考案は上記構成にしたものであるから、書類を止める際に、第１リング部〜 第３リング部の一端側を書類に向け、第１、第３リング部を該書類の一方の面に 、第２リング部を該書類の他方の面に対面させて押し込むと、第１リング部と第 ２リング部とを連結する円弧部と、第２リング部と第３リング部とを連結する円 弧部とが互いに交叉して上記書類の両面を挾むことになる。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図において、図１は本考案の 実施例を示す平面図、図２は書類を挾んだ状態の平面図、図３はその右側面図で ある。図１において５は針金を細長い渦巻状にかつ略三重巻きに曲げて形成した クリップである。

【０００７】 上記クリップ５は直線部および円弧部により中心から半径方向外方に向けて細 長いリング状の第１リング部６、第２リング部７および第３リング部８を連続し て有し、第１〜第３リング部６〜８は、その左端部の円弧部６ａ，７ａ，８ａを 互いに左右（長手方向）に離間させるとともに、第１、第２リング部６，７の左 端部の円弧部６ａ，７ａの間隔Ｌ１を、第２、第３リング部７，８の左端部の円 弧部７ａ，８ａの間隔Ｌ２よりも若干大きくする。また第２、第３リング部７， ８の右端部の円弧部７ｂ，８ｂおよび第１〜第３リング部６〜８の各直線部６ｃ 〜８ｃは互いに接触させ、第１リング部７の右端部６ｂつまり始端部は上記円弧 部７ｂ，８ｂから左方に離間させてＬ字形に屈曲させる。

【０００８】 次に上記実施例の作用、効果について説明する。広面積あるいは厚手の書類を 止める際には、図２に示すように、クリップ５の左端部を書類１０の端部に向け 、まず第２リング部７の左端部の円弧部７ａを、第１リング部６および第３リン グ部８の左端部の各円弧部６ａ，８ａに対して例えば背面方向に偏倚させ、これ ら円弧部７ａと円弧部６ａ，８ａとの間に上記書類１０の端部を押し込む。さす れば、図３に示すように、第１リング部６と第２リング部７とを連結する右端部 の円弧部７ｂと、第２リング部７と第３リング部８とを連結する右端部の円弧部 ８ｂとが互いに交叉して上記書類１０の両面を挾むことになる。このため上記書 類１０は上記二個の円弧部７ｂ，８ｂの弾発力により挾持され、その挾持力は従 来に比し少なくとも二倍となり、広面積あるいは厚手の書類を確実に止めること ができる。

【０００９】 次に、小面積あるいは薄手の書類を止める際には、第３リング部８の左端部の 円弧部８ａを、第１リング部６および第２リング部７の左端部の各円弧部６ａ， ７ａに対して例えば正面方向に偏倚させ、これら円弧部８ａと円弧部６ａ，７ａ との間に上記書類１０の端部を押し込むと、第３リング部８と第２リング部７と を連結する右端部の円弧部８ｂのみが上記書類１０の両面を挾むことになる。こ のため書類１０は上記一個の円弧部８ｂのみの弾発力により挾持され、その挾持 力が小さくなり、小面積あるいは薄手の書類を損傷することなく止めることがで きる。

【００１０】

【考案の効果】

以上の説明から明らかな如く、本考案によれば、小型にしながら一個のクリッ プで大小二種類の挾持力で書類を止めることができ、書類の種類に応じてその挾 持力を適宜選択することができる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の実施例を示す平面図である。

【図２】本考案の実施例を示す書類を挾んだ状態の平面
図である。

【図３】図２の右側面図である。

【図４】従来例を示す書類を挾んだ状態の平面図であ
る。

【図５】図４の右側面図である。

【符号の説明】

５ クリップ ６ 第１リング部 ６ａ 円弧部 ６ｂ 右端部 ６ｃ 直線部 ７ 第２リング部 ７ａ 円弧部 ７ｂ 円弧部 ７ｃ 直線部 ８ 第３リング部 ８ａ 円弧部 ８ｂ 円弧部 ８ｃ 直線部 １０ 書類

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 線材により直線状に延びる直線部と該直
   線部から円弧状に曲がる円弧部とを順次渦巻状に懸回し
   てなるクリップにおいて、前記直線部および円弧部によ
   り中心から半径方向外方に向けてリング状の第１リング
   部、第２リング部および第３リング部を順次形成し、各
   リング部の一端側に位置する三個の円弧部を互いに半径
   方向に離間させたことを特徴とするクリップ。