JPH05119093A - 電位分布測定装置 - Google Patents
電位分布測定装置Info
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- JPH05119093A JPH05119093A JP28274691A JP28274691A JPH05119093A JP H05119093 A JPH05119093 A JP H05119093A JP 28274691 A JP28274691 A JP 28274691A JP 28274691 A JP28274691 A JP 28274691A JP H05119093 A JPH05119093 A JP H05119093A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、微小な形状における表面電位分布を
高分解能で測定しようとするものである。 【構成】カンチレバー(14)を走査手段(12,21) により試
料(13)に対して走査し、このときにカンチレバー(14)と
試料(13)との間の原子間力によるカンチレバー(14)の微
小変位を変位測定手段(16,18,19)により測定し、か つ
この微小変位に応じてカンチレバー(14)と試料(13)との
間隔を間隔制御手段(20)により一定に制御する。この状
態にカンチレバー(14)と試料(13)との間を移動する電荷
に応じた電位を電位分布手段(22,24)により測定し、こ
の電位から試料(13)の表面の電位分布が求められる。
高分解能で測定しようとするものである。 【構成】カンチレバー(14)を走査手段(12,21) により試
料(13)に対して走査し、このときにカンチレバー(14)と
試料(13)との間の原子間力によるカンチレバー(14)の微
小変位を変位測定手段(16,18,19)により測定し、か つ
この微小変位に応じてカンチレバー(14)と試料(13)との
間隔を間隔制御手段(20)により一定に制御する。この状
態にカンチレバー(14)と試料(13)との間を移動する電荷
に応じた電位を電位分布手段(22,24)により測定し、こ
の電位から試料(13)の表面の電位分布が求められる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、nmオーダの面分解能
で表面電位分布を測定する電位分布測定装置に関する。
で表面電位分布を測定する電位分布測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子間力顕微鏡はnmオーダの分解能で
表面形状を測定するもので、その概略構成は次の通りと
なっている。すなわち、試料の上方には先端に探針の設
けられたカンチレバーが配置され、かつこのカンチレバ
ーが試料に対して走査される。このとき探針と試料との
間にはファン・デァ・ワールスカなどの原子間力が働
き、この原子間力によりカンチレバーは試料の形状に応
じて微小変位する。この状態にカンチレバーには例えば
レーザ光が照射され、その反射レーザ光が受光される。
そて、この受光位置からカンチレバーの微小変位が測定
され、この測定結果から試料の表面形状が求められる。
しかしながら、かかる原子間力顕微鏡ではnmオーダで
表面形状を測定できるものの、その表面の電位分布を測
定することは原理的に不可能である。
表面形状を測定するもので、その概略構成は次の通りと
なっている。すなわち、試料の上方には先端に探針の設
けられたカンチレバーが配置され、かつこのカンチレバ
ーが試料に対して走査される。このとき探針と試料との
間にはファン・デァ・ワールスカなどの原子間力が働
き、この原子間力によりカンチレバーは試料の形状に応
じて微小変位する。この状態にカンチレバーには例えば
レーザ光が照射され、その反射レーザ光が受光される。
そて、この受光位置からカンチレバーの微小変位が測定
され、この測定結果から試料の表面形状が求められる。
しかしながら、かかる原子間力顕微鏡ではnmオーダで
表面形状を測定できるものの、その表面の電位分布を測
定することは原理的に不可能である。
【0003】一方、回転プローブ法と称する表面電荷分
布測定装置がある。図5はかかる装置の構成図であっ
て、プローブ1は試料2の上方に配置され、かつこのプ
ローブ1は電動機3により回転する円板4に取り付けら
れている。そして、プローブ1には高抵抗R及びコンデ
ンサC0 を介して高入力インピーダンスの演算増幅器5
が接続されている。なお、Cf は帰還コンデンサであ
る。
布測定装置がある。図5はかかる装置の構成図であっ
て、プローブ1は試料2の上方に配置され、かつこのプ
ローブ1は電動機3により回転する円板4に取り付けら
れている。そして、プローブ1には高抵抗R及びコンデ
ンサC0 を介して高入力インピーダンスの演算増幅器5
が接続されている。なお、Cf は帰還コンデンサであ
る。
【0004】かかる構成において、試料2に電荷Qを印
加すれば、t秒後における出力電圧v0 は、Cf 》(C
s +C0 )/Gの関係のとき、およそ −Q/Cf ・exp (−t/τ) …(1) となる。なお、τはおよそR・Cf ・Gとなる。又、C
0 は入力容量と分布容量の和、Gは演算増幅器5の利得
である。従って、表面電荷は上記(1) 式から測定時間が
短くt《τが成立する範囲では電荷QはCs 、C0 に無
関係に求めることができる。
加すれば、t秒後における出力電圧v0 は、Cf 》(C
s +C0 )/Gの関係のとき、およそ −Q/Cf ・exp (−t/τ) …(1) となる。なお、τはおよそR・Cf ・Gとなる。又、C
0 は入力容量と分布容量の和、Gは演算増幅器5の利得
である。従って、表面電荷は上記(1) 式から測定時間が
短くt《τが成立する範囲では電荷QはCs 、C0 に無
関係に求めることができる。
【0005】しかしながら、かかる装置では試料2の表
面電荷を測定できるものの、プローブ1と試料2との間
隔に変動があると、この変動がそのまま測定結果に影響
を与えて誤差を生じる。又、プローブ1と試料2との間
隔をnmオーダに接近することが困難であり、このため
微小な形状における電荷分布を測定することが不可能と
なる。
面電荷を測定できるものの、プローブ1と試料2との間
隔に変動があると、この変動がそのまま測定結果に影響
を与えて誤差を生じる。又、プローブ1と試料2との間
隔をnmオーダに接近することが困難であり、このため
微小な形状における電荷分布を測定することが不可能と
なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように原子間力
顕微鏡ではnmオーダの分解能で表面形状を測定できる
もののその表面電位分布を測定することは不可能であ
り、一方、表面電荷分布測定装置ではプローブ1と試料
2との間隔に変動が誤差を生じ、かつプローブ1と試料
2との間隔を数オングストローム程度に接近することが
困難で微小な形状における電荷分布を測定することは不
可能である。そこで本発明は、微小な形状における表面
電位分布を高分解能で測定できる電位分布測定装置を提
供することを目的とする。
顕微鏡ではnmオーダの分解能で表面形状を測定できる
もののその表面電位分布を測定することは不可能であ
り、一方、表面電荷分布測定装置ではプローブ1と試料
2との間隔に変動が誤差を生じ、かつプローブ1と試料
2との間隔を数オングストローム程度に接近することが
困難で微小な形状における電荷分布を測定することは不
可能である。そこで本発明は、微小な形状における表面
電位分布を高分解能で測定できる電位分布測定装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、試料の上方に
配置される先端に探針が設けられたカンチレバーと、こ
のカンチレバーを試料に対して走査する走査手段と、カ
ンチレバーと試料との間の原子間力によるカンチレバー
の微小変位を測定する変位測定手段と、この変位測定手
段により測定された微小変位に応じてカンチレバーと試
料との間隔を一定に制御する間隔制御手段と、カンチレ
バーと試料との間を移動する電荷に応じた電位を測定し
て試料表面の電位分布を求める電位分布手段とを備えて
上記目的を達成しようとする電位分布測定装置である。
配置される先端に探針が設けられたカンチレバーと、こ
のカンチレバーを試料に対して走査する走査手段と、カ
ンチレバーと試料との間の原子間力によるカンチレバー
の微小変位を測定する変位測定手段と、この変位測定手
段により測定された微小変位に応じてカンチレバーと試
料との間隔を一定に制御する間隔制御手段と、カンチレ
バーと試料との間を移動する電荷に応じた電位を測定し
て試料表面の電位分布を求める電位分布手段とを備えて
上記目的を達成しようとする電位分布測定装置である。
【0008】
【作用】このような手段を備えたことにより、カンチレ
バーが走査手段により試料に対して走査され、このとき
にカンチレバーと試料との間の原子間力によるカンチレ
バーの微小変位が変位測定手段により測定され、かつこ
の微小変位に応じてカンチレバーと試料との間隔が間隔
制御手段により一定に制御される。この状態にカンチレ
バーと試料との間を移動する電荷に応じた電位が電位分
布手段により測定され、この電位から試料表面の電位分
布が求められる。
バーが走査手段により試料に対して走査され、このとき
にカンチレバーと試料との間の原子間力によるカンチレ
バーの微小変位が変位測定手段により測定され、かつこ
の微小変位に応じてカンチレバーと試料との間隔が間隔
制御手段により一定に制御される。この状態にカンチレ
バーと試料との間を移動する電荷に応じた電位が電位分
布手段により測定され、この電位から試料表面の電位分
布が求められる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
して説明する。
【0010】図1は電位分布測定装置の構成図である。
本体10の下部にはマイクロメータヘッドから成る粗調
整機構11が設けられ、この粗調整機構11の先端にチ
ューブスキャナ12が設けられている。このチューブス
キャナ12は試料13を載置し、この試料13を水平方
向に走査し、かつ垂直方向に移動させる機能を有してい
る。このチューブスキャナ12は図2に示すように円筒
状に形成されるもので、圧電素子12a、12b及び電
極12c、12d、12eを有している。そして、電極
12c、12dに電圧が印加されることにより圧電素子
12aが水平方向に微小変位し、又、電極12eに電圧
が印加されることにより圧電素子12bが上下方向に微
小変位するようになっている。
本体10の下部にはマイクロメータヘッドから成る粗調
整機構11が設けられ、この粗調整機構11の先端にチ
ューブスキャナ12が設けられている。このチューブス
キャナ12は試料13を載置し、この試料13を水平方
向に走査し、かつ垂直方向に移動させる機能を有してい
る。このチューブスキャナ12は図2に示すように円筒
状に形成されるもので、圧電素子12a、12b及び電
極12c、12d、12eを有している。そして、電極
12c、12dに電圧が印加されることにより圧電素子
12aが水平方向に微小変位し、又、電極12eに電圧
が印加されることにより圧電素子12bが上下方向に微
小変位するようになっている。
【0011】本体10にはカンチレバー14が設けられ
ている。このカンチレバー14は導電性の材料から形成
され、その先端に探針15が設けられている。そして、
この探針15と試料13との間隔が数オングストローム
程度となるように配置されている。
ている。このカンチレバー14は導電性の材料から形成
され、その先端に探針15が設けられている。そして、
この探針15と試料13との間隔が数オングストローム
程度となるように配置されている。
【0012】又、本体の上部にはレーザ出力装置16が
設けられ、このレーザ出力装置16はレーザ駆動装置1
7により駆動制御されるようになっている。このレーザ
出力装置16はレーザ光を下方のカンチレバー14に向
かって出力されるように設けられている。又、本体の斜
め上部には位置検出素子(PSD,Position Sensiti
ve Detector )18が設けられている。この位置検出
素子18はカンチレバー14からの反射レーザ光を受光
し、この受光位置に応じた電気信号を出力する機能を有
している。信号処理装置19は位置検出素子18からの
電気信号を入力し、この電気信号からカンチレバー14
の微小変位量を求める機能を有している。
設けられ、このレーザ出力装置16はレーザ駆動装置1
7により駆動制御されるようになっている。このレーザ
出力装置16はレーザ光を下方のカンチレバー14に向
かって出力されるように設けられている。又、本体の斜
め上部には位置検出素子(PSD,Position Sensiti
ve Detector )18が設けられている。この位置検出
素子18はカンチレバー14からの反射レーザ光を受光
し、この受光位置に応じた電気信号を出力する機能を有
している。信号処理装置19は位置検出素子18からの
電気信号を入力し、この電気信号からカンチレバー14
の微小変位量を求める機能を有している。
【0013】間隔制御装置20は信号処理装置19で求
められたカンチレバー14の微小変位量を受け、この微
小変位量からカンチレバー14と試料13との間隔を一
定に制御する電圧を変位制御信号としてチュ−ブスキャ
ナ12の電極12eに印加する機能を有している。又、
この間隔制御装置20はカンチレバー14の微小変位量
を表面形状データとして出力する機能を有している。
められたカンチレバー14の微小変位量を受け、この微
小変位量からカンチレバー14と試料13との間隔を一
定に制御する電圧を変位制御信号としてチュ−ブスキャ
ナ12の電極12eに印加する機能を有している。又、
この間隔制御装置20はカンチレバー14の微小変位量
を表面形状データとして出力する機能を有している。
【0014】又、走査装置21はチュ−ブスキャナ12
の各電極12c、12dに走査位置に応じた電圧を印加
して圧電素子12aを微小変位させて試料13を水平方
向に走査させる機能を有している。
の各電極12c、12dに走査位置に応じた電圧を印加
して圧電素子12aを微小変位させて試料13を水平方
向に走査させる機能を有している。
【0015】一方、カンチレバー14には電荷測定装置
22が接続されている。この電荷測定装置22はカンチ
レバー14と試料13との間を移動する電荷Qの量に応
じた電位を測定する機能を有している。具体的には図3
に示すようにカンチレバー14に対して高抵抗Rg 及び
電荷測定回路23が接続されている。この電荷測定回路
23は高抵抗Rg に現れる電位Eを測定して試料13の
表面電位V(x) を求める機能を有している。なお、表面
電位V(x) は位置の関数として表される。
22が接続されている。この電荷測定装置22はカンチ
レバー14と試料13との間を移動する電荷Qの量に応
じた電位を測定する機能を有している。具体的には図3
に示すようにカンチレバー14に対して高抵抗Rg 及び
電荷測定回路23が接続されている。この電荷測定回路
23は高抵抗Rg に現れる電位Eを測定して試料13の
表面電位V(x) を求める機能を有している。なお、表面
電位V(x) は位置の関数として表される。
【0016】この表面電位V(x) の測定原理を説明する
と、カンチレバー14には試料13の表面電位V(x) と
同一の電位が生じ、この電位は電荷Qの移動を伴う。こ
の電荷Qの移動により高抵抗Rg には電位Eが現れる。
この電位Eは、カンチレバー14と試料13との間の静
電容量をCaとすれば、 E=iRg 、i=dQ/dt、Q=Ca・V(x) から E=Rg ・dCa・V(x) /dt …(2) となる。ここで、静電容量Caは試料13の表面形状に
よって変化するので、上記式(2) は E=Rg {V(x) (dCa/dt)+C(dV(x) /dt)} …(3) となる。ところが、カンチレバー14と試料13の表面
との間隔は一定に制御されるので、上記式(3) は E=Rg ・Ca{dV(x) /dt} …(4) となる。しかるに、電荷測定回路23はこの式(4) に従
って試料13の表面電位V(x) を求める。
と、カンチレバー14には試料13の表面電位V(x) と
同一の電位が生じ、この電位は電荷Qの移動を伴う。こ
の電荷Qの移動により高抵抗Rg には電位Eが現れる。
この電位Eは、カンチレバー14と試料13との間の静
電容量をCaとすれば、 E=iRg 、i=dQ/dt、Q=Ca・V(x) から E=Rg ・dCa・V(x) /dt …(2) となる。ここで、静電容量Caは試料13の表面形状に
よって変化するので、上記式(2) は E=Rg {V(x) (dCa/dt)+C(dV(x) /dt)} …(3) となる。ところが、カンチレバー14と試料13の表面
との間隔は一定に制御されるので、上記式(3) は E=Rg ・Ca{dV(x) /dt} …(4) となる。しかるに、電荷測定回路23はこの式(4) に従
って試料13の表面電位V(x) を求める。
【0017】表示装置24は走査装置21から走査位置
を受けるとともに電荷測定装置22から表面電位V(x)
を受けて試料13の表面電位分布を表示する機能を有し
ている。又、この表示装置24は間隔制御装置20から
表面形状データを受けて試料13の表面形状を表示し、
かつこの表面形状上に表面電位分布を表示する機能を有
している。次に上記の如く構成された装置の作用につい
て説明する。
を受けるとともに電荷測定装置22から表面電位V(x)
を受けて試料13の表面電位分布を表示する機能を有し
ている。又、この表示装置24は間隔制御装置20から
表面形状データを受けて試料13の表面形状を表示し、
かつこの表面形状上に表面電位分布を表示する機能を有
している。次に上記の如く構成された装置の作用につい
て説明する。
【0018】先ず、探針15と試料13との間隔が数オ
ングストローム程度に制御される。この間隔の制御は粗
調整機構11により粗調整され、次に間隔制御装置20
から精密調整のための変位制御信号がチューブスキャナ
12の電極12eに印加されて行われる。
ングストローム程度に制御される。この間隔の制御は粗
調整機構11により粗調整され、次に間隔制御装置20
から精密調整のための変位制御信号がチューブスキャナ
12の電極12eに印加されて行われる。
【0019】このように探針15と試料13との間隔が
数オングストロームに制御されると、探針15と試料1
3との間にはファン・デァ・ワールスカなどの原子間力
が働き、この原子間力によりカンチレバー14は微小変
位する。
数オングストロームに制御されると、探針15と試料1
3との間にはファン・デァ・ワールスカなどの原子間力
が働き、この原子間力によりカンチレバー14は微小変
位する。
【0020】又、走査装置21はチューブスキャナ12
の各電極12c、12dに対して走査位置に応じた電圧
を印加する。この電圧印加により圧電素子12aは変位
して試料13を水平方向に走査する。
の各電極12c、12dに対して走査位置に応じた電圧
を印加する。この電圧印加により圧電素子12aは変位
して試料13を水平方向に走査する。
【0021】この状態にレーザ出力装置16はレーザ駆
動装置17の駆動制御によりレーザ光を出力する。この
レーザ光はカンチレバー14に照射し、その反射レーザ
光が位置検出素子18に入射する。この場合、反射レー
ザ光はカンチレバー14が微小変位するので、この微小
変位に応じた位置検出素子18の受光面位置に入射す
る。この位置検出素子18は反射レーザ光の入射位置に
応じた電気信号を出力する。この電気信号は信号処理装
置19に送られ、この信号処理装置19は位置検出素子
18からの電気信号を入力し、この電気信号からカンチ
レバー14の微小変位量を求める。
動装置17の駆動制御によりレーザ光を出力する。この
レーザ光はカンチレバー14に照射し、その反射レーザ
光が位置検出素子18に入射する。この場合、反射レー
ザ光はカンチレバー14が微小変位するので、この微小
変位に応じた位置検出素子18の受光面位置に入射す
る。この位置検出素子18は反射レーザ光の入射位置に
応じた電気信号を出力する。この電気信号は信号処理装
置19に送られ、この信号処理装置19は位置検出素子
18からの電気信号を入力し、この電気信号からカンチ
レバー14の微小変位量を求める。
【0022】間隔制御装置20は信号処理装置19で求
められたカンチレバー14の微小変位量を受け、この微
小変位量からカンチレバー14と試料13との間隔を一
定に制御する電圧を変位制御信号としてチュ−ブスキャ
ナ12の電極12eに印加し、これとともにカンチレバ
ー14の微小変位量を表面形状データとして出力する。
められたカンチレバー14の微小変位量を受け、この微
小変位量からカンチレバー14と試料13との間隔を一
定に制御する電圧を変位制御信号としてチュ−ブスキャ
ナ12の電極12eに印加し、これとともにカンチレバ
ー14の微小変位量を表面形状データとして出力する。
【0023】これによって、チュ−ブスキャナ12の圧
電素子12bは上下方向に微小変位し、カンチレバー1
4と試料13との間隔は数オングストロームで一定に制
御される。
電素子12bは上下方向に微小変位し、カンチレバー1
4と試料13との間隔は数オングストロームで一定に制
御される。
【0024】一方、カンチレバー14が試料13の表面
に対して走査しているとき、カンチレバー14には試料
13の表面電位V(x) と同一の電位が生じる。この電位
は電荷Qの移動を伴い、この電荷Qの移動により高抵抗
Rg には電位Eが現れる。電荷測定回路23は電位Eを
測定し、上記式(4) に従って試料13の表面電位V(x)
を求める。
に対して走査しているとき、カンチレバー14には試料
13の表面電位V(x) と同一の電位が生じる。この電位
は電荷Qの移動を伴い、この電荷Qの移動により高抵抗
Rg には電位Eが現れる。電荷測定回路23は電位Eを
測定し、上記式(4) に従って試料13の表面電位V(x)
を求める。
【0025】この表面電位V(x) は表示装置24に送ら
れ、この表示装置24は走査装置21から走査位置を受
けて試料13の表面電位分布を表示する。又、この表示
装置24は間隔制御装置20から表面形状データを受け
て試料13の表面形状を表示し、かつこの表面形状と合
成して表面電位分布を表示する。
れ、この表示装置24は走査装置21から走査位置を受
けて試料13の表面電位分布を表示する。又、この表示
装置24は間隔制御装置20から表面形状データを受け
て試料13の表面形状を表示し、かつこの表面形状と合
成して表面電位分布を表示する。
【0026】このように上記一実施例においては、カン
チレバー14を試料13に対して走査したときの原子間
力によるカンチレバー14の微小変位を測定し、かつこ
の微小変位に応じてカンチレバー14と試料13との間
隔を一定に制御し、この状態にカンチレバー14と試料
13との間を移動する電荷Qの量に応じた電位Eを測定
して試料13の表面電位分布を求るようにしたので、プ
ローブ1と試料2との間隔を数オングストローム程度に
接近できてnmオーダの分解能で試料13の表面電位分
布を測定できる。例えば、プローブ1と試料2との間隔
は、従来において0.1μm程度であったものが数オン
グストローム程度に接近できる。そして、探針15と試
料2との間の静電容量は、探針15の有効直径をS、探
針15と試料2との間隔をdとすればε0 ・(S/d)
と表せるので、表面電位分布の測定感度をおよそ1000倍
近く高めることができる。又、表面電位分布の測定とと
もに試料13の表面形状を原子間力顕微鏡と同一の精度
で測定できる。
チレバー14を試料13に対して走査したときの原子間
力によるカンチレバー14の微小変位を測定し、かつこ
の微小変位に応じてカンチレバー14と試料13との間
隔を一定に制御し、この状態にカンチレバー14と試料
13との間を移動する電荷Qの量に応じた電位Eを測定
して試料13の表面電位分布を求るようにしたので、プ
ローブ1と試料2との間隔を数オングストローム程度に
接近できてnmオーダの分解能で試料13の表面電位分
布を測定できる。例えば、プローブ1と試料2との間隔
は、従来において0.1μm程度であったものが数オン
グストローム程度に接近できる。そして、探針15と試
料2との間の静電容量は、探針15の有効直径をS、探
針15と試料2との間隔をdとすればε0 ・(S/d)
と表せるので、表面電位分布の測定感度をおよそ1000倍
近く高めることができる。又、表面電位分布の測定とと
もに試料13の表面形状を原子間力顕微鏡と同一の精度
で測定できる。
【0027】又、試料13を数オングストローム程度の
微小量でカンチレバー14の追従不可能な高周波数で上
下動させることで、カンチレバー14の位置を固定して
の測定も可能となる。
微小量でカンチレバー14の追従不可能な高周波数で上
下動させることで、カンチレバー14の位置を固定して
の測定も可能となる。
【0028】なお、本発明は上記一実施例に限定される
ものでなくその要旨を変更しない範囲で変形してもよ
い。例えば、試料13に対する走査は試料14を固定し
てカンチレバー14を移動する構成としてもよい。図4
はかかる構成の電位分布測定装置の概略構成図である。
支持枠30の内側にはチューブスキャナ31が設けられ
ている。このチューブスキャナ31は図2に示すチュー
ブスキャナ12と同一構成で、その内部に本体32がチ
ューブスキャナ12の変位に応動するように設けられて
いる。
ものでなくその要旨を変更しない範囲で変形してもよ
い。例えば、試料13に対する走査は試料14を固定し
てカンチレバー14を移動する構成としてもよい。図4
はかかる構成の電位分布測定装置の概略構成図である。
支持枠30の内側にはチューブスキャナ31が設けられ
ている。このチューブスキャナ31は図2に示すチュー
ブスキャナ12と同一構成で、その内部に本体32がチ
ューブスキャナ12の変位に応動するように設けられて
いる。
【0029】又、カンチレバー14の微小変位の測定は
レーザ出力装置16及び位置検出素子18に限らずにレ
ーザ光干渉計を用いる構成としてもよく、又試料13の
走査手段及び粗調整機構11は平行ばねを用いる構成と
してもよい。
レーザ出力装置16及び位置検出素子18に限らずにレ
ーザ光干渉計を用いる構成としてもよく、又試料13の
走査手段及び粗調整機構11は平行ばねを用いる構成と
してもよい。
【0030】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、微
小な形状における表面電位分布を高分解能で測定できる
電位分布測定装置を提供できる。
小な形状における表面電位分布を高分解能で測定できる
電位分布測定装置を提供できる。
【図1】本発明に係わる電位分布測定装置の一実施例を
示す構成図。
示す構成図。
【図2】同装置に用いられるチューブスキャナの外観
図。
図。
【図3】同装置での表面電位の測定作用を示す図。
【図4】同装置の変形例を示す構成図。
【図5】従来装置の構成図。
10…本体、11…粗調整機構、12…チューブスキャ
ナ、13…試料、14…カンチレバー、15…探針、1
6…レーザ出力装置、17…レーザ駆動装置、18…位
置検出素子、19…信号処理装置、20…間隔制御装
置、21…走査装置、22…電荷測定装置、23…電荷
測定回路、24…表示装置。
ナ、13…試料、14…カンチレバー、15…探針、1
6…レーザ出力装置、17…レーザ駆動装置、18…位
置検出素子、19…信号処理装置、20…間隔制御装
置、21…走査装置、22…電荷測定装置、23…電荷
測定回路、24…表示装置。
Claims (1)
- 【請求項1】 試料の上方に配置される先端に探針が設
けられたカンチレバーと、このカンチレバーを前記試料
に対して走査する走査手段と、前記カンチレバーと前記
試料との間の原子間力による前記カンチレバーの微小変
位を測定する変位測定手段と、この変位測定手段により
測定された微小変位に応じて前記カンチレバーと前記試
料との間隔を一定に制御する間隔制御手段と、前記カン
チレバーと前記試料との間を移動する電荷に応じた電位
を測定して前記試料表面の電位分布を求める電位分布手
段とを具備したことを特徴とする電位分布測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28274691A JPH05119093A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 電位分布測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28274691A JPH05119093A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 電位分布測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05119093A true JPH05119093A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=17656518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28274691A Pending JPH05119093A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 電位分布測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05119093A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017083418A (ja) * | 2014-12-26 | 2017-05-18 | 株式会社リコー | 微小物特性計測装置 |
-
1991
- 1991-10-29 JP JP28274691A patent/JPH05119093A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017083418A (ja) * | 2014-12-26 | 2017-05-18 | 株式会社リコー | 微小物特性計測装置 |
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