JPH05117660A - コークス炉の燃焼制御方法 - Google Patents
コークス炉の燃焼制御方法Info
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- JPH05117660A JPH05117660A JP30704091A JP30704091A JPH05117660A JP H05117660 A JPH05117660 A JP H05117660A JP 30704091 A JP30704091 A JP 30704091A JP 30704091 A JP30704091 A JP 30704091A JP H05117660 A JPH05117660 A JP H05117660A
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- Japan
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- smoke
- concentration
- flue
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 煙道での排ガス中の酸素含有量と煤煙濃度を
測定し、煤煙濃度と黒煙発生との関係に基いて煙道ドラ
フト圧力を制御し、黒煙発生時は発生原因別の処置を迅
速に実施し、排ガス熱損失の低減と黒煙発生を防止す
る。 【構成】 コークス炉の煙道5に設けた煤煙濃度計11
と酸素濃度計7の出力を制御部8に入力し、予め設定さ
れた黒煙発生と認められる煤煙濃度D1、異常処置必要
煤煙濃度D2と比較し、煤煙濃度D0がD2以下の場合
は、煤煙濃度がD1−α以下となるようドラフト圧力を
制御し、D0>D1となると直近の酸素濃度の変化に応じ
て黒煙の発生原因別の警報を出力し、D0>D2となると
燃料ガス停止信号を出力すると共に、直近の酸素濃度の
変化に応じて黒煙の発生原因別の警報を出力する。 【効果】 煙突からの黒煙が発生しない程度まで排ガス
中の酸素含有量を低減でき、排ガス熱損失を低減でき、
しかも、黒煙発生原因に応じて迅速に処置することがで
き、黒煙発生を防止できる。
測定し、煤煙濃度と黒煙発生との関係に基いて煙道ドラ
フト圧力を制御し、黒煙発生時は発生原因別の処置を迅
速に実施し、排ガス熱損失の低減と黒煙発生を防止す
る。 【構成】 コークス炉の煙道5に設けた煤煙濃度計11
と酸素濃度計7の出力を制御部8に入力し、予め設定さ
れた黒煙発生と認められる煤煙濃度D1、異常処置必要
煤煙濃度D2と比較し、煤煙濃度D0がD2以下の場合
は、煤煙濃度がD1−α以下となるようドラフト圧力を
制御し、D0>D1となると直近の酸素濃度の変化に応じ
て黒煙の発生原因別の警報を出力し、D0>D2となると
燃料ガス停止信号を出力すると共に、直近の酸素濃度の
変化に応じて黒煙の発生原因別の警報を出力する。 【効果】 煙突からの黒煙が発生しない程度まで排ガス
中の酸素含有量を低減でき、排ガス熱損失を低減でき、
しかも、黒煙発生原因に応じて迅速に処置することがで
き、黒煙発生を防止できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、室炉式コークス炉の
不完全燃焼に起因する燃焼排ガスによる黒煙発生を防止
できる燃焼制御方法に関する。
不完全燃焼に起因する燃焼排ガスによる黒煙発生を防止
できる燃焼制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に室炉式コークス炉は、炉体の下部
に蓄熱室があり、その上部に炭化室と燃焼室とが交互に
多数配置されている。室炉式コークス炉には、コークス
炉ガス(COG、富ガス)のみを原料とする単式炉と、
高炉ガス(BFG、貧ガス)、コークス炉ガスのいずれ
も使用できる複式炉とがある。燃料ガスおよび空気(富
ガスの場合は空気のみ)は、蓄熱室で予熱されて燃焼室
の燃焼フリューに供給され、該燃焼フリューで燃焼して
両側炭化室内の装入炭を加熱乾留してコークス化する。
燃焼排ガスは、隣接する引き落しフリューを介して蓄熱
室に導かれ、顕熱が回収されたのち煙道を経由して煙突
から排出される。このガスの流れは、一定時間毎に交互
に切替えられ、燃焼排ガスの顕熱は燃料ガスおよび燃焼
用空気の予熱に使用される。
に蓄熱室があり、その上部に炭化室と燃焼室とが交互に
多数配置されている。室炉式コークス炉には、コークス
炉ガス(COG、富ガス)のみを原料とする単式炉と、
高炉ガス(BFG、貧ガス)、コークス炉ガスのいずれ
も使用できる複式炉とがある。燃料ガスおよび空気(富
ガスの場合は空気のみ)は、蓄熱室で予熱されて燃焼室
の燃焼フリューに供給され、該燃焼フリューで燃焼して
両側炭化室内の装入炭を加熱乾留してコークス化する。
燃焼排ガスは、隣接する引き落しフリューを介して蓄熱
室に導かれ、顕熱が回収されたのち煙道を経由して煙突
から排出される。このガスの流れは、一定時間毎に交互
に切替えられ、燃焼排ガスの顕熱は燃料ガスおよび燃焼
用空気の予熱に使用される。
【0003】室炉式コークス炉の燃焼管理は、コークス
品質の確保、熱量原単位の低減、炉操業の安定化、炉体
の損傷防止の観点から、最も重要な作業の一つである。
最近ではコークス炉における燃焼管理は、コンピュータ
を利用した自動制御が一般的で、燃焼排ガス中の酸素濃
度は、予め設定された設定値となるよう自動制御されて
いる。燃焼排ガス中の酸素濃度の設定値としては、使用
する燃料ガスのカロリーレベルによって過剰空気率が変
化し、かつ種々の要因によりバラツキがあるが、一般に
未燃ガス分熱損失の動きが排ガス熱損失による動きより
大きいため、未燃分が発生しない過剰空気率で操業さ
れ、しかも、不完全燃焼による煙突からの黒煙発生によ
る公害防止等の観点から、高目となる傾向にある。一
方、装入炭の装入による炭化室から燃焼室へのガスリー
クは、炉体の老朽化に伴う炉体を構成する煉瓦の亀裂進
行により増加するため、その都度手動によって煙突のド
ラフト圧力を調整し、黒煙防止を図っている。
品質の確保、熱量原単位の低減、炉操業の安定化、炉体
の損傷防止の観点から、最も重要な作業の一つである。
最近ではコークス炉における燃焼管理は、コンピュータ
を利用した自動制御が一般的で、燃焼排ガス中の酸素濃
度は、予め設定された設定値となるよう自動制御されて
いる。燃焼排ガス中の酸素濃度の設定値としては、使用
する燃料ガスのカロリーレベルによって過剰空気率が変
化し、かつ種々の要因によりバラツキがあるが、一般に
未燃ガス分熱損失の動きが排ガス熱損失による動きより
大きいため、未燃分が発生しない過剰空気率で操業さ
れ、しかも、不完全燃焼による煙突からの黒煙発生によ
る公害防止等の観点から、高目となる傾向にある。一
方、装入炭の装入による炭化室から燃焼室へのガスリー
クは、炉体の老朽化に伴う炉体を構成する煉瓦の亀裂進
行により増加するため、その都度手動によって煙突のド
ラフト圧力を調整し、黒煙防止を図っている。
【0004】また、排ガス中の酸素濃度分析を行うこと
により得られた酸素含有量がほぼ所定の量となるように
煙道のダンパーの開度を制御してドラフト圧を調整する
方法(特開昭59−199789号公報)、所定の時間
間隔を設定し、各制御時間間隔において、フリューに供
給される燃料ガスの発熱量を検出して、その検出した発
熱量に基いて新たな制御時間間隔における単位流量当り
の燃料ガスを燃焼させるに必要な理論空気量を求め、こ
の理論空気量と新たな制御時間間隔における設定された
燃料ガス流量とに基いて、新たな制御時間間隔において
前記所定の空気比が得られる煙道のドラフト圧力を設定
する方法(特開昭60−79091号公報)等多くの提
案がなされている。
により得られた酸素含有量がほぼ所定の量となるように
煙道のダンパーの開度を制御してドラフト圧を調整する
方法(特開昭59−199789号公報)、所定の時間
間隔を設定し、各制御時間間隔において、フリューに供
給される燃料ガスの発熱量を検出して、その検出した発
熱量に基いて新たな制御時間間隔における単位流量当り
の燃料ガスを燃焼させるに必要な理論空気量を求め、こ
の理論空気量と新たな制御時間間隔における設定された
燃料ガス流量とに基いて、新たな制御時間間隔において
前記所定の空気比が得られる煙道のドラフト圧力を設定
する方法(特開昭60−79091号公報)等多くの提
案がなされている。
【0005】一方、コークス炉の煙突からの黒煙の発生
防止技術としては、煙道に煤塵濃度計を設置し、煙道排
ガス中の煤塵濃度が予め定めた設定値を超えるとドラフ
ト圧力を上昇させ、空気量を増加させる黒煙防止処置が
取られているが、排ガス中の酸素含有量が多くなり、排
ガス量の増加による熱損失は避けられない。
防止技術としては、煙道に煤塵濃度計を設置し、煙道排
ガス中の煤塵濃度が予め定めた設定値を超えるとドラフ
ト圧力を上昇させ、空気量を増加させる黒煙防止処置が
取られているが、排ガス中の酸素含有量が多くなり、排
ガス量の増加による熱損失は避けられない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
59−199789号公報等の従来法では、上記したと
おり燃焼排ガス中の酸素含有量が過剰ぎみとなるため、
排ガス量増加に伴い排ガス顕熱損失が増加する。また、
特開昭60−79091号公報に開示の技術について
も、特開昭59−199789号公報等の従来法と同様
の欠点がある。また、炭化室への装入炭の装入による炭
化室から燃焼室への発生コークス炉ガスの漏れ込みによ
る黒煙発生は、煙道での酸素含有量の低下がほとんどな
い。さらに、燃焼系のトラブル、例えば燃焼用空気の取
入れ弁の故障による燃料ガスの排ガス系への短絡による
黒煙発生は、同様に煙道での酸素含有量の低下がほとん
どなく、酸素濃度計で黒煙発生を判断することが困難で
ある。一方、煤煙濃度計による黒煙防止は、排ガス中の
煤煙濃度に応じてドラフト圧力を調整するため、排ガス
中の酸素濃度の過剰は避けられず、排ガス量の増加によ
る熱損失が避けられないという問題点を有している。
59−199789号公報等の従来法では、上記したと
おり燃焼排ガス中の酸素含有量が過剰ぎみとなるため、
排ガス量増加に伴い排ガス顕熱損失が増加する。また、
特開昭60−79091号公報に開示の技術について
も、特開昭59−199789号公報等の従来法と同様
の欠点がある。また、炭化室への装入炭の装入による炭
化室から燃焼室への発生コークス炉ガスの漏れ込みによ
る黒煙発生は、煙道での酸素含有量の低下がほとんどな
い。さらに、燃焼系のトラブル、例えば燃焼用空気の取
入れ弁の故障による燃料ガスの排ガス系への短絡による
黒煙発生は、同様に煙道での酸素含有量の低下がほとん
どなく、酸素濃度計で黒煙発生を判断することが困難で
ある。一方、煤煙濃度計による黒煙防止は、排ガス中の
煤煙濃度に応じてドラフト圧力を調整するため、排ガス
中の酸素濃度の過剰は避けられず、排ガス量の増加によ
る熱損失が避けられないという問題点を有している。
【0007】この発明の目的は、コークス炉排ガス中の
酸素濃度を黒煙が発生しない程度まで低減できると共
に、黒煙発生時はその発生原因に応じて迅速に処置でき
るコークス炉の燃焼制御方法を提供することにある。
酸素濃度を黒煙が発生しない程度まで低減できると共
に、黒煙発生時はその発生原因に応じて迅速に処置でき
るコークス炉の燃焼制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、コーク
ス炉の煙道に設置した煤煙濃度計による煤煙濃度と、煙
突からの黒煙発生との間には、図4に示すとおり、密接
な関係が認められることから、これに基いて黒煙が発生
しない程度まで排ガス酸素濃度の低減が可能であるこ
と、また、煙道排ガスの酸素濃度の直近の変化から黒煙
の発生原因を解明できることを究明し、この発明に到達
した。
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、コーク
ス炉の煙道に設置した煤煙濃度計による煤煙濃度と、煙
突からの黒煙発生との間には、図4に示すとおり、密接
な関係が認められることから、これに基いて黒煙が発生
しない程度まで排ガス酸素濃度の低減が可能であるこ
と、また、煙道排ガスの酸素濃度の直近の変化から黒煙
の発生原因を解明できることを究明し、この発明に到達
した。
【0009】すなわちこの発明は、コークス炉の煙道排
ガス中の煤煙濃度と酸素濃度を測定し、予め設定された
実炉での煙突からの黒煙濃度と煤煙濃度との関係から求
めた黒煙発生と認められる煤煙濃度(D1)、および煙
突からの黒煙発生が長時間に亘ると予測される異常処置
必要煤煙濃度(D2)と、煤煙濃度(D0)を比較演算
し、D0<D2の場合は、最大煤煙濃度がD1−α(α:
コークス炉の立地条件に基いて決定される定数)となる
ように煙道ドラフト圧力を制御し、D0>D1となると直
近の酸素濃度の変化に応じて黒煙の発生原因別の警報を
出力し、さらにD0>D2となると燃料ガス停止信号を出
力すると共に、直近の酸素濃度の変化に応じて黒煙の発
生原因別の警報を出力するのである。
ガス中の煤煙濃度と酸素濃度を測定し、予め設定された
実炉での煙突からの黒煙濃度と煤煙濃度との関係から求
めた黒煙発生と認められる煤煙濃度(D1)、および煙
突からの黒煙発生が長時間に亘ると予測される異常処置
必要煤煙濃度(D2)と、煤煙濃度(D0)を比較演算
し、D0<D2の場合は、最大煤煙濃度がD1−α(α:
コークス炉の立地条件に基いて決定される定数)となる
ように煙道ドラフト圧力を制御し、D0>D1となると直
近の酸素濃度の変化に応じて黒煙の発生原因別の警報を
出力し、さらにD0>D2となると燃料ガス停止信号を出
力すると共に、直近の酸素濃度の変化に応じて黒煙の発
生原因別の警報を出力するのである。
【0010】
【作用】この発明においては、実炉での煙突からの黒煙
濃度と煤煙濃度との関係から、黒煙発生と認められる煤
煙濃度(D1)、および煙突からの黒煙発生が長時間に
亘ると予測される異常処置必要煤煙濃度(D2)を予め
設定するから、煙突からの黒煙と煤煙濃度の相関を十分
に把握することができる。また、煙道排ガスの煤煙濃度
(D0)と、D1、D2を比較演算し、D0<D2の場合
は、通常の制御範囲とみなして最大煤煙濃度がD1−α
(α:コークス炉の立地条件に基いて決定される定数)
となるように煙道ドラフト圧力が制御されるから、黒煙
が発生しない程度まで排ガス中の酸素濃度を低減するこ
とができ、排ガス増加による顕熱損失の低下させること
ができる。しかも、D0>D1となると直近の酸素濃度の
変化に応じて黒煙の発生原因別の警報を出力するから、
操作員がその原因に対応する処置を早期に実施すること
ができ、黒煙発生の初期の段階でこれを防止することが
できる。さらに、D0>D2となると燃料ガス停止信号を
出力すると共に、直近の酸素濃度の変化に応じて黒煙の
発生原因別の警報を出力するから、長期間の黒煙発生が
防止されると共に、操作員がその原因に対応する処置を
早期に実施することができる。直近の酸素濃度の変化に
応じた黒煙の発生原因別の警報としては、例えば表1に
示すものが推奨される。
濃度と煤煙濃度との関係から、黒煙発生と認められる煤
煙濃度(D1)、および煙突からの黒煙発生が長時間に
亘ると予測される異常処置必要煤煙濃度(D2)を予め
設定するから、煙突からの黒煙と煤煙濃度の相関を十分
に把握することができる。また、煙道排ガスの煤煙濃度
(D0)と、D1、D2を比較演算し、D0<D2の場合
は、通常の制御範囲とみなして最大煤煙濃度がD1−α
(α:コークス炉の立地条件に基いて決定される定数)
となるように煙道ドラフト圧力が制御されるから、黒煙
が発生しない程度まで排ガス中の酸素濃度を低減するこ
とができ、排ガス増加による顕熱損失の低下させること
ができる。しかも、D0>D1となると直近の酸素濃度の
変化に応じて黒煙の発生原因別の警報を出力するから、
操作員がその原因に対応する処置を早期に実施すること
ができ、黒煙発生の初期の段階でこれを防止することが
できる。さらに、D0>D2となると燃料ガス停止信号を
出力すると共に、直近の酸素濃度の変化に応じて黒煙の
発生原因別の警報を出力するから、長期間の黒煙発生が
防止されると共に、操作員がその原因に対応する処置を
早期に実施することができる。直近の酸素濃度の変化に
応じた黒煙の発生原因別の警報としては、例えば表1に
示すものが推奨される。
【0011】
【表1】
【0012】この発明において、コークス炉の煙道排ガ
スの煤煙濃度は、光を利用する光透過型の煤煙濃度計に
より測定するのが適している。また、酸素濃度は、磁気
式、ジルコニア式の酸素分析計が一般に使用される。こ
の発明における異常処置必要煤煙濃度(D2)は、コー
クス炉の規模、立地条件等に基いて決定される定数であ
る。
スの煤煙濃度は、光を利用する光透過型の煤煙濃度計に
より測定するのが適している。また、酸素濃度は、磁気
式、ジルコニア式の酸素分析計が一般に使用される。こ
の発明における異常処置必要煤煙濃度(D2)は、コー
クス炉の規模、立地条件等に基いて決定される定数であ
る。
【0013】
【実施例】炉高7125mm、炉長16500mm、炉
幅460mmの複式コークス炉72門、1180kca
l/Nm3の燃料ガスを使用し、30分毎に燃焼切替し
ながら、図3に示すとおり、燃料ガスおよび空気21を
蓄熱室22の一方で予熱したのち、燃焼フリュー23に
供給して燃焼せしめ、燃焼排ガスは引き落しフリュー2
4を介して蓄熱室22の他方で熱回収したのち、煙道2
5を経由して煙突26から排出する。このコークス炉の
煙道25には、連続酸素濃度計27を設置し、排ガス中
の酸素濃度を制御部28に出力して設定器29から入力
された設定値1.6%と比較演算し、その結果に基いて
煙道25のダンパー30の開度をシリンダー31を操作
して調整し、煙道ドラフト圧力を制御して排ガス中の酸
素濃度を1.6%に制御する従来法と、図1に示すとお
り、燃料ガスおよび空気1を蓄熱室2の一方で予熱した
のち、燃焼フリュー3に供給して燃焼せしめ、燃焼排ガ
スは引き落しフリュー4を介して蓄熱室2の他方で熱回
収したのち、煙道5を経由して煙突6から排出する。こ
のコークス炉の煙道5には、連続酸素濃度計6と光透過
型の煤煙濃度計11を設置し、排ガス中の酸素濃度と煤
煙濃度D0を制御部7に出力し、予め制御部7に設定さ
れている実炉での煙突からの黒煙濃度と煤煙濃度との関
係から求めた、黒煙発生と認められる煤煙濃度4%、お
よび煙突からの黒煙発生が長時間に亘ると予測される異
常処置必要煤煙濃度15%とD0を比較演算し、D0<1
5%の場合は、最大煤煙濃度が4%−0.5%=3.5
%となるように煙道5のダンパー9の開度をシリンダー
10を操作して制御して煙道ドラフト圧力を制御し、D
0>4%となると直近の酸素濃度の変化に応じて前記表
1に示す警報を出力し、さらにD0>15%となると燃
料ガス停止信号を出力すると共に、直近の酸素濃度の変
化に応じて前記表1の黒煙の発生原因別の警報を出力
し、操作員に処置せしめた本発明法のそれぞれについ
て、日平均排ガスO2(%)を測定した。その結果を図
2に示す。
幅460mmの複式コークス炉72門、1180kca
l/Nm3の燃料ガスを使用し、30分毎に燃焼切替し
ながら、図3に示すとおり、燃料ガスおよび空気21を
蓄熱室22の一方で予熱したのち、燃焼フリュー23に
供給して燃焼せしめ、燃焼排ガスは引き落しフリュー2
4を介して蓄熱室22の他方で熱回収したのち、煙道2
5を経由して煙突26から排出する。このコークス炉の
煙道25には、連続酸素濃度計27を設置し、排ガス中
の酸素濃度を制御部28に出力して設定器29から入力
された設定値1.6%と比較演算し、その結果に基いて
煙道25のダンパー30の開度をシリンダー31を操作
して調整し、煙道ドラフト圧力を制御して排ガス中の酸
素濃度を1.6%に制御する従来法と、図1に示すとお
り、燃料ガスおよび空気1を蓄熱室2の一方で予熱した
のち、燃焼フリュー3に供給して燃焼せしめ、燃焼排ガ
スは引き落しフリュー4を介して蓄熱室2の他方で熱回
収したのち、煙道5を経由して煙突6から排出する。こ
のコークス炉の煙道5には、連続酸素濃度計6と光透過
型の煤煙濃度計11を設置し、排ガス中の酸素濃度と煤
煙濃度D0を制御部7に出力し、予め制御部7に設定さ
れている実炉での煙突からの黒煙濃度と煤煙濃度との関
係から求めた、黒煙発生と認められる煤煙濃度4%、お
よび煙突からの黒煙発生が長時間に亘ると予測される異
常処置必要煤煙濃度15%とD0を比較演算し、D0<1
5%の場合は、最大煤煙濃度が4%−0.5%=3.5
%となるように煙道5のダンパー9の開度をシリンダー
10を操作して制御して煙道ドラフト圧力を制御し、D
0>4%となると直近の酸素濃度の変化に応じて前記表
1に示す警報を出力し、さらにD0>15%となると燃
料ガス停止信号を出力すると共に、直近の酸素濃度の変
化に応じて前記表1の黒煙の発生原因別の警報を出力
し、操作員に処置せしめた本発明法のそれぞれについ
て、日平均排ガスO2(%)を測定した。その結果を図
2に示す。
【0014】図2に示すとおり、本発明法の場合は、従
来法に比較して明らかに排ガス中の酸素濃度が約0.2
5%低下しており、その分排ガス量を減少することがで
き、排ガス顕熱の損失を改善を図ることができた。ま
た、煙突からの黒煙の発生回数は、従来法に比較して約
1/2に減少し、発生しても従来の1/3の短時間で迅
速に発生原因に応じて処置を完了することができた。
来法に比較して明らかに排ガス中の酸素濃度が約0.2
5%低下しており、その分排ガス量を減少することがで
き、排ガス顕熱の損失を改善を図ることができた。ま
た、煙突からの黒煙の発生回数は、従来法に比較して約
1/2に減少し、発生しても従来の1/3の短時間で迅
速に発生原因に応じて処置を完了することができた。
【0015】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
コークス炉の燃焼制御において、煙突からの黒煙が発生
しない程度まで排ガス中の酸素濃度を低下させることが
でき、排ガス熱損失の低減を図ることができる。また、
黒煙発生時は、その発生原因に応じた警報を発するか
ら、迅速に処置することができ、環境対策としての黒煙
防止を図ることができる。
コークス炉の燃焼制御において、煙突からの黒煙が発生
しない程度まで排ガス中の酸素濃度を低下させることが
でき、排ガス熱損失の低減を図ることができる。また、
黒煙発生時は、その発生原因に応じた警報を発するか
ら、迅速に処置することができ、環境対策としての黒煙
防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における本発明法の説明図である。
【図2】実施例における従来法と本発明法の日平均排ガ
スO2(%)と経過日との関係を示すグラフである。
スO2(%)と経過日との関係を示すグラフである。
【図3】実施例における本発明法の説明図である。
【図4】黒煙濃度と煤煙濃度との関係を示すグラフであ
る。
る。
1、21 燃料ガスおよび空気 2、22 蓄熱室 3、23 燃焼フリュー 4、24 引き落しフリュー 5、25 煙道 6、26 煙突 7、27 酸素濃度計 8、28 制御部 9、30 ダンパー 10、31 シリンダー 11 煤煙濃度計 29 設定器
Claims (1)
- 【請求項1】 コークス炉の煙道排ガス中の煤煙濃度と
酸素濃度を測定し、予め設定された実炉での煙突からの
黒煙濃度と煤煙濃度との関係から求めた黒煙発生と認め
られる煤煙濃度(D1)、および煙突からの黒煙発生が
長時間に亘ると予測される異常処置必要煤煙濃度
(D2)と、煤煙濃度(D0)を比較演算し、D0<D2の
場合は、最大煤煙濃度がD1−α(α:コークス炉の立
地条件に基いて決定される定数)となるように煙道ドラ
フト圧力を制御し、D0>D1となると直近の酸素濃度の
変化に応じて黒煙の発生原因別の警報を出力し、さらに
D0>D2となると燃料ガス停止信号を出力すると共に、
直近の酸素濃度の変化に応じて黒煙の発生原因別の警報
を出力することを特徴とするコークス炉の燃焼制御方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30704091A JPH05117660A (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | コークス炉の燃焼制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30704091A JPH05117660A (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | コークス炉の燃焼制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05117660A true JPH05117660A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=17964324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30704091A Pending JPH05117660A (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | コークス炉の燃焼制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05117660A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100544502B1 (ko) * | 2001-12-03 | 2006-01-24 | 주식회사 포스코 | 코크스오븐 불완전연소 감시 및 제어장치 및 그 방법 |
KR100797852B1 (ko) * | 2006-12-28 | 2008-01-24 | 주식회사 포스코 | 배기가스의 유량 제어 방법 |
KR100805708B1 (ko) * | 2001-09-27 | 2008-02-21 | 주식회사 포스코 | 코크스 오븐가스의 공기 흡입량 측정장치 |
CN102746857A (zh) * | 2012-05-29 | 2012-10-24 | 黄石市建材节能设备总厂 | 一种低成本高效炼焦炉余热回收系统 |
-
1991
- 1991-10-25 JP JP30704091A patent/JPH05117660A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100805708B1 (ko) * | 2001-09-27 | 2008-02-21 | 주식회사 포스코 | 코크스 오븐가스의 공기 흡입량 측정장치 |
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