JPH05117180A - p−ジクロロベンゼンの製造法 - Google Patents
p−ジクロロベンゼンの製造法Info
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- JPH05117180A JPH05117180A JP4094881A JP9488192A JPH05117180A JP H05117180 A JPH05117180 A JP H05117180A JP 4094881 A JP4094881 A JP 4094881A JP 9488192 A JP9488192 A JP 9488192A JP H05117180 A JPH05117180 A JP H05117180A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C17/00—Preparation of halogenated hydrocarbons
- C07C17/093—Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens
- C07C17/10—Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of hydrogen atoms
- C07C17/12—Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of hydrogen atoms in the ring of aromatic compounds
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 反応を式(I)
【化1】
[式中、Xは、フッ素、塩素、臭素、トリフルオロメチ
ル又はペンタフルオロエチルであり、Aは、2個の水素
原子又は基−CH=CH−CH=CH−である]の助触
媒の存在下で行うと、フリーデル・クラフツ触媒の存在
下におけるベンゼン又はクロロベンゼンの環塩素化によ
りp−含有量が多くm−含有量が非常に減少したジクロ
ロベンゼンを得られる。 【効果】 本方法により、直接蒸留するだけでさらに精
製することなく純度の高いp−ジクロロベンゼンを得る
ことができる。
ル又はペンタフルオロエチルであり、Aは、2個の水素
原子又は基−CH=CH−CH=CH−である]の助触
媒の存在下で行うと、フリーデル・クラフツ触媒の存在
下におけるベンゼン又はクロロベンゼンの環塩素化によ
りp−含有量が多くm−含有量が非常に減少したジクロ
ロベンゼンを得られる。 【効果】 本方法により、直接蒸留するだけでさらに精
製することなく純度の高いp−ジクロロベンゼンを得る
ことができる。
Description
【0001】本発明は、液相においてフリーデル・クラ
フツ触媒及び助触媒の存在下でベンゼン又はクロロベン
ゼンを環塩素化することによりp−ジクロロベンゼンを
製造する方法に関する。
フツ触媒及び助触媒の存在下でベンゼン又はクロロベン
ゼンを環塩素化することによりp−ジクロロベンゼンを
製造する方法に関する。
【0002】p−ジクロロベンゼンは、例えば染料及び
薬剤前駆体の合成の有用な中間体である。これはさらに
高品質プラスチックポリフェニレンスルフィドの製造の
ための重要なモノマーとして使用される。特に薬剤前駆
体及びポリフェニレンスルフィドの原料として使用する
場合、p−ジクロロベンゼンの高純度が重要である。特
に異性体ジクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン及び
m−ジクロロベンゼンの含有量が非常に少量でなければ
ならない。
薬剤前駆体の合成の有用な中間体である。これはさらに
高品質プラスチックポリフェニレンスルフィドの製造の
ための重要なモノマーとして使用される。特に薬剤前駆
体及びポリフェニレンスルフィドの原料として使用する
場合、p−ジクロロベンゼンの高純度が重要である。特
に異性体ジクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン及び
m−ジクロロベンゼンの含有量が非常に少量でなければ
ならない。
【0003】ベンゼンを環塩素化すると、最初にクロロ
ベンゼンが得られ、それをさらに塩素化して3異性体ジ
クロロベンゼンの混合物を得ることができる。従ってク
ロロベンゼンもジクロロベンゼン製造の出発物質として
使用することができる。
ベンゼンが得られ、それをさらに塩素化して3異性体ジ
クロロベンゼンの混合物を得ることができる。従ってク
ロロベンゼンもジクロロベンゼン製造の出発物質として
使用することができる。
【0004】塩素化は一般に液相で塩素ガスを用い、例
えば塩化第2鉄(III)などのフリーデル・クラフツ
触媒の存在下で行う。このように70℃の塩素化温度で
触媒としてFeCl3を用いると、約59%のo−ジク
ロロベンゼン、約39%のp−ジクロロベンゼン及び約
2%のm−ジクロロベンゼンを含むジクロロベンゼン留
分が得られる(Ullmanns Encyklopa
edie der technischen Chem
ie(Ullmann′sEncyclopaedia
of Industrial Chemistr
y),第4版1975,第9巻,504頁)。m−及び
p−ジクロロベンゼンの沸点が非常に近接しているた
め、蒸留による異性体の分離は、o−ジクロロベンゼン
と、m−及びp−ジクロロベンゼンの混合物の分離のみ
しか行わない。例えばゼオライト上の分離又は溶融結晶
化などの他の精製あるいは分離段階を行ってm−ジクロ
ロベンゼンを除去しなければならない。
えば塩化第2鉄(III)などのフリーデル・クラフツ
触媒の存在下で行う。このように70℃の塩素化温度で
触媒としてFeCl3を用いると、約59%のo−ジク
ロロベンゼン、約39%のp−ジクロロベンゼン及び約
2%のm−ジクロロベンゼンを含むジクロロベンゼン留
分が得られる(Ullmanns Encyklopa
edie der technischen Chem
ie(Ullmann′sEncyclopaedia
of Industrial Chemistr
y),第4版1975,第9巻,504頁)。m−及び
p−ジクロロベンゼンの沸点が非常に近接しているた
め、蒸留による異性体の分離は、o−ジクロロベンゼン
と、m−及びp−ジクロロベンゼンの混合物の分離のみ
しか行わない。例えばゼオライト上の分離又は溶融結晶
化などの他の精製あるいは分離段階を行ってm−ジクロ
ロベンゼンを除去しなければならない。
【0005】フリーデル・クラフツ触媒の他に助触媒を
加えることにより、ジクロロベンゼン混合物の異性体組
成を変え、生成されるp−ジクロロベンゼンの割合を高
くすることができる。そのような助触媒の例は、硫黄又
は二塩化二硫黄(Ullmann′s Encyclo
paedia of Industrial Chem
istry、第5版、巻A6、336頁)、及びN原子
上に置換基を持つフェノチアジン(EP−A−126,
669)である。
加えることにより、ジクロロベンゼン混合物の異性体組
成を変え、生成されるp−ジクロロベンゼンの割合を高
くすることができる。そのような助触媒の例は、硫黄又
は二塩化二硫黄(Ullmann′s Encyclo
paedia of Industrial Chem
istry、第5版、巻A6、336頁)、及びN原子
上に置換基を持つフェノチアジン(EP−A−126,
669)である。
【0006】しかしこれらの助触媒は、m−異性体の形
成を完全に抑制することはできない。助触媒として硫黄
を使用すると、m−含有率が0.5−1.0%のm−/
p−ジクロロベンゼン留分が得られる。助触媒としてN
−クロロカルボニルフェノチアジンを用いると、60℃
の塩素化温度でm−含有率が0.36%のm−/p−ジ
クロロベンゼン留分が得られる(実施例3,EP−A−
126,669)。従ってこれらの混合物をさらに上記
の方法で処理してより高純度のp−ジクロロベンゼンと
することが必要である。
成を完全に抑制することはできない。助触媒として硫黄
を使用すると、m−含有率が0.5−1.0%のm−/
p−ジクロロベンゼン留分が得られる。助触媒としてN
−クロロカルボニルフェノチアジンを用いると、60℃
の塩素化温度でm−含有率が0.36%のm−/p−ジ
クロロベンゼン留分が得られる(実施例3,EP−A−
126,669)。従ってこれらの混合物をさらに上記
の方法で処理してより高純度のp−ジクロロベンゼンと
することが必要である。
【0007】さらにある種のゼオライトの存在下におけ
るベンゼン又はジクロロベンゼンの塩素化が知られてい
る(EP−A−118,851、EP−A−195,5
14、EP−A−225,723、EP−A−231,
133、EP−A−273,736及びUS−A−4,
777,305);このゼオライト存在下における変法
に、助触媒作用を有する他の物質を添加することもでき
る(EP−A−154,236、EP−A−231,6
62、DE−A−3,720,391及びEP−A−2
48,931)。一般にゼオライト触媒の欠点は、基質
に対して2−6重量%という多量のゼオライトを必要と
すること、及びさらにこの方法で得られる塩素化廃ガス
が一般に、未使用の状態で逃げた、及びHClの形態の
塩素をまだかなりの量で含むということである。一般に
この場合、検出できる量、m−/p−ジクロロベンゼン
留分中約1.0−2.0%のm−ジクロロベンゼンも形
成される。
るベンゼン又はジクロロベンゼンの塩素化が知られてい
る(EP−A−118,851、EP−A−195,5
14、EP−A−225,723、EP−A−231,
133、EP−A−273,736及びUS−A−4,
777,305);このゼオライト存在下における変法
に、助触媒作用を有する他の物質を添加することもでき
る(EP−A−154,236、EP−A−231,6
62、DE−A−3,720,391及びEP−A−2
48,931)。一般にゼオライト触媒の欠点は、基質
に対して2−6重量%という多量のゼオライトを必要と
すること、及びさらにこの方法で得られる塩素化廃ガス
が一般に、未使用の状態で逃げた、及びHClの形態の
塩素をまだかなりの量で含むということである。一般に
この場合、検出できる量、m−/p−ジクロロベンゼン
留分中約1.0−2.0%のm−ジクロロベンゼンも形
成される。
【0008】ここで、液相においてフリーデル・クラフ
ツ触媒及び助触媒の存在下でベンゼン又はクロロベンゼ
ンを環塩素化することによりp−含有量が多く、m−含
有量を非常に減少させたジクロロベンゼンを製造する方
法において、1種類又はそれ以上の式(I)
ツ触媒及び助触媒の存在下でベンゼン又はクロロベンゼ
ンを環塩素化することによりp−含有量が多く、m−含
有量を非常に減少させたジクロロベンゼンを製造する方
法において、1種類又はそれ以上の式(I)
【0009】
【化2】
【0010】[式中、Xは、フッ素、塩素、臭素、トリ
フルオロメチル又はペンタフルオロエチルであり、A
は、2個の水素原子又は−CH=CH−CH=CH−で
ある]の物質を助触媒として使用することを特徴とする
方法を見いだした。
フルオロメチル又はペンタフルオロエチルであり、A
は、2個の水素原子又は−CH=CH−CH=CH−で
ある]の物質を助触媒として使用することを特徴とする
方法を見いだした。
【0011】本発明に従い使用することができる助触媒
は、例えば対応するジアリールアミンを硫黄を用いて硫
化して1,4−チアジン誘導体を得、その後窒素を誘導
体化するなどの原理的に周知の方法で製造することがで
きる(Kehrmann等、Chem.Ber.55、
2346(1922))。
は、例えば対応するジアリールアミンを硫黄を用いて硫
化して1,4−チアジン誘導体を得、その後窒素を誘導
体化するなどの原理的に周知の方法で製造することがで
きる(Kehrmann等、Chem.Ber.55、
2346(1922))。
【0012】本発明の方法は液相で行い、基質であるベ
ンゼン又はクロロベンゼン、あるいはこれらの混合物を
塩素に不活性な溶媒、例えばメチレンクロリド、クロロ
ホルム、四塩化炭素、ペルクロロエチレンなどで希釈す
ることも可能である。反応は、溶媒を用いずに行うのが
好ましい。塩素は、塩素化剤として気体の形態で反応混
合物中に通過させる。
ンゼン又はクロロベンゼン、あるいはこれらの混合物を
塩素に不活性な溶媒、例えばメチレンクロリド、クロロ
ホルム、四塩化炭素、ペルクロロエチレンなどで希釈す
ることも可能である。反応は、溶媒を用いずに行うのが
好ましい。塩素は、塩素化剤として気体の形態で反応混
合物中に通過させる。
【0013】反応圧は原則的に重要でない;常圧、減圧
又は高圧であることができる。反応は、常圧下で行うの
が好ましい。
又は高圧であることができる。反応は、常圧下で行うの
が好ましい。
【0014】本発明の環塩素化の場合に可能な反応温度
は、原則的に反応混合物の固化温度と沸点の間の範囲で
ある。反応温度は、10−80℃が好ましく、40−7
0℃が特に好ましい。
は、原則的に反応混合物の固化温度と沸点の間の範囲で
ある。反応温度は、10−80℃が好ましく、40−7
0℃が特に好ましい。
【0015】反応混合物の水の含有量は一般に重要でな
い。従って、すべての出発物質を特別に乾燥しないが、
通常の化学工業の場合に存在する程度の低含水量で使用
するのが好ましい。しかし、すべて又はいくつかの出発
物質を乾燥することもできる。一般に出発物質の含水量
は、選んだ反応温度の飽和限界以上であってはならな
い。反応混合物の含水量は、250ppm以下が好まし
く、100ppm以下が特に好ましい。
い。従って、すべての出発物質を特別に乾燥しないが、
通常の化学工業の場合に存在する程度の低含水量で使用
するのが好ましい。しかし、すべて又はいくつかの出発
物質を乾燥することもできる。一般に出発物質の含水量
は、選んだ反応温度の飽和限界以上であってはならな
い。反応混合物の含水量は、250ppm以下が好まし
く、100ppm以下が特に好ましい。
【0016】使用することができるフリーデル・クラフ
ツ触媒は、熟練者にこの目的に関して周知の通常のルイ
ス酸、あるいは反応条件下でルイス酸を形成する元素で
ある(Ullmann′s Encyclopaedi
a of Industrial Chemistr
y、第5版、巻A6、343頁)。これらは例えば熟練
者には周知の鉄、アンチモン、アルミニウム、ガリウム
などの元素、又はそのカルコゲナイトあるいはハライ
ド、例えば塩化第2鉄(III)、塩化アンチモン(I
II)、塩化アルミニウム、アンチモンオキシクロリ
ド、硫化鉄などである。鉄又は塩化第2鉄(III)あ
るいはこれらの混合物の使用が好ましい。
ツ触媒は、熟練者にこの目的に関して周知の通常のルイ
ス酸、あるいは反応条件下でルイス酸を形成する元素で
ある(Ullmann′s Encyclopaedi
a of Industrial Chemistr
y、第5版、巻A6、343頁)。これらは例えば熟練
者には周知の鉄、アンチモン、アルミニウム、ガリウム
などの元素、又はそのカルコゲナイトあるいはハライ
ド、例えば塩化第2鉄(III)、塩化アンチモン(I
II)、塩化アルミニウム、アンチモンオキシクロリ
ド、硫化鉄などである。鉄又は塩化第2鉄(III)あ
るいはこれらの混合物の使用が好ましい。
【0017】本発明に従って使用するフリーデル・クラ
フツ触媒の量は、ベンゼン又はクロロベンゼンあるいは
その混合物に対して0.001−1重量%の範囲であ
り、0.01−0.1重量%の範囲が好ましい。
フツ触媒の量は、ベンゼン又はクロロベンゼンあるいは
その混合物に対して0.001−1重量%の範囲であ
り、0.01−0.1重量%の範囲が好ましい。
【0018】本発明に従って使用する助触媒の量は、ベ
ンゼン又はクロロベンゼン、あるいはその混合物に対し
て0.001−2重量%の範囲であり、0.01−0.
5重量%の範囲が好ましい。この場合助触媒の使用量
は、フリーデル・クラフツ触媒と助触媒のモル比が1
0:1から1:10の範囲となるように選ばなければな
らない。使用するモル比は2:1から1:2が好まし
く、約1:1が特に好ましい。
ンゼン又はクロロベンゼン、あるいはその混合物に対し
て0.001−2重量%の範囲であり、0.01−0.
5重量%の範囲が好ましい。この場合助触媒の使用量
は、フリーデル・クラフツ触媒と助触媒のモル比が1
0:1から1:10の範囲となるように選ばなければな
らない。使用するモル比は2:1から1:2が好まし
く、約1:1が特に好ましい。
【0019】本発明の方法は、ベンゼンのジクロロ化又
はクロロベンゼンの塩素化、あるいはこれらの混合物の
塩素化において、特にp−ジクロロベンゼンの含有量を
多くし、同時にm−ジクロロベンゼンの含有量を非常に
減少させる。EP−A−126,669において、フェ
ノチアジン系のベンゼン環をさらに置換しても助触媒性
にさらに実質的効果を与えないと強く強調されているの
で(2ページ、11行−17行)、先行技術と比較して
非常に大きくなったp−配向性効果は驚くべきことであ
る。しかし本発明の助触媒によりp−選択性がさらに非
常に強化された。
はクロロベンゼンの塩素化、あるいはこれらの混合物の
塩素化において、特にp−ジクロロベンゼンの含有量を
多くし、同時にm−ジクロロベンゼンの含有量を非常に
減少させる。EP−A−126,669において、フェ
ノチアジン系のベンゼン環をさらに置換しても助触媒性
にさらに実質的効果を与えないと強く強調されているの
で(2ページ、11行−17行)、先行技術と比較して
非常に大きくなったp−配向性効果は驚くべきことであ
る。しかし本発明の助触媒によりp−選択性がさらに非
常に強化された。
【0020】本発明による塩素化混合物又はジクロロベ
ンゼン留分中のm−含有量の非常な減少も、同様に先行
技術をはるかに越えている。本発明に従い、塩素化混合
物中のm−含有量を約0.03重量%というガスクロマ
トグラフィーの検出限界以下にすることができる。高い
p−含有量と共にこれは、直接蒸留することによりp−
含有量が99.9%以上のm−/p−混合物を得ること
ができるということを示している。従ってほとんどの目
的の場合、その後の異性体の精製、又は分離を省略する
ことができる。
ンゼン留分中のm−含有量の非常な減少も、同様に先行
技術をはるかに越えている。本発明に従い、塩素化混合
物中のm−含有量を約0.03重量%というガスクロマ
トグラフィーの検出限界以下にすることができる。高い
p−含有量と共にこれは、直接蒸留することによりp−
含有量が99.9%以上のm−/p−混合物を得ること
ができるということを示している。従ってほとんどの目
的の場合、その後の異性体の精製、又は分離を省略する
ことができる。
【0021】以下の実施例は発明を説明するものであ
り、これらに制限を加えるものではない。
り、これらに制限を加えるものではない。
【0022】
【実施例】実施例1 最初に100重量部のベンゼンを反応器に導入し、0.
051重量部のFeCl3及び0.123重量部の次式
の助触媒を加えた。
051重量部のFeCl3及び0.123重量部の次式
の助触媒を加えた。
【0023】
【化3】
【0024】その後混合物を撹拌しながら60℃に加熱
し、この温度で127.5重量部の塩素ガスを4.5時
間かけて均一に通過させる。生成混合物を面積−検量ガ
スクロマトグラフィーにより分析した。組成は以下の通
りである: ベンゼン 0.16% クロロベンゼン 42.95% o−ジクロロベンゼン 8.22% m−ジクロロベンゼン n.d. p−ジクロロベンゼン 48.67% トリクロロベンゼン n.d. (n.d.は0.03%以下の含有量を示す) 従ってo−ジクロロベンゼンに対するp−ジクロロベン
ゼンの比率はp/o=5.92であり、m−ジクロロベ
ンゼンに対するp−ジクロロベンゼンの比率はp/m≧
1662.3である。
し、この温度で127.5重量部の塩素ガスを4.5時
間かけて均一に通過させる。生成混合物を面積−検量ガ
スクロマトグラフィーにより分析した。組成は以下の通
りである: ベンゼン 0.16% クロロベンゼン 42.95% o−ジクロロベンゼン 8.22% m−ジクロロベンゼン n.d. p−ジクロロベンゼン 48.67% トリクロロベンゼン n.d. (n.d.は0.03%以下の含有量を示す) 従ってo−ジクロロベンゼンに対するp−ジクロロベン
ゼンの比率はp/o=5.92であり、m−ジクロロベ
ンゼンに対するp−ジクロロベンゼンの比率はp/m≧
1662.3である。
【0025】助触媒として0.143重量部の次式の助
触媒を使用することにより相当する結果が得られた。
触媒を使用することにより相当する結果が得られた。
【0026】
【化4】
【0027】実施例2 100重量部のクロロベンゼンを反応器に導入し、0.
222重量部のFeCl3及び0.57重量部の次式の
助触媒を加え、
222重量部のFeCl3及び0.57重量部の次式の
助触媒を加え、
【0028】
【化5】
【0029】温度を温度調節器により20℃に制御し
た。この温度で0.53重量部の塩素ガスを4.0時間
かけて均一に通過させた。塩素化混合物の組成は以下の
通りであった: ベンゼン 12.90% o−ジクロロベンゼン 9.46% m−ジクロロベンゼン n.d. p−ジクロロベンゼン 77.64% トリクロロベンゼン n.d. (n.d.は0.03%以下の含有量を示す) 従ってp/o比は、p/o=8.20及びp/m比は、
p/m≧2588.0である。
た。この温度で0.53重量部の塩素ガスを4.0時間
かけて均一に通過させた。塩素化混合物の組成は以下の
通りであった: ベンゼン 12.90% o−ジクロロベンゼン 9.46% m−ジクロロベンゼン n.d. p−ジクロロベンゼン 77.64% トリクロロベンゼン n.d. (n.d.は0.03%以下の含有量を示す) 従ってp/o比は、p/o=8.20及びp/m比は、
p/m≧2588.0である。
【0030】実施例3 実施例1の助触媒の代わりに0.107重量部の次式の
助触媒を使用する以外は実施例1の方法を繰り返した。
助触媒を使用する以外は実施例1の方法を繰り返した。
【0031】
【化6】
【0032】塩素化混合物の組成は以下の通りであっ
た: ベンゼン 0.08% クロロベンゼン 42.78% o−ジクロロベンゼン 9.88% m−ジクロロベンゼン 0.05% p−ジクロロベンゼン 47.21% トリクロロベンゼン n.d. (n.d.は0.03%以下の含有量を示す) 従ってp/o比は、p/o=4.78及びp/m比は、
p/m=944.2である。
た: ベンゼン 0.08% クロロベンゼン 42.78% o−ジクロロベンゼン 9.88% m−ジクロロベンゼン 0.05% p−ジクロロベンゼン 47.21% トリクロロベンゼン n.d. (n.d.は0.03%以下の含有量を示す) 従ってp/o比は、p/o=4.78及びp/m比は、
p/m=944.2である。
【0033】比較例4(EP−A−126,669によ
る) 0.050重量部のFeCl3及び0.103重量部の
N−クロロカルボニルフェノチアジンを100重量部の
ベンゼンに溶解し、溶液を撹拌しながら60℃に加熱し
た。その後136.7重量部の塩素ガスを4.5時間か
けて均一に通過させた。塩素化混合物の組成は以下の通
りであった: ベンゼン 0.33% クロロベンゼン 43.40% o−ジクロロベンゼン 9.79% m−ジクロロベンゼン 0.15% p−ジクロロベンゼン 46.28% トリクロロベンゼン 0.05% 従ってp/o比は、p/o=4.73及びp/m比は、
p/m=308.5である。
る) 0.050重量部のFeCl3及び0.103重量部の
N−クロロカルボニルフェノチアジンを100重量部の
ベンゼンに溶解し、溶液を撹拌しながら60℃に加熱し
た。その後136.7重量部の塩素ガスを4.5時間か
けて均一に通過させた。塩素化混合物の組成は以下の通
りであった: ベンゼン 0.33% クロロベンゼン 43.40% o−ジクロロベンゼン 9.79% m−ジクロロベンゼン 0.15% p−ジクロロベンゼン 46.28% トリクロロベンゼン 0.05% 従ってp/o比は、p/o=4.73及びp/m比は、
p/m=308.5である。
【0034】比較例4は、特に実施例1と比較して非常
に低いp/o及びp/m比を示す。同時に通過させる塩
素の2つの量を比較することにより(実施例1では12
7.5重量部、及び比較例4では136.7重量部)、
2混合物が大体同一の変換率を示しているので本発明の
塩素化が非常に高い塩素収率で行われることを示してい
る。
に低いp/o及びp/m比を示す。同時に通過させる塩
素の2つの量を比較することにより(実施例1では12
7.5重量部、及び比較例4では136.7重量部)、
2混合物が大体同一の変換率を示しているので本発明の
塩素化が非常に高い塩素収率で行われることを示してい
る。
【0035】本発明の主たる特徴及び態様は以下の通り
である。
である。
【0036】1.液相においてフリーデル・クラフツ触
媒及び助触媒の存在下でベンゼン又はクロロベンゼンを
環塩素化することによりp−含有量が多く、m−含有量
を非常に減少させたジクロロベンゼンを製造する方法に
おいて、1種類又はそれ以上の次式
媒及び助触媒の存在下でベンゼン又はクロロベンゼンを
環塩素化することによりp−含有量が多く、m−含有量
を非常に減少させたジクロロベンゼンを製造する方法に
おいて、1種類又はそれ以上の次式
【0037】
【化7】
【0038】[式中、Xは、フッ素、塩素、臭素、トリ
フルオロメチル又はペンタフルオロエチルであり、A
は、2個の水素原子又は−CH=CH−CH=CH−で
ある]の物質を助触媒として使用することを特徴とする
方法。
フルオロメチル又はペンタフルオロエチルであり、A
は、2個の水素原子又は−CH=CH−CH=CH−で
ある]の物質を助触媒として使用することを特徴とする
方法。
【0039】2.第1項に記載の方法において、次式
【0040】
【化8】
【0041】[式中、Yは、塩素又はトリフルオロメチ
ルである]の物質を助触媒として使用することを特徴と
する方法。
ルである]の物質を助触媒として使用することを特徴と
する方法。
【0042】3.第1項に記載の方法において、フリー
デル・クラフツ触媒として鉄又は塩化第2鉄(III)
を使用することを特徴とする方法。
デル・クラフツ触媒として鉄又は塩化第2鉄(III)
を使用することを特徴とする方法。
【0043】4.第1項に記載の方法において、フリー
デル・クラフツ触媒をベンゼン又はクロロベンゼンの量
に対して0.001−2重量%、好ましくは0.01−
0.2重量%の量で使用することを特徴とする方法。
デル・クラフツ触媒をベンゼン又はクロロベンゼンの量
に対して0.001−2重量%、好ましくは0.01−
0.2重量%の量で使用することを特徴とする方法。
【0044】5.第1項に記載の方法において、助触媒
をベンゼン又はクロロベンゼンに対して0.001−5
重量%、好ましくは0.01−0.5重量%の量で使用
することを特徴とする方法。
をベンゼン又はクロロベンゼンに対して0.001−5
重量%、好ましくは0.01−0.5重量%の量で使用
することを特徴とする方法。
【0045】6.第1項に記載の方法において、助触媒
に対するフリーデル・クラフツ触媒のモル比を10:1
から1:10、好ましくは2:1から1:2、特に好ま
しくは約1:1で選ぶことを特徴とする方法。
に対するフリーデル・クラフツ触媒のモル比を10:1
から1:10、好ましくは2:1から1:2、特に好ま
しくは約1:1で選ぶことを特徴とする方法。
【0046】7.第1項に記載の方法において、反応を
反応混合物の固化温度と沸点の間の温度、好ましくは1
0−80℃、特に好ましくは40−70℃で行うことを
特徴とする方法。
反応混合物の固化温度と沸点の間の温度、好ましくは1
0−80℃、特に好ましくは40−70℃で行うことを
特徴とする方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘルムート・フイーゲ ドイツ連邦共和国デー5090レーフエルクー ゼン1・バルター−フレツクス−シユトラ ーセ23
Claims (1)
- 【請求項1】 液相においてフリーデル・クラフツ触媒
及び助触媒の存在下でベンゼン又はクロロベンゼンを環
塩素化することにより、p−含有量が多く、m−含有量
を非常に減少させたジクロロベンゼンを製造する方法に
おいて、1種類又はそれ以上の次式 【化1】 [式中、 Xは、フッ素、塩素、臭素、トリフルオロメチル又はペ
ンタフルオロエチルであり、 Aは、2個の水素原子又は−CH=CH−CH=CH−
である]の物質を助触媒として使用することを特徴とす
る方法。
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JP2010100571A (ja) * | 2008-10-24 | 2010-05-06 | Tosoh Corp | パラジクロロベンゼンの製造方法 |
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Publication number | Publication date |
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EP0505874A1 (de) | 1992-09-30 |
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US5210343A (en) | 1993-05-11 |
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