JPH05117110A - 除草剤及び除草方法 - Google Patents
除草剤及び除草方法Info
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- JPH05117110A JPH05117110A JP27563191A JP27563191A JPH05117110A JP H05117110 A JPH05117110 A JP H05117110A JP 27563191 A JP27563191 A JP 27563191A JP 27563191 A JP27563191 A JP 27563191A JP H05117110 A JPH05117110 A JP H05117110A
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- herbicide
- herbicidal
- diphenyl ether
- aminolevulinic acid
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 5−アミノレブリン酸又はその塩とジフェニ
ルエーテル系除草剤とを含有する除草剤。 【効果】 殺草効果が著しく高く、しかも使用量を大幅
に低減することが可能である。
ルエーテル系除草剤とを含有する除草剤。 【効果】 殺草効果が著しく高く、しかも使用量を大幅
に低減することが可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は除草剤及び除草方法に関
し、さらに詳しくは殺草効果が高く使用量の大幅な低減
が可能な除草剤及び除草方法に関する。
し、さらに詳しくは殺草効果が高く使用量の大幅な低減
が可能な除草剤及び除草方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、除草剤等の化学物質に対する安全
性について注意が喚起されており、十分に安全性が確認
された除草剤においてさえも、なるべくその使用量を低
減することが望まれている。
性について注意が喚起されており、十分に安全性が確認
された除草剤においてさえも、なるべくその使用量を低
減することが望まれている。
【0003】このような状況において、天然物であって
分解性が大きく、自然界での残留性が無く、しかも極め
て毒性の低い5−アミノレブリン酸又はその塩を除草剤
に使用しようという研究がなされている(特表昭61−
502814号、特開平2−138201号)。
分解性が大きく、自然界での残留性が無く、しかも極め
て毒性の低い5−アミノレブリン酸又はその塩を除草剤
に使用しようという研究がなされている(特表昭61−
502814号、特開平2−138201号)。
【0004】一方、ジフェニルエーテル系の除草剤は、
広い殺草スペクトルと強力な殺草力を有し、人体に対す
る毒性の小さい除草剤として広く用いられている。ジフ
ェニルエーテル系の除草剤の殺草メカニズムについて
は、従来、植物体中において、プロトポルフィリンにマ
グネシウムを導入するためのマグネシウムキラターゼを
強く阻害し、殺草効果を示すものと推定されてきた。こ
のマグネシウムキラターゼは、人間等の動物には存在し
ない、植物に特有の酵素であり、マグネシウムキラター
ゼの阻害剤であるジフェニルエーテル系除草剤は、本質
的に安全なものと考えられてきた。
広い殺草スペクトルと強力な殺草力を有し、人体に対す
る毒性の小さい除草剤として広く用いられている。ジフ
ェニルエーテル系の除草剤の殺草メカニズムについて
は、従来、植物体中において、プロトポルフィリンにマ
グネシウムを導入するためのマグネシウムキラターゼを
強く阻害し、殺草効果を示すものと推定されてきた。こ
のマグネシウムキラターゼは、人間等の動物には存在し
ない、植物に特有の酵素であり、マグネシウムキラター
ゼの阻害剤であるジフェニルエーテル系除草剤は、本質
的に安全なものと考えられてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記5
−アミノレブリン酸又はその塩の殺草能力は同一重量で
比較した場合、他の合成除草剤に対して劣ることが多
く、さらに、5−アミノレブリン酸又はその塩が高価で
あるため、いまだ実用化には至っていない(Chemi
cal Week,October,29頁,1984
年)。
−アミノレブリン酸又はその塩の殺草能力は同一重量で
比較した場合、他の合成除草剤に対して劣ることが多
く、さらに、5−アミノレブリン酸又はその塩が高価で
あるため、いまだ実用化には至っていない(Chemi
cal Week,October,29頁,1984
年)。
【0006】一方、最近の研究によれば、ジフェニルエ
ーテル系除草剤の一次作用点は、プロトポルフィリノー
ゲンIXを酸化してプロトポルフィリンIXを生成するため
のプロトポルフィリノーゲンオキシダーゼであることが
明らかになった(Biochem.J.,260巻,2
31頁,1989年)。このプロトポルフィリノーゲン
オキシターゼは、動物中にも存在し、また、実験によっ
てマウスの本酵素がジフェニルエーテル系除草剤によっ
て阻害されることが確認されている(日本農薬学会第1
6回大会講演要旨集102頁,1991年)。
ーテル系除草剤の一次作用点は、プロトポルフィリノー
ゲンIXを酸化してプロトポルフィリンIXを生成するため
のプロトポルフィリノーゲンオキシダーゼであることが
明らかになった(Biochem.J.,260巻,2
31頁,1989年)。このプロトポルフィリノーゲン
オキシターゼは、動物中にも存在し、また、実験によっ
てマウスの本酵素がジフェニルエーテル系除草剤によっ
て阻害されることが確認されている(日本農薬学会第1
6回大会講演要旨集102頁,1991年)。
【0007】動物と植物の光に対する作用の違い等から
ジフェニルエーテル系除草剤は、やはり依然として安全
性の高い除草剤ではあるが、これらの作用機構の解明に
より、ジフェニルエーテル系除草剤についても、その使
用量を低減する努力が要求されてきた。また、ジフェニ
ルエーテル系除草剤の中には高選択性、高安全性等の効
果を追求した結果、高度な化学修飾を行った化合物も多
く、その結果、原体の価格が高価となっているものも多
くあり、実用化に対する問題点の一つとなっている。
ジフェニルエーテル系除草剤は、やはり依然として安全
性の高い除草剤ではあるが、これらの作用機構の解明に
より、ジフェニルエーテル系除草剤についても、その使
用量を低減する努力が要求されてきた。また、ジフェニ
ルエーテル系除草剤の中には高選択性、高安全性等の効
果を追求した結果、高度な化学修飾を行った化合物も多
く、その結果、原体の価格が高価となっているものも多
くあり、実用化に対する問題点の一つとなっている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み5−アミノレブリン酸又はその塩及びジフェニ
ルエーテル系除草剤の植物に対する生理活性について鋭
意検討した結果、意外なことに、両者をともに含有する
除草剤がすぐれた殺草効果を有しており、しかも使用量
の著しい低減が可能であることを見出し、本発明を完成
するに至った。
情に鑑み5−アミノレブリン酸又はその塩及びジフェニ
ルエーテル系除草剤の植物に対する生理活性について鋭
意検討した結果、意外なことに、両者をともに含有する
除草剤がすぐれた殺草効果を有しており、しかも使用量
の著しい低減が可能であることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、5−アミノレブリン
酸又はその塩とジフェニルエーテル系除草剤とを含有す
ることを特徴とする除草剤を提供するものである。
酸又はその塩とジフェニルエーテル系除草剤とを含有す
ることを特徴とする除草剤を提供するものである。
【0010】さらに、本発明は、5−アミノレブリン酸
又はその塩をジフェニルエーテル系除草剤散布の前1日
又は後2日以内に散布することを特徴とする除草方法を
提供するものである。
又はその塩をジフェニルエーテル系除草剤散布の前1日
又は後2日以内に散布することを特徴とする除草方法を
提供するものである。
【0011】5−アミノレブリン酸及びその塩は前述の
ように、それ自体でも高濃度においては除草活性を有す
るが、本発明においては、単独では十分な除草活性を示
しえない低濃度のものを同様に低濃度のジフェニルエー
テル系除草剤と併用することにより良好な活性を示す除
草剤が得られる。また、本発明の5−アミノレブリン酸
又はその塩及びジフェニルエーテル系除草剤をともに含
有する除草剤が示す除草活性の程度は、それぞれの活性
の和をはるかに超えるものであり、このことは今日まで
知られていなかった驚くべき現象である。
ように、それ自体でも高濃度においては除草活性を有す
るが、本発明においては、単独では十分な除草活性を示
しえない低濃度のものを同様に低濃度のジフェニルエー
テル系除草剤と併用することにより良好な活性を示す除
草剤が得られる。また、本発明の5−アミノレブリン酸
又はその塩及びジフェニルエーテル系除草剤をともに含
有する除草剤が示す除草活性の程度は、それぞれの活性
の和をはるかに超えるものであり、このことは今日まで
知られていなかった驚くべき現象である。
【0012】本発明において用いられる5−アミノレブ
リン酸又はその塩は、公知の化合物であり、化学合成、
微生物による生産、酵素による生産の何れの方法によっ
ても製造することができる。微生物又は酵素による生産
方法を用いる場合、その生産物は本発明の効果を損なわ
ない限りにおいて、分離精製することなくそのまま用い
ることができる。
リン酸又はその塩は、公知の化合物であり、化学合成、
微生物による生産、酵素による生産の何れの方法によっ
ても製造することができる。微生物又は酵素による生産
方法を用いる場合、その生産物は本発明の効果を損なわ
ない限りにおいて、分離精製することなくそのまま用い
ることができる。
【0013】5−アミノレブリン酸の塩としては、例え
ば、塩酸塩、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、プロ
ピオン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、クエン酸塩、フマル酸
塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩等の酸付加塩及びナトリ
ウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の金属塩が挙げら
れる。5−アミノレブリン酸又はその塩は、それぞれ単
独又は2種以上を混合して用いることができる。
ば、塩酸塩、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、プロ
ピオン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、クエン酸塩、フマル酸
塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩等の酸付加塩及びナトリ
ウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の金属塩が挙げら
れる。5−アミノレブリン酸又はその塩は、それぞれ単
独又は2種以上を混合して用いることができる。
【0014】本発明除草剤及び除草方法に使用する5−
アミノレブリン酸又はその塩の濃度及び量は、茎葉処理
の場合で面積10a当り液剤100〜300lを使用す
る標準的な場合、10−1000mg/l、好ましくは3
0〜900mg/l、さらに好ましくは300〜800mg
/l、また、土壌処理の場合、面積10a当り10〜1
000g、好ましくは30〜900g、さらに好ましく
は300〜800gであることが望ましい。この場合、
濃度又は使用量が上記範囲より低すぎると十分な効果を
上げることができず、また、多すぎると効果は十分であ
るが不経済である。
アミノレブリン酸又はその塩の濃度及び量は、茎葉処理
の場合で面積10a当り液剤100〜300lを使用す
る標準的な場合、10−1000mg/l、好ましくは3
0〜900mg/l、さらに好ましくは300〜800mg
/l、また、土壌処理の場合、面積10a当り10〜1
000g、好ましくは30〜900g、さらに好ましく
は300〜800gであることが望ましい。この場合、
濃度又は使用量が上記範囲より低すぎると十分な効果を
上げることができず、また、多すぎると効果は十分であ
るが不経済である。
【0015】上記5−アミノレブリン酸又はその塩は、
本発明に使用されるもう一方のジフェニルエーテル系除
草剤と混合等により一体化し除草剤として使用すること
が簡便であり好ましいが、ジフェニルエーテル系除草剤
散布の前1日、又は後2日以内であれば、別々に散布し
ても、混合使用の場合と同等程度の効果が得られる。
本発明に使用されるもう一方のジフェニルエーテル系除
草剤と混合等により一体化し除草剤として使用すること
が簡便であり好ましいが、ジフェニルエーテル系除草剤
散布の前1日、又は後2日以内であれば、別々に散布し
ても、混合使用の場合と同等程度の効果が得られる。
【0016】本発明に使用されるジフェニルエーテル系
除草剤とは、除草効果を得るために光を要し、プロトポ
ルフィリンIXの光分解により活性酸素を生じ、殺草効果
を示すものであり、本機構により殺草効果を有するもの
であれば、分子構造的にジフェニルエーテル構造の有無
を問うものではない。
除草剤とは、除草効果を得るために光を要し、プロトポ
ルフィリンIXの光分解により活性酸素を生じ、殺草効果
を示すものであり、本機構により殺草効果を有するもの
であれば、分子構造的にジフェニルエーテル構造の有無
を問うものではない。
【0017】本発明に好適に使用されるジフェニルエー
テル系除草剤としては、例えば、ニトロフェン(nit
rofen)、クロルニトロフェン(chlornit
rofen)、フルオロニトロフェン(fluoron
itrofen)、SL−55、DNCDE、フルオロ
ジフェン(fluorodifen)、TOPE、DM
NP、クロメトキシニル(chlomethoxyni
l)、オキシフルオフェン(oxyfluorfe
n)、ビフェノックス(bifenox)、アシフルオ
フェンナトリウム(acifluofen−sodiu
m)等が挙げられる。
テル系除草剤としては、例えば、ニトロフェン(nit
rofen)、クロルニトロフェン(chlornit
rofen)、フルオロニトロフェン(fluoron
itrofen)、SL−55、DNCDE、フルオロ
ジフェン(fluorodifen)、TOPE、DM
NP、クロメトキシニル(chlomethoxyni
l)、オキシフルオフェン(oxyfluorfe
n)、ビフェノックス(bifenox)、アシフルオ
フェンナトリウム(acifluofen−sodiu
m)等が挙げられる。
【0018】上記ジフェニルエーテル系除草剤の好まし
い使用量は、用いるジフェニルエーテル系除草剤によっ
てそれぞれ異なる。例えば、茎葉処理の場合で面積10
a当り100〜300lを散布する場合、使用する乳剤
や水和剤の量は、一般に、液剤で1000〜3000m
l、粉剤で500〜1500gであるが、本発明の5−
アミノレブリン酸又はその塩との組み合わせにより10
〜3000ml、又は5〜1500gの範囲で用いること
ができる。また、土壌処理の場合、面積10a当り2〜
5kgの粉剤、粒剤、粉粒剤を散布するのが一般的である
が、本発明の5−アミノレブリン酸又はその塩との組み
合わせにより20g〜5kgの範囲で用いることができ
る。
い使用量は、用いるジフェニルエーテル系除草剤によっ
てそれぞれ異なる。例えば、茎葉処理の場合で面積10
a当り100〜300lを散布する場合、使用する乳剤
や水和剤の量は、一般に、液剤で1000〜3000m
l、粉剤で500〜1500gであるが、本発明の5−
アミノレブリン酸又はその塩との組み合わせにより10
〜3000ml、又は5〜1500gの範囲で用いること
ができる。また、土壌処理の場合、面積10a当り2〜
5kgの粉剤、粒剤、粉粒剤を散布するのが一般的である
が、本発明の5−アミノレブリン酸又はその塩との組み
合わせにより20g〜5kgの範囲で用いることができ
る。
【0019】上記組み合わせにおいて、十分な殺草効果
をできるだけ少量のジフェニルエーテル系除草剤で得た
い場合には、5−アミノレブリン酸又はその塩の使用量
を、先に記載した使用範囲で増加させることが好まし
い。
をできるだけ少量のジフェニルエーテル系除草剤で得た
い場合には、5−アミノレブリン酸又はその塩の使用量
を、先に記載した使用範囲で増加させることが好まし
い。
【0020】上記の如く、本発明除草剤及び除草方法は
その使用成分量を大幅に低減することができる。すなわ
ち、従来の除草剤通常使用量の100分の1程度まで低
減することが可能であり、その場合でも十分な殺草能力
を保持している。
その使用成分量を大幅に低減することができる。すなわ
ち、従来の除草剤通常使用量の100分の1程度まで低
減することが可能であり、その場合でも十分な殺草能力
を保持している。
【0021】本発明除草剤には、本発明の効果を阻害し
ない範囲内で他の添加剤を使用することができる。ま
た、2,2′−ジピリジル、EDTAのようなキレート
剤や、界面活性剤は、本発明除草剤の効果をさらに高め
るために添加することができる。
ない範囲内で他の添加剤を使用することができる。ま
た、2,2′−ジピリジル、EDTAのようなキレート
剤や、界面活性剤は、本発明除草剤の効果をさらに高め
るために添加することができる。
【0022】本発明除草剤の剤形としては、粉末剤、粒
剤、液剤等が挙げられるが、これらの剤形とするために
は通常除草剤に用いられる溶剤、分散媒、増量剤等を本
発明除草剤の効果に悪影響のない範囲で用い、常法に従
って製造することができる。
剤、液剤等が挙げられるが、これらの剤形とするために
は通常除草剤に用いられる溶剤、分散媒、増量剤等を本
発明除草剤の効果に悪影響のない範囲で用い、常法に従
って製造することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明除草剤及び除草方法は、著しく除
草活性の向上したものであり、しかも使用成分量を従来
の除草剤及び除草方法に比べ大幅に低減してもなお、良
好な殺草効果を保持するものである。従って、除草剤大
量散布にともないしばしば生ずる副作用を未然に防止す
る。
草活性の向上したものであり、しかも使用成分量を従来
の除草剤及び除草方法に比べ大幅に低減してもなお、良
好な殺草効果を保持するものである。従って、除草剤大
量散布にともないしばしば生ずる副作用を未然に防止す
る。
【0024】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】実施例1 元肥として化成肥料をN換算で10kg/10a施した畑
土壌を充填した1/5000aのポットにキュウリ(青
長地這)を播種し、芽生え後1本立てとし、ガラス温室
内で通常の管理にて栽培した。本葉2枚となった7月2
2日によくそろった30鉢を選びジフェニルエーテル系
除草剤であるNIP水和剤(NIP50%含有、日本農
薬(株)製)及び5−アミノレブリン酸塩酸塩(以下、
「5−ALA」という。)を表1に示す各濃度で含む水
溶液にヤマト展着剤(トモノ農薬社製)を2000倍希
釈となるように添加し、噴霧機にて1ポット当り2mlず
つ該キュウリに噴霧した。その後、通常の管理を行い、
2日後の7月24日に本葉部分の枯死率(面積%)を測
定した。結果を表1に示す。
土壌を充填した1/5000aのポットにキュウリ(青
長地這)を播種し、芽生え後1本立てとし、ガラス温室
内で通常の管理にて栽培した。本葉2枚となった7月2
2日によくそろった30鉢を選びジフェニルエーテル系
除草剤であるNIP水和剤(NIP50%含有、日本農
薬(株)製)及び5−アミノレブリン酸塩酸塩(以下、
「5−ALA」という。)を表1に示す各濃度で含む水
溶液にヤマト展着剤(トモノ農薬社製)を2000倍希
釈となるように添加し、噴霧機にて1ポット当り2mlず
つ該キュウリに噴霧した。その後、通常の管理を行い、
2日後の7月24日に本葉部分の枯死率(面積%)を測
定した。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1より明らかなように、5−ALAとN
IP剤との併用により殺草効果が著しく高められてお
り、例えばNIP剤1g/lの場合、NIP剤単独では
5%以下の枯死率しか与えないのに対し、5−ALAの
添加により枯死率は高まり、5−ALA1000mg/l
の添加で90%の枯死率を示す。
IP剤との併用により殺草効果が著しく高められてお
り、例えばNIP剤1g/lの場合、NIP剤単独では
5%以下の枯死率しか与えないのに対し、5−ALAの
添加により枯死率は高まり、5−ALA1000mg/l
の添加で90%の枯死率を示す。
【0028】5−ALA単独では1000mg/lの処理
でも5%以下の枯死率しか示さないことから本実施例の
枯死率の向上は明らかにNIP剤と5−ALAとの相乗
効果によるものと言える。植物体にとってほぼ完全な枯
死につながる90%枯死率を比べると、5−ALA無添
加の場合、通常はNIP剤10g/lが必要なのに対し
て、1000mg/lの5−ALAの添加によって、1g
/l、すなわち1/10にNIP剤使用濃度(使用量)
の低減がなされている。また、50%枯死率を与えるの
に、十分なNIP剤使用量も5−ALA無添加の場合の
3g/lに対して5−ALA1000mg/lにて0.3
g/lと、やはり1/10にNIP剤使用量の低減がな
されている。5−ALA濃度を100mg/lと低量に
し、NIP剤を1g/lとした場合でも、70%の枯死
率が得られている。
でも5%以下の枯死率しか示さないことから本実施例の
枯死率の向上は明らかにNIP剤と5−ALAとの相乗
効果によるものと言える。植物体にとってほぼ完全な枯
死につながる90%枯死率を比べると、5−ALA無添
加の場合、通常はNIP剤10g/lが必要なのに対し
て、1000mg/lの5−ALAの添加によって、1g
/l、すなわち1/10にNIP剤使用濃度(使用量)
の低減がなされている。また、50%枯死率を与えるの
に、十分なNIP剤使用量も5−ALA無添加の場合の
3g/lに対して5−ALA1000mg/lにて0.3
g/lと、やはり1/10にNIP剤使用量の低減がな
されている。5−ALA濃度を100mg/lと低量に
し、NIP剤を1g/lとした場合でも、70%の枯死
率が得られている。
【0029】実施例2 実施例1と同様にして調製したキュウリに、5月13日
NIP原体(和光純薬社製)と5−アミノレブリン酸塩
酸塩(以下、「5−ALA」という。)を表2に示す各
濃度で含む水溶液に展着剤ネオエステリン(クミアイ化
学工業社製)を1000倍希釈となるように添加し、噴
霧機にて1ポット当り1mlずつ噴霧した。4日後の5月
17日に本葉部分の枯死率(面積%)を測定した。結果
を表2に示す。
NIP原体(和光純薬社製)と5−アミノレブリン酸塩
酸塩(以下、「5−ALA」という。)を表2に示す各
濃度で含む水溶液に展着剤ネオエステリン(クミアイ化
学工業社製)を1000倍希釈となるように添加し、噴
霧機にて1ポット当り1mlずつ噴霧した。4日後の5月
17日に本葉部分の枯死率(面積%)を測定した。結果
を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】表2より明らかなように、5−ALAとN
IPとの併用により殺草効果が著しく高められており、
実施例1の場合と同様除草剤使用量をNIP原体単独使
用に比べ約1/10に低減可能なことが判る。
IPとの併用により殺草効果が著しく高められており、
実施例1の場合と同様除草剤使用量をNIP原体単独使
用に比べ約1/10に低減可能なことが判る。
【0032】実施例3 実施例1と同様にして調製したキュウリに、5月27日
CNP除草剤であるサンケイMO乳剤(有効成分2,
4,6−トリクロルフェニル−4−ニトロフェニルエー
テル20%含有、サンケイ化学(株)製)と5−アミノ
レブリン酸塩酸塩(以下、「5−ALA」という。)を
表3に示す各濃度で含む水溶液に展着剤ネオエステリン
を1000倍希釈となるように添加し、噴霧機にて1ポ
ット当り2mlずつ噴霧した。2日後の5月29日及び1
0日後の6月6日に本葉部分の枯死率(面積%)を測定
した。結果を表3及び表4に示す。
CNP除草剤であるサンケイMO乳剤(有効成分2,
4,6−トリクロルフェニル−4−ニトロフェニルエー
テル20%含有、サンケイ化学(株)製)と5−アミノ
レブリン酸塩酸塩(以下、「5−ALA」という。)を
表3に示す各濃度で含む水溶液に展着剤ネオエステリン
を1000倍希釈となるように添加し、噴霧機にて1ポ
ット当り2mlずつ噴霧した。2日後の5月29日及び1
0日後の6月6日に本葉部分の枯死率(面積%)を測定
した。結果を表3及び表4に示す。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】表3及び表4より明らかなように、5−A
LAとサンケイMO乳剤との併用により除草剤の殺草効
果が高められているが、5−ALA濃度1000mg/l
以下の5−ALA単独使用では殺草効果が認められな
い。従って、この高められた殺草効果は、5−ALAと
サンケイMO乳剤との相乗効果によることが判る。さら
に、表4では、5−ALA1000mg/lの添加により
サンケイMO乳剤使用量を通常使用量である20ml/l
の1/100、すなわち0.2ml/lに低減しても十分
な殺草効果が見られ、また、5−ALA濃度を100mg
/lとしても、十分な殺草効果を保ちつつ、サンケイM
O乳剤使用量を通常使用量の1/30以下に低減できる
ことが判った。
LAとサンケイMO乳剤との併用により除草剤の殺草効
果が高められているが、5−ALA濃度1000mg/l
以下の5−ALA単独使用では殺草効果が認められな
い。従って、この高められた殺草効果は、5−ALAと
サンケイMO乳剤との相乗効果によることが判る。さら
に、表4では、5−ALA1000mg/lの添加により
サンケイMO乳剤使用量を通常使用量である20ml/l
の1/100、すなわち0.2ml/lに低減しても十分
な殺草効果が見られ、また、5−ALA濃度を100mg
/lとしても、十分な殺草効果を保ちつつ、サンケイM
O乳剤使用量を通常使用量の1/30以下に低減できる
ことが判った。
【0036】実施例4 実施例3と同時に、実施例1と同様にして調製したキュ
ウリに、5月25日、26日、27日、28日、29日
及び30日にそれぞれ5−アミノレブリン酸塩酸塩(以
下、「5−ALA」という。)を100mg/lの濃度で
含む水溶液に展着剤ネオエステリンを1000倍希釈と
なるように添加し、噴霧機にて1ポット当り2mlずつ噴
霧した。5月27日にすべてのポットにサンケイMO乳
剤を2ml/lの濃度で含む水溶液に展着剤ネオエステリ
ンを1000倍希釈となるように加え、噴霧機にて1ポ
ット当り2mlずつ噴霧した。6月6日に本葉部分の枯死
率(面積%)を測定した。結果を表5に示す。
ウリに、5月25日、26日、27日、28日、29日
及び30日にそれぞれ5−アミノレブリン酸塩酸塩(以
下、「5−ALA」という。)を100mg/lの濃度で
含む水溶液に展着剤ネオエステリンを1000倍希釈と
なるように添加し、噴霧機にて1ポット当り2mlずつ噴
霧した。5月27日にすべてのポットにサンケイMO乳
剤を2ml/lの濃度で含む水溶液に展着剤ネオエステリ
ンを1000倍希釈となるように加え、噴霧機にて1ポ
ット当り2mlずつ噴霧した。6月6日に本葉部分の枯死
率(面積%)を測定した。結果を表5に示す。
【0037】
【表5】
【0038】表5及び表5と表4との比較から明らかな
ように、前記組み合わせ除草剤及び本組み合わせ除草方
法により、各単剤もしくは各単剤を用いる除草方法を上
回る効果が得られていることが判る。
ように、前記組み合わせ除草剤及び本組み合わせ除草方
法により、各単剤もしくは各単剤を用いる除草方法を上
回る効果が得られていることが判る。
【0039】表5から、5−ALA散布日とMO乳剤
(ジフェニルエーテル系除草剤)散布日とが近接してい
る方が除草効果は大きいが、ジフェニルエーテル系除草
剤散布の前1日又は後2日以内であれば十分に実用的使
用に耐えうる除草効果を示していることが判る。
(ジフェニルエーテル系除草剤)散布日とが近接してい
る方が除草効果は大きいが、ジフェニルエーテル系除草
剤散布の前1日又は後2日以内であれば十分に実用的使
用に耐えうる除草効果を示していることが判る。
Claims (2)
- 【請求項1】 5−アミノレブリン酸又はその塩とジフ
ェニルエーテル系除草剤とを含有することを特徴とする
除草剤。 - 【請求項2】 5−アミノレブリン酸又はその塩をジフ
ェニルエーテル系除草剤散布の前1日又は後2日以内に
散布することを特徴とする除草方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27563191A JPH05117110A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 除草剤及び除草方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27563191A JPH05117110A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 除草剤及び除草方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05117110A true JPH05117110A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=17558153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27563191A Pending JPH05117110A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 除草剤及び除草方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05117110A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008018273A1 (fr) | 2006-08-10 | 2008-02-14 | Cosmo Oil Co., Ltd. | Agent destiné à augmenter la teneur en polyphénol de végétaux |
WO2008093740A1 (ja) | 2007-02-02 | 2008-08-07 | Cosmo Oil Co., Ltd. | ホップのアルファ酸又はホップオイル含量向上剤 |
EP2727589A1 (en) | 2004-09-02 | 2014-05-07 | Cosmo Oil Co., Ltd. | Constitutional function-improving agents |
-
1991
- 1991-10-23 JP JP27563191A patent/JPH05117110A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2727589A1 (en) | 2004-09-02 | 2014-05-07 | Cosmo Oil Co., Ltd. | Constitutional function-improving agents |
WO2008018273A1 (fr) | 2006-08-10 | 2008-02-14 | Cosmo Oil Co., Ltd. | Agent destiné à augmenter la teneur en polyphénol de végétaux |
US8309493B2 (en) | 2006-08-10 | 2012-11-13 | Cosmo Oil Co., Ltd. | Polyphenol-content-increasing agent for plant |
WO2008093740A1 (ja) | 2007-02-02 | 2008-08-07 | Cosmo Oil Co., Ltd. | ホップのアルファ酸又はホップオイル含量向上剤 |
JP2008189570A (ja) * | 2007-02-02 | 2008-08-21 | Cosmo Oil Co Ltd | ホップのアルファ酸又はホップオイル含量向上剤 |
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