JPH05115549A - 中空糸膜型の血液透析器 - Google Patents

中空糸膜型の血液透析器

Info

Publication number
JPH05115549A
JPH05115549A JP30822191A JP30822191A JPH05115549A JP H05115549 A JPH05115549 A JP H05115549A JP 30822191 A JP30822191 A JP 30822191A JP 30822191 A JP30822191 A JP 30822191A JP H05115549 A JPH05115549 A JP H05115549A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
dialysate
flow
hollow fiber
fiber membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30822191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3186138B2 (ja
Inventor
Seiichi Iijima
誠一 飯島
Mikitomo Yasutake
幹智 安武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Medical Co Ltd
Original Assignee
Asahi Medical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Medical Co Ltd filed Critical Asahi Medical Co Ltd
Priority to JP30822191A priority Critical patent/JP3186138B2/ja
Publication of JPH05115549A publication Critical patent/JPH05115549A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3186138B2 publication Critical patent/JP3186138B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造上容易でしかも血液透析器の小型化にも
支障をきたさない構造を透析液入口ノズル内部に設ける
ことにより、血液透析器内への透析液の流入の仕方を最
大限に効率の良い状態とし、以て透析効率の向上を図
る。 【構成】 少なくとも透析液入口ノズル5の、ノズル内
側端10における流路中心がノズル外側端9における流
路中心よりも透析液流上流側に偏心していることを特徴
とする中空糸膜型の血液透析器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空糸膜型血液透析器
の透析液出入口の内部形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】血液透析器は現在、そのほとんどが中空
糸膜束を円筒状の容器内に挿入し、両端をポッティング
剤で容器内壁に固定した、いわゆる熱交換器型をしてい
る。
【0003】図8は従来の一般的な中空糸膜型血液透析
器の透析液入口又は出口部分を示しており、中空糸膜束
1は端部がポッティング剤3により集束され容器端部8
の内壁に固着されている。容器端部8は容器中央部2よ
りも若干内径が太くなっており、ポッティング部3の端
面からやや内側に入ったところに透析液入口又は出口ノ
ズル5が中空糸膜束1に対しほぼ垂直な向きに設けられ
ている。そしてノズル5の付け根のそばには流入する透
析液が直接中空糸膜束側面部にあたらぬよう、堰6が設
けられている。
【0004】中空糸膜型血液透析器では中空糸膜の内側
に血液を、外側に透析液を流して血液と透析液とを膜を
介して接触させ透析を行うが、透析効率には透析液の流
れ方が大きく影響する。透析液入口ノズルの奥に設けら
れている堰6は、透析液の流れを規制することを1つの
目的として設けられているが、これは必ずしも透析効率
の上昇に寄与していない。
【0005】膜を有効に使用するためには、透析液入口
及び出口ノズルは夫々ポッティングの端部ぎりぎりのと
ころに設けて中空糸膜に沿って流れる透析液の流路距離
を可能な限り長くすることが中空糸膜表面を最大限に利
用した透析効率の上昇につながるのだが、これには限度
がある。すなわち、製造上の誤差でポッティング剤の注
入量が多すぎた場合、ポッティング部の端面がノズルの
内側端10を超えてしまい透析液ノズルの内側に流れ出
てしまう可能性があるので、大抵はポッティング部端面
の予定位置とノズル内側端との間には何ミリかの余裕4
をもたせてある。このため透析液ノズル内側端とポッテ
ィング部端面との間に透析液が全く流れ込まない、又は
透析液がほとんど流れ込まず透析液が淀んでしまい、し
たがって溶質の濃度差ができにくく、透析が十分に行わ
れない、いわゆるデッドスペースDが生じてしまう。前
記の堰は透析液流のショートパスを防ぐことを1つの目
的として設けられているが、堰を設けても流入してくる
透析液が堰に衝突した後、左右に均等に分散される保証
は無く、片流れしてしまう可能性があり、上記のデッド
スペースを完全に解消するものではない。しかもこの堰
は容器と一体に成形されているが、合成樹脂を用いてこ
れを射出成形により製造する際の金型構造上の問題点に
なっている。
【0006】即ち、堰の構造の故に金型が弱く、耐久射
出数を下げてしまうのである。更に、堰の為に容器が透
析液入口ノズルの奥で二重構造になることは、容器の胴
径を小さくして血液透析器を小型化することの障害とな
っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、製造上容易
でしかも血液透析器の小型化にも支障をきたさない構造
を透析液入口ノズル内部に設けることにより、血液透析
器内への透析液の流入の仕方を最大限に効率の良い状態
とし、以て透析効率の向上を図ることを目的とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記を実現するために、
本発明では、従来より設けられていた堰を取り外し、代
わりに少なくとも透析液入口ノズル内の、ノズル内側端
における流路断面積をノズル外側端のそれよりも小さく
絞ることによりノズル内側端の流路中心をノズル外側端
のそれよりも透析液流上流側に偏心させることで、少な
くとも透析流の流入位置を、従来よりも若干ポッティン
グ部端に近い、透析液流上流側のいわゆるデッドスペー
ス位置へと変え、中空糸膜に沿って流れる透析液の流路
距離を長くした。
【0009】本発明を図面によって説明する。図1は本
発明の血液透析器の透析液入口ノズルの断面の一例を示
すもので、透析液入口ノズル5内の、透析液流下流側の
内壁面7にノズル内中央部付近からノズル内側端10に
向かって徐々に流路断面が狭くなる方向にテーパー11
が設けられている。このテーパー11によりノズル内外
端10の流路断面積は、ノズル外側端9のそれの半分に
絞られており、且つノズル内側端10における流路中心
はノズル外側端9におけるそれよりも透析液流上流側
の、よりポッティング部端部に近い方に偏心している。
【0010】この偏心により円筒状容器内を中空糸膜に
沿って流れる透析液流の流路距離は、従来のノズルから
流出される場合に比べてわずかに長くなる。図1は透析
液入口ノズル側について本発明を適用した例を示してい
るが、同様のことを透析液出口ノズル側に対しても適用
することができ、その場合、更に透析液流の流路距離が
伸び、透析効率の一層の向上が期待できる。
【0011】また、図1の例では、テーパー11により
ノズル5に流れ込む透析液は、中空糸膜束1に対してや
や上向きの、ポッティング面3’に向かう方向に導か
れ、絞られたノズル内側端10からデッドスペース部D
に向かって流入するので透析液が中空糸膜束に対し垂直
に流入する場合に比べて透析液流の流路距離は一層伸び
ることが期待される。
【0012】テーパー11は、図1の例の如くノズル内
中央付近からノズル内側端10に向かって設ける他、図
2の11’のように、ノズル外側端9からノズル内全域
に設けてもよい。ただし、ノズル内の透析液流のベクト
ルが安定した上向き(ポッティング端面向き)となるよ
う、あまり極端な傾斜にしないことが望ましい。
【0013】テーパー11,11’は、ノズル内壁面7
を肉厚にして作製してもよいが、材料節約と、重量の点
及び射出成形で容易に製造できる点から、ノズル外側端
と等しい肉厚にし、かつテーパー部の裏にリブを立てて
補強することが好ましい。
【0014】また、ノズル内の形状の他の例としては、
図3のように階段状の堰とテーパーとを組合わせたもの
や、図4のように、ノズル内側端10に階段状に堰12
を設けたものも、本発明の効果が期待できる。しかし、
透析液入口ノズルに導入された透析液をできるだけ中空
糸膜のポッティングの間際のところに流入させることに
より、透析液流の流路距離をより確実に伸ばすことが期
待できるので、図1又は図2の如きテーパーを設けるこ
とで透析液ノズルの内の流路中心をデッドスペース側に
偏心させたものの方がより好ましいといえる。
【0015】特に、図1のテーパーのものを等肉厚で作
製し、それをノズル外部からリブで補強したものが、透
析液流の効果、射出成形(製法)上の容易さ、材料の節
約、及び透析液ノズル用アダプター(カップラー)との
嵌合の点を総合的に考えあわせた場合、最も好ましい。
【0016】本発明においては透析液ノズル内断面積が
流路中心を偏心させるために少なくともノズル内側端に
おいて絞られているが、これによりノズル内から中空糸
膜束へ向けての透析流がより強くなり、このことも透析
効率の上昇に寄与している。この絞る率は通常の透析液
流量500ml/minの場合、断面積比で25%〜8
5%くらいが好ましい。25%よりも低くすると、中空
糸膜束へ衝突する透析液流の勢いが強くなりすぎて、か
えってデッドスペースの解消効果が薄れる上、絞りすぎ
て圧力損失が生じて透析液供給装置にも負荷がかかり、
全体の透析液流れに対する影響も悪くなる。逆に85%
よりも高いと、絞り方が少なすぎて、透析液流のノズル
内側端からの流入力が不足し、やはりデッドスペース解
消の為の効果があまり期待できない。また、ノズル内側
端10の流路形状は図5〜図7の半円,円,楕円など流
路中心が、血液透析器の透析液流上流側に偏心してさえ
すれば、特に限定されるものではなく、また、図7のよ
うに流路が複数に分かれていてもよい。
【0017】
【発明の効果】本発明の中空糸膜型の血液透析器では、
透析液入口ノズル内に上述の工夫が為されているため、
透析液ノズル内の透析液路中心が、ポッティング端側へ
偏心しその結果、従来の血液透析器に比べて中空糸膜束
に沿った透析液の流路距離が長くなり、従来みられたポ
ッティング部端付近のデッドスペースが解消され、中空
糸膜が最大限に透析に利用され透析効率が上昇する。ま
た、透析液ノズルの内側端の断面積を絞ったので、中空
糸膜束への透析液流が強くなり、透析効率の一層の上昇
が期待できる。
【0018】しかも本発明では従来の堰を取り除いたの
で、血液透析器の胴径を細くして小型化することが可能
である。また従来設けられていた堰を取った為に射出成
形も著しく容易となった。本発明では、透析液ノズル内
に細工を施しただけであるので、他の部分、例えば透析
液ノズル外径は従来のままであり、したがって従来用の
透析液ノズル用アダプター(カップラー)に接続して使
用できる。
【0019】
【実施例】実施例として透析液入口、及び出口ノズル内
に図1に示すようなテーパーを有する内部構造を設け、
ノズル内側端における流路断面をノズル外側端の面積の
50%に絞った半円形とした血液透析器を準備し、一方
比較例として、図1においてテーパー11を設けない状
態の血液透析器を準備して透析実験を行った。即ち、血
液側に尿素1.0g/l、クレアチニン0.1g/lの
割合で溶解し37℃に加温した水溶液を200ml/m
inの流量で流し、市販の透析原液を然るべく稀釈して
透析液側に向流で500ml/minの流速で流して透
析開始4分後の水溶液を血液透析器血液入口側と血液出
口側からそれぞれ10mlサンプリングして各液中の尿
素、クレアチニンの濃度を測定し、以下の式によりクリ
アランスを求めた。
【0020】
【数1】
【0021】結果を表1に示す。
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す血液透析器の透析液
入口ノズル側部分の横断面図である。
【図2】本発明の別の実施態様を示す血液透析器の透析
液ノズルの横断面図である。
【図3】本発明の別の実施態様を示す血液透析器の透析
液ノズルの横断面図である。
【図4】本発明の別の実施態様を示す血液透析器の透析
液ノズルの横断面図である。
【図5】本発明の血液透析器の実施態様のノズル正面図
である。
【図6】本発明の血液透析器の実施態様のノズル正面図
である。
【図7】本発明の血液透析器の実施態様のノズル正面図
である。
【図8】従来の血液透析器の透析液入口ノズル側部分の
横断面図である。
【符号の説明】
1 中空糸膜 2 円筒状容器 3 ポッティング剤(ポッティング部) 4 余裕部分 5 透析液入口ノズル 5’ 透析液出口ノズル 6 堰 7 ノズル内壁面 8 容器端部 9 ノズル外側端 10 ノズル内側端 11,11’ テーパー 12 堰

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側面に垂直方向に透析液入口ノズル及び
    透析液出口ノズルが設けられた円筒状容器に中空糸膜束
    が挿入されてなる中空糸膜型の血液透析器において、少
    なくとも透析液入口ノズルのノズル内側端における流路
    中心がノズル外側端における流路中心よりも透析液流上
    流側に偏心していることを特徴とする中空糸膜型の血液
    透析器。
JP30822191A 1991-10-29 1991-10-29 中空糸膜型の血液透析器 Expired - Fee Related JP3186138B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30822191A JP3186138B2 (ja) 1991-10-29 1991-10-29 中空糸膜型の血液透析器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30822191A JP3186138B2 (ja) 1991-10-29 1991-10-29 中空糸膜型の血液透析器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05115549A true JPH05115549A (ja) 1993-05-14
JP3186138B2 JP3186138B2 (ja) 2001-07-11

Family

ID=17978386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30822191A Expired - Fee Related JP3186138B2 (ja) 1991-10-29 1991-10-29 中空糸膜型の血液透析器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3186138B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006024902A1 (ja) * 2004-08-06 2006-03-09 Asahi Kasei Medical Co., Ltd. ポリスルホン血液透析器
JPWO2009148088A1 (ja) * 2008-06-04 2011-11-04 旭化成ケミカルズ株式会社 膜外周が被覆された中空糸膜モジュール
JP2016152981A (ja) * 2011-06-23 2016-08-25 日機装株式会社 透析液取出装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006024902A1 (ja) * 2004-08-06 2006-03-09 Asahi Kasei Medical Co., Ltd. ポリスルホン血液透析器
US8828225B2 (en) 2004-08-06 2014-09-09 Asahi Kasei Medical Co., Ltd. Polysulfone hemodialyzer
JPWO2009148088A1 (ja) * 2008-06-04 2011-11-04 旭化成ケミカルズ株式会社 膜外周が被覆された中空糸膜モジュール
US8679337B2 (en) 2008-06-04 2014-03-25 Asahi Kasei Chemicals Corporation Hollow fiber membrane module with covered membrane outer periphery
JP2016152981A (ja) * 2011-06-23 2016-08-25 日機装株式会社 透析液取出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3186138B2 (ja) 2001-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4992106B2 (ja) ポリスルホン血液透析器
JP4213384B2 (ja) 二段式血液透析濾過カートリッジ
RU2292225C2 (ru) Гемодиафильтровальный/гемофильтровальный картридж
US4659549A (en) Blood oxygenator using a hollow fiber membrane
US5578070A (en) Blow molded venous drip chamber for hemodialysis
JP5216916B2 (ja) ダブルファイバ束ダイアライザ
US20030075498A1 (en) Hemodialyzer headers
US20030080047A1 (en) Hemodialyzer having improved dialysate perfusion
US20180177934A1 (en) Chamber For Blood Treatment System and Method Using Same
JP2000189762A (ja) フィルタデバイス
JPH05115549A (ja) 中空糸膜型の血液透析器
JPH05115548A (ja) 中空糸膜型血液透析器
US4202776A (en) Hollow-fiber permeability apparatus
EP3167919B1 (en) Blood purifier
JP2003080037A (ja) 中空糸膜モジュールおよびその製造方法
CN100518836C (zh) 透析过滤的方法
JPH0345735Y2 (ja)
EP3789058A1 (en) Air trap chamber and extracorporeal circulation circuit
WO2020084855A1 (ja) チューブコネクタ、体外循環回路、及び血液浄化装置
JPS5814803B2 (ja) 中空糸膜型物質移動器
JPS596663B2 (ja) 多段「ろ」過・再吸収型人工腎臓
JPS594669Y2 (ja) 人工腎臓
JPS5838563A (ja) 中空糸型血液透析装置
JPH10290832A (ja) 中空糸膜型血液処理器
CA3159775A1 (en) Flow chamber with helical flow path

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees