JPH05115041A - 固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置

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JPH05115041A
JPH05115041A JP4097600A JP9760092A JPH05115041A JP H05115041 A JPH05115041 A JP H05115041A JP 4097600 A JP4097600 A JP 4097600A JP 9760092 A JP9760092 A JP 9760092A JP H05115041 A JPH05115041 A JP H05115041A
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Mitsuaki Oshima
光昭 大嶋
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和文 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビデオカメラに使用される固体撮像装置にお
いて、光学像から光電変換する際に1フィールドの期間
中、画素電荷が受光素子部に固定されるために、カメラ
振動等による光学像の移動に伴い解像度が劣化する。こ
の課題を解決するために、光学像に対応する画質電荷群
を外部の画像補正信号に応じて水平方向及び垂直方向の
双方向に追従させ、かつ素子数を削減することを目的と
する。 【構成】 マトリクス状に配置された光検知部71にお
いて光電変換された画素電荷を垂直、水平の双方向に転
送する垂直方向電荷転送部74a〜74gと、水平方向
電荷転送部76a〜76fを設ける。外部の水平、垂直
の画像補正信号に応じて画素電荷群を水平、垂直の双方
向に転送制御できる固体撮像装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビデオカメラ等に用いる
電荷転送方式の固体撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラ用の電荷転送素子型
(以下CCDと称する)撮像素子が実用化され、普及し
つつある。現在、CCD方式は撮像管に比べ画素数が少
なく価格も高いため、ビデオカメラの撮像素子として撮
像管が大勢を占めている。しかし、半導体の高密度化に
伴い、CCD方式の画素数は増加し、コストも下りつつ
ある。このため小型、軽量、長寿命、低消費電力等の長
所をもつCCD型撮像素子はビデオカメラ用の撮像素子
として主流になると期待されている。
【0003】従来方式を現状のビデオカメラに用いる場
合に課題はない。民生用ビデオカメラは普及し始めたば
かりで、自動化が進んでいないからである。現在絞りが
自動化されているだけであるが、今後、2番目にホワイ
トバランスが、3番目に焦点が自動化されていく。これ
らの自動化が完成の域に達するには今後10年を要す
る。この間、従来の構成で問題は発生しない。
【0004】しかし、これらの自動化が完成したとして
も撮影技術をもたない消費者にとってビデオカメラの手
振れは将来大きな問題として残る。現在のところ全く顕
在化していないが第4番目の自動化技術として手振れ補
正が自動化されることが予見される。手振れ補正の方式
も機械方式、光学方式、メモリー方式等が考えられるが
撮像素子内で処理する方式の登場も予見できる。この遠
い将来の課題に対し従来のビデオカメラ用固体撮像素子
は全く対応していない。
【0005】以下に代表的なインターライン方式とフレ
ーム転送方式の2つの例を用いて従来方式について説明
する。
【0006】図16は、従来のインターライン式のCC
D固体撮像素子の構成を示す。ここでは、光検知用のフ
ォトダイオード等の光検知画素部71と、情報転送用の
転送用画素部72の対が水平方向と垂直方向のマトリク
ス状に配置されている。実際の固体撮像素子は水平方向
の400〜800行の画素と垂直方向の250〜500
列の画素から構成される。又インターレース処理とモザ
イク状に配置されたカラーフィルタをもつ。しかし説明
を容易にするため画素数とインターレース処理とカラー
フィルタを省略し水平方向4行×垂直方向5列の場合の
図を用い動作原理を説明する。
【0007】撮像部5の上面部に結像した光学像は各々
の光検知画素部71上において光電変換され画素電荷と
なる。転送パルス回路73からTV信号の垂直同期信号
に基づき垂直同期パルスが全ての光検知画素部71に印
加される。このパルスにより、1フィールドに1回各々
の画素電荷は例えば矢印73aに示すように光検知画素
部71から転送用画素部72へ全画素が一斉に転送され
る。
【0008】垂直転送回路75の第1垂直クロック回路
75a及び第2垂直クロック回路75bからTV信号の
水平同期信号に連動した垂直転送クロックが出力され
る。この信号信号により各々の転送画素72は、垂直転
送部74a,74b,74c,74d上を画面下方向に
垂直転送される。下方向に転送された各画素のうち最下
段の一ライン分の電荷は、水平方向に電荷転送する水平
転送部76に一旦蓄積される。次に水平転送回路77の
第1水平クロック回路77a及び第2水平クロック回路
77bの水平転送クロック信号に応じて、図の右方向に
転送され、信号出力回路78に到達し、色復調の後、最
終的にカラーTV信号として出力される。以上が従来の
インターライン方式の基本動作である。
【0009】また従来の別の方式としてフレーム転送方
式のCCDがある。これは受光領域の撮像部とは別に受
光領域外に蓄積部を設けたものである。基本的にはイン
ターライン方式と第1フィールド期間中にも光電変換さ
れた撮像部の全ての画素電荷は、TV信号の垂直同期信
号に連動して一斉に蓄積部に転送される。そして次の第
2フィールド期間中において蓄積部の中の画素電荷は、
順次、垂直転送と水平転送により外部にTV信号として
出力される。また受光部と蓄積部の画素数は同じであ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の構
成では光学像から光電変換された画素電荷はTV信号の
1フィールド期間中は光検知画素71に固定された状態
にある。上述のように従来のビデオカメラに用いる場
合、この構成で課題は発生しない。しかし遠い将来登場
する電子式手振れ補正機能付ビデオカメラに用いた場合
に新たな課題が発生する。手振れ等の外部条件の変化が
激しい場合1フィールドの短い時間中においてもビデオ
カメラのボディの揺れにより、光学像が撮像素子の結像
面上を高速で移動する。この場合1フィールドの最初の
時間における光学像の位置と1フィールドの最後の時間
における光学像の位置は異なる。従って前の光学像に基
づく画素電荷と移動後の光学像に基づく画素電荷が混合
されるため、TV信号の解像度が落ちてしまう。この像
流れにより美しい画像が得られないという問題点の発生
が予見される。
【0011】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で1フィールドもしくは1フレームの受光期間中におい
ても手振れ補正信号等の外部制御信号に応じて受光中の
画素電荷を水平、垂直の双方向に転送制御可能とし、1
画素あたりの光学像移動周波数が1フィールドの周波数
より高い場合にも光学像に追従して電荷転送できるとと
もに素子数の少ない固体撮像装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の固体撮像装置はマトリクス状に配置された光
学像を光電変換する光検知画素部と水平方向の双方向に
画素電荷を転送する水平方向画素電荷転送部と、垂直方
向の双方向に画素電荷を転送する垂直方向画素転送部を
有する受光部と、受光部からの転送された画素電荷群を
蓄積する蓄積部と、蓄積部から転送された画素電荷を出
力する画像出力部の構成を有している。
【0013】
【作用】この構成によって手振れ補正信号等のの外部制
御信号に応じて、1フィールドもしくは1フレーム期間
中の光学像の光電変換中も光電変換している画素電荷を
受光部の第1水平方向電荷転送回路と第1垂直方向電荷
転送回路により垂直、水平の双方向の光学像に追従する
方向に、画素電荷を転送制御できる。このため、手振れ
等により光学像が受光面上を高速に移動しても光学像と
光電変換した画素電荷との対応関係は1フィールドの期
間中保たれる。このため手振れ補正等の画像補正を行っ
ても解像度や画質の劣化を防ぐことができる。叉蓄積部
の素子数を大幅に削減することもできる。
【0014】
【実施例】(実施例1)以下本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。
【0015】図1の撮像素子のブロック図は撮像部5及
び垂直水平転送回路及び垂直、水平制御回路11a,水
平制御回路11b等の主要ブロックを示す。本発明の実
施例1の固体撮像素子は、従来方式であるフレーム転送
方式とよく似た構造のCCD撮像素子の構成の撮像部5
を用いている。図1に示すように撮像部5の上半分は光
電変換を行う光検知用画素71がマトリックス状に配置
された受光部90である。実際のCCDは500×50
0以上の画素で構成されているが、図面での説明を容易
にするため画素数を削除したタテ6列ヨコ7列の画素の
図示を用いる。又外部回路として手振れ補正回路を組み
合わせた場合を想定する。受光部90は各画素を垂直水
平の4方向に転送する受光部垂直水平転送回路91に接
続されており、この受光部垂直水平転送回路91は、カ
メラのピッチ方向の検知回路とヨー方向の検知回路に接
続することにより手振れ補正が可能となる。
【0016】また、撮像部5の下半分は、受光部90の
画素情報のうち補正に必要な画素情報のみが、外部のT
V周期信号の垂直同期信号に連動して垂直ブランキング
期間中に、受光部水平転送回路91と垂直転送回路75
により一斉に、下方向に転送さる。かくして第1フィー
ルド分の画素情報が蓄積部92に蓄積される。図では、
蓄積部92は水平3列、垂直3行のマトリックス状の画
素をもつ。t=t1において第1フィールドの転送が完
了した状態を図2は示している。蓄積部92の斜線の丸
印が、蓄積された第1フィールドの前のフィールドの第
0フィールドの画素情報を示す。
【0017】この転送完了時には、受光部90からの電
荷が、蓄積部92に混入しないように転送部電荷除去回
路66dにより、混入電荷を除去する等の手段がとられ
る。第1フィールドの読み出しが完了するまで、受光部
90の転送制御とは独立して、蓄積部92内の画素情報
の転送は垂直転送回路75及び、水平転送回路77によ
り行われ、出力回路78により第1フィールドのTV信
号として出力され、最終的にカラーTV信号に復調され
る。
【0018】t=t2において、図3のように、垂直転
送回路75により、第1フィールドの画素情報が垂直下
方向に転送され水平転送部76に順次送り込まれた後、
水平転送回路77により1ライン分が右方向に転送さ
れ、出力回路78によりTV信号の出力を開始する。
【0019】t=t3において図4に示すように第1フ
ィールド最後の走査線の走査を行いt=t4において図
5に示すように全ての画素情報の読み出しを完了し垂直
ブランキング期間に入る。この後、転送部電荷除去回路
66dによる受光部90から蓄積部92への電荷の混入
防止機能を停止させ、受光部90から蓄積部92への電
荷の転送を可能とさせる。t=t5において図6に示す
ように、受光部垂直転送回路91と垂直転送回路75に
より、受光部90の第2フィールドの画素情報を垂直下
方向に転送させる。t=t6において、図7に示すよう
に、第2フィールド受光期間中に受光部90で受光した
画素情報のうち必要な第2フィールドの画素情報(番号
1〜9の丸印)を蓄積部92へ転送完了し、再び転送部
電荷除去回路66dにより、座標(3,6),(4,
6),(5,6)のセルの電荷除去の機能を作動させ、
受光部90から蓄積部92〜の電荷流入を防止する。こ
れにより、図2で示したt=t1の第1フィールドの走
査サイクルの最初の状態に戻り、その後前回と同様にし
て受光部90と蓄積部92は、次の垂直ブランキング期
間まで独立して、別々に電荷の転送を行う。
【0020】従って、実施例3の場合、蓄積部92の垂
直転送回路75と水平転送回路77は、揺動の画像補正
等の制御を主体的に行う機能はもたず、全くもっていな
い。揺動の画像補正の制御は受光部90内で1フィール
ドもしくは1フレームの受光期間中に、受光部垂直水平
転送回路91により行われる。
【0021】次に受光部90における画像補正制御の説
明をすると画像出力制御を変更したい場合、撮像部5上
の結像面上の最適揺動補正制御量に対応する電気信号
が、垂直制御回路11a及び水平制御回路11bから、
受光部垂直水平転送回路91に送られる。
【0022】この場合、従来例と実施例1が大きく違う
ところは、前者は、1フィールドもしくは1フレームの
走査期間中は、画素情報の垂直方向及び、水平方向の画
像補正のための各画素情報に基づく電荷の転送は行わ
ず、主として垂直ブランキング期間中に垂直方向、水平
方向の画像の補正のための電荷転送を行う事により画像
を補正していた。しかし実施例1の場合、主として1フ
ィールド又は1フレームの画素情報の受光期間中に図1
4(a)〜(e)(後述する)に示すように垂直方向、
水平方向の画像制御信号に応じて、CCD基板中のポテ
ンシャル井戸を垂直、水平方向の上下方向と水平方向の
左右方向の4方向に転送するリアルタイム電荷転送方式
をとっている。ここで、図2のように、受光部90の水
平方向に7行、垂直方向に6列の光検知用画素71があ
り、ある時間t=t1において、7×6=42ヶの図中
丸印で示す画素情報を得ている。この画素情報のうち、
丸印の中に番号1〜9をつけた9つの画素の上に、点線
の長方形で示す範囲に得たい被写体の画素情報が結像し
ているとする。この場合、1〜9の各光検知部71で光
電変換が行われ、各画素のポテンシャル井戸の中に、被
写体の画素情報の各画素分に対応した電荷が図14
(b)(後述する)に示すように、露光時間中に蓄積さ
れる。ここでは本発明のCCDをビデオカメラの手振れ
補正検出回路と組み合せた例を用いて説明する。
【0023】そして1フィールドの時間が完了しない
間、次の時間t=t2に至るまでにカメラのヨー方向の
揺動が発生し、目標とする被写体の結像光学像が図3の
水平座標(4〜6)垂直座標(3〜5)の点線で示す範
囲に移動した場合、何も対策をとらなければ受光期間中
に通過した複数の画素情報が1つの画素に混合され、画
像がボヤけてしまう。本発明では、例えば手振れの水平
方向の水平補正量は水平制御回路11bから出力され
る。この情報を基にして受光部垂直水平転送回路91は
各画素中の電荷を水平方向に補正量だけ転送する。この
ため図2に示すt=t1の時、水平座標(3〜5)、垂
直座標(3〜5)にあった1〜9番の丸印で示す複写体
の画素情報に基づく各電荷は、前の実施例のようにすて
られる事なく、水平方向に転送され、図3に示すよう
に、目標とする被写体の光学像の移動に追従し、順次隣
のセルに引きつがれていく事になる。従って水平方向の
早い信号に対しても、転送素子の最大転送速度の範囲内
であれば被写体からの光の光電変換を前述の従来例のよ
うに高速シャッターを用いて中断させる必要はない。そ
して、この最大転送速度を仮に画素あたり100nsとし
最終出力画面の一辺を500画素とし、手振れによる揺
動の振巾の最悪値を画面の100%と設定して計算して
みる。すると1秒内20000Hzという超高速の水平方向の
制御信号に、追従するという事になり、補正制御の周波
数特性を従来の他の手振れ補正方式に比べて著しい改善
が計れる。しかも感度の低下はない。当然垂直方向も全
く同じようにして、周波数特性の改善が計れる。このた
め、垂直方向、水平方向の補正制御周波数特性は著しく
改善され、補正量検知手段の周波数特性に限定されるの
みとなる。斜め方向の揺動等の画像補正は水平方向の補
正と垂直方向の補正の組み合せで高速に行える。この超
高速応答は揺動検出手段に応じて制御する方式の場合、
民生用ビデオカメラの手振れ補正等の様々な応用効果が
得られる。
【0024】例えば、民生用途では現在規格統一が進め
られている電子カメラにおいてカメラ撮影に伴う手振れ
は、従来方式の固体撮像素子では1フィールドの走査時
間つまり1/60秒のシャッター速度のための手振れ対策
が問題となっている。従来例で説明したCCDの場合露
光時間を短くするという対策が考えられる。しかし感度
が低下するという問題点がある。しかし、本発明の実施
例1の撮像素子を用いる事により、静止被写体撮影時の
カメラ振れに対しては、等価的にシャッター速度が最速
値で10-7secになった事を意味し、手振れセンサー
と組み合わせることにより実用上カメラ振れの全く起こ
らない電子カメラを実現できる。
【0025】但し当然の事ながら、1フィールド露光方
式を用いれば動く被写体に対してはシャッター速度はあ
くまでも1/60秒であり、動く被写体を静止させるに
は、電子的な手段により露光時間を短くするか移動物体
検知手段を設ける等の別の対策が必要となってくる。し
かし、ブレの原因の殆んどが手振れで発生し、スチルカ
メラの場合、特に望遠レンズを使った手持ち撮影時の殆
んどの画像ブレがカメラボディの動きに基づくものであ
るためカメラボディの位置を検知することにより大巾に
抑制できる。このためこの本発明による撮像素子は、そ
の高速応答特性により、静止被写体の超望遠レンズを使
った手持ち撮影をも可能とする電子カメラを実現できる
という可能性を提供する。又、この実施例の固体撮像素
子は手持ちの民生用ビデオカメラ以外にも放送局用のビ
デオカメラにも応用できる。例えばナイター中継のスロ
ービデオ画像をみても解る通り、例え丈夫な三脚を用い
ても、流し振りをした場合、各1枚1枚の画像が流れて
いる事がスロー再生時に見受けられる。しかしこの問題
点も本発明の固体撮像素子を用いることにより、ボール
等の動く被写体は改善されないがグランド等の背景等の
静止被写体は流れる事なく、ハッキリと補正される。従
って放送局用ビデオカメラに用いても流し撮り時の静止
被写体の1枚1枚の静止画像が、感度の低下なしに補正
される事になりスローモーションもしくは、スチル画面
放送時の画像流れを防止できるという効果が得られる。
以上のように電子カメラや放送局用カメラに用いてもこ
の固体撮像素子は風景、背景、建物等の静止被写体の撮
影時に効果がある。
【0026】そして、別途設けた高速の画像認識手段を
用いればカメラボディや光学系を機械的に動かす事な
く、動く被写体を追う事ができるため、画像認識手段が
低コストになれば、動く被写体の像も高速に画像補正で
きるようになるという将来的な可能性がある。
【0027】動作原理の説明に戻ると、さらに感度を上
げるためには、各画素の受光部やセルの間にある各転送
用セル上に透明の電極やレンズを採用する等の手段によ
り光電変換機能を絶え間なくもたせるようにできる。こ
のことにより、1フィールドもしくは1フレームの期間
中に移動する光学像の光電変換が全く中断されず、連続
的に光学像が隣のセルに順次引きつがれてゆく。このた
め画像範囲の制御による感度の低下がより少なくなると
いう効果が得られる。
【0028】又この水平方向の図2から図3に示すよう
な電荷転送に伴い、図2で水平座標6、垂直座標1〜6
にあった電荷は、図3では、水平座標7、垂直座標1〜
6に合流させられ、場合によりオーバーフローしてブル
ーミング等により画質を劣下させる。従って周辺の画素
部に設けた電荷除去部から電荷除去回路66により、転
送に応じて、周辺部の電荷を除去している。この事によ
り転送に伴なう周辺部の電荷のオーバーフローが防止さ
れ画質劣下が防止されるという効果が得られる。この場
合この回路を設けず、周辺部のセルに電荷放出部を設け
て基板等に電荷を常時放出させてもよい。但し、上述の
ように座標(3、6)(4、6)(5、6)の3つの画
素部は、受光期間中は受光部90からの電荷が画素情報
の蓄積部92に流れこまないように、転送部電荷除去回
路66dにより電荷の転送阻止もしくは、電荷の除去を
行なう事により、電荷もれによる出力画像の劣下を防ぐ
という重要な効果がある。
【0029】垂直方向の画像補正に関して説明すると、
同一のフィールドもしくは同一フレームの走査時間内の
t=t2からt=t3に至るまでに、図4の点線矢印で示
すように被写体の光学像が垂直方向の図の上方向に移動
した場合、水平方向の補正と同様にして、最適補正量の
情報が垂直制御回路11aより、受光部垂直水平転送回
路91にあたえられる。被写体像を光電変換した番号1
〜9の丸印で示す画素情報は、水平方向の場合と同様に
して、受光部垂直水平転送回路91により、図4のよう
に、被写体像の対応する部分に転送され、被写体像の各
画素の情報は、1フィールドもしくは1フレームの間中
断する事なく光電変換され続ける。こうして垂直方向、
水平方向の制御を繰り返しながら、1フィールドもしく
は1フレームの画素情報の受光が完了したt=t4にお
いて図5に示すように丸印1〜9で示す画素情報は、点
線長方形で示す被写体の結像部の位置とは関係なしに、
受光部垂直水平転送回路91により、水平座標3〜5の
部分に高速に水平転送された後、転送部電荷除去回路6
6dによって電荷の転送を阻止していた座標(3、6)
(4、6)(5、6)の画素部を開き受光部90から、
蓄積部92への画素情報の転送を可能とし受光部垂直水
平転送回路91と、垂直転送回路75により、垂直方向
の図の下方向に丸印1〜9で示す画素情報を転送し、t
=t5において図6に示すように、受光部90から蓄積
部92へと、被写体の画素情報は転送され、t=t6
おいて、図7に示すように、被写体の全ての画素情報
は、蓄積部92への転送を同じ垂直ブランキング期間に
完了し、転送部電荷除去回路66dにより受光部90か
ら蓄積部92への電荷の混入は防止されるため、受光部
90と蓄積部92の電荷は独立して別々に転送され蓄積
部92内の前のフィールドもしくは前のフレームの画素
情報(丸印の番号1〜9)は図2で示すt=t1と同じ
く垂直方向及び水平方向の電荷の転送により画素情報を
読み出し出力回路78からは画像信号が出力される。一
方受光部90では、図7の長方形の点線で示す範囲に撮
影対象の被写体が結像し、その部分の光検知用画素(丸
印11〜18番)には、被写体の各画素の光量に対応し
た電荷の蓄積が開始される。そして、前述の如く、カメ
ラボディの揺動に応じて、蓄積電荷は前のフィールドに
おける制御と同様、画像の揺動を補正する方向に受光部
垂直水平転送回路91により転送制御される。
【0030】以上が実施例1の基本的な動作の説明であ
る。次にこの受光部垂直水平転送回路91の動作原理を
各セルの拡大図を用いてさらに詳細に説明する。
【0031】図8は水平方向に7列、垂直方向に6列並
んだ各画素の拡大図で各画素は図に示すように、全て対
象構造となっており、座標(7、1)に示すようにA,
B,C,D,E,F,H,Iの9つのセルから構成され
ている。このうち斜線で示すA,C,G,IのセルはP
型もしくはN型等の不純物の拡散等によりチャンネルス
トッパーが設けられた電荷転送禁止領域93でありEの
セルは、光検知用の光検知画素部71であり、この横断
画面は図14(a)に示すようにP型もしくはN型の半
導体基板94の上にSiO2等の薄い絶縁膜95を介し
て電極96eが設けられ、この電極96eは共通クロッ
ク回路91aに接続されている。D,Fのセルは水平転
送用のセルで上面には、図14(a)に示すように、水
平転送用の電極96d,96fが設けられ、電極96d
は、第1水平クロック回路91bに接続され、電極96
fは、第2水平クロック回路91Cに接続されている。
各時点における界面ポテンシャルによる、電荷井戸の状
態を示したのが、図14(b)〜(e)(後述する)で
ある。図に示すように、結像した光学像により図14
(b)では、光検知部のEのセルの井戸に光電変換によ
り丸印で示すように電荷が蓄積されつつある状態を示し
ている。P型基板の場合、マイナリティキャリアである
電子が光電変換により蓄積される。そして、B,H,の
セルが上下の垂直転送を行う垂直転送用セルで、図15
(a)の横断面図に示すように、絶縁膜95を介して電
極96b,96hが上部に設けられており、被写体の光
学像により光電変換された電荷が井戸の中に図15
(b)に示すように蓄積される。
【0032】次に具体的な垂直水平の四方向の転送動作
を説明する。図2に示したt=t1における状態を拡大
したものが図9で、水平座標3〜5、垂直座標3〜5の
範囲にある点線の長方形部が、撮影目的の被写体の背景
を含む結像範囲を示し被写体の各画素情報板は、光検知
用画素により光電変換され、番号1〜9の丸印が各画素
に対応する電荷を示している。この横断面図を示したの
が、図14(a)で図14(b)はこの場合の界面ポテ
ンシャル状態を示している。上述のようにP型基板の場
合電子が転送電荷となり、電極96にLOWの電圧を加
えるとポテンシャル井戸が浅くなる。従って図14
(b)では、電極96f、96dがLOWで電極96e
がHighになっておりEのセルと隣のEのセルに4、
5の丸印で示す画素情報が蓄積されている。この状態を
上面からみた図が図9である。上述のように電極をLO
Wにすると、電荷の転送が阻止される。ここでは説明を
容易にするために前の実施例と同様に、このLOWにし
た電極部を四角印で示す。従って、以下図9〜(f)の
図の四角印の部分のセルは電荷の転送が阻止される事を
意味するものとする。ここで、図9の1〜9の画素情報
は、まわりを四角印で示すLOW電位の電極のセルで囲
まれており、蓄積電荷の転送は阻止されている。座標
(5、4)の丸印の番号4の画素部を撮像部5の基板の
図の水平方向の断面図が図14(a)であり、その界面
ポテンシャル状態を示したのが図14(b)で、各画素
の電荷は電荷井戸の中に、閉じ込められて、水平方向に
は動けない。又、同じ画素の基板の垂直方向の断面図が
図15(a)であり、ポテンシャルの状態を示したのが
図15(b)で、各画素は、電荷井戸の中に閉じ込めら
れ、垂直方向に動けない状態にある。
【0033】以上の説明からt=t1において各画素の
電荷は、水平方向にも垂直方向にも固定されている。
【0034】では次は、外部状況の変化により被写体の
画像が図3に示したようにt=t2に至るまでに、図の
右方向に移動しこれを、水平方向の検出手段が検知しこ
の情報に基づき、画像の右方向の移動に追従させなが
ら、図の同じく右方向に電荷を転送させる時の、各電極
に与える電圧を変化させる事により各電荷を右方向に水
平転送する動作原理を説明する。電極は1セル毎に転送
され、図9のt=t1の状態から、まず図10の1セル
分だけ動く。水平方向の電荷転送期間中は垂直方向への
転送電荷の漏れを防止するために、第1垂直クロック回
路91dと第2垂直クロック回路91はLOWの電位を
発生し、図15(a)に示す第1垂直転送電極96bと
第2垂直電極96eはLOW電位となりポテンシャルの
状態は図15(b)のようになり、DのセルとFのセル
の間のEに井戸ができ、セルB、Hの電荷は水平転送さ
れる状態となる。電荷の水平方向の転送期間中は、この
状態が維持されるためセル、D,E,F,D,E,Fと
連続した水平転送部が、撮像素子上に、電子的に形成さ
れる事になる。従って、後は図14(b)〜(e)で示
すように第1水平クロック回路91b,共通クロック回
路91a、第2水平クロック回路91cの動作電圧を変
化させ各電極の部分のセル、D,E,Fの部分の電極の
電位を変化させる。最初の状態は、図14(b)に示す
ように、D=LOW、E=High,F=LOWのた
め、井戸の中に番号4、5の画素情報に基づく電荷は固
定されている。次に、D=LOW,E=High,F=
Highにすると、図14(c)に示すように井戸が、
右方向に拡大し電荷が右方向に移る。次に、徐々にEの
電位を下げる事により、電荷は右方向へ移動し、図14
(c)の状態から図14(d)に示すように、D=LO
W,E=LOW、F=Highになり、Fのセルの下の
みに井戸が形成され、Eのセルから右隣りのFのセルへ
と、1セル分の電荷の水平転送サイクルは完了する。こ
の後は、図14(e)に示すようにDの電位をHigh
にして、D=High,E=LOW,F=Highの構
成により、井戸を右方向に拡げFのセルから右隣のDの
セルへの電荷の水平転送サイクルを開始し上述のように
同じ転送原理によりFのセルから右隣のDのセルへ電荷
を転送する。この状態を示したのが図10で点線長方形
で示す被写体の光学像に追従している。従って本来光検
知用のEのセルだけでなく、本来電荷転送用のFのセル
や、Dのセルを透過構造電極採用等の手段により光検知
構造とする事により電荷転送中も光電変換は、中断され
ず転送に伴う感度の低下を防止するという重要な効果が
得られ、ビデオカメラや、電子スチルカメラ等にこの撮
像素子を採用する事により、暗いところでも、純電子的
な画像補正効果のある撮影装置が得られる。そして次の
水平転送サイクルにより、Dのセルから右隣りのEのセ
ルへ各々の画素の各々の電荷の転送を行ない、1画素分
の電荷の画素水平転送サイクルは完了し図11に示すよ
うに、点線長方形で示す被写体の結像した光学像に追従
しながら被写体の各画素に対応する各セル部の電荷は右
方向に水平方向に転送される。逆に左方向に水平転送し
たい場合は、右方向の各セル電荷の水平転送サイクルと
逆の動作を行えば、左方向に各電荷は転送される。具体
的に、Fのセルから左隣のEのセルへの転送サイクルを
示すと、まず図14(d)のような状態になるように、
D=LOW,E=LOW,F=Highの電位を信号の
タイミングチャート上で、作り出し、次に図14(c)
の状態にし、次に図14(b)の状態にする事により下
のセルから、左隣りのEのセルへの電荷の水平転送サイ
クルは完了する。このようにして、右方向の水平転送と
同様にして、左方向の水平転送が可能となり、水平方向
の左右の画像補正制御信号に対しても、本実施例の撮像
素子は、左右にしかも、感度の低下なしに画像補正でき
るという効果が得られる。この水平転送サイクルの期間
中は上述のように垂直方向のセルBとHへの電荷の漏れ
を防ぐため第32図(b)の垂直方向のポテンシャル図
に示すようにBとHのセルはLOW電圧となっている。
この事により水平方向補正中の垂直方向への電荷の漏れ
を防ぎ、画像補正しても画像の鮮明度を劣下させないと
いう効果が得られる。
【0035】今度は、垂直方向の画像補正をするための
垂直方向の電荷の垂直転送を説明する。まず、図3に示
すt=t2の状態から外部条件の変化により、図4に示
すt=t3の状態、つまり被写体の光学像が、垂直の上
方向に、移動した場合、この移動に追従して電荷を垂直
方向の上方向へ転送する垂直転送サイクルを述べる。基
本的な動作原理は電荷の水平転送サイクルと同じであ
り、垂直方向の場合は、図14(b)の水平方向ポテン
シャル図に示すようにDのセルとFのセルの電位を、垂
直転送サイクルの期間内、LOWにして垂直転送電荷の
水平方向への漏れを防止する。このことにより、撮像素
子上には垂直方向の上下双方向に電荷を転送する垂直転
送部が電子的に形成された事になる。この状態で、図1
1に示す受光部拡大図の番号4、番号7の画素のポテン
シャル図を示したのが図15(b)であり、図15
(a)に示すように第1垂直クロック回路91dと、共
通クロック回路91a、第2垂直クロック回路91eに
より、各電極を介して電位を与えられており、この場
合、B=LOW,E=High,H=LOWとなってお
り、番号1、番号4、番号7の電荷は、Eの小さい井戸
の中に固定されている。上述のようにD=LOW,F=
LOWとなり水平方向の電荷の漏れは防止されている。
次に図14(c)のポテンシャル図に示すようにB=H
igh,E=High,H=LOWにすることによりE
のセルにあった井戸が、上方向に隣接するBのセルへと
拡大され、これに伴ない、番号1、番号4、番号7の各
電荷は、垂直方向の上方向へと移動する。次に、水平転
送サイクルと同様EのセルにLOWの電圧を徐々に与え
る事により番号1、番号4、番号7の各電荷はさらに上
方向への転送を続け、図15(d)に示すように、元の
Eのセルの上方向のBのセルに、ほぼ完全に転送されセ
ルの垂直転送サイクルは完了する。この状態の受光部拡
大図を示したのが図12である。さらに図15(e)に
示すようにBのセルから上に隣接するHのセルへの垂直
転送サイクルを開始し、最終的に図13の受光部拡大図
に示すように1画素分の上方向の垂直転送サイクルを完
了する。下方向の垂直転送サイクルは、転送クロック信
号のタイミングチャートを変更し、図15(d)のポテ
ンシャル図になるように、印加電圧を加え次に図14
(c)のポテンシャル状態にし、図14(b)のポテン
シャル状態にする事により下方向の垂直電荷転送が可能
となる。こののち、主に垂直ブランキング期間中に受光
部90内の画素情報を含む電荷は、蓄積部92に転送さ
れ画像信号として出力される事は、詳しく述べた。
【0036】従来方式は、移動速度の大きい光学像の移
動に対しては、光検知画素71に電荷放出手段を設け、
変化速度が速くなるに伴い電荷放出時間を永くする方式
をとっている。逆のいい方をすれば光検知画素71の光
電変換に伴う電荷蓄積時間を短くする。つまり揺動等に
よる光学像の移動が速いほどシャッター速度を速くしハ
ッキリした補正画面が得られる反面、露光時間が短くな
るため、感度がその分だけ下がる。昼間時の戸外撮影時
には支障とならないが、夜間の室内撮影時に問題とな
る。CCDの原理を説明すると、電荷転送型撮像板は基
板中の電荷井戸つまりバケツを上部に設けた電極の印加
電圧を変化させる、移動させ井戸のつまりバケツ中の電
荷を転送する。ちょうどバケツで電荷を順次転送するの
と似ている。従来のCCD撮像素子は、1フレームもし
くは1フィールド単位の露光時間の間、光電変換に伴い
発生した電荷を固定したバケツの中に蓄積する方法であ
った。露光時間中はバケツの位置は移動させない。そし
て、インターライン方式では、垂直ブランキング期間中
に、光検知用画素71のバケツ内に、たまった電荷を全
てのバケツの電荷を隣接して設けられたバケツである転
送用画素72に転送する。一方フレーム転送方式では、
1フレーム分の全ての画素のバケツを一斉に別に設けた
フレーム蓄積部に一度に転送する。
【0037】従来のCCDでは通常の露光時間である1
フレームもしくは1フィールドの走査期間の1/30秒
もしくは1/60秒で手振れが補正できない場合、揺動
の速度に応じて、露光時間を短縮させる方式が考えられ
る。つまり、揺動が速いと、光検知画素部71のバケツ
の中に貯った不要な電荷を捨てる訳で、この分感度が低
下する事になる。実施例3の方式は、この感度の低下を
防ぐために1フィールドもしくは1フレームの走査期間
中も揺動等の検知信号に応じてリアルタイムで各光検知
画素71のバケツの中に貯った各画素情報の電荷を垂直
方向の双方向、つまり上下方向、そして水平方向の双方
向、つまり左右方向に、あたかもバケツリレーの如く電
荷を従来の撮像素子の1方向の転送方向ではなく水平垂
直の双方向に制御回路により転送する方式である。結像
した光学像の揺動に伴う撮像部5の結像面上の移動を追
いながら、各々のバケツ内の電荷が1フィールドもしく
は1フレームの期間中に補正する方向にリアルタイムで
移動する。このため、垂直同期信号より速い周波数の揺
動等により結像画像が高速に移動しても、電荷の転送速
度の範囲内なら追従するためビデオカメラの殆どの手振
れを補正できる。1フィールドもしくは1フレーム間の
画素情報の光電変換に伴い発生する電荷は従来のCCD
ではすてる必要があるが、本発明ではすてる事なく、効
率的に1フィールドもしくは1フレームの間蓄積できる
ため、手振れ補正のための画像制御に伴う感度の低下を
防ぐ事ができるという効果が得られる。
【0038】以上のように、本実施例の撮像素子及び制
御回路を用いる事により、結像光学像を、通常のビデオ
カメラの使用条件で考えられるもっとも速い結像光学像
の移動速度よりはるかに速い速度で、正確に追従する。
このため高速の画面補正に対しても追従し補正効果があ
る固体撮像素子が、感度の低下なしに得られる。実施例
の説明で、述べたように著しい周波数応答と、感度の維
持が純電子的に可能になるという効果が得られる。な
お、実施例では垂直の双方向の画素電荷転送と水平の双
方向の画素電荷転送の4方向の画素電荷転送の例を示し
たが、垂直もしくは水平の双方向の画素電荷転送を行な
っても、一次元ではあるが同様の効果が得られる。また
従来のふれーむ転送型のCCDの場合、受光部と蓄積部
の画素数は同じである。しかし本発明を用いることによ
り図1に示したように受光部の画素数に比べて蓄積部の
画素数を大巾に削減できる。このためチップ面積を顕著
に小さくできるという効果がある。例えば手振れ補正に
用いる場合、上下左右に50%の補正範囲が求められ
る。この場合、本発明の固体撮像装置を用いると蓄積部
の画素数を従来方式の4分の1に削減できる。なお、受
光部と蓄積部の行と列の数を一致させてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明は、
手振れ補正信号等の外部制御信号に応じて1フィールド
の期間中においても受光部の垂直転送部や水平転送部の
垂直、水平双方向の電荷転送制御をリアルタイムに行い
画素電荷を上下左右に任意に移動させるとともに受光部
の全画素情報の中から任意の範囲内の画素情報がとり出
せる。このため、手振れ補正回路を外部に設けることに
より産業用、民生用のビデオカメラの撮像部の手振れ等
の補正を撮像素子内で処理できる。このため、従来のビ
デオカメラ用CCDを用いた手振れ補正処理方式に比べ
ると撮像部内部で画素電荷を直接移動できるため垂直同
期信号より高速の手振れ補正信号に追従応答するという
著しい効果がある。このため、従来のビデオカメラ用C
CDを用いた電子補正方式では不可能であった。高速の
手振れ補正時における画質劣化。がなくなるという効果
がある。また産業用、民生用のビデオカメラでの従来で
行なわれていた機械式、光学式の手振れ補正を画質を落
とさずに純電子的に行なえるため信頼性向上、小型軽量
化等の効果がある。また受光部に比べて電荷蓄積部の素
子数を少なくする構成をとっているため、1チップCC
Dの素子数を大巾に減らせるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における固体撮像装置の
ブロック図
【図2】本発明の第1の実施例における電荷転送の動作
原理図
【図3】本発明の第1の実施例における電荷転送の動作
原理図
【図4】本発明の第1の実施例における電荷転送の動作
原理図
【図5】本発明の第1の実施例における電荷転送の動作
原理図
【図6】本発明の第1の実施例における電荷転送の動作
原理図
【図7】本発明の第1の実施例における電荷転送の動作
原理図
【図8】本発明の第1の実施例における固体撮像装置の
受光部の拡大図
【図9】本発明の第1の実施例の拡大した受光部におけ
る電荷転送の動作原理図
【図10】本発明の第1の実施例の拡大した受光部にお
ける電荷転送の動作原理図
【図11】本発明の第1の実施例の拡大した受光部にお
ける電荷転送の動作原理図
【図12】本発明の第1の実施例の拡大した受光部にお
ける電荷転送の動作原理図
【図13】本発明の第1の実施例の拡大した受光部にお
ける電荷転送の動作原理図
【図14】(a)本発明の第1の実施例における水平方
向の電荷転送部の横断面図 (b)本発明の第1の実施例の水平方向の電荷転送原理
を示す界面ポテンシャル図 (c)本発明の第1の実施例の水平方向の電荷転送原理
を示す界面ポテンシャル図 (d)本発明の第1の実施例の水平方向の電荷転送原理
を示す界面ポテンシャル図 (e)本発明の第1の実施例の水平方向の電荷転送原理
を示す界面ポテンシャル図
【図15】(a)本発明の第1の実施例の固体撮像装置
の垂直方向の横断面図 (b)本発明の第1の実施例の垂直方向の電荷転送原理
を示す界面ポテンシャル図 (c)本発明の第1の実施例の垂直方向の電荷転送原理
を示す界面ポテンシャル図 (d)本発明の第1の実施例の垂直方向の電荷転送原理
を示す界面ポテンシャル図 (e)本発明の第1の実施例の垂直方向の電荷転送原理
を示す界面ポテンシャル図
【図16】従来の例として説明する固体撮像素子のブロ
ック図
【符号の説明】
5 撮像部 11a,11b 垂直、水平制御回路 65 基準時間信号部 66 電荷除去回路 71 光検知画素 72 転送用画素 73 転送パルス回路 74a〜74d 垂直転送部 75 垂直転送回路 76 水平転送部 77 水平転送回路 78 信号出力回路 80 水平転送制御回路 81 出力制御SW 82 リセットSW 90 受光部 91 受光部垂直水平転送回路 92 蓄積部 94 撮像素子基板 95 絶縁層 96 電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平方向の複数の行と垂直方向複数の列か
    らなるマトリクス状に配置され光電変換により画素情報
    の光を各画素に対応する画素電荷に変換する光検知画素
    部と、前記光検知画素部を一部として有し前記画素電荷
    を垂直方向に転送する第1垂直方向電荷転送部と、前記
    光検知画素部を一部として有し前記画素電荷群を水平方
    向に転送する第1水平方向電荷転送部を有する受光部
    と、前記第1垂直方向電荷転送部の一部もしくは全部と
    結合した第2垂直方向電荷転送部と前記第2垂直方向電
    荷転送部と結合した第2水平方向電荷転送部とが配置さ
    れ前記受光部から列方向に転送された前記画素電荷群を
    蓄積及び出力する蓄積部と、前記蓄積部の前記第2水平
    方向電荷転送部から行単位にかつ行方向に転送された画
    素電荷を出力する画像出力部からなり、外部のTV信号
    の垂直同期信号に連動させてかつ一回、前記受光部から
    前記蓄積部に一括して転送された画素電荷群を、前記画
    像出力部に転送し前記画像出力部より連続TV信号とし
    て出力する電荷転送素子において、前記第1水平方向電
    荷転送部及び前記第1垂直方向電荷転送部上の前記画素
    電荷群を外部の画像補正信号に応じて水平双方向と垂直
    双方向に転送することを特徴とする固体撮像装置。
  2. 【請求項2】主として蓄積部から画像出力部へ連続的に
    画素電荷を転送し前記画像出力部より連続TV信号を出
    力している期間中に、受光部に於ける垂直双方向と水平
    双方向の画素電荷転送を行うことを特徴とする請求項1
    記載の固体撮像装置。
  3. 【請求項3】電荷除去回路を設けるとともに受光部の周
    辺部に電荷除去部を設け、転送された画素電荷の一部を
    前記電荷除去回路からの制御信号により除去することを
    特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
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