JPH05113513A - 導波路型光デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

導波路型光デバイスおよびその製造方法

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JPH05113513A
JPH05113513A JP3275491A JP27549191A JPH05113513A JP H05113513 A JPH05113513 A JP H05113513A JP 3275491 A JP3275491 A JP 3275491A JP 27549191 A JP27549191 A JP 27549191A JP H05113513 A JPH05113513 A JP H05113513A
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JP
Japan
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substrate
optical device
waveguide
crystal
type optical
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JP3275491A
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English (en)
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Tadao Nakazawa
忠雄 中澤
Minoru Kiyono
實 清野
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】LiNbO3やLiTaO3基板を用いた、光スイッチング
や光変調等の光制御機能を有する、光素子とその製造方
法に関し、導波路型光デバイスの結晶基板内部や表面の
可動イオンを不動化することによって、DCドリフトをよ
り確実に抑制可能とすることを目的とする。 【構成】少なくともLiNbO3やLiTaO3等の結晶基板を用い
た導波路型光デバイスにおいて、結晶基板1に、燐(P)
等の5族元素あるいは塩素(Cl)がドーピングされている
構成とする。ドーピングは、導波路型光デバイスの製造
工程中において、またはLiNbO3やLiTaO3等の電気光学結
晶を、溶解液から引上げ法によって製造する際に、溶解
液にドーパントを添加しておくことで行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信装置に適用され
る導波路型光デバイス係わり、特にLiNbO3やLiTaO3基板
を用いた、光スイッチングや光変調等の光制御機能を有
する、光素子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LiNbO3やLiTaO3基板などの電気光学結晶
を用いた導波路型光デバイスは、DCドリフトの解決が
不可欠となっている。LiNbO3やLiTaO3基板などを用いた
導波路型光デバイスは、これら結晶基板表面にTi等の金
属を所望の形にパターニングした後に熱拡散を行った
り、安息香酸等の酸性溶液中に浸漬してプロトン交換す
ることによって導波路を形成し、その近傍に電極を形成
することによって構成される。
【0003】図3はZカットのLiNbO3基板を用いて光変
調器を構成した例であり (a)は平面図、 (b)は (a)図に
おけるb−b断面図である。LiNbO3基板1z上に、導波路
2、2a、2bと同じ形状にTiをパターニングした状態で、
1050℃で7〜10時間加熱し熱拡散させることで、Y分岐
の導波路2、2a、2bが形成される。
【0004】ZカットのLiNbO3基板1zを用いる場合は、
Z方向に強い電界が必要なため、分岐導波路2a、2bの真
上に電極3a、3bをパターニングするが、分岐導波路2a、
2bを通過する光が電極3a、3bに吸収されるのを防止する
ために、導波路2、2a、2b上にSiO2のバッファ層4を
0.2〜1μm厚に形成した後、その上に10〜20μm厚の
Au電極3a、3bが形成される。
【0005】図4はXカットのLiNbO3基板1xを用いた光
変調器の断面図であり、X方向の電界を利用するため、
導波路2a、2bの存在しない領域に電極3a、3b、3bが形成
されている。したがって、この場合は、バッファ層は不
必要である。
【0006】光変調器を駆動するには、図3(a) に示す
ように、電極3a、3bの終端を抵抗Rで接続した状態で、
一端から高周波の入力信号Vを印加して導波路2a、2bの
屈折率を変化させると、波長λの入力光が入力信号Vに
よってオン・オフ変調された状態で、導波路2から出射
する。
【0007】ところで、電極3a、3bに印加される信号電
圧に直流(DC)成分が含まれていることが多いが、一般に
DC電圧成分の印加後、光応答特性の動作点が時間ととも
に変動してしまう、いわゆるDCドリフトが発生する。こ
のように、信号電圧にDC成分が含まれている場合や、DC
電圧を印加することによって動作点を制御する場合に
は、DCドリフトが多いと動作点制御が不能になる。
【0008】DCドリフトの発生原因は、基本的には、DC
電界方向に電子や正孔、イオン等の荷電粒子が移動した
り、蓄積したりして、導波路内の電界強度を変化させる
ことにある。
【0009】DCドリフトを防止するには、導波路上のバ
ッファ層をアニールして膜質を緻密にする方法( 例:A.
R.BEAUMONT et al.,IGWO‘86,pp46 )やLiNbO3基板の表
面をエッチングして変質層を除去する方法( 例:T.FUJI
WARAet al.,JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY,VOL.6,N
O.6,JUNE 1988,pp909-915 )等が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】これらの手法は、短期
的に発生するDCドリフトには有効であるが、DC電圧を長
期的に印加した場合は、なおも大きなDCドリフトが生じ
ていた。その一つの原因は、結晶内部あるいは表面に格
子間原子として存在するLi+ 等の可動イオンが移動する
ことにある、と考えられる。すなわち、可動イオンが移
動したり、局所的に蓄積したりすることによって、光デ
バイス内部のDC電界分布が経時的に変化し、DCドリフト
が発生する。
【0011】本発明の技術的課題は、このような問題に
着目し、導波路型光デバイスの結晶基板内部や表面の可
動イオンを不動化することによって、DCドリフトをより
確実に抑制可能とすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は本発明による導波
路型光デバイスおよびその製造方法の基本原理を説明す
る断面図である。請求項1の発明は、少なくともLiNbO3
やLiTaO3等の結晶基板を用いた導波路型光デバイスにお
いて、結晶基板1に、燐等の5族元素あるいは塩素がド
ーピングされているものである。
【0013】請求項2の発明は、前記のドーパントであ
る燐等の5族元素あるいは塩素を、LiNbO3やLiTaO3等の
結晶基板を用いた導波路型光デバイスの製造工程中にお
いてドーピングするものであり、熱拡散やイオン注入等
の手法で結晶基板にドーピングすることによって、導波
路型光デバイスを製造する。
【0014】請求項3の発明は、LiNbO3やLiTaO3等の電
気光学結晶を製造する過程でドーピングするものであ
り、溶解液から引上げ法によって製造する際に、溶解液
に前記のドーパントである燐等の5族元素あるいは塩素
を微量添加しておく。
【0015】
【作用】請求項1のように、LiNbO3やLiTaO3等の結晶基
板1に、燐等の5族元素あるいは塩素がドーピングされ
ていることによって、結晶基板1の表面あるいは内部に
おける可動イオンが捕捉されかつ拘束されるため、可動
イオンが不動化される。
【0016】すなわち、P、Cl等のドーパントは、固体
内のI族イオンを捕獲/拘束する作用があるため、可動
イオンとして基板結晶内あるいは表面に存在するLi+
Na+ ,K+ 等のイオンを不動化することができる。その結
果、光デバイス内部のDC電界が安定化し、長期間DC電圧
成分が印加されている状態においても、DCドリフトが発
生しにくくなる。また、LiNbO3およびLiTaO3を構成して
いるLiはイオン化しやすいため、Li+ を不動化できるこ
とは、極めて有効である。
【0017】請求項2のように、ドーパントである燐等
の5族元素あるいは塩素を、LiNbO3やLiTaO3等を用いた
導波路型光デバイスの製造工程中において、熱拡散やイ
オン注入等の手法で結晶基板にドーピングすることによ
り、可動イオンを容易に不動化できる。ドーピングは、
少なくとも導波路が形成される結晶基板表面に行われれ
ば足りるので、比較的短時間にドーピングできる。
【0018】請求項3のように、LiNbO3やLiTaO3等の電
気光学結晶を、溶解液から引上げ法によって製造する際
に、溶解液に前記のドーパントである燐や塩素を添加し
ておくと、請求項2のように特別のドーピング工程を設
ける必要がなく、容易に可動イオンを不動化可能な電気
光学結晶が得られる。この場合は、電気光学結晶の全体
にドーピングが行われることになる。
【0019】
【実施例】次に本発明による導波路型光デバイスおよび
その製造方法が実際上どのように具体化されるかを実施
例で説明する。図2は請求項1の発明の実施例を示す断
面図である。ここに示した例では、結晶基板としてZカ
ットLiNbO31zを用い、その上にTiを900Å蒸着した後、
フォトリソグラフィ技術を用いて7μm幅でパターニン
グし、1050℃で10時間の熱拡散を行なって、マッハツェ
ンダ型のTi拡散導波路2a、2bを形成した。
【0020】このように導波路を形成した後に、基板1z
の導波路側の全表面にPをイオン注入して、Pドープ層
1dを形成した。ドーピング量は、基板表面の導波路形成
領域において、0.1mol%であった。
【0021】次に、SiO2、 Al2O3等の透過率と電気的絶
縁性の高い材料で、バッファ層4を5000Åの厚さに形成
した。その後、温度特性向上のためSiを1000Å程度コー
ティングしてSiコート層5とした。最後に、分岐導波路
2a、2bの上方に、金電極3a、3bをメッキで形成した。
【0022】この導波路型光デバイスにおいて、DCドリ
フトの経時変化特性を測定した結果、従来に比較して動
作点変動が少なくなり、長期的にDC電圧成分が印加され
ても、DCドリフトが発生しにくいことが確認された。な
お、この実施例は、Pをドープした例であるが、Clをド
ープした場合も同様な効果が得られるものと考えられ
る。また、LiTaO3基板にP等の5族元素やClをドーピン
グした場合も、同様な効果が得られる。
【0023】請求項2のように、導波路型光デバイスの
製造工程中でドーピングを行なうには、SiO2にP等の5
族元素やClなどのドーパントを混合した状態で、導波路
を形成する基板に塗布し、アニールを行なうと、PやCl
が基板中に熱拡散される。通常、ドーピングが導波路形
成温度より低温で行われる場合は、前記のように先に導
波路を形成してからドーピングを行ない、ドーピング温
度が導波路形成温度よりも高い場合は、ドーピングを行
なってから導波路を形成する。
【0024】また、導波路を形成する前あるいは後に、
イオン注入の手法で、PやClを基板にドーピングするこ
ともできる。この場合、イオン注入の後に、アニールし
て結晶を安定化させる。
【0025】請求項3のように、電気光学結晶を引上げ
法で製造する際に、ドーピングを行なうには、例えばLi
NbO3結晶を製造する場合であれば、LiとNbとO2の溶融液
中にPやClなどのドーパントを微量混入しておく。LiTa
O3結晶を製造する場合であれば、LiとTaとO2の溶融液中
にPやClなどのドーパントを微量混入しておく。このよ
うに、溶融液に微量のドーパントを混入しておくだけで
足りるので、極めて容易にドーピングできる。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基板結晶
内あるいは表面に存在するLi+ ,Na+ ,K+ 等の可動イオ
ンが、PやClなどのドーパントによって不動化されるた
め、導波路型光デバイスのDCドリフト要因の一つである
結晶内の可動イオンの動きが抑制され、長期間DC電圧成
分が印加されても、DCドリフトを低減することが可能と
なり、信頼性の高い導波路型光デバイスが得られる。
【0027】また、請求項2のように導波路型光デバイ
スの製造工程中において、あるいは請求項3のように電
気光学結晶を引上げ法で製造する際に、容易にドーピン
グでき、DCドリフトを低減可能な結晶基板を容易に得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による導波路型光デバイスとその製造方
法の基本原理を説明する断面図である。
【図2】請求項1の発明の実施例を示す断面図である。
【図3】ZカットのLiNbO3基板を用いて光変調器を構成
した従来例であり (a)は平面図、 (b)は (a)図における
b−b断面図である。
【図4】XカットのLiNbO3基板を用いた光変調器の断面
図である。
【符号の説明】
1 LiNbO3あるいはLiTaO3製の結晶基板(電気光学結
晶) 1z LiNbO3のZカット基板 1x LiNbO3のXカット基板 2,2a,2b 導波路 λ 入力光 3a,3b 電極 V 変調信号 4 バッファ層 5 Siコート層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともLiNbO3やLiTaO3等の結晶基板
    を用いた導波路型光デバイスにおいて、 結晶基板(1) に、燐(P) 等の5族元素あるいは塩素(Cl)
    がドーピングされていることを特徴とする導波路型光デ
    バイス。
  2. 【請求項2】 少なくともLiNbO3やLiTaO3等の結晶基板
    を用いた導波路型光デバイスの製造工程中において、 前記のドーパントである燐(P) 等の5族元素あるいは塩
    素(Cl)を、熱拡散やイオン注入等の手法により結晶基板
    にドーピングすることを特徴とする導波路型光デバイス
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 LiNbO3やLiTaO3等の電気光学結晶を、溶
    解液から引上げ法によって製造する際に、 溶解液に前記のドーパントである燐(P) 等の5族元素あ
    るいは塩素(Cl)を添加しておくことを特徴とする電気光
    学結晶の製造方法。
JP3275491A 1991-10-23 1991-10-23 導波路型光デバイスおよびその製造方法 Pending JPH05113513A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5687265A (en) * 1994-09-27 1997-11-11 Nec Corporation Optical control device and method for making the same
JP2007148404A (ja) * 2005-11-23 2007-06-14 Honeywell Internatl Inc 環境的に安定な電気光学デバイス及びその製造方法
US11366344B2 (en) 2017-10-02 2022-06-21 Tdk Corporation Optical modulator

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Effective date: 20000815