JPH05113139A - トラクシヨンコントロール装置 - Google Patents

トラクシヨンコントロール装置

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Publication number
JPH05113139A
JPH05113139A JP14900591A JP14900591A JPH05113139A JP H05113139 A JPH05113139 A JP H05113139A JP 14900591 A JP14900591 A JP 14900591A JP 14900591 A JP14900591 A JP 14900591A JP H05113139 A JPH05113139 A JP H05113139A
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JP
Japan
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throttle
acceleration
sub
wheel
gear position
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Application number
JP14900591A
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English (en)
Inventor
Youichi Kumemura
洋一 久米村
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 エンジン出力を制御して駆動トルクを低減す
る装置であって、車輪速度を検知する車輪速度センサ
7,8と、トランスミッションのギヤポジションを検知
するギヤポジションセンサ43と、そのギヤポジション
に応じて特定されるサブスロットル制御定数を選択する
とともに該サブスロットル制御定数と従動輪車輪速度と
その加速度とに基づいてサブスロットル目標開度を算出
するサブスロットル目標開度演算部57と、その演算結
果に基づきサブスロットルバルブのステップモータ47
を制御するサブスロットル制御部63とを有する。 【効果】 加速スリップ発生時のギヤポジションに応じ
てサブスロットル制御定数を選択し、その定数によって
演算したサブスロットル目標開度によってサブスロット
ルバルブを制御するから、特定のギヤポジションに限ら
ず、各ギヤポジションに応じて適切なスロットル開度で
制御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の加速時に駆動輪に
生じる加速スリップを減少させ、駆動輪の空転を防止す
るトラクションコントロール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のトラクションコントロール装置と
して、例えば特開昭62−149545号公報に示され
るように、エンジン出力制御とブレーキ制御とを併用し
たものがあるが、エンジン出力制御とブレーキ制御とが
共通の制御対象(例えば駆動輪スリップ率)に基づいて
制御しているため、これらが同時に行われると、両制御
が相互に影響し合い、特に、トルク低減効果が大きく応
答性の良いブレーキ制御によってエンジン出力制御の制
御出力が大きく変動し易い。
【0003】このため、本出願人は、先に特願平2−1
96509号を出願して、両制御の制御対象を駆動輪と
従動輪とに分け、そのうちブレーキ制御は駆動輪速度に
基づいて行い、エンジン出力制御におけるサブスロット
ル目標開度θは従動輪速度に基づき次式で算出すること
を提案して、エンジン制御出力の変動を抑えるようにし
た。 θ=A+B・Va+C・Va’ ここに、Vaは車体(従動輪)速度、Va’は車体加速
度、A,B,Cは定数である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記定
数A,B,Cは一定であるので、発進時等、トラクショ
ンの発生が特定のギヤポジションのみに限られる場合は
問題ないが、ギヤポジションによっては駆動力が異なる
ため、走行中の加速時等のように他のギヤポジションで
トラクションが発生する場合はサブスロットル開度が適
切とならず、加速不良や液圧増加となり、運転フィーリ
ングが良くないという問題がある。本発明は上述した事
情に鑑みてなされたもので、特定のギヤポジションに限
らず、各ギヤポジションに応じた適切なスロットル開度
で制御するトラクションコントロール装置の提供を目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のトラクションコ
ントロール装置は、加速による車輪のスリップ時にエン
ジン出力を制御して、駆動トルクを低減するトラクショ
ンコントロール装置において、車輪速度を検知する車輪
速度センサと、トランスミッションのギヤポジションを
検知するギヤポジションセンサと、該ギヤポジションセ
ンサにより検知されたギヤポジションに応じて特定され
るスロットル制御定数を選択するとともに該スロットル
制御定数と前記車輪速度センサにより検知された従動輪
車輪速度とその加速度とに基づいてスロットル目標開度
を算出するスロットル目標開度演算部と、該スロットル
目標開度演算部の演算結果に基づきスロットルバルブの
開度を制御するスロットル制御部とを有することを特徴
とする。
【0006】
【作用】本発明のトラクションコントロール装置は、サ
ブスロットル制御定数をギヤポジションに応じて変える
ようにし、トランスミッションのギヤポジションをギヤ
ポジションセンサによって検知して、トラクション発生
時のギヤポジションに応じて制御定数を選択し、その定
数によって演算したサブスロットル目標開度によってス
ロットルバルブを制御するようにしている。したがっ
て、特定のギヤポジションに限らず、各ギヤポジション
に応じて適切なスロットル開度で制御することができ
る。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明のトラクション
コントロール装置の一実施例について説明する。図2に
より全体構成を説明すると、この図2において、符号1
はブレーキペダル、符号2はブレーキペダル1の踏み込
み量に応じてブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ、
符号3は駆動輪、符号4は従動輪、符号5,6はマスタ
シリンダ2に接続されたホイールシリンダ、符号7,8
は各車輪3,4に配設された車輪速度センサを示す。ま
た、マスタシリンダ2と駆動輪3のホイールシリンダ5
との間を接続状態としているブレーキ液供給系9には、
ホイールシリンダ5へのブレーキ液圧を調整する加圧シ
リンダ10が設けられている。
【0008】該加圧シリンダ10は、そのハウジング1
1がピストン12により加圧室13と作動圧室14とに
区画形成されるとともに、該加圧室13に、その内部を
マスタシリンダ2に連通する入口ポート15とホイール
シリンダ3に連通する出口ポート16とが配設されてい
る。ピストン12は、加圧室13内のリターンスプリン
グ17によって作動圧室14を狭める方向に付勢されて
おり、該リターンスプリング17の両端を受けるばね受
け18,19がハウジング11とピストン12との対向
面に配設されている。両ばね受け18,19のうちハウ
ジング11の内壁面に当接するばね受け18は、前記入
口ポート15と対向しており、該入口ポート15と出口
ポート16とを連通状態とするための孔20が設けられ
ている。また、両ばね受け18,19を貫通状態にロッ
ド21が設けられるとともに、該ロッド21の一端部
に、入口ポート15に向けて弁22が固定され、ロッド
21の他端部はピストン12の穴23の中に挿入され
て、その挿入部分に設けたストッパ24がばね受け19
に当接することにより穴23からの抜け止めがなされて
いる。また、弁22とばね受け18との間には弁22を
入口ポート15に向けて付勢するスプリング25が設け
られている。そして、ロッド21のストッパ24から弁
22の表面までの長さが加圧室13の最大深さよりも小
さいことにより、図2に示す通常時は弁22が入口ポー
ト15から離間して、マスタシリンダ2とホイールシリ
ンダ3とを連通状態とするようになっている。
【0009】そして、この加圧シリンダ10の作動圧室
14に、ピストン12を作動させるアキュームレータ3
1と、該アキュームレータ31にリザーバ32の作動液
を送り込むポンプ33とを有する作動液供給系34が供
給制御弁35および排出制御弁36を介して接続されて
いる。供給制御弁35は通常時に「閉」状態となるノー
マルクローズド型の電磁弁、排出制御弁36は通常時に
「開」状態となるノーマルオープン型の電磁弁である。
【0010】そして、図2に示す通常時は、マスタシリ
ンダ2とホイールシリンダ3とが連通状態とされて、マ
スターシリンダ2のブレーキ液がホイールシリンダ5に
直接的に作用する。一方、トラクション制御時に両制御
弁35,36の開閉が切り換えられると、作動圧室14
にアキュームレータ31から作動液圧が作用することに
より、ピストン12によって弁22が押されて入口ポー
ト15が閉塞され、マスタシリンダ2へブレーキ液が流
れ込むことを防止した状態とされるとともに、加圧室1
3内のブレーキ液が加圧されつつ出口ポート16からホ
イールシリンダ5に送り出される。また両制御弁35,
36の開閉を再度図2に示す状態に戻すことにより、リ
ターンスプリング17によりピストン12が戻されて作
動圧室14の作動液がリザーバ32に排出されるように
なっている。なお、ポンプ33とアキュームレータ31
との間にはプレッシャスイッチ37が設けられており、
ポンプ33は、アキュームレータ31の内圧が所定圧力
以下となったことをプレッシャスイッチ37が検出した
場合に、モータ38が駆動され、リザーバ32の作動液
をアキュームレータ31に送ってアキュームレータ31
を一定圧力に維持するようになっている。
【0011】一方、符号41はエンジン、符号42はエ
ンジン41の駆動トルクを駆動輪3に伝達するトランス
ミッションを示し、該トランスミッション42には、そ
のギヤポジションを検知するギヤポジションセンサ43
が設けられている。図示例ではトランスミッション42
はオートマチックトランスミッションであり、ギヤポジ
ションセンサ43はトランスミッション42に付属して
いるものである。また、エンジン41の吸気側通路44
内には、アクセルペダル45の操作によって駆動される
メインスロットルバルブ46と、ステップモータ47に
よって駆動されるサブスロットルバルブ48とが設けら
れている。
【0012】そして、前記車輪速度センサ7,8、ギヤ
ポジションセンサ43、プレッシャスイッチ37からの
各データはコントローラ49に送られて、該コントロー
ラ49によって前記両制御弁35,36、ポンプ33の
モータ38、サブスロットルバルブ48のステップモー
タ47が制御されるものである。以下、このコントロー
ラ49の制御機能について図1を参照しながら説明す
る。
【0013】各車輪速度センサ7,8からコントローラ
49に入力された車輪速度データは左右駆動輪3の車輪
速度演算部51及び左右従動輪4の車輪速度演算部52
に供給されて、それぞれ各車輪3,4の車輪速度に換算
される。そして、前記駆動輪3の車輪速度演算部51か
ら出力される車輪速度の信号は駆動輪加速度演算部53
に供給されて、それぞれ加速度が演算され、また、従動
輪4の車輪速度演算部52から出力される車輪速度の信
号は左右の駆動輪模擬車輪速度演算部54及び車体速度
演算部55に供給される。
【0014】模擬車輪速度演算部54は、従動輪4の車
輪速度に応じて駆動輪3の模擬車輪速度を演算し、出力
するようになっている。すなわち、左右の駆動輪3の車
輪速度をV1,V2とし、左右の従動輪4の車輪速度をV
3,V4とすると、トレッドがWでホイールベースがLの
車両における各車輪3,4の回転半径r1〜r4の間に下
記の関係が成立する。 r1:r2:r3:r4=V1:V2:V3:V41 2=r3 2+L22 2=r4 2+L24 =r3 +W したがって、これらの幾何学的関係を整理することによ
り、各従動輪4の速度V3,V4から、下記の式にしたが
って駆動輪3の速度V1,V2を得ることができ、このV
1,V2を模擬車輪速度とするものである。 V1=k1・V32=k2・V4 ただし、k1,k2は、 k3=V3/V4,k4=V4/V3 なるk3,k4、すなわち、左右従動輪4の速度比及びそ
の逆数を用いれば、 k1={(L2/W2)・(k4−1)2+1}1/22={(L2/W2)・(k3−1)2+1}1/2 によって与えられる値である。
【0015】また、前記車体速度演算部55において
は、両従動輪車輪速度演算部52から供給される車輪速
度に基づいて車体速度vを算出する。この場合、左右従
動輪4の車輪速度に基づき、例えば、左右の車輪速度が
等しい場合には車輪速度そのものを車体速度とし、また
旋回時のように左右の車輪速度が異なる場合には、左右
の車輪速度を一定の法則にしたがって平均化することに
より車体速度としている。そして、このようにして求め
た車体速度vを車体加速度演算部56と後述のサブスロ
ットル目標開度演算部57とに供給する。この車体加速
度演算部56では、車体速度vを微分して所定の係数を
乗じるなどの演算処理を施すことによって実際の車体加
速度aを算出している。別の方法として、駆動輪模擬車
輪速度を微分して求めた値を車体加速度とし、左右独立
に車体加速度を算出するようにしてもよい。
【0016】そして、この車体加速度演算部56で演算
した車体加速度aは左右の駆動輪補正加速度演算部58
にそれぞれ供給されるようになっており、該駆動輪補正
加速度演算部58は、相対加速度補正部としての機能を
果たして、駆動輪加速度演算部53から供給される加速
度の値G1,G2(以下Gとする)から前記車体加速度a
を減算することにより、補正車輪加速度(G−a)を算
出する。
【0017】また、前記駆動輪車輪速度演算部51から
出力される駆動輪の車輪速度と、模擬車輪速度演算部5
4から出力される模擬車輪速度とは左右の駆動輪スリッ
プ率演算部59に供給され、この駆動輪スリップ率演算
部59は、駆動輪3の実際の車輪速度v1,v2(これを
次式ではvとする)と模擬車輪速度V1,V2(Vとす
る)とからスリップ率S1,S2(Sとする)を次式にし
たがって演算するようになっている。 S=(v−V)/v
【0018】以上のようにして得られた左右それぞれの
駆動輪3についての補正車輪加速度(G−a)及びスリ
ップ率Sは、左右駆動輪3のスリップ状態演算部60に
供給される。この駆動輪スリップ状態演算部60は、作
動液供給系34を増圧する増圧モード、減圧する減圧モ
ード、一定圧力に保持する保持モードの三つのモードが
車輪加速度とスリップ率とに応じたモード切り換えしき
い値(Ga,Gb,Sa,Sb)を基準に図5に示すよ
うに設定された制御テーブルが記憶されており、該当す
る液圧モードに切り替えるべく左右の駆動輪3のブレー
キ制御部61に制御信号を供給する。図中、増圧モード
をU、減圧モードをD、保持モードをHと表示する。ま
た、数字の0〜8はトラクションナンバTNといい、こ
のトラクションナンバTNに基づいてブレーキ制御が行
われる。そして、駆動輪ブレーキ制御部61は作動液供
給系34を増圧、減圧、保持のいずれかのモードに切り
替えるべく、前記排出制御弁(常開弁)36及び供給制
御弁(常閉弁)35を駆動するようになっている。
【0019】前記図5の制御テーブルに示すように、前
記補正車輪加速度(G−a)を車輪加速度のしきい値G
a,Gbと比較することによって制御モードが選択され
ることになるから、車体加速度が比較的小さな低μ路
と、車体加速度が比較的大きな高μ路とで、相対的に異
なる制御テーブルに基づく判断が行われることになる。
すなわち、スリップ状態演算部60は加速度判定部とし
て機能し、車体加速度aが小さい低μ路における制御の
場合は、当然に(G−a)の値がほぼ駆動輪3の加速度
Gと等しくなるため、補正しないGそのものを用いる場
合とほぼ同様な制御となる。また、車体加速度aが大き
い高μ路においては、aの増加に伴って(G−a)が減
少するため、相対的にしきい値が高くなり、したがっ
て、車輪加速度Gが大きくなっても「増圧」モードが選
択され難く、車体加速度aを高いまま維持しつつ制御が
行われることとなって、低μ路の場合より良好な加速性
を発揮することができる。そして、このように適切に相
対関係を調整しつつトラクションコントロールを実行す
ることにより、aが大きい場合では、aが小さい場合よ
り大きな傾斜で車体速度を増加させて、十分な加速性を
発揮することができる。
【0020】一方、前記ギヤポジションセンサ43から
出力されるギヤポジション信号は、サブスロットル制御
定数選択部62に供給されて、ギヤポジションに応じた
定数が選択され、その選択定数がサブスロットル目標開
度演算部57に供給される。
【0021】ここで、サブスロットルバルブ48の制御
について説明すると、トラクションコントロールは、車
輪の余剰トルクを低減するものであるため、図6に示す
ように路面摩擦係数μが低くなるに従ってサブスロット
ルバルブ48の開度θを小さくしてトルクを低減しなけ
ればならず、逆に、車体速度vが速くなる場合は、図7
に示すようにサブスロットルバルブ48の開度を大きく
してエンジン出力を上昇させなければならない。実験的
には、θ=A+B・v+C・μ(A,B,Cは定数であ
る)で表されるが、路面摩擦係数μは計測が困難であ
る。この場合、路面摩擦係数μと車体加速度aとは比例
すると考えられるため、路面摩擦係数μを車体加速度a
で代用することとする。したがって、前記車体速度vと
車体加速度aとにこれら定数を乗じてやればよい。
【0022】すなわち、サブスロットル目標開度演算部
57には、前記車体速度演算部55及び車体加速度演算
部56からも車体速度v及び車体加速度aが供給されて
おり、これらのデータに基づき次の算式によってサブス
ロットル目標開度θが演算される。 θ=A’+B’・v+C’・a ここにA’,B’,C’は、前記サブスロットル制御定
数選択部62においてトランスミッション42のギヤポ
ジションに応じて選択された定数であり、1速でX,
Y,Z、2速でX’,Y’,Z’とすると、2速では1
速に比べて駆動力が小さくなるので、同様の加速度を得
るにはZ’はZに比べて大きくなる。またθによりエン
ジン出力が一定とすると、v×aも一定となるため、
Z’がZに比べて大きくなる分、Y’はYに比べて小さ
くなる。X’,Xは走行抵抗等による補正分で駆動力が
小さくなる分、X’はXに比べて大きくなる。ここで、
図8に前式(θ=A’+B’・v+C’・a)に基づい
て、サブスロットルバルブ48の開度θの車体速度vお
よびその加速度aに対する特性図を示す。この図におい
て、曲線イは加速度aを0.1Gとした場合の特性、曲
線ロは加速度aを0.2Gとした場合の特性、曲線ハは
加速度aを0.3Gとした場合の特性、曲線ニは加速度
aを0.4Gとした場合の特性である。
【0023】そして、このようにして求めたサブスロッ
トル目標開度θに基づいてサブスロットル制御部63に
よってサブスロットルバルブ48のステップモータ47
が制御される。
【0024】以上のような構成において、コントローラ
49の動作について図3および図4に示すフローチャー
トに基づいて説明する。電源が投入されると、コントロ
ーラ49は、各センサ7,8,43から出力される信号
を入力(SA1)した後、車輪速度センサ7,8の出力
信号から左右駆動輪3の車輪速度v1,v2、及び従動輪
4の車輪速度v3,v4をそれぞれ演算する(SA2)。
【0025】次に、駆動輪3の車輪速度v1,v2から駆
動輪加速度G1,G2を演算(SA3)するとともに、従
動輪4の車輪速度v3,v4から模擬車輪速度V1,V2
び車体速度vをそれぞれ演算し(SA4,SA5)、そ
の車体速度vから車体加速度aを演算する(SA6)。
そして、このように演算した駆動輪加速度G1,G2と車
体加速度aとから各駆動輪3についての補正加速度(G
−a)を算出し(SA7)、さらに、スリップ率Sを前
記式に基づいて演算する(SA8)。
【0026】次いでステップSA9では、補正加速度
(G−a)を制御テーブルのしきい値Ga,Gbと比較
して図5のトラクションナンバTNが(0,3,6)、
(1,4,7)および(2,5,8)のどの行に該当す
るかを判断するとともに、スリップ率Sをしきい値S
a,Sbと比較してトラクションナンバTNが(0,
1,2)、(3,4,5)および(6,7,8)のどの
列に該当するかを判断することにより、制御すべきトラ
クションナンバTNを決定する。
【0027】次いでステップSA10では、ギヤポジシ
ョンセンサ43から出力されるギヤポジションに基づき
サブスロットル制御定数を図4のフローチャートにした
がって選択する。つまり、SB1〜SB4で示すように
5速から順次判定することとし、ギヤポジションが5速
であれば5速用のサブスロットル制御定数を選択し(S
B5)、5速でない場合には4速、3速、2速と順次判
定して、対応する定数を選択する(SB6〜SB8)。
2速まで判定して「NO」の場合は1速用の定数を選択
(SB9)してメインルーチンに戻る。
【0028】そして、このようにして求めたサブスロッ
トル制御定数A’,B’,C’と前記車体速度v及び車
体加速度aとから前記式に基づきサブスロットル目標開
度θを演算する(SA11)。このようなステップを経
て、前記供給制御弁35、排出制御弁36、サブスロッ
トルバルブ48のステップモータ47が制御される(S
A12)。
【0029】以上のようにしてトラクション制御を行う
ようにしたことにより、次のような優れた特性を発揮す
ることができる。 (1)エンジン出力制御とブレーキ制御との制御対象を
分けたので、相互の影響を取り除くことができる。した
がって、エンジン制御出力の変動を抑えて、駆動輪の加
速スリップを早期の所望の値に収束することができ、車
両の加速性能が向上する。 (2)ブレーキ制御においては、駆動輪の加速度Gに対
して従動輪の車輪速度に基づく車体加速度aを補正し
て、その補正加速度(G−a)をしきい値と比較してい
るので、車体加速度の値にかかわらず適切な制御を行う
ことができる。 (3)エンジン出力制御においては、サブスロットル制
御定数をギヤポジションに応じて変えるようにして、ト
ラクション発生時のギヤポジションに応じて制御定数
A’,B’,C’を選択し、その定数によって演算した
サブスロットル目標開度θによってサブスロットルバル
ブ48を制御するようにしているから、特定のギヤポジ
ションに限らず、各ギヤポジションに応じて適切なスロ
ットル開度で制御することができる。
【0030】尚、上述した処理においては省略したが、
ブレーキスイッチがオン、即ち、運転者がブレーキペダ
ル1を踏んだ場合にはトラクションコントロールは行わ
れず、また、メインスロットルバルブ46が全閉の場合
にはサブスロットルバルブ48の制御は行われない。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のトラクションコントロール装置によれば、サブスロッ
トル制御定数をギヤポジションに応じて変えるように
し、トランスミッションのギヤポジションをギヤポジシ
ョンセンサによって検知して、トラクション発生時のギ
ヤポジションに応じて制御定数を選択し、その定数によ
って演算したサブスロットル目標開度によってスロット
ルバルブを制御するようにしている。したがって、特定
のギヤポジションに限らず、各ギヤポジションに応じて
適切なスロットル開度で制御することができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトラクションコントロール装置に係る
一実施例のコントローラを示すブロック図である。
【図2】前記一実施例のトラクションコントロール装置
の全体構成を示す配管系統図である。
【図3】前記一実施例のコントローラにおける処理を表
すフローチャートである。
【図4】図3の処理中のサブスロットル制御定数の選択
処理を表すフローチャートである。
【図5】前記一実施例のコントローラにおいて駆動輪加
速度、スリップ率のしきい値に応じた増圧モード、減圧
モード、圧力保持モードを設定した制御テーブルであ
る。
【図6】路面摩擦係数μとサブスロットルバルブの開度
θとの関係を示すグラフである。
【図7】車体速度vとサブスロットルバルブの開度θと
の関係を示すグラフである。
【図8】車体加速度aとサブスロットルバルブの開度θ
との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 マスタシリンダ 3 駆動輪 4 従動輪 5,6 ホイールシリンダ 7,8 車輪速度センサ 9 ブレーキ液供給系 10 加圧シリンダ 31 アキュームレータ 32 リザーバ 33 ポンプ 34 作動液供給系 35 供給制御弁 36 排出制御弁 41 エンジン 42 トランスミッション 43 ギヤポジションセンサ 44 吸気側通路 45 アクセルペダル 46 メインスロットルバルブ 47 ステップモータ 48 サブスロットルバルブ 49 コントローラ 51,52 車輪速度演算部 53 駆動輪加速度演算部 54 駆動輪模擬車輪速度演算部 55 車体速度演算部 56 車体加速度演算部 57 サブスロットル目標開度演算部 58 補正加速度演算部 59 駆動輪スリップ率演算部 60 駆動輪スリップ状態演算部 61 駆動輪ブレーキ制御部 62 サブスロットル制御定数選択部 63 サブスロットル制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速による車輪のスリップ時にエンジン
    出力を制御して、駆動トルクを低減するトラクションコ
    ントロール装置において、 車輪速度を検知する車輪速度センサと、トランスミッシ
    ョンのギヤポジションを検知するギヤポジションセンサ
    と、 該ギヤポジションセンサにより検知されたギヤポジショ
    ンに応じて特定されるスロットル制御定数を選択すると
    ともに該スロットル制御定数と前記車輪速度センサによ
    り検知された従動輪車輪速度とその加速度とに基づいて
    スロットル目標開度を算出するスロットル目標開度演算
    部と、 該スロットル目標開度演算部の演算結果に基づきスロッ
    トルバルブの開度を制御するスロットル制御部とを有す
    るトラクションコントロール装置。
JP14900591A 1991-06-20 1991-06-20 トラクシヨンコントロール装置 Pending JPH05113139A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111042938A (zh) * 2019-11-28 2020-04-21 中国航空工业集团公司西安航空计算技术研究所 一种可调节的多工况动力分配方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111042938A (zh) * 2019-11-28 2020-04-21 中国航空工业集团公司西安航空计算技术研究所 一种可调节的多工况动力分配方法
CN111042938B (zh) * 2019-11-28 2022-01-25 中国航空工业集团公司西安航空计算技术研究所 一种可调节的多工况动力分配方法

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