JPH0511280B2 - - Google Patents
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- JPH0511280B2 JPH0511280B2 JP59208473A JP20847384A JPH0511280B2 JP H0511280 B2 JPH0511280 B2 JP H0511280B2 JP 59208473 A JP59208473 A JP 59208473A JP 20847384 A JP20847384 A JP 20847384A JP H0511280 B2 JPH0511280 B2 JP H0511280B2
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Landscapes
- Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Description
〔発明の利用分野〕
本発明は、使用済イオン交換樹脂、特に原子力
発電所などから発生する放射性の使用済イオン交
換樹脂(廃樹脂)の処理方法に関する。 〔発明の背景〕 原子力発電所などの運転に伴い種々の放射性物
質を含む廃液が発生するが、これらの廃液はイオ
ン交換樹脂を用いて処理されることが多い。これ
に伴い発生する放射性使用済イオン交換樹脂の処
理が原子力発電所の運転上の一つの課題となつて
いる。例えば沸騰水型原子力発電所においては、
発生する放射性廃棄物量のかなりの部分が、使用
済イオン交換樹脂で占められている。 従来、使用済イオン交換樹脂はスラリーのまま
タンク内に貯蔵されるか、又はセメントやアスフ
アルト等の固化材と混合してドラム缶中に固化さ
れ、施設内に貯蔵されている。 ところで最近では、使用済イオン交換樹脂スラ
リーを乾燥粉体にしてその体積の大部分を占める
水を除去した後、固化材で固化する方法や、更に
必要に応じペレツト化して中間貯蔵し、更に固化
材で固化する方法が検討されている。以上の2つ
の方法は、スラリーを直接セメント固化する方法
に比べ数分の1に減容できることが確認されてい
る。 しかし、前者の方法では、セメントやケイ酸ア
ルカリ組成物(水ガラス等)などの水硬化性の固
化材を用いたときは、必ずしも良い固化体を作成
できないという欠点がある。これは、水硬化性の
固化材は、固化材と水を混練して用いるため、混
練中にイオン交換樹脂の乾燥粉末が水を吸収して
固化材の粘性が高くなり、十分均一な固化体を作
成できないからである。 後者の方法では上記のような欠点はない。なぜ
なら、使用済イオン交換樹脂スラリーを乾燥粉体
化し、ペレツト状に造粒したものを、同様の水硬
化性固化材で固化する場合は、廃棄物である使用
済イオン交換樹脂と固化材は、混練する必要がな
く、ペレツトが充填されている容器の上部から固
化材を注入するだけであるから、上述したよう
な、混練ができずに均一な固化体が得られないと
いう問題が顕著に現れないからである。しかしな
がら、ペレツト化するためにはそれだけの設備が
必要であり、コストが高くなる欠点がある。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、使用済イオン交換樹脂の乾燥
粉体を水硬化性の固化材で固化する際に、上述の
ような固化材との混練時における使用済イオン交
換樹脂の吸水により固化材の粘性が上昇して十分
な混練ができなくなる事態を防止し、健全な固化
体を形成し得る使用済イオン交換樹脂の処理方法
を提供することにある。 〔発明の概要〕 本発明の特徴は、使用済イオン交換樹脂を乾燥
粉体化した後、該イオン交換樹脂の基体を分解さ
せずにイオン交換基のみを分解分離させる熱分解
処理を該イオン交換樹脂に施し、しかる後、残つ
た上記イオン交換樹脂基体を水硬化性固化材と混
練して固化させることにある。なお、本発明で
は、前記熱分解処理を170℃以上350℃未満の温度
で行うのが好ましい。 以下、本発明の原理および思想について説明す
る。 イオン交換樹脂は一般に、スチレンとジビニル
ベンゼン(D.V.B.)の共重合体を基材とし、こ
れにイオン交換基として、陽イオン交換樹脂の場
合にはスルホン酸基を、また陰イオン交換樹脂の
場合には4級アンモニウム基を結合させた構造を
有する芳香族系有機高分子化合物である。 イオン交換樹脂は、周囲の水をイオン交換基に
配位させる性質と、イオン交換樹脂の母材内に存
在するポア内に吸水する性質を持つている。そこ
で水硬化性の固化材でイオン交換樹脂の乾燥粉末
を固化すると、固化材中の水分が上記化学的吸着
と物理的付着により不足し、固化材の粘性が上昇
し、使用済イオン交換樹脂と固化材とが十分均一
に混練できないという問題がある。 この粘性上昇の原因の1つである水がイオン交
換基に配位するのを防ぐ方法として、イオン交換
基は熱分解により分解することに着目した。以
下、この点について説明する。 陽イオン交換樹脂は、スチレン とジビニルベンゼン との共重合体を高分子基体とし、これにイオン交
換基であるスルホン酸基(SO3H)を結合させた
架橋構造をもち、かつ立体構造を有し、次のよう
な構造式であらわされる。又、分子式は、(C16
H15O3S)oであらわされる。 一方、陰イオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂
と同じ高分子基体にイオン交換基である4級アン
モニウム基(NR3OH)を結合させたもので、次
のような構造式であらわされる。又、分子式は、
(C20H26ON)oであらわされる。 このような分子構造を有する廃樹脂を分解する
と、イオン交換基は、硫黄または窒素から構成さ
れているため、SOx・NOxなどの分解ガスを発生
する。SOx・NOxは有害であるが、アルカリスク
ラバー方式で処理するほどのレベルでない為、充
分希薄して安全に放出することができる。 次にイオン交換樹脂の熱分解特性について基礎
的な検討を行つた実験結果を示す。 まず、示差熱天秤を用いて求めた空気雰囲気中
でのイオン交換樹脂の熱分解特性を検討した。陰
イオン交換樹脂では、まずイオン交換基である4
級アンモニウム基が130〜190℃で分解し、350〜
500℃で高分子基体が分解する。なお高分子基体
の分解に関しては、350〜400℃で直鎖部分が、
410〜500℃でベンゼン環部分が分解する。また、
陽イオン交換樹脂では、200〜300℃でイオン交換
基であるスルホン酸基が分解した後、高分子基体
が陰イオン交換樹脂と同様に分解する。これらの
結果を第1表にまとめて示す。
発電所などから発生する放射性の使用済イオン交
換樹脂(廃樹脂)の処理方法に関する。 〔発明の背景〕 原子力発電所などの運転に伴い種々の放射性物
質を含む廃液が発生するが、これらの廃液はイオ
ン交換樹脂を用いて処理されることが多い。これ
に伴い発生する放射性使用済イオン交換樹脂の処
理が原子力発電所の運転上の一つの課題となつて
いる。例えば沸騰水型原子力発電所においては、
発生する放射性廃棄物量のかなりの部分が、使用
済イオン交換樹脂で占められている。 従来、使用済イオン交換樹脂はスラリーのまま
タンク内に貯蔵されるか、又はセメントやアスフ
アルト等の固化材と混合してドラム缶中に固化さ
れ、施設内に貯蔵されている。 ところで最近では、使用済イオン交換樹脂スラ
リーを乾燥粉体にしてその体積の大部分を占める
水を除去した後、固化材で固化する方法や、更に
必要に応じペレツト化して中間貯蔵し、更に固化
材で固化する方法が検討されている。以上の2つ
の方法は、スラリーを直接セメント固化する方法
に比べ数分の1に減容できることが確認されてい
る。 しかし、前者の方法では、セメントやケイ酸ア
ルカリ組成物(水ガラス等)などの水硬化性の固
化材を用いたときは、必ずしも良い固化体を作成
できないという欠点がある。これは、水硬化性の
固化材は、固化材と水を混練して用いるため、混
練中にイオン交換樹脂の乾燥粉末が水を吸収して
固化材の粘性が高くなり、十分均一な固化体を作
成できないからである。 後者の方法では上記のような欠点はない。なぜ
なら、使用済イオン交換樹脂スラリーを乾燥粉体
化し、ペレツト状に造粒したものを、同様の水硬
化性固化材で固化する場合は、廃棄物である使用
済イオン交換樹脂と固化材は、混練する必要がな
く、ペレツトが充填されている容器の上部から固
化材を注入するだけであるから、上述したよう
な、混練ができずに均一な固化体が得られないと
いう問題が顕著に現れないからである。しかしな
がら、ペレツト化するためにはそれだけの設備が
必要であり、コストが高くなる欠点がある。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、使用済イオン交換樹脂の乾燥
粉体を水硬化性の固化材で固化する際に、上述の
ような固化材との混練時における使用済イオン交
換樹脂の吸水により固化材の粘性が上昇して十分
な混練ができなくなる事態を防止し、健全な固化
体を形成し得る使用済イオン交換樹脂の処理方法
を提供することにある。 〔発明の概要〕 本発明の特徴は、使用済イオン交換樹脂を乾燥
粉体化した後、該イオン交換樹脂の基体を分解さ
せずにイオン交換基のみを分解分離させる熱分解
処理を該イオン交換樹脂に施し、しかる後、残つ
た上記イオン交換樹脂基体を水硬化性固化材と混
練して固化させることにある。なお、本発明で
は、前記熱分解処理を170℃以上350℃未満の温度
で行うのが好ましい。 以下、本発明の原理および思想について説明す
る。 イオン交換樹脂は一般に、スチレンとジビニル
ベンゼン(D.V.B.)の共重合体を基材とし、こ
れにイオン交換基として、陽イオン交換樹脂の場
合にはスルホン酸基を、また陰イオン交換樹脂の
場合には4級アンモニウム基を結合させた構造を
有する芳香族系有機高分子化合物である。 イオン交換樹脂は、周囲の水をイオン交換基に
配位させる性質と、イオン交換樹脂の母材内に存
在するポア内に吸水する性質を持つている。そこ
で水硬化性の固化材でイオン交換樹脂の乾燥粉末
を固化すると、固化材中の水分が上記化学的吸着
と物理的付着により不足し、固化材の粘性が上昇
し、使用済イオン交換樹脂と固化材とが十分均一
に混練できないという問題がある。 この粘性上昇の原因の1つである水がイオン交
換基に配位するのを防ぐ方法として、イオン交換
基は熱分解により分解することに着目した。以
下、この点について説明する。 陽イオン交換樹脂は、スチレン とジビニルベンゼン との共重合体を高分子基体とし、これにイオン交
換基であるスルホン酸基(SO3H)を結合させた
架橋構造をもち、かつ立体構造を有し、次のよう
な構造式であらわされる。又、分子式は、(C16
H15O3S)oであらわされる。 一方、陰イオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂
と同じ高分子基体にイオン交換基である4級アン
モニウム基(NR3OH)を結合させたもので、次
のような構造式であらわされる。又、分子式は、
(C20H26ON)oであらわされる。 このような分子構造を有する廃樹脂を分解する
と、イオン交換基は、硫黄または窒素から構成さ
れているため、SOx・NOxなどの分解ガスを発生
する。SOx・NOxは有害であるが、アルカリスク
ラバー方式で処理するほどのレベルでない為、充
分希薄して安全に放出することができる。 次にイオン交換樹脂の熱分解特性について基礎
的な検討を行つた実験結果を示す。 まず、示差熱天秤を用いて求めた空気雰囲気中
でのイオン交換樹脂の熱分解特性を検討した。陰
イオン交換樹脂では、まずイオン交換基である4
級アンモニウム基が130〜190℃で分解し、350〜
500℃で高分子基体が分解する。なお高分子基体
の分解に関しては、350〜400℃で直鎖部分が、
410〜500℃でベンゼン環部分が分解する。また、
陽イオン交換樹脂では、200〜300℃でイオン交換
基であるスルホン酸基が分解した後、高分子基体
が陰イオン交換樹脂と同様に分解する。これらの
結果を第1表にまとめて示す。
次に本発明の実施例を図面を引用して詳細に説
明する。 本発明を実施する装置を第1図に示す。使用済
イオン交換樹脂スラリー1は、タンク2に保管さ
れておりこのスラリー1を、遠心薄膜乾燥機3に
供給して、乾燥粉体化する。この遠心薄膜乾燥機
3は、170℃の蒸気で乾燥させるものである。乾
燥粉体はヒーター5が設置されている熱処理タン
ク4で、170℃以上350℃未満の温度で熱処理す
る。ここで樹脂のイオン交換基のみが分解する。
熱処理後の廃樹脂粉体は、スクリユーフイーダー
6を通過し、冷却水8で冷却した後、粉体ホツパ
ー7に入れ、ロードセル10で計量する。固化材
タンク9から固化材13を計量後ドラム缶12へ
入れ、水タンク14から水15を注入して混練
後、ホツパーから廃樹脂を該ドラム缶に入れて混
合し固化する。熱処理タンク4で、熱処理する際
に発生する排ガスは、フイルター16で放射能を
分吸着させた後、希薄して、放出する。 次に、熱分解温度と固化材と樹脂の混合時の粘
性との関係を、検討した。第3図に、実験結果を
示す。本実験では、固化剤としてケイ酸アルカリ
組成物のセメントガラスを用い、セメントガラス
100部に対し水85部を加え攪拌機で混合してペー
ストをつくり、これに樹脂を入れて混合した。粘
性を攪拌のトルクで評価し、混練作業限界のトル
クを1とし、破線で示す。横軸に、使用済イオン
交換樹脂の充填率を示す。は熱処理をしていな
い樹脂で、最大充填率30wt%であつたが、これ
を170℃で20分間処理したものは、充填率37wt
%である。又、270℃で処理したものは、充填
率50wt%であつた。このように充填率が大巾に、
向上したのは、イオン交換基が分解したため、イ
オン交換基による水の吸収が防止できた為と考え
られる。 〔発明の効果〕 本発明によれば、使用済イオン交換樹脂のイオ
ン交換基が固化材ペースト内の水分を吸水するの
を防止できるので、固化材ペーストとの混練時に
水分不足による粘性上昇が緩和され、固化体の均
質性が向上し、減容比向上の効果がある。 更に述べれば、本発明ではイオン交換基のみを
熱分解するので、イオン交換樹脂本体(基体)ま
で分解する場合と比較すると、減容性の点におい
ては劣るが、下記理由により、トータルとしては
優れた利点がある。 (1) イオン交換基のみの分解によつても、イオン
交換樹脂は体積収縮により、分解前に較べて1/
2程度まで体積が減少するので、相当な減容性
を得ることができる。 (2) 本発明と異なりイオン交換樹脂本体を熱分解
する場合には、次の,の問題がある。 不活性雰囲気でイオン交換樹脂本体を分解
すると、樹脂本体の分解によりタールが発生
し、タール焼却器および排ガス処理設備が必
要となる。この焼却は空気を混入させて燃や
すため、排ガス量が大幅に増大し、排ガス処
理設備が大きくなり、設備コストが増える。 可燃性雰囲気でイオン交換樹脂本体を分解
する(すなわち焼却する)と、多大な熱発生
をともない、焼却設備を耐火構造とする必要
が生じ、設備コストが増える。また、この場
合の処理量は、発熱量と耐火構造物の耐火温
度で抑制され、処理量が低下する。また、上
記と同様に大規模な排ガス処理設備が必要
となる。 (3) これに対し、本発明のように、イオン交換基
のみを熱分解する場合には、吸熱反応なので、
制御がしやすく、低温(〜350℃)ででき、設
備負荷が小さく、分解発生ガスも少なく且つ
SOx,NOxで濃度も低いので、フイルター処理
にて固形分除去後系外放出でき、設備全体とし
て小型化できるというメリツトがある。
明する。 本発明を実施する装置を第1図に示す。使用済
イオン交換樹脂スラリー1は、タンク2に保管さ
れておりこのスラリー1を、遠心薄膜乾燥機3に
供給して、乾燥粉体化する。この遠心薄膜乾燥機
3は、170℃の蒸気で乾燥させるものである。乾
燥粉体はヒーター5が設置されている熱処理タン
ク4で、170℃以上350℃未満の温度で熱処理す
る。ここで樹脂のイオン交換基のみが分解する。
熱処理後の廃樹脂粉体は、スクリユーフイーダー
6を通過し、冷却水8で冷却した後、粉体ホツパ
ー7に入れ、ロードセル10で計量する。固化材
タンク9から固化材13を計量後ドラム缶12へ
入れ、水タンク14から水15を注入して混練
後、ホツパーから廃樹脂を該ドラム缶に入れて混
合し固化する。熱処理タンク4で、熱処理する際
に発生する排ガスは、フイルター16で放射能を
分吸着させた後、希薄して、放出する。 次に、熱分解温度と固化材と樹脂の混合時の粘
性との関係を、検討した。第3図に、実験結果を
示す。本実験では、固化剤としてケイ酸アルカリ
組成物のセメントガラスを用い、セメントガラス
100部に対し水85部を加え攪拌機で混合してペー
ストをつくり、これに樹脂を入れて混合した。粘
性を攪拌のトルクで評価し、混練作業限界のトル
クを1とし、破線で示す。横軸に、使用済イオン
交換樹脂の充填率を示す。は熱処理をしていな
い樹脂で、最大充填率30wt%であつたが、これ
を170℃で20分間処理したものは、充填率37wt
%である。又、270℃で処理したものは、充填
率50wt%であつた。このように充填率が大巾に、
向上したのは、イオン交換基が分解したため、イ
オン交換基による水の吸収が防止できた為と考え
られる。 〔発明の効果〕 本発明によれば、使用済イオン交換樹脂のイオ
ン交換基が固化材ペースト内の水分を吸水するの
を防止できるので、固化材ペーストとの混練時に
水分不足による粘性上昇が緩和され、固化体の均
質性が向上し、減容比向上の効果がある。 更に述べれば、本発明ではイオン交換基のみを
熱分解するので、イオン交換樹脂本体(基体)ま
で分解する場合と比較すると、減容性の点におい
ては劣るが、下記理由により、トータルとしては
優れた利点がある。 (1) イオン交換基のみの分解によつても、イオン
交換樹脂は体積収縮により、分解前に較べて1/
2程度まで体積が減少するので、相当な減容性
を得ることができる。 (2) 本発明と異なりイオン交換樹脂本体を熱分解
する場合には、次の,の問題がある。 不活性雰囲気でイオン交換樹脂本体を分解
すると、樹脂本体の分解によりタールが発生
し、タール焼却器および排ガス処理設備が必
要となる。この焼却は空気を混入させて燃や
すため、排ガス量が大幅に増大し、排ガス処
理設備が大きくなり、設備コストが増える。 可燃性雰囲気でイオン交換樹脂本体を分解
する(すなわち焼却する)と、多大な熱発生
をともない、焼却設備を耐火構造とする必要
が生じ、設備コストが増える。また、この場
合の処理量は、発熱量と耐火構造物の耐火温
度で抑制され、処理量が低下する。また、上
記と同様に大規模な排ガス処理設備が必要
となる。 (3) これに対し、本発明のように、イオン交換基
のみを熱分解する場合には、吸熱反応なので、
制御がしやすく、低温(〜350℃)ででき、設
備負荷が小さく、分解発生ガスも少なく且つ
SOx,NOxで濃度も低いので、フイルター処理
にて固形分除去後系外放出でき、設備全体とし
て小型化できるというメリツトがある。
第1図は、本発明の実施例に用いるシステム概
略図、第2図は、使用済イオン交換樹脂の熱分解
特性図、第3図は、分解温度による樹脂の充填率
と攪拌のトルクの関係を示す図である。 1……タンク、2……使用済イオン交換樹脂ス
ラリー、3……乾燥機、4……熱処理タンク、5
……ヒーター、6……スクリユーフイーダー、7
……粉体ホツパー、8……冷却水、9……固化材
タンク、10……ロードセル、11……攪拌機、
12……ドラム缶、13……固化材、14……水
タンク、15……水、16……フイルター、17
……ブロア、18……HVAC。
略図、第2図は、使用済イオン交換樹脂の熱分解
特性図、第3図は、分解温度による樹脂の充填率
と攪拌のトルクの関係を示す図である。 1……タンク、2……使用済イオン交換樹脂ス
ラリー、3……乾燥機、4……熱処理タンク、5
……ヒーター、6……スクリユーフイーダー、7
……粉体ホツパー、8……冷却水、9……固化材
タンク、10……ロードセル、11……攪拌機、
12……ドラム缶、13……固化材、14……水
タンク、15……水、16……フイルター、17
……ブロア、18……HVAC。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 使用済イオン交換樹脂を乾燥粉体化した後、
該イオン交換樹脂の基体を分解させることなしに
イオン交換基のみを分解分離させる熱分解処理を
該イオン交換樹脂に施し、しかる後、残つた上記
イオン交換樹脂基体を水硬化性固化材と混練して
固化させること特徴とする使用済イオン交換樹脂
の処理方法。 2 前記熱分解処理を170℃以上350℃未満の温度
で行う特許請求の範囲第1項記載の使用済イオン
交換樹脂の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20847384A JPS6186693A (ja) | 1984-10-04 | 1984-10-04 | 使用済イオン交換樹脂の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20847384A JPS6186693A (ja) | 1984-10-04 | 1984-10-04 | 使用済イオン交換樹脂の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6186693A JPS6186693A (ja) | 1986-05-02 |
JPH0511280B2 true JPH0511280B2 (ja) | 1993-02-15 |
Family
ID=16556751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20847384A Granted JPS6186693A (ja) | 1984-10-04 | 1984-10-04 | 使用済イオン交換樹脂の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6186693A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101668727B1 (ko) * | 2015-11-25 | 2016-10-25 | 한국원자력연구원 | 방사성 핵종을 포함하는 폐이온 교환수지 처리방법 및 장치 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS525000A (en) * | 1975-06-26 | 1977-01-14 | Ver Eederushiyutaaruberuke Ag | Method and device for converting radioactive ion exchange resin to storage state |
JPS545469A (en) * | 1977-06-09 | 1979-01-16 | Ebauches Sa | Crystal for wristwatch |
JPS59107300A (ja) * | 1982-12-10 | 1984-06-21 | 株式会社日立製作所 | 放射性廃樹脂の処理方法および装置 |
-
1984
- 1984-10-04 JP JP20847384A patent/JPS6186693A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS525000A (en) * | 1975-06-26 | 1977-01-14 | Ver Eederushiyutaaruberuke Ag | Method and device for converting radioactive ion exchange resin to storage state |
JPS545469A (en) * | 1977-06-09 | 1979-01-16 | Ebauches Sa | Crystal for wristwatch |
JPS59107300A (ja) * | 1982-12-10 | 1984-06-21 | 株式会社日立製作所 | 放射性廃樹脂の処理方法および装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6186693A (ja) | 1986-05-02 |
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