JPS61205899A - 使用済イオン交換樹脂の処理方法 - Google Patents

使用済イオン交換樹脂の処理方法

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JPS61205899A
JPS61205899A JP4597285A JP4597285A JPS61205899A JP S61205899 A JPS61205899 A JP S61205899A JP 4597285 A JP4597285 A JP 4597285A JP 4597285 A JP4597285 A JP 4597285A JP S61205899 A JPS61205899 A JP S61205899A
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ion exchange
exchange resin
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thermal decomposition
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将省 松田
清美 船橋
小森 至
三浦 英一
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は使用済イオン交換樹脂、特に原子力発電所など
の放射性物質取扱い施設から発生する使用済イオン交換
樹脂の処理方法に係わシ、さらに詳しくは、使用済イオ
ン交換樹脂を熱分解した後、得られた残渣を固化処理す
る方法に関する。
〔発明の背景〕
日本原子力学会誌の雑文「原子力発電所の一括減容処理
J (Mo1. A 10 、 pp 770〜774
 (1982))によれば以下の様に記述されている。
(ただし、運転条件等について一部加筆する。) 「原子カプラントから発生する放射性廃棄物はドラム缶
詰めされて発電所内貯蔵庫に保管されているが、運転年
数とともに貯蔵スペースが増大し、その対策として大幅
な廃棄物の減容が望まれる。
このよ5なニーズに対応していくつかの減容固化処理装
置の開発が進められておシ、代表的な3例を以下に紹介
する。
(1)流動層炉(運転温度900℃)を用いて、濃縮廃
液、可燃性雑固体、使用済イオン交換樹脂、廃油などを
焼却もしくは仮焼する方式。回収した焼却灰、仮焼生成
物はバインダ添加後、打錠機でベレット化して保管する
〇 (2)遠心薄膜乾燥機(加熱源の蒸気温度160℃)を
用いて、濃縮廃液、使用済イオン交換樹脂、フィルタス
ラッジなどを乾燥粉末化した後、熱硬化性樹脂と均一混
合してドラム缶内に充填固化する。
(3)(2)と同様の方法で乾燥粉末化した後、造粒機
によシペレット化して保管する。さらに、最終処分に対
応してドラム缶内にペレットを充填し固形化材を注入し
て固化することも可能である。
上記いずれの方式においても、多種多様の廃棄物を単一
の装置を用いて一括処理する方法をとっておシ、これに
よシ装置のコン・ダクト化と運転の信頼性向上を図って
いる。」 上記の減容固化処理装置は、いずれも技術的な点や安全
性゛の点からは十分な実績があシ問題はないが、使用済
イオン交換樹脂の処理については、その特質から設備の
能力を大きくしたシ、特別な設備を必要としたシという
問題がある。以下、上記側々の処理装置に関して、問題
点を述べる。(1)については、使用済イオン交換樹脂
がプラスチックである特質から発熱量が10’ kd/
に9と可燃性固体の3倍程度大きいため、流動層炉の温
度暴走を防ぐための処置を施す必要がある。すなわち、
可燃性雑固体など低発熱量の放射性廃棄物との混合投入
装置が設けられている。また、(2)については、使用
済イオン交換樹脂が水を吸着しやすいイオン交換基を持
つ特質から、注意深く乾燥粉末化した′  後でさえ、
熱硬化性樹脂の硬化を妨害する水が残存し、硬化時のト
ラブル発生原因となる可能性がある。このため、遠心薄
膜乾燥機で乾燥された粉体は、中性子水分計などの含水
量測定器によって測定され、徹底した水分の管理が行な
われている。
さらに(3)については、使用済イオン交換樹脂の乾燥
粉末が水を吸着してその体積が変化する特質から、−(
レット保管時の水分によってベレットの破損が生ずる。
これを防止するため、イジツト保管用貯槽の空気の湿度
管理が行なわれている。
以上のように使用済イオン交換樹脂の処理に当っては、
(1)では高発熱量への配慮、(2) 、 (3)では
吸水性への配慮が必要となる。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、発熱を伴なう焼却を行なうことなくイ
オン交換樹脂の吸水性を除去し、きわめて安定な固化体
を得る方法を提供することにある。
〔発明の概要〕 本発明は、使用済イオン交換樹脂の処理方法において、
該イオン交換樹脂をそれが陰イオン交換樹脂のみの場合
は200〜500℃、陽イオン交換樹脂のみ、あるいは
陰イオン交換樹脂と陽イオン交換樹脂の混合物である場
合は300〜500℃で加熱して、該イオン交換樹脂の
イオン交換基を熱分解した後、熱分解残渣を界面活性剤
を添加した固化剤によシ固化することを特徴とするもの
であり、また、使用済イオン交換樹脂の処理方法におい
て、該イオン交換樹脂を500℃以上で加熱して熱分解
、炭素化し、次いで、熱分解残渣に吸着した気体な脱気
した後、該熱分解残渣を固化することを特徴とするもの
である。この場合、脱気は、熱分解残渣にそれ自身では
硬化作用のない液状の固化剤Aを添加して行い、固化け
、固化剤Aを添加した熱分解残渣に、該固化剤Aを硬化
させる作用の固化剤Bを添加して行うことが好ましい。
また、脱気は、真空脱気、撹拌、超音波振動。
静置、あるいはこれらの任意の組合せで行ってもよい。
本発明は、以下の知見に基づいてなされたものである。
イオン交換樹脂が吸水性を有する理由は、親水性のイオ
ン交換基を持つためである。したがって、イオン交換基
を除去することによりイオン交換樹脂の吸水性もある程
度除去できることは高分子化学の分野では公知である。
また、発熱を伴なうことなくイオン交換樹脂等の有機物
を分解するには、熱分解が有効なことも化学工学の分野
では公知である。しかし、イオン交換樹脂をどのような
条件(処理温度・処理時間)で熱分解すれば吸水性を完
全に除去できるかは知られておらず、ましてや熱分解後
の残渣をいかに処理すれば安定な固化体を得ることがで
きるかはわかっていない。
そこで、発明者らはイオン交換樹脂及びこれの熱分解残
渣の物性を詳細に調べた。
陽イオン交換樹脂は、スチレン(αCH−OH2)とジ
ビニル(ンゼン(cH2−cH−/lΣCHコCH2)
との共重合体を高分子基体とし、これにイオン交換基で
あるスルホン酸基(5o3H)を結合させた架橋構造を
もち、かつ室体構造を有し1次のような構造式であられ
される。又、分子式は’  (C17Hf706S2)
nであられされる。
一方、陰イオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂と同じ高
分子基体にイオン交換基である4級アンモニウム基(N
R,OH)を結合させたもので、次のような構造式であ
られされる。又、分子式は、(C46H21ON)nで
あられされる。
以上の説明から容易に推察できるように、イオン交換基
の熱分解に関しては陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹
脂は異なった振舞いを示すが、高分子基体の熱分解では
両者は同一の振舞を示す。
そこで、まずイオン交換基がどの程度の温度で熱分解し
、その時の熱分解残渣はどの程度の吸水性を有するかを
陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂各々について実験
によシ調べた。
その結果を第2図から第4図に示す。第2図では縦軸に
熱分解後の残留イオン交換容量、横軸に熱分解温度をと
ってお夛、各点における熱分解時間はいずれも2時間で
ある。第2図から明らかなように、陽イオン交換樹脂で
は200〜300℃   ゛で、陰イオン交換樹脂では
100〜200℃でイオン交換基の熱分解が起こシ、残
留イオン交換容量の減少していることがわかる。また第
3図では、横軸に残留イオン交換容量を縦軸に熱分解残
渣の飽和吸水量をとっている。ここで飽和吸水量とは熱
分解残渣を30℃、湿度1oos雰囲気下に放置した時
の吸水量の飽和値で、熱分解残渣の吸水性を示すもので
ある。第3図よシ、吸水性のイオン交換樹脂を、熱分解
により吸水性のない疎水性残渣とするには、陽イオン交
換樹脂、陰イオン交換樹脂を問わず、残留イオン交換容
量をゼロにしなければならないことがわかる。そこで次
に熱分解によシ疎水性残渣を得るための熱分解条件を詳
細に調べ、結果を第4図に示した。第4図で横軸は熱分
解温度、縦軸はイオン交換基を完全に熱分解して残留イ
オン交換容量をゼロとするのに必要な熱分解時間を示す
。第4図から明らかなように、1時間程度の短い熱分解
時間で、イオン交換基を完全分解するには陽イオン交換
樹脂では300℃以上、陰イオン交換樹脂では200℃
以上の熱分解温度が必要となる。
以上示したように、吸水性のイオン交換樹脂を完全に疎
水化するには、イオン交換基の完全除去が必要であシ、
このためには陽イオン交換樹脂では300℃以上、陰イ
オン交換樹脂では200℃以上、また轟然のことである
が陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の混合物では3
00℃以上で熱分解する必要のあることがわかった。
ひき続き、発明者らは熱分解後の残渣をいかに固化処理
すべきかを考えた。その内容を説明する前に、イオン交
換樹脂の熱分解特性について簡単に説明する。上記説明
で明らかなようにイオン交換樹脂の構成要素のうち、イ
オン交換基は200〜300℃で熱分解する。これに対
し、特願昭59−91628号にて発明者らが既に示し
たように、高分子基体は300℃以上でそれの一部が熱
分解し、また熱分解割合は高温なほど高くなる。したが
っで放射性廃棄物を減容するとのニーズを考えれば、よ
シ高温で熱分解することが望ましい。しかし、あまシ高
温で熱分解しようとすると、炉材の寿命の問題が起とシ
、炉材に耐火レンガやインコネル等の高価な材料が必要
となる。そこで、炭素鋼とステンレス鋼の耐熱温度にほ
ぼ相当する350℃と600℃にてイオン交換樹脂の熱
分解を実施し、得られた熱分解残渣を最も一般的な固化
剤であるセメントで固化することを試みた。第5図に結
果を示すが、横軸は残渣の充填率、縦軸に得られた固化
体の強度をとっている。これよシ、海洋投棄基準−軸圧
縮強度) 150’に97cmを考慮すると、350℃
熱分解残渣で最大充填率ユ40%、600℃熱分解残渣
では最大充填率ユニ5チとなることがわかる。減容とい
うニーズを考えると、−軸圧縮強度) 150 J/c
m2を維持しながら、充填率をさらに向上することが望
ましいのは明らかである。そこで、まず、特に性能の悪
い600℃熱分解残渣の充填量がなぜ15%と低いかを
調べた。まず、350℃熱分解及び600℃熱分解残渣
で作成した固化体の断面を顕微鏡で観察した結果、第6
図のような違いがわかった。すなわち350℃熱分解残
渣の固化体ではセメント1と残渣2がうまく分散して均
一な固化体を形成しているのに対し、600℃熱分解残
渣ではセメント1と残渣2の間に気泡3を発生している
。この気泡の存在によシ、固化体の強度が低下している
ことは明らかでちゃ、なぜこの“ような気泡を600℃
の場合のみ発生するかを次に調べ、以下の結論を得た。
すなわち、イオン交換樹脂を600℃程度の高温で熱分
解すると、いわゆる炭素化が進行し残渣はち密なグラフ
ァイト構造となる。このち密化の過程で10X程度の細
孔が発達する。この細孔は、活性炭の類推から明らかな
ように、気体を大量に吸着する。そのためこれを水中に
浸漬するとこの気体が脱離し気泡となるのである。この
詳細を第7図と第8図で説明する。第7図は熱分解残渣
の比表面積の測定結果を示したものであるが、500℃
以上では細孔が発達し比表面積の急増していることがわ
かる。また第8図は比表面積の異なる(いいかえれば熱
分解温度の異なる)残渣を水中に浸漬して気泡発生量を
測定した結果であり、縦軸に残渣1g当シの気泡発生量
、横軸に残渣の比表面積をとっている。第8図よシ、比
表面積が増加するにしたがい、そこに吸着されている気
体が増加し、水中浸漬時にこれが脱離して大量の気泡を
発生することがわかる。
以上第7図と第8図の結果を用いて第6図を説明すると
次のようになる。比表面積ユ180 m2/IIの60
0℃熱分解残渣をセメントで固化しようとすると、セメ
ントペースト中の水が残渣に吸着した気体を脱離させる
ためセメントの硬化過程で大量の気泡が発生し、第6図
のよ5な固化体となる。この結果、固化体の強度も低下
する。これに対し、350℃熱分解残渣では比表面積ユ
O?FL2/Iiのためセメント硬化過程での気泡発生
はなく、固化体強度も高い。以上の結論よシ、熱分解残
渣を固化しようとした時気泡を発生するのけ500℃以
上で熱分解をした残渣であることが推定でき、実験でも
これを確認した。そこで次く、固化体中への気泡混入防
止策を検討した。通常、残渣を固化する時には、残渣と
セメント(−スト(セメント土水)を直接混合している
が、このような方法ではセメント硬化過程で気泡を発生
する。そこで、まず残渣と水のみを混合する。するとも
ちろん気泡を発生するが、セメントがないため硬化は進
行しない。気体の発生が終了した時点でセメントを添加
し、固化体を作る。この方法により600℃熱分解残渣
を固化した結果、第9図の結果を得た。これよシ、従来
法では海洋投棄基準(−軸圧縮強度) 150 tw/
cm2)を満たす最大充填率が約15%であったのく対
し、本発明によ)1/に大55チになることがわかる。
説明では固化剤としてセメントを例にとったが、ケイ酸
アルカリ(いわゆる水ガラス)等の水硬性物質やポリエ
ステル等熱硬化性グラスチックを固化剤に用いても同等
の効果がある。すなわち、500℃以上で熱分解した残
渣に、まず硬化作用のない液状物質のみを添加し、残渣
に吸着した気体を除去する。
その後、硬化剤を加え、固化体を作れば固化体への気泡
混入を防止できる。これらをまとめると、500℃以上
で熱分解した残渣に、固化剤としてそれ自身では硬化性
のない液状物質を添加して、残渣中の吸着気体を除去し
た後硬化剤を添加して固化体を作成すれば、固化体中へ
の熱分解残渣の充填量を増やすことができる。
以上のように、500℃以上の熱分解残渣では、  ゛
□最大充填量を55%にまで向上できたが、500℃以
下の熱分解残渣では第5図のように最大充填率ユ40チ
であり、次にこれの改善を試みた。
500℃以下の熱分解残渣では比表面積ユQ m匈のた
め、上記のよ5な気泡除去は必要ないし、実施しても気
泡は発生せず効果がない。そこで350℃熱分解残渣と
改善後の600℃熱分解残渣のセメント固化体断面を、
第6図よシ一層注意深く、顕微鏡で観察した。その結果
を第10図に模式的に示す。600℃残渣では図示のよ
うに細孔が発達しており、この細孔中にまでセメント1
が浸透し、残渣2とセメント1が強固に結合している。
この結果少量の固化剤で高い固化体強度の得られること
がわかった。一方、350℃残渣では、残渣の細孔発達
はなく(これは第7図で比表面積−〇 m2/9に対応
)、残渣2とセメント1は残渣表面で結合しているのみ
である。したがって、350℃残渣に対しても少量の固
化剤で高い固化体強度を実現するKは残渣とセメントと
の結合をさらに強くすれば良いと考えた。結合力を増加
するには一般に界面活性剤が有効で゛あることから、3
50℃残渣をセメントで固化する際、約2vt*の界面
活性剤(有機シラン)を添加した結果、第11図の結果
を得た。これよυ、350℃残渣に対して、従来法では
海洋投棄基準を満たす最大充填量が約40チであったの
に対し、本発明によシ約55チとなることがわかる。本
発明では固化剤としてセメントを例にとったが、他の水
硬性物質やグラスチックな固化剤に用いても同等の効果
があシ、また界面活性剤には有機シランの他、ゼラチン
、・ポリソーゾ・アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウ
五等が使用できる。以上の説明では、350℃と600
℃熱分解残渣を代表例に説明したが、気泡除去は500
℃以上、界面活性剤添加は200℃以上500℃以下の
熱分解残渣に等しく適用できることは以上の説明から明
らかであるし、また陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹
脂いずれの熱分解残渣に対しても適用できることは、最
初に説明したよ5に、両者の高分子基体の構造が同□−
であることより明らかである。
以上述べてきた特徴をまとめると、 (1)陽イオン交換樹脂に対しては300℃以上、陰イ
オン交換樹脂に対しては200℃以上で熱分解すること
Kよシ、イオン交換樹脂の吸水性を除去する。
(2)200℃以上500℃以下で熱分解したイオン交
換樹脂を固化する際には、界面活性剤を添加する。
(33500℃以上で熱分解したイオン交換樹脂を固化
する際には、あらかじめ気泡の除去を行う。
〔発明の実施例〕
実施例1 本実施例は、沸騰水型原子炉の復水浄化器から発生する
粉状イオン交換樹脂(陽イオン交換樹脂と陰イオン交換
樹脂が混合)を熱分解した後、得られた熱分解残渣を固
化処理するものである。第1図に本実施例に用いた処理
システムの系統図を示す。
使用済の粉状イオン交換樹脂(以下、粉状樹脂と略す)
4は復水脱塩器から逆洗操作により廃棄されるためスラ
リー状になっておシ、これは廃樹脂タンク5に貯蔵され
ている。廃樹脂タンク5内の粉状樹脂4は約10%スラ
リーの状態でパルプ6を介して、スラリーポン767に
よシ熱分解装置8に定量供給される。熱分解装置8は連
続処理方式のロータリーキルンであシ、運転温度ハ30
0℃から500℃の範囲で変化させた。ここに供給され
た粉状樹脂4は乾燥と熱分解が同時に行われ、熱分解残
渣となる。またこの時に発生する水蒸気と排ガスはパル
プ9を介して排ガス処理装置10にて処理した後、水は
再利用、がスは大気放出する。さらにロータリーキルン
中の雰囲気は粉状樹脂4の燃焼を防止するため、酸素欠
如雰囲気、具体的には窒素雰囲気中なっている。得られ
た熱分解残渣11は粉体ホラ・412に一時貯蔵した後
、熱分解残渣の所定jit(200に9)が混線器13
に供給されると共に、固化剤タンク14から界面活性剤
を2 wt%含む液状の固化剤15を100〜5ooy
供給し、均一に混合した。混合終了の後、パル7’16
を介して、これをドラム缶17に1本当シ約300に9
注入し、固化体を作った。この結果、熱分解残渣の充填
率が20〜65wtチの様々な固化体が得られた。また
固化剤15には、次の4種類を用いた。すなわち、水硬
性物質の代表で6るセメントペースト(セメント+水)
又は水ガラス(ケイ酸アルカリ溶液+硬化剤の無機リン
酸塩)、熱硬化性樹脂の代表であるポリエステル(エス
テルモノマー十重合開始剤)、及び熱可塑性樹脂の代表
であるポリエチレン、以上の4種類である。得られた固
化体の性能を第12図に示すが、横軸に粉状樹脂4の熱
分解温度、縦軸には各熱分解温度における、−軸圧縮強
度150 kg7cm2以上の固化体を作成可能な熱分
解残渣の最大充填率を示す。これよシ、固化剤としては
水ガラス、セメント、ポリエステル、ポリエチレンの1
誤に性能が良く、最も性能の悪い/ IJエチレンでI
pりても、最大充填率が約45%となることがわかる。
また、本実施例では界面活性剤として有機シランを用い
たが、ゼラチン、ポリソーゾ、アル中ルベンゼンスルホ
ン酸ナトリグムなど、他の界面活性剤でも同等の効果が
あることを確認した。さらに、得られた固化体を80℃
、湿度100%雰囲気下に約1年間保管しても、吸水に
よる固化体重量増加は全くなく、熱分解によυイオン交
換樹脂の吸水性が完全に除去できていることがわかった
実施例2 本実施例は、加圧水型原子炉の炉水浄化系から発生する
粒状イオン交換樹脂(陽イオン交換樹脂と陰イオン交換
樹脂が混合)を熱分解した後、得られた熱分解残渣を固
化処理するものである。第13図に本実施例に用いた処
理システムの系統図を示す。
廃樹脂タンク5に貯蔵されている使用済の粒状イオン交
換樹脂(以下、粒状樹脂と略す)18は、約20%のス
ラリーの状態でパルプ19を介して脱水器20に供給さ
れ、ここで含水率40%程度にまで遠心脱水される。そ
の後、脱水の終った粒状樹脂180所定量(乾燥重量で
約soo1w)はナイフf−)弁21を介して熱分解装
置に供給される。
熱分解装置は内容積約2惰2のパッチ式固定床である反
応器22と加熱装置23から成る。反応器22に供給さ
れた粒状樹脂18は、窒素雰囲気中で加熱装置231C
!、0500〜800℃で約4時間加熱・熱分解され、
熱分解残渣11になった。この間に発生する水蒸気と排
ガスはパルプ9と排ガス処理装置10によシ実施例1と
同様に処理した。一方、熱分解残渣11はナイフf−)
弁24を介して混線器13に供給されたが、この時の熱
分解残渣の重量は約200に9と、初期の粒状樹脂重量
(600ゆ)の約1/3になっていた。その後、固化剤
Aりンク25よシ、それ自身では硬化性のない液状の固
化剤A26を混練器13に50〜700)[9供給した
。この結果、混線器13の熱分解残渣中から気泡が発生
し始めたが、気泡発生を促進するため、撹拌翼27で撹
拌すると共に、真空ボンf2Bで混練器内な負圧にする
ことによシ、気泡発生を促進した。約30分で気泡の発
生が完全に終了したので、次に固化剤Bタンク29よシ
、固化剤A26を硬化するための硬化剤として作用する
固化剤B30を50〜400に9混線・器13に供給し
均一混合した。その後、バルブ31を介して、上記混練
物をドラム缶17に1本当シ約300kg注入し、固化
体を作った。この結果熱分解残渣の充填率が20〜65
 vt−の様々な固化体が得られた。また固化剤A(そ
れ自身では硬化作用のない液状のもの)と固化剤B(固
化剤人の硬化剤として作用するもの)の組合せとしては
、下記の3つを用いた。
すなわち、水+セメント、ケイ酸アルカリ溶液十無機リ
ン酸塩、エステル七ツマー十重合開始剤の3fi類であ
る。
得られた固化体の性能を第14図に示すが、図の見方は
第12図と同じである。これよシ、固化剤としては、水
ガラス、セメント、ポリエステルの頭に性能が良く、最
も性能の悪い4リエステルであっても、最大充填率が約
50%となることがわかる。また、固化体の断面を観察
しても、第6図に示したような気泡の存在は認められな
かった。
さらに、得られた固化体を80℃、湿度1oos雰囲気
下に約1年間保管しても、吸水による固化体重量増加は
全くなく、熱分解によシイオン交換樹脂の吸水性が完全
に除去できていることがわかった。
なお実施例1及び2から明らかなように熱分解装置とし
ては固定床炉などのパッチ方式でも、ロータリーキルン
、多段炉などの連続方式でも良°く、また処理できるイ
オン交換樹脂は原子力発電所から発生する粉状樹脂・粒
状樹脂は当然のこと、再処理工場など他の放射性物質取
扱い施設から発生するものであっても同様に処理できる
。また実施例1.2では熱分解残渣11と固化剤を混合
する際に、混線器13を用いるアウトドラム方式を用い
たが、ドラム缶17内で混合するインドラム方式を利用
できることも自明である。
さらに実施例2においては、気泡発生を促進するために
撹拌翼27による撹拌と、真空ボンf2Bによる真空脱
気を併用したが、これら一方であっても効果はあシ、他
の方法として、超音波振動による気泡発生促進も効果が
ある。また、熱分解残渣11と固化剤26を混合した後
、静置しておいても、気泡発生に長時間を要するものの
、完全な気泡除去は可能である。要するに、実施者が望
む時間内で気泡除去を完全に終えることが重要なのであ
って、そのためには上記方式の任意の組み合せを用いれ
ば良い。
〔発明の効果〕
本発明によれば、吸水性のイオン交換樹脂を疎水性の熱
分解残渣(できるため、長期保管時のトラブルを防止で
きるのみならず、廃棄物充填率が高く、かつ強度にすぐ
れた固化体を作成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を具現する装置の一実施例を示す図、第
2図はイオン交換樹脂の熱分解特性を示す図、第3図は
イオン交換樹脂の残留イオン交換容量と吸水性との関係
を示す図、第4図はイオン交換基の熱分解温度と熱分解
時間を示す図、第5図は従来技術の性能を説明する図、
第6図は固化体断面の様子を示す図、第7図は熱分解残
渣の熱分解温度による比表面積の増加を示す図、第8図
は比表面積に対する気泡発生量を示す図、第9図は本発
明固化体の性能を示す図、第1O図は固化体断面の観察
結果を示す図、第11図は本発明の他の固化体の性能を
示す図、第12図は一実施例の充填率を示す図、第13
図は他の装置実施例を示す図、第14図は他の実施例の
充填率を示す図である。 符号の説明 1・・・セメント      3・・・気泡4・・・粉
状樹脂     8・・・熱分解装置11・・・熱分解
残渣   13・・・混練器15・・・固化剤    
 17・・・ドラム缶18・・・粒状樹脂    26
・・・固化剤A28・・・真空ポンプ   30・・・
固化剤B第1図 第2図 熱分Ms益庭(’C) 第3図 072.5・ 4 残留イオン交換容量(yne酋/3−尺)第4図 M づ〒爪4通jもぐC) 第5図 1c填率(17%) 第6図 第10図 sso℃へム       乙oo00バ魚第7図 黙介解3IL&に) よし表面#  (7nう襲) 充城i緊(utt%) 先 Jll率(u、Jt%) 第12図 黙介1%lL遥庭(’C) 第13図 第14図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、使用済イオン交換樹脂の処理方法において、該イオ
    ン交換樹脂をそれが陰イオン交換樹脂のみの場合は20
    0〜500℃、陽イオン交換樹脂のみ、あるいは陰イオ
    ン交換樹脂と陽イオン交換樹脂の混合物である場合は3
    00〜500℃で加熱して、該イオン交換樹脂のイオン
    交換基を熱分解した後、熱分解残渣を界面活性剤を添加
    した固化剤により固化することを特徴とする使用済イオ
    ン交換樹脂の処理方法。 2、界面活性剤が有機シラン、ゼラチン、ポリソープま
    たはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムであり、固
    化剤がセメントまたは水ガラス等の水硬性物質、ポリエ
    ステル等の熱硬化性樹脂またはポリエチレン等の熱可塑
    性樹脂である特許請求の範囲第1項記載の使用済イオン
    交換樹脂の処理方法。 3、使用済イオン交換樹脂の処理方法において、該イオ
    ン交換樹脂を500℃以上で加熱して熱分解、炭素化し
    、次いで、熱分解残渣に吸着した気体を脱気した後、該
    熱分解残渣を固化することを特徴とする使用済イオン交
    換樹脂の処理方法。 4、脱気は、熱分解残渣にそれ自身では硬化作用のない
    液状の固化剤Aを添加して行い、固化は、固化剤Aを添
    加した熱分解残渣に、該固化剤Aを硬化させる作用の固
    化剤Bを添加して行う特許請求の範囲第3項記載の使用
    済イオン交換樹脂の処理方法。 5、固化剤Aと固化剤Bの組合せが、水とセメント、ケ
    イ酸アルカリ溶液と無機リン酸塩等の水硬性物質の組合
    せ、またはエステルモノマーと重合開始剤等の熱硬化性
    樹脂の組合せである特許請求の範囲4項記載の使用済イ
    オン交換樹脂の処理方法。 6、脱気は、真空脱気、撹拌、超音波振動、静置、ある
    いはこれらの任意の組合せで行う特許請求の範囲第3項
    記載の使用済イオン交換樹脂の処理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007132787A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Toshiba Corp 放射性廃棄物の固化処理方法
US7300322B2 (en) 2004-07-28 2007-11-27 Honda Motor Co., Ltd. Outboard motor

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US7300322B2 (en) 2004-07-28 2007-11-27 Honda Motor Co., Ltd. Outboard motor
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