JPH05112564A - フエニルチアゾール誘導体 - Google Patents

フエニルチアゾール誘導体

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JPH05112564A
JPH05112564A JP8882592A JP8882592A JPH05112564A JP H05112564 A JPH05112564 A JP H05112564A JP 8882592 A JP8882592 A JP 8882592A JP 8882592 A JP8882592 A JP 8882592A JP H05112564 A JPH05112564 A JP H05112564A
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清人 後藤
Shizuo Nakamura
静夫 中村
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】本発明によれば、一般式 【化1】 で表わされるフェニルチアゾール誘導体が提供される。 【効果】本発明誘導体は、抗炎症作用を有し、抗炎症
剤、抗リウマチ剤等の医薬品として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なフェニルチアゾ
ール誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明のフェニルチアゾール誘導体は、
文献未載の新規化合物である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、後記するよ
うに医薬品として有用な化合物を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(1)で表されるフェニルチアゾール誘導体が提供
される。
【0005】一般式
【0006】
【化2】
【0007】〔式中R1 は低級アルキル基を、R2 は水
素原子、低級アルキル基又はフェニル基を、R3 は水素
原子又は低級アルキル基を、R4 及びR5 は同一又は異
なってそれぞれ水素原子、低級アルキル基、低級アルキ
ルスルホニル基、ホルミル基又は基−C(=Z)NHR
6 (式中R6 は水素原子、ベンゾイル基あるいは置換基
としてハロゲン原子又はシステインの低級アルキルエス
テルを有する低級アルキル基を示し、Zは酸素原子又は
硫黄原子を示す)を示すか、あるいは両者で低級アルコ
キシメチレン基を示す。Aはイソオキサゾリル、オキサ
ゾリル及びオキサジアゾリル基から選ばれる複素環基を
示し、該複素環基は低級アルキル基で置換されていても
よい。〕上記一般式(1)において示される各基として
は具体的にはそれぞれ以下の各基を例示できる。
【0008】低級アルキル基としては、例えばメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の直鎖
又は分岐鎖状アルキル基を例示できる。
【0009】低級アルキルスルホニル基としては、例え
ばメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスル
ホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、
ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニル基等を例示で
きる。
【0010】低級アルコキシメチレン基としては、例え
ばメトキシメチレン、エトキシメチレン、プロポキシメ
チレン、イソプロポキシメチレン、ブトキシメチレン、
ペンチルオキシメチレン、ヘキシルオキシメチレン基等
を例示できる。
【0011】イソオキサゾリル基としては、3−イソオ
キサゾリル基を、オキサゾリル基としては、4−オキサ
ゾリル基を、またオキサジアゾリル基としては、5−オ
キサジアゾリル基を、それぞれ例示できる。
【0012】低級アルキル基で置換されていてもよい複
素環基としては、3−(4−メチル)イソオキサゾリ
ル、3−(4−エチル)イソオキサゾリル、3−(4−
プロピル)イソオキサゾリル、3−(4−イソプロピ
ル)イソオキサゾリル、3−(4−ブチル)イソオキサ
ゾリル、3−(4−イソブチル)イソオキサゾリル、3
−(4−tert−ブチル)イソオキサゾリル、3−
(4−ペンチル)イソオキサゾリル、3−(4−ヘキシ
ル)イソオキサゾリル基等を例示できる。
【0013】置換基としてハロゲン原子又はシステイン
の低級アルキルエステルを有する低級アルキル基として
は、ブロモメチル、クロルメチル、ヨードメチル、フル
オロメチル、2−ブロモエチル、3−ブロモプロピル、
4−ブロモブチル、5−ブロモペンチル、6−ブロモヘ
キシル基等に加えて、システインの低級アルキルエステ
ルが硫黄原子の部位で結合した低級アルキル基、具体的
には(2−アミノ−2−エトキシカルボニル)エチルチ
オメチル、(2−アミノ−2−メトキシカルボニル)エ
チルチオメチル、2−〔(2−アミノ−2−エトキシカ
ルボニル)エチルチオ〕エチル、3−〔(2−アミノ−
2−エトキシカルボニル)エチルチオ〕プロピル、4−
〔(2−アミノ−2−エトキシカルボニル)エチルチ
オ〕ブチル、5−〔(2−アミノ−2−エトキシカルボ
ニル)エチルチオ〕ペンチル、6−〔2−アミノ−2−
エトキシカルボニル)エチルチオ〕ヘキシル基等を例示
できる。
【0014】上記一般式(1)で表される本発明のフェ
ニルチアゾール誘導体は、優れた抗炎症作用を有し、抗
炎症剤、抗リウマチ剤等の医薬品として非常に有用であ
る。
【0015】本発明化合物は各種方法にて製造できる。
その例を下記反応工程式に示す。
【0016】<反応工程式−1>
【0017】
【化3】
【0018】〔式中R1 、R2 及びR3 は前記に同じ。
7 は低級アルキル基を、R8 は水素原子又は低級アル
キル基を示す。〕上記反応工程式−1に示す化合物
(2)とニトリル誘導体(3)との反応は、不活性溶媒
中、塩基の存在下で実施される。該不活性溶媒としては
例えば、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタ
ン、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサ
ン等の鎖状乃至環状エーテル類等を例示できる。塩基と
しては、例えば水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、
水素化カリウム、ナトリウムメトキシド等が挙げられ
る。化合物(3)の使用量は、通常化合物(2)に対し
て等モル〜2倍モル程度用いるのがよい。反応は、室温
〜溶媒の還流温度条件下に、約1〜24時間を要して行
ない得る。
【0019】上記で得られる化合物(4)は、続いて不
活性溶媒中、脱酸剤の存在下に化合物(5)と反応させ
ることにより化合物(1a)に変換される。脱酸剤とし
ては反応に悪影響を及ぼさない公知の各種のものを使用
でき、好ましくは例えばトリエチルアミン、ピリジン、
4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリ
ン、N−メチルモルホリン等の3級アミン類等を使用で
きる。また、不活性溶媒としては例えばメタノール、エ
タノール等の低級アルコール類等を使用できる。化合物
(5)の使用量は、化合物(4)に対して通常等モル〜
2倍モル程度用いるのがよく、反応は室温〜溶媒の還流
温度条件下に、約3〜10時間を要して行ない得る。
【0020】<反応工程式−2>
【0021】
【化4】
【0022】〔式中R1 、R2 、R3 及びR7 は前記に
同じ。Xはハロゲン原子を、Zは低級アルキル基をそれ
ぞれ示す。〕上記反応工程式−2に示す化合物(2)の
加水分解反応は、適当な溶媒中、アルカリの存在下に実
施できる。ここで溶媒としてはメタノール、エタノー
ル、アセトン、THF等を使用でき、アルカリとしては
炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩類や水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等の水酸化物水溶液等を使用
できる。上記反応は、室温〜還流温度範囲の条件下に、
約30分〜5時間程度で完了する。
【0023】次に、得られた化合物(6)のハロゲン化
反応は、塩化チオニル、臭化チオニル、五塩化リン、三
臭化リン、オキシ塩化リン等のハロゲン化剤を用い、更
に必要に応じてピリジン、ジメチルアニリン等の塩基を
添加して、無溶媒又はジエチルエーテル、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン
等の不活性溶媒中で実施される。上記ハロゲン化剤のう
ち、塩化チオニル、臭化チオニル等のハロゲン化チオニ
ルは、収率などの点で特に好ましい。反応は、0℃〜室
温の温度条件で1〜5時間程度を要して行なわれる。
【0024】かくして得られる化合物(7)は、トリア
ルキルシリルオキシエチレン(8)と共に加熱処理した
後、酸処理することにより化合物(9)に変換される。
上記化合物(8)との加熱処理は、特に溶媒を必要とせ
ず、通常大過剰量の化合物(8)を用いて30〜110
℃程度の温度条件下に1〜5時間程度を要して行なわれ
る。また、これに引き続く酸処理は、前記加熱処理の反
応混合物中に1,4−ジオキサン、アセトン、THF等
の不活性溶媒と、塩酸、硫酸等の鉱酸を加え、30〜1
00℃程度の温度で15分〜1時間程度攪拌することに
より実施される。
【0025】更に、上記反応により得られる化合物
(9)はシアナミド(10)との環化反応を行なうこと
により、化合物(1b)へと導かれる。該環化反応は、
アルカリの存在下、不活性溶媒中で実施される。ここで
アルカリとしては水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリ
ウム水溶液等を、不活性溶媒としてはTHF、1,4−
ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等を使用するの
が好ましい。シアナミド(10)の使用量は、通常化合
物(9)に対し2〜5倍モル量程度とし、反応は15〜
50℃程度の温度にて5〜24時間程度で完結する。
【0026】<反応工程式−3>
【0027】
【化5】
【0028】〔式中R1 、R2 、R3 及びXは前記に同
じ。〕上記反応工程式−3に示す化合物(7)とシアナ
ミド(10)との反応は、アルカリの存在下、アセト
ン、THF、1,4−ジオキサン等の不活性溶媒中にて
行なわれる。アルカリとしては水酸化ナトリウム水溶
液、水酸化カリウム水溶液等を用いることができる。シ
アナミド(10)は化合物(7)に対し1〜3倍モル量
程度を用い、反応は15〜50℃程度の温度にて5〜2
0時間程度を要して行なわれる。
【0029】次に、得られた化合物(11)は、1〜3
倍モル量程度のヒドロキシルアミン(12)と環化反応
を行なわせることにより、化合物(1c)へと変換する
ことができる。該環化反応は、ピリジン、コリジン、ル
チジン等の不活性溶媒中、0〜50℃程度の温度条件下
に5〜20時間程度を要して実施される。
【0030】<反応工程式−4>
【0031】
【化6】
【0032】〔式中R1 、R2 及びR3 は前記に同じ。
4a及びR5aはそれぞれ低級アルキル基を示す。〕上記
反応工程式−4に示す化合物(6)と化合物(13)と
の環化反応は、不活性溶媒中、縮合剤の存在下に実施さ
れる。不活性溶媒としては例えばN,N−ジメチルホル
ムアミド(DMF)、ベンゼン、トルエン、キシレン、
ジクロロメタン、クロロホルム等を、縮合剤としては例
えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−
ヒドロキシベンズトリアゾール−DCC、N,N−カル
ボニルジイミダゾール等を例示できる。上記縮合剤の使
用量は、一般に化合物(6)に対して1〜1.5倍モル
量程度とするのがよい。また、本反応では更に必要に応
じてトリエチルアミン、ピリジン、炭酸カリウム等の塩
基を化合物(6)に対して1〜1.5倍モル量程度添加
することもできる。反応は15〜50℃程度の温度で5
〜20時間程度を要して行なわれ、かくして目的化合物
(1d)を得ることができる。
【0033】<反応工程式−5>
【0034】
【化7】
【0035】〔式中R1 、R2 、R3 及びAは前記に同
じ。R4b及びR5bはそれぞれ低級アルキルスルホニル基
を示す。〕上記反応工程式−5に示すスルホニル化反応
は、塩基性溶媒中で、又は塩基性触媒の存在下に不活性
溶媒中で、化合物(1e)をスルホン酸塩化物と反応さ
せることにより実施できる。ここで塩基性溶媒として
は、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチル
アミン等を使用できる。不活性溶媒としては、例えばT
HF、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、ジオキサ
ン、ベンゼン等を使用でき、この場合は上記塩基性溶媒
を塩基触媒として併用する。また、スルホン酸塩化物と
しては、例えば塩化メタンスルホニル、塩化エタンスル
ホニル、塩化プロパンスルホニル、塩化ブタンスルホニ
ル、塩化ペンタンスルホニル、塩化ヘキサンスルホニル
等を例示でき、これらは化合物(1e)に対して通常2
〜10倍モル量程度で使用される。反応は約0〜50℃
程度の温度条件下に1〜24時間程度で完結する。
【0036】<反応工程式−6>
【0037】
【化8】
【0038】〔式中R1 、R2 、R3 及びAは前記に同
じ。〕上記反応工程式−6に示すホルミル化反応は、化
合物(1e)をギ酸、ギ酸−無水酢酸等のホルミル化剤
で処理することにより行なわれる。本反応においては、
上記ホルミル化剤が溶媒も兼ねるので特に溶媒を必要と
しないが、適当な不活性溶媒を用いることもできる。該
不活性溶媒としては、例えばジクロロメタン、1,2−
ジクロロエタン、クロロホルム等を例示できる。反応
は、一般に40〜100℃程度の温度範囲にて2〜12
時間程度の条件で実施され、かくして目的化合物(1
g)を収得できる。
【0039】<反応工程式−7>
【0040】
【化9】
【0041】〔式中R1 、R2 、R3 及びAは前記に同
じ。R9 は低級アルキル基を示す。〕上記反応工程式−
7で示すように、化合物(1e)をオルトギ酸エステル
(14)と反応させることにより、化合物(1h)を収
得することができる。本反応においてはオルトギ酸エス
テル(14)が溶媒も兼ねるので、特に他の溶媒を必要
としない。反応は25℃程度〜還流温度の温度条件下
に、5〜20時間程度で完結する。
【0042】<反応工程式−8>
【0043】
【化10】
【0044】〔式中R1 、R2 、R3 、R9 及びAは前
記に同じ。〕上記反応工程式−8に示す還元反応は、化
合物(1h)を不活性溶媒中で還元剤と処理することに
より実施される。不活性溶媒としては、例えばメタノー
ル、エタノール等のアルコール類や、ジエチルエーテ
ル、THF等のエーテル類を例示できる。また、還元剤
としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウ
ムリチウム等を例示できる。なお、還元剤の使用量は、
ハイドライドとして化合物(1h)に対し少なくとも1
倍モル量以上とするのがよい。反応は0〜50℃程度で
0.5〜5時間程度を要して行なわれる。
【0045】<反応工程式−9>
【0046】
【化11】
【0047】〔式中R1 、R2 、R3 、R9 、Z及びA
は前記に同じ。R6aはベンゾイル基を示す。〕上記反応
工程式−9に示す化合物(1e)と化合物(15)との
反応は、アセトン、DMF等の不活性溶媒中、15℃程
度〜還流温度の温度条件で1〜24時間程度を要して行
なわれる。化合物(15)の使用量は、一般に化合物
(1e)に対して1〜1.5倍モル量程度とするのがよ
い。
【0048】<反応工程式−10>
【0049】
【化12】
【0050】〔式中R1 、R2 、R3 、Z、A及びR6a
は前記に同じ。〕上記反応工程式−10に示す化合物
(1j)の加水分解反応は、アセトン、メタノール、エ
タノール、THF、ジオキサン等の不活性溶媒中、炭酸
カリウム、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリと処理
することにより実施される。反応温度は室温〜溶媒の沸
点の範囲を、反応時間は1〜5時間程度を採用でき、か
くして化合物(1k)を得ることができる。
【0051】<反応工程式−11>
【0052】
【化13】
【0053】〔式中R1 、R2 、R3 及びAは前記に同
じ。R6bは水素原子又は低級アルキル基を、R6cは低級
アルキル基をそれぞれ示す。〕上記反応工程式−11に
示す化合物(1l)のアルキル化反応は、ベンゼン、ア
セトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル等の不
活性溶媒中、脱酸剤の存在下、化合物(1l)をアルキ
ル化剤と処理することにより実施される。脱酸剤として
は、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナト
リウム水溶液、水酸化カリウム水溶液を例示できる。ま
た、アルキル化剤としては、例えばヨウ化メチル、ヨウ
化エチル、ヨウ化プロピル、ヨウ化ブチル、ヨウ化ペン
チル、ヨウ化ヘキシル等のハロゲン化アルキルを挙げる
ことができる。之等は一般に化合物(1l)に対して等
モル〜少過剰モル量用いるのがよい。なお、脱酸剤とし
て水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等の
アルカリ水溶液を用いる場合、テトラ−n−ブチルアン
モニウムハイドロジェンスルフェート等の相間移動触媒
を用いることが好ましい。反応は15〜50℃程度の温
度条件にて10〜30時間程度を要して行なわれ、かく
して化合物(1m)を得ることができる。
【0054】<反応工程式−12>
【0055】
【化14】
【0056】〔式中R1 、R2 、R3 、X、Z及びAは
前記に同じ。R6dは置換基としてハロゲン原子を有する
低級アルキル基を示す。〕上記反応工程式−12に示す
化合物(1e)と化合物(16)との反応は、THF、
ジクロロメタン、水、DMF或いはこれらの混合溶媒
中、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナト
リウム等のアルカリの存在下で行われる。化合物(1
6)の使用割合は、通常化合物(1e)に対して1〜3
倍モル、アルカリの使用割合は、通常化合物(1e)に
対して1〜2倍モル量とするのが好ましい。反応は10
〜30℃で0.5〜5時間程度を要して行われる。
【0057】<反応工程式−13>
【0058】
【化15】
【0059】〔式中R1 、R2 、R3 、R6d、Z及びA
は前記に同じ。R6eは置換基としてシステインの低級ア
ルキルエステルを有する低級アルキル基を、Yは低級ア
ルキル基をそれぞれ示す。〕上記反応工程式−13に示
すように、化合物(1p)はシステイン低級アルキルエ
ステル(17)と反応させることにより、化合物(1
q)に変換することができる。該変換反応は、DMF、
THF等の不活性溶媒中、トリエチルアミン、N,N−
ジメチルアニリン、トリブチルアミン等の脱酸剤を化合
物(1e)に対して1〜3倍モル量存在させて行われ
る。反応は10〜30℃で1〜10時間程度を要して行
われる。
【0060】前記反応工程式−1及び−2において原料
として用いる化合物(2)は、例えば下記反応工程式−
14に示す方法により製造できる。
【0061】<反応工程式−14>
【0062】
【化16】
【0063】〔式中R1 、R2 、R3 及びR7 は前記に
同じ。〕上記反応工程式−14に示す化合物(18)と
酸塩化物(19)とのフリーデルクラフツ反応は、ルイ
ス酸の存在下、不活性溶媒中、15〜40℃程度の温度
条件下で1〜10時間程度を要して行なわれる。ルイス
酸としては、例えば無水塩化アルミニウム、無水臭化ア
ルミニウム、無水塩化鉄(III)、四塩化チタン、四
塩化錫、塩化亜鉛、三弗化ホウ素ジエチルエーテル錯
体、無水三酸化ホウ素等が挙げられる。不活性溶媒とし
ては、例えばジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジ
クロロエタン等のハロゲン化炭化水素類や、ニトロベン
ゼン、二硫化炭素などが使用できる。該反応において
は、ルイス酸としてハロゲン化アルミニウムを用いるの
が好ましく、該ハロゲン化アルミニウムは化合物(1
8)に対して1.5〜5倍モル量程度使用するのがよ
い。また酸塩化物(19)は通常化合物(18)に対し
て1〜3倍モル量程度用いるのがよい。
【0064】次に、得られた化合物(20)と化合物
(21)との環化反応により、化合物(2)を収得でき
る。該環化反応は、化合物(20)に対し1〜1.5倍
モル量程度の化合物(21)を用い、30℃程度〜還流
温度で3〜12時間程度を要して行なわれる。
【0065】かくして得られる原料化合物(2)は、通
常パラ置換体とメタ置換体との混合物である。そこで、
これらを分離する場合は、化合物(2)を混合物のまま
一旦加水分解し、得られる化合物をパラ置換体とメタ置
換体である(6′)と(6″)とに分離した後、再びエ
ステル化する方法を採用すればよい。この方法によれ
ば、化合物(2)をそのまま分離するよりも、その操作
をより容易に行なうことができる。上記加水分解反応
は、反応工程式−2に示したものと同一の方法が採用で
きる。また、次のエステル化反応は、通常よく知られた
方法、例えば濃硫酸等の脱水剤の存在下、メタノール、
エタノール、プロパンノール、ブタノール等のアルコー
ルと処理する方法やジエチルエーテル中ジアゾメタン、
ジアゾエタン等と処理する方法などが採用できる。
【0066】上記各反応により得られる本発明化合物
(1)は、慣用される分離手段、例えば溶媒抽出、再結
晶、カラムクロマトグラフィー等により容易に単離、精
製することができる。
【0067】また、本発明化合物(1)は、これに適当
な酸性化合物を付加させることにより、医薬的に許容さ
れる酸付加塩とすることができ、本発明はかかる酸付加
塩をも包含する。上記酸付加塩を形成し得る酸性化合物
としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸等の
無機酸及びシュウ酸、マレイン酸、フマール酸、リンゴ
酸、クエン酸、安息香酸等の有機酸を例示できる。
【0068】さらに本発明化合物(1)は、当然に光学
異性体を含むものである。これらの異性体は、慣用の分
割法、例えば、光学分割剤を使用する方法などで分離す
ることができる。
【0069】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するため、本
発明化合物の製造のための原料化合物の製造例を参考と
して挙げ、次いで本発明化合物の製造例を実施例として
挙げる。
【0070】
【参考例1】エチル−2−〔4−(4−チアゾリル)フ
ェニル〕プロピオネート及びエチル−2−〔3−(4−
チアゾリル)フェニル〕プロピオネートの製造 二硫化炭素360ml中に無水塩化アルミニウム23
9.1gを懸濁させ、塩化クロルアセチル127.8g
を室温で加えた。次いで2−フェニルプロピオン酸エチ
ル118.5gを40℃で滴下し、40℃で6時間撹拌
した。反応混合液を氷−塩酸中にゆっくりと注ぎ込み、
酢酸エチルで抽出し、有機層を集めて飽和重曹水、水で
順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃
縮した。粗生成物を減圧蒸留にて精製し、目的化合物1
37.3gを得た。
【0071】次に、上記で得られた化合物9.15g、
ホルムアミド2.53g及び五硫化リン2.53gを混
合し、更にピペリジン3滴を加え、70℃で1時間攪拌
した。放冷後、3.35%(W/V)炭酸ナトリウム水
溶液を50ml加えてアルカリ性とし、酢酸エチルで抽
出した。有機層を集めて無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せ、濃縮して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒…クロロホルム:n−ヘキサ
ン=2:1)にて精製し、目的化合物8.5gを得た。
【0072】続いて、上記で得られた化合物6.5gを
メタノール100mlに溶かし、10%(W/V)水酸
化ナトリウム水溶液30mlを加え、室温で5時間攪拌
した。反応混合液に希塩酸を滴下して酸性とした後、ク
ロロホルムで抽出し、クロロホルム層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣にジエチルエー
テルを加え、析出した結晶を濾取し、2−〔4−(4−
チアゾリル)フェニル〕プロピオン酸2.1gを得た。
【0073】1 H−NMR 12.35(1H,brs)、9.18(1H,d,J
=2.0)、8.12(1H,d,J=2.0)、7.
93(2H,d,J=8.3)、7.37(2H,d,
J=8.3)、3.71(1H,q,J=7.1)、
1.38(3H,d,J=7.1) 〔DMSO−
6 〕 また母液より、2−〔3−(4−チアゾリル)フェニ
ル〕プロピオン酸0.91gを得た。
【0074】次いで、まず2−〔4−(4−チアゾリ
ル)フェニル〕プロピオン酸5gをエタノール60ml
に溶解し、濃硫酸を4滴加え、50℃で17時間攪拌し
た。反応液を減圧濃縮し、残渣に水を加えクロロホルム
で抽出した。クロロホルム層を飽和重曹水、水で順次洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得ら
れた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶液…クロロホルム:n−ヘキサン=2:1)に
て精製し、目的のエチル−2−〔4−(4−チアゾリ
ル)フェニル〕プロピオネート4.7gを得た。得られ
た化合物の構造及び物性を第1表に化合物1Aとして記
す。
【0075】2−〔3−(4−チアゾリル)フェニル〕
プロピオン酸を上記と同様の処理し、対応するエチルエ
ステルを得た。得られた化合物の構造及び物性を第1表
に化合物1Bとして併記する。
【0076】
【参考例2〜3】参考例1と同様にして、第1表に示す
各化合物を得た。得られた化合物の構造及び物性を第1
表に併記する。
【0077】
【参考例4〜5】参考例1と同様にして、エチル−2−
〔4−(4−(2−メチル)チアゾリル)フェニル〕プ
ロピオネート(化合物4A)及びエチル−2−〔4−
(4−(2−フェニル)チアゾリル)フェニル〕プロピ
オネート(化合物5A)を製造した。これらは、粗生成
物のまま、本発明化合物の製造のための原料として用い
た。
【0078】
【実施例1】5−アミノ−3−〔1−〔4−(4−チア
ゾリル)フェニル〕エチル〕イソオキサゾールの製造 THF25mlに60%水酸化ナトリウム953mgを
懸濁させ、室温下、化合物1A4.7gとアセトニトリ
ル1.15gのTHF溶液15mlを加えた。3時間還
流後冷却し1N塩酸にて酸性とした。反応混合物をクロ
ロホルムで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。濃縮後、粗生成物をカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム−酢酸エチル=20:1で溶出)にて精
製し、4−〔4−(4−チアゾリルフェニル)〕−3−
オキソ−ペンタンニトリルを得た。ベンゼン−n−ヘキ
サンより再結晶し、結晶2.3gを得た。
【0079】融点125−127℃1 H−NMR 8.88(1H,d,J=2.0)、7.95(2H,
d,J=8.3)、7.56(1H,d,J=2.
0)、7.28(2H,d,J=8.3)、3.95
(1H,q,J=6.7)、3.41(2H,s)、
1.47(3H,d,J=6.7) 〔CDCl3 〕 次に、上記反応により得られた化合物2gをエタノール
55mlに溶解し、室温下塩酸ヒドロキシルアミン80
0mgを溶かしたピリジン溶液7.3mlを加え、室温
で7時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、水を加えてク
ロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾
燥後、濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグ
ラフィー(クロロホルム−酢酸エチル=10:1で溶
出)にて精製し、5−アミノ−3−〔1−〔4−(4−
チアゾリル)フェニル〕エチル〕イソオキサゾールを得
た。ベンゼン−n−ヘキサンより再結晶し、結晶1.7
gを得た。
【0080】
【実施例2〜5】上記実施例1と同様にして下記第2表
に記載の各化合物を得た。なお、第2表中、性状の項に
は融点(℃)及び1 H−NMR(内部標準TMS)分析
結果(δ値;ppm)を掲げる。また、第2表には、上
記実施例1で得た化合物も併記する。
【0081】
【実施例6】2−アミノ−4−〔1−〔4−(4−チア
ゾリル)フェニル〕エチル〕オキサゾールの製造 参考例1において得られた2−〔4−(4−チアゾリ
ル)フェニル〕プロピオン酸5.1gにチオニルクロラ
イド23mlを加え、室温下18時間攪拌した。濃縮
後、トリス(トリメチルシリルオキシ)エチレン45.
5gを加えて95℃で4時間撹拌した。冷却後、反応混
合物にジオヘキサン28.5mlと0.6N塩酸11.
5mlを加え、85℃で30分間攪拌した後、水を加え
クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロ
マトグラフィー(クロロホルム−酢酸エチル=10:
1)にて精製し、3−〔4−(4−チアゾリル)フェニ
ル〕−2−オキソ−1−ブタノール3.5gを得た。
【0082】つぎに上記反応により得られた化合物3.
5gをTHF63mlに溶解しこれにシアナミド2.6
gを溶かした水溶液3mlを加え、2N水酸化ナトリウ
ムで反応液をpH10とした後、室温下17時間撹拌し
た。さらにシアナミド2.7gを溶かした水溶液3ml
を加えて24時間撹拌した。反応混合物に水を加えクロ
ロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、濃縮した。得られた粗結晶をクロロホルム−エ
ーテル混合液で洗浄し、目的化合物の結晶1.3gを得
た。
【0083】
【実施例7〜8】上記実施例6と同様にして下記第2表
に記載の各化合物を得る。第3表における性状の項の記
載方法は第1表のそれと同様とする。また第3表には、
上記実施例6で得た化合物も併記する。
【0084】
【実施例9】3−アミノ−5−〔1−〔4−(4−チア
ゾリル)フェニル〕エチル〕−1,2,4−オキサジア
ゾールの製造 2−〔4−(4−チアゾリルフェニル)〕プロピオン酸
2.1gをベンゼン23mlに溶解し、これにチオニル
クロライド4.5mlを加えて4時間還流した。
【0085】濃縮後、残渣をアセトン7mlに溶かし0
〜5℃でシアナミド635mgを溶解した2N水酸化ナ
トリウム水溶液7mlを加え、室温下15時間攪拌し
た。反応混合物に水を加え、1N塩酸にてpH3とした
後、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。この残渣をエタノー
ル6.5mlに溶解し、氷冷下塩酸ヒドロキシルアミン
970mgを溶かしたピリジン溶液2.2mlを加え、
室温下15時間攪拌した。反応混合物に2N水酸化ナト
リウム17.7mlを加え、酢酸エチルで抽出した。有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得ら
れた結晶をエーテルで洗浄し目的化合物0.66gを得
た。
【0086】
【実施例10】上記実施例9と同様にして下記第4表に
記載の各化合物を得る。第4表における性状の項の記載
方法は第1表のそれと同様とする。また第4表には、上
記実施例9で得た化合物も併記する。
【0087】
【実施例11】3−N,N−ジメチルアミノ−5−〔1
−〔4−(4−(2−メチル)チアゾリル)フェニル〕
エチル〕−1,2,4−オキサジアゾールの製造 化合物4A13gをメタノール130mlに溶解し、こ
れに10%(W/V)水酸化ナトリウム水溶液35ml
を加え、室温にて3時間撹拌した。塩酸にて酸性とし、
クロロホルムにて抽出した。クロロホルム層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥後濃縮し得られた粗生成物にジエチ
ルエーテルを加えると結晶が析出した。結晶を濾過し2
−〔4−〔4−(2−メチル)チアゾリル〕フェニル〕
プロピオン酸5.53gを得た。
【0088】さらに、上記反応により得られた化合物
2.41gと1,1−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ
グアニジン塩酸塩1.63g、N−ヒドロキシベンズト
リアゾール1.58g、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド2.41g、トリエチルアミン1.23gをN,N−
ジメチルホルムアミド(DMF)85mlに溶解し、室
温下15時間攪拌した。反応混合物中の不溶物を濾別
し、濾液をカラムクロマトグラフィー(エーテル:n−
ヘキサン=1:2)にて精製し、目的化合物0.88g
を得た。得られた化合物の構造及び物性を第4表に示
す。
【0089】
【実施例12】5−ジメタンスルホニルアミノ−3−
〔1−〔4−(4−(2−メチル)チアゾリル)フェニ
ル〕エチル〕イソオキサゾールの製造 実施例3の化合物0.4gを無水THF7mlに溶かし
氷冷下トリエチルアミン0.6ml、次いでメタンスル
ホニルクロライド0.32mlを滴下した。室温で10
時間攪拌した後、THFを留去し残渣に氷水を加え酢酸
エチルで抽出した。有機層を飽和重炭酸ナトリウム液、
次いで水で洗浄した。その後無水硫酸マグネシウムで乾
燥、濃縮し析出した結晶を酢酸エチル−ジエチルエーテ
ルにより再結晶し、目的化合物0.45gを得た。得ら
れた化合物の構造及び物性を第5表に示す。
【0090】
【実施例13】5−ホルムアミノ−3−〔1−〔4−
(4−(2−メチル)チアゾリル)フェニル〕エチル〕
イソオキサゾールの製造 実施例3の化合物0.38gをジクロロメタン7mlに
溶かし、氷冷下、ギ酸0.35ml次いで無水酢酸0.
21mlを滴下した。室温で20時間攪拌した後、反応
液を濃縮しキシレンを加えて2回共沸濃縮した。残渣に
ジエチルエーテル−n−ヘキサンを加え再結晶し、目的
化合物0.29gを得た。得られた化合物の構造及び物
性を第5表に示す。
【0091】
【実施例14】5−エトキシメチレンアミノ−3−〔1
−〔4−(4−(2−メチル)チアゾリル)フェニル〕
エチル〕イソオキサゾールの製造 実施例3の化合物1.5gをオルトギ酸エチル31gに
溶かし室温で20時間還流した。オルトギ酸エチルを留
去し、残渣にエーテルを加え析出した結晶を濾過し、目
的化合物0.92gを得た。得られた化合物の構造及び
物性を第5表に示す。
【0092】
【実施例15】5−メチルアミノ−3−〔1−〔4−
(4−(2−メチル)チアゾリル)フェニル〕エチル〕
イソオキサゾールの製造 実施例3の化合物1gをオルトギ酸エチル10.4gに
溶かし5時間還流した。その後オルトギ酸エチルを留去
し残渣をエタノール30mlに懸濁させ、氷冷下水素化
ホウ素ナトリウム0.18gを加えた。室温で2時間撹
拌した後、エタノールを留去し残渣に氷水を加え酢酸エ
チルで抽出した。有機層を水で洗浄した後、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。濃縮後、析出した結晶を酢酸エチル
−ジエチルエーテルにより再結晶し、目的化合物0.6
8gを得た。得られた化合物の構造及び物性を第5表に
示す。
【0093】
【実施例16】N−ベンゾイル−N′−〔3−〔1−
〔4−(4−チアゾリル)フェニル〕エチル〕イソオキ
サゾール−5−イル〕チオウレアの製造 実施例1の化合物0.6gおよびベンゾイルイソチオシ
アネート0.36gをアセトン10mlに溶解し、室温
にて24時間攪拌した。さらにベンゾイルイソチオシア
ネート0.16gを加え、室温で24時間攪拌した。析
出した結晶を濾取し、カラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:酢酸エチル=30:1)で精製し、目的化合
物0.41gを得た。得られた化合物の構造及び物性を
第6表に示す。
【0094】
【実施例17】N−〔3−〔1−〔4−(4−チアゾリ
ル)フェニル〕エチル〕イソオキサゾール−5−イル〕
チオウレアの製造 N−ベンゾイル−N′−〔3−〔1−〔4−(4−チア
ゾリル)フェニル〕エチル〕イソオキサゾール−5−イ
ル〕チオウレア0.38gをアセトン15mlとメタノ
ール4mlの混合溶媒に溶かし、これに炭酸カリウム7
8mgを溶解した水溶液1.5mlを加え、5時間還流
した。反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。析出し
た結晶をエーテルで洗浄し、目的化合物0.15gを得
た。得られた化合物の構造及び物性を第6表に示す。
【0095】
【実施例18】5−ジメチルアミノ−3−〔1−〔4−
(4−(2−メチル)チアゾリル)フェニル〕エチル〕
イソオキサゾールの製造 実施例15の化合物0.26gをベンゼン5mlに懸濁
させ、これにヨウ化メチル0.24g、テトラ−n−ブ
チルアンモニウムハイドロゲンスルフェイト0.32g
および50%水酸化ナトリウム水溶液2mlを加え、室
温にて24時間攪拌した。反応混合液に1N塩酸を加
え、酸性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を
硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。析出する結晶を
濾取し、エーテル−n−ヘキサン混合液で洗浄して目的
化合物0.16gを得た。得られた化合物の構造及び物
性を第6表に示す。
【0096】
【実施例19】5−メチルアミノ−3−〔1−〔4−
(4−チアゾリル)フェニル〕エチル〕イソオキサゾー
ルの製造 実施例1の化合物を用い、実施例15と同様にして表記
化合物を製造した。
【0097】融点106−108℃1 H−NMR 8.86(1H,d,J=2.0)、7.87(2H,
d,J=8.3)、7.49(1H,d,J=2.
0)、7.37(2H,d,J=8.3)、4.71
(1H,s)、4.51(1H,brs)、4.11
(1H,q,J=7.3)、2.80(3H,s)、
1.64(3H,d,J=7.3) 〔CDCl3
【0098】
【実施例20】5−ブロムアセチルアミノ−3−〔1−
〔4−(4−チアゾリル)フェニル〕エチル〕イソオキ
サゾールの製造 実施例1の化合物1.5g及び炭酸水素ナトリウム53
3mgをTHF1.4ml、ジクロロメタン4.2ml
及び水3.5ml中に懸濁させ、そこへ臭化ブロモアセ
チル1.16gのジクロロメタン(1ml)溶液を加
え、室温で2時間撹拌した。反応混合液に水を加え、ジ
クロロメタンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮して得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液
…クロロホルム:酢酸エチル=10:1)で精製して、
目的化合物の結晶〔融点134〜136℃(分解)〕
2.1gを得た。
【0099】1 H−NMR 9.11(1H,brs)、8.87(1H,d,J=
2.0)、7.87(2H,d,J=8.3)、7.5
0(1H,d,J=2.0)、7.35(2H,d,J
=8.3)、6.21(1H,s)、4.23(1H,
q,J=7.3)、3.96(2H,s)、1.69
(3H,d,J=7.3) 〔CDCl3
【0100】
【実施例21】5−ジメチルアミノ−3−〔1−〔4−
(4−チアゾリル)フェニル〕エチル〕イソオキサゾー
ルの製造 実施例19の化合物を用い、実施例18と同様にして表
記化合物を製造した。
【0101】融点79−81℃1 H−NMR 8.87(1H,d,J=2.0)、7.87(2H,
d,J=8.3)、7.50(1H,d,J=2.
0)、7.38(2H,d,J=8.3)、4.63
(1H,s)、4.10(1H,q,J=7.3)、
2.92(6H,s)、1.64(3H,d,J=7.
3) 〔CDCl3
【0102】
【実施例22】5−〔〔(2−アミノ−2−エトキシカ
ルボニル)エチルチオ〕アセチル〕アミノ−3−〔1−
〔4−(4−チアゾリル)フェニル〕エチル〕イソオキ
サゾール(1/2シュウ酸塩)の製造 実施例20の化合物1.73g及びシステインエチルエ
ステル塩酸塩835mgをDMF20mlに溶かし、ト
リエチルアミン536mgを加え、室温で6時間撹拌し
た。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機
層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶離液…クロロホルム:メタノール
=50:1)で精製し、得られる油状物をアセトンに溶
かし、1/2当量のシュウ酸を溶かしたジエチルエーテ
ルを加えた。生じた結晶を濾取し、ジエチルエーテルで
洗浄して目的化合物の結晶〔融点101℃以上(分
解)〕900mgを得た。
【0103】1 H−NMR 8.86(1H,d,J=2.0)、7.86(2H,
d,J=8.0)、7.49(1H,d,J=2.
0)、7.36(2H,d,J=8.0)、6.18
(1H,d,J=1.0)、4.16〜4.25(3
H,m)、3.74(1H,dd,J=7.3,3.
3)、3.40(2H,s)、3.05(1H,dd
d,J=14.1,3.3,2.0)、2.81(1
H,dd,J=14.1,7.3)、1.68(3H,
d,J=6.8)、1.26(3H,t,J=6.4)
〔CDCl3
【0104】
【表1】
【0105】
【表2】
【0106】
【表3】
【0107】
【表4】
【0108】
【表5】
【0109】
【表6】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中R1 は低級アルキル基を、R2 は水素原子、低級
    アルキル基又はフェニル基を、R3 は水素原子又は低級
    アルキル基を、R4 及びR5 は同一又は異なってそれぞ
    れ水素原子、低級アルキル基、低級アルキルスルホニル
    基、ホルミル基又は基−C(=Z)NHR6 (式中R6
    は水素原子、ベンゾイル基あるいは置換基としてハロゲ
    ン原子又はシステインの低級アルキルエステルを有する
    低級アルキル基を示し、Zは酸素原子又は硫黄原子を示
    す)を示すか、あるいは両者で低級アルコキシメチレン
    基を示す。Aはイソオキサゾリル、オキサゾリル及びオ
    キサジアゾリル基から選ばれる複素環基を示し、該複素
    環基は低級アルキル基で置換されていてもよい。〕で表
    わされるフェニルチアゾール誘導体。
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