JPH0511134A - 光導波路の結合穴の形成方法及びその装置 - Google Patents
光導波路の結合穴の形成方法及びその装置Info
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- JPH0511134A JPH0511134A JP15934591A JP15934591A JPH0511134A JP H0511134 A JPH0511134 A JP H0511134A JP 15934591 A JP15934591 A JP 15934591A JP 15934591 A JP15934591 A JP 15934591A JP H0511134 A JPH0511134 A JP H0511134A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は光導波路に例えば光部品等を結合す
る高精度な結合穴を簡易に形成する方法及び装置を提供
する。 【構成】 光導波路11のコア12と光部品又は光ファ
イバとを接続するために該光導波路11のコア12に結
合穴を穿孔する光導波路の結合穴形成装置であって、光
導波路11に光を入射する光源24と、光導波路11の
コア12に光部品又は光ファイバを挿入する結合穴を穿
孔する加工治具17と、コア12から出射する出射光1
6が加工治具17を照射する際に該加工治具17によっ
て反射する反射光18を検出する検出器21と、該反射
光18の検出に対応して出射光軸の軸心に加工治具17
を微動させる位置微動機構を有する載物台22とを具備
してなるもので、結合穴の形成に際し位置合わせが容易
であり、プラスチック光導波路や石英系光導波路にも均
一な形状の高精度な結合穴の形成が可能である。
る高精度な結合穴を簡易に形成する方法及び装置を提供
する。 【構成】 光導波路11のコア12と光部品又は光ファ
イバとを接続するために該光導波路11のコア12に結
合穴を穿孔する光導波路の結合穴形成装置であって、光
導波路11に光を入射する光源24と、光導波路11の
コア12に光部品又は光ファイバを挿入する結合穴を穿
孔する加工治具17と、コア12から出射する出射光1
6が加工治具17を照射する際に該加工治具17によっ
て反射する反射光18を検出する検出器21と、該反射
光18の検出に対応して出射光軸の軸心に加工治具17
を微動させる位置微動機構を有する載物台22とを具備
してなるもので、結合穴の形成に際し位置合わせが容易
であり、プラスチック光導波路や石英系光導波路にも均
一な形状の高精度な結合穴の形成が可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導波路に高精度な結合用
の穴を簡易に形成する光導波路の結合穴の形成方法及び
その装置に関するものである。特に光導波路と光部品又
は光ファイバとの固定接続を容易にするようにし、その
結果、光伝送,光情報処理の分野における光導波路を用
いたシステムの低コスト化を図るとともに、信頼性の向
上に寄与するものである。
の穴を簡易に形成する光導波路の結合穴の形成方法及び
その装置に関するものである。特に光導波路と光部品又
は光ファイバとの固定接続を容易にするようにし、その
結果、光伝送,光情報処理の分野における光導波路を用
いたシステムの低コスト化を図るとともに、信頼性の向
上に寄与するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光伝送分野における接続技術につ
いての概要を以下に説明する。光伝送路としてファイ
バ、特に石英系ファイバはその低損失性、広帯域性、軽
量性、無誘導性から公衆通信のみならず、データ伝送、
専用回線、ビル内伝送路、船舶、航空機などに、いわゆ
る情報伝送媒体として盛んに用いられている。石英ファ
イバのみならず、最近ではプラスチック系のファイバも
低損失化され近距離での伝送媒体としてその用途を着実
に延ばしている。一方、光の電磁波としての性質を有効
に利用して、従来のマイクロ波回路と同様に光波の分
岐、分波、結合、変調、スイッチ等の光波制御の機能を
持たせた光導波路についても開発が行われている。材料
的にも従来良く知られている低損失な石英材料や、電気
光学効果に優れた単結晶材料に加えてプラスチック系材
料の開発が行われている。今村らによる特願昭63−2
43987号「ポリメタアクリレートおよび光学材料」
に開示されているように、ハロゲンもしくは重水素を含
むポリメタアクリレート光導波路は屈折率制御範囲が広
いので利用しやすく、またアクリル基板上に形成可能な
ため加工性にも優れている。さらに耐熱性の高いポリア
ミド等を用いたプラスチック光導波路も低損失化が進ん
でいる。このプラスチック系光導波路は製作が容易で量
産性が優れているので石英系、結晶系に比べて格段にコ
ストが下がるものと考えられる。そのため低損失化が進
むにしたがい多方面で導入されることが予想される。
いての概要を以下に説明する。光伝送路としてファイ
バ、特に石英系ファイバはその低損失性、広帯域性、軽
量性、無誘導性から公衆通信のみならず、データ伝送、
専用回線、ビル内伝送路、船舶、航空機などに、いわゆ
る情報伝送媒体として盛んに用いられている。石英ファ
イバのみならず、最近ではプラスチック系のファイバも
低損失化され近距離での伝送媒体としてその用途を着実
に延ばしている。一方、光の電磁波としての性質を有効
に利用して、従来のマイクロ波回路と同様に光波の分
岐、分波、結合、変調、スイッチ等の光波制御の機能を
持たせた光導波路についても開発が行われている。材料
的にも従来良く知られている低損失な石英材料や、電気
光学効果に優れた単結晶材料に加えてプラスチック系材
料の開発が行われている。今村らによる特願昭63−2
43987号「ポリメタアクリレートおよび光学材料」
に開示されているように、ハロゲンもしくは重水素を含
むポリメタアクリレート光導波路は屈折率制御範囲が広
いので利用しやすく、またアクリル基板上に形成可能な
ため加工性にも優れている。さらに耐熱性の高いポリア
ミド等を用いたプラスチック光導波路も低損失化が進ん
でいる。このプラスチック系光導波路は製作が容易で量
産性が優れているので石英系、結晶系に比べて格段にコ
ストが下がるものと考えられる。そのため低損失化が進
むにしたがい多方面で導入されることが予想される。
【0003】このように媒体が低損失化されるにしたが
い重要になるのが他の光部品や光ファイバとの接続時に
生じる損失である。接続箇所での光結合損失はシステム
全体に与える影響が強いので、結合損失は可能な限り低
減させることが望ましい。さらに、媒体のコストが低下
することが予想されるため接続作業にかかるコストも重
要な要素となる。したがって光導波路が用いられるため
には、他の光部品やファイバとの接続が高精度でかつ容
易な作業で達成できることが一つの条件であるといえ
る。
い重要になるのが他の光部品や光ファイバとの接続時に
生じる損失である。接続箇所での光結合損失はシステム
全体に与える影響が強いので、結合損失は可能な限り低
減させることが望ましい。さらに、媒体のコストが低下
することが予想されるため接続作業にかかるコストも重
要な要素となる。したがって光導波路が用いられるため
には、他の光部品やファイバとの接続が高精度でかつ容
易な作業で達成できることが一つの条件であるといえ
る。
【0004】一般に光導波路への光波の結合レンズを用
いて入射、出射を行なうほか光導波路のコア部に直接光
部品や光ファイバを近づけて行なっている。さらに光導
波路と光部品、光ファイバとを固定して接続するとき
は、接続部に接着剤を滴下して固化させて行う。このよ
うな接続方法においては、光導波路のコアと光部品やフ
ァイバのコアとの調芯が両者の端面を対向させて実際に
最大結合効率になるように、光導波路のコアとファイバ
のコア位置とを精度の高い微動台を用いて調芯してい
る。この方法は光源の光強度の時間変動の影響があって
精度を上げるには時間がかかるほか、一般に複数ある光
導波路のコアに対して、一つ一つファイバを接続するの
で作業効率が低い。実際には多数のコアを含む光導波路
ではコアの間隔が小さくなり、位置合わせのためにファ
イバを保持することが困難になるので、コアの間隔と同
じ間隔で作られた高精度のファイバ保持用治具を別途製
作してから接続する必要がある。このような保持用治具
は直接位置合わせ精度に関係するため、製作はむずかし
いと共に、コスト高になるという欠点がある。
いて入射、出射を行なうほか光導波路のコア部に直接光
部品や光ファイバを近づけて行なっている。さらに光導
波路と光部品、光ファイバとを固定して接続するとき
は、接続部に接着剤を滴下して固化させて行う。このよ
うな接続方法においては、光導波路のコアと光部品やフ
ァイバのコアとの調芯が両者の端面を対向させて実際に
最大結合効率になるように、光導波路のコアとファイバ
のコア位置とを精度の高い微動台を用いて調芯してい
る。この方法は光源の光強度の時間変動の影響があって
精度を上げるには時間がかかるほか、一般に複数ある光
導波路のコアに対して、一つ一つファイバを接続するの
で作業効率が低い。実際には多数のコアを含む光導波路
ではコアの間隔が小さくなり、位置合わせのためにファ
イバを保持することが困難になるので、コアの間隔と同
じ間隔で作られた高精度のファイバ保持用治具を別途製
作してから接続する必要がある。このような保持用治具
は直接位置合わせ精度に関係するため、製作はむずかし
いと共に、コスト高になるという欠点がある。
【0005】またこの接着剤を用いる接続方法では端面
同志が向い合っていて支えがないため、接着時の固化変
成によって軸ずれが起きたり、固化後の接着剤の経年変
化によって結合損失が増加する問題がある。これを防ぐ
固定方法として接続部分を加熱して融着することが行わ
れる。枝広らによる特開昭57−141610号公報「光集積回
路結合装置とその製造方法」および、清水らによる「Fu
sion splicing between optical circuits and optical
fibers 」Electron. Lett.,19(3),83-2に示された光導
波路と光ファイバの融着接続では、光導波路のコア部に
おいて位置調整を行なった後に炭酸ガスレーザーで光導
波路と光ファイバを融着するもので、上記固定の問題を
改良するものである。しかし、調芯方法は前に述べた方
法と同じであるため作業効率が低い欠点がある。また融
着固定法においては、融着時に表面張力が発生して軸ず
れを起こす新たな欠点がある。そしてこの方法は材料を
選び、ガラス系の導波路とファイバに限られる欠点があ
る。
同志が向い合っていて支えがないため、接着時の固化変
成によって軸ずれが起きたり、固化後の接着剤の経年変
化によって結合損失が増加する問題がある。これを防ぐ
固定方法として接続部分を加熱して融着することが行わ
れる。枝広らによる特開昭57−141610号公報「光集積回
路結合装置とその製造方法」および、清水らによる「Fu
sion splicing between optical circuits and optical
fibers 」Electron. Lett.,19(3),83-2に示された光導
波路と光ファイバの融着接続では、光導波路のコア部に
おいて位置調整を行なった後に炭酸ガスレーザーで光導
波路と光ファイバを融着するもので、上記固定の問題を
改良するものである。しかし、調芯方法は前に述べた方
法と同じであるため作業効率が低い欠点がある。また融
着固定法においては、融着時に表面張力が発生して軸ず
れを起こす新たな欠点がある。そしてこの方法は材料を
選び、ガラス系の導波路とファイバに限られる欠点があ
る。
【0006】このような位置合わせ作業の効率向上と、
固定する際の問題を改良するために光導波路の端部にコ
アと位置合わせされたファイバ結合用の溝を設け無調整
接続することが考えられている。山田らの「Single-mod
e optical fiber connectionto high-silica waveguide
with fiber guiding groove」IEEE J.ofL.T.(LT-5)No.
12,87-12 では、石英系光導波路の端部を加工して結合
用の溝を作製している。大槻らの特開平2−16140
4号公報「チャンネル型光導波路と光ファイバの結合方
法」ではシリコンブロックを加工して光導波路と光ファ
イバを保持するグローブを作製している。いずれも結合
用の溝を用いるため光ファイバの固定が安定に行える特
徴がある。しかし、これを形成するのにフォトリソグラ
フ加工を用いており、このフォトリソグラフ加工を用い
ると、パターン変換誤差が数マイクロメータ生じるこ
と、任意の光導波路に結合用の溝を形成するには埋め込
まれた光導波路のコアの位置を直接検出するのが技術的
に難しいこと、深さ方向に対してはエッチングの精度に
依存すること等のため、総合的に精度をあげることが難
しい欠点がある。さらにフォトリソグラフ加工は工程が
多く複雑なため一般にコストが高くなる欠点がある。
固定する際の問題を改良するために光導波路の端部にコ
アと位置合わせされたファイバ結合用の溝を設け無調整
接続することが考えられている。山田らの「Single-mod
e optical fiber connectionto high-silica waveguide
with fiber guiding groove」IEEE J.ofL.T.(LT-5)No.
12,87-12 では、石英系光導波路の端部を加工して結合
用の溝を作製している。大槻らの特開平2−16140
4号公報「チャンネル型光導波路と光ファイバの結合方
法」ではシリコンブロックを加工して光導波路と光ファ
イバを保持するグローブを作製している。いずれも結合
用の溝を用いるため光ファイバの固定が安定に行える特
徴がある。しかし、これを形成するのにフォトリソグラ
フ加工を用いており、このフォトリソグラフ加工を用い
ると、パターン変換誤差が数マイクロメータ生じるこ
と、任意の光導波路に結合用の溝を形成するには埋め込
まれた光導波路のコアの位置を直接検出するのが技術的
に難しいこと、深さ方向に対してはエッチングの精度に
依存すること等のため、総合的に精度をあげることが難
しい欠点がある。さらにフォトリソグラフ加工は工程が
多く複雑なため一般にコストが高くなる欠点がある。
【0007】無調整接続による接続作業の簡易化と前記
融着接続の欠点を改良するため、光導波路のコア部にレ
ーザーで穴を開ける方法が考えられている。井上らの特
開平2−33105号公報「光導波路および光導波路の
製造方法」には炭酸ガスレーザーを用いて光導波路の端
部を穴加工した光導波路が開示されている。コアを導波
する光を用いて位置合わせを行うことでフォトリソグラ
フ加工よりも位置合わせ精度の向上が期待される。しか
し加工用の炭酸ガスレーザー光を直接観測することは困
難なため、モニタ光を加工用の光と重畳して位置合わせ
を行っている。したがってモニタ光の出射光が最大にな
るように調芯する操作が必要で時間がかかる上、二つの
光路間に位置ずれが生じる可能性がある。特に温度や時
間変化によって生じる光学系の狂いなどが精度に影響す
る欠点がある。さらに一般にレーザーによる穴の加工は
深さ方向の形状が一様でない欠点があるとともに、プラ
スチック系や結晶系等の種々の光導波路材料に最適な加
工条件を設定するのが困難なため実用的でない欠点があ
る。そして多数のコアが含まれる光導波路を加工対象に
した場合には、連続加工による基板自体の温度上昇で加
工条件が変動する問題が考えられ、作業効率が低下する
おそれがある。
融着接続の欠点を改良するため、光導波路のコア部にレ
ーザーで穴を開ける方法が考えられている。井上らの特
開平2−33105号公報「光導波路および光導波路の
製造方法」には炭酸ガスレーザーを用いて光導波路の端
部を穴加工した光導波路が開示されている。コアを導波
する光を用いて位置合わせを行うことでフォトリソグラ
フ加工よりも位置合わせ精度の向上が期待される。しか
し加工用の炭酸ガスレーザー光を直接観測することは困
難なため、モニタ光を加工用の光と重畳して位置合わせ
を行っている。したがってモニタ光の出射光が最大にな
るように調芯する操作が必要で時間がかかる上、二つの
光路間に位置ずれが生じる可能性がある。特に温度や時
間変化によって生じる光学系の狂いなどが精度に影響す
る欠点がある。さらに一般にレーザーによる穴の加工は
深さ方向の形状が一様でない欠点があるとともに、プラ
スチック系や結晶系等の種々の光導波路材料に最適な加
工条件を設定するのが困難なため実用的でない欠点があ
る。そして多数のコアが含まれる光導波路を加工対象に
した場合には、連続加工による基板自体の温度上昇で加
工条件が変動する問題が考えられ、作業効率が低下する
おそれがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように従来
の技術では、光導波路のコアと光部品や光ファイバとの
位置合わせの作業効率が低く、光学系に依存したりする
等の欠点がある。また接続する際の固定に関しても安定
性に乏しく、再現性が低い欠点がある。接続用の結合穴
の形成に関しても従来の方法では結合穴の形状が不均一
になりやすく、主にガラス材料を目的としており、プラ
スチック等の種々の材料に対する加工性に乏しいので実
用性がないなどの欠点がある。また作業効率が低いなど
のため、総合的に接続技術としてコストが高い問題があ
る。
の技術では、光導波路のコアと光部品や光ファイバとの
位置合わせの作業効率が低く、光学系に依存したりする
等の欠点がある。また接続する際の固定に関しても安定
性に乏しく、再現性が低い欠点がある。接続用の結合穴
の形成に関しても従来の方法では結合穴の形状が不均一
になりやすく、主にガラス材料を目的としており、プラ
スチック等の種々の材料に対する加工性に乏しいので実
用性がないなどの欠点がある。また作業効率が低いなど
のため、総合的に接続技術としてコストが高い問題があ
る。
【0009】本発明は、上記問題に鑑み、加工条件の選
択が容易な機械的な加工を主に用いて、均一な形状の結
合穴を簡易な位置合わせによって形成できると共に、作
業効率に優れ且つ光導波路と光部品や光ファイバとの接
続の低コスト化および信頼性の向上に寄与する光導波路
の結合穴の形成方法及びその装置を提供することを目的
とする。
択が容易な機械的な加工を主に用いて、均一な形状の結
合穴を簡易な位置合わせによって形成できると共に、作
業効率に優れ且つ光導波路と光部品や光ファイバとの接
続の低コスト化および信頼性の向上に寄与する光導波路
の結合穴の形成方法及びその装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する光導
波路の結合穴の形成方法は、光導波路のコアに結合穴を
穿孔して光部品又は光ファイバを挿入し、該光導波路の
コアと光部品または光ファイバを接続する方法におい
て、前記光導波路のコアから出射する光が結合穴を穿孔
する加工治具によって反射されることを検知して前記加
工治具と光導波路のコアとの位置合せを行い、その後結
合穴を穿孔することを特徴とする。また一方の光導波路
の結合穴形成装置の構成は、光導波路のコアと光部品又
は光ファイバを接続するために該光導波路のコアに結合
穴を穿孔する光導波路の結合穴形成装置であって、光導
波路に光を入射する光導入手段と、光導波路のコアに光
部品又は光ファイバを挿入する結合穴を穿孔する加工治
具と、コアから出射する光が加工治具を照射する際に該
加工治具によって反射する反射光を検出する検出器と、
該反射光の検出に対応して出射光軸の軸心に加工治具又
は光導波路を微動させる位置微動手段とを具備してなる
ことを特徴とする。
波路の結合穴の形成方法は、光導波路のコアに結合穴を
穿孔して光部品又は光ファイバを挿入し、該光導波路の
コアと光部品または光ファイバを接続する方法におい
て、前記光導波路のコアから出射する光が結合穴を穿孔
する加工治具によって反射されることを検知して前記加
工治具と光導波路のコアとの位置合せを行い、その後結
合穴を穿孔することを特徴とする。また一方の光導波路
の結合穴形成装置の構成は、光導波路のコアと光部品又
は光ファイバを接続するために該光導波路のコアに結合
穴を穿孔する光導波路の結合穴形成装置であって、光導
波路に光を入射する光導入手段と、光導波路のコアに光
部品又は光ファイバを挿入する結合穴を穿孔する加工治
具と、コアから出射する光が加工治具を照射する際に該
加工治具によって反射する反射光を検出する検出器と、
該反射光の検出に対応して出射光軸の軸心に加工治具又
は光導波路を微動させる位置微動手段とを具備してなる
ことを特徴とする。
【0011】
【作用】前記装置において、光導波路のコアに光を導入
すると、該コアに導入された光は端面から出射するの
で、出射側の端面を見るとコアの位置を知ることができ
る。これは可視光であれば肉眼でも可能であるし、必要
ならば顕微鏡等を用いるとよい。次に、加工用治具を光
が出射する光導波路のコアに近付け反射光が生じるよう
にする。この反射光の方向は加工治具の形状によって決
まるが、加工治具とコアのある端面までの距離に応じて
特有の方向で視認することができる。加工治具と端面と
の距離を近付けながら反射光の方向が加工治具の周囲に
一様になるよう調整する。加工治具が出射光軸のほぼ中
心にくると反射光は加工治具の周囲に均一に見られるよ
うになる。軸調節終了後、加工治具をコアの方向へ接近
させ加工を施し、光部品又は光ファイバ結合用の結合穴
を穿孔する。
すると、該コアに導入された光は端面から出射するの
で、出射側の端面を見るとコアの位置を知ることができ
る。これは可視光であれば肉眼でも可能であるし、必要
ならば顕微鏡等を用いるとよい。次に、加工用治具を光
が出射する光導波路のコアに近付け反射光が生じるよう
にする。この反射光の方向は加工治具の形状によって決
まるが、加工治具とコアのある端面までの距離に応じて
特有の方向で視認することができる。加工治具と端面と
の距離を近付けながら反射光の方向が加工治具の周囲に
一様になるよう調整する。加工治具が出射光軸のほぼ中
心にくると反射光は加工治具の周囲に均一に見られるよ
うになる。軸調節終了後、加工治具をコアの方向へ接近
させ加工を施し、光部品又は光ファイバ結合用の結合穴
を穿孔する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳し
く説明する。本発明の光導波路の結合穴の形成法の概略
を図1(a) に示す。同図に示すように、光導波路11は
コア12とそれを囲むクラッド13よりなり、コア12
の屈折率はクラッド13の屈折率より高くなっている。
光源14の光はコア12を導波してその端面15より出
射する。この出射光16を用いて、出射口近傍に置かれ
た加工治具17から反射光18が生ずるように加工治具
17もしくは光導波路11を移動するとコアの光軸に加
工治具が置かれる訳であるから、コアと加工治具との位
置合わせが自動的に行われる。さらに反射光18が加工
治具17から周囲に均等に生ずるように位置の調整を行
ないながらコア12と加工治具17とを近付けることに
よって加工治具17とコア12とは次第に出射光軸の軸
心と同一となるよう調心される。次にコアと加工治具を
さらに接近させ、そのまま機械的な穿孔加工を行うこと
によって結合穴を形成する。したがって、光導波路11
のコア12と加工治具17とは光学系の変動を受けるこ
となく再現性のよい位置合わせが可能となる。上記コア
に結合穴を穿設する加工治具17の軸調整においては、
加工治具17を微動手段によって微動させる場合や、光
導波路11を微動手段によって微動させる場合、あるい
は両者が相対的に連動して軸調整する場合等があるが、
装置の構成によって適宜選択すればよい。
く説明する。本発明の光導波路の結合穴の形成法の概略
を図1(a) に示す。同図に示すように、光導波路11は
コア12とそれを囲むクラッド13よりなり、コア12
の屈折率はクラッド13の屈折率より高くなっている。
光源14の光はコア12を導波してその端面15より出
射する。この出射光16を用いて、出射口近傍に置かれ
た加工治具17から反射光18が生ずるように加工治具
17もしくは光導波路11を移動するとコアの光軸に加
工治具が置かれる訳であるから、コアと加工治具との位
置合わせが自動的に行われる。さらに反射光18が加工
治具17から周囲に均等に生ずるように位置の調整を行
ないながらコア12と加工治具17とを近付けることに
よって加工治具17とコア12とは次第に出射光軸の軸
心と同一となるよう調心される。次にコアと加工治具を
さらに接近させ、そのまま機械的な穿孔加工を行うこと
によって結合穴を形成する。したがって、光導波路11
のコア12と加工治具17とは光学系の変動を受けるこ
となく再現性のよい位置合わせが可能となる。上記コア
に結合穴を穿設する加工治具17の軸調整においては、
加工治具17を微動手段によって微動させる場合や、光
導波路11を微動手段によって微動させる場合、あるい
は両者が相対的に連動して軸調整する場合等があるが、
装置の構成によって適宜選択すればよい。
【0013】図1(b) にはこのような加工により光導波
路11のコア12に形成された結合穴19の形状を示
す。結合穴19aは加工治具17にマイクロドリル、結
合穴19bはマイクロエンドミル、もしくは電着砥石を
各々用いた場合のものである。また、結合穴19cは段
付の加工治具を用いた場合でその開口部がテーパ状にな
っている。このように従来の形成法に比べ、加工治具の
選択により種々の形状の結合穴が形成可能である。
路11のコア12に形成された結合穴19の形状を示
す。結合穴19aは加工治具17にマイクロドリル、結
合穴19bはマイクロエンドミル、もしくは電着砥石を
各々用いた場合のものである。また、結合穴19cは段
付の加工治具を用いた場合でその開口部がテーパ状にな
っている。このように従来の形成法に比べ、加工治具の
選択により種々の形状の結合穴が形成可能である。
【0014】図2は本発明の具体的な構成を示してい
る。同図に示すように本装置では、コア12及びクラッ
ド13からなる光導波路11に光を入射する光導入手段
20と、光導波路11のコア12に光部品又は光ファイ
バを挿入する結合穴19を穿孔する加工治具17と、コ
ア12から出射する光が該加工治具17を照射する際に
加工治具17によって反射される反射光18の検出に対
応して出射光軸の軸中心に加工治具17を微動させる位
置微動手段22とを具備するものである。光導入手段2
0は、マニピュレータMによって微動可能な光入射用レ
ンズ23及び光源24から構成されており、該光源24
としては例えばHe−Neレーザー光,半導体レーザー
光等のレーザー光を用いればよい。加工治具17からの
反射光18の検出手段としての検出器21は、顕微鏡や
光電検出器を用いればよい。特に、波長0.8 μmの半導
体レーザー光を用いる場合には、検出器21としてCC
Dカメラとするのが好ましい。
る。同図に示すように本装置では、コア12及びクラッ
ド13からなる光導波路11に光を入射する光導入手段
20と、光導波路11のコア12に光部品又は光ファイ
バを挿入する結合穴19を穿孔する加工治具17と、コ
ア12から出射する光が該加工治具17を照射する際に
加工治具17によって反射される反射光18の検出に対
応して出射光軸の軸中心に加工治具17を微動させる位
置微動手段22とを具備するものである。光導入手段2
0は、マニピュレータMによって微動可能な光入射用レ
ンズ23及び光源24から構成されており、該光源24
としては例えばHe−Neレーザー光,半導体レーザー
光等のレーザー光を用いればよい。加工治具17からの
反射光18の検出手段としての検出器21は、顕微鏡や
光電検出器を用いればよい。特に、波長0.8 μmの半導
体レーザー光を用いる場合には、検出器21としてCC
Dカメラとするのが好ましい。
【0015】このような構成の装置において、位置合わ
せと加工の方法について詳細に説明する。まず、光導入
手段20の光源24からレンズ23を用いて光導波路1
1のコア12に光を導入する。光の導波路には必要に応
じて光ファイバを使うこともできる。ファイバを用いる
場合でも、レンズを用いる場合でもコア12へ入射させ
るために光軸の調整が必要になるが、コア12からの出
射が確認できれば良いので作業は容易である。コア12
に導入された光は端面15から出射するので、出射側の
端面15を見るとコア12の位置を知ることができる。
これは可視光であれば肉眼でも可能であるし、必要なら
ば顕微鏡等を用いるとよい。次に、加工用治具17を光
が出射する光導波路11のコア12に近付け反射光18
が生じるようにする。この反射光18の方向は加工治具
17の形状によって決まるが、加工治具17とコア12
のある端面までの距離に応じて特有の方向で視認するこ
とができる。加工治具17と端面15との距離を近付け
ながら反射光18の方向が加工治具17の周囲に一様に
なるよう位置微動台手段22を調整する。加工治具17
が出射光軸のほぼ中心にくると反射光18は加工治具1
7の周囲に均一に見られるようになる。特に、加工治具
17を回転させると、周囲に一様に反射する様子が見や
すくなることがあるので、適宜選択すると良い。
せと加工の方法について詳細に説明する。まず、光導入
手段20の光源24からレンズ23を用いて光導波路1
1のコア12に光を導入する。光の導波路には必要に応
じて光ファイバを使うこともできる。ファイバを用いる
場合でも、レンズを用いる場合でもコア12へ入射させ
るために光軸の調整が必要になるが、コア12からの出
射が確認できれば良いので作業は容易である。コア12
に導入された光は端面15から出射するので、出射側の
端面15を見るとコア12の位置を知ることができる。
これは可視光であれば肉眼でも可能であるし、必要なら
ば顕微鏡等を用いるとよい。次に、加工用治具17を光
が出射する光導波路11のコア12に近付け反射光18
が生じるようにする。この反射光18の方向は加工治具
17の形状によって決まるが、加工治具17とコア12
のある端面までの距離に応じて特有の方向で視認するこ
とができる。加工治具17と端面15との距離を近付け
ながら反射光18の方向が加工治具17の周囲に一様に
なるよう位置微動台手段22を調整する。加工治具17
が出射光軸のほぼ中心にくると反射光18は加工治具1
7の周囲に均一に見られるようになる。特に、加工治具
17を回転させると、周囲に一様に反射する様子が見や
すくなることがあるので、適宜選択すると良い。
【0016】また、加工治具17にドリルを用いた場
合、先端部がキリ状の形をしているのでコア12に近付
けても左右から反射光18が見える特徴がある。また、
軸付砥石のような先端が平坦な治具を用いた場合、コア
12に近付けたときに左右から直接の反射光18は見え
なくなるが、反射光18が光導波路11の端面に反射し
て見えるのでその反射光を見れば問題はない。位置合わ
せの精度を上げるには加工治具17の機械的な中心線
と、光導波路11のコア12の光軸とが平行であること
や位置調整に高精度な微動台を用いるなどの配慮を行な
い、その上で反射光の検出にフォトダイオードやCCD
カメラ等の光電検出器21を用いて、加工治具17の周
囲に配置して反射光18のバランスをとりながら行えば
良い。この後、適当な回転数に設定された加工治具17
をコア12の方向へ接近させ端部15を加工する。接近
させる微動台には真直度が優れたものを選ぶことによ
り、加工治具17の径に応じた直径の結合穴19を形成
できる。
合、先端部がキリ状の形をしているのでコア12に近付
けても左右から反射光18が見える特徴がある。また、
軸付砥石のような先端が平坦な治具を用いた場合、コア
12に近付けたときに左右から直接の反射光18は見え
なくなるが、反射光18が光導波路11の端面に反射し
て見えるのでその反射光を見れば問題はない。位置合わ
せの精度を上げるには加工治具17の機械的な中心線
と、光導波路11のコア12の光軸とが平行であること
や位置調整に高精度な微動台を用いるなどの配慮を行な
い、その上で反射光の検出にフォトダイオードやCCD
カメラ等の光電検出器21を用いて、加工治具17の周
囲に配置して反射光18のバランスをとりながら行えば
良い。この後、適当な回転数に設定された加工治具17
をコア12の方向へ接近させ端部15を加工する。接近
させる微動台には真直度が優れたものを選ぶことによ
り、加工治具17の径に応じた直径の結合穴19を形成
できる。
【0017】加工された光導波路端部の結合穴19の形
状は加工治具17によるが、ほぼ円筒状の均一な加工穴
が形成されることは一般の機械加工と同じである。しか
しながら、光ファイバを接続するため、0.12mm程度の結
合用の穴を機械加工によって高精度で形成するには加工
治具を回転させるスピンドルには精密工作用の精度の高
いものを選ぶ必要があることはいうまでもない。
状は加工治具17によるが、ほぼ円筒状の均一な加工穴
が形成されることは一般の機械加工と同じである。しか
しながら、光ファイバを接続するため、0.12mm程度の結
合用の穴を機械加工によって高精度で形成するには加工
治具を回転させるスピンドルには精密工作用の精度の高
いものを選ぶ必要があることはいうまでもない。
【0018】このようにして光導波路11の一方の端面
15のコア12の加工を行うことが出来る。加工端面に
光ファイバを接続後、接続された光ファイバから光を入
射して、前述したのと同様の工程を行えば反対側の端部
の加工を行うことができる。
15のコア12の加工を行うことが出来る。加工端面に
光ファイバを接続後、接続された光ファイバから光を入
射して、前述したのと同様の工程を行えば反対側の端部
の加工を行うことができる。
【0019】以上述べたように、本発明によれば結合穴
の形成に際し位置合わせが容易であり、機械加工が用い
られるので工程が少なく治具が低廉で加工が容易であ
り、さらに光導波路の材質によって適当な加工治具を選
択することができるので、プラスチック光導波路や石英
径光導波路にも均一な形状の結合穴の形成が可能であ
る。
の形成に際し位置合わせが容易であり、機械加工が用い
られるので工程が少なく治具が低廉で加工が容易であ
り、さらに光導波路の材質によって適当な加工治具を選
択することができるので、プラスチック光導波路や石英
径光導波路にも均一な形状の結合穴の形成が可能であ
る。
【0020】以下、本発明の効果を示す好適な実施例を
図面を参照して説明する。尚、本発明は以下に述べる実
施例に限定されるものではない。 (実施例1)本発明の第1の実施例を図3に示す。光導
波路11としては組成の異なるポリ(メタ)アクリレー
トを用いてなるコア12及びクラッド13からなるもの
を用いた(作製法は特願昭63−243987号「ポリ(メタ)
アクリレートおよび光学材料」を参照)。コア12の大
きさは断面が8×8μmの矩形で、1.3 μmの波長で単
一モードの導波が可能な光導波路である。基板には1mm
厚のアクリル板を用いた。またコア12上のクラッド1
3の厚さは重ね塗りを行ない、150μmとした。
図面を参照して説明する。尚、本発明は以下に述べる実
施例に限定されるものではない。 (実施例1)本発明の第1の実施例を図3に示す。光導
波路11としては組成の異なるポリ(メタ)アクリレー
トを用いてなるコア12及びクラッド13からなるもの
を用いた(作製法は特願昭63−243987号「ポリ(メタ)
アクリレートおよび光学材料」を参照)。コア12の大
きさは断面が8×8μmの矩形で、1.3 μmの波長で単
一モードの導波が可能な光導波路である。基板には1mm
厚のアクリル板を用いた。またコア12上のクラッド1
3の厚さは重ね塗りを行ない、150μmとした。
【0021】光導波路11はコア12の光軸に対して直
交する方向にダイシングソーを用いて切断し、端面15
を形成する。光導波路11を載置台30上に真空チャッ
クを用いて保持する。光導波路11のコア12に光ファ
イバ31を介して光源24としてのHe−Neレーザー
光を入射する。この入射用光学系はNDフィルタ32に
よって入射強度を変えられる。また光ファイバ31の保
持台33は微動が可能でコア12への入射位置を調整す
るのに用いられる。コア12へ入射する操作は加工すべ
きコア12からの出射を確認するのみで良いから容易で
ある。
交する方向にダイシングソーを用いて切断し、端面15
を形成する。光導波路11を載置台30上に真空チャッ
クを用いて保持する。光導波路11のコア12に光ファ
イバ31を介して光源24としてのHe−Neレーザー
光を入射する。この入射用光学系はNDフィルタ32に
よって入射強度を変えられる。また光ファイバ31の保
持台33は微動が可能でコア12への入射位置を調整す
るのに用いられる。コア12へ入射する操作は加工すべ
きコア12からの出射を確認するのみで良いから容易で
ある。
【0022】加工治具17には直径0.13mmマイクロドリ
ルを用いた。このマイクロドリルは高精度スピンドル3
4に取り付け、高速での回転が可能である。またこれら
は移動が可能なように微動機構をもつ載物台35上に固
定して光導波路11の出射側に置く。次に、このマイク
ロドリル17から反射光18が生じるように載物台35
を調整する。そして、さらにマイクロドリル17の位置
を微調整して反射光18が周囲に一様になるようにす
る。
ルを用いた。このマイクロドリルは高精度スピンドル3
4に取り付け、高速での回転が可能である。またこれら
は移動が可能なように微動機構をもつ載物台35上に固
定して光導波路11の出射側に置く。次に、このマイク
ロドリル17から反射光18が生じるように載物台35
を調整する。そして、さらにマイクロドリル17の位置
を微調整して反射光18が周囲に一様になるようにす
る。
【0023】このとき、反射光18の検出に際し顕微鏡
にCCDカメラを接続した検出器21を用いた。CCD
カメラの画像出力をモニタTV36で観測すると、加工
治具17の先端部が拡大されるので反射光18がマイク
ロドリル17の中心部から生じるように位置合わせする
のは容易になる。
にCCDカメラを接続した検出器21を用いた。CCD
カメラの画像出力をモニタTV36で観測すると、加工
治具17の先端部が拡大されるので反射光18がマイク
ロドリル17の中心部から生じるように位置合わせする
のは容易になる。
【0024】次に加工治具17をコア12に近づけなが
ら、そのまま加工治具17を端面に接触させて加工を開
始する。接触した後は反射光18が見えなくなるが、光
導波路11のコア12の光学軸と加工治具の回転軸とを
平行になるよう設置し、加工治具17の載物台35に真
直性が良いものを使用することにより、コアを中心とし
た部分に結合穴を穿孔することができた。
ら、そのまま加工治具17を端面に接触させて加工を開
始する。接触した後は反射光18が見えなくなるが、光
導波路11のコア12の光学軸と加工治具の回転軸とを
平行になるよう設置し、加工治具17の載物台35に真
直性が良いものを使用することにより、コアを中心とし
た部分に結合穴を穿孔することができた。
【0025】以上述べたように本実施例によって直径が
0.13mmより若干大きい、ほぼ真円の結合穴をコアを中心
とした位置に形成することができた。
0.13mmより若干大きい、ほぼ真円の結合穴をコアを中心
とした位置に形成することができた。
【0026】(実施例2)本発明の第2の実施例を図4
に示す。光導波路11は実施例1と同様とした。コア1
2の大きさは断面が8×8μmの矩形で、となりあうコ
アの中心間の距離は250μmであり、1.3 μmの波長
で単一モードの導波が可能な光導波路である。基板には
1mm厚のアクリル板を用いた。
に示す。光導波路11は実施例1と同様とした。コア1
2の大きさは断面が8×8μmの矩形で、となりあうコ
アの中心間の距離は250μmであり、1.3 μmの波長
で単一モードの導波が可能な光導波路である。基板には
1mm厚のアクリル板を用いた。
【0027】光導波路11はコア12の光軸に対して直
交する方向にダイシングソーを用いて切断し端面15を
形成する。本実施例は光導波路11はステッピングモー
タMによる微動機構をもつ載置台40の上面に真空チャ
ックを用いて保持する。光導波路11のコア12にマニ
ピュレータMによって微動が可能なレンズ13を微動さ
せ、光源24のHe−Heレーザー光を結合する。この
入射の結合率は最大である必要はなく、むしろルーズな
ほうが光導波路のコア位置がずれたときにも出射光16
が得られ都合がよい。加工すべきコアからの出射光の確
認は入射光を強くしたときに生じる、光導波路のコアか
らの散乱光を観測して行った。この入射用光学系にはN
Dフィルタ32を置き入射強度を変えられる。
交する方向にダイシングソーを用いて切断し端面15を
形成する。本実施例は光導波路11はステッピングモー
タMによる微動機構をもつ載置台40の上面に真空チャ
ックを用いて保持する。光導波路11のコア12にマニ
ピュレータMによって微動が可能なレンズ13を微動さ
せ、光源24のHe−Heレーザー光を結合する。この
入射の結合率は最大である必要はなく、むしろルーズな
ほうが光導波路のコア位置がずれたときにも出射光16
が得られ都合がよい。加工すべきコアからの出射光の確
認は入射光を強くしたときに生じる、光導波路のコアか
らの散乱光を観測して行った。この入射用光学系にはN
Dフィルタ32を置き入射強度を変えられる。
【0028】加工治具17には直径0.13mmのマイクロド
リルを用いた。このマイクロドリルは高精度スピンドル
34に取り付け、高速での回転が可能である。またこれ
らは移動が可能なように微動機構をもつ載物台35上に
固定して光導波路11の出射側に置く。次に、このマイ
クロドリル17から反射光18が生じるように光導波路
11を保持する載置台40を調整する。そして、さらに
マイクロドリルの位置を微調整して反射光18が周囲に
一様になるようにする。
リルを用いた。このマイクロドリルは高精度スピンドル
34に取り付け、高速での回転が可能である。またこれ
らは移動が可能なように微動機構をもつ載物台35上に
固定して光導波路11の出射側に置く。次に、このマイ
クロドリル17から反射光18が生じるように光導波路
11を保持する載置台40を調整する。そして、さらに
マイクロドリルの位置を微調整して反射光18が周囲に
一様になるようにする。
【0029】このとき、反射光18の検出にフォトダイ
オードを用いて、マイクロドリルの周囲に均一に反射光
がでるように、電気的に変換されためもりをバランスさ
せて位置合わせを行った。具体的には、回転マイクロド
リルからの反射光18はパルス状の電気信号に変換され
るので、マイクロドリルの左右もしくは上下に置かれた
フォトダイオードから得られる各パルス波形の高さを比
較してその差がゼロとなるようにして位置合わせを行
う。
オードを用いて、マイクロドリルの周囲に均一に反射光
がでるように、電気的に変換されためもりをバランスさ
せて位置合わせを行った。具体的には、回転マイクロド
リルからの反射光18はパルス状の電気信号に変換され
るので、マイクロドリルの左右もしくは上下に置かれた
フォトダイオードから得られる各パルス波形の高さを比
較してその差がゼロとなるようにして位置合わせを行
う。
【0030】次に加工治具17をコアに近づけながら、
そのまま加工治具を端面に接触させて加工を開始する。
接触した後は反射光が見えなくなるが、光導波路のコア
の光学軸と加工治具の回転軸とを平行になるよう設置
し、加工治具17の載物台35に真直性が良いものを使
用することにより、コア12を中心とした部分に穴を開
けることができた。
そのまま加工治具を端面に接触させて加工を開始する。
接触した後は反射光が見えなくなるが、光導波路のコア
の光学軸と加工治具の回転軸とを平行になるよう設置
し、加工治具17の載物台35に真直性が良いものを使
用することにより、コア12を中心とした部分に穴を開
けることができた。
【0031】一般に光導波路11のコア12の配置は入
射側と出射側が等間隔で平行であるから、光導波路11
の載置台40が端面に平行に移動可能な本構成において
は、となりあうコアの中心間は250μmであるため、
一つのコア12に対する結合穴19の形成が終了する
と、ステッピングモータMの駆動によって載置台40を
微動させ、すぐにとなりのコア12を250μm移動さ
せ加工治具17の位置に合わせることで、最少の位置合
わせ操作で次々に結合穴19の加工形成ができる。この
ため多数のコアを含む光導波路に対しても効率良く行え
る特徴がある。
射側と出射側が等間隔で平行であるから、光導波路11
の載置台40が端面に平行に移動可能な本構成において
は、となりあうコアの中心間は250μmであるため、
一つのコア12に対する結合穴19の形成が終了する
と、ステッピングモータMの駆動によって載置台40を
微動させ、すぐにとなりのコア12を250μm移動さ
せ加工治具17の位置に合わせることで、最少の位置合
わせ操作で次々に結合穴19の加工形成ができる。この
ため多数のコアを含む光導波路に対しても効率良く行え
る特徴がある。
【0032】以上述べたように本実施例によって直径0.
13mmより若干大きい、ほぼ真円の結合穴をコアを中心と
した位置に再現性良く形成することができた。
13mmより若干大きい、ほぼ真円の結合穴をコアを中心と
した位置に再現性良く形成することができた。
【0033】(実施例3)本発明の第3の実施例を図5
に示す。光導波路にはシリコンを基板にした石英導波路
を用いた。コア12の大きさは断面が8×8μmの矩形
で、1.3 μmの波長で単一モードの導波が可能な光導波
路11である。光導波路11はコア12の光軸に対して
直交する方向にダイシングソーを用いて切断し端面を形
成する。光導波路11を載置台30に真空チャックを用
いて保持する。光導波路11のコア12にファイバ18
を介して光源24のHe−Neレーザー光を入射する。
この入射用光学系はNDフィルタ32によって入射強度
を変えられる。また光ファイバ31の保持出し33は微
動が可能でコア12への入射位置を調整するのに用いら
れる。コア12へ入射する操作は加工すべきコア12か
らの出射を確認するのみで良いから容易である。
に示す。光導波路にはシリコンを基板にした石英導波路
を用いた。コア12の大きさは断面が8×8μmの矩形
で、1.3 μmの波長で単一モードの導波が可能な光導波
路11である。光導波路11はコア12の光軸に対して
直交する方向にダイシングソーを用いて切断し端面を形
成する。光導波路11を載置台30に真空チャックを用
いて保持する。光導波路11のコア12にファイバ18
を介して光源24のHe−Neレーザー光を入射する。
この入射用光学系はNDフィルタ32によって入射強度
を変えられる。また光ファイバ31の保持出し33は微
動が可能でコア12への入射位置を調整するのに用いら
れる。コア12へ入射する操作は加工すべきコア12か
らの出射を確認するのみで良いから容易である。
【0034】加工治具17には直径0.13mmのダイヤモン
ドを電着した軸付砥石を用いた。軸付砥石は高精度スピ
ンドル34に取り付け、高速での回転が可能である。ま
たこれらは移動が可能なように微動機構をもつ載物台3
5上に固定して光導波路11の出射側に置く。次に、こ
の軸付砥石から反射光18が生じるように載物台35を
調整する。そして、さらに軸付砥石の位置を微調整して
反射光が周囲に一様になるようにする。
ドを電着した軸付砥石を用いた。軸付砥石は高精度スピ
ンドル34に取り付け、高速での回転が可能である。ま
たこれらは移動が可能なように微動機構をもつ載物台3
5上に固定して光導波路11の出射側に置く。次に、こ
の軸付砥石から反射光18が生じるように載物台35を
調整する。そして、さらに軸付砥石の位置を微調整して
反射光が周囲に一様になるようにする。
【0035】このとき、反射光の検出に際しては、顕微
鏡にCCDカメラを接続した検出器21を用いた。CC
Dカメラの画像出力をモニタTV36で観測すると、加
工治具17の先端部が拡大されるので反射光18が軸付
砥石の中心部から生じるように位置合わせするのは容易
である。
鏡にCCDカメラを接続した検出器21を用いた。CC
Dカメラの画像出力をモニタTV36で観測すると、加
工治具17の先端部が拡大されるので反射光18が軸付
砥石の中心部から生じるように位置合わせするのは容易
である。
【0036】次に加工治具17をコア12に近づけなが
ら、そのまま加工治具17を端面15に接触させて加工
を開始する。接触した後は反射光18が見えなくなる
が、光導波路11のコア12の光学軸と加工治具17の
回転軸とを平行になるよう設置し、加工治具17の載置
台35に真直性が良いものを使用することにより、コア
12を中心とした部品に結合穴を穿孔することができ
た。
ら、そのまま加工治具17を端面15に接触させて加工
を開始する。接触した後は反射光18が見えなくなる
が、光導波路11のコア12の光学軸と加工治具17の
回転軸とを平行になるよう設置し、加工治具17の載置
台35に真直性が良いものを使用することにより、コア
12を中心とした部品に結合穴を穿孔することができ
た。
【0037】以上述べたように本実施例によって直径が
0.13mmより若干大きい、ほぼ真円の結合穴をコアを中心
とした位置に形成することができた。
0.13mmより若干大きい、ほぼ真円の結合穴をコアを中心
とした位置に形成することができた。
【0038】
【発明の効果】以上実施例と共に詳しく述べたように本
発明によれば、コアを伝搬して出射した出射光が加工治
具を照射する際、該加工治具からの反射光を検知するこ
とで接続用の結合穴の形成に関して位置合わせを容易に
行えるので、多数のコアが含まれる光導波路に対しても
効率良く形成可能であるとともに、簡易な加工治具の使
用により加工工程が少なく、かつ加工性に優れ、そのう
え低いコストでプラスチック系材料の光導波路や石英
系、結晶系の光導波路に対しても適用できるので、従来
コストの高かった接続技術を改良することができ、工業
的な価値が高いものとなる。
発明によれば、コアを伝搬して出射した出射光が加工治
具を照射する際、該加工治具からの反射光を検知するこ
とで接続用の結合穴の形成に関して位置合わせを容易に
行えるので、多数のコアが含まれる光導波路に対しても
効率良く形成可能であるとともに、簡易な加工治具の使
用により加工工程が少なく、かつ加工性に優れ、そのう
え低いコストでプラスチック系材料の光導波路や石英
系、結晶系の光導波路に対しても適用できるので、従来
コストの高かった接続技術を改良することができ、工業
的な価値が高いものとなる。
【図1】本発明の結合穴形成方法を説明するための概説
図である。
図である。
【図2】本発明の結合穴形成装置の構成を示す図であ
る。
る。
【図3】本発明による第1の実施例を示す概略図であ
る。
る。
【図4】本発明による第2の実施例を示す概略図であ
る。
る。
【図5】本発明による第3の実施例を示す概略図であ
る。
る。
11 光導波路
12 コア
13 クラッド
14 光源
15 端面
16 出射光
17 加工治具
18 反射光
19 結合穴
20 光導入手段
21 検出器
22 位置微動手段
23 光入射用レンズ
Claims (2)
- 【請求項1】 光導波路のコアに結合穴を穿孔して光部
品又は光ファイバを挿入し、該光導波路のコアと光部品
または光ファイバを接続する方法において、前記光導波
路のコアから出射する光が結合穴を穿孔する加工治具に
よって反射されることを検知して前記加工治具と光導波
路のコアとの位置合せを行い、その後結合穴を穿孔する
ことを特徴とする光導波路の結合穴の形成方法。 - 【請求項2】 光導波路のコアと光部品又は光ファイバ
を接続するために該光導波路のコアに結合穴を穿孔する
光導波路の結合穴形成装置であって、 光導波路に光を入射する光導入手段と、光導波路のコア
に光部品又は光ファイバを挿入する結合穴を穿孔する加
工治具と、コアから出射する光が加工治具を照射する際
に該加工治具によって反射する反射光を検出する検出器
と、該反射光の検出に対応して出射光軸の軸心に加工治
具又は光導波路を微動させる位置微動手段とを具備して
なることを特徴とする光導波路の結合穴形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15934591A JPH0511134A (ja) | 1991-07-01 | 1991-07-01 | 光導波路の結合穴の形成方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15934591A JPH0511134A (ja) | 1991-07-01 | 1991-07-01 | 光導波路の結合穴の形成方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0511134A true JPH0511134A (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=15691817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15934591A Withdrawn JPH0511134A (ja) | 1991-07-01 | 1991-07-01 | 光導波路の結合穴の形成方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0511134A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5951731A (en) * | 1996-10-24 | 1999-09-14 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Laser processing method to a micro lens |
US6008467A (en) * | 1996-10-24 | 1999-12-28 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Laser processing method to an optical waveguide |
JP2001255428A (ja) * | 2000-03-10 | 2001-09-21 | Toppan Printing Co Ltd | 光ファイバ接続用穴を有する光配線層及びその製造方法並びにそれを用いた光・電気配線基板及び光・電気実装基板 |
-
1991
- 1991-07-01 JP JP15934591A patent/JPH0511134A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4639421B2 (ja) * | 2000-03-10 | 2011-02-23 | 凸版印刷株式会社 | 光配線層の製造方法 |
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