JPH0510876A - ガス検知装置 - Google Patents

ガス検知装置

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JPH0510876A
JPH0510876A JP3186892A JP18689291A JPH0510876A JP H0510876 A JPH0510876 A JP H0510876A JP 3186892 A JP3186892 A JP 3186892A JP 18689291 A JP18689291 A JP 18689291A JP H0510876 A JPH0510876 A JP H0510876A
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Kazunari Yamamoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発振波長の安定度が高く、しかも外部の急激
な温度変化の影響を受けないガス検知装置を提供するこ
と。 【構成】 温度に応じて波長の変化する半導体レーザ素
子20の温度を熱電対37で検出して電圧に変換し、変
換した電圧と第1の電圧発生器28の電圧との差に基づ
いて半導体レーザ素子20の温度が所定の温度になるよ
うに半導体レーザ素子20に設けられたペルチェ素子2
5への印加電圧または電流を制御するとともに、その所
定時間後に、半導体レーザ素子20から発せられガスの
封入されたセル21を通過したレーザ光をフォトダイオ
ード22で検出して位相敏感検波器を介して得られた1
次微分信号の電圧と、第2の電圧発生器33の電圧との
差に基づいて半導体レーザ素子20の温度が所定の温度
になるようにペルチェ素子25への印加電圧または電流
を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザ素子を用
いたガス検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特定波長のレーザ光がある種の気体に吸
収されやすいことを利用してガスの有無を検出できるこ
とが知られており、この原理を応用したセンシング技術
が工業計測、公害監視などに広く用いられている。一例
として、He−Neレーザにより発生されるレーザ光の
3.3922μmの発振線はメタンに強く吸収されるこ
とを利用してメタンの有無を感度よく検出することが可
能である。メタンは都市ガスの主成分であるのでメタン
ガスの検出によって都市ガスの漏洩が検知できる。しか
し半導体レーザを用いてガス検知を行う場合にはレーザ
素子が温度により発振波長を大きく変えるのでレーザ光
の発振波長をガスの吸収線の中心波長に合わせて安定化
する必要がある。
【0003】そこで本願出願人は平成3年6月28日付
けで半導体レーザ素子の発振波長を正確に制御するよう
にしたガス検知装置について出願し、図2はその温度制
御部のブロック線図である。
【0004】図2において所定の周波数の交流で変調さ
れた半導体レーザ素子1から発生されたレーザ光の一部
2 がガスの封入されたセル2を通過し、このセル2を
通過したレーザ光がフォトダイオード3で検出され、フ
ォトダイオード3の出力電流が、抵抗器4およびオペア
ンプ5からなる電流電圧変換器6によって図3の信号A
で示すような電圧に変換される。変換された電圧が位相
敏感検波器7に入力されると、図示しない1次の位相敏
感検波信号(f信号)が出力端子8に出力される。
【0005】図3は半導体レーザ素子の温度に対する電
流電圧変換器6と位相敏感検波器7の出力特性の一例を
表わす。横軸は半導体レーザ素子の温度、縦軸は出力電
圧である。位相敏感検波器7の出力信号は抵抗器9、1
0、可変抵抗器11およびオペアンプ12からなるオフ
セット調整器13に送出されて、位相敏感検波器7の出
力信号からオフセットを取り除いた信号が誤差信号とし
てPID(Proportional,Integra
l and Differential 比例、積分お
よび微分)コントローラ14に送出され、このPIDコ
ントローラ14の出力電圧または電流によってペルチェ
素子15の両面の表面温度がそれぞれ所定の温度に調整
される。f信号は電流電圧変換器6の出力信号を1階微
分したものであるためオフセットは半導体レーザ素子1
の入出力特性において入力電流の増加に伴い発振出力が
増加するときの傾きにより発生する。
【0006】近赤外半導体レーザ素子1は、レーザ素子
自体の温度が高くなるとレーザ光の波長が長くなり、レ
ーザ素子自体の温度が低くなると波長が短くなる特性を
有しているので、この半導体レーザ素子1に取り付けら
れたペルチェ素子15の温度を制御することによってレ
ーザ光の波長が制御される。なおPIDコントローラ1
4は、入力信号を比例、積分および微分したものを所定
の割合で加え合わせて、制御対象としてのペルチェ素子
15の温度を制御するのに必要な電圧に変換する。また
特定の吸収波長を有するガスの検知には図3の信号Bに
示すような2次の位相敏感検波信号(2f信号)が用い
られる。ここでピーク群P1 およびP2の横軸は温度で
あるが、この温度は波長に比例しており、セル2内のガ
ス吸収波長に対応しているのでこれらピーク群P1およ
びP2 の位置によりガスの成分を検知することができ
る。
【0007】位相敏感検波器7は、検知すべき信号の中
から特定の周波数且つ特定の位相をもつ成分だけを抽出
し、復調する。図3に示す信号Bは位相敏感検波器から
の2f信号であり、信号Aを波長に関して2階微分した
ものに相当する。2f信号が用いられるのは、メタンの
吸収線の中心に安定化されたレーザ光をフォトダイオー
ド3で受けた場合、温度、圧力等他の条件が変化しなけ
れば2f信号の強度がメタン濃度に比例するためであ
る。
【0008】また、これとは別の方法として、半導体レ
ーザ素子1とペルチェ素子15との間の熱伝導板16の
側面に熱電対を取り付けて、この熱電対から得られる電
圧と、検知ガスの波長に対応する電圧を発生する電圧発
生器の出力電圧との差に基づいてペルチェ素子15の印
加電圧または電流を制御することで半導体レーザ素子1
の発振波長を制御する方法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図2に示
すような1次の位相敏感検波信号を用いて発振波長を制
御する方法では、発振波長の安定度はよいが、外部の温
度が急激に変化すると制御が追いつかず発振波長がずれ
てしまうことになる。また半導体レーザ素子の温度を検
出して発振波長を制御するだけでは発振波長の安定度が
それほど高くないという問題点があった。
【0010】本発明は、上記の点にかんがみてなされた
ものであり、その目的は、発振波長の安定度が高く、し
かも外部の急激な温度変化の影響を受けないガス検知装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明に
よると、温度に応じて波長が変化するレーザ光を発振す
るレーザと、レーザの温度を検出する温度検出器と、レ
ーザ光の発振波長が所定の波長となるように設定された
レーザの温度に対応する電圧を発生する第1の電圧発生
器と、第1の電圧発生器の出力電圧と温度検出器の出力
電圧との差に基づいてレーザの温度が所定の温度になる
ように制御する第1の温度制御手段と、参照雰囲気通過
後のレーザ光の強度を検出する光検出器と、光検出器の
出力を位相敏感検波して1次の位相敏感検波信号を出力
する位相敏感検波器と、1次の位相敏感検波信号のオフ
セット分に対応した電圧を発生する第2の電圧発生器
と、第1の温度制御手段によって温度制御されてから所
定時間後に、位相敏感検波器によって得られる1次の位
相敏感検波信号の電圧と第2の電圧発生器の出力電圧と
の差に基づいてレーザの温度が所定の温度になるように
制御する第2の温度制御手段とを備えたガス検知装置に
よって達成できる。
【0012】
【作用】第1の温度制御手段が、温度に応じて波長が変
化するレーザ光を発振するレーザの温度を温度検出器で
検出し、第1の電圧発生器でレーザ光の発振波長が所定
の波長となるように設定されたレーザの温度に対応する
電圧を発生し、第1の電圧発生器の出力電圧と温度検出
器の出力電圧との差に基づいてレーザの温度が一定にな
るように制御し、第2の温度制御手段が、参照雰囲気通
過後のレーザ光の強度を光検出器で検出して1次の位相
敏感検波信号を出力し、第2の電圧発生器で1次の位相
敏感検波信号のオフセット分に対応した電圧を発生し、
第1の温度制御手段によって温度制御されてから所定時
間後に、1次の位相敏感検波信号の電圧と第2の電圧発
生器の出力電圧との差に基づいてレーザの温度が一定に
なるように制御する。
【0013】
【実施例】以下本発明を図面に基づいて説明する。
【0014】図1は本発明によるガス検知装置の温度制
御部の一実施例の概略構成図である。ガス検知装置の温
度制御部は、半導体レーザ素子20と、セル21と、フ
ォトダイオード22と、第1の温度制御部23と、第2
の温度制御部24とで構成されている。第1の温度制御
部23は、ペルチェ素子25と、ウィンドコンパレータ
26と、PIDコントローラ27と、第1の電圧発生器
28としての抵抗器28a、28bと、遅延バッファ2
9とで構成されており、第2の温度制御部24は、ペル
チェ素子30と、電流電圧変換器31と、位相敏感検波
器32と、第2の電圧発生器33としての抵抗器33
a、33bと、引き算器34と、PIDコントローラ3
5とで構成されている。
【0015】半導体レーザ素子20は、熱伝導板36を
介してペルチェ素子30に取り付けられており、このペ
ルチェ素子30は、側面に熱電対37が取り付けられた
熱伝導板38に接合されており、この熱伝導板38の反
対側(図の下側)にはペルチェ素子25が取り付けられ
ている。
【0016】半導体レーザ素子20は位相敏感検波器3
2の検波周波数に等しい周波数で変調されており、その
発振波長は、前述のようにレーザ素子自体の温度が高く
なると長くなり、素子自体の温度が低くなると短くなる
特性を有している。半導体レーザ素子20から発光され
るレーザ光の一部L2 (図の左方向に発光されるレーザ
光)は参照雰囲気としてのガスが封入されたセル21を
通過する。
【0017】一般に、ペルチェ素子はペルチェ効果を利
用した素子で、2種類の金属または半導体を接合して電
流を流すと、ジュール熱が発生する以外に、その接合部
で熱を発生するか、または熱の吸収が起こる。なお、こ
の現象は電流を流す方向を逆にすると発熱と吸熱とが逆
になる。
【0018】図4はペルチェ効果を説明するための説明
図である。
【0019】図4のようにP型半導体とN型半導体とを
導体aで接続し、P型半導体の電極bとN型半導体の電
極cとの間に電池Eを接続すると、電極aが発熱すると
ともに電極bおよびcが吸熱する。このような素子を複
数組み合わせることによって発熱量や吸熱量を増加させ
ることができる。ペルチェ素子の印加電圧を変化させた
り、極性を反転させることにより、ペルチェ素子25、
30の近傍に設けられた半導体レーザ素子20の温度を
変化させ、レーザ光の波長を変化させることができる。
なお、ペルチェ素子25および30は、熱伝導板38に
接合されている面が同時に発熱または吸熱する。
【0020】この実施例においては熱電対37はゼーベ
ック効果(2種類の金属の接続点の温度を高温にする
と、温度に応じて金属に電流が流れる現象)を利用する
ことにより熱伝導板38の接続点の温度を測定する目的
で設けられており、その一端は接地されており、他端に
おける電圧V37はウィンドコンパレータ26に入力され
ている。
【0021】ウィンドコンパレータ26は、オペアンプ
41と、抵抗器39、40とで構成された引き算器とコ
ンパレータ42とで構成されており、この引き算器は、
熱電対37の出力電圧V37と、抵抗器28aと抵抗器2
8bとの接続点の電圧V28との差に基づいて信号を出力
する。この電圧V28は半導体レーザ素子20の発振波長
が所定の波長となるように設定された半導体レーザ素子
20の温度に対応する電圧に設定されている。引き算器
は、熱電対37の出力電圧V37から電圧V28を引き算し
て得られる差の電圧をPIDコントローラ27に出力す
る。一方、ウィンドコンパレータ26は熱電対37の出
力電圧V37、すなわち熱伝導板38の接合部の温度が所
定の範囲外にあるときは、たとえば「0」論理レベルの
信号を遅延バッファ29に出力し、熱伝導板38の接合
部の温度が所定の範囲内にあるときは「1」論理レベル
の信号を遅延バッファ29に出力する。ペルチェ素子2
5による温度制御により半導体レーザ素子20の温度が
安定化するには時間がかかるため、ウィンドコンパレー
タ26からの出力信号は、遅延バッファ29によって熱
電対37の出力電圧V37が安定するまでの時間遅延した
後リレー47に入力される。
【0022】電流電圧変換器31は、抵抗器48とオペ
アンプ49とで構成されており、フォトダイオード22
の出力電流を電圧に変換する。
【0023】位相敏感検波器32は、前述のように検知
すべき信号を特定の周波数で変調し、変調された信号の
中から特定の周波数且つ特定の位相をもつ成分だけを抽
出し、復調し出力する。これにより、極めて高いS/N
比で微小信号の検出を行うことができる。
【0024】一般に特定の周波数で変調されたレーザ光
が、特定の波長の光を吸収するガスを通過し、センサで
受光されると、このセンサの出力信号は直流成分のほか
に変調周波数と同じ周波数をもつ基本波成分およびその
高調波成分から成る。そのうち、基本波成分、2倍高調
波成分を位相敏感検波器で位相敏感検波すると、後述す
るようなそれぞれ波長に関する1次微分、2次微分に対
応する信号を得ることができる。2次微分信号は、特定
の吸収波長を有するガスの検知およびガスの濃度測定に
用いられ、本発明は1次微分信号を用いて、レーザ光の
発振周波数を特定の周波数に安定化しようとするもので
ある。
【0025】一般に、半導体レーザの発振角周波数Ωは
温度と駆動電流との関数であるが、温度を一定として駆
動電流を角周波数ω(2πf)で変調すると、Ωは数1
にしたがって角周波数ωで変調される。
【0026】
【数1】Ω=Ω0 +ΔΩcosωt ここで、Ω0 は半導体レーザの中心発振角周波数、ΔΩ
は発振角周波数変調振幅を、ωは変調周波数である。
【0027】発振角周波数変調振幅ΔΩは小さいので数
2で表されるレーザ光の透過率TをΩ=Ω0 においてテ
ーラ展開し、ΔΩの2次の項まで計算すると数4とな
る。
【0028】
【数2】T=exp(−αcL) ここで、cはメタンの濃度(分圧)、Lは光路長、Tは
レーザ光の透過率(フォトダイオード22の電流に比例
する)であり、αはメタンの吸収係数である。特にこの
αは大気中では、一つの吸収線に着目すると数3に示す
ようなローレンツ型の周波数依存特性を有する。
【0029】
【数3】α=γ2 α0 /((Ω−ωm2 +γ 2) ここでωm は吸収波長の中心周波数、α0 、γは定数で
ある。
【0030】
【数4】 T=T0 +(ΔΩ)20 ″/4+ΔΩT0 ′cosωt +((ΔΩ)20 ″cos2ωt)/4+… となり、直流成分のほか、cosωtとcos2ωtに
したがって変化する成分をもつ。ここで、T0 、T
0 ′、T0 ″はΩ=Ω0 におけるそれぞれ透過率T、そ
の1次微分dT/dΩ、および2次微分d2 T/dΩ2
の値であり、以下、数5、数6および数7のように与え
られる。
【0031】
【数5】 T0 =1−γ2 α0 cL/((Ω0 −ωm2 +γ2
【0032】
【数6】 T0 ′=2(Ω0 −ωm )γ2 α0 cL/[(Ω0 −ωm2 +γ22
【0033】
【数7】 T0 ″= −2[ 3 (Ω0 −ωm)2 −γ22 α0 cL/[(Ω0 −ωm)2 +γ2]3 数6は1次の位相敏感検波信号fに対応しており、数7
は2次の位相敏感検波信号2fに対応している。
【0034】さて、引き算器34は、抵抗器51、52
とオペアンプ53で構成されており、位相敏感検波器3
2の出力電圧V32から第2の電圧発生器33のオフセッ
ト電圧を引いた電圧をPIDコントローラ35に送出す
る。オフセットは前述のように半導体レーザ素子20の
入出力特性における入力電流の増加に伴い出力が増加す
るときの傾きにより発生する。
【0035】抵抗器33aと抵抗器33bとの接続点の
電圧V33は位相敏感検波器32の1次の位相敏感検波信
号の電圧値V32のオフセット分に対応したオフセット電
圧に設定されている。このオフセット電圧は半導体レー
ザ素子20の種類によってばらつきがあるので除去する
必要がある。オフセット電圧は引き算器34によって除
去される。
【0036】リレー47は遅延バッファ29の出力が
「1」のときのみPIDコントローラ35の出力電圧ま
たは電流がペルチェ素子30に印加される。
【0037】次に本発明によるガス検知装置における発
振波長の制御動作を説明する。
【0038】図1において、半導体レーザ素子20の温
度は熱電対37によって電圧V37に変換され、ウィンド
コンパレータ26に入力される。ウィンドコンパレータ
26は、熱電対37の出力電圧V37と電圧V28とを比較
し、熱電対37の電圧V37が電圧V28を超えると(V28
−V37)、負の電圧をPIDコントローラ27に送出
し、PIDコントローラ27は熱電対37の接続点の温
度を下げるような電圧または電流をペルチェ素子25に
印加するので、半導体レーザ素子20の温度が下がる。
これとは逆に電圧V37が電圧V28より低くなったとき
は、正の電圧をPIDコントローラ27に送出し、PI
Dコントローラ27は熱電対37の接続点の温度を上げ
るような逆の極性の電圧をペルチェ素子25に印加する
ので、半導体レーザ素子20の温度が上がる。ウィンド
コンパレータ26は、遅延バッファ29に「1」または
「0」論理レベルの信号を送出する。遅延バッファ29
はウィンドコンパレータ23からの「1」の信号を入力
すると所定の時間後にリレー47に「1」論理レベルの
信号を送出する。
【0039】一方、半導体レーザ素子20からのレーザ
光の一部L2 がセル21を通過してフォトダイオード2
2に入射される。フォトダイオード22で検出されたレ
ーザ光の出力電流が電流電圧変換器31によって電圧に
変換される。変換された電圧が位相敏感検波器32に入
力されると、1次の位相敏感検波信号(f信号)が出力
端子50に出力されるとともに、引き算器34に入力さ
れ、この引き算器34でオフセット電圧が除去された信
号が誤差信号としてPIDコントローラ35に送出さ
れ、このPIDコントローラ35の出力電圧がリレー4
7に送出される。遅延バッファ29からこのリレー47
へ送出される信号が「1」論理レベルのときだけペルチ
ェ素子30にPIDコントローラ35の電圧または電流
が印加される。
【0040】これにより、第1の温度制御部23で半導
体レーザ素子20の大体の温度制御が行われ、第2の温
度制御部24で精密な温度制御が行われる。すなわち2
重に温度制御が行われるので、外部の温度が急激に変化
しても半導体レーザ素子20の発振波長がずれることな
く安定化される。
【0041】このように熱電対37で半導体レーザ素子
20の温度を検出して電圧V37として出力し、この電圧
37と電圧V28との差に基づいて半導体レーザ素子20
に取り付けられたペルチェ素子25の大体の温度を制御
し、半導体レーザ素子20から出射されるレーザ光の一
部L2 をセル21内のガスを介してフォトダイオード2
2で検出し、電圧に変換し、位相敏感検波器を介して1
次微分信号の電圧V32と電圧V33との差に基づいて半導
体レーザ素子20に取り付けられたペルチェ素子30の
温度を制御することによって半導体レーザ素子20の発
振波長が安定化される。
【0042】また、本実施例では、オフセット電圧除去
のための抵抗器28a、28b、33a、33bの値は
固定されているが、可変するようにすれば異なるガスの
検知が可能になる。
【0043】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明において
は、レーザの温度を検出して電圧に変換し、変換した電
圧と第1の電圧発生器の電圧との差に基づいてレーザが
所定の温度になるように制御するとともに、その所定時
間後にレーザから発せられ参照雰囲気を通過したレーザ
光を検出し、位相敏感検波して得られた1次微分信号の
電圧と第2の電圧発生器の電圧との差に基づいてレーザ
の温度が所定の温度になるように制御するので、レーザ
の発振波長が外部の急激な温度変化の影響を受けること
なく安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス検知装置の温度制御部の一実
施例の概略構成図である。
【図2】本出願人によるガス検知装置の一例のブロック
線図である。
【図3】本発明で用いられる半導体レーザ素子の温度に
対する電流電圧変換器と位相敏感検波器の出力特性の一
例を表すグラフである。
【図4】ペルチェ効果を説明するための説明図である。
【符号の説明】
20 半導体レーザ素子 21 セル 22 フォトダイオード 23 第1の温度制御部 24 第2の温度制御部 25、30 ペルチェ素子 37 熱電対

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度に応じて波長が変化するレーザ光を
    発振するレーザと、該レーザの温度を検出する温度検出
    器と、該レーザ光の発振波長が所定の波長となるように
    設定されたレーザの温度に対応する電圧を発生する第1
    の電圧発生器と、該第1の電圧発生器の出力電圧と前記
    温度検出器の出力電圧との差に基づいて前記レーザの温
    度が所定の温度になるように制御する第1の温度制御手
    段と、参照雰囲気通過後のレーザ光の強度を検出する光
    検出器と、該光検出器の出力を位相敏感検波して1次の
    位相敏感検波信号を出力する位相敏感検波器と、該1次
    の位相敏感検波信号のオフセット分に対応した電圧を発
    生する第2の電圧発生器と、前記第1の温度制御手段に
    よって温度制御されてから所定時間後に、前記位相敏感
    検波器によって得られる1次の位相敏感検波信号の電圧
    と前記第2の電圧発生器の出力電圧との差に基づいて前
    記レーザの温度が所定の温度になるように制御する第2
    の温度制御手段とを備えたことを特徴とするガス検知装
    置。
  2. 【請求項2】前記レーザが半導体レーザである請求項1
    に記載のガス検知装置。
  3. 【請求項3】前記第1および第2の温度制御手段がそれ
    ぞれペルチェ素子を有する請求項1ないし請求項2のい
    ずれか一項に記載のガス検知装置。
  4. 【請求項4】前記第2の温度制御手段が遅延バッファを
    含む請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のガ
    ス検知装置。
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WO2006029848A1 (de) * 2004-09-14 2006-03-23 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V Vorrichtung zum messen mindestens einer gaskomponente
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