JPH05108124A - Ncデータ作成装置 - Google Patents

Ncデータ作成装置

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Publication number
JPH05108124A
JPH05108124A JP26962791A JP26962791A JPH05108124A JP H05108124 A JPH05108124 A JP H05108124A JP 26962791 A JP26962791 A JP 26962791A JP 26962791 A JP26962791 A JP 26962791A JP H05108124 A JPH05108124 A JP H05108124A
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JP
Japan
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axis
tool
work
workpiece
adjustment coefficient
Prior art date
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JP26962791A
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English (en)
Inventor
Kenro Sanada
謙郎 真田
Shiyuusaku Kaneyasu
秀作 兼保
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Toyo Advanced Technologies Co Ltd
Original Assignee
Toyo Advanced Technologies Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワークに要求される加工精度を満足させなが
ら、可能な限り加工時間の短縮を図る。 【構成】 精度調整係数指定手段56で精度調整係数K
を0以上1以下の範囲で選択的に指定することにより、
ワークの加工精度及び加工中のワークの相対移動量を調
整する。そして、この精度指定係数Kと、データ読込み
手段52で読み込んだ加工データとに基づき、各軸制御
データ演算手段60によりX軸、Y軸、及びC軸に関す
るワークの工具に対する実際の相対移動量を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非真円状のワーク加工
面を加工する研削盤等の工作機械において、その駆動を
制御するためのNCデータを作成する装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、NC工作機械の発達により、非真
円状、例えばトロコイド状のワーク加工面を自動的に加
工する研削盤等が開発されるに至っている(例えば特公
昭52−2516号公報参照)。このようなNC工作機
械においては、上記ワーク加工面の形状に関するデータ
が入力され、このデータに基づいて各軸駆動制御を行う
ためのNCデータが作成される。より具体的には、図6
に示すように、ワーク40上の任意の位置にC軸回りの
回転中心点Oが設定され、ワーク加工面上の任意の位置
に基準点Pが設定されるとともに、この基準点Pを始点
とした上記C軸回転中心点O回りの回転角度θと、この
回転角度θに対応するワーク加工面から上記C軸回転中
心点Oまでの距離Rとの組合せに関するデータが入力さ
れ、このデータに基づいて各軸駆動に関するNCデータ
が作成されることとなる。
【0003】従来、このようなNCデータを作成するも
のとしては、X軸方向のスライド駆動量及びC軸回りの
回転駆動量のみを制御するいわゆる2軸制御用のもの
と、X軸方向及びY軸方向のスライド駆動量とC軸回り
の回転駆動量とを制御するいわゆる3軸制御用のものと
が知られている。
【0004】2軸制御は、図7に示すように、ワーク4
0のC軸回転中心点Oと、ワーク40の加工面に接触す
る砥石等からなる工具30の中心点(すなわち工具30
の回転中心軸上の点)Wを結ぶ直線上にX軸をとり、こ
れに直交するY軸方向にはワーク40と工具30とを相
対移動させないようにしたものであり、工具30の中心
点Wに対する上記X軸方向のワーク回転中心点Oの移動
量及びC軸回りのワーク40の回転量(回転角度)は次
式により演算される。 X=Q C=θ−φ ここでQは、上記C軸回転中心点Oから工具中心点Wま
での距離、φは、上記C軸回転中心点Oと接触点Gとを
結ぶ直線と、ワークC軸回転中心点Oと工具30の中心
点Wとを結ぶ直線とがなす角であり、これらの値は、予
め入力された値R,θと、工具30の半径rより直ちに
演算されるものである。
【0005】これに対して3軸制御は、図8に示すよう
に、ワーク加工面の法線方向(すなわち工具中心点Wと
接触点Gとを結ぶ直線の方向)にX軸、これと直交する
方向にY軸をとるものであり、各軸についての移動量は
次式により演算される。 X=Rcosω−r Y=Rsinω C=θ+ω ここでωは、上記ワークC軸回転中心点Oと接触点Gと
を結ぶ直線と、接触点Gと工具中心点Wとを結ぶ直線と
がなす角であり、上記値R,θ及び工具半径rより直ち
に演算されるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】砥石等からなる上記工
具30は、加工が進むに従って摩耗するが、このような
摩耗が生じると工具30のドレスが行われ、このドレス
が行われる度に工具30半径rは実際には次第に小さく
なる。そこで、通常の工作機械においては、上記半径r
が小さくなるのに伴い、工具中心点Wを上記ドレス量だ
けX軸方向に移動させ(図の点W´参照)、このような
軸の補正によって、X軸方向に関する工具30の先端を
常に同一点Hに合わせるといったことが行われる。
【0007】ここで、図8に示す3軸制御においては、
上述のようにワーク加工面の法線方向をX軸上に一致さ
せるようにし、ワーク40と工具30との接触点Gと、
X軸方向についての工具30の先端点Hとが常に一致し
ているため、上記軸の補正を行うことにより、ドレスを
行う前と同じ演算を続けても、すなわち工具半径rを変
更することなく演算を続けても、依然として工具30を
ワーク加工面に正確に接触させることができる。しかし
ながら、図7に示す2軸制御においては、ワーク加工面
の法線方向とX軸方向とが角度(ω+φ)をなしてお
り、この角度(ω+φ)が0でない時点(ほとんどの時
点がそうである。)では上記角度(ω+φ)分だけ実際
の接触点GとX軸方向の先端点Hとがずれるので、上記
軸の補正を行っても工具30とワーク加工面とを正確に
接触させることは困難となり、従って工具30のドレス
が進むに伴って加工精度が低くなる不都合がある。
【0008】一方、加工中における工具30に対するワ
ーク40の相対移動量について着目すると、2軸制御で
はワーク40をX軸方向にしか移動させないのに対し、
3軸制御ではワーク40をX軸方向だけでなくY軸方向
にも移動させなければならないので、3軸制御の方がワ
ーク40の動きが大きくなり、その分、2軸制御に比べ
てワーク40を加工するのに要する時間がどうしても長
くなる。
【0009】従って、ワーク40の加工精度があまり要
求されない場合には、上記2軸制御を行って迅速な加工
を行えばよいし、逆にワーク40の加工精度に高いレベ
ルが要求される場合には、上記3軸制御を行うことによ
り、ある程度時間をかけても高精度の加工を行うように
すればよいことになる。しかしながら、ワーク40の加
工目的によっては、3軸制御で得られる精度は必要でな
いとしても、2軸制御で得られる精度では不十分である
といった場合があり、このような中間的な精度を要する
場合にも、従来はやむなく3軸制御を実行して必要以上
に長い時間を加工に費やさなければならないという不都
合があった。
【0010】本発明は、このような事情に鑑み、ワーク
に要求される加工精度を満足させながら、可能な限り加
工時間を短縮することができるNCデータを作成する装
置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ワークを工具
に対してX軸方向及びY軸方向に相対移動させ、かつC
軸回りに相対回転させる工作機械に設けられるNCデー
タ作成装置であって、上記ワークにおけるC軸回転中心
点回りの回転角度θとこれに対応する上記C軸回転中心
点からワークの加工面までの距離Rとの組合せに関する
ワーク加工形状のデータを読込むデータ読込み手段と、
精度調整係数Kを0以上1以下の範囲内にある数の中か
ら選択的に指定する精度調整係数指定手段と、この精度
調整係数指定手段で指定された精度指定係数Kと上記デ
ータ読込み手段で読み取られたワーク加工データとに基
づき、下記式に基づいて上記X軸、Y軸、及びC軸に関
するワークの工具に対する相対移動量を演算するNCデ
ータ演算手段とを備えたものである(請求項1)。 S=K(ω+φ) X=QcosS Y=QsinS C=θ−φ+S ここでωは、工具とワークの加工面とが接触する接触点
と工具の中心点とを結ぶ直線と、上記接触点とワークの
C軸回転中心点とを結ぶ直線とがなす角、φは、上記接
触点とワークのC軸回転中心点とを結ぶ直線と、ワーク
のC軸回転中心点と工具の回転中心点とを結ぶ直線とが
なす角、Qは上記工具の回転中心点からワークのC軸回
転中心点までの距離である。
【0012】具体的に、上記精度調整係数指定手段とし
ては、時間の経過に伴って次第に大きな精度調整係数を
指定するように構成されたものや(請求項2)、外部か
らの入力操作に応じた精度調整係数を指定するように構
成されたもの(請求項3)が好適である。
【0013】
【作用】上記構成において、精度調整係数指定手段によ
り精度調整係数Kが0に指定された場合には、従来の2
軸制御と同じNCデータがNCデータ演算手段により演
算され、逆に精度調整係数が1に指定された場合には、
従来の3軸制御と同じNCデータが作成される。そし
て、上記精度調整係数Kが0<K<1の範囲で指定され
た場合には、この精度調整係数Kが0に近いほど、上記
2軸制御に近い制御、すなわち、加工精度が低く、かつ
ワークと工具との相対移動量が小さくなるような駆動制
御が実行され、逆に精度調整係数Kが1に近いほど、上
記3軸制御に近い制御、すなわち、加工精度が高く、か
つワークと工具との相対移動量が大きくなるような制御
が実行される。
【0014】その理由を説明する。まず、ワーク加工面
と工具30との接触点Gと、X軸方向についての工具3
0の先端点Hとのずれについて着目すると、前述のよう
に、図7に示す2軸制御の場合には、両点G,Hは同図
に示す角度(ω+φ)の分だけずれ、図8に示す3軸制
御の場合には、両点G,Hは常に合致する。一方、本発
明装置によれば、K>0であるような精度調整係数Kを
指定することにより、この精度調整係数Kに基づいて算
出される角度S=K(ω+φ)の分だけ上記接触点Gと
工具先端点Hとのずれ角度は(ω+φ)よりも小さくな
り(図3,7比較参照)、このため、ドレスを行って工
具中心点WがW´に補正された時の加工誤差は2軸制御
の場合よりも小さくなる。
【0015】次に、X軸方向及びY軸方向についての工
具30に対するワーク40の移動範囲を、従来の3軸制
御の場合と、本発明装置において精度調整係数Kを1未
満に設定した場合とで比較する。まず、3軸制御の場合
及び本発明装置において精度調整係数を0<K<1の領
域で設定した場合のX軸方向及びY軸方向の移動量は次
式 3軸:X=Rcosω−r=Qcos(ω+φ) Y=Rsinω=Qsin(ω+φ) 本発明装置:X=QcosS=QcosK(ω+φ) Y=QsinS=QsinK(ω+φ) で演算される。
【0016】次に、Xについての最大値及び最小値につ
いて検討する。3軸制御におけるXの最大値Xmax3及び
本発明装置におけるXの最大値Xmaxsは、ともに、Qが
最大でかつω+φ=0の点(すなわちワーク加工面の方
線方向とX軸とが一致する点)で最大となり、両値は Xmax3=Xmaxs=Q(すなわちワーク加工面の長径) …(1) となる。
【0017】一方、|ω+φ|<90°であるから、0
<K<1のとき、0≦cos(ω+φ)≦cosK(ω+φ)
であり、従って3軸制御におけるXは本案におけるXよ
りも常に小さいかあるいは等しい正の値となる。よっ
て、3軸におけるXの最小値をXmin3、本案におけるX
の最小値をXminsとすると、 0<Xmin3≦Xmins …(2) となる。(1) ,(2) 式から、 Xmax3−Xmin3≧Xmaxs−Xmins が得られ、本発明装置におけるXの最大値と最小値との
差(すなわちX軸方向の相対移動範囲)が、3軸制御に
おけるそれよりも小さいかあるいは等しいことが分か
る。
【0018】次に、Yについての最大値及び最小値につ
いて考える。
【0019】3軸制御におけるYの最大値Ymax3及び本
発明装置におけるYの最大値Ymaxsは、ともに正であ
り、よってsin(ω+φ)>0となる範囲、すなわち0<
ω+φ<1となる範囲にある。この範囲では、0<K<
1のとき常に0<sinK(ω+φ)<sin(ω+φ)である
ため、 Ymax3>Ymaxs>0 …(3) となる。逆に、ω+φ<0の範囲では、sin(ω+φ)<
sinK(ω+φ)<0であるため、3軸制御におけるYは
本発明装置で演算されるYよりも必ず小さくなり、よっ
て Ymin3<Ymins<0 …(4) となる。(3),(4) 式より Ymax3−Ymin3>Ymaxs−Ymins となり、本発明装置により演算されるYの最大値と最小
値との差、すなわちY軸方向の相対移動範囲が、3軸制
御におけるそれよりも小さいことが分かる。従って、0
<K<1の範囲で精度調整係数Kを指定することによ
り、3軸制御よりもワーク40の相対移動量が少ない駆
動制御を行うことができ、その分加工時間の短縮を図る
ことができる。
【0020】図4は、本実施例装置において精度調整係
数Kを0.5に設定した場合の各軸についてのワーク移
動量を演算で求めた結果を示したものであり、図5は従
来の3軸制御装置における上記ワーク移動量を演算で求
めた結果を示したものである。これらのグラフから明ら
かなように、本発明装置において精度調整係数Kを1よ
りも小さな値に設定することにより、Y軸方向のワーク
移動量を削減することができ、その分加工速度を稼ぐこ
とが可能になる。
【0021】さらに、請求項2記載の装置によれば、加
工時間が経過するのに伴い、より大きな精度調整係数K
が自動的に指定されることとなる。また、請求項3記載
の装置によれば、ユーザー等の入力操作で自由に上記精
度調整係数Kを指定することが可能となる。
【0022】
【実施例】図2は、本発明装置が備えられる研削盤の一
例を示したものである。この機械は、基盤上に設置され
るべッド10及びコラム12を備え、べッド10上にX
軸テーブル14がX軸方向にスライド可能に設置され、
このX軸テーブル14上にY軸テーブル16がY軸方向
にスライド可能に設置され、このY軸テーブル16上に
ターンテーブル18がC軸回りに旋回可能に設置されて
いる。上記X軸テーブル14は、X軸駆動モータ20及
び図略の送りねじ機構でX軸方向にスライド駆動され、
Y軸テーブル16はY軸駆動モータ22及び図略の送り
ねじ機構でY軸方向にスライド駆動され、ターンテーブ
ル18はC軸駆動モータ24及び図略の減速機構でC軸
回りに回転駆動されるようになっている。
【0023】一方、上記コラム12には主軸頭26がZ
軸に沿って昇降可能に設けられている。この主軸頭26
には、下向きに主軸28が設けられており、この主軸2
8に砥石からなる工具30が装着されている。そして、
上記ターンテーブル18上に例えば前記図6に示すよう
なワーク40を設置し、上記主軸頭26を降ろして工具
30を回転させながら、上記ワーク40を上記C軸回り
に回転させ、かつX軸及びY軸方向に適宜スライド移動
させることにより、所望の形状の加工面を研削できるよ
うになっている。
【0024】次に、この研削盤に設けられている演算制
御装置を図1に基づいて説明する。
【0025】図において、データ読み込み手段52は、
外部から入力されるワーク加工形状に関するデータ50
を読み込むものである。この入力データ50は、上記ワ
ーク40におけるC軸回転中心点をO、図6に示すワー
ク加工面上の任意の点を基準点Pとしたときの、この基
準点Pを始点とした上記C軸回転中心点O回りの回転角
度θと、この回転角度θに対応するワーク加工面と上記
ワークC軸回転中心点Oとの距離Rとの組合せからなる
ものである。
【0026】プロフィール補間演算手段54は、上記入
力データ50に基づき、この入力データ50で設定され
る各回転角度θの間の回転角度に対応するワーク加工面
距離Rを補間演算により算出するとともに、これら回転
角度θ及び距離Rに対応する角度ω,φ及び距離Qを演
算し、これらの演算値を記憶するものである。例えば、
上記入力データ50において回転角度θが1°おきに設
定されている場合には、0.1°おきの回転角度θに対
応するワーク加工面距離Rを補間演算するとともに、こ
れらに対応するω,φ,Qを演算する。ここでωは、図
3に示すように、工具30とワーク40の加工面とが接
触する接触点Gと工具30の中心点Wとを結ぶ直線と、
上記接触点GとワークC軸回転中心点Oとを結ぶ直線と
がなす角、φは、上記接触点GとワークC軸回転中心点
Oとを結ぶ直線と、ワークC軸回転中心点Oと工具中心
点Wとを結ぶ直線とがなす角、Qは上記工具中心点Wか
らワークC軸回転中心点Oまでの距離であり、これらの
値は、上記値θ,Rと工具半径rとにより直ちに算出す
ることができる値である。
【0027】一方、精度調整係数演算手段56は、タイ
マ58により検出される加工経過時間tに対応する精度
調整係数Kを予め記憶しておき、現時刻に応じた精度調
整係数Kを指定するものである。この実施例では、図1
のグラフに示すように、加工当初には0.5よりも小さ
い範囲で精度調整係数Kを指定するとともに、時間の経
過に伴ってより大きな精度調整係数Kを設定し、一定時
間経過後は精度調整係数Kとして常に1を設定するよう
に構成されている。
【0028】各軸制御データ演算手段60は、上記プロ
フィール補間演算手段54で演算された各値と、上記精
度調整係数指定手段56で指定される精度調整係数Kと
に基づき、次式を用いてX軸、Y軸、C軸についてのN
Cデータを作成するものである。 S=K(ω+φ) X=QcosS Y=QsinS C=θ−φ+S データ出力手段62は、上記各軸制御データ演算手段6
0で演算された値を順に記憶し、加工動作中にX軸駆動
制御部64、Y軸駆動制御部65、及びC軸駆動制御部
66に各軸に対応したNCデータ信号を出力するもので
ある。これら駆動制御部64,65,66は、それぞ
れ、上記NCデータに基づいてX軸駆動モータ20、Y
軸駆動モータ22、及びC軸駆動モータ24の駆動制御
を行うものである。
【0029】次に、この装置の作用を説明する。
【0030】まず、加工動作を開始する前に、所望の加
工形状に関するデータ50が装置に入力され、この入力
データ50がデータ読込み手段52で読み込まれて、そ
の補間演算及びその他必要な値の演算がプロフィール補
間演算手段54で行われる。そして、この演算値と精度
調整係数指定手段56で指定された精度調整係数Kとに
より、各軸制御データ演算手段60でNCデータが作成
され、この作成されたNCデータがデータ出力手段62
から各軸駆動制御部64,65,66に出力されること
により、ワーク40の移動制御が実行され、その加工が
進められる。
【0031】ここで、加工開始直後の段階、すなわち、
タイマ58で計測される加工経過時間がまだ短い場合に
は、精度調整係数56からは比較的小さな精度調整係数
Kが指定されるため、各軸制御データ演算手段60にお
いては、2軸制御の場合に演算されるNCデータに近い
データ、すなわち、加工精度は比較的低いがワーク40
のX,Y軸方向の移動量が小さくなるような制御データ
が演算される。従って、この加工初期の段階では迅速な
動きでいわゆる粗削りを実行することができる。
【0032】このようにして加工が進み、タイマ58で
計測される加工経過時間が長くなると、これに伴って精
度調整係数指定手段56で指定される精度調整係数Kも
次第に大きくなる。そして、最終的にはこの精度調整係
数Kに1が設定されることにより、加工時間をかけなが
らも精度の高い仕上げ加工が自動的に行われ、高品質の
ものが製造されることとなる。
【0033】なお、最終的な精度調整係数Kは必ずしも
1でなくても良く、ワーク40の用途に応じて適宜実施
例設定すればよい。
【0034】以上のようにこの装置では、適切な精度調
整係数Kを指定することにより、2軸制御と3軸制御だ
けでなく、その中間的な加工をも行うことが可能とな
る。従って、従来のように2軸制御と3軸制御とを二者
択一的に選択しなければならない場合に比べ、現状の加
工目的により適した加工速度及び加工精度でワーク40
の加工を行うことができる。特に、この実施例では、加
工が進むに従ってより高い精度調整係数Kを指定する精
度調整係数指定手段56を備えているので、加工当初は
加工速度を稼ぎながら粗削りを行い、その後加工速度を
落しながら加工精度を高めるといった理想的な加工を自
動的に進めることができる効果がある。
【0035】なお、本発明はこのような実施例に限定さ
れるものでなく、例として次のような態様をとることも
可能である。
【0036】(1) 上記実施例では、加工経過時間に応じ
た精度調整係数Kを自動的に指定する装置を示したが、
本発明はこれに限らず、例えば上記精度調整係数指定手
段56にテンキー等の入力操作部を設け、これによりユ
ーザー等が入力した値を精度調整係数として指定するよ
うに精度調整係数指定手段を構成するようにしてもよ
い。
【0037】(2) 本発明では、ワークにおける加工面の
形状を特に問わず、上記トロコイド状の他、楕円状その
他非真円状の加工面に対する加工に有効に適用すること
ができる。
【0038】(3) 本発明は、工具とワークとを相対的に
移動させる工作機械に適用可能であり、例えばワークを
固定して工具を移動させるような機械にも上記と同様に
適用することが可能である。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明は、ワークの加工精
度及び加工中の相対移動量を調整するための精度調整係
数Kを0以上1以下の範囲で選択的に指定可能とし、こ
の精度指定係数Kとデータ読込み手段で読み取られたワ
ーク加工データとに基づき、X軸、Y軸、及びC軸に関
するワークの工具に対する相対移動量を演算するように
したものであるので、従来のようにいわゆる2軸制御あ
るいは3軸制御を二者択一的に選択する場合に比べ、ワ
ークの加工目的により適した加工速度及び加工精度で加
工を実行することができ、これにより、最小限必要な加
工精度を確保しながらワーク加工時間の短縮を図ること
ができる効果がある。
【0040】具体的に、請求項2記載の装置では、加工
が進むに従ってより高い精度調整係数を指定するように
精度調整係数指定手段を構成しているので、加工当初は
加工速度を稼ぎながら粗削りを行い、その後加工速度を
落しながら加工精度を高めるといった理想的な加工を自
動的に進行することができる効果がある。
【0041】また、請求項3記載の装置では、外部から
の入力操作に応じた精度調整係数を指定するように精度
調整係数指定手段を構成しているので、この精度調整係
数指定手段を用いて、所望精度調整係数を自由に指定す
ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における研削盤に設けられた
演算制御装置のブロック図である。
【図2】上記研削盤の全体斜視図である。
【図3】本発明装置によるNCデータの演算原理を説明
するための平面図である。
【図4】本発明装置において精度調整係数Kに0.5を
指定した時の各軸に関するワークの移動量を演算で求め
た結果を示すグラフである。
【図5】3軸制御を行う従来装置における各軸に関する
ワークの移動量を演算で求めた結果を示すグラフであ
る。
【図6】研削盤で加工されるワークの一例を示す斜視図
である。
【図7】2軸制御を行う場合にのNCデータの演算原理
を説明するための平面図である。
【図8】3軸制御を行う場合にのNCデータの演算原理
を説明するための平面図である。
【符号の説明】
20 X軸駆動モータ 22 Y軸駆動モータ 24 C軸駆動モータ 30 工具 50 入力データ 52 データ読込み手段 56 精度調整係数指定手段 60 各軸制御データ演算手段(NCデータ演算手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを工具に対してX軸方向及びY軸
    方向に相対移動させ、かつC軸回りに相対回転させる工
    作機械に設けられるNCデータ作成装置であって、上記
    ワークにおけるC軸回転中心点回りの回転角度θとこれ
    に対応する上記C軸回転中心点からワークの加工面まで
    の距離Rとの組合せに関するワーク加工形状のデータを
    読込むデータ読込み手段と、精度調整係数Kを0以上1
    以下の範囲内にある数の中から選択的に指定する精度調
    整係数指定手段と、この精度調整係数指定手段で指定さ
    れた精度指定係数Kと上記データ読込み手段で読み取ら
    れたワーク加工データとに基づき、下記式に基づいて上
    記X軸、Y軸、及びC軸に関するワークの工具に対する
    相対移動量を演算するNCデータ演算手段とを備えたこ
    とを特徴とするNCデータ作成装置。 S=K(ω+φ) X=QcosS Y=QsinS C=θ−φ+S ここでωは、工具とワークの加工面とが接触する接触点
    と工具の中心点とを結ぶ直線と、上記接触点とワークの
    C軸回転中心点とを結ぶ直線とがなす角、φは、上記接
    触点とワークのC軸回転中心点とを結ぶ直線と、ワーク
    のC軸回転中心点と工具の回転中心点とを結ぶ直線とが
    なす角、Qは上記工具の回転中心点からワークのC軸回
    転中心点までの距離である。
  2. 【請求項2】 上記精度調整係数指定手段は、時間の経
    過に伴って次第に大きな精度調整係数を指定するように
    構成されていることを特徴とする請求項1記載のNCデ
    ータ作成装置。
  3. 【請求項3】 上記精度調整係数指定手段は、外部から
    の入力操作に応じた精度調整係数を指定するように構成
    されていることを特徴とする請求項1記載のNCデータ
    作成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011013997A (ja) * 2009-07-03 2011-01-20 Jtekt Corp Ncプログラムの表示装置

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JP2011013997A (ja) * 2009-07-03 2011-01-20 Jtekt Corp Ncプログラムの表示装置

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