JPH05107062A - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

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JPH05107062A
JPH05107062A JP3297784A JP29778491A JPH05107062A JP H05107062 A JPH05107062 A JP H05107062A JP 3297784 A JP3297784 A JP 3297784A JP 29778491 A JP29778491 A JP 29778491A JP H05107062 A JPH05107062 A JP H05107062A
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JP
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lens
focus detection
focus
pair
optical system
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JP3297784A
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English (en)
Inventor
Keiji Moriyama
啓二 守山
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焦点検出光学系を構成する光学レンズにおい
て、特に湿度変化の影響を受け難くし、安定して精度の
よい焦点検出を行なえるようにする。 【構成】 撮影レンズの予定焦点面近傍にコンデンサレ
ンズ30が設けられる。このコンデンサレンズ後方で撮
影レンズの瞳10を二つの領域11,12に分割する一
対の開口41,42およびこれらに対応する一対の再結
像レンズ51,52が設けられる。撮影レンズによる像
は、この再結像レンズ系50を通り、一対の光電変換素
子列61,62上に第二次像として再形成され、その相
対位置関係よって焦点検出が行われる。このような焦点
検出光学系において一対の再結像レンズ、さらにはコン
デンサレンズが、ポリオレフィン系樹脂材等による低吸
湿性プラスチックによって形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラ等に用いて好適な
TTL位相差検出方式による焦点検出装置に関し、さら
に詳細に述べると、その周囲の環境変化、特に湿度変化
に対して適正な焦点検出を行なえる焦点検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の焦点検出装置において、焦点検
出光学系として、撮影レンズを通過した光軸上で、この
撮影レンズの予定焦点面近傍に位置して設けられるコン
デンサレンズと、このコンデンサレンズの後方で前記撮
影レンズの瞳の二つに分割された領域を通った二つの光
束を一対の光電変換素子列上に第二次像として再形成す
るための二つの開口およびこれら各開口に対応して前記
光軸に対して対称に配置された一対の再結像レンズから
なる再結像レンズ系とを備えてなるものが、従来から知
られている。
【0003】そして、このような焦点検出光学系によれ
ば、一対の光電変換素子列上に再形成される第二次像の
光量分布がずれているか否かを判断し、その相対的な位
置関係によって、前記撮影レンズの焦点検出を行なうも
のであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した焦
点検出装置における焦点検出光学系で用いられている光
学レンズは、従来一般には、アクリル樹脂材、ポリスチ
レン樹脂材、ポリカーボネート樹脂材等といた合成樹脂
材(以下プラスチックという)により射出成形等で形成
されていた。
【0005】しかしながら、上述した種類のプラスチッ
クによるレンズは、使用環境変化、特に湿度変化の影響
によって、形状が変化し、焦点検出にあたって誤差を生
じるという問題を招いてしまうものであった。すなわ
ち、上述したアクリル樹脂材等のプラスチックは吸湿
性、透湿性に富み、湿度が大きくなると膨張等を生じ、
レンズ面の曲率や光軸間隔などが変化することを避けら
れないもので、結果として焦点検出に誤差を生じてしま
うものであった。
【0006】特に、上述した焦点検出光学系において一
対の再結像レンズにおいて曲率や光軸間隔が変化する
と、光電変換素子列上での第二次像の位置が変化し、適
正な焦点検出を行なえないものであった。
【0007】また、コンデンサレンズにおいて曲率が変
化すると、瞳の分割領域の位置や面積が変化してしまう
ものであり、この場合にも焦点検出を行なううえで問題
を生じてしまうものであった。
【0008】そして、このような湿度変化に伴なうレン
ズ変形による不具合は、焦点検出といった微妙な精度を
要求される場合に、大きな問題となるもので、このよう
な湿度変化の影響を補正し得る何らかの対策を講じるこ
とが望まれている。
【0009】このような環境変化としての湿度変化に伴
なうプラスチックレンズの形状変化による焦点検出上で
の悪影響を回避するために、たとえば特開平1−92709号
公報等によって提案されている。すなわち、この従来例
では、光電変換素子列上にパターン部材光量分布を投影
し、これにより初期値を演算することで、パターン部材
光量分布を表す電気信号を抽出し、この抽出された各列
毎の電気信号の相対レベルを補正変換し、その結果とし
て各レンズを湿度変化(経時変化)による影響を補正
し、レンズを透過した光束による光量レベル差や光量分
布の形状差を解消するような構成であった。
【0010】しかしながら、上述した従来装置では、湿
度補正を行なうにあたって、初期状態との比較を行なう
手段と補正演算手段とを必要とし、これを装置内に装備
しなければならないもので、装置構造が複雑化し、装置
全体の大型化を招くばかりでなく、補正にあたっての演
算処理が複雑化するといった問題があり、これらの問題
点を一掃し得る何らかの対策を講じることが必要とされ
ている。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、湿度変化の影響を受け難く、安定した焦点
検出を精度よく行なえる焦点検出装置を得ることを目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係る焦点検出装置は、撮影レンズによる
像を、この撮影レンズの予定焦点面近傍に位置するコン
デンサレンズと、このコンデンサレンズ後方に設けられ
撮影レンズの瞳を二つの領域に分割する一対の開口およ
びこれら各開口に対応する一対の再結像レンズを有する
再結像レンズ系によって、一対の光電変換素子列上に第
二次像として再形成し、この第二次像の相対位置関係よ
り撮影レンズの焦点検出を行なう焦点検出光学系におい
て、一対の再結像レンズに、ポリオレフィン系樹脂材等
による低吸湿性プラスチックを用いたものである。
【0013】さらに、前記コンデンサレンズにも同様
に、ポリオレフィン系樹脂材等による低吸湿性プラスチ
ックを用いたものである。
【0014】
【作用】本発明によれば、焦点検出光学系における一対
の再結像レンズを、低吸湿性プラスチックにて形成して
いるため、湿度変化による曲率や光軸間隔の変化を抑制
し、湿度変化の影響を受け難くし、焦点検出装置におけ
る焦点検出を適正に行なえる。
【0015】また、本発明によれば、コンデンサレンズ
をも低吸湿性プラスチックにて形成することにより、湿
度変化による曲率変化を抑制し、装置での焦点検出精度
をより一層向上させることが可能となる。
【0016】
【実施例】図1ないし図4は本発明に係る焦点検出装置
の一実施例を説明するためのものであり、これらの図に
おいて、まず、図3を用いて焦点検出系の基本原理を、
以下に簡単に説明する。
【0017】すなわち、図中符号10は撮影レンズの射
出瞳で、この撮影レンズでの射出瞳10は、複数の領域
11,12に分割されている。20はこの撮影レンズの
予定焦点面近傍に設けられた視野マスク、30はこの視
野マスク20の背後に配置されたコンデンサレンズであ
る。
【0018】さらに、40はこのコンデンサレンズ30
の後方に設けられ前記撮影レンズ射出瞳10の二つの領
域11,12に対応する一対の開口41,42を形成す
る絞りマスク、50はこの絞りマスク40の背後に設け
られ各開口41,42に対応する一対の再結像レンズ部
51,52を有する再結像レンズで、この再結像レンズ
50の後方には、その各レンズ部51,52を透過した
光束を第二次像として再形成する一対の受光部61,6
2を有する光電変換素子列60が配置されている。な
お、図中0は撮影レンズ光軸である。
【0019】そして、上述した構成において、撮影レン
ズの射出瞳10での領域11,12を透過した光束は、
視野マスク20の近傍に第一次像を形成する。また、こ
の視野マスク20は、コンデンサレンズ30への光束を
制限し、焦点検出領域の制限を行なうようになってい
る。
【0020】さらに、コンデンサレンズ30を透過した
光束は、絞りマスク40において射出瞳10側の領域1
1,12と対応している開口41,42によって、不要
光束を制限するようになっている。そして、これら各開
口41,42を通過した光束は、再結像レンズ50のレ
ンズ部51,52により、光電変換素子列60の受光部
61,62上に第二次像として再結像され、これらの第
二次像の相対的な位置のズレ量により焦点状態の検出が
行われるようになっている。
【0021】このような基本原理に基づく焦点検出系に
おいて、湿度変化の焦点検出に対する影響を、図4を示
している。
【0022】これを簡単に説明すると、まず、初期状態
での光電変換素子列60(受光部61,62)への光束
の到達位置は、図4中61A,61B;62A,62B
に示すようになる。ここで、それぞれのA,Bは各々第
一次像面で同一の点を通過した光束で、61A−62
A,61B−62Bは等間隔となっている。また、ここ
では、再結像レンズ50の取付けの際の位置決めを図中
下端、つまりこの再結像レンズ50のブロック下端を固
定端としている。
【0023】ところで、このような状態において、湿度
(含有水分量)変化で膨張による形状変化が生じて、再
結像レンズ50の後面からの光束の射出角度が固定端か
ら遠い側に変わり、光電変換素子列60の受光部61,
62への光束の到達位置が、上述した位置から、61
a,61b;62a,62bへと変化する。この光束到
達位置の変化量は、固定端から遠い程大きいので、61
a−62a,61b−62bの間隔が異なってしまい、
焦点検出に影響を与えることになるものであった。
【0024】このため、本発明によれば、たとえば図1
および図2に示されるように、撮影レンズによる像を、
この撮影レンズ10の予定焦点面近傍に位置するコンデ
ンサレンズ30と、このコンデンサレンズ30後方に設
けられ撮影レンズの射出瞳10を二つの領域11,12
に分割する視野マスク40の一対の開口41,42およ
びこれら各開口41,42に対応する再結像レンズ50
における一対の再結像レンズ部51,52を有する再結
像レンズ系によって、一対の光電変換素子列61,62
上に第二次像として再形成し、この第二次像の相対位置
関係より撮影レンズの焦点検出を行なう少なくとも一つ
以上(この例では二つ)の焦点検出光学系を有する焦点
検出装置において、前記一対のレンズ部51,52を有
する再結像レンズ50を、ポリオレフィン系樹脂材等に
よる低吸湿性プラスチックを用いて形成したところに特
徴を有している。
【0025】さらに、これと同様に、前記コンデンサレ
ンズ30をも、ポリオレフィン系樹脂材等による低吸湿
性プラスチックを用いて形成するようにしてもよい。
【0026】すなわち、このような構成によれば、焦点
検出光学系における一対の再結像レンズ50(51,5
2)、さらにはコンデンサレンズ30を、低吸湿性プラ
スチックにて形成しているため、湿度変化による曲率や
光軸間隔の変化を抑制し、湿度変化の影響を受け難く
し、焦点検出装置における焦点検出を適正に行なえるこ
とになる。
【0027】ここで、上述した図1は撮影レンズの光軸
0を中心に含む水平方向と垂直方向とに二つの光学系を
配置した場合を示している。
【0028】すなわち、水平方向の光学系は、射出瞳1
0の領域11,12、視野マスク20の焦点検出領域
(2−H)、コンデンサレンズ30、絞りマスク40の
開口41,42、再結像レンズ50のレンズ部51,5
2、光電変換素子列60の受光部61,62によって構
成されている。また、垂直方向の光学系は、水平方向と
同様に、射出瞳10の領域13,14、視野マスク20
の焦点検出領域(2−V)、コンデンサレンズ30、絞
りマスク40の開口43,44、再結像レンズ50のレ
ンズ部53,54、さらに光電変換素子列60の受光部
63,64によって構成されている。
【0029】ただし、視野マスク20の焦点検出領域
(2−H)>(2−V)、さらに絞りマスク40におけ
る対をなす開口41,42と43,44との形状は異な
っている。また、図面において水平方向をX、垂直方向
をY、撮影レンズ光軸方向をZとしている。
【0030】図2は上述した図1におけるX−Z平面で
の断面図であり、視野マスク20(焦点面)とコンデン
サレンズ30との間に赤外カットフィルタ70を介在さ
せるとともに、再結像レンズ50と光電変換素子列60
との間にカバーガラス80を介在させた場合を示してい
る。
【0031】また、絞りマスク40の各開口41,42
の中心に対して、対応する再結像レンズ50のレンズ部
51,52の光軸は、撮影レンズ光軸0より遠い方向に
ずれている。そして、このような構成にすると、焦点検
出領域(2−H)を広く設定することが可能となる。
【0032】なお、ここでは、水平方向の光学系(X−
Z平面での断面)のみ示しているが、垂直方向の光学系
(Y−Z平面での断面)に関しても同一の配置、形状を
有していることは言うまでもない。
【0033】以上の構成における焦点検出装置におい
て、上述したように光学レンズ40、さらに30に、低
吸湿性プラスチックを用いた理由を、以下に詳述する。
【0034】一般に、湿度による形状変化等は、材質中
の含有水分量によって決まる。したがって、低吸湿性材
料を用いれば、湿度の影響は小さくすることができる。
ところで、光学系に用いる材料のうち、最も低吸湿のも
のは当然ガラスであるが、ガラスは射出成形には不向き
で、光学系の大型化や製造工程の複雑化を招いてしま
う。
【0035】このため、本発明によれば、まず、対をな
すレンズ部51,52;53,54を有する再結像レン
ズ50に、低吸湿性プラスチックを用いることにより、
再結像レンズ50(51,52;53,54)の光軸間
隔変化等による光電変換素子列60(61,62;6
3,64)上の第2次像の位置変化を抑え、湿度による
焦点検出誤差の発生を抑えている。
【0036】さらに、コンデンサレンズ30にも同様
に、低吸湿性プラスチックを用いることにより、撮影レ
ンズ射出瞳10の分割領域11,12;13,14の位
置、面積の変化を抑え、光量分布を安定させるととも
に、焦点検出光束に残存する諸収差の増大を抑えてい
る。
【0037】ここで、これらの再結像レンズ50やコン
デンサレンズ30としては、従来から湿度対策としてポ
リカーボネートやスチレン系樹脂材といった比較的低吸
湿のプラスチック材料が用いられることもあったが、こ
れらの樹脂材は複屈折が大きいことや、分散が大きいた
めに色収差が過大に発生する等といった欠点を避けられ
ないものであった。
【0038】そこで、本発明によれば、低吸湿性プラス
チックとしてポリオレフィン系樹脂材を用いている。す
なわち、このようなポリオレフィン系樹脂材は、吸湿
率、透湿率が、従来用いられていたポリカーボネートや
スチレン系樹脂材よりも遥かに小さく、また複屈折およ
び分散もアクリル系樹脂材並みに小さいという特性を有
しているもので、これを利用することにより、湿度変化
に対して影響を受け難いものとし得ることになる。
【0039】そして、このようなポリオレフィン系樹脂
材による低吸湿性プラスチックを用いてなる本発明によ
れば、湿度変化の影響を受け難くし、従来用いられてい
た比較的低吸湿性プラスチック材料による欠点を回避し
た焦点検出装置を得ることを可能としているものであ
る。
【0040】ところで、このような低吸湿性プラスチッ
クとしてのポリオレフィン系樹脂材は、従来のポリカー
ボネートやスチレン系樹脂材よりも屈折率が低いため
に、光学系をきわめて小型に構成したり、再結像倍率
(撮影レンズによる像と第二次像との間の結像倍率)を
小さくして、より第二次像を縮小すると、レンズの曲率
半径が過剰に小さくなり、収差が過大に発生して焦点検
出の精度に影響を及ぼしてしまう。
【0041】また、従来のアクリル系樹脂材に比べて分
散が大きいために、光学系を大型に構成すると、色収差
も拡大されて過大となり、焦点検出精度に影響を与えて
しまう。
【0042】したがって、本発明による低吸湿性プラス
チックとしてポリオレフィン系樹脂材を用いた光学レン
ズを、再結像レンズ50あるいはコンデンサレンズ30
に用いてなる焦点検出光学系は、以下の条件を満足して
いることが好ましい。
【0043】−1.5<TL/f<1.2 ‥‥ ただし、TLは光学系の全長(つまり撮影レンズによる
像から光電変換素子列までの長さ)、fはコンデンサレ
ンズ30と再結像レンズ50との合成焦点距離である。
【0044】そして、このような式において、下限を
越えると、光学系の全長が大きくなり、色収差が過大に
発生するとともに、再結像倍率が過小となり、焦点検出
精度に影響を及ぼす収差の発生が著しくなる。また、上
限を越えると、光学系の全長が小さくなるために、レン
ズの曲率半径がきわめて小さくなり、収差が過大に発生
して焦点検出の精度が劣化してしまうので、充分な焦点
検出領域を確保することが難しくなってしまうものであ
り、上記式を満足することが望まれる。
【0045】以上の条件を考慮したうえで得られた第1
のレンズデータ例を、以下の表1に示している。
【0046】
【表1】
【0047】ここで、この例は、*印を付けた再結像レ
ンズ50(51,52;53,54)に、ポリオレフィ
ン系樹脂材を使用した場合を示している。なお、倍率
(撮影レンズの像〜第二次像)β=−0.26であり、
さらにTL/f=0.16である。
【0048】また、r5 の非球面形状は、次式「数1」
(X−Z断面)に従う(レンズ光軸0に対して回転対称
である)。
【0049】
【数1】
【0050】ただし、中心部曲率R0 =−17.816
2、円錐曲線定数κ=+1.20、非球面係数C4 =+
0.2897×10-3、C6 =+0.1707×10-5
である。また、絞り開口の中心軸のシフト量(各開口4
1,42;43,44の中心軸〜主光軸)ΔA =0.8
08、再結像レンズ50の光軸でのシフト量(各レンズ
光軸〜主光軸)ΔL =0.9である。
【0051】一方、全長を長くした場合の第2のレンズ
データ例を、以下の表2に示している。
【0052】
【表2】
【0053】ここで、この例は、上述した第1のデータ
例と同様に、*印を付けた再結像レンズ50(51,5
2;53,54)に、ポリオレフィン系樹脂材を使用し
た場合を示している。なお、倍率(撮影レンズの像〜第
二次像)β=−0.26であり、さらにTL/f=−
0.52である。
【0054】また、r5 の非球面形状は、次式「数2」
(X−Z断面)に従う(レンズ光軸0に対して回転対称
である)。
【0055】
【数2】
【0056】ただし、中心部曲率R0 =−20.885
4、円錐曲線定数κ=+1.20、非球面係数C4 =+
0.71803×10-4、C6 =+0.6244×10
-6である。また、絞り開口の中心軸のシフト量(各開口
41,42;43,44の中心軸〜主光軸)ΔA =1.
377、再結像レンズ50の光軸でのシフト量(各レン
ズ光軸〜主光軸)ΔL =1.46である。
【0057】他方、上述した第1および第2のレンズデ
ータ例での再結像レンズ50に加えて、コンデンサレン
ズ30にも低吸湿性プラスチックを用いた場合の第3の
レンズデータ例を、以下の表3に示している。
【0058】
【表3】
【0059】ここで、この例は、上述した第1、第2の
データ例とは異なり、*印を付けた再結像レンズ50
(51,52;53,54)とコンデンサレンズ30と
に、ポリオレフィン系樹脂材を使用した場合である。な
お、倍率(撮影レンズの像〜第二次像)β=−0.22
であり、さらにTL/f=0.08である。
【0060】また、r5 の非球面形状は、次式「数3」
(X−Z断面)に従う(レンズ光軸0に対して回転対称
である)。
【0061】
【数3】
【0062】ただし、中心部曲率R0 =−19.05
2、円錐曲線定数κ=+1.20、非球面係数C4 =+
0.3459×10-3、C6 =+0.1943×10-5
である。また、絞り開口の中心軸のシフト量(各開口4
1,42;43,44の中心軸〜主光軸)ΔA =0.7
35、再結像レンズ50の光軸でのシフト量(各レンズ
光軸〜主光軸)ΔL =0.8である。
【0063】なお、上述した第1、第2および第3のレ
ンズデータ例は、図1に示した焦点検出装置における光
学系を基にしている。
【0064】しかし、これに限定されず、焦点検出装置
としては、たとえば図5に示したように、撮影レンズの
光軸0を中心に含む水平方向と垂直方向の二つの光学系
を配置し、さらに撮影レンズの光軸0を焦点検出領域に
含まない光学系を複数対(図示の例では3対)配置した
場合にあっても、同様に適用し得るもので、要するに上
述した光学系を一つ以上有する焦点検出装置に適用可能
であることは言うまでもない。
【0065】すなわち、本発明は、上述した図1や図5
に示した光学系構造に限定されず、焦点検出装置におい
て種々の光学系の配列、配置を採用したものであっても
適用して効果を発揮し得るものである。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る焦点検
出装置によれば、撮影レンズによる像を、この撮影レン
ズの予定焦点面近傍に位置するコンデンサレンズと、こ
のコンデンサレンズ後方に設けられ撮影レンズの瞳を二
つの領域に分割する一対の開口およびこれら各開口に対
応する一対の再結像レンズを有する再結像レンズ系によ
って、一対の光電変換素子列上に第二次像として再形成
し、この第二次像の相対位置関係より撮影レンズの焦点
検出を行なう焦点検出光学系において、一対の再結像レ
ンズ、さらにはコンデンサレンズに、ポリオレフィン系
樹脂材等による低吸湿性プラスチックを用いるようにし
たので、簡単な構造にもかかわらず、焦点検出光学系に
おける一対の再結像レンズやコンデンサレンズに対して
の湿度変化の影響、つまりレンズ曲率や光軸間隔の変化
を必要かつ充分に抑制し、湿度変化の影響を受け難く
し、焦点検出装置における焦点検出を精度よく安定して
行なえるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る焦点検出装置の一実施例を示す焦
点検出光学系の配列状態を示す概略分解斜視図である。
【図2】図1におけるX−Z平面での概略断面図であ
る。
【図3】焦点検出系の基本原理を示す概略図である。
【図4】湿度変化の焦点検出に対する影響を説明するた
めの概略図である。
【図5】本発明を適用し得る焦点検出装置の別の実施例
を示す焦点検出光学系の概略分解斜視図である。
【符号の説明】
0 撮影レンズ光軸 10 撮影レンズの射出瞳 11 射出瞳の領域 12 射出瞳の領域 13 射出瞳の領域 14 射出瞳の領域 20 視野マスク 30 コンデンサレンズ 40 絞りマスク 41 開口 42 開口 43 開口 44 開口 50 再結像レンズ 51 レンズ部(再結像レンズ部) 52 レンズ部(再結像レンズ部) 53 レンズ部(再結像レンズ部) 54 レンズ部(再結像レンズ部) 60 光電変換素子列 61 受光部(光電変換素子列) 62 受光部(光電変換素子列) 63 受光部(光電変換素子列) 64 受光部(光電変換素子列)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズによる像を、この撮影レンズ
    の予定焦点面近傍に位置するコンデンサレンズと、この
    コンデンサレンズの後方に設けられ前記撮影レンズの瞳
    を二つの領域に分割する一対の開口およびこれら各開口
    に対応する一対の再結像レンズを有する再結像レンズ系
    によって、一対の光電変換素子列上に第二次像として再
    形成し、この第二次像の相対位置関係より、前記撮影レ
    ンズの焦点検出を行なう焦点検出光学系を有する焦点検
    出装置において、 前記一対の再結像レンズに、低吸湿性プラスチックを用
    いたことを特徴とする焦点検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の焦点検出装置において、
    焦点検出光学系を構成するコンデンサレンズに、低吸湿
    性プラスチックを用いたことを特徴とする焦点検出装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の焦点検出
    装置において、 低吸湿性プラスチックとして、ポリオレフィン系樹脂材
    を用いたことを特徴とする焦点検出装置。
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