JPH0510662U - 融雪装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 積雪を融雪水で消雪するに際してより効果的
に行う融雪装置を提供する。 【構成】 任意個所に持ち運び設置できる配水管１を、
この配水管１に縦長のラッパ状の放出口を有するスプリ
ンクラー２を付設し、配水管１内に融雪水と共に高圧空
気を供給すると共に、融雪水を予めコンプレッサー駆動
用エンジンの排熱を利用して暖めておく。従って暖めら
れた融雪水は縦状の水塊となって散水されることにな
り、スプリンクラー２近傍から遠くまで消雪することが
できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案は屋根への降雪や、地表面の積雪を融かす融雪装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

屋根の積雪は、所定量以上となると家屋の崩壊を招くので、雪降ろしと称され る屋根積雪の除雪が必要となる。この雪降ろし作業は非常に重労働であり且つ危 険である。そこで従前より屋根の積雪を融かす種々の手段が提案されているが、 本考案は屋根面その他に散水することで融雪を行う方式のものである。 この種のものは実公昭４２−７７３３号、並びに実開昭６０−１６１２２４号 等に示されているように屋根面上に融雪水を散水するのみである。

【０００３】 単に屋根面に融雪水を散水する手法を採用すると、積雪がなく降雪中に散水す ると散水量に比して融雪される対象物自体が少ないので、散水の無駄が生ずる。 逆に積雪が多い場合は、雪を融かして融雪水が屋根より落下せずまだ融けていな い雪に含まれてしまい、散水により屋根積雪重量が大きくなり逆効果となる。 そこで屋根上での融雪水の散水を高圧空気と共に行って、降雪を吹き飛ばすと 共に融雪水で消雪をなす手段を提案した（実開昭６３−１１６２号）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は屋根上での消雪や、地表面の積雪の消雪を、高圧空気と融雪水で行う 手法に於いて、更に効率的な消雪をなすべく、前記考案の改善を提案したもので ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る融雪装置は、任意の個所に設置可能とした配水管と、配水管に付 設すると共に、縦長の扁平なラッパ状放出口を有するスプリンクラーと、流路管 内に高圧空気を供給するコンプレッサーと、コンプレッサーを駆動するエンジン と、前記エンジンの排熱によって融雪水を暖めると共に配水管に融雪水を供給す る融雪水加熱供給部とを備えてなることを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

融雪水はエンジンの排熱によって温度上昇せしめると共に、高圧空気の混合に よって更に温度上昇せしめられ、スプリンクラーからの散水及び高圧空気噴射に よって、降積雪の吹き飛ばし、並びに融雪を行うものである。 特にスプリンクラーの放出口を縦扁平としているものであるため、散水が縦の 帯状塊となってスプリンクラーより近い位置も遠い位置も均等に散水され、而も 気温が低下していても、融雪水が霧状とならないので融雪水の温度低下を抑えら れるので、充分な融雪効果を得ることができる。

【０００７】

【実施例】

次に本考案の実施例について説明する。 本考案に係る融雪装置は、配水管１、スプリンクラー２、コンプレッサー３、 ポンプ４、エンジン５供給管６より構成され、配水管１は例えば建物Ａの屋根面 Ｂに配置する等消雪したい個所に設置してなり、スプリンクラー２は配水管１に 適当間隔毎付設し、放出口２１を有するもので、放出口２１は特に縦長の扁平な ラッパ形状としているものである。コンプレッサー３は配水管１内に高圧空気を 吹き込むものであり、ポンプ４は配水管１に供給管６を介して融雪水ａを供給す るもので、特に地下水を用いるときや、水圧を高めたいときに採用する。更にコ ンプレッサー３及びポンプ４はエンジン５で駆動され、エンジンの冷却部や排気 部に熱処理器５１を付設し、ポンプ４から配水管１への供給管（融雪水加熱供給 部）６をこの熱交換器５１に通す。

【０００８】 而して配水管１に熱交換器５１を通って加熱された融雪水ａが供給されると共 にコンプレッサー３で圧縮された高圧空気が供給され、この圧縮によって温度上 昇した高圧空気によって更に融雪水ａが暖められる。この暖められた融雪水ａが 放出口２１より高圧空気によって縦長の帯状水塊となって噴射されると共に、放 出口２１が回転する。

【０００９】 従って配水管１を屋根や例えば車庫の前等の屋根以外の消雪を必要とする個所 に設置して、本考案装置を降雪時に作動せしめると、融雪水はスプリンクラー近 傍から遠くは離れた位置まで散水されるので、広い範囲にわたって降雪は暖めら れた融雪水で融かされることになり、更に高圧空気で降雪を吹き飛ばすことにな る。

【００１０】

【考案の効果】

本案は以上のように降雪に対して、暖めた融雪水をコンプレッサーで圧縮した 高圧空気と共に縦長の帯状水塊として噴射せしめて融雪するようにしたもので、 単に散水するものに比して使用水量が少なくすむと共に、散水の融雪水の低温化 が防止されると共に散水の範囲が広くなってより効果的な消雪を行うことができ たものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の使用状態を示す斜視図である。

【図２】全体の機構を示す簡略図である。

【図３】スプリンクラーの拡大斜視図である。

【符号の説明】

１ 配水管 ２ スプリンクラー ２１ 散出口 ３ コンプレッサー ４ ポンプ ５ エンジン ５１ 熱交換器 ６ 供給管（融雪水加熱供給部）

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 任意の個所に設置可能とした配水管と、
   配水管に付設すると共に、縦長の扁平なラッパ状放出口
   を有するスプリンクラーと、配水管内に高圧空気を供給
   するコンプレッサーと、コンプレッサーを駆動するエン
   ジンと、前記エンジンの排熱によって融雪水を暖めると
   共に配水管に融雪水を供給する融雪水加熱供給部とを備
   えてなることを特徴とする融雪装置。