JPH05106506A - 内燃機関用シリンダヘツド - Google Patents

内燃機関用シリンダヘツド

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JPH05106506A
JPH05106506A JP26918291A JP26918291A JPH05106506A JP H05106506 A JPH05106506 A JP H05106506A JP 26918291 A JP26918291 A JP 26918291A JP 26918291 A JP26918291 A JP 26918291A JP H05106506 A JPH05106506 A JP H05106506A
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JP
Japan
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low thermal
cylinder head
internal combustion
combustion engine
cast iron
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Withdrawn
Application number
JP26918291A
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English (en)
Inventor
Shiyousaku Gouji
庄作 郷治
Yukio Miyairi
由紀夫 宮入
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 常温において低熱伝導セラミックス部材に発
生する応力が低く、各部材間の結合部分の機械加工を行
わずに製作可能で、製造工程が少なく、低コストであ
り、しかも充分な結合強度を高温においても有する内燃
機関用シリンダヘッドを得る。 【構成】 内燃機関用シリンダヘッドは、排気ポート2
をチタン酸アルミニウム部材3で構成し、その外周側を
低熱膨張合金4で略等肉厚形状に鋳ぐるみ、さらにその
外周側をねずみ鋳鉄あるいは球状黒鉛鋳鉄5で鋳ぐるん
で構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用シリンダヘッ
ドに係り、更に詳しくは、高温においても高い接合強度
を有し、かつ低温においても低熱伝導セラミックス部材
に発生する応力が低くて強度信頼性が高く、しかも製造
工程が単純で低コスト化の可能な低熱伝導セラミックス
製排気ポートを有する内燃機関用シリンダヘッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、セラミックスの有する優れた耐熱
性、耐摩耗性、軽量性、断熱性等を利用した機械構造部
品の研究開発が盛んに行われている。一方、セラミック
材料の多くは金属に比較して脆いため、セラミック材料
単独で機械構造部品として用いることは困難な場合が多
く、従って一般的には金属との複合体の形として用いる
ことが知られている。従来より内燃機関用シリンダヘッ
ドにおいても、断熱性の向上による熱損失の低減を目的
として低熱伝導セラミックス製の排気ポートを固定する
ことが行われており、この場合には、低熱伝導セラミッ
クス部材を直接あるいはセラミックウール等の中間材を
介して通常の鋳鉄で鋳ぐるんでいた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、低熱伝導セラミックスは熱膨張係数が非常に小さ
く、しかも低強度であるため、熱膨張係数が大きい通常
の鋳鉄で鋳ぐるむと、低熱伝導セラミックス部材に過大
な応力が発生して破壊するという問題があった。また、
中間材を介して鋳ぐるむ方法では、長時間の使用でガタ
あるいは剥離等の発生が問題となるため適切な材料の選
択が困難であった。
【0004】本発明は、上記のような従来の問題を解決
して、常温において低熱伝導セラミックス部材に発生す
る応力が低く、かつ、各部材間の結合部分の機械加工を
行わずに製作可能で、製造工程が少なく低コストであ
り、しかも充分な強度信頼性を有する内燃機関用シリン
ダヘッドを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そしてその目的は、本発
明によれば、排気ポートを低熱伝導セラミックス部材で
構成し、該低熱伝導セラミックス部材の外周側を低熱膨
張合金で略等肉厚形状に鋳ぐるむとともに、さらに該低
熱膨張合金の外周側を鋳鉄で鋳ぐるんだことを特徴とす
る内燃機関用シリンダヘッドにより達成することができ
る。
【0006】
【作用】本発明の内燃機関用シリンダヘッドは、排気ポ
ートを低熱伝導セラミックスで構成し、その外周側を低
熱膨張合金で略等肉厚形状に鋳ぐるみ、更にその外周側
をねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄の如き通常の鋳鉄によ
って鋳ぐるむことにより製作される。
【0007】以下、本発明を詳しく説明する。本発明の
内燃機関用シリンダヘッドは、その複合構造の中に、好
ましくは、室温〜400℃の熱膨張係数が3.5×10
-6/℃〜9.0×10-6/℃の範囲にある低熱膨張合金
によりチタン酸アルミニウムを鋳ぐるんだ部分を有す
る。
【0008】本発明で用いる低熱伝導セラミックスとし
ては、チタン酸アルミニウム、チタン酸アルミニウムと
ムライトの複合体、ムライト等が挙げられ、低熱伝導セ
ラミックスの熱伝導率は0.02cal/cm・sec・℃以下
が好ましく、0.003cal/cm・sec・℃以下であれば
更に好ましい。また、本発明で用いる低熱膨張合金とし
ては、例えば重量比で、C 0.3〜2.0%、Ni
25〜32%、Co 12〜20%、Si 0.3〜
2.0%、Nb 0.2〜0.8%、Mg又はCa
0.01〜0.2%、Mn 1.0%以下、残部は不純
物を含むFeの組成を有し、室温〜400℃の熱膨張係
数が3.5×10-6〜5.5×10-6/℃である合金、
あるいは重量比でC 0.8〜3.0%、Ni 30〜
34%、Co 4.0〜6.0%、Si 1.0〜3.
0%、Mn 2.0%以下、硫黄 1.0%以下、リン
1.5%以下、Mg1.0%以下、残部は不純物を含
むFeの組成を有し、室温〜400℃の熱膨張係数が約
9×10-6/℃以下、室温〜200℃の熱膨張係数が約
2×10-6〜3×10-6/℃である合金が望ましい。
【0009】上記組成の合金の使用が望ましい理由は、
これらの合金では凝固時に黒鉛(密度約2g/cm3
が液体金属(密度約8g/cm3)から析出して凝固収
縮が低減し、温度低下により常温に至るまでの全収縮
が、インバー合金やコバールなどの低熱膨張合金より小
さいこと、また、上記組成の低膨張合金以外の金属で
は、通常の鉄系材料より熱膨張係数が低熱伝導セラミッ
クスに近く、かつ鋳ぐるみが可能であるという上記組成
の低熱膨張合金のような好適な特性を有さないからであ
る。
【0010】本発明において、低熱伝導セラミックス部
材の厚さと、そのまわりに鋳ぐるむ低熱膨張合金の厚さ
の関係としては、低熱伝導セラミックス部材の平均的な
厚さより鋳ぐるむ合金の平均的厚さの方が薄いことが望
ましい。このような厚さの関係が望ましい理由は、低熱
膨張合金といえども熱膨張係数の広範囲の温度領域の平
均値はやはり低熱伝導セラミックスの熱膨張係数よりも
大きく、鋳ぐるみ後の冷却時に低熱伝導セラミックス部
材内に熱膨張係数の差による応力が発生し、低熱伝導セ
ラミックスが薄すぎるとこの応力が大きくなりすぎて低
熱伝導セラミックスが破壊するからである。同様の理由
により低熱伝導セラミックス部材及び合金部材に発生す
る応力をFEM解折等により把握し、応力が充分に小さ
くなるように設計すると更に好ましい。
【0011】低熱伝導セラミックスを低熱膨張合金で鋳
ぐるむ際は、注湯時に熱衝撃により低熱伝導セラミック
スが破壊することがないよう、低熱伝導セラミックス部
材の耐熱衝撃温度を考慮して低熱伝導セラミックス部材
を予加熱して低熱伝導セラミックスと金属溶湯との温度
差を小さくしておくことが好ましい。この理由から低熱
伝導セラミックス部材を約600℃以上に予加熱してお
くことが望ましく、約800℃以上に予加熱すれば更に
好ましい。低熱伝導セラミックス部材の予加熱に際して
は、低熱伝導セラミックスを鋳型にセットした状態で鋳
型とともに予加熱することが作業能率上、さらには低熱
伝導セラミックスが冷えてしまうのを防止する観点から
好ましく、また鋳型としては高温に耐えるセラミック鋳
型を用いることが好ましい。
【0012】さらに鋳ぐるみにおいては、低熱伝導セラ
ミックスと合金との密着性を良くするため溶湯を鋳型に
注湯した直後より溶湯を加圧するか、または鋳型内部を
吸引、減圧することが好ましい。鋳造後は、焼鈍炉にて
徐冷し、特に400℃〜600℃において保持時間を長
くとることが鋳物の応力除去に有効である。冷却が早す
ぎると熱膨張差による応力のために低熱伝導セラミック
スの破損又は剥離を生ずる。
【0013】次に、上記によって得られた低熱伝導セラ
ミックスと低熱膨張合金複合体の外周側を、さらにねず
み鋳鉄、球状黒鉛鋳鉄などの通常の鋳鉄で鋳ぐるむ。そ
の理由は、上記の低熱膨張合金は高価であるため、該合
金の使用量を必要最小限にとどめるためである。更に、
該合金層が低熱伝導セラミックス製排気ポートと鋳鉄の
間の中間材として機能し、鋳鉄で鋳ぐるむ際の排気ポー
トに発生する応力を低減する効果がある。
【0014】本発明で用いる鋳鉄としては、特にその種
類を限定するものではなく通常のものを用いることがで
きるが、表1に示すような組成を有し、室温〜500℃
の熱膨張係数が11.0×10-6/℃〜13.5×10
-6/℃であるねずみ鋳鉄あるいは球状黒鉛鋳鉄が好まし
い。
【0015】
【表1】
【0016】
【実施例】以下、図示の実施例に基づき本発明を更に詳
しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるも
のではない。図1は、本発明のディーゼルエンジン用シ
リンダヘッドの一例を示す断面概要図である。図1に示
すように、ディーゼルエンジンのシリンダヘッド本体1
に設けられている排気ポート2を管状のチタン酸アルミ
ニウム部材3で構成するとともに、その外周側を低熱膨
張合金4で略等肉厚形状に鋳ぐるみ、さらに低熱膨張合
金4の外周側(即ち、シリンダヘッド本体1)をねずみ
鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄5で鋳ぐるんで構成することに
より、ディーゼルエンジン用シリンダヘッドを製作し
た。なお、6はバルブガイド、7はバルブシートを示
す。
【0017】上記によって得られたシリンダヘッドにお
いては、常温においてチタン酸アルミニウム部材に発生
する応力が低く、従来の固定方法にみられるようなチタ
ン酸アルミニウム部材の破壊は皆無であり、長時間の使
用後においてもガタあるいは剥離等の問題は皆無であっ
た。また、各部材間の結合部分の機械加工を要せず、製
造工程が少なく、充分な強度を有していることを確認し
た。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内燃機関
用シリンダヘッドによれば、常温において低熱伝導セラ
ミックス部材に発生する応力が低く、低熱伝導セラミッ
クス部材の破壊は認められず、かつ、低熱伝導セラミッ
クス、合金・鋳鉄の結合部の機械加工を行わずに製作可
能なため、作業工程が少なく、低コストであり、しかも
充分な結合強度を高温においても有する内燃機関用シリ
ンダヘッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディーゼルエンジン用シリンダヘッド
の一例を示す断面概要図である。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジンのシリンダヘッド本体 2 排気ポート 3 チタン酸アルミニウム部材 4 低熱膨張合金 5 ねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄 6 バルブガイド 7 バルブシート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ポートを低熱伝導セラミックス部材
    で構成し、該低熱伝導セラミックス部材の外周側を低熱
    膨張合金で略等肉厚形状に鋳ぐるむとともに、さらに該
    低熱膨張合金の外周側を鋳鉄で鋳ぐるんだことを特徴と
    する内燃機関用シリンダヘッド。
  2. 【請求項2】 低熱伝導セラミックスがチタン酸アルミ
    ニウムである請求項1記載の内燃機関用シリンダヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】 低熱膨張合金の平均厚さを低熱伝導セラ
    ミックス部材の平均厚さよりも薄くなるように形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関用シリンダヘ
    ッド。
  4. 【請求項4】 低熱膨張合金の外周側を鋳ぐるむ鋳鉄
    が、ねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄である請求項1記載
    の内燃機関用シリンダヘッド。
JP26918291A 1991-10-17 1991-10-17 内燃機関用シリンダヘツド Withdrawn JPH05106506A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1303321C (zh) * 2002-09-27 2007-03-07 本田技研工业株式会社 缸盖及其成形用模具装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1303321C (zh) * 2002-09-27 2007-03-07 本田技研工业株式会社 缸盖及其成形用模具装置

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Effective date: 19990107