JPH05104140A - 多条帯板の巻取り装置 - Google Patents

多条帯板の巻取り装置

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JPH05104140A
JPH05104140A JP29837291A JP29837291A JPH05104140A JP H05104140 A JPH05104140 A JP H05104140A JP 29837291 A JP29837291 A JP 29837291A JP 29837291 A JP29837291 A JP 29837291A JP H05104140 A JPH05104140 A JP H05104140A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多条のスリット帯板にその表面に擦り疵や押
しつけによる紋様等を生じさせることなく所定の巻取り
張力を確実に付与することができ、しかも、巻取り装置
の前方に張力付与装置やたるみを収容するためのループ
ピットの設備を不要にして巻取り設備の簡略化を図る。 【構成】 巻取り装置1は回転駆動軸3と該回転駆動軸
3の外周に取付けられ軸芯方向に分割された複数個のリ
ング状の分割巻取胴4とから構成され、該分割巻取胴4
の内周面4aと接する前記回転駆動軸3の外周面3aに
は軸芯方向に凹溝5が形成され、内部に流体が流入され
て流体圧で膨縮する膨縮袋体6を前記凹溝5内に配設
し、膨縮する膨縮袋体6の流体圧で各分割巻取胴4の内
周面4aを押圧する分割押圧片9を前記凹溝5の表面側
に進退自在に各々配設した構成よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、幅広な帯板を該帯板
の長手方向に沿って複数条にスリッテングして多条のス
リット帯板に裁断分割した後に各スリット帯板を巻取る
多条帯板の巻取り装置に係り、特に、多条のスリット帯
板を巻取る際に、その途中に特別な設備を設けることな
く、各スリット帯板の巻太り直径の差に起因する巻取り
張力の不均衡を調整し、均一な巻取り張力を付与するこ
とのできる多条帯板の巻取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に幅広な帯板の断面は完全な平坦で
なく中央が厚く両端が薄くなっており、これをスリティ
ングすると、帯板の中央部と両端部におけるスリット後
の各スリット帯板の板厚に偏差を生じる。
【0003】そして、これらの各スリット帯板を共通の
巻取ドラムにより巻取ると、板厚の厚いスリット帯板は
薄いものより巻取り径が大きくなり、中央部と両端部に
おける各スリット帯板の巻取り速度に差が生じ、巻取ド
ラムに巻取られる各スリット帯板の巻取り張力が不均衡
となる。
【0004】その結果、巻取ドラムに巻取られた両端部
のスリット帯板は中央部に比べ柔巻きとなり、巻取ドラ
ムから抜き取ったとき、テレスコープ状になったり、楕
円状に潰れたりして、巻戻し或いは運搬等が不可能な状
態になる欠点があった。
【0005】このため、一般にスリッテングして多条の
スリット帯板に裁断分割する設備においては、巻太り直
径の差を補正するために、たるみの出始めをスリット帯
板にスペーサと称する小片を装入して巻太り直径の差を
吸収したり、スリット帯板を巻取り装置に供給する途中
に巻取り張力を付与する装置が設けられていて、多条の
スリット帯板はこの装置で所定の巻取り張力が付与され
た後、共通の巻取ドラムで巻取られている。
【0006】このような巻取り張力を付与する装置とし
て、例えば、特公昭51−35458号公報や特開昭5
6−136748号公報等が知られている。
【0007】特公昭51−35458号公報に示された
装置は、スリッテングした多条のスリット帯板を巻取る
前に方眼状のスリットを刻設した弾性体表面を持つ調整
ロールに接触させて、調整ロールに作用するブレーキ力
により巻取り張力を発生させ、各条の張力変動を自動的
に調節することができるようになっている。
【0008】また、特開昭56−136748号公報に
示された装置は、エンドレスベルトを利用したものであ
って、上下に配置されたエンドレスベルトの相対向する
外側表面の間にスリッテングした多条のスリット帯板を
通し、エンドレスベルトの内側表面を摩擦片で押圧して
上下のエンドレスベルトをスリット帯板の表裏面に押し
付け圧着させ、移動するスリット帯板と一体となってエ
ンドレスベルトを回動させるようにして、摩擦片とエン
ドレスベルトの内側表面との間の滑りによる摩擦力でス
リット帯板に巻取り張力を付与することができるように
なっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多条の
スリット帯板を巻取る前に張力付与装置を設けるときに
は、多条のスリット帯板の表面に摩擦片等を接触させて
巻取り張力を制御しているので、帯板の材質や表面処理
の種類によっては擦り疵や押しつけによる紋様等が生じ
て、品質を損なうことがある。
【0010】防錆油などが塗布されている帯板では、摩
擦係数が小さいので摩擦力による巻取り張力を与えにく
く、又油気の状態により摩擦係数がばらつき巻取り張力
が不安定になりがちである。
【0011】また、帯板の幅方向の厚さは必ずしも均一
ではないので、スリッテングして多条のスリット帯板に
分割したものを共通の巻取りドラムで巻取ると各条の巻
太り直径に差ができて、それに伴って各条の巻取り長さ
に差が出てきて或る条で大きなたるみを生じることがあ
る。
【0012】そして、このたるみを収容するために、図
4に図示するように、張力付与装置51の前方にたるみ
を収容するためのループピット52を設ける必要があ
り、その結果、設備面積が増え巻取り設備も複雑になる
等の問題点があった。
【0013】この発明は、上記のような課題に鑑み、そ
の課題を解決すべく創案されたものであって、その目的
とするところは、多条のスリット帯板にその表面に擦り
疵や押しつけによる紋様等を生じさせることなく所定の
巻取り張力を確実に付与することができ、しかも、巻取
り装置の前方に張力付与装置やたるみを収容するための
ループピットの設備を不要にして巻取り設備の簡略化を
図ることのできる多条帯板の巻取り装置を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めにこの発明は、幅広な帯板を該帯板の長手方向に沿っ
て複数条にスリッテングして多条のスリット帯板に裁断
分割した後に各スリット帯板を巻取胴に巻取る巻取り装
置において、前記巻取り装置は回転駆動軸と該回転駆動
軸の外周に取付けられた前記巻取胴とを有し、該巻取胴
は軸芯方向に分割された複数個のリング状の分割巻取胴
から構成され、該分割巻取胴の内周面と接する前記回転
駆動軸の外周面には軸芯方向に凹溝が形成され、内部に
流体が流入されて流体圧で膨縮する膨縮袋体を前記凹溝
内に配設し、膨縮する膨縮袋体の流体圧で各分割巻取胴
の内周面を押圧する分割押圧片を前記凹溝の表面側に進
退自在に各々配設し、前記回転駆動軸の回転トルクは膨
縮する膨縮袋体の流体圧により各分割巻取胴の内周面を
押圧する各分割押圧片を介して各分割巻取胴に伝達され
る構成よりなるものである。
【0015】ここで、好ましい態様として、膨縮袋体と
各分割押圧片との間には、各分割押圧片を定着するホル
ダーが配設されているのがよい。
【0016】
【作用】以上のような構成を有するこの発明は、次のよ
うに作用する。幅広な帯板を該帯板の長手方向に沿って
複数条にスリッテングして多条のスリット帯板に裁断分
割した後の各スリット帯板を各分割巻取胴に巻取るため
に、巻取り装置の回転駆動軸を回転させると、回転駆動
軸の回転トルクは各分割巻取胴の内周面を膨縮袋体の流
体圧により押圧する分割押圧片を介して各分割巻取胴に
伝達され、分割巻取胴は分割押圧片及び膨縮袋体を介し
て回転駆動軸と一体となって回転してスリット帯板を巻
取り始める。
【0017】その後、或る程度スリット帯板を巻取り、
各スリット帯板の板厚差に起因して、巻取り径に差が出
始めると、巻取り径の大きさに比例して巻取り表面上の
周速度は速くなり、巻取り径の大きい箇所のスリット帯
板に作用する巻取り張力は巻取り径の小さい箇所のスリ
ット帯板に作用する巻取り張力より大きくなる。
【0018】このとき、スリット帯板に作用する張力に
より、各分割巻取胴には分割巻取胴の回転方向と逆方向
に抵抗トルクが生じる。この抵抗トルクの大きさはスリ
ット帯板に作用する張力に比例して大きくなるので、巻
取り径の大きい分割巻取胴の抵抗トルクは大きくなる。
【0019】そして、回転駆動軸から膨縮袋体及び分割
押圧片を介して伝達される回転トルクよりも抵抗トルク
が大きくなると、その箇所の分割巻取胴は回転駆動軸と
一体になって回転せず、分割巻取胴は分割押圧片との間
で大きなすべりを生じながら回転するので、平均巻取り
速度は小さくなる。
【0020】その一方で、巻取り径が小さい分割巻取胴
では、抵抗トルクが巻取り径の大きい分割巻取胴より小
さいので、すべる割合は小さく平均巻取り速度は大き
い。これにより、巻取り直径は略同じ大きさになり、各
スリット帯板に略均一な巻取り張力を付与することが可
能となる。
【0021】
【実施例】以下、図面に記載の実施例に基づいてこの発
明をより具体的に説明する。ここで、図1は多条帯板の
巻取り装置の上半分が断面、下半分が外面からなる部分
断面外面図、図2は多条帯板の巻取り装置の軸芯方向の
断面図である。
【0022】図において、巻取り装置1は幅広な帯板2
を該帯板2の長手方向に沿って複数条にスリッテングし
て多条のスリット帯板2aに裁断分割した後に各スリッ
ト帯板2aを巻取る装置で、巻取り装置1には回転駆動
軸3と該回転駆動軸3の外周に取付けられた複数個の分
割巻取胴4が要部として含まれている。
【0023】前記分割巻取胴4はその外周面にスリット
帯板2aが直接巻かれるものであり、一般にリング状の
内筒体と該内筒体の外周に取付けられた拡縮胴片から構
成されるが、内筒体と拡縮胴片はこの発明の要旨に直接
関係ないので図面上では省略している。
【0024】分割巻取胴4の分割数はスリット帯板2a
の幅の大きさにより適宜変更して調整される。また、各
分割巻取胴4の側面には隣接する他の分割巻取胴4又は
壁面との滑りをよくするために、リング状の溝が形成さ
れ、その溝内に鋼球4bが装着されて転がり軸受けが構
成されている。
【0025】前記回転駆動軸3は図示しない例えば電動
機又は油圧モーターなどからなる駆動機に減速機を介し
て連動連結されている。この回転駆動軸3の外周には前
記の分割巻取胴4が取付けられていて、回転駆動軸3は
分割巻取胴4に回転力を与える機能を果たす。
【0026】分割巻取胴4の内周面4aと接する回転駆
動軸3の外周面3aには、その回転駆動軸3の軸芯方向
に平行な凹溝5が形成されている。そして、軸芯方向に
平行な凹溝5は回転駆動軸3の周方向に等間隔で複数、
例えばこの実施例の図面では8箇所形成されている。
【0027】凹溝5の軸芯方向の長さは回転駆動軸3に
外装された複数の分割巻取胴4の合計幅よりも長く、凹
溝5の両端側は回転駆動軸3に外装された複数の分割巻
取胴4の左右両端から更に外方まで延設されている。こ
の軸芯方向に平行な各凹溝5内には、内部に流体が流入
されて流体圧で膨縮する膨縮袋体6が軸芯方向に沿って
各々配設されている。なお、各凹溝5の底面と膨縮袋体
6との間には緩衝材5aが配設されている。
【0028】各膨縮袋体6は、その内部に気体や液体な
どの流体が密封されていて、内部の流体の圧力で膨縮し
て、後述する分割押圧片9を介して分割巻取胴4の内周
面4aを押圧する機能を果たす。各膨縮袋体6は回転駆
動軸3に外装された複数の分割巻取胴4の合計幅よりも
長いものが使用されている。
【0029】各膨縮袋体6の両端は、回転駆動軸3の内
部中心から外周面3aの周回り方向に放射状に形成され
た各々の分割流体通路7aの一端に接続されている。こ
れらの放射状に形成された各分割流体通路7aの他端
は、回転駆動軸3の中心部に集まり、中心部に軸芯方向
に形成された主流体通路7に各々接続されている。
【0030】これにより、全ての膨縮袋体6は各分割流
体通路7a及び主流体通路7を通じて連通しており、各
膨縮袋体6はその内部の流体圧が等しくなっていて、同
一の流体圧で後述する分割押圧片9を介して分割巻取胴
4の内周面4aを押圧することができるようになってい
る。
【0031】主流体通路7は回転駆動軸3の軸端方向に
各々延設されていて、主流体通路7の一方の軸端側は開
口されており、この開口部には図示しない流体圧力ポン
プの一端が接続されている。そして、流体圧力ポンプの
圧力調整によって、主流体通路7及び各分割流体通路7
aを通じて各膨縮袋体6の内部圧力を調整するようにな
っている。
【0032】凹溝5内に配置された膨縮袋体6の表面側
には長手方向に延びたホルダー8が配設されている。ホ
ルダー8は膨縮袋体6と後述する分割押圧片9との間に
配設されるものであり、ホルダー8はその裏面側が膨縮
袋体6と接触し、その反対側の表面側には分割押圧片9
を定着するための定着溝8aが多数形成されている。定
着溝8aはホルダー8の幅方向に形成されており、又定
着溝8aは各分割巻取胴4の取付け位置に対応して形成
されている。
【0033】各分割押圧片9は凹溝5の表面側に進退自
在に配設されている。即ち、各分割押圧片9は膨縮袋体
6の膨縮によって凹溝5の表面側を分割巻取胴4の内周
面4aに対して進退する機構になっている。
【0034】分割押圧片9は膨縮袋体6の流体圧で分割
巻取胴4の内周面4aを直接押圧して、回転駆動軸3の
回転トルクを各分割巻取胴4に伝達すると共に、分割押
圧片9は分割巻取胴4の内周面4aとの間で、滑りを生
じることによって、過分な回転トルクの伝達を調整する
機能を果たしている。
【0035】各分割押圧片9は前記ホルダー8の定着溝
8aに各々装着されていて、一つの分割押圧片9と一つ
の分割巻取胴4とが対応しており、一つの分割押圧片9
が複数の分割巻取胴4の内周面4aを押圧することがな
いように配置されている。
【0036】図3は多条帯板の巻取り装置を装備した巻
取り設備の概略側面模式図であり、図において、2は帯
板、2aはスリット帯板、10は巻戻し機、11は案内
ローラ、12はスリッターである。図でみるようにルー
プピットと張力付与装置が不要であるので、設備の所要
面積が小さくなり設備自体も簡単になっている。
【0037】次に上記実施例の構成に基づく多条帯板の
巻取り装置の作用について以下説明する。多条のスリッ
ト帯板2aの巻取り開始に先立ち、各スリット帯板2a
の先端を対応する各分割巻取胴4にクランプする必要が
あるが、これは粘着テープによる貼付止めや、分割巻取
胴4の外周に設けたクランプ溝などを利用する公知の方
法で容易に行われる。
【0038】図示しない駆動機を駆動させて回転駆動軸
3を回転させる。回転駆動軸3の回転トルクは各分割巻
取胴4の内周面4aを膨縮袋体6の流体圧により押圧す
る分割押圧片9を介して各分割巻取胴4に伝達され、分
割巻取胴4は膨縮袋体6、ホルダー8、分割押圧片9な
どを介して回転駆動軸3と一体となって回転してスリッ
ト帯板2aを巻取り始める。
【0039】ところで、スリット帯板2aを一定の張力
で巻取るとき、必要な巻取り回転力は、『張力×巻太り
直径』であり、巻太るにつれて巻取り回転力を大きくし
なければならないが、これは膨縮袋体6の流体圧を制御
して、巻太り直径に比例して大きくすることにより簡単
に調整できる。
【0040】もし或る条のスリット帯板2aが著しく巻
太ると、その条のスリット帯板2aは引き延ばされた状
態で巻取られるので張力は大きくなり、巻太り直径が著
しく大きいことと相俟って、スリット帯板2aを巻き取
るのに必要な回転力が、回転駆動軸3から伝達される巻
取り回転力を上廻るので、その条のスリット帯板2aを
巻取っている分割巻取胴4は分割押圧片9との間で大き
なすべりを生じながら回転して平均巻取り速度は低下す
る。
【0041】この間に他の条の分割巻取胴4は分割押圧
片9と一体となって或いは小さなすべりで回転を続け、
巻太るにつれて伝達される巻取り回転力も大きくなるの
で、今迄大きなすべりを生じながら回転していた分割巻
取胴4も小さなすべりで回転を続けることになるのであ
る。
【0042】このようにして、各分割巻取胴4の巻取り
回転力をほぼ一定に維持することができるので、各スリ
ット帯板2aは板厚に関係なく、一定の巻取り張力で分
割巻取胴4に巻取られることになる。
【0043】しかも、巻取り張力は膨縮袋体6の流体圧
を調整することにより、簡単に行うことができる。ま
た、各膨縮袋体6は連通状態であるため、各膨縮袋体6
の流体圧は同一となり、各分割巻取胴4に対して同一の
巻取り回転力を付与することができる。
【0044】巻取られた多条の各スリット帯板2aは分
割巻取胴4を固く抱き締めているので容易に分割巻取胴
4から抜き取ることができないが、分割巻取胴4の外周
が図示しない拡縮胴片で構成されていて、拡縮胴片を半
径方向に拡張した状態で巻取り、抜き出すときには、拡
縮胴片を半径方向に縮小することにより、巻取られた多
条の各スリット帯板2aは分割巻取胴4から抜き取られ
る。
【0045】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々
の改変をなし得ることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】以上の記載より明らかなように、この発
明に係る多条帯板の巻取り装置によれば、次のような効
果を有する。
【0047】(1)巻取り装置の巻取胴を分割巻取胴に
して、各分割巻取胴毎に各スリット帯板を巻取るように
し、しかも各分割巻取胴は所定以上の張力がスリット帯
板に作用しているときには他の分割巻取胴が巻取りを続
行しているときでも、分割巻取胴が分割押圧片との間で
滑りを生じることで、スリット帯板に作用する張力がそ
れ以上に大きくなるのを未然に回避し、他のスリット帯
板が同じ張力になるまで待つので、各分割巻取胴に巻取
られるスリット帯板の巻取り張力を均一にすることがで
きる。
【0048】(2)従来の張力付与装置のように、多条
のスリット帯板の表面に直接又は間接的に摩擦片等を接
触させてスリット帯板に張力を付与するものではなく、
巻取り装置の各分割巻取胴の回転力を個々に調整しなが
ら巻取り張力を付与する機構であるので、多条のスリッ
ト帯板の表面に擦り疵や押しつけによる紋様等を生じさ
せることがなく、従って、擦り疵や紋様等を発生しやす
い多条のスリット帯板の品質を損なうことなく巻取るこ
とができる。
【0049】(3)従来の張力付与装置のように、多条
のスリット帯板の表面に直接又は間接的に摩擦片等を接
触させてスリット帯板に張力を付与するものではなく、
巻取り装置の各分割巻取胴の回転力を個々に調整しなが
ら巻取り張力を付与する機構であるので、多条のスリッ
ト帯板の表面に防錆油等の油気があっても、その防錆油
等によって滑りを生じて巻取り張力が不安定になった
り、場合によっては巻取り不能というようなことは全く
なく、確実に所定の巻取り張力を付与することができ
る。
【0050】(4)巻取り装置に巻取られる多条のスリ
ット帯板の巻取り張力は、巻取り装置の各分割巻取胴の
回転力を個々に調整しながら巻取り装置自身によって付
与されるので、従来のように別個の張力付与装置を巻取
り装置の前方に設置する必要がなく、しかも、巻取り装
置の各分割巻取胴の巻取りを個々に必要に応じて中断さ
せたりしながら、多条のスリット帯板の巻取りを行って
いるので、たるみ収容用のループピットの設備を必要と
せず、従って、張力付与装置とループピットを不要にで
き、これにより、設備の所要面積を縮小でき、又設備も
簡略化することができる。
【0051】(5)上記のような効果と相まって、膨縮
袋体と分割押圧片を利用して分割巻取胴の内周面を押圧
して巻取り張力を調整する構成であるため、分割巻取胴
の分割幅を小さくすることができ、しかも、流体圧とし
て空気圧を使用することにより、空気圧に比例した巻取
り張力が得られ、低張力による巻取りが容易にでき、更
に、巻取り張力は流体圧で調整されると共に全ての膨縮
袋体の流体は連通しているので、圧力の調整を簡単に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す多条帯板の巻取り装置
の上半分が断面、下半分が外面からなる部分断面外面図
である。
【図2】この発明の実施例を示す多条帯板の巻取り装置
の軸芯方向の断面図である。
【図3】この発明の実施例を示す多条帯板の巻取り装置
を装備した巻取り設備の概略側面模式図である。
【図4】従来の巻取り設備の概略側面模式図である。
【符号の説明】
1 巻取り装置 2 帯板 2a スリット帯板 3 回転駆動軸 3a 外周面 4 分割巻取胴 4a 内周面 4b 鋼球 5 凹溝 5a 緩衝材 6 膨縮袋体 7 主流体通路 7a 分割流体通路 8 ホルダー 8a 定着溝 9 分割押圧片 10 巻戻し機 11 案内ローラ 12 スリッター 51 張力付与装置 52 ループピット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幅広な帯板を該帯板の長手方向に沿って
    複数条にスリッテングして多条のスリット帯板に裁断分
    割した後に各スリット帯板を巻取胴に巻取る巻取り装置
    において、前記巻取り装置は回転駆動軸と該回転駆動軸
    の外周に取付けられた前記巻取胴とを有し、該巻取胴は
    軸芯方向に分割された複数個のリング状の分割巻取胴か
    ら構成され、該分割巻取胴の内周面と接する前記回転駆
    動軸の外周面には軸芯方向に凹溝が形成され、内部に流
    体が流入されて流体圧で膨縮する膨縮袋体を前記凹溝内
    に配設し、膨縮する膨縮袋体の流体圧で各分割巻取胴の
    内周面を押圧する分割押圧片を前記凹溝の表面側に進退
    自在に各々配設し、前記回転駆動軸の回転トルクは膨縮
    する膨縮袋体の流体圧により各分割巻取胴の内周面を押
    圧する各分割押圧片を介して各分割巻取胴に伝達される
    ことを特徴とする多条帯板の巻取り装置。
  2. 【請求項2】 膨縮袋体と各分割押圧片との間には、各
    分割押圧片を定着するホルダーが配設されている請求項
    1記載の多条帯板の巻取り装置。
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