JPH0510100Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はOAフロア用の床構造に係るものであ
る。

（従来の技術） 従来のOAフロアは二重床に構成され、その構
造、支持方法に重点がおかれ、床下から床上への
配線の取出しについては床部にフロアコンセン
ト、コンセントボツクス等の配線取出口を設けた
例はあるが、一般に細かい配慮が払われていなか
つた。

（考案が解決しようとする問題点） 前記のように床部に床下配線取出口を固設した
従来の床パネルでは所要の個所に配線を引込むこ
とは殆んどできず、前記従来の床パネルのサイズ
は一般に450〜600mm角であつて、４隅の支持脚で
支持されていて、床下配線を床パネル上部に引き
出すためには、床パネルに床下配線取出口を設け
て、同取出口から床下配線を引き出したのち、同
配線を前記床パネルの上面に沿つてはわせて、前
記取出口よりある距離離れた位置に設置された机
の脚や机のパーテシヨンや一般のパーテイシヨン
（間仕切壁）に立ち上がらせて所定の機器に接続
することとなる。

このように床上に引き出して、床面をはわせた
配線は床パネルの表面にカーペツトの如き床仕上
材を敷いても、執務用机廻りや、通路床に前記配
線による出つ張り部が生じてつまづいたり、椅子
の脚が引掛る等種々の障害の原因となる。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこのような問題点を解決するために提
案されたもので、構造物躯体の床面に床パネル
を、同パネルより垂設された接床脚片を介して敷
設して、前記床面との間に配線用空間が介在され
たフロアを形成するとともに、前記床パネルに前
記配線用空間に連通し、且つ或る距離に亘つて延
びる床下配線取出用スリツトを穿設することによ
つて前記問題点を解決するものである。

（作用） 本考案に係るOAフロア用の床構造は前記した
ように、構造物躯体の床面に床パネルを、同パネ
ルより垂設された接床脚片を介して敷設して前記
床面との間に配線用空間が介在されたフロアを形
成し、床パネルに配線用空間内の配線取出用スリ
ツトを穿設したことによつて、同スリツトを介し
て床下配線を自由に取出すことができる。

またこの床下配線の取出口が床パネルに或る距
離に亘つて延びるスリツトに形成されているの
で、床下配線の取出位置を調整でき、またパーテ
イシヨンの幅木部分に直接床下配線を通線するも
のである。

（実施例） 以下本考案を図示の実施例について説明する。

第１図は本考案の床構造の第１の実施例を示
し、１は４隅に接床脚片２が垂設された床パネル
で、一端縁中央部に開口し、同端縁に直交する床
下配線取出用のスリツト３が穿設されるととも
に、床パネル１の下面に同スリツト３に連通する
凹部４が設けられている。このように構成された
床パネル１を接床脚片２を介して構造物躯体の床
面上に敷設して、同床面との間に配線用空間が介
在されたフロアが形成される。また前記床パネル
１の表面にはタイルカーペツトの如き床仕上材５
が重層され、同床仕上材５の前記スリツト３上部
は必要に応じて６で示すように割截され、床下配
線の取出しを容易ならしめている。

図示の実施例は前記したように構成されている
ので、第２図に示すように、床下配線７を前記ス
リツト３より取出してパーテイシヨン８の幅木部
分８ａに直接引込むか、第３図に示すように、前
記スリツト３及び凹部４に亘つてフロアコンセン
ト９を、そのプラグ差込部が床仕上材５と同一平
面上に位置するように嵌装し、同フロアコンセン
ト９に床上配線１０のプラグ１１を嵌着するもの
である。

図示の実施例は前記したように構成されている
ので、床下配線７が床パネル１のスリツト３を介
して自在に取出すことができ、OAフロア機能の
多様化と配線系統の変更に対応することが可能で
ある。

第４図及び第５図は本考案の他の実施例を示
し、床パネル１にその端縁と直角方向に延びる方
形の開口部１２が穿設されている。

１３は門形断面に形成された方形の床下配線取
出用部分ユニツトで、その一端縁より長手方向に
延びる床下配線取出用スリツト１４が穿設されて
いる。

このように構成された床下配線取出用部分ユニ
ツト１３を前記床パネル１の開口部１２に嵌合
し、床パネル１に床下配線取出用のスリツトを設
けたものである。

図中１５は前記開口部１２の下端縁に沿つて形
成された係止部片で、同係止部片１５上に床下配
線用取出用部分ユニツト１３が支持されるように
なつている。上記の如く配線取出用部分ユニツト
１３は床の仕上面上に突出しないので歩行等の障
害とならず、また前記配線取出用部分ユニツト１
３は床パネル１と部分的に着脱可能であり、床上
での配線取出し作業がより容易に行なわれる。そ
の他、前記実施例と均等部分には同一符号が附さ
れている。

第５図は前記床パネルの使用状態を示すもので
ある。

第６図は本考案の他の実施例を示し、床下配線
取出用部分ユニツト１３における床下配線取出し
用のスリツト１４が第４図に示す実施例と逆方向
に配設されている。

図中前記実施例と均等部分には同一符号が附さ
れている。

第７図は本考案の他の実施例を示し、一端縁に
床下配線取出口１６が欠截され、４隅に接床脚片
２を有する床パネル１上に、第４図に示す実施例
と同様に、開口部１２に床下配線取出用スリツト
１４を有する床下配線取出用部分ユニツト１３が
嵌装された無脚の床板ユニツト１７を、前記スリ
ツト１４及び床下配線取出口１６とが上下に相対
する位置を占めるように重合してOA床パネルが
構成される。

第８図は本考案の他の実施例を示し、床パネル
１の中央に床下配線取出口１６が穿設されている
他は、第７図に示す実施例と実質的で同一であ
る。

図中第７図に示す実施例と均等部分には同一符
号が附されている。

第９図は本考案の更に他の実施例を示し、床パ
ネル１の隅角部に床下配線取出口１６が穿設さ
れ、床板ユニツト１７の隅角部に欠截された開口
部１２に床下配線取出し用のスリツト１４を有す
る床下配線取出用部分ユニツト１３が嵌装されて
いる。

（考案の効果） 本考案に係る床パネルは前記したように、床下
配線取出用のスリツトが穿設されているので、同
スリツトを介して床下配線を自由に取出すことが
でき、また床下配線取出口がパネルに沿つて或る
距離に亘つて延びるスリツトに形成されているの
で、同スリツトの長さの範囲内で、床下配線の取
出位置を任意に選択でき、OAフロア機能の多様
化や配線系統の変更に対応することができる。ま
たOAフロアの装置等から自在に配線を取出すこ
とができ、同配線を他の装置に容易に引込むこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るOAフロア用の床構造に
おける床パネルの一実施例を示す分解斜面図、第
２図及び第３図は夫々その使用状態を示す縦断面
図、第４図は本考案に係るOAフロア用の床構造
における床パネルの他の実施例を示す分解斜面
図、第５図はその使用状態を示す縦断面図、第６
図乃至第９図は夫々本考案に係るOAフロア用の
床構造における床パネルの他の各実施例を示す分
解斜面図である。 １……床パネル、３……スリツト、１２……開
口部、１３……床下配線取出用部分ユニツト、１
４……スリツト、１６……床下配線取出口、１７
……床板ユニツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 構造物躯体の床面に床パネルを、同パネルより
   垂設された接床脚片を介して敷設して、前記床面
   との間に配線用空間が介在されたフロアを形成す
   るとともに、前記床パネルに前記配線用空間に連
   通し、且つ或る距離に亘つて延びる床下配線取出
   用スリツトを穿設してなることを特徴とするOA
   フロア用の床構造。