JPH0499141A - 耐摩耗性ジルコニウム合金 - Google Patents

耐摩耗性ジルコニウム合金

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JPH0499141A
JPH0499141A JP20879290A JP20879290A JPH0499141A JP H0499141 A JPH0499141 A JP H0499141A JP 20879290 A JP20879290 A JP 20879290A JP 20879290 A JP20879290 A JP 20879290A JP H0499141 A JPH0499141 A JP H0499141A
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JP
Japan
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alloy
wear
wear resistance
resistance
corrosion resistance
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JP20879290A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Nagata
辰夫 永田
Wataru Takahashi
渉 高橋
Yoshiaki Shida
志田 善明
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、原子力発電プラントや化学プラントにおい
て、耐摩耗性を要求される弁などの各種摺動部材に適用
できる耐摩耗ジルコニウム合金に関するものである。
(従来の技術) ジルコニウム(以下rZr」と記す)およびZr合金は
耐食性に優れること、中性子吸収断面積が小さいことか
ら、原子力発電プラントや化学プラントにおいて使用さ
れている。しかし、ZrおよびZr合金は耐摩耗性に劣
るために従来は耐摩耗性や耐エロージヨン性が必要とさ
れる部材としては不適当とされ、このような部材にはC
o合金(ステライト)などが用いられている。
ZrおよびZr合金の耐摩耗性を改善する目的で、その
表面に耐摩耗性を有する被膜を着けるという方法が考え
られる。例えば、特開昭60−43483号公報には、
硬質カーボンあるいはダイヤモンドの被膜をつけること
、特開昭60−248883号公報には、酸化ジルコニ
ウムの被膜を着けること、により耐摩耗性を改善するこ
とが提案されている。しかし、いずれもZr合金自体の
耐摩耗性を改善するものではない。
ZrおよびZr合金の耐摩耗性の改善を目的として、本
発明者らは、炭化物等の硬質粒子をZr合金中に分散さ
せた合金製部材とその製造方法の発明をなし、特願平1
−227877号として特許を出願した。
その発明では硬質粒子分散の効果により耐摩耗性改善の
効果は大きいが、粒子を分散させているZr合金母相の
耐摩耗性を改善するものではない。
(発明が解決しようとする課!1) 耐食性と耐摩耗性が同時に要求される部材には現在はス
テライトと呼ばれるCo合金が用いられているが、Co
を主体とする合金であるためにその溶出が問題となって
いる。
原子カプラントの場合には、−次冷却水中に溶出したG
oが中性子を浴びて放射性物質である46C0が生成し
、−次冷却水系に拡がるためにそこで保守点検に従事す
る作業者の放射線被曝量が増加することが問題となって
いる。
また、各種化学プラントにおいてもその使用環境がます
ます厳しくなり、従来のTi合金やステライトなどの耐
食耐摩耗材でも性能不足とされることがある0例えば、
各種プラントで使用する5Us304等のステンレス鋼
には耐摩耗性が必要な箇所にステライトを肉盛すること
が考えられるが、腐食環境によっては使用できないこと
もある。さらに、Zr合金は酢酸プラント等でも使用さ
れることがあるが、ここでもその耐摩耗性の不足が問題
とされる場合がある。
Zr合金は優れた耐食性を有し、しかもCoの溶出がな
いという特徴があるが、耐摩耗性に劣るために前記の各
種産業分野で耐食、耐摩耗材料として適用できなかった
。耐摩耗性の表面被覆で改善しようという例はあるが、
その密着強度や膜厚に限界があるため高荷重の摩耗環境
では長期間その耐摩耗性を維持できない。
本発明はZr合金の優れた耐食性を維持しながら、同時
に耐摩耗性にも優れるZr合金を開発することを目的と
してなされたものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者等はZr合金の耐摩耗性を改善することを目的
とする研究の過程で下記のような知見を得た。即ち、 ■ZrにMoを合金化するとα相中にβ相が形成される
ようになり、Mo合金量を増やすことによりβ相単相と
することもできる。Zr合金中にβ相が形成されると耐
摩耗性は大きく向上する。
■ 上記のβ化したZr合金にlを加えると耐摩耗性は
さらに改善される。その改善はβ相中に固溶した^lの
固溶強化と、金属間化合物Zr、Aj!の微細析出によ
る析出強化によって実現されている。
しかし、^lの添加によって耐食性は純Zrよりも低下
する。
■ 上記のMoとAj!の合金化により耐摩耗性を改善
した材料に、Fe、 Cr、 Sn、 NiおよびNb
のうちの1種以上を適正量合金化させることにより、特
に原子炉環境で用いる場合に問題となる高温水中での耐
食性も改善され、ジルカロイなみの耐食レベルが得られ
る。
以上の知見に基づく本発明は、下記の(1)および(2
)のZr合金を要旨とする。(1%」は全て「重量%」
を意味する。) (1)  No s 3〜30%、^1:1〜10%を
含有し、残部がZrと不可避的不純物からなることを特
徴とする耐摩耗性Zr合金。
(2)上記(1)の合金成分に加えて、さらに下記の5
元素の1種以上を含有する耐摩耗性Zr合金。
Fe : 0.05〜0.4% Cr二0.05〜0.4% Sn : 0.1〜3.0% Ni : 0.01〜0.2% Nb:0.1〜3.0% 前述のとおり、MoとANだけを含む(1)の合金は、
耐食性の点では純Zrよりも若干劣るが、その優れた耐
摩耗性を住かして、各種の摺動部材に使用することがで
きる。(2)の合金は、耐食性において原子炉用ジルカ
ロイと同等以上であり、耐摩耗性ではこれをはるかに凌
ぐから、優れた耐食性と耐摩耗性が同時に要求される用
途に好適である。
(作用) 以下に、本発明のZr合金を構成する各成分の作用効果
とそれらの限定理由について述べる。
Noはβ相を形成し耐摩耗性を改善する元素であるが、
Mo含有量が3%より少ないと形成されるβ相量が十分
ではない、即ち、耐摩耗性に優れたβ相が形成されてα
+β相となっても、そのβ相の量が少ないため十分な耐
摩耗性が得られない。
方、Mo合金量が30%を超えると粗大なZrMozが
多量に形成され、合金が脆化し耐摩耗性が劣化する。
^lは、β相の強化とZr3Aj2の析出による強化で
耐摩耗性を改善する元素であるが、Aj!含有量が1%
より少ないとβ相への固溶量が少なく十分な耐摩耗性が
得られない。一方、An含有量が10%を超えるとZr
5A lの粗大な析出物が生成し靭性が劣化し、耐食性
も低下する。
したがって、No含有量は3〜30%、Al含有量は1
〜10%が適正である。
本発明の合金の一つは、上記成分以外の残部がZrと不
可避的不純物からなるものである。
本発明合金のもう一つは、前記のMoおよびAffiに
加えて、さらにSn、 Cr、 Fe、 NiおよびN
bのうちの1種以上の成分を含有するものである。
Fe、 Cr、 Sn、 NiおよびNbは耐摩耗性改
善のために加えたMoと八〇による耐食性の低下を補い
改善する元素であり、その耐食性改善の作用は、Fe、
Cr、 Sn、 NiおよびNbがそれぞれ0.05%
、0.05%、0.1%、0.01%、0.1%より少
ないと不十分である。
一方、それぞれの含有量が0.4%、0.4%、3.0
%、0.2%、3.0%より多くなっても耐食性改善効
果は増大せず、かえって延性等に悪影響を及ぼす。
したがって、Fe5Cr、 Sn、 NiおよびNbの
それぞれの含有量は、前記の範囲が適正である。これら
は単独で添加してもよく、2種以上を複合添加してもよ
い、なお、複合添加の場合は、合計含有量を5゜0%以
下にとどめるのが望ましい。
次に本発明合金の製造方法を略述する。
鋳造材の場合には、上記の組成を有するZr合金をアー
ク溶解炉等で溶解し製品とするが、優れた耐食性と耐摩
耗性を発揮させるために900〜1200°Cの温度範
囲で一回以上の焼鈍処理を施すのがよい、これは材料の
組織を均一化し、析出物の形態を整えるためである。9
00℃未満では焼鈍効果が乏しく、1200℃を超える
と溶融の恐れがあるので、焼鈍温度範囲は900〜12
00℃が適当である。また、冷却の際にはβ相を多く形
成させるために水冷あるいは油冷を行うのがよい。
粉末を用いて製造する場合には、前記本発明の組成を有
する粉末をプラズマ溶射等によってZrまたはZr合金
の表面上に肉盛することによって製品とする。これによ
り従来のZrまたはZr合金に優れた耐摩耗性を付与す
ることできる。もちろん、ZrまたはZr合金以外の材
料を母材としてその上に本発明合金の肉盛層を設けても
よい。
(実施例1) 第1表に示す化学組成の本発明のZr合金(Na14a
20)ならびに比較例のZr合金(llil122〜N
cL33)をアルゴンアーク溶解炉で溶製し、厚さ2o
−曽×幅50sn X長さ100閤−のインゴットとし
た。
次に、これらのインゴットを1050℃に加熱し均質化
した後に油冷する焼鈍処理を施した。
上記焼鈍後のインゴットから直径1o−欄×長さ4゜−
一の摺動摩耗試験片(第1図のピンl)を採取して試験
に供した。比較材として厚さ3抛−×長さ80mmX幅
5抛■の純Zrブロック、厚さ15−一×長さ1001
00O輻800−易のジルカロイ4の板材、直径3抛■
×長さ200閤園のステライトNt16の棒材がらも同
様の試験片を採取し、試験に供した。
摩耗試験は、第1図に示すようなピンオンディスク型の
摩耗試験機により実施した。試験条件は下記のとおりで
ある。
荷重:2kgf 相手材(ディスク2)の材質:HT60綱相手材との摺
動速度: 62.8a+/sin摺動距離:5X10’
匍 摩耗面の潤滑:なし 温度:室温 雰囲気二人気中 耐摩耗性の評価は、ピン1の重量減少量で行った。
第2表に、X線回折による組織調査の結果ならびに常温
硬度測定の結果とともに、摩耗試験の結果を示す、N1
13は一〇量が少ないためα相が認められるが、耐摩耗
性ではβ単相となる他の合金と比して大きく・劣っては
おらず、純Zr (N1131)より耐摩耗性は勝って
いる0本発明合金の摩耗量はいずれも3抛g/10’−
以下であり、ステライトの摩耗量(15B/10’m)
と同等あるいはそれ以上の耐摩耗性をもつ合金もある。
(実施例2) 本発明命命を粉末原料がら肉盛法で作製した。
母材として純Zrの直径100aa X厚さ40s−の
円板を用い、各種合金粉末を混合して第3表に示す条件
で円板上にPTA肉盛を施し、第1表のN[L21の組
成をもつ肉感材を作製した。
第   3   表 二の肉盛した円板から直径10sa+x長さ40mmの
摩耗試験片(第1図のピン1)を採取し、肉盛表面を約
0.5−削除した肉盛部が相手材と接触するようにして
前記の条件で試験を行った。
この試験片の耐摩耗性は第2表に示すように、アーク溶
解で作製した漱1〜Nl120と同等である。
即ち、本発明合金はアーク溶解法、肉盛法のいずれの方
法で作製しても優れた耐摩耗性を有する。
(実施例3) 次に原子カプラント用部材を念頭においた実施例を示す
実施例1で用いた各Zr合金のインゴット、純Zrのブ
ロック、ジルカロイ4の板材、ステライト階6の丸棒か
ら、長さ25−1m X幅10m5X厚さ3mmの高温
耐食性試験片を採取し、試験に供した。
高温耐食試験は、オートクレーブを用いて純水を使用し
400℃X72hrで行い、その場合の腐食増量を測定
して耐食性を評価した。その結果を第2表に併記する。
第2表に示すように、患17〜19のMoと目だけを含
む合金は、純Zrよりも耐食性が少し劣るが、Sn、 
Fe、 Cr、 NiおよびNbの1種以上を含む合金
は、純Zrよりも耐食性が大きく改善されている0本発
明合金のIlh l 〜Na16では腐食量が0.24
mmg/cya″以下であり、ジルカロイ4の0.20
mg/cm”、ステライト階6の0.32mg/cm”
と比較してもほとんど劣ってはいない。
第 表 第 表 (以下、余白) (発明の効果) 本発明の合金は、Zr合金の本来の耐食性を存し、しか
も耐摩耗性においては従来のZrあるいはZr合金より
もはるかに優れている0本発明合金は、原子力発電プラ
ントや各種化学プラント等の耐食性と耐摩耗性が同時に
要求される部品の材料としてきわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、摺動摩耗試験方法を説明する概念図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で、Mo:3〜30%、Al:1〜10%
    を含有し、残部がZrと不可避的不純物からなることを
    特徴とする耐摩耗性ジルコニウム合金。
  2. (2)重量%で、Mo:3〜30%、Al:1〜10%
    を含有し、さらにFe:0.05〜0.4%、Cr:0
    .05〜0.4%、Sn:0.1〜3.0%、Ni:0
    .01〜0.2%およびNb:0.1〜3.0%の1種
    または2種以上を含み、残部がZrと不可避的不純物か
    らなることを特徴とする耐摩耗性ジルコニウム合金。
JP20879290A 1990-08-06 1990-08-06 耐摩耗性ジルコニウム合金 Pending JPH0499141A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112481521A (zh) * 2020-04-13 2021-03-12 国核锆铪理化检测有限公司 一种高强度锆合金及高强度锆合金紧固件用棒材的制备方法
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