JPH049800Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はコンクリート床面及びモルタル床面を
施工する際に使用する均し定規やコテの水平を測
定するキワコーナーレベル片に関するものであ
る。

「従来の技術」 従来、床面をコンクリートやモルタルで床面を
施工する場合、床面全体を水平に仕上げる作業は
非常に困難で、熟練した技術が必要であつた。特
に床面の周縁部分である壁、柱または出入口等の
キワ部分又はコーナー部分の水平は高精度が要求
される。このキワコーナー部分の精度が悪いと巾
木又は出入口のサツシがそのままでは取付けでき
ないという問題点が生じた。そのため、キワコー
ナー部分の水平精度を高めるため壁面に目印用の
ビニールテープを張り、該ビニールテープの上端
または下端を、床面の水平レベルの目印にして、
コンクリート床面やモルタル床面を水平に形成し
ている。

「考案が解決しようとする問題点」 しかし、床面にコンクリートまたはモルタルを
流し込んで水平に均すと、コンクリートまたはモ
ルタルに含まれている水分が浮き出して、第９図
に示す如く水平レベルの目印に張つたビニールテ
ープ２０が冠水してレベルＸが見えなくなるため
正確な水平レべルが測れなくなる。

そのため、この水没した水平レベル位置を均し
定規やコテで探つて測つても、壁面のビニールテ
ーブ２０の目印では肉眼で判断するのに時間がか
かり、床面を精度の高い水平レベルにならすこと
が困難であつた。

「問題点を解決するための手段」 本考案は、上述の如き問題点を解決するため、
裏面に接着面を有した接着部片の該接着面に剥離
紙を剥離可能に取付けると共に、この接着部片の
表面下端にＬ形に形成したレベル片を取付けるこ
とを特徴とするものである。

「作用」 ガイド片を決められた高さに位置させると共
に、剥離紙を剥してこの接着部片を壁面に接着す
ることによりコンクリート床やモルタル床を水平
に均するための目印を設け、このガイド片を利用
してコテなどを水平にならすことが出来る。

「実施例」 本考案の実施例を図面により説明すると、１は
縦長の方形に形成した紙、布、樹脂などの柔軟材
からなる接着部片で、裏面全体に接着面２を形成
すると共に、該接着面に剥離紙３を剥離可能に取
付けてある。この剥離紙３の周縁任意個所に耳部
４を設け、剥離を容易にしてある。５は磁石に吸
着出来る材質、例えば薄形鉄板をＬ形に形成した
ガイド片で、接着部片１に固定する短尺な取付部
６と、後記する均し定規２２を掛止するための長
尺なガイド部７を折曲げて形成してあり、該取付
部を接着紙１の表面中央下端に接着又はピン止め
等により固着してある。このガイド片５のガイド
部７は、接着部片１に取付けた取付部６が床面に
対して直角でなくとも、床面に対し水平方向に位
置できるように折曲げが出来るように薄板で形成
してある。９は床面の高さを測るガイド棒で、先
方に磁石を有したガイド板１０を軸心と直角方向
に取付けてある。１２はサイズ、形状及び大きさ
が一定しない鉄筋又は鉄骨等の建築部材で、ガイ
ド片５を有した柔軟な接着部片１を簡単に接着で
きるものである。１５は例えばコンクリート又は
木製の壁面であり、その他形状、大きさ材質は自
由であつて後記するように円柱状の鉄骨や丸棒、
その他、ベニヤ製の壁などの形状、大きさが自由
な建築材質１２に取付けることも出来る。

実施例の作用について説明すると、ガイド片５
を取付ける場合、第３図に示す如くガイド棒９の
ガイド板１０の高さを所定の床面の高さに設定
し、該ガイド板の下面に接着部片１と一体に形成
したガイド片５のガイド部７上面をガイド板１０
の磁力により吸着させた後、ガイド棒９を床面２
５に対し直角に立てる。この場合、床面とガイド
片５との距離が床の厚さとなる。

次に、剥離紙３の耳部４を持つて下方より剥す
と共に、ガイド棒９を第４図矢印方向へ移動させ
て接着部片１を壁面１５に接着させる。この場
合、壁面１５や建築部材１２の大きさ、形状、材
質に無関係に変形可能な接着部片１を接着出来
る。次いで、接着部片１を壁面１５に接着させた
あとガイド棒９を引き上げると、ガイド部７とガ
イド板１０の吸着力は、接着部片１と壁面１５又
は建築部材１２との吸着力が強いため、ガイド部
７はガイド板１０から離れて床面２５からの一定
の水平レベルを示す。このようにして、ガイド棒
９に順次ガイド片５を吸着させて一定間隔ごとに
壁面１５又は鉄骨、鉄筋等の建築部材１２に接着
固定させることにより、キワコーナーの床面均し
作業を正確な水平面に仕上げることが出来る。

なお、この接着部片１は柔軟で変形可能である
から建築部材１２の如く、円柱の場合でも巻回さ
せて接着固定することが出来る。またガイド片５
は第９図に示す如く、壁面又は建築部材が床面に
対し、直角でなく鈍角に形成した斜面に接着部片
１を取付ける場合には、ガイド部５のガイド片７
を下方に押し下げて床面２５に対して水平方向に
位置するよう簡単に調整できる。このように、床
面に対してガイド片５を水平に壁面１５又は建築
部材１２より突出させたことにより、コンクリー
ト又はモルタルに含まれた水が浮き出て、ガイド
片５を水没した場合でも、均し定規やコテをこの
ガイド片５に掛止させることにより、ガイド片５
の位置が容易に判かるので、キワコーナーの作業
のしにくい部分を簡単に水平に均し作業すること
ができる。

また、第８図に示す如く、ガイド片５とガイド
片５との間に均し定規２２を差し渡すことによつ
てキワコーナー部分の水平レベルを点でなく面と
して容易に得ることができるので床面の均し作業
を容易に行うことが出来る。

「考案の効果」 本考案の接着面を有した接着部片にガイド片を
取付けたことにより以下のような効果を有する。

壁面または建築部材に剥離紙を剥すだけで簡
単に取付けことができる。

ガイド片が床面と水平方向に突出するため、
コテ又は均し定規等をガイド片上に位置させる
ことによつて、レベルを面で判断できるため、
精度の高い床面施工ができる。

ガイド片が水没していても壁面または建築部
材から突出していて手、コテまたは定規等を使
用した場合に触覚で位置を知ることができるの
でキワコーナーの床面を正確な水平レベルに均
すことができる。

ガイド片が水中に位置しても、ガイド板との
接着は磁力によつて行つているため、何ら支障
はない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したものにして、第
１図は本考案の斜視図、第２図は同縦断面図、第
３，４，５図はガイド片の取付状態を示す側面
図、第６図は建築部材にガイド片を取付けた状態
の側面図、第７図は同横断面図、第８図はガイド
片の取付状態を示す正面図、第９図は斜面にガイ
ド片を取付けた状態を示す側面図、第１０図は従
来の使用状態を示す正面図である。 １……接着部片、２……接着面、３……剥離
紙、４……耳部、５……ガイド片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 裏面に接着面を有した接着部片の該接着面に
   剥離紙を剥離可能に取付けると共に、この接着
   部片の表面下端にＬ形に形成したガイド片を取
   付けて成るコンクリート及びモルタル床用のキ
   ワコーナーレベル片。 (2) ガイド片が磁石に吸着出来る材質で形成して
   ある実用新案登録請求の範囲第１項記載のコン
   クリート及びモルタル床用のキワコーナーレベ
   ル片。 (3) 剥離紙の一部に耳部を設けてなる実用新案登
   録請求の範囲第１項記載のコンクリート及びモ
   ルタル床用のキワコーナーレベル片。