JPH0232398Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、カーペツト敷込用コーナー測定具
に関するものである。

〔従来の技術〕

近年、事務所、ホテル、病院等の室や廊下の床
面上に、施工が簡単で且つ敷き替えができるタイ
ルカーペツト（大きさ50cm×50cm）を敷込むこと
が普及している。このタイルカーペツト敷込時に
おいて、室や廊下の周縁部に丸い柱や不規則に入
り込んだ側壁がある場合この部分のタイルカーペ
ツトをこの形に合せて裁断する必要が生じるが、
適正なコーナー測定具が無かつた。また、タイル
カーペツトは折り曲げるとアスフアルト系バツキ
ングが折れるため、例えば丸い柱に沿つて屈曲さ
せて裁断線を画くことが不可能であつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕 このため、室や廊下の周縁部にある柱や不規則
に入り込んだ側壁に合せてタイルカーペツトを裁
断する場合、物差しを用いて両端、中央等数箇所
の寸法を測定しこれから作図して裁断したり、又
は予め不要な段ボールを用いこれを裁断して型紙
を作りこの型紙に合せて裁断するようにしていた
が、このコーナー部の敷込みにかなりの時間と熟
練を要すると共にカツトミスを生じると裁ち直さ
なければならずコストアツプになる等の問題点が
あつた。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、上記のような問題点を解決するた
めに、先端に定規支持孔を有し且つ長手方向にス
リツトを備えた細長いガイドレールと、このガイ
ドレールの定規支持孔に支軸を介して回動自在に
取付けられ且つ支軸上の蝶ナツトで固定される直
線定規又は自在曲線定規と、上記ガイドレールの
スリツトに支軸を介してスライド自在且つ回動自
在に取付けられ支軸上の蝶ナツトで固定される直
角三角形状基点定規とからなり、前記基点定規は
頂点部がガイドレールに支持されているものであ
る。

〔作用〕

この考案によれば、裁断すべきタイルカーペツ
トの敷込み面において、一方のコーナーに直角三
角形状基点定規を合せこれを対角線状に配置した
ガイドレールに固定し、他端の直線定規又は自在
曲線定規を斜線状側壁又は丸い柱等に合せて固定
（第４図及び第８図参照）する。この状態のコー
ナー測定具を裁断すべきタイルカーペツトの上に
静かに置く（第５図参照）と、裁断線が容易に且
つ正確に画がかれる。

〔実施例〕

第１図から第５図は、この考案の一実施例を示
すものである。この考案のカーペツト敷込用コー
ナー測定具は、ステンレス鋼板から形成され、先
端に定規支持孔１を有し且つ中央長手方向に長い
スリツト２を備えた細長い長方形状のガイドレー
ル３と、このガイドレール３の定規支持孔１に支
軸４を介して回動自在に取付けられ且つ支軸４上
の蝶ナツト５で任意な位置・角度に固定される直
線定規６と、上記ガイドレール３のスリツト２の
後方にスリツト７を介してスライド自在且つ回動
自在に取付けられ支軸７上の蝶ナツト８で任意な
位置・角度に固定される直角三角形状基点定規９
とからなり、この基点定規９は頂点部がガイドレ
ール３に支持されており、通常直角状内角が直線
定規６方向に向けてある。

前記直線定規６は、中央長手方向にスリツト１
０が設けられ、このスリツト１０に挿通した支軸
４を介してスライド自在となつており、このスリ
ツト１０とガイドレール３のスリツト２との間に
支軸１７を介してスライド自在に架設され蝶ナツ
ト１１，１２で固定される斜線状アーム１３によ
つて、さらにしつかりとガイドレール３に固定さ
れるようになる。

なお、アーム１３は必ずしも必要でなく省略す
ることもできる。また直線定規６、基点定規９及
びアーム１３をガイドレール３に固定するそれぞ
れの蝶ナツトには、上下に座金１４が敷いてあ
る。

前記基点定規９には、直角を内角とする二辺の
外端縁に下向きに屈曲したリブ１５が連設されて
おり、使用時このリブ１５を既設のタイルカーペ
ツトに当接したり（第４図参照）、裁断すべきタ
イルカーペツトのコーナーに当接（第５図参照）
する。

このカーペツト敷込用コーナー測定具は、裏面
がほぼ平面状に形成されており、平らな床面上に
置くとがた付かず安定するようになる。

前記カーペツト敷込用コーナー測定具は、これ
を使用する場合、第４図に示すように、広い床面
上に織目が交互になるように、タイルカーペツト
Ａを敷込み、床面の周縁で斜線状側壁Ｂに突当つ
てここに敷込むタイルカーペツトを側壁Ｂに合せ
て裁断しなければならない場合、蝶ナツトを緩め
斜線状側壁Ｂに直線定規６をぴつたりと合せると
共に、基点定規９をスリツト２に沿つてスライド
させながら既に敷込んだタイルカーペツトＡの外
角コーナーにぴつたり当接して各蝶ナツトを締め
て、直線定規６、ガイドレール３、基点定規９及
びアーム１３を固定する。この際ガイドレール３
は直線定規６と略直交するように固定するのが好
ましい。

次に、この状態のコーナー測定具は、第５図に
示すように裁断すべきタイルカーペツトA′の上
に基点定規９をコーナーに当接して置き、直線定
規６に沿つて裁断すると正確な所望のタイルカー
ペツトが容易に得られる。

第６図から第８図は、この考案の他の実施例を
示すものである。この実施例は、丸い柱、配管等
曲線状裁断線に対応するもので、ガイドレール３
の先端の定規支持孔１に鎖状自在曲線定規１６の
中央部が支軸４を介して回動自在に取付けられ支
軸４上の蝶ナツト５で固定されるものである。な
お、自在曲線定規１６は、鎖状のもののほか、塑
性を備えた軟質合成樹脂製のもの、軟質金属製の
もの等がある。

この他の実施例のカーペツト敷込用コーナー測
定具は、これを使用する場合第８図に示すよう
に、例えば丸い柱Ｃを外周縁に自在曲線定規１６
をぴつたり合せると共に基点定規９を既に敷込ん
だタイルカーペツトＡの外角コーナーに当接させ
各蝶ナツトを締めて自在曲線定規１６、ガイドレ
ール３及び基点定規９を固定する。なお、裁断す
べきタイルカーペツト上に置く場合、自在曲線定
規１６を動かせないようにすることが肝要であ
る。

〔効果〕

以上のように、この考案に係るカーペツト敷込
用コーナー測定具は、ガイドレールの先端に取付
けた直線定規又は自在曲線定規と、ガイドレール
の後端に取付けた基点定規とを、既に敷込んだタ
イルカーペツトと側壁又は柱との間にぴつたりと
嵌込んで蝶ナツトで固定し、これを定規にしてタ
イルカーペツトを裁断するようにしたものであつ
て、非常に簡単に且つ正確に所望の形にタイルカ
ーペツトを裁断することができ、複雑な形のコー
ナーの敷込みを美しく能率良く行うことができる
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例を示す平面図、
第２図及び第３図は第１図−線に沿つた断面
図及び第１図−線に沿つた断面図、第４図及
び第５図は同上の使用状態を示す説明図、第６図
はこの考案の他の実施例を示す要部平面図、第７
図は第６図−線に沿つた断面図、第８図は同
上の使用状態を示す説明図である。 ３……ガイドレール、６……直線定規、９……
基点定規、１５……リブ、１６……自在曲線定
規。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端に定規支持孔を有し且つ長手方向にスリツ
   トを備えた細長いガイドレールと、このガイドレ
   ールの定規支持孔に支軸を介して回動自在に取付
   けられ且つ支軸上の蝶ナツトで固定される直線定
   規又は自在曲線定規と、上記ガイドレールのスリ
   ツトに支軸を介してスライド自在且つ回動自在に
   取付けられ支軸上の蝶ナツトで固定される直角三
   角形状基点定規とからなり、前記基点定規は頂点
   部がガイドレールに支持されているカーペツト敷
   込用コーナー測定具。