JPH0497700A - 乗物用天井スピーカ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、自動車、バス、トラック、電車などの車両
、船舶、航空機その他の種々の乗物の天井に取り付けて
用いる乗物用天井スピーカ、詳しくは圧電型音響ドライ
バを用いた乗物用天井スピーカに関する。

［従来の技術］ 従来の自動車、トラックなどの乗物用音響システムにお
いては、通常、スピーカとしてダイナミック型スピーカ
が用いられている。そして、音響システムが高度化する
につれて使用されるスピーカの数が増大し、８個ないし
１０個のスピーカを使用するようなシステムが開発され
るに至っている。このような音響システムにおいて、ス
ピーカは通常ドアパネル部、フロントパネル部、リアシ
ェルフ部などに埋設されている。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、乗物用音響システムにおいて通常用いられるダ
イナミック型スピーカは、その構造上厚みが大きく小型
化に限界があるため、多数のダイナミック型スピーカを
取り付けようとすると上記のドアパネル部、フロントパ
ネル部、リアシエルフ部等には収納しきれない場合があ
る。また、重量が大きいため、上記以外の場所に取り付
けるとしても取り付は場所が制約され、必要な台数のス
ピーカを設置することができず十分な音響効果が得られ
ないという問題点がある。さらに、無理に設置しようと
するとスピーカが乗物の室内を狭くしてその居住性を低
下させるという問題点がある。

この発明は、上記の問題点を解決するものであり、乗物
の天井部分に取り付けることが可能な軽量、薄型の乗物
用天井スピーカを提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記の問題点を解決するために、この発明の乗物用天井
スピーカは、 下記振動ユニットの形状に対応する形状を有する少なく
とも一つの貫通穴を備え、乗物の天井材として所定の形
状に成形された発泡体からなる天井板と、 互いに対向する面の互いに対向する位置に凹部を設けた
２枚の発泡体板を接合することにより、前記互いに対向
する凹部が形成する空間内に圧電型音響ドライバを収納
支持してなり、前記天井板の貫通穴に嵌入固定された振
動ユニットと、前記振動ユニットが嵌入固定された天井
板の乗物室内側の面に配設された内装材とを具備するこ
とを特徴とする。

［作用］ この発明の乗物用天井スピーカは、圧電型音響ドライバ
を発泡体板で挟んで形成した振動ユニットを、乗物の天
井材として所定の形状に成形された発泡体からなる天井
板の貫通穴に嵌入固定し、乗物室内側の面に内装材を配
設して形成される。

したがって、振動ユニットを天井板とは別に組み立てて
おき、これを天井板に嵌入固定するだけで製作すること
が可能となり、製造工程が簡略化され製造コストが低減
される。また、この乗物用天井スピーカは、薄型、軽量
であり、乗物の室内に取り付けられ、乗物の天井を構成
するとともに、圧電型音響ドライバが発泡体板及び天井
板を振動させて天井全体をスピーカとして機能させる。

すなわち、この発明のスピーカは乗物室内の広い面積を
占める上面（天井面）を設置面として有効利用し、外観
上は通常の天井と何等変わらない形状を有しているため
、乗物室内を狭くしたり、室内の美観を損なったりして
、乗物室内の居住性を低下させることなく天井全体を音
響スピーカとして機能させ、優れた音響効果を実現する
。

［実施例］ 以下、この発明の実施例を図に基づいて説明する。この
実施例においては、乗物用天井スピーカとして車両用の
天井スピーカについて説明するが、この発明の天井用ス
ピーカは車両に限らず船舶、航空機その他の種々の乗物
用の天井スピーカに適用することができる。

第１図はこの発明の一実施例にかかる振動ユニットの構
造及び製造工程を示す分解斜視図である。

図に示すように、この実施例の振動ユニットにおいて、
変性ポリスチレンフオームからなる２枚の発泡体板１ａ
及び１ｂの互いに対向する面の、互いに対向する位置に
は複数の凹部２が形成されており、凹部２内には小突起
２ａが形成されている。

この互いに対向する凹部２は発泡体板１ａ、１ｂが貼り
合わされたときに圧電型音響ドライバ３を収納する４個
の空間８（第５図）を形成する。

圧電型音響ドライバ３は第２図及び第３図にその平面図
及び正面図を示すように、圧電セラミック板の両面に電
極膜（図示せず）を設けてなる圧電素子４を薄い円形の
金属板５の両面に接合してバイモルフ構造とすることに
より形成されており、圧電素子４及び金属板５にはリー
ド線６が接続されている（第３図）、この圧電型音響ド
ライバ３を発泡体板１ａの凹部２に水平に挿入し、圧電
素子４の中央部を小突起２ａの上面に接着することによ
り、圧電型音響ドライバ３を凹部２内に支持する１次に
、第４図及び第５図に示すように２枚の発泡体板１ａ及
び１ｂを貼り合わせ、上側の発泡体板１ｂの小突起２ａ
を圧電型音響ドライバ３の圧電素子４の上面中央部に当
接させて接着する。

このようにして構成された振動ユニット９において、圧
電型音響ドライバ３はその上下画面の中央部が発泡体板
１ａ、Ｉｂの凹部２の小突起２ａ、２ａにより上下から
支持（中心支持）されており、相対向する凹部２．２が
形成する空間８内に、振動に適した態様で収納されてい
る。また、各圧電型音響ドライバ３に接続されたリード
線６は２本にまとめられてリード線６ａとして発泡体板
１ａ、Ｉｂの端部から引き出されている（第４図）。

また、天井板２０は変性ポリスチレンフオームから形成
されており、第６図に示すように、車両（乗物）の天井
材として車両の屋根部の形状に対応する所定の形状に成
形されている。天井板２０の平面部には上記の振動ユニ
ット９の形状に対応する形状の２つの貫通穴９ａ、９ａ
が形成されている。

この天井板２０の貫通穴９ａ、９ａには振動ユニット９
が、その下面が天井板２０の下面と時間−の面に位置す
るように嵌入され接着剤により接着されて天井板２０に
固定される。そして、車両の室内側となる面にはポリ塩
化ビニルからなるシート状の内装材７が貼り付けられる
（第７図）。

このようにして形成された車両（乗物）用天井スピーカ
１０は第８図に示すように天井材として室内側から車両
１゛１に取り付けられる。

なお、上記天井スピーカ１０を車両１１に取り付けるに
あたっては、発泡体板１ａ、１ｂ及び天井板２０が車両
１１の室内上面に当接してその振動が妨げられないよう
に、スペーサなどを用い天井スピーカ１０と車両１１の
内面との間に所定の間隙を保持しつつビス止めや接着等
の方法により天井スピーカ１０を車両室内の上面側に取
り付ける。

上記のように構成され、車両に取り付けられた車両（乗
物）用天井スピーカ１０においては、それから引き出さ
れたリード線６ａをカーステレオなどの車両用音響装置
（図示せず）の出力端子に＃続して、所定の電気信号を
与えることにより、複数個の圧電型音響ドライバ３が機
械的に振動し、この振動が小突起２ａを介して発泡体板
１ａ、１ｂ及び天井板２０に伝ばんし、天井板２０の全
面を振動させて音を発生する。

上記の実施例の乗物用天井スピーカにおいては、天井板
２０の貫通穴９ａに振動ユニット９を嵌入固定するよう
に構成しているため、振動ユニット９を天井板２０とは
別に組み立てておき、これを天井板２０の貫通穴９ａに
嵌入するだけで製作することができるため、製造工程が
簡略化される。

また、圧電型音響ドライバ３は、例えば、厚み＝約０．
２１１１１、直径＝約６０〜８０１１＋１．ｆＥ量＝約
８ｇと薄型、軽量で、振動ユニ・ｙト９ら軽量、薄型と
なり天井材２０の大きさにほとんど影響を与えないため
、天井スピーカ１０は、通常の車両天井材と変わらない
形状を有し、車両室内の美観を損なったり室内の空間を
圧迫したりしてその居住性を低下させることがない、さ
らに、圧電型音響ドライバ３は、第９図に示すように、
中高音域における周波数特性に優れていることから、低
音域の周波数特性に優れた通常のダイナミック型スピー
カと組み合わせることにより、周波数領域全体にわたっ
て優れた音響効果を実現することができる。

また、圧電型音響ドライバにも低音域での周波数特性に
も優れたものがあり、これを用いた場合には圧電型音響
ドライバのみで十分な音響効果を得ることができる。ま
た、天井板２０（振動ユニット９を含む）の全面が振動
して音を発生するため、車両室内の音響効果はより向上
する。

上記実施例においては、発泡体板１ａ、１ｂ及び天井板
２０として変性ポリスチレンフオームを用いた場合につ
いて説明したが、これらの材料としてはこれに限られる
ものではなく、気泡を含有する材料であって、所定の耐
熱性（少なくとも車両（乗物）室内温度の上昇する範囲
での耐熱性）を有し、見掛けの密度が０．０１〜０．２
ｇ／ｃ１３の範囲内にあるような材料、例えば、変性ス
チレン・ポリプロピレン共重合フオーム、ポリプロピレ
ンフオーム、ポリエチレンフオーム、ポリウレタンフォ
ームその他の材料を用いることができる。また、発泡体
板１ａ、１ｂ及び天井＆２０はそれぞれ同じ材料で構成
されていてもよく、興なる材料で構成されていてもよい
。

また、上記実施例においては、内装材７としてポリ塩化
ビニルシートを用いた場合について説明したが、その材
料は特に制限されるものではなく、ｌ１ｌｌＩ！布帛（
織布、不織布、編布）あるいはこれにスラブウレタンフ
オームを貼り付けなものその他、種々の車両（乗物）用
の内装材料を任意に選択して用いることができる。

上記実施例においては、圧電型音響ドライバ３として圧
電素子４を金属板５の両面に接合したバイモルフ構造の
圧電型音響ドライバを用いた場合について説明したが、
圧電型音響ドライバはバイモルフ構造のものに限らず、
他の構造のものを用いることも可能であり、第１０図に
示すように一つの圧電素子４を金属板５の一方の面に接
合した圧電型音響ドライバを用いてもよい。

また、上記実施例においては、圧電型音響ドライバ３を
上下の両面から小突起２ａ、２ａにより中心支持した例
について説明したが（第５図）、第１１図に示すように
、一方の面（第１１図では下面）のみから小突起２ａで
支持するように構成してもよい、さらに、圧電型音響ド
ライバの支持方法は中心支持が好ましいが、必ずしも中
心支持に限られるものではなく、場合によっては、中心
部以外の他の部分を支持しても必要な振動を得ることが
可能である。

振動ユニット９の形状については特に制約はなく円形そ
の他の形状に構成することも可能である。

また、平板状であることが望ましいが、曲面状その他の
曲折した形状に構成することも可能である。

天井スピーカ１０に設けるべき圧電型音響ドライバ３の
総数については、天井板２０（振動ユニット９を含む）
全体を十分に振動させる見地からは２個以上であること
が望ましい、また、その数に特に上限はないが、音響効
果、経済性等を考慮すると２個ないし１６個の範囲にあ
ることが望ましい。

したがって、振動ユニット９の１個あたりに配設する圧
電型音響ドライバ３の数については、天井板２０に接合
する振動ユニット９の数と天井板全体に設けるべき圧電
型音響ドライバ３の総数との関係及び製造工程への影響
等を考慮して適切な数（例えば、１個ないし８個）が選
択される。

また、天井板２０に形成すべき貫通穴９ａの数は、上記
のように選択決定される振動ユニット９の数により定ま
る。

［発明の効果］ 上述のように、この発明の乗物用天井スピーカは、薄型
で軽量の圧電型音響ドライバを発泡体板で挟んで形成し
た振動ユニットを、乗物の天井材として所定の形状に成
形された天井板の貫通穴に嵌入固定するように構成して
いるので、振動ユニットを天井板とは別に組み立ててお
き、これを天井板の貫通穴に嵌入固定するだけで製作す
ることができ、製造工程を簡略化して製造コストを低減
することができる。また、この乗物用天井スピーカは、
乗物室内に天井材として取り付けられるため、乗物室内
の広い面積を占める天井部分が有効利用されるとともに
、外観上は通常の天井と何等変わらない形状を有するな
め、乗物室内の美観を損なったり居住性を低下させたり
することなく天井全体を良質な音響スピーカとすること
ができる。

さらに、この発明の乗物用天井スピーカと低音域の周波
数特性に優れた従来のダイナミック型スピーカとを組み
合わせることにより、さらに優れた音響効果を得ること
ができる場合がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例にかかる乗物用天井スピー
カの振動ユニットの構造および製造工程を示す分解斜視
図、第２図及び第３図はこの発明の乗物用天井スピーカ
に用いられている圧電型音響ドライバを示す平面図及び
正面図、第４図はこの発明の実施例にかかる振動ユニッ
トを示す斜視図、第５図は圧電型音響ドライバが発泡体
板の間に収納支持された状態を示す断面図、第６図は振
動ユニットを天井板の貫通穴に嵌入する工程を示す斜視
図、第７図はこの発明の一実施例にかかる乗物用天井ス
ピーカを示す斜視図、第８図は該乗物用天井スピーカを
乗物に取り付ける状態を示す斜視図、第９図は該乗物用
天井スピーカの周波数特性を示す図、第１０図は他の実
施例にかかる圧電型音響ドライバを示す図、第１１図は
他の実施例にかかる圧電型音響ドライバの支持状態を示
す断面図である。 １　ａ、 ｂ・・・・・・発泡体板 ２・・・・・・凹部 ３・・・・・・圧電型音響ドライバ ４・・・・・・圧電素子 ５・・・・・・金属板 ７・・・・・・内装材 ９・・・・・・振動ユニット ａ・・・・・・貫通穴 ０・・・・・・乗物用天井スピーカ 特許出願人　　株式会社　村田製作所

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）下記振動ユニットの形状に対応する形状を有する
   少なくとも一つの貫通穴を備え、乗物の天井材として所
   定の形状に成形された発泡体からなる天井板と、 互いに対向する面の互いに対向する位置に凹部を設けた
   ２枚の発泡体板を接合することにより、前記互いに対向
   する凹部が形成する空間内に圧電型音響ドライバを収納
   支持してなり、前記天井板の貫通穴に嵌入固定された振
   動ユニットと、前記振動ユニットが嵌入固定された天井
   板の乗物室内側の面に配設された内装材と を具備することを特徴とする乗物用天井スピーカ。