JPH049576B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 水を膜蒸留するためや比較的温かい液体から
比較的冷たい液体に熱を伝える等のために第１液
体を第２液体に近付けてしかもこれを混合せぬよ
うに流す装置にして、前記第１液体用に考えられ
た複数個の第１板と、前記第２液体用に考えら
れ、且前記第１群の板の間にこれから離隔されて
置かれた複数個の第２板とを有し、前記板のすべ
ては前記板の各２個の間に置かれた特殊離隔体に
より互いに十分離隔されている、２種の液体を近
付けて但し混合せぬよう流す装置において、前記
離隔体１３は各々板型の互に面平行な要素体のま
わりにフレームを有し、前記要素体は、外側の多
数の細孔を有する多孔質疎水性プラスチツクのダ
イヤフラム２１を有し、前記細孔の半径は前記装
置内に静水圧が行き渡る時に前記ダイヤフラムを
通る水の通過が阻止され、一方水蒸気の通過は可
能となるほどであり、そしてそらにプラスチツク
の中間離隔網状体２２と外側の薄いプラスチツク
箔２３とを有し、それによつて前記ダイヤフラム
と前記プラスチツク箔との間にエアギヤツプを提
供し、前記網状体によりこのエアギヤツプを維持
し、前記フレームにはその上部に前記エアギヤツ
プへの空気用の流入孔が、その下部に前記エアギ
ヤツプ内に凝集された水用の流出孔が設けられて
いることを特徴とする２種の液体を近付けてしか
もこれを混合せぬように流す装置。

２ 請求の範囲第１項記載の２種の液体を近付け
てしかもこれを混合せぬように流す装置におい
て、前記ダイヤフラム２１の細孔の半径は２〜５
ミクロンの範囲であり、前記離隔網状体２２は約
１〜２mmの厚さを持ち且垂直帯と、前記垂直帯と
直角で僅かに下向きに約0.5〜１mmだけ延びる横
方向の帯とで構成され、前記プラスチツク箔２３
は約0.1mmの厚さを持ち、且ポリエチレンで構成
されることを特徴とする２種の液体を近付けてし
かもこれを混合せぬように流す装置。

３ 請求の範囲第１項記載の２種の液体を近付け
しかもこれを混合せぬように流す装置において、
前記複数個の第１板群内の板１１は各々周辺に４
個の貫通孔１１１，１１２，１１３，１１４を持
つフレーム１１０を有し、前記孔の２個１１１，
１１４は前記板の大部分に延びる凹所１１５に結
合され、一方他の２個の孔１１２，１１３はこの
ような結合を持たず、前記複数個の第２板群内の
板１２は各々前記複数個の第１板群の板と同様に
フレーム１２０、４個の貫通孔１２１，１２２，
１２３，１２４、凹所１２５を有するが前記配置
内で前記複数個の第２群の板と結合を持つ前記孔
１２２，１２３は前記複数個の第１群の板と結合
を持たない前記孔１１２，１１３に対応するよう
又はその反対に反転し、前記離隔体１３の前記フ
レーム１３０は前記フレームの周辺に４個の貫通
孔１３１，１３２，１３３，１３４が設けられ、
前記孔は前記複数個の２群の板の孔に対応し、前
記複数個の２群の板は前記中間離隔体と共に機械
的に一緒に保持されて液密装置を形成し、且前記
複数個の第１群の板１１と結合を持つ孔に結合さ
れた前記第１液体用の第１流入装置１０１，１４
１と、前記複数個の第２群の板１２に結合を持つ
孔１２３に結合された前記第２液体用の第２流入
装置１０３，１４３と、前記複数個の第１群の板
１１と結合を持つ他の孔１１４に結合された第１
液体用の第１流出装置１０４，１４４と、前記複
数個の第２群の板１２と結合を持つ他の孔１１２
に結合された第２液体用の第２流出装置１０２，
１４２とを持つことを特徴とする２種の液体を近
づけてしかもこれを混合せぬように流す装置。

発明の背景 本発明は、水を膜蒸留する等のために第１液体
を第２液体に近付けてしかもこれを混合せぬよう
に流す装置に関する。本装置は第１液体用に考え
られた第１の板の集団と、第２液体用に考えられ
た第２の板の集団とを有する種類であり、第２の
板の集団は第１の板の集団の板の間に、但しこれ
と離隔されて置かれる。すべての板は前記板の各
２個の間に置かれた特殊離隔体により互い十分離
隔される。

先行技術 低温蒸留により、海水から淡水を回収するこ
と、例えばスエーデン特許第387927号参照はすで
に知られており、この装置は複数個の平らな平行
板を有するよう記載され、１秒毎に板の一つには
比較的冷たい淡水が流れ、１秒毎に板の一つには
比較的温かい太陽で加熱された海水が流れる。

夫々海水と淡水とが上を流れる板は、２個の流
れが混合するのを防ぐため互い分離することが必
要である。前記特許明細書は逆溝で構成される離
隔部材を記しており、そして又液体を異なる板に
分布する特殊の装置と、これに対応する収集装置
とを記している。

本発明の目的は、上記種類の装置を得ることで
あるが、簡単でより小型の構造によつて高い効率
が得られるよう修正されたう装置を得ることであ
る。

発明の概要 本発明は前記離隔体の特殊設計に関し、その離
隔体の各々は外側の多孔質の疎水性プラスチツク
ダイヤフラムを有し、その細孔は、装置内に静水
圧が行き渡る時にプラスチツクダイヤフラムを通
る水の通過が阻止され、一方水蒸気の通過は可能
となるような半径を持ち、そしてさらにプラスチ
ツクの中間離隔網状体と、外側の薄いプラスチツ
ク箔とを有し、これらすべてはフレーム内に締付
けられ、これらフレームはその上部に空気用の流
入孔を、その下部に水用の流出孔が設けられる。

本発明は又２群の板の特殊設計に関し、これら
の板は離隔体と一緒に一体として組立てられるよ
うにされ、組立体には２種の液体用の別個の流入
装置、流出装置が設けられる。

本発明による装置の特徴は請求の範囲から明ら
かである。

【図面の簡単な説明】

本発明は添付図面を参照してさらに詳しく延べ
られ、 第１図は互に供給及び排出装置に関し板と離隔
体との位置を図解的に示し、 第２図は離隔体の横断面図、 第３図は離隔体内に構成される離隔網状体の部
分の前面図、 第４図、第５図、第６図は第１群の板の中の板
と、第２群の板の巾の板と、離隔体とのフレーム
形状の前面図である。

第１図による装置は複数個の板が一体として組
立てられる前のその板を有している。外側の板１
０は第１供給装置１０１、第２供給装置１０３、
第１排出装置１０４、第２排出装置１０２を有す
る。第２の外側板１４は対応する供給装置１４
１，１４３、排出装置１４４，１４２を有する。
前記外側板の間に複数個の第１板１１、複数個の
第２板１２、離隔体１３が置かれる。図面では１
個だけの板１１，１１と離隔体１３とを示してい
るが、実際上多数の板１１があり、これらは離隔
体１３により同数の密に接触する板１２から離隔
されている。

第２図から明らかなように、離隔体１３は互に
面平行な要素体のまわりにあるフレーム１３０を
有し、この要素体は外側の多数の細孔を有する多
孔質疎水性（撥水性）プラスチツクダイヤフラム
２１、中間のプラスチツク離隔網状体２２、外側
の薄いプラスチツク箔２３を有する。フレーム１
３０はその上部に空気用の流入孔１３０１、その
下部に水用の流出孔１３０２を有する。

プラスチツクのダイヤフラム２１は多孔質材料
で構成され、その細孔の半径は２から５ミクロン
の範囲内である。

離隔網状体２２は第３図でわかるように垂直の
帯２２２と、これに直角で僅かに下方に向く横方
向の帯２２１とを有する。網状体の厚さは約１〜
２mm、垂直帯２２２に直角方向の横方向の帯２２
１の幅は約0.5〜１mmである。

横帯２２１間の距離と垂直帯２２２間の距離間
の距離との比はなるべく約20であるよう選ばれ、
例えば横帯間の距離は50mm、垂直帯間の距離は２
〜４mmである。

プラスチツク箔２３はポリエチレンで構成さ
れ、その厚さは約0.1mmである。

第４図からわかるように、離隔体１３用のフレ
ーム１３０には４個の貫通孔１３１，１３２，１
３３，１３４が設けられる。これらの孔はダイヤ
フラム２１、離隔網状体２２、プラスチツク箔２
３のためのものであり、フレームで画定される空
間とは結合されてはいない。

第５図は前記複数個の第１板内に有する板１１
を示している。前記板は周辺に４個の貫通孔１１
１，１１２，１１３，１１４を持つフレーム１１
０で構成される。

前記孔の中の２個、即ち孔１１１，１１４は板
の大部分に延びるくぼみ（凹所）１１５に結合さ
れ、一方他の孔１１２，１１３はこの結合を持た
ない。

第６図は前記複数個の第１板内に有する板１２
を示している。この板は周辺に４個の貫通孔１２
１，１２２，１２３，１２４を持つフレーム１２
０で構成される。

孔１２２，１２３は板の中の凹所に結合を持
ち、一方孔１２１，１２４はこの結合を持たな
い。

板１１と１２とは互に同一であるが、板１２内
の凹所と結合を持つ孔１２２，１２３が板１１内
の凹所と結合を持たない孔１１２，１１３と対応
するように互に逆になつている。直接的結果とし
て板１１の孔１１１，１１４は板１２の孔１２
１，１２４に対応する。

離隔体１３は、例えば海水の蒸留により淡水を
作る時に比較的温かい海水が比較的冷たい淡水と
直接混合するのを防ぐ。

多孔質の疎水性プラスチツクダイヤフラム２１
は温海水用の板１１と離隔網状体２２との間に置
かれ、水蒸気を通すことの出来る目的を持つてい
る。

離隔網状体２２はダイヤフラム２１とプラスチ
ツク箔２３との間に空〓すなわちエアギヤツプを
設ける目的を持つている。

プラスチツク箔２３は凝結面として働らく目的
を持つている。

プラスチツクダイヤフラム２１とプラスチツク
箔２３とが離隔網状体２２（即ち空気空間）を有
するために、水蒸気が凝結する所に分離した凝結
室が形成され、この室は温水側にも冷水側にも接
触しない。この事は原理的に、温水側と冷水側と
の両方を海水で充たすことが出来る事を意味す
る。離隔体を設けることによつて、プラスチツク
ダイヤフラムに空気が無くなつて全部又は一部が
液体で充たされる危険が無い。プラスチツク箔２
３は、凝結熱が冷液体によつて容易に外に伝えら
れるほどに薄い。箔に対する一様な水の接触は、
箔がつや消し仕上げされた時に得られる。