JPH049416B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は断層撮影装置の改良に関するものであ
る。

［発明の技術的背景とその問題点］ 放射線診断装置の一つにフイルムと放射線源と
を被検体の撮影対象断面を介して対峙して配設
し、撮影に当つてはこれらフイルムと放射線源と
を、被検体の撮影対象断面を中心に互いに逆方向
に平行移動させるようにし、これによつて撮影対
象断面部分の放射線はフイルムに対し、幾何学的
に移動が無く、他の部分では移動が生じるように
して不要部分をぼかすことにより、前記撮影対象
断面の像を得るようにした断層撮影装置があり、
古くから断層診断に利用されている。

第３図に従来におけるプラニー方式のＸ線透
視・断層撮影装置の概略的な構成を示す。第３図
はａは正面図、第３図ｂは側面図であり、図中１
は寝台、１ａはこの寝台１上に設けられた被検体
を載置する天板部、２は前記寝台１を支える支持
台、３は放射線源であるＸ線管、３ａはこのＸ線
管３の放射線放射口部に設けられた絞り装置、４
は前記Ｘ線管３を保持する支柱である。この支柱
４には水平方向にに伸びるアーム４ａが支柱４の
軸方向に摺動可能に設けられている。そして、前
記アーム４ａの内部に支持軸を回動可能に挿通し
てあり、この支持軸の先端にＸ線管３が固定され
て保持されている。

５は透視用のＸ線テレビ撮影系を有し、且つ、
フイルム撮影時にはフイルムを撮影野内に移動さ
せるとともに断層撮影のためにＸ線管３の移動と
共に移動する撮影野に追従して移動する撮影機構
であつて、寝台１内に位置させて設けられてい
る。６は前記支持台２上に設けた支柱保持機構で
あり、前記支柱４は支柱保持機構６上に前記天板
１ａの長手方向に沿つて移動可能に支持されてい
る。この移動によりＸ線管３は天板１ａ上をその
長手方向に移動できる。７はＸ線管３の首振り機
構であり、撮影機構５の位置に対応して支柱保持
機構６に取付けられていて、支柱保持機構６に設
けられた中心軸７ａにトモ・バー７ｂの中間部を
軸支させ、一端を前記撮影機構５に、また、他端
を前記アーム４ａの内部に挿通したＸ線管３の前
記支持軸にそれぞれ連結してある。これより、Ｘ
線管３は常に回動軸７ａ方向を向くようにしてあ
る。尚、Ｘ線管３の高さはアーム４ａの位置によ
り定まり、そのため、Ｘ線管３は支柱４の移動に
伴い、高さ一定の状態で撮影機構５の定位置に向
くよう首振り運動する。撮影機構５は天板１ａの
面に対し、平行に移動する。

撮影時、支柱保持機構６は定位置にあり、一
方、前記支柱４は支柱保持機構６上を前記天板１
ａの長手方向に沿つて第３図ａに矢印で示す如
く、移動させる。支柱保持機構６に設けられた中
心軸７ａにはトモ・バー７ｂがその中間部を軸支
され、一端は前記撮影機構５に、また、他端は前
記アーム４ａ内部に挿通したＸ線管３の前記支持
軸にそれぞれ取付けてあることから、前記支柱４
の移動に伴つて、Ｘ線管３はその放射線放射線口
が必ず撮影機構５のフイルム面に向くように高さ
一定の状態で首振り運動され、また、幾何学的に
一定の対応を以て、Ｘ線管３と撮影機構５は互い
に逆方向に移動することになる。天板１ａの高さ
はトモ・バー７ｂの中心軸７ａ位置に対し移動調
整出来るので、この中心軸７ａ位置に被検体の撮
影対象断面が来るようにすると、該断面の断層像
がフイルムに撮影できることになる。

また、前記トモ・バー７ｂによる首振り機構７
を用いる代わりに第４図ａ，ｂに示すように前記
Ｘ線管３はアーム３１ａの先端に固定し、このア
ーム３１ａはＸ線管３の支柱３１に摺動可能に取
付けるとともに、この支柱３１は支柱保持機構６
に設けた回動軸６ａに軸支して、直接、この支柱
４を回動させることにより、前記Ｘ線管３を首振
り運動させ、また、この支柱４の首振りに連動さ
せて逆方向に撮影機構５を移動させるようにし、
断層像を得るようにした装置もある。

この場合はＸ線管３の高さを撮影対象断面に対
し一定に保つため、第５図に示すようにアーム３
１ａの前記支柱３１取付け側をリードスクリユー
３１ｂに噛合する雌ねじとし、リードスクリユー
３１ｂは前記支柱３１に取付けるとともに、リー
ドスクリユー３１ｂは前記支柱３１内部に設けた
電動機３２により回転駆動制御する構成とする。
そして、支柱４の首振りに連動させてＸ線管３の
高さが一定に保たれるように電動機３２を正逆回
転駆動させ、リードスクリユー３１ｂを正逆回転
駆動させてアーム３１ａの高さ位置を一定に保
つ。

このように撮影対象断層面に対するＸ線管の高
さ位置を一定に保つて移動させるプラニー方式の
断層撮影装置の首振り機構には種々の方式が採用
されているが、前者の方式では機構的に大型化
し、しかも、重いＸ線源を保持し、移動させるも
のであるだけに重畳も極めて重くなると云う欠点
がある。

また、後者の方式ではＸ線管３の移動走査時に
Ｘ線管３の位置に応じた高さ制御を電動機３２の
回転制御により行うことから制御が極めて難し
く、高さ位置の精度を保ち難いと云う欠点があ
る。

［発明の目的］ 本発明は上記の事情に鑑みて成されたものであ
り、その目的とするところはプラニー方式の断層
撮影装置において、Ｘ線管の首振りを行うととも
にＸ線管の高さ位置を一定に保つ機構をコンパク
トな構成で、しかも、高さ位置精度を充分な精度
で保つことができるようにした断層撮影装置を提
供することにある。

［発明の概要］ すなわち、上記目的を達成するため本発明は、
被写体の撮影対象断層面に沿つて直線移動できる
ように案内されるフイルム保持手段と、このフイ
ルム保持手段に保持されたフイルムの中心位置に
軸心を一致させて配される第１の軸と、この第１
の軸が保持される支柱と、この支柱を回動可能に
支持する支持手段と、前記支柱にその軸線方向に
移動可能に設けられる移動体と、この移動体に保
持されるとともに放射線束の中心が前記フイルム
の中心に一致するよう前記フイルム保持手段に対
峙して配される放射線源と、前記支持手段を軸に
支柱を回動させるに伴つて、その回動量対応分前
記移動体を移動させて前記放射線源の軌道が前記
撮影対象断層面に対して平行となるように制御す
る高さ制御手段とを備え、前記高さ制御手段はそ
の軸線方向が前記第１の軸の軸線方向に沿うよう
に回動可能に前記支柱に配されるクランク軸と、
前記支柱の回動量に対応させて前記クランク軸を
回動させる駆動機構と、前記クランク軸の回動を
直線運動に変換して前記移動体に伝達するシヤフ
トとを備えて構成する。

このような構成において、支持手段を軸に支柱
を回動させることにより、支柱に設けた第１の軸
を介してフイルム保持手段を支柱と一体的に直線
運動させ、これにより放射線源とフイルムとを相
対的に逆方向に移動させ、且つ、前記高さ制御手
段により支柱の回動に対応してその回動量対応
分、前記移動体を移動させてフイルム面に対する
放射線源の高さが一定になるように制御する。

そして、特に高さ制御手段は、その軸線方向が
前記第１の軸の軸線方向に沿うように回動可能に
前記支柱に配されるクランク軸と、前記支柱の回
動量に対応させて前記クランク軸を回動させる駆
動機構と、前記クランク軸の回動を直線運動に変
換して前記移動体に伝達するシヤフトとより構成
されており、前記支柱の回動量に対応させて駆動
機構は前記クランク軸を回動させると共に、これ
によつて回動されるクランク軸軸の回動をシヤフ
トに伝達して直線運動に変換し、この直線運動を
移動体に伝達して移動体を前記支柱の回動量に対
応させて移動させるようにして、この移動体に保
持される放射線源の高さ位置を制御し、これによ
つてフイルム面に対する放射線源の高さが一定に
保たれるようにするものである。

このように上記構成により、支柱の回動に伴う
放射線源の高さを、支柱の回動に伴つて回動する
クランク軸と、このクランク軸の回動を直線運動
に変換するシヤフトと、支柱にその軸線方向に移
動可能に設けられ、前記シヤフトにより移動され
る移動体とにより構成すると云う極めて簡素でし
かも移動量に誤差の生じない機構を用いて、支柱
の回動に伴う移動体の移動を所定の関係に保つよ
うに機械的に制御することで、移動体に保持され
た放射線源の高精度の高さ制御を可能にし、且つ
構造を簡易にしてコンパクト化を図る。

［発明の実施例］ 以下、本発明の一実施例について図面を参照し
て説明する。

第１図は本装置の要部構成を示す斜視図であ
り、また、第２図は本装置の構成及び作用を説明
するための要部正面図である。

図において、６は前述の支柱保持機構であり、
この支柱保持機構６は図示しないが、例えば、装
置全体を支える前述の支持台に支持される。２５
はこの支柱保持機構６の側部（寝台取付け側）に
水平に設けられた撮影機構案内用のガイドレール
である。１１は支柱であつて、前記支柱保持機構
６上に前記ガイドレール２５の敷設方向に沿つて
移動可能に設けられた方形枠状の摺動支持部１１
ａにこの支柱１１は取付けられている。１２は線
源（例えば、Ｘ線管）、１３はＸ線フイルム１４
を保持する例えば、スポツト撮影装置の如き撮影
機構をそれぞれ示している。

前記支柱１１は例えば、方形の断面を持つ筒状
体にて構成されている。支柱１１内にはブロツク
状を呈しその側面に複数対の案内用のローラ２
８，２９を設けたリフタ２４を設けてある。そし
て、支柱１１に内壁面間に前記ローラ２８，２９
を接触させ、この内壁面に沿つて案内させること
で、このリフタ２４は支柱１１内をその軸線方向
に移動可能に保持される。

また、この支柱１１は定位置に固定された軸１
５を中心に回動でき、且つ、支柱１１の軸線方向
に直線移動できるようになつている。すなわち、
前記支柱保持機構６にはその前記ガイドレール２
５取付け面に対向する他側面側に、垂直方向に伸
びる支持柱２２が設けてあり、この支持柱２２に
は前記ガイドレール２５側方向に向い、且つ、水
平方向に沿つて伸びる前記軸１５を設けている。
この場合、支持柱２２は支柱保持機構６に設けた
図示しないガイドに案内されて上下方向にスライ
ド可能に取付けられるとともに適宜な手段によつ
て高さ位置を固定できるようにしてあつて、支持
柱２２を上下方向に移動させることで天板上の被
検体の位置を固定したまま撮影対象断面を変更で
きるようにしてある。支柱１１にはコの字形のレ
ール２３が取付けられている。そして、前記軸１
５の先端にはローラ３０が取付けられる。また、
軸１５には該軸１５の回転を阻害しないようにロ
ーラ保持板１０がその一端部側近傍を軸１５に貫
通させて前記支持柱２２対向面側表面に取付けら
れる。また、このローラ保持板１０の他端部近傍
には軸１０ａを突設すると共にこの軸１０ａの先
端にローラ９が取付けられる。そして、前記レー
ル２３はそのコの字状溝内に前記軸１５の先端に
取付けられたローラ３０及び軸１０ａ先端のロー
ラ９が係合されることで軸１５を回転させるとこ
ろの回転が伝達され、支柱１１は該軸１５を回動
中心とした回動並びに前記ローラ３０との摺接に
よるガイドレール２３の長手方向に対する直線移
動とを成し得るように支持されている。また、支
柱１１はその下端部近傍を前記摺動支持部１１ａ
に設けられた軸１６に係合されており、従つて、
前記摺動支持部１１ａを移動させることでも同様
の運動が可能になつている。

線源１２は例えばＸ線管１２ａとその放射線放
射口部に設けた放射線照射野を決めるため絞り装
置１２ｂとより成る。そして、この線源１２はア
ーム１０の先端に固定されている。そして、前記
アーム１０はその他端を前記支柱１１内の前記リ
フタ２４の正面に固定することでリフタ２４の移
動とともに支柱１１に沿つて、その軸線方向に移
動出来る構成としてある。

１７は支柱１１内の定位置に取付けられたクラ
ンク軸であり、１８はチエーンガイド板、１９は
クランク軸１７に取付けられたスプロケツトであ
る。前記クランク軸１７は支柱１１内に両端を軸
受で支持されて回転自由にしてある。前記クラン
ク軸１７と線源１２を保持している前記リフタ２
４との間にはこれらに対して回転自由にシヤフト
２１が連結され、シヤフト２１を介してクランク
軸１７の回動量に対応した量だけ、リフタ２４は
直線移動されるようにしてある。

支柱１１の回転をクランク軸１７に伝達する差
動機構がチエーンガイド板１８、スプロケツト１
９及びこれらに掛渡されたチエーン２０である。

チエーンガイド板１８は半円形の板であり、そ
の弦の部分は下方に位置され、その両端部に前記
チエーン２０の両端部はそれぞれ固定されてい
る。また、チエーンガイド板１８はその中心を前
記軸１６に固定され、この軸１６は支柱１１を回
動可能に挿通して、摺動支持部１１ａに固定され
ている。

撮影機構１３を保持した摺動支持部１１ａは直
線移動のみ成し得るようにガイドレール２５に案
内されており、フイルム１４は前記軸１６の軸心
とその中心が一致させてある。すなわち、撮影機
構１３はその保持したフイルム１４の位置が軸１
６の軸心位置に来るようにしてこの軸１６に固定
されている。そして、摺動支持部１１ａの両端部
近傍にそれぞれ一対のローラ２６，２６′，２７，
２７′を設けて、これらそれぞれ一対のローラ２
６，２６′，２７，２７′間に前記支柱保持機構６
に設けてガイドレール２５を挾持させることで軸
１６の移動に伴いフイルム１４をガイドレール２
５に沿つて直線的に移動されるようにしてある。
このように摺動支持部１１ａはそれぞれ一対のロ
ーラ２６，２６′，２７，２７′でガイドレール２
５を挾持させることでその姿勢をガイドレール２
５の敷設方向に拘束されるようにしてあり、ま
た、前記軸１６は摺動支持部１１ａに固定される
ことでその回転は拘束される。従つて、この軸１
６に固定されたチエーンガイド板１８は支柱１１
が傾いてもガイドレール２５の敷設方向に拘束さ
れて常に一定の姿勢を保つ構成となつている。

尚、線源１２の放射線放射口はこの放射線放射
線口より曝射された放射線の中心軸線がフイルム
１４の中心を通るように線源１２とフイルム１４
は対峙させてある。

このような構成の本装置の作用を説明する。

軸１５を回転させるか或いは支柱１１を保持し
た摺動支持部１１ａ或いは撮影機構１３が例えば
図示しない直線駆動機構により直線移動される
と、支柱１１は軸１５を中心に回動しつつ支点位
置が直線移動され、撮影機構１３は線源１２とは
逆方向に直線移動される。このとき、線源１２の
焦点Ｆは支柱１１の回転中心である軸１５とフイ
ルム１４の中心を結ぶ線上に位置している。

しかし、線源１２は支柱１１の回動に伴つて動
作するクランク機構と差動機構の働きにより、線
源１２を保持するリフタ２４を支柱１１の軸線方
向に沿つて移動させて支柱１１に対する線源１２
の位置を移動させるので、線源１２の焦点Ｆとフ
イルム１４との距離は一定に保つことが出来る。

すなわち、摺動支持部１１ａに固定された軸１
６にチエーンガイド板１８がその弦方向部分が常
にガイドレール２５と平行になるように支持さ
れ、また、クランク軸１７にはスプロケツト１９
が固定されるとともにスプロケツト１９とチエー
ンガイド板１８との間にはチエーン２０が掛渡さ
れてこれらにより差動機構を形成している。従つ
て、支柱１１の回動によりその回動量は一定姿勢
のチエーンガイド板１８の働きにより、チエーン
２０を介してスプロケツト１９に伝達される。そ
して、この伝達された回動量相当分、クランク軸
１７は回動される。このクランク軸１７の回動は
シヤフト２１を介してリフタ２４に直線運動とし
て伝達されるので、リフタ２４はクランク軸１７
の回動量相当分、支柱１１の軸方向に移動され
る。従つて、クランク軸１７の折曲部の寸法、ス
プロケツト１９の径、チエーンガイド板１８の径
を支柱１１の回動量に対応して線源１２の焦点Ｆ
の高さ位置を一定に保つことの出来る寸法関係に
設定しておくことで、支柱１１の回動量に対応し
て線源１２の焦点Ｆの高さ位置を一定に保つこと
が出来るようになる。

従つて、撮影機構１３（または摺動支持部１１
ａ）の移動または軸１５の回転に伴つて、支柱１
１が回動するとその回動が前記作動機構のチエー
ン２０を介してクランク軸１７に伝達され、この
クランク軸１７の回転に伴つて、シヤフト２１が
線源１２を保持するリフタ２４は支柱１１内で直
線上に移動される。

そして、クランク機構と差動機構の組合せは線
源１２の焦点Ｆがフイルム１４と常に一定距離を
維持するようなプロフイールを有しているので、
線源１１はその焦点Ｆがフイルム１４と一定距離
を常に維持しつつ相対的に逆方向に移動させるよ
うに支柱１１を移動させる。このため、支柱１１
の回転中心に撮影対象断面が位置するように被検
体を線源１２と撮影機構１３の間に位置させるこ
とで、撮影対象断面が明瞭に記録され、かつ、他
はぼかされた断層写真を得ることができる。

本装置は以上詳述したように、撮影機構が被検
体の断層面に平行な面に沿つて直線移動のみ成し
得るように案内され、また、線源を保持する支柱
が撮影機構の直線移動に連動して回転と軸方向移
動とを成し得るように支持されているとともに、
また、支柱の回動量に対応した動作をするスプロ
ケツトとチエーン、チエーンガイド板よりなる差
動機構およびこの差動機構の動作を直線運動に変
換するクランク機構が設けられて、このクランク
機構により、線源の高さを調整するようにしたの
で、支柱の回動角に対応する高さ変化分だけこれ
を補正すべく線源が移動され、しかも、この移動
量は機械的に定まる構成であるので、線源の高さ
位置制御を高精度に行うことが出来、また、支柱
の回動量に対応した高さ位置調整をする機構はス
プロケツトとチエーン、チエーンガイド板よりな
る差動機構およびこの差動機構の動作を直線運動
に変換するクランク機構により構成し、クランク
機構の直線運動は支柱内に設けられ、この支柱内
壁をガイドにその軸方向に摺動可能に設けられた
リフタに伝達し、線源はこのリフタに固定するこ
とにより、線源を移動させるようにしたので、機
構はコンパクトになり、しかも、線源を直線移動
させるガイドレール類を不用に出来るので、装置
全体を一層、コンパクトに構成出来るばかりか、
このコンパクト化により装置を小形軽量化でき、
また、支柱やその駆動機構、高さ制御用の機構が
小さくなるので、これらに妨げられることなく施
術者が、どの位置からでも断層撮影装置寝台上の
被検体に接近するのを可能にする。

尚、本発明は上記し、且つ、図面に示す実施例
に限定すること無くその要旨を変更しない範囲内
で適宜変形して実施し得ることは勿論であり、例
えば、上記実施例では差動機構としてチエーンと
スプロケツトを用いているが遊星歯車等、他の構
成要素による機構としても差し支え無い。また、
支柱の回転は例えば、摺動支持部をチエーンに結
合させ、このチエーンを駆動移動させることで、
或いは支柱をクランク機構を介して電動機に連結
することで行うようにしても良い。

［発明の効果］ 以上詳述したように本発明によれば、構造が簡
易となり、しかも、線源の高さは線源を支持する
支柱の傾斜に連動して動く差動機構およびこの差
動機構の動きを直線運動に変えるクランク機構を
介して線源に伝達し、この線源の高さ位置を制御
する構成であり、移動量は機械的に定まる構成で
あるので、線源の高さ位置制御を高精度に行うこ
とが出来、しかも、機構も簡単であるのでコンパ
クトに構成できる等の特徴を有する断層撮影装置
を提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す要部構成斜視
図、第２図は本発明装置の要部構造とその作用を
説明するための図、第３図、〜第５図は従来例を
説明するための図である。 ６……支柱保持機構、９，２６，２６′，２７，
２７′，２８，２９，３０……ローラ、１０……
アーム、１０……ローラ保持板、１０ａ，１５，
１６……軸、１１……支柱、１１ａ……摺動支持
部、１２……線源、１２ａ……Ｘ線管、１２ｂ…
…絞り装置、１３……撮影機構、１４……フイル
ム、１７……クランク軸、１８……チエーンガイ
ド板、１９……スプロケツト、２０……チエー
ン、２１……シヤフト、２４……リフタ、２５…
…ガイドレール。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 被写体の撮影対象断層面に沿つて直線移動で
   きるように案内されるフイルム保持手段と、 このフイルム保持手段に保持されたフイルムの
   中心位置に軸心を一致させて配される第１の軸
   と、 この第１の軸が保持される支柱と、 この支柱を回動可能に支持する支持手段と、 前記支柱にその軸線方向に移動可能に設けられ
   る移動体と、 この移動体に保持されるとともに放射線束の中
   心が前記フイルムの中心に一致するよう前記フイ
   ルム保持手段に対峙して配される放射線源と、 前記支持手段を軸に支柱を回動させるに伴つ
   て、その回動量対応分前記移動体を移動させて前
   記放射線源の軌道が前記撮影対象断層面に対して
   平行となるように制御する高さ制御手段とを備
   え、 前記高さ制御手段はその軸線方向が前記第１の
   軸の軸線方向に沿うように回動可能に前記支柱に
   配されるクランク軸と、前記支柱の回動量に対応
   させて前記クランク軸を回動させる駆動機構と、
   前記クランク軸の回動を直線運動に変換して前記
   移動体に伝達するシヤフトと を備えたことを特徴とする断層撮影装置。