JPH048973Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はバグフイルタの取付装置に関する。

（従来の技術） バグフイルタ式の集塵機では、フイルタの交換
作業は通常ケーシングの扉を開いて、内部に作業
員が入つて複数の濾筒を１つずつ取り外してい
る。

この交換作業を簡単にするために、実公昭61−
10730号公報により、複数の濾筒（バグフイルタ）
を配列した支持枠をリンク機構によりケーシング
の外部に旋回移動させ、ケーシング内部での交換
作業を不要にして、作業能率や作業環境の改善を
図つた装置が提案されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながらこの装置は、リンク機構により濾
筒を配列した支持枠を旋回させて外部に取り出す
ようにしているので、旋回のためのアクチユエー
タが必要となり、また装置自体も大型化する。

さらに、濾筒を配列した支持枠はリンク機構に
結合されているので、支持枠を外部に取り出した
としても、濾筒を取り外すのに作業上の制約を受
けるという問題もあつた。

本考案はこのような問題を解決することを目的
とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案はハウジングの内部を仕切壁により吸引
室と濾過室に分離形成すると共に、濾過室にその
内壁面沿つて昇降可能に収納ケースを配置し、こ
の収納ケースに複数の濾筒を整列配置する仕切枠
を形成し、これら濾筒に対応して前記仕切壁に導
入口を形成する一方、収納ケースの底部両側に位
置して上下回動する支持レバーを設け、この支持
レバーに連動するリンク機構を介してガイドレバ
ーを連結し、このガイドレバーは前記収納ケース
の両側に配置されると共に直立位置から水平位置
に回動したときに収納ケースのガイドレールを形
成するようになつている。

（作用） ガイドレバーを直立位置から水平位置に回動す
ると、リンク機構を介して支持レバーが降下し、
これに伴い濾筒を整列配置した収納ケースが下が
る。この下がつた位置で今度は収納ケースを引き
出すと、ガイドレバーに案内されて収納ケースが
スライドし、ハウジングの外部に収納ケースを取
り出すことができる。

収納ケースに収められた濾筒は上方へと引き上
げることにより、簡単に抜き出すことができる。

濾筒を交換してから収納ケースをハウジング内
に収め、ガイドレバーを上方に回動すると、収納
ケースがリフトされ、仕切壁に形成した導入口に
対応して濾筒が吸引室に接続される。

（実施例） 以下本考案の実施例を第１図〜第３図に基づい
て説明する。

第１図、だ２図のように、集塵機を構成するハ
ウジング１の内部には、複数の濾筒（バグフイル
タ）２を整列状態に収めた収納ケース３が配設さ
れる。

収納ケース３は直方体の箱状に形成されると共
に、上面に並設した複数の仕切枠４により内部を
仕切つている。そしてこの仕切壁４で仕切られた
空間に濾筒２が縦列状態で収納される。

ハウジング１の上部は吸引室５が形成され、図
示しないブロア等により前記濾筒２を介して下部
の濾過室６から含塵空気（ガス）を吸引する。

ハウジング１の濾過室６の側面に位置して開閉
扉７が設けられる。開閉扉７が閉じている状態で
は、収納ケース３は濾過室６の内側面により支持
され、少ストロークではあるが、上下方向にのみ
スライド可能に構成されている。

開閉扉７の両側に沿つて一対のガイドレバー８
が、下部の支持ピン９を介してハウジング１に回
動自由に取付けられる。ガイドレバー８の回動先
端にはピン１０を介して略水平に延びる駆動レバ
ー１１が連結され、ガイドレバー８を直立位置か
ら倒すことにより駆動レバー１１が略水平に突き
出される。

この駆動レバー１１に対して「く」の字型の連
動リンク１２の一端がピン１３により連結され、
連動リンク１２は中間部分を支持ピン１４により
ハウジング１に対して回動自由に支持されてい
る。

連動リンク１２の他端にはピン１５を介して略
水平な支持レバー１６が連結され、この支持レバ
ー１６の上面に前記収納ケース３が載置されてい
る。収納ケース３は支持レバー１６の上下動によ
り昇降し、かつ支持レバー１６に案内されて水平
方向にも移動することが可能になつている。

なお、前記連動リンク１２の支持ピン１４は収
納ケース３のほぼ中央下部に位置している。

上記したガイドレバー８及びこれに連動する各
レバーは、収納ケース３の両側に位置して一組配
置される。またガイドレバー８は水平状態に展開
されたときに、収納ケース３をスライド案内する
ガイドレールを形成するように、Ｌ型の断面に形
成されている。

第３図に示すように、前記濾筒２の上部には導
入筒２０が取付けられると共に、その周囲に位置
して環状のパツキン２１が設けられ、後述するよ
うに収納ケース３を上昇させたときに、吸引室５
の仕切壁２３に圧接し、空気漏れを防ぐようにな
つている。ただしこの仕切壁２３には各濾筒２の
パツキン２１の内側に対応する位置に、それぞれ
導入孔２２が設けられる。

また濾筒２の上部外周にはリング２４が固定さ
れ、リング２４の外側に水平に２本のピン２５が
対称的に突出し、このピン２５の部分を前記収納
ケース３の仕切枠４の上面に形成した切欠２６に
係止させることにより、収納ケース３に濾筒２を
支持するようになつている。

なお、濾筒２は支持枠筒２７の周囲に濾布２８
が配置され、粉塵を捕集するようになつている。

以上のように構成され、次ぎに作用について説
明する。

図示しない吸引ダクトから濾過室６流入した含
塵ガスは濾筒２により濾過され、清浄な空気のみ
が吸引室５に吸引され、図示しない排気ダクトか
ら外部に排出される。このようにして含塵ガス中
から粉塵を除去して、空気を清浄化する。

濾筒２を交換する場合は、まず開閉扉７を開
き、ガイドレバー８を外側に水平状態まで回動す
る。

駆動レバー１１が略水平方向に移動して連動リ
ンク１２が支持ピン１４を中心に回動し、これに
より支持レバー１６が降下する。

これに伴い濾筒２を整列させた収納ケース３が
下がり、各濾筒２の上面のパツキン２１が仕切壁
２３から離れる。この状態で収納ケース３を前方
に引き出すのであり、収納ケース３は水平なガイ
ドレバー８の上を滑りながら出てくる。

このようにしてハウジング１の外部に収納ケー
ス３を取り出すことができるのであり、収納ケー
ス３はガイドレバー８や支持レバー１６に単に載
置されているだけのため、他の場所に自由に移動
することができる。

そして濾筒２の交換は、収納ケース３の上面よ
り濾筒２を引き上げればよく、簡単に交換するこ
とができる。

清浄な濾筒２は収納ケース３の仕切枠４に設け
た切欠２６にピン２５を係止するまで挿入し、左
右に少し回転させて収納位置に収める。

このようにして濾筒２のフイルタ交換が終了し
たら、収納ケース３をハウジング１内にガイドレ
バー８に沿つて格納し、次いでガイドレバー８を
前記とは逆に上方に回動する。これにより、駆動
レバー１１が変位し、支持レバー１６が連動リン
ク１４を介して上方にリフトして収納ケース３を
上昇させる。そして各濾筒２の上面に設けたパツ
キン２１が仕切壁２３の下面から強く接触した状
態で保持される。

このようにして濾筒２の組み付けも総てを同時
に行うことができる。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、ガイドレバーの
回動により濾筒を整列した収納ケースを昇降さ
せ、かつガイドレバーを案内として収納ケースを
外部にスライドして引き出せるため、収納ケース
毎外部に取り出し、しかも任意の位置に移動する
ことができるので、濾筒を簡単に脱着することが
でき、濾筒の交換作業性及び作業環境が非常に良
好になる。また、ガイドレバー及び支持レバー、
リンク機構等はハウジングに取付けられており、
収納ケースは上下にリフトすると共に前後にスラ
イドさせるだけのため、これらの機構が簡単でコ
ンパクトになり、しかも濾筒の集塵機に対する取
付けが容易であるという利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す一部切欠側面
図、第２図は収納ケースの斜視図、第３図は濾筒
の断面図である。 １……ハウジング、２……濾筒、３……収納ケ
ース、４……仕切枠、５……吸引室、６……濾過
室、８……ガイドレバー、１１……駆動レバー、
１６……支持レバー、２１……導入口、２３……
仕切壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジングの内部を仕切壁により吸引室と濾過
   室に分離形成すると共に、濾過室にその内壁面沿
   つて昇降可能に収納ケースを配置し、この収納ケ
   ースに複数の濾筒を整列配置する仕切枠を形成
   し、これら濾筒に対応して前記仕切壁に導入口を
   形成する一方、収納ケースの底部両側に位置して
   上下回動する支持レバーを設け、この支持レバー
   に連動するリンク機構を介してガイドレバーを連
   結し、このガイドレバーは前記収納ケースの両側
   に配置されると共に直立位置から水平位置に回動
   したときに収納ケースのガイドレールを形成する
   ことを特徴とするバグフイルタの取付装置。