JPH0489404A - 浄化槽用害虫駆除剤および駆除方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、浄化槽に発生する衛生害虫、不快害虫等の害
虫を駆除するための浄化槽用害虫駆除剤および駆除方法
に関する。

〔従来の技術〕

近年、浄化槽の普及に伴い、浄化槽から力等の衛生害虫
やチョウバエ、ノミバエ、ユスリカ等の不快害虫が発生
し、問題となっている。

浄化槽は一定期間ごとに保守点検することが義務づけら
れているが、保守点検する作業者がマンホールを開けて
作業する際、チョウバエ、ノミハエが発生していると作
業者の顔に飛着したり、口や鼻に入り作業に支障をきた
す。また、浄化槽に発生した力か浄化槽から室内に侵入
して人を刺したり、チョウバエ、ユスリカ等の不快害虫
か室内の壁にとまって人に不快感を及はすため、これら
害虫の防除が望まれている。

従来、このように浄化槽に発生する衛生害虫、不快害虫
の防除方法としては、プレート状の樹脂にＤＤＶＰを含
浸させたＤＤＶＰプレートを浄化槽内に吊るして成虫を
防除する方法、あるいは有機リン系やピレスロイド系の
殺虫成分を有効成分とした油剤を浄化槽内に直接噴霧し
たり煙霧して成虫を駆除する方法、さらに浄化槽の汚水
に有機リン系、ピレスロイド系の殺虫成分やメトプレン
等の昆虫成長阻害剤を有効成分とする乳剤、水溶剤、水
和剤を散布して幼虫を駆除する方法が知られている。

〔発明が解決しようとする課題〕

浄化槽に発生する害虫の成虫を駆除する目的で使われて
いるＤＤＶＰプレートは、樹脂プレートに含浸させたＤ
ＤＶＰが速やかに蒸散してなくなってしまうため長期間
にわたる効力の持続が得られず、またプレートの内部に
残存して揮散しない薬剤があり、その分、薬剤が無駄に
なるという問題があった。さらに、ＤＤＶＰ自体が毒性
の高い薬剤であるため、取扱いには厳重な注意が必要で
あった。

また、浄化槽内に有機リン系の油剤やピレスロイド系の
油剤を直接噴霧したり、煙霧する方法は、処理時に浄化
槽内にいる成虫は駆除できるものの、幼虫や情までは完
全に駆除ができないため、駆除ができなかった幼虫や桶
から新たに羽化した成虫に対して長期間効果を持続させ
ることかできないという問題かあった。このため、防除
を完全に行うためには浄化槽内に直接噴霧や煙霧する回
数を１〜３週間の間に数回繰り返す必要かあり、煩わし
いという問題があった。

また、汚水に有機リン系、ピレスロイド系の殺虫剤を有
効成分とする乳剤、水溶剤、水和剤やメトプレンを有効
成分とする水和剤を散布して幼虫を駆除する方法は、害
虫の幼虫か浄化槽の壁面やスカムに這いあがったりして
常には汚水に触れていないため、高濃度の薬剤処理が必
要であった。しかし、高濃度での散布は、薬剤にふくま
れている乳化剤や溶剤によって活性汚泥に悪影響を及は
し、浄化槽の機能を失うおそれがあるため、散布量の設
定が非常に難しく、誰でも手軽に散布できるものではな
いという問題があった。また、一般家庭の座屈のみを処
理する浄化槽では一人一日５０リットル、座屈たけてな
く生活排水も併せて処理する合併型浄化槽では一人一日
２００リットルの水を使用するといわれているため、浄
化槽の汚水に散布された乳剤、水溶剤、水和剤が汚水と
もに排出されるという問題かあった。これは、薬剤濃度
が下がって殺虫効果が長期間持続しないという問題とと
もに、環境に対する汚染を引き起こす恐れもあった。ま
た、駆除の効果をあげるために薬剤散布後数時間、水の
使用を控えなければならす、生活するうえて非常に不便
をきたすという問題があった。

以上のように、浄化槽に発生する各種害虫を防除する種
々の方法はあるものの、防除効果の面、防除効果の持続
性の面、活性汚泥への影響の面等からみて充分に満足し
得る駆除方法はなかった。

本発明の目的は、このような従来の防除方法の欠点を解
消し、１回の処理で浄化槽内に長期間にわたって一定の
薬剤量を作用させ続けることかでき、浄化槽内に発生す
る衛生害虫や不快害虫を効率よく駆除できる浄化槽の害
虫駆除剤および駆除方法を提供することにある。

さらに本発明の目的は、−回の処理で長期間にわたって
浄化槽内に発生する衛生害虫や不快害虫を、成虫だけで
なく幼虫も効率よく駆除できる浄化槽の害虫駆除剤およ
び駆除方法を提供することにある。

さらに本発明の目的は、安全性の高い薬剤を徐放化させ
ることにより、過剰に処理しても活性汚泥への影響がな
く、かつ、排水による薬剤の流出や浄化槽の定期的な清
掃の際に薬剤も全て取り除かれてしまう二とによる損失
をなくし、薬剤の無駄や環境への影響がない害虫駆除剤
および駆除方法を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明によれば、前記目的を達成するために、昆虫成長
阻害剤を昇華性物質に担持せしめてなることを特徴とす
る浄化槽用害虫駆除剤が提供される。

上記昆虫成長阻害剤としては、２−［１−メチル−２−
（４−フェノキシフェノキシ）エトキシコピリジン（−
船名ピリブロキシフェン、以下ピリプロキシフェルとい
う）、１１−メトキシ−３７，１１−）リメチル−２４
−ドデカジェノイックアシド−１−メチルエチルエステ
ル（−船名メトプレン、以下メトプレンという）、エチ
ル−３，７，１１−トリメチル−２・、４−ドデカジエ
ノエート（−船名ハイドロプレン、以下ハイドロプレン
という）、１（４−クロロフェニル−３−（２，６−ジ
フロロヘンゾイル）ウレア（−船名ジフルベンズロン、
以下ジフルベンズロンという）等が挙げられる。これら
のものは単独で用いてもよく、また２種以上を併用する
こともできる。

一方、上記昇華性物質としては、パラジクロルベンゼン
、ナフタリン、樟脳等の昇華性防虫剤や、２．４．６−
ドリイソブロビルー１，３゜５−トリオキサン（商品名
サンサブリ、以下サンサブリという）、アダマンタン、
ボルネオール、トリシクロデカン、トリメチレンボルネ
ン等の上記防虫剤以外の昇華性物質が挙げられ、望まし
くはそれ自身か防虫作用を持つものを用いるが、これら
に限定されるものではない。

また、本発明によれば、昆虫成長阻害剤および常温揮散
性殺虫剤を昇華性物質に担持せしめてなることを特徴と
する浄化槽用害虫駆除剤が提供される。

上記常温揮散性殺虫剤としては、（ＲＳ）１−エチニル
−２−メチルペント−２−エニル（ＪＲ）−シス／トラ
ンス−クリサンテマート（一般名エンペントリン、以下
エンペントリンという）、３−アリル−２−メチル−シ
クロベンター２−エン−４−オン−１−イル−２゜２．
３．３−テトラメチルシクロプロパンヵルボキシレート
（−船名テラレスリン、以下テラレスリンという）、１
−エチニル−２−メチル−２−ペンテニル−２，２，３
，３−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、
１−エチニル−２−メチル−２−ペンテニル−２，２−
ジメチル−３−（２，２−ジクロロビニル）シクロプロ
パン−１−カルボキシレート、２゜３．４，５．６−ペ
ンタフロロベンジル−２゜２−ジメチル−３−（２′、
２′−ジクロロエチニル）シクロプロパン−１−カルボ
キンレート等があげられる。これらの常温揮散性殺虫剤
は単独で用いてもよく、また、２種以上を併用してもよ
い。

さらに、本発明によれば、前記した浄化槽用害虫駆除剤
を浄化槽内の空間部に配置し、昇華性物質の昇華消失に
伴って薬剤を浄化槽内に作用させ、一定期間継続的に害
虫駆除を行うことを特徴とする浄化槽用害虫駆除方法が
提供される。

〔発明の作用および態様〕

本発明者らは上記目的を達成するため、浄化槽内に発生
、生息する各種害虫の駆除方法について鋭意研究を重ね
た結果、昇華性物質に昆虫成長阻害剤を担持させた害虫
駆除剤を用いることにより、１回の処理で長期にわたっ
て効率よく各種害虫を防除でき、かつ、初期に過剰の薬
剤を適用しても浄化槽の本来の機能を損なわないことを
見いだした。

本発明の浄化槽用害虫駆除剤の第一の態様においては、
昆虫成長阻害剤を昇華性物質に担持させた害虫駆除剤を
浄化槽に対して空間的に処理すること、すなわち浄化槽
内の空間部に配置して処理することを特徴としており、
このように処理することにより、基材となる昇華性物質
か昇華消失するにつれて、混入させた昆虫成長阻害剤か
徐々に浄化槽の汚水に落下するので、汚水に触れた害虫
の幼虫を駆除することかできる。ピリプロキンフェン、
ハイドロプレン等の昆虫成長阻害剤の害虫幼虫に対する
作用について試験例をもって説明する。

試験例１ 昆虫成長阻害剤を含むケロシン溶液を１０リツトルの人
工培地に散布し、チョウバエ幼虫に対する羽化阻止効果
の持続性を調べた。実施の態様は以下の通りである。

供試剤１： ピリブロキシフェン０．５ｇをケロシンにて１．００　
ｍｌに調製した油剤。

供試剤２： ハイドロブレン０．５ｇをケロシンにて１００ｍ１に調
製した油剤。

散布方法： ＲｕｎＮｏ、　ｌ　：人工汚水１０リツトルに対してビ
リプロキシフェンが１．０ｐｐｍになるように供試剤１
を散布した。

ＲｕｎＮｏ、２：人工汚水１０リツトルに対しビリプロ
キシフェンが０．ｌｐｐｍになるように供試剤１を散布
した。

ＲｕｎＮｏ、　３　：人工汚水１０リツトルに対し／Ｓ
イドロプレンが１．０ｐｐｍになるように供試剤２を散
布した。

ＲｕｎＮｏ、４：人工汚水１０リツトルに対しノ＼イド
ロブレンが０．ｌｐｐｍになるように供試剤２を散布し
た。

実施概要： １０リツトルの人工汚水が入った容器に所定の濃度にな
るよう供試剤を散布した。その後１日目、１５５日目１
ケ月目、２ケ月目、３ケ月目に人工汚水のなかに累代飼
育しているチョウバエ終令幼虫を５００匹入れ、そこか
ら羽化する成虫の数を調査した。同時に薬剤を散布しな
い人工汚水で同様な試験を行い、無処理区とした。試験
は３回繰り返し行い、平均値を求めたた。その結果を表
−１に示す。

表−１＝散布後の経過石数におけるチョウバエの羽化率
上記表−１に示す結果から明らかなよう１こ、ビリプロ
キシフェン、ノ＼イドロプレン等の昆虫成長阻害剤は散
布後３力月経過しても十分な羽化防止効果か認められ、
低濃度にお０ても駆除効果か長期間持続する二とかわか
る。し力・しなから、前記昆虫成長阻害剤は蟻からの羽
化阻害として作用するもので成虫に対する殺虫効果力・
期待できないため、これを補う目的で従来の殺虫剤であ
る有機リン系殺虫剤、ピレスロイド“系殺虫剤、カーフ
１メイト系殺虫剤を浄化槽の機能を著しく損わない範囲
で配合することもできる。

例えば、有機リン系殺虫剤としてはフェニトロチオン、
ダイアジノン、ジクロルボス、マラチオン、ピリダフェ
ンチオン等、ピレスロイド系殺虫剤としてはアレスリン
、フタルスリン、ペルメトリン、フエノトリン、レスメ
トリン等、カーバメイト系殺虫剤としてはプロポクスル
、メトキサシアシン等が挙げられ、これらのものは単独
で用いてもよく、また２種以上を併用することもできる
。

通常の昇華性物質に昆虫成長阻害剤を単独で担持せしめ
たものは、前記のように各種害虫の幼虫駆除剤として作
用する。しかしながら、基材となる昇華性物質に防虫作
用のある物質を用いることにより、浄化槽内に発生、生
息する各種害虫の成虫も長期間に亘り駆除できる。すな
わち、本発明の第二態様の浄化槽用害虫駆除剤は、昇華
性防虫剤に昆虫成長阻害剤を担持せしめたことを特徴と
している。

一方、本発明の第二態様の浄化槽用害虫駆除剤は、昇華
性物質に昆虫成長阻害剤と共に前記したエンベントリン
、テラレスリン等の常温揮散性殺虫剤を担持せしめたこ
とを特徴としている。

従来、パラジクロルベンゼン、ナフタリン、樟脳等の昇
華性防虫剤やエンベントリン、テラレスリン等の常温揮
散性殺虫剤はイガ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツ
オブシムシ、シミ等、衣料、紙類、および動植物性食品
の害虫駆除に用いられてきた。しかし、上記物質が浄化
槽内に発生する各種害虫に対して駆除効果を示すことは
知られていなかった。ところが、本発明者らの研究によ
ると、驚くべきことに、このような従来衣料用防虫剤と
して用いられてきた昇華性防虫剤や常温揮散性殺虫剤が
、浄化槽内に発生する力等の衛生害虫はもちろんチョウ
バエ、ノミハエ、ユスリカ等の不快害虫に対しても駆除
効果を示すこと、しかも長期間にわたって継続的に昇華
もしくは揮散するため、１回の処理で長期間にわたって
効率よく上記各種害虫を防除できることが見い出された
。以下、これらの薬剤の害虫に対する作用について試験
例をもって説明する。

試験例２ 昇華性防虫剤としてパラジクロルベンゼン、ナフタリン
および樟脳、常温揮散性殺虫剤としてエンベントリンお
よびテラレスリンの、オオチョウバエ、ノミバエ成虫に
対する効力試験を行った。実施の態様を以下に示す。

供試剤３： パラジクロルベンゼンを４ｇ１直径２５龍、厚さ６ＩＩ
Ｉｍの錠剤に打錠した。

供試剤４： ナフタリンを４ｇ、供試剤３と同様に打錠した。

供試剤５： 樟脳を４ｇ、供試剤３と同様に打錠した。

供試剤６： エンベントリンを３０ｍｇ、直径９ｃＩ１１のろ紙に含
浸させた。

供試剤７： テラレスリンを３０Ｃ１＋ｇ、直径９ｃｍのろ紙に含浸
させた。

実施概要： １４リツトルのガラス容器にオオチョウバエ成虫および
ノミバエ成虫を２０匹放ち、その中に各供試剤を別々に
置くと同時に時間の経過に伴うノックダウン虫数を観察
した。供試剤はそのまま放置し、２４時間後の致死率を
調査した。

試験は３回繰り返し行い平均値を求めた。その結果を表
−２および表−３に示す。

表−２コ供試剤のオオチョウバエ成虫に対する効力表−
３：供試剤のノミバエに対する効力これらの結果から、
昇華性防虫剤、常温揮散性殺虫剤はいずれもチョウバエ
、ノミバエの成虫に対してノックダウン効果あるいは致
死効果を持っていることがわかる。即ち、昇華性防虫剤
、常温揮散性殺虫剤はいずれも浄化槽の害虫駆除剤とし
て有効である。

以上のような効力を有する本発明に係る浄化槽用害虫駆
除剤を、浄化槽に対して空間的に処理、すなわち浄化槽
内の空間部に配置゛することにより、昆虫成長阻害剤は
昇華性物質の昇華消失に伴って徐々に落下して汚水中に
処理されるため、薬剤が排水とともに流出しても常に新
しく補充され、長期間にわたり有効な濃度を保つことが
できる。従って、従来のＤＤＶＰプレートのように薬剤
が早期に揮散して無くなってしまうことがなく、害虫の
幼虫を長期間にわたって駆除することができると共に、
低濃度で十分な効力を発揮できるため、浄化槽の活性汚
泥に影響を与えることはない。

また、前記第二態様のように基材である昇華性物質に防
虫作用を持つ昇華性防虫剤を使用したり、あるいは第三
態様のようにさらに常温揮散性殺虫剤を併用すれば、こ
れらの昇華性防虫剤あるいは常温揮散性殺虫剤は常に一
定の揮散量で浄化槽内の空間に昇華もしくは揮散して浄
化槽内の害虫に作用し、それと共に昆虫成長阻害剤が徐
々に落下して汚水中に処理されるため、処理時に浄化槽
内にいる成虫および幼虫を駆除できるたけでなく、羽化
または浄化槽内に侵入してくる成虫が交尾・産卵する前
に駆除することもできる。このため、浄化槽内に発生す
る衛生害虫や不快害虫を長期にわたって効率よく駆除で
きる。また、本発明に係る害虫駆除剤は前記各有効成分
が徐々に昇華もしくは揮散したり汚水中に落下して効力
を発揮するものであるため、浄化槽の本来の機能に何ら
影響を及はすことはない。さらに、本発明の害虫駆除剤
は浄化槽内の空間部に配置して用いられるものであるた
め、浄化槽の清掃によって薬剤が取り除かれることもな
く、薬剤の無駄や環境への影響も少ない。

なお、上記昇華性防虫剤および常温揮散性殺虫剤は、そ
れぞれ単独で用いても良好な害虫駆除効果を示す。しか
しながら、この両者を併用することにより、さらに優れ
た害虫駆除効果を示す。より詳細に述べると、昇華性防
虫剤を単独使用した場合には致死効果か、常温揮散性殺
虫剤を単独使用した場合にはノックダウン効果がやや低
いのに対し、両者を併用した場合にそれぞれの効果か相
乗的に発揮され、いずれの効果も著しく高まり、使用初
期から優れた害虫駆除効果を発揮し、かつその効果を長
期間持続することができる。

本発明の浄化槽用害虫駆除剤は、任意の剤型に製剤した
後、通気性を有する収容具、例えば適度の開口率を持っ
た容器、紙袋、網袋等に収容し、浄化槽の壁面に固着し
たり、浄化槽内に吊り下げるなどして使用することがで
きる。より具体的に述べると、まず昇華性物質の粉末を
計量し、これに昆虫成長阻害剤（あるいはさらに常温揮
散性殺虫剤）を混入せしめ、この混合物を打錠、顆粒、
または粉末化することにより得られる。この場合、昆虫
成長阻害剤が汚水中に常に一定の比率で落下するのを助
長するため、−旦シリカゲル、タルク、ベントナイト、
クレー等、比較的比重の大きい物質の粉末に含浸させて
から昇華性物質の粉末に混入することが望ましい。得ら
れた害虫駆除剤は、揮散量を調節できるよう適度な開口
率を持った容器等に入れることが望ましい。なお、浄化
槽への設置の際、昇華性物質の昇華消失に伴い、昆虫成
長阻害剤を汚水中に徐々に落下できるように、容器の開
口部を下方に向けて設置することが必要である。

昇華性物質と昆虫成長阻害剤の混合比、また、本発明に
係る害虫駆除剤の処理量は、浄化槽の容積、昆虫成長阻
害剤の必要処理量、必要とされる効力持続期間等に応じ
て適宜決定すればよく、特に限定されるものではない。

なお、常温揮散性殺虫剤を併用する場合には、その混合
比は特に限定されるものではないが、昇華性物質の昇華
と常温揮散性殺虫剤の揮散が平行して行われ、どちらか
一方が早く消失して他方か残らないようにするためには
、昇華性防虫剤または該防虫剤以外の昇華性物質の昇華
率と常温揮散性殺虫剤の揮散率が一致する割合が好まし
い。

〔実　施　例〕

以下、実施例を示して本発明について具体的に説明する
。

実施例１ 昇華性物質としてパラジクロルベンゼンに、昆虫成長阻
害剤としてビリプロキシフェンをシリカゲル粉末に含浸
させてから混入し、昇華性物質の昇華消失に伴う経時的
なビリプロキシフェンの落下量を測定した。実施の態様
は以下の通りである。

供試剤： Ｎｏ、１：ビリプロキシフェンを重量比で５％（０，０
１ｇ）保持させたシリカゲル粉末０．２ｇと、パラジク
ロルベンゼンを混合して重量４ｇ、直径２５ｍｍ、厚さ
６關の錠剤とし、片面を閉じ、片面をスリット状に開口
した容器に入れた。

Ｎｏ、２：ビリプロキシフェンを重量比で２．５％（０
，０１ｇ）保持させたシリカゲル粉末０．４ｇと、パラ
ジクロルベンゼンを混合してＮ００１と同様の錠剤とし
、同様の容器に入れた。

Ｎｏ、３：ビリプロキシフェンを重量比で１．２５％（
０，０１ｇ）保持させたシリカゲル粉末０．８ｇと、パ
ラジクロルベンゼンを混合してＮ００１と同様の錠剤と
し、同様の容器に入れた。

Ｎｏ、４：ビリプロキシフェンを重量比で０．２５％（
０，０１ｇ）、直接パラジクロルベンゼンと混合してＮ
ｏ、１と同様の錠剤とし、同様の容器に入れた。

実施概要： 気温２５℃の室内において、広口瓶の上に各供試剤を容
器の開口部を下方に向けて固定した。

その後、各供試剤の経時的な重量の減少を測定し、各供
試剤の重量が初期重量の７５％（３ｇ）５０％（２ｇ）
　、２５％（１ｇ）となったときの、その間に広口瓶の
中に落下したビリプロキシフェンの量を分析した。その
結果から、各供試剤に含まれるビリプロキシフェンが経
時的に均一に落下放出されているかどうかを調査しＡ、
供試側重量（ｇ） Ｂ、ビリプロキシフェン分析値（ｉｇ　）　、”は仕込
み値（ｍｇ）本試験に先立ち、昆虫成長阻害剤を直接昇
華性物質中に混入し、その落下放出量を測定する予備試
験を実施したところ、昆虫成長阻害剤の落下放出が恒常
的にならない傾向か見られた（Ｎｏ、４）。これは、基
材として油状物質との親和性の大きい昇華性物質を使用
した場合、初期には昇華性物質か昇華しても昆虫成長阻
害剤かそれに溶解して落下しにくい状態となり、終期に
なって基材中の昆虫成長阻害剤の濃度が高まったときに
結晶または液滴となって落下しやすくなるためと考えら
れる。

一方、本供試剤Ｎｏ、１〜３の結果に見られるごとく、
昆虫成長阻害剤を一旦シリカケル等の比較的比重の大き
い粉末に含浸させてから混入した場合は、経時的にみた
昆虫成長阻害剤の落下量がほぼ一定になった。即ち、昆
虫成長阻害剤を担体に保持させることにより、昆虫成長
阻害剤の落下の恒常性が大きく改善された。従って、昆
虫成長阻害剤を一定の量て落下させるには、シリカゲル
等の粉末に含浸させることが望ましく、これらの粉末と
昇華性物質の混合比は１〜２０％程度が望ましい。

実施例２ 昇華性物質としてパラジクロルベンゼン、ナフタリン、
樟脳、サンサブリ、アダマンタンに、昆虫成長阻害剤ビ
リプロキシフェンをシリカゲル粉末に含浸させてから混
入し、昇華性物質の昇華消失に伴う経時的なビリプロキ
シフェンの落下量を測定した。実施の態様は以下の通り
である。

供試剤： Ｎｏ、１：ビリプロキシフェンを重量比で５％（０，０
１ｇ）保持させたシリカゲル粉末０．２ｇ−と、パラジ
クロルベンゼンを混合して重量４ｇ、直径２５ｍｍ、厚
さ６　＋ｕの錠剤とし、片面を閉じ、片面をスリット状
に開口した容器に入れた。

Ｎｏ、５：ビリプロキシフェンを重量比で５％（０，０
１ｇ）保持させたシリカゲル粉末０．２ｇと、ナフタリ
ンを混合して重ｆｆ１４ｇ、直径２５鰭、厚さ６　ａｍ
の錠剤とし、同様の容器に入れた。

Ｎｏ、６：ビリプロキシフェンを重量比で５％（０，０
１ｇ）保持させたシリカゲル粉末０．２ｇと、樟脳を混
合して重量４ｇ、直径２５龍、厚さ６１１１ｍの錠剤と
し、同様の容器に入れた。

Ｎｏ、７：ビリプロキシフェンを重量比で５％（０，０
１ｇ）保持させたシリカゲル粉末０．２ｇと、サンサブ
リを混合して重１ｊｋ４Ｆｒ、直径２５關、厚さ６ｍｍ
の錠剤とし、同様の容器に入れた。

Ｎｏ、８：ビリプロキシフェンを重量比で５％（０，０
１ｇ）保持させたシリカゲル粉末０．２ｇと、アダマン
タンを混合して重量・４ｇ。

直径２５ｍｍ、厚さ６　ｍｍの錠剤とし、同様の容器に
入れた。

実施概要。

気温２５℃の室内において、広口瓶の上に各供試剤を容
器の開口部を下方に向けて固定した。

その後各供試剤の経時的な重量の減少を測定し、各供試
剤の重量が初期重量の７５％（３ｇ）、５０％（２ｇ）
　、２５％（１ｇ）となったときの、その間に広口瓶の
中に落下したビリプロキシフェンの量を分析した。その
結果から、各供試剤に含まれるビリプロキシフェンか経
時的に均一に落下放出されているかどうかを調査した。

Ａ、供試側重量（ｇ） Ｂ、ビリプロキシフェン分析値（ｇ）　、”は仕込み値
（ｎ＋Ｉｌ：）以上の結果より、基材として用いる昇華
性物質の種類に拘らず、混入した昆虫成長阻害剤が経時
的に見て均一に落下していることがわかる。

すなわち、昆虫成長阻害剤を担持させる基材としてこれ
らの昇華性物質を使用すれば、長期間に亘り一定の薬剤
量を処理することが可能である。

実施例３ 昇華性物質に昆虫成長阻害剤を混合する際、各昇華性物
質の揮散率の違いにより昆虫成長阻害剤の落下量がどの
程度具なるのかを調査するため、実施例２で用いたＮｏ
、１．５〜８と同様の供試剤で一定期間に落下したビリ
プロキシフェンの量を測定した。実施の態様は以下の通
りである。

供試剤：実施例２と同じ。

実施概要： 気温２５℃の室内において、広口瓶の上に各供試剤を容
器の開口部を下方に向けて固定した。

各供試剤の１力月間の重量の減少を測定し、その間に広
口瓶の中に落下したビリプロキシフェンの量を分析した
。その結果から、各供試剤から落下するビリプロキシフ
ェン量を調査した。

その結果を表−６に示す。

表−６：供試剤の経時的なビリプロキシフェン落下量の
比較Ａ、ビビリロキシフェン仕込み値（ｍｇ）Ｂ、ビリ
プロキシフェン分析値（ｍｇ）″）Ｎｏ、１に対する相
対値 実施例４ パラジクロルベンゼン、サンサブリ、アダマンタンに、
昆虫成長阻害剤としてビリプロキシフェン、メトプレン
、ハイドロプレンを混入してＮｏ、９〜１３の供試剤を
得た。なお、本試験に先立ち、各種昆虫成長阻害剤のオ
オチョウバエに対する効力を基礎試験により調べた結果
、５０％の致死率を得るのに必要な濃度はビリプロキシ
フェンで１１）Ｊ）ｂ　、メトプレンでは４ｐｐｂ。

ハイドロプレンでは２０　ｐｐｂであった。即ち、メト
プレン、ハイドロプレンはそれぞれビリプロキシフェン
の４．２０倍の薬剤量が必要であるため、本試験に用い
た供試剤はこの結果に基づいて作成した。これらの供試
剤を実験用浄化槽に設置し、その後の昇華性物質の昇華
消失に伴って汚水中に落下した昆虫成長阻害剤の濃度を
計算により推定するととともに、経時的に汚水を汲んで
効力試験を実施した。実施の態様は以下の通りである。

供試剤： Ｎｏ、９：ビリプロキシフェンとシリカゲル粉末を重量
比で１＝１９に混合した粉末４ｇと、バラジクロルベン
センを混合して重量８０ｇ。

大きさ６０Ｘ８０ｍ、厚さ１３＋ｎの板状に打錠し、片
面を閉じ、片面を開口した容器に入れた（有効成分濃度
０．２５％）。

Ｎｏ、１０：メトプレンとシリカゲル粉末を重量比で１
＝４に混合した粉末４ｇと、パラジクロルベンゼンを混
合して重量Ｂｏｇとし、Ｎｏ。

９と同様に打錠して同様の容器に入れた（有効成分濃度
１６０％）。

ＮＯ，１１：ハイドロブレンとシリカゲル粉末を重量比
で１＝１に混合した粉末８ｇと、パラジクロルベンゼン
を混合して重量８０ｇとし、Ｎｏ、９と同様に打錠して
同様の容器に入れた（有効成分濃度５，０％）。

Ｎｏ、１２：ピリプロキシフェンとシリカゲル粉末を重
量比で３：１７に混合した粉末４ｇと、サンサブリを混
合して重量８０ｇとし、Ｎｏ。

９と同様に打錠して同様の容器に入れた（有効成分濃度
０．７５％）。

ＮＯ，１３：ピリプロキシフェンとシリカゲル粉末を重
量比で１：９に混合した粉末４ｇと、アダマンクンを混
合して重量８０．とじ、Ｎｏ。

９と同様に打錠して同様の容器に入れた（有効成分濃度
０．５％）。

実施概要： 実験用の分離曝気型浄化槽（日立ＫＲ−５，５人槽、１
．１５ｔ）に人工的に汚水を流し込み、各供試剤を設置
した。その後、各供試剤の経時的な揮散量を３力月間調
査し、汚水中に落下した昆虫成長阻害剤の濃度を計算に
より推定するとともに、定期的に汚水を汲んでチョウバ
エに対する効力を確認した。試験は処理後０．５゜１．
１．５，２，２．５．３力月目に汚水を汲み、オオチョ
ウバエ終令幼虫を１回あたり３０匹（３回繰り返し）供
試して羽化率を調査した。

なお、試験期間中は毎日２００リツトル（１人１日５０
リツトルとして４人家族を想定）の人工汚水を流し続け
た。各供試剤の経時的な揮散量を表−７に、効力試験結
果を表−８に示した。

表−８＝各供試剤のオオチョウバエ幼虫に対する経時的
な効力これらの結果から明らかなように、昇華性物質が
消失するにつれて汚水中に昆虫成長阻害剤が徐々に落下
放出され、処理後１ケ月目にはオオチョウバエ幼虫を駆
除するのに十分な濃度に達していることかわかる。この
濃度は毎日汚水を２００リツトル（全汚水量の約６分の
１が入れ替わる量）流し続けても、昆虫成長阻害剤が毎
日補充されるため、処理後３力月間維持することかでき
る。本発明に係る供試剤では、基材の昇華性防虫剤によ
り害虫の成虫駆除ができるだけでなく、昆虫成長阻害剤
の作用により幼虫の駆除も可能である。従って、長期間
に亘る効果の持続が期待できる。

実施例５ 昇華性物質としてパラジクロルベンゼンに、ビリプロキ
シフェンまたはメトプレンを混入して打錠して得た供試
剤Ｎｏ、１４．１５、および昇華性物質としてサンサブ
リにビリプロキシフェンを混入して打錠して得た供試剤
Ｎｏ、１６、昇華性物質としてサンサブリにビリプロキ
シフェンおよび常温揮散性殺虫剤としてエンペントリン
を混入して打錠して得た供試剤Ｎｏ、１７、さらにＤＤ
ＶＰプレートを一般家庭の浄化槽で実施し、害虫防除の
比較を行った。実施の態様は以下の通りである。

供試剤： Ｎｏ、１４＋ビリプロキシフエンとシリカゲル粉末を重
量比で１：１９に混合した粉末４ｇと、バラジクロルベ
ンセンを混合して重量８０　ｇ、大きさ６０　Ｘ　８０
　ｒｎｒｇ、厚さ１３ｍｍの板状に打錠し、片面を閉し
、片面を開口した容器に入れた（有効成分濃度０．２５
％）。

Ｎｏ、１５：メトプレンとシリカゲル粉末を重量比で１
：４に混合した粉末４ｇと、パラジクロルベンゼンを混
合して重ｆｆｉ　８０　ｇとし、Ｎ。

１４と同様に打錠して同様の容器に入れた（有効成分濃
度１．０９ｃｉ）。

Ｎｏ、１６：ビリプロキシフェンとシリカケル粉末を重
量比で３：１７に混合した粉末４ｇを、サンサブリと混
合して重量８０ｇとし、Ｎｏ。

１４と同様に打錠して同様の容器に入れた（有効成分濃
度０．２５％）。

Ｎｏ、Ｉ７：ビリプロキシフェンとシリカケル粉末を重
量比で３＝１７に混合した粉末４ｇ、およびエンペント
リン２００　屈ｇを、サンサブリと混合して重量Ｂｏｇ
とし、Ｎｏ、１４と同様に打錠して同様の容器に入れた
（ピリブワキンフェン濃度０．２５％、エンペントリン
濃度０゜２５％）。

Ｎｏ、１８：ＤＤＶＰを１６ｇ含むプレート実施概要 チョウハエの発生している一般家庭の分離曝気型浄化槽
（日立ＫＲ−７，７人槽、１．４ｔ）と全曝気型浄化槽
（日立Ｍ−７５Ｂ、０．９ｔ）の、スカムが停滞しない
汚水上にＮｏ、１４〜１７の供試剤を吊るし、それ以後
、浄化槽に生息するチョウバエの成虫の個体数を調査し
た。

なお、従来から用いられているＮｏ、１８のＤＤＶＰプ
レートを別の一般家庭の同型浄化槽内に吊るし、効果を
比較した。その結果を表−９に示す。

個体数：　＋十　浄化槽内に成虫２００匹以上＋　　浄
化槽内に成虫２０〜１９９匹 士　　浄化槽内に成虫１〜１９匹 浄化槽内に成虫０匹 表−９、経過日数に伴う浄化槽内のチョウバエ個体数分
９勿離曝気型浄化槽 全、全曝気型浄化槽 表−９に示すとおり、Ｎｏ、１４．１５では、薬剤処理
後３力月の間チョウバエの発生が抑えられ長期間の防除
か認められた。また、Ｎｏ。

１６では処理後１ケ月目までは成虫が見られたが、処理
後２力月以降は発生しなくなった。即ち、Ｎｏ、１４．
１５のように昇華性物質として防虫作用のあるものを用
いれば成虫に対して速効的な駆除効果が見られるか、Ｎ
ｏ、１６のように昇華性物質として防虫作用のないもの
を用いた場合には、このような速効的な駆除効果はない
ものの、昆虫成長阻害剤の作用により新たに羽化する固
体かなくなるため、長期的には十分な駆除効果を得るこ
とができる。また、昇華性物質として防虫作用のないも
のを用いても、Ｎｏ、１７のように、さらに常温揮散性
殺虫剤を添加する二とにより、成虫に対する速効的な駆
除効果を得ることかできる。従来の剤型であるＮｏ、１
８のＤＤＶＰプレートでは処理後１日のチョウハエ個体
数は少なくなり、初期の効果は認められたものの、処理
後１５日目以降はチョウハエの個体数は増加傾向を示し
長期間の防除効果は認められなかった。このことは、Ｄ
ＤＶＰプレートから揮散する薬剤が初期に多すぎるため
、プレート内の表面付近の薬剤が速やかになくなってし
まい、かつ、プレートの内部に残存して揮散しない薬剤
かかなりあるものと考えられた。一方、本発明に係る害
虫駆除剤は、基材の昇華性防虫剤あるいはさらに常温揮
散性殺虫剤か徐々に昇華もしくは揮散し、かつ昆虫成長
阻害剤か徐々に汚水中に落下するため、害虫の成虫、幼
虫に対して長期間に亘る効果の持続か期待てきる。

〔発明の効果〕

以上のように、本発明に係る浄化槽用害虫駆除剤は、昇
華性物質、特に昇華性防虫剤に昆虫成長阻害剤あるいは
さらに常温揮散性殺虫剤を担持させたものであるため、
これを浄化槽内の空間部に配置して用いることにより、
これらの昇華性物質、特に昇華性防虫剤の昇華に伴って
昆虫成長阻害剤か徐々に汚水中に落下し、あるいはさら
に常温揮散性殺虫剤か徐々に揮散し、浄化槽内に発生、
生息するチョウハエ、ノミバエ等の各種害虫の幼虫ある
いはさらに成虫も同時に効率良くしかも長期にわたって
駆除することかできる。従って、−度処理すれば、数カ
月間害虫駆除剤を取り換える必要がなく、またその処理
も浄化槽内壁への固着あるいは吊り下げによって行える
ため極めて簡便であるという利点も得られる。さらに、
浄化槽の曝気室のように槽内の空気か入れ替わりやすい
場所において、揮散した薬剤か浄化槽外に飛散しても、
昆虫成長阻害剤は絶えず汚水中に落下して作用し続ける
ため幼虫に対する効力は全く影響なく、長期にわたる駆
除効果か期待てきる。

また、本発明に係る害虫駆除剤は、有効成分が浄化槽の
空間に徐々に昇華もしくは揮散し、かつ汚水中に徐々に
落下して効力を発揮するものであり、汚水中に一度に多
量の薬剤を処理するものではないため、浄化槽の本来の
機能に何ら影響を及はすことはない。しかも、浄化槽の
空間部に配置して用いるものであり、清掃によって薬剤
が取り除かれることもないため、薬剤の無駄や環境への
影響も少ない。

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. （１）昆虫成長阻害剤を昇華性物質に担持せしめてなる
   ことを特徴とする浄化槽用害虫駆除剤。
2. （２）昆虫成長阻害剤および常温揮散性殺虫剤を昇華性
   物質に担持せしめてなることを特徴とする浄化槽用害虫
   駆除剤。
3. （３）昇華性物質が、パラジクロルベンゼン、ナフタリ
   ンおよび樟脳から選ばれた少なくとも１種の昇華性防虫
   剤であることを特徴とする請求項１または２に記載の浄
   化槽用害虫駆除剤。
4. （４）昇華性物質が２，４，６−トリイソプロピル−１
   ，３，５−トリオキサン、アダマンタン、ボルネオール
   、トリシクロデカンおよびトリメチレンボルネンから選
   ばれた少なくとも１種であることを特徴とする請求項１
   または２に記載の浄化槽用害虫駆除剤。
5. （５）昆虫成長阻害剤が、２−［１−メチル−２−（４
   −フェノキシフェノキシ）エトキシ］ピリジン、１１−
   メトキシ−３，７，１１−トリメチル−２，４−ドデカ
   ジエノイックアシド−１−メチルエチルエステル、エチ
   ル−３，７，１１−トリメチル−２，４−ドデカジエノ
   エートおよび１−（４−クロロフェニル−３−（２，６
   −ジフロロベンゾイル）ウレアから選ばれた少なくとも
   １種であることを特徴とする請求項１または２に記載の
   浄化槽用害虫駆除剤。
6. （６）常温揮散性殺虫剤が、（ＲＳ）−１−エチニル−
   ２−メチルペント−２−エニル−（１Ｒ）−シス／トラ
   ンス−クリサンテマート、３−アリル−２−メチル−シ
   クロペンタ−２−エン−４−オン−１−イル−２，２，
   ３，３−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート
   、１−エチニル−２−メチル−２−ペンテニル−２，２
   ，３，３−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレー
   ト、１−エチニル−２−メチル−２−ペンテニル−２，
   ２−ジメチル−３−（２，２−ジクロロビニル）シクロ
   プロパン−１−カルボキシレートおよび２，３，４，５
   ，６−ペンタフロロベンジル−２，２−ジメチル−３−
   （２′，２′−ジクロロエチニル）シクロプロパン−１
   −カルボキシレートから選ばれた少なくとも１種である
   ことを特徴とする請求項２に記載の浄化槽用害虫駆除剤
   。
7. （７）昆虫成長阻害剤を比較的比重の大きい物質の粉末
   に含浸させてから昇華性物質に担持せしめることを特徴
   とする請求項１または２に記載の害虫駆除剤。
8. （８）錠剤、顆粒剤、もしくは粉剤の形態を有すること
   を特徴とする請求項１乃至７のいずれかに記載の浄化槽
   用害虫駆除剤。
9. （９）請求項１乃至８のいずれかに記載の浄化槽用害虫
   駆除剤を浄化槽内の空間部に配置し、昇華性物質の昇華
   消失に伴って薬剤を浄化槽内に作用させ、一定期間継続
   的に害虫駆除を行うことを特徴とする浄化槽用害虫駆除
   方法。
10. （１０）前記浄化槽用害虫駆除剤を適度の開口率を有す
    る収容具内に収容し、これを浄化槽内の空間部に配置す
    ることを特徴とする請求項９に記載の浄化槽用害虫駆除
    方法。