JPH0486552A - 薄鋼帯の磁気探傷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、走行状態の薄鋼帯の欠陥を検出する磁気探
傷装置、特に欠陥検出精度の向上に関するものである。

［従来の技術］ 例えば飲料缶や食缶の素材として使用される薄鋼帯は強
度の加工を受けるために、内部あるいは表面に微小な疵
や非金属性介在物が存在すると、加工時に割れを生じ、
商品として致命的な漏れの原因になる。この加工割れを
防止するために、微小な疵や非金属性介在物による欠陥
を薄鋼帯の全幅、全長に渡って検出する必要がある。

このような薄鋼帯の欠陥を検出するために、従来から漏
洩磁束探傷方法が用いられている。この探傷方法は５直
流で磁化された薄鋼帯の内部に欠陥があると、その部分
の薄鋼帯表面に欠陥の大きさに応じた漏洩磁束が生じる
ことを利用し、漏洩磁束を磁気検出素子で検出して、欠
陥の大きさと位置を検出する方法である。

この漏洩磁束を検出する磁気検出素子を薄鋼帯の幅方向
に複数個配列し、薄鋼帯の欠陥をオンラインで検出する
磁気探傷装置が、例えば特開昭５６−６１６４５号公報
や特開昭６３−１０７８４９号公報に開示されている。

通常、磁気検出素子の検出感度は、磁気検出素子の中心
で一番大きく、中心から離れるにしたがって次第に低下
する山形の分布をしている。そこで、特開昭５６−６１
６４５号公報に開示された磁気探傷装置は、薄鋼帯を磁
化する磁化器の磁極間に、複数の磁気検出素子を千鳥状
に配列し、全体の磁気検出素子の総合感度が一定レベル
に保てるようにして、幅方向に対する欠陥の検出もれが
生じることを防いでいる。

また、特開昭６３−１０７８４９号公報に開示された磁
気探傷装置は、薄鋼帯と接触して設けられた中空ロール
内に薄鋼帯を磁化する磁化器を設置し、この磁化器の磁
［ｉ開の１／３又は２／３の位置に複数の磁気検出素子
を配列して、検出感度を高めるようにしている。

［発明が解決しようとする課題］ 上記漏洩磁束探傷方法において、Ｆ＃鋼帯を磁化すると
、欠陥が無い正常な部分からも若干のｍＩｇＩ磁束が生
じる。

しかしながら、上記のように構成された磁気探傷装置に
おいては、複数の磁気検出素子をそれぞれ薄鋼帯を磁化
する磁化器のＭ１掻の中心からずらして配列しているた
め、薄鋼帯の正常な部分における漏洩磁束の薄鋼帯に対
する垂直成分が零にならない、このためＳ／Ｎ比が低下
してノイズの影響を大きく受け、微小な欠陥の検出精度
が悪くなるという短所があった。

この発明はかがる短所を解決するためになされたもので
あり、微小な欠陥を薄鋼帯の全幅、全長に渡ってオンラ
インで高精度に検出することができる薄鋼帯の磁気探傷
装置を得ることを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る薄鋼帯の磁気探傷装置は、走行状態のＦ
４鋼帯に接触して配設され、非磁性材料で形成された中
空ロール内に、薄明帯を磁化する磁化器と、薄ｆ１４帯
の幅方向に一列に配列されて薄鋼帯内部の欠陥により発
生する漏洩磁束を検出する磁気検出素子群とを収納し、
この磁気検出素子群の互いに隣接する磁気検出素子の出
力信号を加算統合手段で加算して出方することを特徴と
する。

また、加算統合手段から出力する信号の正常部の信号レ
ベルから、欠陥弁別レベル設定手段で薄鋼帯の材質、加
工度に応じた基準信号レベルを設定し、欠陥弁別手段で
加算統合手段からの出方信号と上記基準信号レベルとを
比較し、欠陥信号を出力することが好ましい。

さらに、磁気検出素子群の出力信号とあらがじめ定めら
れたノイズ信号とをノイズ除去手段で比較し、ノイズ成
分を除去すると良い。

［作用〕 この発明においては、中空ロール内に収納された磁化器
で磁化された薄鋼帯からの漏８磁束を、薄Ｎ４帯の幅方
向に一列に配列された磁気検出素子群で測定して薄鋼帯
内の欠陥を検出する。この漏？９！磁束を測定するとき
に、互いに隣接する磁気検出素子の出力信号をそれぞれ
加算して出力することにより、薄鋼帯の幅方向における
磁気検出素子群の感度分布を均一にする。

また、加算統合された磁気検出素子群の出方信号の信号
レベルから、薄鋼帯の材質、加工度に応じた基準信号レ
ベルを設定し、この基準信号レベルに基すき欠陥信号を
得ることにより、薄鋼帯の材質等により変化する磁気検
出素子群の信号レベルを補正する。

さらに、磁気検出素子群の出力信号とあらかじめ定めら
れた基１！＝信号とを比較して、ノイズ成分を除去する
ことにより、欠陥検出率を向上させる。

［実施例］ 第１図はこの発明の一実施例の信号処理部を示すブロッ
ク図である０図において、１ａ−１ｎは磁気検出素子で
あり、磁気検出素子１ａ〜Ｉｎは、第２図（ａ）の検出
部を示す正面断面図と、（ｂ）の側面断面図に示すよう
に中空ロール２内に収納されている。

中空ロール２は非磁性材料で形成され、円筒部が均一の
厚さｔを有し、薄鋼帯３に接して設けられている。この
中空ロールｌの中心はころがり軸受５ａ、５ｂを介して
中空の固定軸４の一端が貫通され、固定軸４の他端は図
示しないフレームに固定されている。したがって、中空
ロール２は固定軸４を回転中心として自由に回転できる
ようになっている。

この中空ロール２内の固定軸４には、略コ字状の断面形
状を有し、励磁コイル７が巻き回された磁化鉄心６が固
定されている。この磁化鉄心６の各磁陽は、中空ロール
２の薄鋼帯３Ｉ１１内周面に近接して配置されている。

この磁化鉄心５の磁極の中心に磁気検出素子ｌａ〜Ｉｎ
が、薄鋼帯２の幅方向に所定間隔、例えば５ｍｍピッチ
で一列に配列され、高さ調整機構８を介して固定軸３に
固定されている。

励磁コイル７に励磁電流を供給するための電源ケーブル
と磁気検出素子１８〜ｉｎから出力される検出信号を取
り出すための信号ケーブルは固定軸４内を経由して外部
へ導出されている。

そして中空ロール２の外周面を、例えば矢印方向に走行
している薄鋼帯３の一面に所定圧力で押し当てると、中
空ロール２は固定軸２を中心にして時計方向に回転する
。

この状態で、励磁コイル７に励磁を滝を供給すると、磁
化鉄心６と走行中の薄鋼帯３とで閉じた磁路が形成され
る。そして、薄鋼帯３の内部あるいは表面に欠陥が存在
すると、薄鋼帯３内の磁束が乱れ漏洩磁束が生じる。こ
の漏洩磁束が磁気検出素子１ａ−１ｎで検出される。

検出された漏１ｇ１Ｍ１束の信号レベルが薄鋼帯３の内
部または表面の欠陥の大きさと対応するので、この信号
レベル変化で薄鋼帯３の内部または表面の欠陥の存在と
その大きさを判定することができる。

この漏洩磁束の信号レベルは薄鋼帯３と、磁気鉄心６．
ＷＩｉ励コイル７からなる磁化器によって形成される磁
路の状態や、リフトオフと呼ばれる薄鋼帯３と磁気検出
素子１ａ〜１ｎとの間の距離ｄによって大きく変化する
。第３図は上記距ｍｉｄと漏洩磁束の信号レベルの関係
を示す特性図である０図に示すように距＊ｌｄが大きく
なると、漏洩磁束の信号レベルは急激に低下する。

この距ｌｌ１ｄの変化による信号レベルの変動を防止す
るために、一定厚さｔを有した中空ロール２を用い、薄
鋼帯３と磁気検出素子１ａ−１ｎとの間の距離ｄを小さ
く、かつ常時一定に維持して、漏洩磁束の信号レベルを
高くし、Ｓ／Ｎ比の向上を図っている。

磁気検出素子１ａ〜Ｉｎで検出した漏洩磁束の信号処理
部は、第１図に示すように、増幅部１１ａ”−１１ｎ、
波形整形部１２ａ　〜１２ｎ、基準信号発生部１４から
の基準信号を受けてノイズを除去するノイズ自動除去部
１３ａ〜１３ｎ、加算統合部１５．弁別レベル自動設定
部１６．欠陥弁別部１７及び記録表示部１８を有する。

欠陥弁別部１７にはパルス発生器１９から出力されるパ
ルス数を計数し、薄鋼帯３の移動位置と速度を算出する
距離カウンタ２０と速度カウンタ２１からの信号が常時
入力されている。

次に、走行している薄鋼帯３の欠陥を検出する信号処理
部の動作を説明する。

励磁コイル７に励Ｗａｔ流を供給しながら、磁化鉄心６
と走行中の薄鋼帯３と磁路を形成し、この磁路の薄鋼帯
３から生じる漏洩磁束を、磁気検出素子１ａ〜Ｉｎを順
次走査して検出する。磁気検出素子１ａ−”Ｉｎから出
力された漏洩磁束の量に応じた電圧信号は、それぞれ増
幅部１１ａ〜１１ｎで増幅されてから、波形整形部１２
ａ〜１２ｎで波形が変換された後、ノイズ自動除去部１
３ａ−１３に送られる。

ノイズ自動除去部１３ａ−１３は送られた検出信号と、
あらかじめ基準信号発生部１４に設定された基準信号と
を比較して、検出信号のノイズ成分を除去し、各磁気検
出素子１ａ−１ｎ＠にノイズ成分が除去された検出信号
を加算統合部１５に送る。

この加算統合部１５に送られた各磁気検出素子１ａ−１
ｎの検出信号の感度分布は、第４図（Ａ）に示すように
、磁気検出素子１ａ−１ｎの中心で一番大きく、中心か
ら離れるにしたがって次第に低下する山形の分布をして
いる。このため、各磁気検出素子１ａ〜ｉｎの検出信号
をそのまま取り出すと、薄鋼帯３の幅方向に対しては各
磁気検出素子１ａ”ｉｎの中心にピークを有する不連続
な感度分布になり、磁気検出素子１ａ〜Ｉｎの中間部に
おける欠陥検出率が低下してしまう、そこで加算統合部
１５は、送られた各磁気検出素子１ａ−１ｎの検出信号
を互いに隣接する磁気検出素子の検出信号毎に加算・統
合して、第４図（Ｂ）に示すような、薄鋼帯３の幅方向
に一様な感度分布になるように感度特性を改善する。

加算統合部１５で加算・統合された検出信号は弁別レベ
ル自動設定部１６と欠陥弁別部１７に送られる。

弁別レベル自動設定部１６は送られた検出信号の信号の
正常部の信号レベルから、薄鋼帯３の材質、加工度に応
じた基準信号レベルを設定し、この基準信号レベルを欠
陥弁別部１７に送る。

これは欠陥のない場合の磁気検出素子１ａ〜Ｉｎ（７）
検出信号の信号レベルは、原理上薄鋼帯３の材料や加工
度の違いによっても変化し、その変化量が無視できない
場合があるから、正常部の信号レベル変化を補正するた
めである。この信号レベル変化を補正するときに、磁気
検出素子１ａ〜Ｉｎは磁化鉄心６の磁極の中心に一列に
配列されているから、変動の少ない安定した正常部の検
出信号を送ることができる。

欠陥弁別部１７は、加算統合部１５から送られた検出信
号を弁別レベル自動設定部１６から送られた基準信号レ
ベルと比較し、基準信号レベルを越えた検出信号を欠陥
信号とし、この欠陥信号の位置と大きさにより薄鋼帯３
の幅方向の欠陥の位置と、その大きさを検出する。また
、同時に距離カウンタ２０から送られる薄鋼帯３の走行
位置により、欠陥の走行方向の位置を検出する。そして
検出したが欠陥信号の位置と大きさを記録表示部１８に
送り記録し、逐次表示する。

第５図は、検出部のリフトオフｄを、中空ロール２の強
度とロールの加工精度等を考慮して、例えば２．３ｍｍ
とし、上記実施例により薄鋼帯３の内部にある体積１．
４　Ｘ　１０””ｍ　ｍ　”の大きさの欠陥を検出した
場合の検出波形の一例を示す１図に示すように、体積１
．４　Ｘ　１０−’ｍ　ｍ　’程度の欠陥も十分に大き
な検出電圧で検出することができ、Ｓ／Ｎも充分にとれ
ているから、微小欠陥を安定して検出することができる
。

また、磁気検出素子１ａ＝１ｎの応答時間を測定した結
果、ラインスピード１２００ｍ　／　ｍ　ｉ　ｎまでは
追従することができ、オンラインで薄鋼帯３の欠陥を確
寅に、かつ安定して検出することができる。

［発明の効果コ この発明は以上説明したように、中空ロール内に収納さ
れた磁化器で磁化されたＦｊｌｌｌ帯からの漏洩磁束を
、薄鋼帯の幅方向に一列に配列された磁気検出素子群で
測定し、この漏洩磁束の検出信号を、互いに隣接する磁
気検出素子毎にそれぞれ加算・統合して出力することに
より、薄鋼帯の幅方向における磁気検出素子群の感度を
一様に分布するようにしたから、欠陥検出率の向上を図
ることができる。

また、加算統合された磁気検出素子群の出力信号の正常
部の信号レベルから、薄鋼帯の材質、加工度に応じた基
準信号レベルを設定し、この基準信号レベルに基すき欠
陥信号を得ることにより、薄鋼帯の材質等により変化す
る磁気検出素子群の信号レベルを補正することができ、
微小な欠陥を安定、かつｇｌ寅に検出することができる
。

さらに、磁気検出素子群の出力信号とあらかじめ定めら
れた基準信号とを比較して、ノイズ成分を除去すること
により、ノイズによる過検出を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例の信号処理部を示すブロック
図、第２図（ａ）、（ｂ）は検出部を示し、（ａ）は正
面断面図、（ｂ）は側面断面図５第３図は検出部にリフ
トオフｄと出力電圧の特性図、第４図は磁気検出素子の
位置に対する感度分布特性図、第５図は欠陥の検出波形
を示す波形図である。 ｌａ〜Ｉｎ・・・・磁気検出素子、２・・・・中空ロー
ル、３・・・・薄鋼帯、６・・・・磁化鉄心、７・・・
・励磁コイル、１３ａ〜１３ｎ・・・・ノイズ自動除去
部、１５・・・・加算統合部、１６・・・・弁別レベル
自動設定部、１７・・・・欠陥弁別部、１９・・・・パ
ルス発生器、２０・・・・距離カウンタ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、走行状態の薄鋼帯に接触して配設され、非磁性材料
   で形成された中空ロール内に収納された磁化器により薄
   鋼帯を磁化し、薄鋼帯からの漏洩磁束を検出して薄鋼帯
   の欠陥を検出する薄鋼帯の磁気探傷装置において、 上記中空ロール内に収納され、薄鋼帯の幅方向に一列に
   配列されて薄鋼帯内部の欠陥により発生する漏洩磁束を
   検出する磁気検出素子群と、該磁気検出素子群の互いに
   隣接する磁気検出素子の出力信号を加算して送り出す加
   算統合手段と、 を備えたことを特徴とする薄鋼帯の磁気探傷装置。 ２、上記加算統合手段から出力する信号の正常部の信号
   レベルから、薄鋼帯の材質、加工度に応じた基準信号レ
   ベルを設定する欠陥弁別レベル設定手段と、 加算統合手段から出力する信号と上記基準信号レベルと
   を比較し、欠陥信号を出力する欠陥弁別手段とを有する
   請求項１記載の薄鋼帯の磁気探傷装置。 ３、上記磁気検出素子群の出力信号とあらかじめ定めら
   れた基準信号とを比較し、ノイズ成分を除去するノイズ
   除去手段を有する請求項１又は２記載の薄鋼帯の磁気探
   傷装置。