JPH048634Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は、IC（集積回路）などの素子や部品
をプリント基板に実装するのに使用するコネクタ
に関する。

「従来の技術」 ICをプリント基板に実装するのに使用するIC
ソケツトの一種で、ICの端子ピン（リード）を
軸方向に挿入することにより、そのままソケツト
接触子に所定の接触力で接触させるタイプのもの
としては、従来、第５図に示すようなものがあ
る。

すなわち、絶縁体１に上面に臨んで溝１ａが形
成され、この溝１ａ内にソケツト接触子２が装填
されている。ソケツト接触子２は、溝１ａ内に挿
入されるICの端子ピン３の挿入方向に沿う部分
２ａ、部分２ａの上側の端子ピン３を部分２ａに
案内する部分２ｂ、部分２ａの下端から折り曲げ
られて斜め上方に延長した部分２ｃ、部分２ｃの
上端から折り曲げられて端子ピン３を部分２ａに
案内し、先端部で端子ピン３を部分２ａに押圧す
る部分２ｄ、および、部分２ａの側方から下方に
延長し、溝１ａの下部に嵌め込まれて絶縁体１の
外部に臨まされ、図示していないがプリント基板
のスルーホールに挿入されてプリント基板上のパ
ツドに半田付けされる部分２ｅを有しており、端
子ピン３は、部分２ｂおよび２ｄにより案内さ
れ、部分２ａに沿つて部分２ａと部分２ｄの先端
部との間に挿入されて、ソケツト接触子２に接続
される。

「考案が解決しようとする問題点」 しかし、第５図に示すように従来のICソケツ
トは、ICの端子ピンをソケツト内に端子ピンが
ソケツト接触子または絶縁体に突き当たる位置ま
でしか挿入できないため、プリント基板のICを
実装する側の面からのICの実装の高さを低くす
ることができず、高密度の実装に適さない不都合
がある。

そこで、この考案は、ICなどの素子や部品を
プリント基板に実装するのに使用するコネクタに
おいて、プリント基板の実装面からの素子や部品
の実装の高さを低くすることができ、高密度の実
装に適するようにしたものである。

「問題点を解決するための手段」 この考案においては、絶縁体は、一面に臨んで
開口が形成されるとともに、反対側の面に臨んで
上記一面側の開口と通じた開口が形成され、素子
や部品の端子ピンを上記一面から上記反対側の面
まで貫通させることのできる構造にされ、この絶
縁体に装填されるソケツト接触子は、対向する一
対の接触部が両者間に上記端子ピンを貫通させて
上記端子ピンを挟持する形状にされる。

「作用」 このように構成された、この考案のコネクタを
使用してICなどの素子や部品をプリント基板に
実装するときは、素子や部品の端子ピンをコネク
タに貫通させることができるので、プリント基板
の実装面からの素子や部品の実装の高さを低くす
ることができる。

「実施例」 第１図はこの考案のコネクタの一例を使用して
ICをプリント基板に実装した状態を示す一部の
断面図、第２図は同じ例のコネクタの一部の平面
図、第３図は第２図の−線上の断面図であ
る。

コネクタは、絶縁体１０とソケツト接触子２０
からなる。

絶縁体１０には、上面１０ａに臨んで、壁面１
１ａ、壁面１１ａと垂直な互いに対向する壁面１
２ａ，１３ａ、壁面１１ａと対向する壁面１４、
および壁面１２ａ，１３ａの間隔より大きい間隔
で壁面１２ａ，１３ａの対向方向に対向する壁面
１２ｂ，１３ｂの壁面１４側の部分などにより、
ほぼ長方形の開口１５が形成され、下面１０ｂに
臨んで、壁面１２ａ，１３ａの間隔と等しい間隔
で壁面１２ａ，１３ａの対向方向に対向する絶縁
体１０の側面１０ｃ側の壁面１６ｘ，１６ｙ、壁
面１２ｂ，１３ｂ、および壁面１４などにより、
上面１０ａ側の開口１５と通じた、開口１５より
大きい、ほぼ長方形の開口１７が形成されるとと
もに、側面１０ｃおよび上面１０ａに臨んで、壁
面１６ｘ，１６ｙ、壁面１６ｘ，１６ｙと垂直な
壁面１８、および壁面１２ｂ，１３ｂなどによ
り、下面１０ｂ側の開口１７と通じた開口１９が
形成される。開口１５には、壁面１１ａの上部、
壁面１２ａの壁面１１ａ側の上部、および壁面１
３ａの壁面１１ａ側の上部の斜面により、IC３
０の端子ピン４０の案内部１５ａが形成される。
開口１５，１７および１９は、IC３０の端子ピ
ン４０の配列に応じた配列で形成される。

ソケツト接触子２０は、金属板を打ち抜いて得
られるブランチが折り曲げられて形成される。す
なわち、第４図に示すように、そのブランチは、
一半部２１、一半部２１の延長線上に位置する他
半部２５、および一半部２１と他半部２５の連結
部２９からなり、例えば一半部２１の他半部２５
側と反対側の端部２２に先端までにわたつて板厚
方向に貫通したスリツト２２ａが形成され、一半
部２１の中央部２３に幅方向に突出した突起２３
ａが形成され、他半部２５の中央部２７に幅方向
に突出した突起２７ａが形成され、他半部２５の
一半部２１側と反対側の端部２８の幅が広くされ
る。そして、連結部２９が一半部２１および他半
部２５に対して直角に折り曲げられ、一半部２１
の端部２２および中央部２３が他半部２５側の端
部２４に対して直角に折り曲げられ、端部２２が
中央部２３に対して直角に折り曲げられ、端部２
４の先端側が半円状に折り曲げられて接触部２４
ａが形成され、他半部２５の一半部２１側の端部
２６が中央で直角に折り曲げられ、中央部２７が
湾曲され、端部２８が先端側で折り曲げられて接
触部２４ａと対向する接触部２８ａおよび案内部
２８ｂが形成される。

このように形成されたソケツト接触子２０は、
絶縁体１０の下面１０ｂ側から絶縁体１０に、一
半部２１の端部２２が壁面１６ｘ，１６ｙ間に挿
入されて絶縁体１０の上面１０ａに臨まされ、一
半部２１の中央部２３が開口１９の壁面１８側の
幅の広い部分に圧入され、連結部２９が壁面１２
ｂに沿わされ、他半部２５の端部２６の中央部２
７側および中央部２７の端部２６側が開口１５の
壁面１４側の幅の広い部分に圧入され、他半部２
５の中央部２７の端部２８側が壁面１２ａ，１３
ａ間に挿入され、一半部２１の接触部２４ａを有
する端部２４と他半部２５の接触部２８ａおよび
案内部２８ｂを有する端部２８が壁面１２ｂ，１
３ｂ間に挿入される状態で、装填される。

以上のように構成されたコネクタは、第１図に
示すようにプリント基板５０のIC３０を実装す
る側の面５０ａと反対側の面５０ｂ側に配され、
ソケツト接触子２０のプリント基板５０の面５０
ｂに沿う端部２２がプリント基板５０の面５０ｂ
上に形成されたパツド５１に半田付けされること
により、プリント基板５０の面５０ｂ側に取り付
けられる。そして、IC３０の端子ピン４０が、
プリント基板５０に形成されたスルーホール５２
に面５０ａ側から挿入され、絶縁体１０の案内部
１５ａに案内されて開口１５に挿入され、ソケツ
ト接触子２０の案内部２８ｂに案内されて接触部
２４ａ，２８ａ間を貫通し、接触部２４ａ，２８
ａにより挟持されてソケツト接触子２０に接続さ
れ、IC３０がプリント基板５０に実装される。
このとき、第１図に示すようにIC３０の端子ピ
ン４０を絶縁体１０の上面１０ａから下面１０ｂ
まで貫通されることができるので、すなわち端子
ピン４０をコネクタに貫通させることができるの
で、プリント基板５０の面５０ａからのIC３０
の実装の高さを低くすることができる。

なお、ソケツト接触子２０のプリント基板５０
に取り付けられるべき端部２２が、第１図の二点
鎖線で示すようにプリント基板５０に対して垂直
にされてプリント基板５０に形成されたスルーホ
ール５３に挿入され、プリント基板５０のIC３
０を実装する側の面５０ａ上に形成されたパツド
に半田付けされてもよい。

「考案の効果」 この考案のコネクタを使用してICなどの素子
や部品をプリント基板に実装するときは、素子や
部品の端部ピンをコネクタに貫通させることがで
きるので、プリント基板の実装面からの素子や部
品の実装の高さを低くすることができ、この考案
のコネクタは、高密度の実装に適する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のコネクタの一例を使用して
ICをプリント基板に実装した状態を示す一部の
断面図、第２図は同じ例のコネクタの一部の平面
図、第３図は第２図の−線上の断面図、第４
図は同じ例のコネクタのソケツト接触子のブラン
チ形状を示す平面図、第５図は従来のコネクタの
一例を示す断面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スルーホールを穿設したプリント基板を具備
   し、一面に開口が形成されるとともに反対側の面
   に一面側の開口と通じた開口が形成され端子ピン
   を一面から反対側の面まで貫通させることのでき
   る絶縁体を具備し、この絶縁体に装填されて対向
   する一対の接触部が両接触部間に上記端子ピンを
   貫通させて端子ピンを挟持し、接触部下方は解放
   するソケツト接触子を具備し、絶縁体はその開口
   とスルーホールとを整合した状態でプリント基板
   下面に取り付けられたものであることを特徴とす
   るコネクタ。