JPH0481466B2 - - Google Patents

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JPH0481466B2
JPH0481466B2 JP61260141A JP26014186A JPH0481466B2 JP H0481466 B2 JPH0481466 B2 JP H0481466B2 JP 61260141 A JP61260141 A JP 61260141A JP 26014186 A JP26014186 A JP 26014186A JP H0481466 B2 JPH0481466 B2 JP H0481466B2
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JP
Japan
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wound
microporous membrane
layer
membrane layer
wound dressing
Prior art date
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JP61260141A
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English (en)
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JPS63115566A (ja
Inventor
Nobuyuki Shiotani
Takamitsu Kuroyanagi
Yasumi Koganei
Ryuichiro Yoda
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は火傷、外傷あるいは創傷等の治療を目
的とした被覆材に関し、特に被覆面の細菌による
感染防止、体液の漏出防止をはかつた早期治療を
示す被覆材に関する。
(従来の技術) 従来より火傷、外傷或は創傷などによる広範囲
の皮膚欠損傷の治療に使用する種々の被覆材が開
発されて来ているが、これらの被覆材を大別する
と次の3つに分類される。すなわち、 (1) 同種分層皮膚片、異種皮膚片、ヒト羊膜など
の組織片、 (2) コラーゲン膜(不織布)、フイブリン膜など
の再構成生体材料、 (3) シリコーン膜とナイロン編物の二層造体に代
表される合成高分子材料である。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、(1)の組織片は不感蒸泄の制御と
体液の漏出の防止については優れているが免疫学
的には拒絶反応が強く、短期間の被覆しかでき
ず、また(2)の再構成生体材料としては安定供給可
能なコラーゲンが主として使用されているが、こ
れは酵素処理により抗原性を低減できても生体内
での分解吸収が早いために長時間の被覆には適さ
ず、さらに(3)の合成高分子材料は生体内では非分
解吸収性であるため、抗原性が低く安定供給でき
滅菌も可能であるが、生体との親和性が一般に低
いという欠点を有する。
本発明は、これらの皮膚欠損傷治療用被覆材の
欠点を改良すべく、組織親和性の優れたポリアミ
ノ酸を微孔性膜層とすることによつて創傷面から
の滲出液の吸収と組織の侵入を可能とし、芯材の
介在により被覆材の強度、取扱性を良好にし、ま
た、局所抗菌剤を創傷部側となる面に含浸、塗布
することによつて創傷面の細菌による感染防止を
効果的にはかり、さらに生体親和性材料を付着せ
しめることにより初期生体密着を促進し、治療促
進効果を有するようにした創傷被覆材に係る。
(問題点を解決するための手段) すなわち、ポリアミノ酸からなる微孔性膜層の
層内に繊維又は金属製の網状体からなる芯材を介
在させ、該微孔性膜層の少なくとも一方の層面に
局所抗菌剤を含浸又は塗布せしめて形成した創傷
被覆材を第1の発明とし、ポリアミノ酸からなる
微孔性膜層の層内に繊維又は金属製の網状体から
なる芯材を介在させ、該微孔性膜層の少なくとも
一方の層面に局所抗菌剤を含浸又は塗布し、さら
に創傷部側となる層面に生体親和性材料を付着さ
せて形成した創傷被覆材を第2の発明とする。
まず、第1の発明について説明する。
本発明で用いられるポリアミノ酸としては、組
織親和性の優れたポリ−α−アミノ酸が好適で、
例えば、ポリ(γ−ベンジル−L−グルタメー
ト)、ポリ(L−ロイシン)、コポリ(L−リジン
−L−ロイシン)コポリ(L−リジン−L−グル
タミン酸)等があげられる。
このポリアミノ酸の微孔性膜層は創傷部側とな
る層面が孔径20μm〜500μmの空孔を連続気泡で
有する厚さ1〜10mm程度のシート状スポンジ構造
体であつて、創傷面側より他面側にかけて径を減
少するように形成されることが好ましい。孔径が
20μm以下では組織の侵入、滲出液の吸収等が悪
くなるとともに、水蒸気透過性、酸素透過性等も
悪くなるため創傷治瘉上好ましくなく、500μm以
上では創傷面との接着が悪くなり、そのため滲出
液の滞留が生じ好ましくない。また厚さが前記範
囲外では、組織の侵入、滲出液の吸収等が悪くな
るか取扱性等に劣ることとなつて好ましくない。
なお、前記微孔性膜層の創傷部でない表面の部分
は外部からの細菌侵入を防止するため孔径は数
μm以下であることが好ましい。
繊維又は金属製の網状体からなる芯材として
は、天然又は合成繊維で網状体のもの又は金属製
の網状体のものが用いられる。伸縮性を有するも
のは、被覆時において、身体の屈曲に対応出来、
密着が持続出来るため、より好ましい。このよう
な芯材として、例えばポリウレタン、ポリオレフ
イン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リアミド、ポリエステル等の合成繊維からなる網
状体、セルローズ系の天然繊維の網状体、ステン
レスの極細フイラメントからなる金属製の網状体
等で伸縮可能に製織等したものがあげられる。こ
れらの芯材は、本創傷被覆材に機械的強度を付与
するとともに、一定期間の被覆後の剥離に際して
も良好な取扱性を付与する等の機能を有する。
また局所抗菌剤としては、スルフアジアジン
銀、スルフアジアジン亜鉛、スルフアジアジンセ
リウム、硝酸銀、ゲンタマイシン等が好適に用い
られる。
本発明に係る創傷被覆材は、例えば、ポリアミ
ノ酸を溶媒により溶液状とし、該溶液を所定の高
さに網状体の芯材をあらかじめ張設した容器内へ
注入し、急冷後、凍結真空乾燥により層内に芯材
を有するポリアミノ酸の微孔性膜層を形成し、次
いで、該膜層の創傷部側となる面もしくは非創傷
部側の面又はこれらの両面に、局所抗菌剤の懸濁
液を含浸又は塗布せしめ、凍結真空乾燥すること
によつて形成される。
次に本発明に関する第2の発明について説明す
る。すなわち、第1の発明により得られた創傷被
覆材の創傷部側となる層面に、生体親和性材料を
付着させて形成した創傷被覆材に係る。
本発明で用いられる生体親和性材料としては、
フイブリノーゲン、アルブミン、γ−グロブリ
ン、フイブロネクチン等の血清蛋白質や、コラー
ゲン、ゼラチン、ムコ多糖類等が挙げられる。こ
れらの生体親和性材料を付着せしめることによ
り、初期生体密着を促進し、被覆材と創傷面の間
における滲出液(体液等)の貯留を阻止し、治療
を促進する効果を有する。
また、付着の方法としては、例えば、第1の発
明で得られた創傷被覆材の創傷部側となる層面に
生体親和性材料の溶液を塗布し、凍結真空乾燥し
て付着せしめることにより行われる。
実施例 1 ポリ(L−ロイシン)のベンゼン溶液(濃度
0.25g/dl)50mlを70℃で均一ポリマー溶液とし
て、あらかじめ底部より約1mmの高さにナイロン
ネツトを張設した10×15cmの容器内に注入した。
室温でゲル化後表面を約50℃の温風で乾燥し、次
いで−30℃に急冷して凍結後真空乾燥し、層内に
芯材を介在させた微孔性膜層を形成し、次いで、
この微孔性膜の創傷部側となる層面に、スルフア
ジアジン銀50mgをベンゼン溶液中に懸濁させた局
所抗菌剤溶液を塗布含浸させ、凍結真空乾燥によ
り本発明に係る創傷被覆材を得た。本創傷被覆材
の創傷面側の孔径は100〜200μm前後で厚みは約
2mmであつた。
実施例 2 実施例1で得られた創傷被覆材の創傷部側とな
る層面に、ヒトフイブリノーゲン水溶液(濃度1
g/dl)10mlを塗布し、−20℃で急冷し、凍結真
空乾燥させ、無菌室で紫外線照射し、本発明に係
る創傷被覆材を形成した。
実施例1及び2で得られた本創傷被覆材の評価
を、6−8週齢のラツトを用いて行なつた。ラツ
ト背部の片側に皮膚全層欠損傷(3cm×2.5cm)
を外科的に作成し、本創傷被覆材を縫合し、周辺
にゲンタシン軟こうを塗布しさらにテレフアパツ
トを縫合し、エラスチツクバンドで包帯した。ラ
ツト背部皮膚全層欠損傷に本創傷被覆材をあて
た。実施例2で得られた被覆材は1分間程度軽く
圧迫しただけで、適度な強さで接着し縫合時に被
覆材が移動することもなかつた。これは、スポン
ジ下層部に存在するフイブリノーゲンが創傷面に
おいてフイブリンに変化し接着剤として作用した
ものと考えられる。実施例1で得られた被覆材も
数分間程度の圧迫で接着し、縫合に際しても移動
しなかつた。また、創傷面におけるoozing(にじ
み)程度の出血に対しても十分な止血効果が得ら
れた。この様な初期の接着と止血は被覆材下の血
しゆ防止にも有効と考えられる。4週後の組織の
様子を観察したところ、毛細血管に富む新生組織
が実施例1及び2で得られた両被覆材の下部にと
もに見られた。
本創傷被覆材はそのまま創傷面にあてて使用さ
れる。創傷のうち、浅在性度熱傷の治療の場合
は表皮形成完了時に被覆材は脱離し、他方、深在
性度熱傷及び度熱傷の治療の場合は一定期間
被覆保護した後、自家植皮を行うが、その際新生
組織内に一部創傷被覆材の基材が残留するが、ポ
リ−α−アミノ酸、フイブリノーゲン、コラーゲ
ン等であるため組織内で分解吸収される。また、
フイブリノーゲンは血液凝固蛋白であり、スロン
ビンの作用でフイブリンを形成する。フイブリン
は、線維芽細胞に対してきわめて優れた接着性と
増殖性を示す。それ故、被覆材の創傷面接着層に
フイブリノーゲンを含浸、塗布することにより、
止血効果を示すと同時に優れた生体密着と創傷治
療効果を示す。
(発明の効果) 以上に説明した如く本発明に係る創傷被覆材は
以下の如き特徴を有する。
空孔サイズを連続的に変化させた特殊構造体
膜により水蒸気の透過による不感蒸泄のコント
ロールと外部からの細菌の侵入を遮断する。
局所抗菌剤により創傷面に存在する細菌の繁
殖を阻止する。
創傷面に接する層を多孔性にすることにより
強固な生体密着を可能にし浸出液の貯留を阻止
する。
生体との親和性の優れた材料すなわちフイブ
リノーゲンやコラーゲン等を使用することによ
り創傷治瘉を促進させる。
芯材を組み入れることにより一定期間創傷面
を被覆保護した後、剥離を容易にする。剥離の
際、再生した組織内に残留する基材は生体内分
解吸収される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリアミノ酸からなる微孔性膜層の層内に繊
    維又は金属製の網状体からなる芯材を介在させ、
    該微孔性膜層の少なくとも一方の層面に局所抗菌
    剤を含浸又は塗布せしめて形成したことを特徴と
    する創傷被覆材。 2 ポリアミノ酸からなる微孔性膜層の層内に繊
    維又は金属製の網状体からなる芯材を介在させ、
    該微孔性膜層の少なくとも一方の層面に局所抗菌
    剤を含浸又は塗布し、さらに創傷部側となる層面
    に生体親和性材料を付着させて形成したことを特
    徴とする創傷被覆材。
JP61260141A 1986-10-31 1986-10-31 創傷被覆材 Granted JPS63115566A (ja)

Priority Applications (1)

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JP61260141A JPS63115566A (ja) 1986-10-31 1986-10-31 創傷被覆材

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JP61260141A JPS63115566A (ja) 1986-10-31 1986-10-31 創傷被覆材

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JPS63115566A JPS63115566A (ja) 1988-05-20
JPH0481466B2 true JPH0481466B2 (ja) 1992-12-24

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2719671B2 (ja) * 1989-07-11 1998-02-25 日本ゼオン株式会社 創傷被覆材
SE9101853D0 (sv) * 1991-06-17 1991-06-17 Jonas Wadstroem Improved tissue ashesive
US6468521B1 (en) * 1998-08-14 2002-10-22 Coloplast A/S Stabilized compositions having antibacterial activity
GB2382775B (en) * 2001-12-06 2005-05-25 Johnson & Johnson Medical Ltd Controlled release therapeutic wound dressings

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JPS63115566A (ja) 1988-05-20

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