JPH0481310A - Ｆｒｐ製サスペンションアーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は、自動車等に使用されるＦＲＰ製サスペンショ
ンアームであって、圧縮強度、引張強度が高く、しかも
軽量であり、作製容易な自動車等の車両のサスペンショ
ンアームに関するものである。

［従来の技術］ 近年、自動車用サスペンションアーム等としては、軽量
化、耐腐食性等の目的でＦＲＰ製のものが提案されてい
る（特開昭６３−２８７６１３号公報、同６４−８２９
２０号公報）。

［本発明が解決しようとする課題］ 前述、特開昭６３−２８７６１３号公報に開示されてい
るものは軽量である反面、中空の略四角柱形状のアーム
本体ＩＯと、その両端のボス部２．２との複数の部材か
らなり、サスペンションアームの作製か煩雑である。

また、特開昭６４−８２９２０号公報に開示されている
ものは、圧縮強度に弱いという欠点がある。即ち、該公
報に開示されているものは、外側にフィラメントワイン
ディング層を有し、該層間にＦＲＰ素材を挿入したもの
であるが、圧縮力を受けると、その大部分の力は、前記
ＦＲＰ素材に直接作用し、フィラメントワインディング
層はＦＲＰ素材との接着部分を介して間接的な圧縮力を
受けることとなるため、フィラメントワインディング層
とＦＲＰ素材との弾性率の相違によってフィラメントワ
インディング層とＦＲＰ素材間で前記接着部分から剥離
を生じ易く、そのためフィラメントワインディング層が
外方に湾曲して座屈破壊を起こし、強度低下の原因とな
っている。

本発明は、前述従来の欠点を改善し、簡単な組合せ構造
で、しかも圧縮強度、引張強度ノ高いｒＲｐｇサスペン
ションアームを堤供することにある。

［課題を解決するための手段］ 第１の発明は、アーム主体部と、該アーム主体部両端に
位置するアイ部とが一体に形成されているサスペンショ
ンアームが、樹脂の含浸されたファイバーマットの両端
にアイ部取付穴が穿設された板材よりなる中央層と、中
央層の内外両面に積層され、一体に接着された外層とよ
りなり、該内外両面の各外層は、前記アイ部の各端部外
側半周部分を巡る半円部分と、該番手内部分の対向する
各端部を連結する直線部分とよりなる略長円形状をなし
、かつ前記中央層の外周縁形状と合致する外周縁形状に
、樹脂の含浸されたフィラメントをワインディングした
ワインディング層とされていると共に、前記アーム主体
部は、アーム主体部長さ方向と直交する縦断面が扁平Ｈ
型状とされているという構成のものである。

また、第２の発明は、アーム主体部と、該アーム主体部
両端に位置するアイ部とが一体に形成されているサスペ
ンションアームか、前記アイ部の各端部外側半周部分を
巡る半円部分と、該番手内部分の対向する各端部を連結
する直線部分とよりなる略長円形状に樹脂の含浸された
フィラメントをワインディングした複数のワインディン
グ層と、該ワインディング層の両端のアイ部間において
、該ワインディング層と直交し、該ワインディング層の
外層に巻装された樹脂が含浸された布帛層とよりなり、
かつアイ部間の前記ワインディング層と布帛層とが、サ
スペンションアーム長さ方向に直交する縦断面が扁平Ｈ
型状とされているという構成のものである。

第１の発明における中央層を形成している樹脂を含浸し
た繊維マットとは、ポリエステル又はエポキシ樹脂中に
、ガラス繊維、炭素繊維、セラミックス繊維等の無機短
繊維のほかアラミド短繊維（約２５ｍｍ程度）が、樹脂
に対して約６５重量％ランダムに配合されたものが使用
できる。

また、第１の発明及び第２の発明で使用する樹脂を含浸
したフィラメントのワインディング層とはロービングを
サスペンションアームの形状に合致させ、所定の厚さに
なるまでワインディングした後、熟成増粘させたもので
ある。ここに使用する樹脂は、前記と同様ポリエステル
又はエポキシ樹脂であって、適宜これに増粘剤を添加す
る。

［イ乍　　用］ 本発明は以上の如き構成のものであって、第１の発明の
中央層及び内外面のフィラメントのワインディング層は
、アーム主体部両端のアイ部取付穴外周がアーム主体部
と一体的に形成されているし、第２の発明ではフィラメ
ントのワインディング層と外層部の布帛層とがプレス成
形で断面Ｈ型に一体に成形されでいるため、圧縮、引張
り等の作用時に一体物として外力に対抗でき、従来の如
くワインディング層の部分と他の部分との剥離のおそれ
がなく、従って座屈破壊を生ぜず高い耐圧縮強度を有し
、しかも引張強度の高いものたらしめることができる。

しかも、当然のことながら、材料がＦＲＰであるから軽
量、耐蝕性であり、部材の作製も簡単であるから製造コ
ストも低源ならしめることができる。

［実　施　例］ 第１図は、第１の発明の一実施例であり、また第２図は
第２の発明の一実施例であるが、次にこれら図面を全照
して本発明を具体的に説明する。

第１の発明は、第１図に示すように中央層ｌがサスペン
ションアームのアーム主体部２と、その両端にアイ部取
付穴３を穿設した樹脂を含浸したファイバーマットから
なる板材で形成されている。該中央層ｌを構成している
板材はポリエステル樹脂中に、ガラス繊維の短繊維（約
２５）程度）が無配向で配合されて熟成増粘されたもの
からなっている。

他方、前記中央層ｌの内外両面に、フィラメントのワイ
ンディング層４．４が積層されている。該ワインディン
グ層４は、ポリエステル樹脂を含浸したガラス繊維のロ
ービングをサスペンションアームのアーム主体部の直線
部分と、その両端のアイ部外側半周部分を巡る手内部分
とからなる略長円形状で５かつ前記中央層ｌの外周縁形
状と合致する形状にロービングをワインディングした後
熟成増粘させたものである。尚、この場合、樹脂１００
重頃部に対し増粘剤として酸化マグネシウムを１２重世
部添加する。

前記ワインディング層４を形成するには、第３図及び第
４図に示すように、サスペンションアームの長さに相当
する位置に円筒体Ｋ、Ｋを固定した回転板６を用い、該
回転板６を回転させながら２つの円筒体に、にの外側軍
内部分間にロービングを所定回数ワインディングするこ
とによって簡単に形成でき５その後熟成増粘させれば良
い。

次に、前記のように中央層ｌの内外両側にワインディン
グ層４．４を積層した後、積層方向にプレスして一体に
接着硬化させ、縦断面が扁平Ｈ型のサス岱ンションアー
ムが形成できる。

第２図は、第２の発明の一実施例であるが（第２図中第
１図と同一符号は同一部材である）、第３図、第４図に
示される円筒体Ｋにポリエステル樹脂を含浸したガラス
フィラメントを複数回巻回して筒状のアイ部Ｉを形成し
た後、ワインディング層５の複数を積重ね、該ワインデ
ィング層５のアイ部Ｉ、［の間に５ワインディング層５
と直交させて該ワインディング層５の外側に樹脂を含浸
した布帛を巻装して布帛層７とする。范に、布帛とは、
前記ガラス繊維からなる織布にポリエステル樹脂を含浸
したもので、該布帛の繊維密度の高い方向をワインディ
ング層と直交するように巻装する。

次いで、前記布帛層７を巻装したものをワインディング
層５の積層方向からプレスして前記布帛層７のアイ部１
間の直線部分の間を両側からプレス成形してワインディ
ング層５と布帛層７とを一体に接着硬化させてアーム主
体部２の長さ方向と直交する縦断面形状がｇ＋　平Ｈ型
のサスペンションアームに形成する。

Ｆｊ記第１の発明及び第２の発明で得られたものについ
て、引張試験及び圧縮座屈試験に供した。

引張試験及び座屈試験法： 被験体たるサスペンションアームＳの両端を、第５図に
示すように試験機りに固定し引張試験は被験体をサスペ
ンションアームＳの軸方自画外側方へ引っ張り、その際
の引張破断荷重を測定する。

また、圧縮座屈試験は、前記のように試験機りにセット
した被験体をサスペンションアームＳ両端から軸方向内
側へ圧縮し、その際の圧縮座屈破壊荷重を測定する。両
者の試験における試験機りの引っ張り、圧縮の各速度は
ともに７ｎ＋ｍ／分で行なった。

尚、比較のために第６図に示すように、ポリエステル樹
脂を含浸したガラスフィラメントのワインディング層Ｗ
内の両端アイ部１間の直線部分に複数のワインディング
層Ｗの高さと同一高さのポリエステル樹脂を含浸したガ
ラスファイバーマットＭを縦にしたものを複数枚重ねて
挿入し、プレス成形により一体に接着硬化した従来構造
のものについて前記引張試験、圧縮試験を行なった。こ
れらの被験偉容５本について試験を行なった結果を下記
の表に示す。

［発明の効果］ 以りの如く第１の発明は、中央層に樹脂を含浸したファ
イバーマットです又ペンションアームの形状としたもの
の内外両面に樹脂を含浸したフィラメントのワインディ
ング層を積層、プレスしたものであり、また第２の発明
は、樹脂を含浸したフィラメントのワインディング層の
複数層を積層し、ワインディング層の両端アイ部間に、
ワインディング層と直交する方向に布帛を巻装した布帛
層を形成し、プレスすることによって長さ方向と直交す
る縦断面が夫々扁平上型状のサスペンションアームとさ
れたもので、圧縮強度及び引張強度の高いＦＲＰ製サス
ペンションアームたらしめることができる。

この事実は、圧縮、引張りの外力の作用時に、第１の発
明では中央層とワインディング層、第２の発明ではワイ
ンディング層と布帛層とが、何れもサスペンションアー
ムの長さ方向、巾方向において、一体となって前記外力
に対抗し、従来の如く、主として外力に対抗する部分と
間接的に対抗する部分との区別が無いことに起因してい
ると考えられる。

更に、第１の発明及び第２の発明の何れも市川な手段で
作製できるため、製造コストを低順ならしめることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、第１の発明の一実施例の分解斜視図、第２図
は第２の発明のプレス成形前の一実施例の斜視図、第３
図はワインディング層形成用治具の正面図、第４図は第
３図の治具の側面図、第５図は引張試験及び圧縮座屈試
験の説明図、第６図は比較例の分解斜視図である。 １：中央層、４．５　ワインディング層、７：布帛層。 第 図 ７（布帛層） 第 図 第 図 第 図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）アーム主体部と、該アーム主体部両端に位置する
   アイ部とが一体に形成されているサスペンションアーム
   が、樹脂の含浸されたファイバーマットの両端にアイ部
   取付穴が穿設された板材よりなる中央層と、中央層の内
   外両面に積層され、一体に接着された外層とよりなり、
   該内外両面の各外層は、前記アイ部の各端部外側半周部
   分を巡る半円部分と、該半円部分の対向する各端部を連
   結する直線部分とよりなる略長円形状をなし、かつ前記
   中央層の外周縁形状と合致する外周縁形状に、樹脂の含
   浸されたガラスフィラメントをワインディングしたワイ
   ンディング層とされていると共に、前記アーム主体部は
   、アーム主体部長さ方向と直交する縦断面が扁平Ｈ型状
   とされていることを特徴とするＦＲＰ製サスペンション
   アーム。
2. （２）アーム主体部と、該アーム主体部両端に位置する
   アイ部とが一体に形成されているサスペンションアーム
   が、前記アイ部の各端部外側半周部分を巡る半円部分と
   、該各半円部分の対向する各端部を連結する直線部分と
   よりなる略長円形状に、樹脂の含浸されたガラスフィラ
   メントをワインディングした複数層のワインディング層
   と、該ワインディング層の両端のアイ部間において、該
   ワインディング層と直交し、該ワインディング層の外層
   部分に巻装された樹脂含浸の布帛層とよりなり、かつア
   イ部間の前記ワインディング層と布帛層とが、サスペン
   ションアーム長さ方向に直交する縦断面が扁平Ｈ型状と
   されていることを特徴とするＦＲＰ製サスペンションア
   ーム。