JPH0480792B2 - - Google Patents

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JPH0480792B2
JPH0480792B2 JP61065277A JP6527786A JPH0480792B2 JP H0480792 B2 JPH0480792 B2 JP H0480792B2 JP 61065277 A JP61065277 A JP 61065277A JP 6527786 A JP6527786 A JP 6527786A JP H0480792 B2 JPH0480792 B2 JP H0480792B2
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surface plate
less
polishing
carbide
treatment
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JP61065277A
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Takanobu Nishimura
Akira Kondo
Motoo Suzuki
Yasuo Esha
Masaharu Kinoshita
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Toshiba Corp
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、シリコンウエハ等のセラミツクス部
材のラツピング等に使用する研摩定盤用材料に関
する。 (従来の技術) 一般に、シリコンウエハ等のラツピングにおい
ては、スラリー状の砥粒を上下定盤と被加工物の
間に供給し、加工圧力を加えながら定盤の回転運
動を利用して砥粒の持つ切刃で被加工物の表面に
微小破壊を生じさせ切屑を生成する。これにより
定盤の持つ平坦度を被加工物に転写する方法がと
られる。 このような研摩はシリコンウエハのみならず硝
子、光学レンズ、宝石、金属、セラミツクスなど
の表面を研摩する目的で多く用いられるが、特に
最近はエレクトロニクスの目覚ましい発展に関連
して、その需要は年々増加する傾向にある。 (発明が解決しようとする問題点) 通常、シリコンウエハの研摩においては砥粒と
してアルミナ(Al2O3)やジルコニア(ZrO2)の
微細粒が用いられる。その砥粒の粒度は研摩速
度、被加工物の表面粗さ、および加工変質深さに
直接的に関係する。一般には# 1000から# 1200の
粒度が採用される。ウエハの研摩性は定盤と砥粒
との馴じみ性により影響される。定盤材質が鋼の
場合は砥粒との馴じみが悪くラツピングにおいて
シリコンウエハ表面にこすり傷が多量発生する。
最近は黒鉛を有する鋳鉄が用いられる。特に黒鉛
が球状である球状黒鉛を含有する鋳鉄がシリコン
ウエハのラツピングに適していることが経験的に
知られている。これは黒鉛晶出状態がラツピング
したシリコンウエハ表面の品質に影響することを
示しているわけであるが、その適正条件は必ずし
も明確ではなかつた。 一方、定盤の平坦度は、それを転写するウエハ
の平坦度に直接影響するわけであるが、定盤の平
坦度の維持は、定盤の硬さ、均質性に左右され
る。従来の球状黒鉛鋳鉄製定盤はブルースアイ組
織を有するFCD45(JIS)相当材もしくはフエラ
イト組織を有するFCD40(JIS)相当材が用いら
れる。しかし、これら従来の研摩定盤材料は、い
ずれも硬さが100〜200Hv相当であり軟質のため
砥粒による摩耗が進みやすく、平坦度が劣化し易
いという問題があつた。また、従来用いられてい
る砥粒の寸法は平均15〜20μmであるのに対して、
従来の鋳鉄定盤の組織は不均質であり、このため
砥粒による研摩量の差が生じ、平坦度はさらに悪
化するという問題がある。 さらにまた、従来の研摩定盤においては、定盤
自身が砥粒により研摩されていく過程において定
盤の砥粒溝の端部にバリが形成されることがしば
しばある。これが脱落しウエハ表面に運ばれ、ウ
エハ表面を傷つける原因となる。この様なバリの
形成は定盤のマトリツクスの伸び特性が大きい程
顕著であり、前記FCD45相当材やFCD40相当材
のフエライト組織において特に問題となる。ま
た、定盤中に硬い粗大な炭化物等の析出相や介在
物を有していると、これらが定盤の摩耗に伴い脱
落し、ウエハ表面の傷の原因となる。 本発明は上述した点に鑑みてなされたものであ
り、シリコンウエハ等の研摩に用いる研摩定盤の
平坦度維持性と寿命の向上、および黒鉛の適正分
布さらに被加工物の表面傷の発生原因となるバ
リ、粗大析出物、介在物、巣等の鋳造欠陥の無い
ような研摩定盤の製造方法を提供することを目的
とする。 (発明の構成) (問題点を解決するための手段と作用) 上記目的を達成するために、本発明の研摩定盤
の製造方法は、重量比で、C:3.0〜3.8%、Si:
2.0〜2.9%、Mn:0.3〜0.9%、P:0.05%以下、
S:0.03%以下、Mg:0.03〜0.09%、Ni:0.2〜
1.0%、Cu:0.8%以下、Mo:0.1〜0.5%を含み、
残部が実質的にFeからなる球状黒鉛含有鋳鉄を
鋳造するに際して少なくとも研摩加工に用いる表
面部分を急冷凝固させることにより鋳造母材組織
中に不安定炭化物を析出させたのち、該鋳造物に
対してさらに850〜1000℃の温度範囲において炭
化物が実質的に分解するに十分な時間熱処理を行
ない、次いで焼入れすることにより、微細な球状
黒鉛が母材中に分散され、かつ、炭化物が実質的
に存在しない研摩定盤を得ることを特徴とするも
のである。 発明の具体的説明 以下、本発明を、シリコンウエハ等のラツピン
グに用いられる定盤を例にとり、第1図〜第13
図を参照してさらに具体的に説明する。 本発明において、研摩定盤の形状は特に制限さ
れず、平板状の他、凸面ないし凹面を有するもの
であつてもよい。 第1図に示す様に、一般に、シリコンウエハの
ラツピングに使用する研摩定盤の形状はドーナツ
状の平板である。寸法は通常、外径500〜1300mm、
内径100〜500mm、肉厚30〜60mmであり、また被加
工物と面するラツピング面1側には砥粒が流れる
ための溝2が形成されている。溝寸法としては、
巾1.5〜3.0mm、深さは10〜15mm、溝ピツチ20〜40
mmのものが標準的である。一方の取付面3側には
装置へ取付けるためのボルト穴4が設けられてい
る。 鋳造に際しては、本発明ではたとえば、第2図
に示す虫型を用いる。第2図において最終的にラ
ツピング砥粒と接するラツピング面1側に50〜
200mmの肉厚のチラー5を用い、他方の研摩装置
に取付ける取付面側3にはフラン鋳型のような通
常用いられている砂型6、もしくは、砂型6に断
熱材7を付加して用いることが本発明の鋳型の特
徴である。これにより、鋳込まれた鋳鉄溶湯8は
ラツピング面1側から取付面3側に向けて凝固が
進行し、いわゆる一方向性凝固が可能となる。 以上の結果、肉厚のラツピング面側は急冷さ
れ、黒鉛の微細分散を得ると同時に凝固時に晶出
した炭化物の分解が促進される。特に焼入性を高
める目的で合金化されたMnやMo等の元素は炭
化物を形成する傾向が強く、通常の熱処理ではそ
の炭化物の分解は困難であるが、上記の鋳型によ
る急冷組織にすると熱処理による炭化物分解が促
進されるというすぐれた効果がある。また、同時
に、一方向性凝固を行なうことにより、引け巣や
介在物、ガスホール等の鋳造欠陥が発生し易い最
終凝固部が取付面近傍に追い込まれるため、ラツ
ピング面側の材質の健全性が確保できる。 次に、第3図〜第6図の熱処理行程図を参照し
て、本発明の方法において採用し得る好ましい熱
処理方法について説明する。熱処理は得ようとす
るマトリツクス組織によつてそれぞれ異なる。本
発明で得られる研摩定盤用材料のマトリツクス組
織は、微細パーライト組織、マルテンサイト組
織、焼もどしマルテンサイト組織、およびベイナ
イト組織である。まず、微細パーライト組織を得
る熱処理方法を第3図、および第4図を用いて説
明する。 第3図は、第1表におけるNo.1の組成に示した
様な焼入性促進元素であるMoをほとんど添加し
ない場合のパーライト化熱処理である。まず、鋳
造時に晶出した炭化物の黒鉛化のために930〜960
℃の温度で約7〜10時間保持する。その後、空冷
する。空冷の際は、フアンを用いて冷却速度を
200〜250℃/Hにするとともに熱処理変形を防止
する目的で両面を均等に冷却する。一方、第4図
は第1表のNo.2の組成に示したMoを合金化した
場合の熱処理条件であるが、通常の空冷ではベイ
ナイトを生じる危険性があるため、930〜960℃の
温度で7〜10時間保持したのち、750〜800℃に炉
冷後空冷するのが好ましい。以上の様にして得ら
れた微細パーライト系研摩定盤用材料は、特に機
械加工性を重要視する場合に用いられ、加工によ
る平坦度、平面精度が高い材料が得られる。 第5図は、マルテンサイト組織を得るための熱
処理方法の例である。マルテンサイト組織は硬度
が550〜650Hvと非常に硬く、機械加工が困難な
ために、まえもつて前記パーライト組織を得る熱
処理を施してパーライト組織にした後若干の研削
代を残した機械加工を行ない、さらに再度850〜
960℃で2〜3時間保持し、その後油焼入れする。
この際も両面の均等冷却を図るため、油槽の油の
流れと定盤素材面を平行にして焼入れる。焼入れ
後、6時間以内に約200〜250℃の温度で焼もどし
処理を行なう。このマルテンサイト組織を得るた
めには、Moを一定程度含有していることが必要
である。 次に、第6図は焼もどしマルテンサイト組織を
得るための熱処理方法の例である。焼もどしマル
テンサイト組織は、その硬度を330〜400Hv程度
に制御し、熱処理後の機械加工を可能とし、同時
に、上記マルテンサイト系と同様の被加工物の品
質向上、定盤の平坦度維持性と寿命の向上を得る
ことができる様にしたものである。第6図におい
て、鋳物素材のまま930〜960℃、7〜10時間保持
後、油焼入れした後、約500600℃、2〜4時間保
持し焼もどし処理を施す。その後、350℃まで炉
冷等で徐冷後空冷する。以上の条件で焼もどし処
理することにより、定盤全体の硬さのレベルと均
質化が向上し、さらに熱処理による応力除去もで
きるので、機械加工による高い精度が得られる。 次に、第7図は、ベイナイト組織を得るための
熱処理方法である。焼もどしマルテンサイト系と
同様の特徴がベイナイト組織によつても得られ
る。この場合は第7図に示すように、他の組織と
同様に炭化物分解処理として、930〜960℃におい
て7〜10時間保持後300〜400℃の塩浴に焼入れ
る。これにより、硬さは約400Hv前後が得られる
が、さらに硬さの均質化と応力除去を目的として
500〜600℃2〜4時間保持後、少なくとも350℃
まで徐冷することができる。 以上の鋳造方法、および、熱処理方法にて目的
とする特性を得るには、下記第1表に示すような
成分条件であることが好ましい。
【表】 No.1は熱処理にてマトリツクスを100%のパー
ライト組織とする成分条件であり、No.2は熱処理
にてマルテンサイト、焼もどしマルテンサイトお
よびベイナイト組織とする場合の成分条件であ
る。以下これらの成分範囲とした理由について説
明する。 まず、No.1の組成において、Cは3.5%以下で
は黒鉛晶出量が低くなり過ぎてラツピング定盤と
しての特性を損う。また炭素当量(C%+0.3×
Si%)の量が約4.7%以上の場合はキツシユ黒鉛
が発生し鋳物としての健全性を失う。通常は炭素
当量が4.3〜4.5%の範囲となる様なCとSiの量が
好ましい。 一方、Siは、黒鉛化を促進し、炭化物晶出が著
しい場合に生じやすい鋳造割れを防止する作用を
有している。この鋳造割れは、チラーを設けた側
の鋳物表面近傍の黒鉛晶出量が少な過ぎる場合に
高温域で収縮量が大きく結晶間の強度が低い炭化
物組織となり、この結果生ずる割れである。Siの
黒鉛化促進効果に対抗してMnは炭化物形成効果
が大きい。したがつて、上記の鋳造割れの防止を
目的として、Mn%<0.5×Si%−0.6%の関係を
満足するMn,Si量が好ましく選ばれる。 NiとCuは共にパーライト安定化元素として添
加されたものであり、Ni+Cuとして0.5〜1.0%で
あれば十分である。Ni+Cu量が1.2%以上になる
と残留オーステナイト相が生じ加工性が悪化す
る。その他第1表のP,S,Mgの成分範囲は通
常の球状黒鉛鋳鉄としての特性を得るために必要
な条件として知られている。Moは特に影響を及
ぼさない不純物元素量として0.05以下とした。 次に、No.2の組成について述べる。上記No.1と
特に異なる点はMoの量であるが、Moは鋳鉄の
恒温変態図においてパーライト変態開始時間を遅
らせる効果が大きい。また、その効果は0.5%以
上のNiやCuの共存によつて助長される傾向があ
る。No.1の組織の鋳鉄を水焼入れすると焼割れを
生じるため油焼入れを行なうが、肉厚が60mm以上
の場合はマルテンサイト組織が生じたとしてもそ
れは表層5mm程度である。しかしながら、No.2の
様にMoを0.1〜0.5%添加すると、肉厚120mmでも
完全な焼入れが得られる。Mo量の上限を0.5%に
限定したのは、Mo量が0..5%を超えると前記の
炭化物分解処理によつても分解しにくいMo炭化
物を晶出するためである。 上述した本発明の製造方法によると、割れや引
け巣、介在物といつた鋳造欠陥が無い研摩定盤用
の鋳物素材を得ることが出来、かつ急冷凝固によ
る微細均質な黒鉛分布が得られる。さらに目的と
するマトリツクス組織に応じた熱処理方法を施す
ことにより、微細均質でかつ硬さが制御されたマ
トリツクスを得ることができる。これにより、粗
大な炭化物がない、微細パーライト基地、マルテ
ンサイト基地、焼もどしマルテンサイト基地、ベ
イナイト基地が得られ、被加工物の表面の傷発生
の原因となる炭化物や定盤の溝端部のバリを生じ
ない。また、耐摩耗性が向上することにより定盤
の最大必要条件ともいえる平坦度を長く維持で
き、また定盤の寿命そのものも大巾に延長するこ
とが出来る。 (実施例) 実施例 1 第2表に示すNo.2の成分の球状黒鉛鋳鉄を標準
的な溶解法および球状化処理、接種処理を行なつ
て溶解し、鋳型を用いて鋳造した。本実施例のチ
ラーは肉厚100mmの黒鉛板を用い、砂型部分はフ
ラン鋳型を用いた。鋳物寸法は外径1200mm内径
400mm、肉厚60mmである。熱処理は930℃8時間保
持により炭化物を分解した後、直接約60℃の油槽
に焼入れた。焼入れ姿勢は、油の攪拌が下から上
方への流れのため、加工面が油面に対し垂直にな
る様にして油中に入れ、約150℃になるまで油中
で冷却した。以上の焼入れ処理後5時間以内に
570℃で3時間保持により焼もどした。 以上の方法により、第8図に示すように、黒鉛
粒径が20〜40μm、約90個/mm2の黒鉛組織が、黒
鉛を当てた面から深さ約40mmまで均質に分布して
いた。マトリツクス組織は全深さにわたり、硬さ
が380Hv±10Hvとばらつきの小さな均質な組織
が得られた。これにより平面加工は言うまでもな
く、溝、孔加工も可能となり、熱処理後、最終製
品の寸法に加工した。以上の方法により製造した
定盤を用いたシリコンウエハのラツピングを行な
つた。その結果を第9図ないし第12図を用いて
説明する。第9図は直径4インチのシリコンウエ
ハの加工枚数に対する定盤の平坦度変化である。 本実施例による焼もどしマルテンサイト系定盤
は第10図に組織を示した従来のフエライト系定
盤に比べ使用開始期の平坦度安定期間が特に長
く、また平坦度変化全量としては半分以下であつ
た。一方、定盤の寿命は、その平坦度変化に大き
く依存しており、焼もどしマルテンサイト系定盤
はフエライト系のものに比べ2.2倍の寿命が得ら
れた。 第11図にシリコンウエハを5000枚ラツピング
加工した後の定盤の溝端部を第11図aおよびb
に示す。第11図aは第2表のNo.3の成分を有す
るフエライト系定盤の溝端部であるが、砥粒との
摩擦によるバリが発生している。一方、第11図
bは本発明の焼きもどしマルテンサイト系定盤で
あるが、前記の様なバリは見られない。この様な
バリはシリコンウエハ表面のひつかき傷に発生原
因となることが知られている。その他の原因とし
ては定盤に析出した粗大炭化物や、硬い介在物が
ある。また定盤以外には砥粒の異常粒径や異物、
あるいはシリコンの破片などがひつかき傷原因と
する。第12図にシリコンウエハ10000枚のラツ
ピングテストにおけるひつかき傷不良率を示す。
本発明の実施例1の焼きもどしマルテンサイト系
定盤によるとひつかき傷不良は約2%の発生率で
あつた。これはフエライト系定盤によるひつかき
傷不良率8%に比べて、約1/4に低減したことに
なる。 実施例 2 第2表のNo.1の成分で、実施例1と同寸法の定
盤を製造した。鋳造方法は同じであるが熱処理は
930℃8時間保持による炭化物分解処理後空冷し
た。冷却は定盤をクレーンで吊り上げ、平面部と
立てた姿勢で回転させながら下方からフアン空冷
を行なつた。これにより第13図に示す様なマト
リツクスは硬さが約250Hv±20Hvの微細パーラ
イト組織が得られた。このパーライト系定盤は加
工性が良好で実施例1の焼もどしマルテンサイト
系定盤に比べ約1/4の加工工数で加工でき、平坦
度も20μmという高精度が得られた。 本実施例の定盤の平坦度変化は第12図に示し
てある様にフエライト系定盤の約75%が得られ
た。また、ウエハのひつかき傷不良は約3.5%の
発生率であつた。これはフエライト系に比べひつ
かき傷不良率を半分以下に低減したことになる。
【表】 (発明の効果) 上記実施例の結果から明らかなように、本発明
の製造方法によつて得られる研摩定盤は、従来の
定盤に比べ定盤自身の平坦度維持性、寿命が優
れ、しかも定盤による被加工物の傷発生が極めて
少ないというすぐれた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bは各々研摩様定盤の平面図、断面
図、第2図a,bは各々本発明の方法の鋳造に用
いる鋳型の平面図、断面図、第3図〜第7図は熱
処理工程図、第8図、第10図および第13図は
各々定盤の金属組織の顕微鏡写真、第9図は平坦
度変化を示すグラフ、第11図a,bは各々定盤
の溝コーナ断面の金属組織の写真、第12図はシ
リコンウエハの傷不良率のグラフである。 1…ラツピング面、2…溝、3…取付面、4…
ボルト穴、5…チラー、6…砂型、7…断熱材、
8…鋳鉄溶湯。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量比で、C:3.0〜3.8%、Si:2.0〜2.9%、
    Mn:0.3〜0.9%、P:0.05%以下、S:0.03%以
    下、Mg:0.03〜0.09%、Ni:0.2〜1.0%、Cu:
    0.8%以下、Mo:0.1〜0.5%を含み、残部が実質
    的にFeからなる球状黒鉛含有鋳鉄を鋳造するに
    際して少なくとも研摩加工に用いる表面部分を急
    冷凝固させることにより鋳造母材組織中に不安定
    炭化物を析出させたのち、該鋳造物に対してさら
    に850〜1000℃の温度範囲において炭化物が実質
    的に分解するに十分な時間熱処理を行ない、次い
    で焼入れすることにより、微細な球状黒鉛が母材
    中に分散され、かつ、炭化物が実質的に存在しな
    い研摩定盤を得ることを特徴とする、研摩定盤の
    製造方法。 2 焼入れ処理後、さらに450〜600℃の温度範囲
    で焼もどし処理する、特許請求の範囲第1項の方
    法。 3 鋳造物に対して850〜1000℃で炭化物分解熱
    処理した後、空冷する、特許請求の範囲第1項の
    方法。 4 鋳造物に対して850〜1000℃で炭化物分解熱
    処理した後、その処理温度からオーステンパー処
    理する、特許請求の範囲第1項の方法。 5 前記研摩加工に用いる表面の冷却を、黒鉛板
    または金属板からなる冷し金で行なう、特許請求
    の範囲第1項の方法。 6 重量比で、C:3.0〜3.8%、Si:2.0〜2.9%、
    Mn:0.3〜0.9%、P:0.05%以下、S:0.03%以
    下、Mg:0.03〜0.09%、Ni:0.2〜1.0%、Cu:
    0.8%以下、Mo:0.1〜0.5%を含み、残部が実質
    的にFeからなる球状黒鉛含有鋳鉄からなり、少
    なくともラツピング面の硬さが230Hv以上の母材
    中に、粒径40μm以下の微細な球状黒鉛が90個/
    mm2以上の断面密度で分散されてなる研摩定盤。
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