JPH0479920B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ガソリン、デイーゼル燃料、液化
石油ガス（LPG）、アルール、水素、電気などの
エネルギキヤリアをエネルギ供給機から車両に供
給することが可能か否かを車両のナンバープレー
トを読取ることにより判別するような、車両への
エネルギキヤリアの供給可否判別装置に関する。

従来の技術 ガソリンスタンドなどにおいては、いわゆる
POSシステムが用いられているところが多い。
このシステムは、顧客に対して磁気カードを発行
し、給油する際にカードの程度を受けてカードに
記録されているデータ（たとえば、顧客コード、
有効期限、カードの使用可能な給油所コードな
ど）を読取手段に読取らせ、カードの有効性を判
別したとき給油を許容し、給油データを入力する
ことによつて伝票を発行したり、後で請求書を発
行するものである。

発明が解決しようとする問題点 このようなシステムは、キヤスシユレスの要望
に従い、給油の都度現金を支払わなくて済むので
便利である反面、カードを紛失したり、カードを
携帯していなかつた場合は、このシステムを利用
して給油することができないという不都合が生じ
る。また、カードが盗難にあつた場合には、カー
ドが不正に使用され、顧客は多大な損害を被るお
それがあるという問題点を含む。さらに、磁気カ
ードは、磁石などに近づけると、そこに記憶され
ている磁気データの一部が消去または変更されて
しまい、以後使用できなくなるという問題点もあ
つた。

POSシステムにおける従来の磁気カードを用
いることなく、顧客情報を読取る技術が、ヨーロ
ツパ特許出願の公開公報0068747に記載されてい
る。この公報には、車両の給油口の内面にバーコ
ードを付すとともに、給油ノズルの外面にバーコ
ードリーダを取付け、給油ノズルを車両の給油口
に挿入したとき、バーコードを読取ることが開示
されている。

しかしながら、車両の給油口に新たにバーコー
ドを設ける必要があるため、車両のユーザーに車
両の改造やそのための費用の負担を強いることに
なる。また、車両の給油口は油によつて汚れやす
く、バーコードは油で汚れて読取りが困難にな
る。

それゆえに、この発明の目的は、PPOSシステ
ムにおける従来の磁気カードを用いることなく、
かつ顧客の乗車している車両の改造を要すること
なく、車両から顧客データを読取り、エネルギの
担い手であるエネルギキヤリアの供給が可能か否
かを判別する装置を提供することである。

問題点を解決するための手段 この発明に係る車両へのエネルギキヤリアの供
給可否判別装置は、車両のナンバープレート上の
情報に基づく顧客データを予め記憶した記憶手段
と、エネルギ供給機から車両のエネルギキヤリア
入力部にエネルギキヤリアを供給するために設け
られ、手持ち可能なエネルギキヤリア出力部と、
車両のナンバープレート上の情報を光学的に読取
るための光学読取手段と、前記光学読取手段出と
前記記憶手段に予め記憶された顧客データとを比
較して、エネルギ供給機から当該車両へのエネル
ギキヤリアの供給の可否を判別する判別手段と、
判別手段出力に応じて、エネルギキヤリア供給の
可否を報知するための報知手段とを備えて構成さ
れる。

作 用 エネルギを運ぶ担体であるエネルギキヤリアを
供給しようとするときに、光学読取手段が車両に
取付けられているナンバープレート上に記載され
ている文字を光学的に読取る。読取られた文字
は、所定コード信号に変換され、記憶手段に予め
記憶されている所定のコードで表わされた顧客デ
ータと比較される。この比較結果、両コードが一
致した場合には、エネルギキヤリアの供給が可能
である旨判別される。その判別結果は報知手段に
より報知される。

実施例 以下には、図面を参照して、この発明の一実施
例について説明をする。

この実施例では、エネルギキヤリアの供給の一
例として、給油を例にとつて説明するが、この発
明は、ガソリンやデイーセル燃料に限らず、液化
石油ガス（LPG）、アルコール、水素、電気など
の車両に供給可能なエネルギキヤリアであれば、
いかなる系統のエネルギであつても適用できるこ
とを予め指摘しておく。

第１図は、この発明の一実施例の構成ブロツク
図である。いわゆるPOSシステム本体１には、
読取回路２とPCU３とが含まれている。読取回
路２は、給油ノズル４に設けられた光学的文字記
号読取装置（以下、OCRと呼ぶ）５が文字など
を読取つたコード信号に基づいて、所定の顧客コ
ードに変換するための回路である。CPU３は、
このシステムの制御のための中枢であつて、給油
機６に連結された電磁弁およびポンプ室７ならび
に給油ノズル４の給油可能表示装置８に制御信号
を与える。また、CPU３は、記憶装置を含み、
給油可否判別や、給油料金精算すのためのデータ
処理を実行する。給油ノズル４には、OCR５と
給油可能表示装置８とが備えられている。OCR
５は、たとえば光電子倍増管、発光ダイオードお
よびイメージデイセクタ管によつて構成される。
また、給油可能表示装置８は、たとえばLEDに
よつて構成することができる。９は、読取装置５
が読取る車両のナンバープレートの一例である。

第２図は、第１図のCUP３に含まれる記憶手
段のメモリマツプである。記憶手段には、顧客を
特定するための顧客コードと、給油料金を引落す
ための顧客の金融期間の口座番号とが予め記憶さ
れており、また、給油があるたびに、給油量が記
憶される。

第３図は、この発明の一実施例の動作を説明す
るためのフロー図である。次に、第１図ないし第
３図を参照して、この実施例の動作について説明
する。

顧客は取引可能な給油所（ガソリンスタンドな
ど）へ行き、給油を依頼する。給油所の係員は、
給油ノズル４の先端を顧客の自動車のナンバープ
レート９に近づけ、ナンバープレート上に記載さ
れる文字を走査する。これによつて、OCR５が
ナンバープレート９上に記載される文字「京59あ
12−34」を光学的に読取つてコード化信号とし、
それを読取回路２に与える。読取回路２では、送
られてきたコード信号を顧客コードに変換し、
CPU３に与える。CPU３は、内蔵する記憶手段
に予め記憶されている顧客コードを検索し、読取
回路２から与えられた顧客コードが予め登録され
ているか否かを判別する。予め顧客コードが登録
されている場合は、CPU３は給油可能なことを
判別し、その信号を給油ノズル４に設けられてい
る給油可能表示装置８に与え、該装置８を点灯さ
せる。給油所の係員は、この装置の点灯を確認し
て、顧客の自動車の供給口へ給油ノルを差込み、
給油を開始する。給油中は、給油された給デー
タ、たとえば給油量や油種データなどが、給油機
６からPCU３に与えられる。

所定量の給油が行なわれると、給油機６は給油
完了信号をCPU３に与える。応じて、CPU３は、
電磁弁ポンプ室７の電磁弁を閉弁させて、給油を
停止させる。そして、CPU３は、給油機６から
与えられた給油量データを、読取回路２から与え
られた顧客コードに対応する給油量データ領域に
記憶する。そして、その後必要な料金精算処理な
どを行なう。

なお、この実施例では、CPU３が供給可能を
判別したとき、給油ノズル４の給油可能表示装置
８が点灯し、係員がそれを確認してから給油する
ようにしたが、たとえば給油可能信号がCPU３
から与えられなければ、給油ノズル４から給油が
できないような構成にしてもよい。

また、この実施例では、OCR５は給油ノズル
に設けたが、OCR５を、POSシステム本体に連
絡された給油ノズルとは別の装置としてもよい。

なお、上述の実施例では、エネルギキヤリア出
力部として給油ノズルを用いているが、エネルギ
キヤリアがたとえばLPGであれば、LPG供給口
を有するカプリングが用いられ、また、電気であ
れば電気供給用ソケツトが用いられる。給油の対
象となる車両はガソリンエンジン車もくはデイー
ゼルエンジン車であり、LPG供給の対象となる
車両はLPG車であり、電気供給の対象となる車
両は電気自動車である。

発明の効果 以上のように、この発明によれば、光学文字読
取手段により顧客車両のナンバープレート上の情
報を読取らせるだけで、当該車両へのエネルギキ
ヤリア供給の可否が判別されて報知されるので、
車両乗車中の顧客からカードの掲示を請う必要が
なく、かつ簡単な作業でエネルギキヤリア供給の
可否を判別し、その判別結果に基づく適正なエネ
ルギキヤリアの供給動作を行なうことができる。
また、顧客に対して、カードの携帯を強要するこ
ともなくなり、さらにカードの紛失やカードの盗
難の心配もなくなる。

車両には、ナンバープレートがもともと装着さ
れているので、車両のユーザに車両の改造やその
ための費用の負担を強いることがない。また、ナ
ンバープレートは車の前後に付けられているの
で、片方のナンバープレートが汚れていても他方
のナンバープレートを読取ることができる。さら
に、法律によつてナンバープレートは読取が可能
なように保つことが義務付けられている。したが
つて、ユーザなナンバープレートが汚れないよう
に留意するので、その結果として、ナバープレー
トは汚れにくく、読取りやすい。

したがつて、オペレータは読取対象物を拭く必
要がないので、オペレータに余分な労力を強いる
ことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の一実施例の構成ブロツク
図である。第２図は、記憶手段に記憶される内容
を示すメモリマツプである。第３図は、この発明
の一実施例の動作を説明するためのフロー図であ
る。 図において、１はPOSシステム本体、２は読
取回路、３はCPU、４は給油ノズル、５は光学
的文字記号読取装置、６は給油機、８は給油可能
表示装置、９は車両のナンバープレートを示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 車両のナンバープレート上の情報に基づく顧
   客データを予め記憶した記憶手段と、 エネルギ供給機から車両のエネルギキヤリア入
   力部にエネルギキヤリアを供給するために設けら
   れ、手持ち可能なエネルギキヤリア出力部と、 前記車両のナンバープレート上の情報を光学的
   に読取るための光学読取手段と、 前記光学読取手段出かと前記記憶手段に予め記
   憶された前記顧客データとを比較して、前記エネ
   ルギ供給機から当該車両へのエヘルギキヤリアの
   供給の可否を判別する判別手段と、 前記判別手段出力に応じて、エネルギキヤリア
   供給の可否を報知するための報知手段とを備え
   た、車両へのエネルギキヤリアの供給可否判別装
   置。