JPH0478500B2 - - Google Patents

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JPH0478500B2
JPH0478500B2 JP5076786A JP5076786A JPH0478500B2 JP H0478500 B2 JPH0478500 B2 JP H0478500B2 JP 5076786 A JP5076786 A JP 5076786A JP 5076786 A JP5076786 A JP 5076786A JP H0478500 B2 JPH0478500 B2 JP H0478500B2
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JP
Japan
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transmission
transmission device
shaft
hydraulic
case
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JP5076786A
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JPS62210132A (ja
Inventor
Kojiro Yamaoka
Koji Irikura
Koichiro Fujisaki
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KANZAKI KOKYU KOKI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
KANZAKI KOKYU KOKI SEISAKUSHO KK
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Publication date
Application filed by KANZAKI KOKYU KOKI SEISAKUSHO KK filed Critical KANZAKI KOKYU KOKI SEISAKUSHO KK
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Publication of JPS62210132A publication Critical patent/JPS62210132A/ja
Publication of JPH0478500B2 publication Critical patent/JPH0478500B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は機体の前後方向一端部にエンジンを
塔載するトラクタ等の自走式作業車において走行
動力の伝導を司どるトランスミツシヨン装置に関
し、ミツド・マウント型モアのように機体前後方
向の中間位置で機体下面位に装備させるミツド・
マウント型作業機のためのスペースを大きく確保
させるトランスミツシヨン装置を提供するもので
ある。
従来の技術 ミツド・マウント型作業機を装備させるモア・
トラクタ等の自走式作業車では前輪と後輪間に作
業機用のスペースを確保するために、前輪と後輪
間に位置する機体部分の地上高が大であることと
前輪と後輪間の間隔が大きいこととが要求され
る。このため走行用トランスミツシヨンは比較的
コンパクトで済む油圧伝導装置と小型のものとし
た機械式トランスミツシヨンとを直列接続して小
型のものにするようにされて来ており、またその
ようなトランスミツシヨンが前輪と後輪間で機体
地上高を高めないように、エンジンを機体前部に
搭載する車両では機体後方側に、またエンジンを
機体後部に搭載する車両では機体前方側に、それ
ぞれ極力片寄せて配置されて来ている。
かかる典型的な従来例は例えば米国特許No.
3528311及びNo.4304141に開示されており、トラン
スミツシヨン装置が極力、左右の後輪間にのみ位
置するように努力がはらわれている。これらの従
来例では機械式トランスミツシヨンを内装するミ
ツシヨンケースが機体の最後部に設置され、該ミ
ツシヨンケースに左右の後輪を支持させて該後輪
を機械式トランスミツシヨンにより回転駆動させ
ることとしてある。
発明が解決しようとする問題点 上述した従来技術によれば前後輪間の機体部分
の必要な地上高は確保されるも、前後輪間で大き
な前後方向間隔を確保する上ではなお問題があ
る。すなわち上記の前後方向間隔を大きくしよう
とすれば前後に重畳している油圧伝導装置とミツ
シヨンケースとから成るトランスミツシヨン機構
の全体を後方側にずらすことになるが、そのとき
は前輪と後輪間の間隔が大となり過ぎて車両の小
廻り旋回が不能となるからである。モア・トラク
タ等、比較的狭い場所で使用される作業車にとつ
て小廻り旋回が重要であることは言うまでもな
い。
また従来のものにおける機械式トランスミツシ
ヨンは上述の米国特許No.4304141に開示されてい
るように、機体前後方向に沿う複数伝動軸間に機
械式変速機構を配設して、該変速機構の後位に後
輪用差動装置を配置しているため、前後長が大き
いと共に、差動装置に対応させた前後位置でミツ
シヨンケースに支持装備させる後輪が機械式トラ
ンスミツシヨンの最後部に対応した位置をとり、
それ自体で既に小廻り旋回性能に欠けるきらいが
あつた。
この発明の主たる目的とするところは、ミツ
ド・マウント型作業機のためのスペース確保と車
両の小廻り旋回性といつた、互に矛盾することと
なる2つの要請を同時に満たすように油圧伝導装
置と機械式トランスミツシヨンないしそのミツシ
ヨンケースを設けてある、自走式作業車の新規な
トランスミツシヨン装置を提供するにある。
問題点を解決するために講じた技術的手段 この発明課題を解決するためにこの発明は、機
体の前後方向一端部にエンジンを塔載する自走式
作業車において、エンジン11,111から動力
を入力される油圧伝導装置22,122を、機体
の前後方向他端側で機体最端部に設置すると共
に、この油圧伝導装置22,122の油圧モータ
34,134から動力を入力される機械式トラン
スミツシヨンを内装するミツシヨンケース15,
115を機体前後方向でみて上記油圧伝導装置2
2,122の内側で、該油圧伝導装置22,12
2の下半部に上半部を重畳させて設置し、上記機
械式トランスミツシヨンから動力を入力されて回
転駆動される左右の駆動車輪16,116を、上
記ミツシヨンケース15,115に支持させて設
けるといつた技術的手段を講じた。
作 用 したがつてこの発明によればエンジン11,1
11の動力が先ず機体最端部に位置する油圧伝導
装置22,122に入力され、そこから機体前後
方向の内側に位置するミツシヨンケース15,1
15内の機械式トランスミツシヨンを経て、ミツ
シヨンケース15,115に支持された駆動車輪
16,116へと伝達されることとなる。機体の
前後長を基準としてみた上記駆動車輪16,11
6の前後位置は、油圧伝導装置をエンジンとは反
対側でミツシヨンケースに重畳させて設置してい
た従来構造と対比して、油圧伝導装置が占める前
後幅分だけエンジン側へ移されることになる。
このため前輪と後輪間に同一前後幅の作業機用
スペースを得るとすれば従来構造と対比して駆動
車輪位置が他方の車輪側へと移され、前後輪間の
間隔が小さくされて車両の小廻り旋回性能が高め
られる。逆に前後輪間の間隔を従来構造のトラン
スミツシヨン装置を装備する車両と同一に設定し
たとすれば、ミツシヨンケース15,115を基
準としてみて油圧伝導装置22,122がエンジ
ン反対側に移された分だけ機体前後方向でみてミ
ツシヨンケースの内側が開放され、ミツド・マウ
ント型作業機のためのスペースの前後幅が拡大さ
れる。つまりこの発明によればミツド・マウント
型作業機のためのスペース確保と車両の小廻り旋
回性といつた2つの要請が、矛盾なく満たされる
ことになる。
機体前後方向でみてエンジンから遠い側の油圧
伝導装置22,122とエンジンに近い側のミツ
シヨンケース15,115とが下半部と上半部と
でもつて重畳させてあることから、エンジンから
それに遠い側の油圧伝導装置へ伝動する伝動軸は
ミツシヨンケースの上方側を通過させえて油圧伝
導装置への動力入力上の支障は起きない。
この発明の一実施態様では前記機械式トランス
ミツシヨンが前記油圧モータ34から入力伝導を
受ける機械式変速装置45とこの機械式変速装置
45から入力伝導を受け機体左右方向に出力伝導
を行なう差動装置46とを備えていて、前記ミツ
シヨンケース15内において上記機械式変速装置
45を油圧伝導装置22に近い側に、上記差動装
置46をその反対側に、それぞれ配置してあるも
のとされる。この構造によれば油圧伝導装置22
ないしその油圧モータ34から機械式変速装置4
5を経て差動装置46に至る伝動径路が油圧伝導
装置22に近い側から遠い側にかけて動力を伝達
するものとなつて、ミツシヨンケース15内の機
械式トランスミツシヨンを無理のない構造のもの
とできると共に、機体前後方向でみて差動装置4
6に対応した位置に配置されることとなる駆動車
輪がミツシヨンケース15の前後幅内で比較的、
機体前後方向の内側に位置することとなつて、車
両の小廻り旋回性能がより高められる。
この発明の他の実施態様では上記構造に加え
て、前記機械式変速装置45が、前記油圧モータ
34のモータ軸35に対し傘歯車伝動機構36,
49にて連動連結して機体左右方向に沿わせ設け
てある駆動軸47とこの駆動軸47と平行に配置
した変速軸48との間に配設してあるものとされ
る。この構造は上記の駆動軸47及び変速軸48
に対応する2本の軸を機体前後方向に沿わせて設
ける構造と対比して、機械式変速装置45の占め
る前後幅をずつと小さくし、このためミツシヨン
ケースの前後幅も小さくさせ、作業機設置スペー
スの前後幅拡大に貢献する。
ミツシヨンケースの前後幅はさらに、この発明
の別の実施態様に従い前記駆動軸47よりも前記
変速軸48の方を下方のレベルに配置することに
よつて、より縮小できる。つまり本構造によれば
所期の変速を得るのに必要な軸間々隔を、上記両
軸47,48のレベル差で確保するようにするこ
とで該両軸間の前後間隔を小さくできるからであ
る。
自走式作業車を四輪駆動型のものとする場合、
前記ミツシヨンケース15内からエンジン側に位
置する車輪を回転駆動するための駆動力が取出さ
れることとなるが、前記のような機械式変速装置
45と差動装置46を設ける構造においてこの発
明の他の一実施態様では、前記エンジン11側に
位置する左右の車輪12を回転駆動するための動
力を取出す車輪駆動力取出軸37を、前記ミツシ
ヨンケース15内の上部から前記エンジン11側
に向け延出させて設け、この車輪駆動力取出軸3
7を前記差動装置46のデフケース56に対し、
傘歯車伝動機構64,65を含む伝動装置により
連動連結する。上記の車輪駆動力取出軸37は該
取出軸に接続されてエンジン側に位置する車輪へ
と動力を伝達する伝動軸を、ミツド・マウント型
作業機と干渉しない高レベルに配置しうるように
設けられているが、上記の構造はそのような動力
取出軸37を、差動装置46を距て該動力取出軸
37の反対側に位置する機械式変速装置45に対
しどのように接続するかといつた問題を、差動装
置のデフケース56が変速装置45にて回転せし
められるものである点に着眼して簡単な構造で解
決している。
上記した伝動装置はこの発明の別の実施態様に
従い、前記ミツシヨンケース15内の上部に前記
差動装置46と前記車輪駆動力取出軸37間で機
体左右方向に沿わせ設けられた中間軸62と、こ
の中間軸62上に固定設置され前記差動装置46
の入力歯車57に対し噛合されている歯車63
と、上記中間軸62上に遊嵌設置された傘歯車6
4と、上記中間軸62上に摺動のみ自在に設けら
れ上記傘歯車64を中間軸62に対し選択的に結
合可能とするクラツチ・スリーブ66と、前記車
輪駆動力取出軸37上に固定設置され上記傘歯車
64に対し噛合されている傘歯車65とから構成
できる。上記したクラツチ・スリーブ66は必要
に応じて車輪駆動力を取出すためのクラツチ手段
となり、かかるクラツチ手段を設ける中間軸62
が差動装置の入力歯車57を利用してデフケース
56と連動回転するようにされていることで、伝
動用の歯車個数が減らされる。
実施例 車両構造 第1−6図に図示の第1の実施例はこの発明
を、第1,2図に示すように機体前後方向の中間
位置で機体下面位にモアMを装備させるべくした
モア・トラクタにおいて、実施した例に係る。
第1,2図に示すように車両機枠10は前後に
長い長方形状の枠組でもつて提供されていて、エ
ンジン11は車両機枠10に支持させて機体前部
に塔載されている。車両機枠10の前部下面側に
は左右の前輪12を支持するフロントアクスルハ
ウジング13を、センターピン14まわりで左右
揺動可能に支持させてある。車両機枠10の後部
下面側には後述のように支持されたミツシヨンケ
ース15が設けられていて、左右の後輪16はこ
れまた後述する態様で該ミツシヨンケース15に
支持されている。
乗用座席17は機体の後部上面側に設置されて
いる。車両の操向は前輪12の旋回により行なう
べくされていて、乗用座席17の前方に前輪12
を旋回操作するためのステアリング・ホイール1
8が配設されている。
トランスミツシヨン機構の配置 図示のトラクタは後輪16を回転駆動し、また
必要に応じ前輪12も回転駆動して走行させるも
のとされている。後輪16の駆動は後述のように
ミツシヨンケース15内で後輪車軸20に回転を
附与することで行なわれ、前輪12の駆動はミツ
シヨンケース15内からフロントアクスルハウジ
ング13内へと動力を伝達するための伝動軸21
を機体前後方向に沿わせて設けて、該伝動軸21
を介して行なうこととされている。
第1−3図に示すように機体の最後部には油圧
伝導装置22を設置してあり、エンジン11の動
力は先ずこの油圧伝導装置22に入力される。そ
のためにはエンジン11から主クラツチ19を介
し油圧伝導装置22に動力を伝達する伝動軸23
を機体前後方向に沿わせて設けてあり、この伝動
軸23はその後端で油圧伝導装置22の油圧ポン
プ24のポンプ軸25に対し、自在接手26によ
り接続されている。
前記ミツシヨンケース15内には第3,4図に
示すような機械式トランスミツシヨンを内装させ
てあるが、ミツシヨンケース15の背面上半部は
第5図に示すようにねじ穴27を有する平坦な取
付面28に形成されている。そして第3図に明瞭
に示すように油圧伝導装置22の下半部前面にフ
ランジ29を設けて該フランジ29を取付面28
に沿わせ、上記ねじ穴27に螺込まれた固定具3
0により油圧伝導装置22をミツシヨンケース1
5へと固定装着している。つまりミツシヨンケー
ス15は油圧伝導装置22の下半部前面に上半部
背面を重畳させて配置されているのであり、油圧
伝導装置22とミツシヨンケース15を備えたト
ランスミツシヨン機構の全体はミツシヨンケース
15側で前記機枠10に支持させてある。
すなわち第5図に示すようにミツシヨンケース
15の左右両側面上には前記後輪車軸20を覆う
アクスルケース31を固定装備させてあるが、左
右の各アクスルケース31にはその上面側で1対
宛の座部32を一体形成してある。そして第2,
5図に、そして第4図に90゜だけ位相をずらして
明瞭に示すように、機枠10を上下に貫通して各
座部32のねじ穴に螺込まれる1対宛の固定具3
3により各アクスルケース31を機枠10に固定
してある。
ミツシヨンケース15内の機械式トランスミツ
シヨンに対しては油圧伝導装置22の油圧モータ
34から動力を入力することとしてある。すなわ
ち第3,4図に示すように油圧モータ34のモー
タ軸35を前方に位置するミツシヨンケース15
内へと延出させ、該延出端部上に入力回転体とな
る傘歯車36を固定設置している。
ミツシヨンケース15内の機械式トランスミツ
シヨンはその出力軸として、左右に延出する前記
後輪車軸20の他に、前方向きに延出する前輪駆
動力取出軸37を備えている。各車軸20は第
2,5図に示すようにその外端に車輪取付用フラ
ンジ20aを有し、また前輪駆動力取出軸37は
第1,2図に示すように自在接手38により前記
伝動軸21へと接続されている。
油圧伝導装置 油圧伝導装置22は可変容積式のものとされて
いる前記油圧ポンプ24と定容積式のものとされ
ている前記油圧モータ34とを1対の油圧給排路
(図示せず)でもつて接続してなる通例構造のも
のであり、第3図にその外観のみが図示されてい
る。
油圧ポンプ24と油圧モータ34とは前後方向
に沿わせ上下に配置されており、前記ポンプ軸2
5はエンジン11から動力を伝達する前記伝動軸
23(第1,2図)とミツシヨンケース15の上
方側で接続されるものとされている。該ポンプ軸
25は油圧伝導装置22から後方へ延出させて、
該延出部を他の作業機へ伝動するためのPTO軸
40に構成されている。油圧ポンプ24と油圧モ
ータ34間を接続する油路は油圧伝導装置22の
背面上に設置した厚手のプレート41内に形成さ
れており、該プレート41の背面上には上記油路
に挿入されるラインフイルタ42を装着してあ
る。
油圧ポンプ24は通例のようにその斜板角度の
変更制御により容積をコントロールされるもの
で、第3図において43は斜板角度変更操作機構
中の1操作軸である。
機械式トランスミツシヨン 第3,4図を参照して、ミツシヨンケース15
内に設けられた機械式トランスミツシヨンの構造
を説明する。
この機械式トランスミツシヨンは機械式変速装
置45と差動装置46とを備え、変速装置45よ
りも前方側に差動装置46を配置してある。
機械式変速装置45は、それぞれ機体左右方向
に沿わせて設けてある駆動軸47と変速軸48と
の間に配設されている。駆動軸47はその上に前
記したモータ軸35上の傘歯車36と噛合された
傘歯車49を固定設置して、モータ軸35により
回転駆動されるものとされている。変速軸48は
第3図に示すように、駆動軸47よりも下方のレ
ベルに配置されている。第4図に示すように駆動
軸47上に固定設置した2個の歯車50,51と
変速軸48上に遊嵌設置した2個の歯車52,5
3との対応するもの同士を互に噛合させて、2列
の変速ギヤトレーンが構成されている。変速軸4
8上には両歯車52,53間でスプライン・カラ
ー54を固定設置してあり、このスプライン・カ
ラー54上にはシフター・スリーブ55を摺動の
み自在にのせてある。シフター・スリーブ55は
変速軸48の軸線方向に沿いシフト操作されて、
内周面上の爪を各歯車52,53のボス部上の爪
に対し噛合されることにより、各歯車52,53
を選択的に変速軸48へと結合するものとされて
いる。
前記差動装置46は変速装置45から入力伝導
を受け、左右方向に延出する前記車軸20に対し
出力するものとされている。ミツシヨンケース1
5に回転自在に支持させてある、誤差動装置46
のデフケース56には大径の入力歯車57を、固
定具58により固定してあつて、この入力歯車5
7を変速軸48に一体形成した歯車59へと噛合
せてある。左右の車軸20はデフケース56内へ
と突入させてあり、差動装置46は通例のよう
に、デフケース56にピン60を介し支持させた
1対のドライブ・ピニオンと左右の車軸20に嵌
着した1対のドリブン・ピニオンとを第4図に図
示のように噛合せてなる。なお差動装置46を図
例のように左右の車軸20に対し直接に出力伝導
するものとせず、左右の車軸に対し左右の最終減
速歯車機構を介し接続された左右の出力軸へと出
力を行なうものにすることもできる。差動装置4
6には、一側のドリブン・ピニオンのボス部とデ
フケース56とに複数枚宛の摩擦エレメントをそ
れぞれ摺動のみ自在に支持させてなる摩擦多板式
のデフロツク・クラツチ61が附設されている。
前記した前輪駆動力取出軸37はそれに接続さ
れる前記伝動軸21(第1,2図)がモアMと干
渉しないように、第1,3図に示すようにミツシ
ヨンケース15内の上部から前方へ延出するよう
に配置されており、この前輪駆動力取出軸37に
対し動力を伝達するためには、次のような伝動装
置が設けられている。すなわち第3,4図に示す
ようにミツシヨンケース15内の上部且つ前部に
は機体左右方向に沿う中間軸62を設けてあり、
この中間軸62はそれに一体形成した歯車63を
前記した差動装置46の入力歯車57と噛合せる
ことにより、前記デフケース56にて回転せしめ
られるものとされている。中間軸62上にはま
た、傘歯車64を遊嵌設置してあり、この傘歯車
64は前輪駆動力取出軸37の後端部に一体形成
した傘歯車65と噛合されている。そして中間軸
62上にはクラツチ・スリーブ66をスプライン
嵌めにより摺動のみ自在に設けてあり、このスリ
ーブ66内周面上の爪を傘歯車64のボス部に形
成された爪と噛合せると傘歯車64が中間軸62
に対し結合されることとしてある。つまり前輪駆
動力取出軸37は傘歯車伝動機構64,65を含
む伝動装置によりデフケース56へと接続されて
いるのであり、傘歯車64とクラツチ・スリーブ
66との組合せから成るクラツチは必要時のみ前
輪を駆動可能とするクラツチを提供している。
第4図に示すように前記変速軸48の一端部に
は摩擦多板式のブレーキ67を配設してある。こ
のブレーキ67は摩擦エレメント群を押圧するた
めのプレツシヤ・プレート68、同プレート68
の回転変位により該プレート68を摩擦エレメン
ト群方向に摺動変位させるためにプレート68と
ミツシヨンケース壁間でカム溝に収容して設けて
ある一連のボール69、プレツシヤ・プレート6
8を回転変位させるためにミツシヨンケース15
の内外にまたがらせて設けてある操作軸70、ブ
レーキ操作力の解除でプレツシヤ・プレート68
を引戻すリターンばね71等を備えている。
同様に第4図に示すように前記デフロツク・ク
ラツチ61は、デフケース56内に配置された加
圧リング72をデフケース56の内外にまたがる
複数本のピン73により摩擦エレメント群方向に
押して、作動させるものに構成されている。ミツ
シヨンケース壁の内面に対向位置させてミツシヨ
ンケース15内に配設されたプレツシヤ・プレー
ト74と上記ピン73間には、ボールベアリング
75を配設してある。プレツシヤ・プレート74
とミツシヨンケース壁内面間には一連のボール7
6を配設してあり、各ボール76は第6図に示す
ようにプレツシヤ・プレート74に形成されたカ
ム溝77とミツシヨンケース壁内面上の対応する
カム溝とにまたがらせて収容されている。該各カ
ム溝は円周方向に沿い傾斜するカム面を有し、プ
レツシヤ・プレート74が回転操作されると該プ
レート74方向にボール76を押すことでプレツ
シヤ・プレート74を摺動変位させ、もつてベア
リング75を介してのピン73のデフケース56
内方向への変位を得させてデフロツク・クラツチ
61を作動させる。プレツシヤ・プレート74を
回転操作するためには第6図に図示の操作軸78
を、ミツシヨンケース15の内外にまたがらせて
設けてあり、図外のデフロツク・ペダルにて回転
操作される該操作軸78は、それに固着のアーム
79をピン80にてプレツシヤ・プレート74外
周面の突部74aに対し接続することにより、プ
レツシヤ・プレート74へと接続されている。な
お必要なリターンばねは操作軸78とデフロツ
ク・ペダル間の接続機構中に設けられる。
他部の構造 前記モアMは車両機枠10に図示省略のリンク
機構を介し昇降可能に支持され、図外の油圧シリ
ンダにて昇降せしめられるものとされている。モ
アMの回転駆動は第1,2図に示すように、エン
ジン11の動力を機枠10内の前部に位置させた
水平姿勢のモア駆動プーリー82へと、クラツ
チ・ボツクス83内及び傘歯車伝動機構84を介
して取出し、該モア駆動プーリー82から上下2
段のプーリー85,86を介しモアMの入力プリ
ーMaへとベルト伝動して行なうようにされてい
る。
ミツシヨンケース15は油圧伝動装置32に補
給される油及びモア昇降用油圧シリンダへ供給さ
れる油を収容する油タンクを兼ね、第3図に示す
ように該ケース15内の低部にはケース内から汲
出される油を清浄化するためのフイルタ88を、
機体左右方向に沿わせて設けてある。
実施例の作用 図示のモア・トラクタは後輪16の駆動によ
り、そして必要に応じ第4図に図示のクラツチ・
スリーブ66をクラツチ・イン位置にシフトし前
輪12も駆動して、車両を走行させつつモアMに
よる芝刈作業に使用される。車速は、油圧伝導装
置22の油圧ポンプ24の容積を変更制御するこ
とと機械式変速装置45の変速段を高低切替えす
ることで変更制御され、車両の後進も油圧伝導装
置22の油圧ポンプ24を逆回転させることで行
なわせうる。第4図の図示のブレーキ67は車両
走行中の制動及び駐車時の制動のために利用さ
れ、また前記デフロツク・クラツチ61は走行条
件不良の場所等で差動装置46の機能を解除する
ために利用される。
前記のように油圧伝導装置22から後方へ延出
させてあるPTO軸40は、エンジン11の動力
を利用て防除作業等の定置作業を行なうときと
か、図示トラクタの後部にヒツチ手段にて施肥
機、播種機等の他の作業機を連結して他の作業を
行なうときに、必要な動力を取出すために利用さ
れる。
第2の実施例 第7,8図は、この発明の第2の実施例に係る
トランスミツシヨン装置を備えたモア・トラクタ
を示している。
第7,8図に図示のモア・トラクタではエンジ
ン111と油圧伝導装置122及びミツシヨンケ
ース115との配置が第1,2図に図示のトラク
タとちようど逆にされて、エンジン111が車両
機枠110の後部に支架されトランスミツシヨン
装置が車両機枠110の前部に支架されている。
車両走行のために常時回転駆動される駆動車輪は
前輪116とされていて、機体操向のためにステ
アリング・ホイール118の操作で旋回される後
輪112は必要時にのみ回転駆動される。
かかるトラクタにおいて機体後部のエンジン1
11から伝動軸123を介し動力を入力される油
圧伝導装置122は機体最前部に設置され、この
油圧伝導装置122の油圧モータ134から動力
を入力される機械式トランスミツシヨンを内装す
るミツシヨンケース115は、油圧伝導装置12
2の下半部背面に上半部前面を重畳させて設けら
れている。ミツシヨンケース115内の機械式ト
ランスミツシヨンから動力を入力されて回転駆動
される左右の前輪116は、第1の実施例におけ
る左右の後輪16と全く同様の方式でミツシヨン
ケース115に支持させて設けられている。
容易に理解されうるように油圧伝導装置122
とミツシヨンケース115内の機械式トランスミ
ツシヨンとは、前述実施例における油圧伝導装置
22とミツシヨンケース15内の機械式トランス
ミツシヨンとちようど前後を逆にしたものとで
き、また図示を省略するが実際にそのようになさ
れている。第7,8図において前述実施例に係る
車両の部分ないし部材に対応する部分ないし部材
は全て、先に用いた符号より100だけ大きな符号
で指してある。
第7,8図に図示のモア・トラクタにおいて
も、油圧伝導装置122とミツシヨンケース11
5との配置を前後逆にする構造と対比して左右の
前輪116位置が、油圧伝導装置122の占める
前後幅分だけエンジン111側に移されて、前輪
116と後輪112間の間隔がそれだけ小さくさ
れており、車両の小廻り旋回性が保証されてい
る。前輪116と後輪112間で機体下面位に装
備させてあるモアMのための設置スペースの前後
幅も、油圧伝導装置122とミツシヨンケース1
15との前後を逆にしつ前輪116と後輪112
間に同一の間隔を与える構造と対比して、油圧伝
導装置122が前方へ移された分だけ拡大されて
いる。
発明の効果 この発明は機体の前後方向一端部にエンジン1
1,111を搭載する自走式作業車において、油
圧伝導装置22,122と機械式トランスミツシ
ヨンを内装し左右の駆動車輪16,116を支持
するミツシヨンケース15,115とを機体前後
方向でみて、エンジン11,111から入力伝導
を受ける油圧伝導装置22,122がエンジン反
対側に位置しミツシヨンケース15,115がエ
ンジン側に位置するように配置し、上記駆動車輪
16,116とエンジン側に設けられる車輪1
2,112との間の間隔を従来のものよりも油圧
伝導装置が占める前後幅分だけ小さくすると共
に、上記の車輪間隔を従来のものにおけると同様
の間隔に設定するとすれば油圧伝導装置が占める
前後幅分だけより大きく、ミツシヨンケースの前
方或は後方がミツド・マウント型作業機のために
開放されることとしたものであるから、車両の小
廻り旋回性とミツド・マウント型作業機のための
スペースとの確保を、矛盾なく得させることとす
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の実施例を装備したモ
ア・トラクタの一部縦断概略側面図、第2図は第
1図に図示のモア・トラクタの概略平面図、第3
図は第1,2図に図示のモア・トラクタの一部分
の一部省略、一部縦断側面図、第4図は第1,2
図に図示のモア・トラクタに設けられたミツシヨ
ンケースの一部展開横断平面図、第5図は第1,
2図に図示のモア・トラクタに設けられたミツシ
ヨンケースと後輪アクスルとを示す背面図、第6
図は第4図に図示のミツシヨンケースの一部切欠
き概略側面図、第7図はこの発明の第2の実施例
を装備したモア・トラクタの一部縦断概略側面
図、第8図は第7図に図示のモア・トラクタの概
略平面図である。 10,110…車両機枠、11,111…エン
ジン、12…前輪、112…後輪、15,115
…ミツシヨンケース、16…後輪(駆動車輪)、
116…前輪(駆動車輪)、20,120…車軸、
21,121…伝動軸、22,122…油圧伝導
装置、23,123…伝動軸、24,124…油
圧ポンプ、28…取付面、31,131…アクス
ルケース、34,134…油圧モータ、35…モ
ータ軸、36…傘歯車、37,137…車輪駆動
力取出軸、45…機械式変速装置、46…差動装
置、47…駆動軸、48…変速軸、49…傘歯
車、56…デフケース、57…入力歯車、59…
歯車、62…中間軸、63…歯車、64…傘歯
車、65…傘歯車、66…クラツチ・スリーブ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 機体の前後方向一端部にエンジンを塔載する
    自走式作業車において、エンジン11,111か
    ら動力を入力される油圧伝導装置22,122
    を、機体の前後方向他端側で機体最端部に設置す
    ると共に、この油圧伝導装置22,122の油圧
    モータ34,134から動力を入力される機械式
    トランスミツシヨンを内装するミツシヨンケース
    15,115を機体前後方向でみて上記油圧伝導
    装置22,122の内側で、該油圧伝導装置2
    2,122の下半部に上半部を重畳させて設置
    し、上記機械式トランスミツシヨンから動力を入
    力されて回転駆動される左右の駆動車輪16,1
    16を、上記ミツシヨンケース15,115に支
    持させて設けてある、自走式作業車のトランスミ
    ツシヨン装置。 2 特許請求の範囲第1項に記載のトランスミツ
    シヨン装置であつて、前記機械式トランスミツシ
    ヨンが前記油圧モータ34から入力伝導を受ける
    機械式変速装置45とこの機械式変速装置45か
    ら入力伝導を受け機体左右方向に出力伝導を行な
    う差動装置46とを備えていて、前記ミツシヨン
    ケース15内において上記機械式変速装置45を
    前記油圧伝導装置22に近い側に、上記差動装置
    46をその反対側に、それぞれ配置してある、自
    走式作業車のトランスミツシヨン装置。 3 特許請求の範囲第2項に記載のトランスミツ
    シヨン装置であつて、前記機械式変速装置45
    が、前記油圧モータ34のモータ軸35に対し傘
    歯車伝動機構36,49にて連動連結して機体左
    右方向に沿わせ設けてある駆動軸47とこの駆動
    軸47と平行に配置した変速軸48との間に配設
    してある、自走式作業車のトランスミツシヨン装
    置。 4 特許請求の範囲第3項に記載のトランスミツ
    シヨン装置であつて、前記駆動軸47よりも前記
    変速軸48の方を下方のレベルに配置してある、
    自走式作業車のトランスミツシヨン装置。 5 特許請求の範囲第2項から第4項までの何れ
    か一項に記載のトランスミツシヨン装置であつ
    て、前記エンジン11側に位置する左右の車輪1
    2を回転駆動するための動力を取出す車輪駆動力
    取出軸37を、前記ミツシヨンケース15内の上
    部から前記エンジン11側に向け延出させて設
    け、この車輪駆動力取出軸37を前記差動装置4
    6のデフケース56に対し、傘歯車伝動機構6
    4,65を含む伝動装置により連動連結してあ
    る、自走式作業車のトランスミツシヨン装置。 6 特許請求の範囲第5項に記載のトランスミツ
    シヨン装置であつて、前記伝動装置を、前記ミツ
    シヨンケース15内の上部に前記差動装置46と
    前記車輪駆動力取出軸37間で機体左右方向に沿
    わせ設けられた中間軸62と、この中間軸62上
    に固定設置され前記差動装置46の入力歯車57
    に対し噛合されている歯車63と、上記中間軸6
    2上に遊嵌設置された傘歯車64と、上記中間軸
    62上に摺動のみ自在に設けられ上記傘歯車64
    を中間軸62に対し選択的に結合可能とするクラ
    ツチ・スリーブ66と、前記車輪駆動力取出軸3
    7上に固定設置された上記傘歯車64に対し噛合
    されている傘歯車65とから構成してある、自走
    式作業車のトランスミツシヨン装置。
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