JPH0477600A

JPH0477600A - ドコサヘキサエン酸高含有脂質組成物の取得法

Info

Publication number: JPH0477600A
Application number: JP18716590A
Authority: JP
Inventors: Kazuyoshi Yazawa; 一良矢澤; Kazuo Watabe; 渡部　和郎; Chikako Ishikawa; 石川　千夏子; Sei Kondo; 近藤　聖
Original assignee: Sagami Chemical Research Institute
Current assignee: Sagami Chemical Research Institute
Priority date: 1990-07-17
Filing date: 1990-07-17
Publication date: 1992-03-11

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は新規なドコサヘキサエン酸高含有脂！組成物の
取得法に関する。

（従来の技術）今日、いわゆる典型的成人病の一種である動脈硬化性疾
患、血栓性疾患、高脂血症、肥満、高血圧、糖尿病等は
、いずれも正常な脂質代謝の乱れがその一因を成してい
るものであるが、これらの治療・予防薬としては、いく
つかが提案されている。しかしながら、それらはどれも
薬理効果及び副作用等の点で必ずしも十分満足し得るも
のとは言い難く、より安全で効果的な薬剤への希求が一
段と高まっている。

最近、安全性が高い事からドコサヘキサエン酸（以下Ｄ
ＭＡという）が注目されている　が、ＤＨＡを高度に含
有した食品、医薬品、飼料等はいまだに充分に利用され
ているとはいいがたい、また近年、研究進展に伴い、Ｄ
ＨＡは上記の薬理効果の他にＤＨＡ生合成能の低い乳児
期に重要である事、神経細胞や網膜にはＤＨＡが多く、
これらに関与する細胞機能維持に深く関わっている事、
脳内に多（記憶能力の改善やボケ予防の可能性を有する
事、さらに、高度不飽和脂肪酸の中では最も制ガン作用
が強力な事等がつぎつぎと明らかにされ、ますますＤＨ
Ａの重要性が認識されつつある。しかじから、より高度
にＤＨＡを含有する脂質組成物の開発は充分とはいいが
たい。　例えば、イワシ、オキアミ等の魚体や海産物よ
り需取法等にて採取した浄油よりＤＨＡを抽出する試み
もなされており、いくつかの提案がされているが、元々
の油脂中のＤＭＡ含量が７〜１０％と低いため、純度を
高めるためには多段階の繁雑な工程を必要とし、その分
、収率が悪（、ＤＭＡの劣化を招きやすく、ひいては製
造・精製コストが高くなり、実用化のさまたげとなって
いる。

（発明が解決しようとする！り本発明の目的は、より効果的なかつ安全性の高い新規な
りＨＡＡ含有脂質組成物を、大量かつ安価に得ることが
できる取得法を提供することにある。

（課題を解決するための手段）本発明者らは、有用なりＨＡ高高含有脂１成成物つき、
鋭意研究の結果、魚類の眼窩脂肪につき、次のような知
見を得た。即ち、■魚類の各臓器、組織、器官の脂肪酸
を分析した結果、眼窩脂肪では最もＤＭＡ含量が高く、
総脂肪酸に対するＤＭＡの割合は２５％〜４３％に及ぶ
こと、且つ、脂肪中に含有される有害脂肪酸といわれる
トコセン酸をほとんど含まないこと、■眼窩脂肪の９５
％以上が中性脂肪の化学形態であり、溶削分別により容
易ムこＤＨＡ高含有脂′Ｅｒ組成物が得られること、■
通常、眼窩脂肪は、いわゆるカマの部分にあり、マグロ
のような大型魚にあってさえ、廃棄又は、少量使用程度
にあり、充分に有効利用されておらず、かつ本脂肪は容
易に摘出することが可能である為、大量かつ安価に入手
できることである。

本発明は以上の知見に基づいて完成されたもので、魚類
の眼窩脂肪を処理することにより、有用なりＨＡＡ含有
脂質組成物を、大量かつ安価に取得する方法に関するも
のである。

本発明で使用できる眼窩脂肪はＤＭＡ含量さえ高いもの
であれば特に魚種などを限定するものではないが、通常
はマグロやカツオ等の大型魚が摘出が容易かつＤ　Ｍ　
Ａ含量が高いため用いられる。

本発明の実施に当っては、上記魚類眼窩脂肪を摘出によ
り集め、点数法、溶剤抽出法、消化法等を用いて採油す
ることができるが、過酸化物や重合物が生じないように
、可及的短時間内で且つ低温下に於て採油し、保管時に
も低温で且つ酸素を遮断するようにして褒賞を権力防止
することが望ましい、これらは公知の方法（特開昭５７
−１６９４１６）に従って処理することができる。なお
、本発明において、ＤＨＡ高含有脂質組成物とは、ＤＨ
Ａ、ＤＭＡグリセライド、ＤＭＡの誘導体の単品又は混
合したものを言う。

本発明の製造法により製造されるＤＨＡ高含有脂質組成
物は、ヒトはもちろん、家畜、ペット、養殖魚などの動
物の疾病の予防、治療や栄養剤に利用されるだけではな
く、食品や食品添加物として、またはニワトリに投与す
ることにより低コレストロール・高ＤＨＡ卵の生産に使
用するなど幅広い応用が可能である。

実施例　１クロマグロの眼窩脂肪１０−から点数法により得た粗脂
質組成物よりヘキサン２０１を用いて脂質を抽出して、
混入しているタンパクやその他のきょう雑物を除いた。

得られた９、５瞳の脂質組成物をガスクロマトグラフィ
ーにてその脂肪酸含量を測定したところ、ＤＨＡ２４％
、エイコサペンクエン酸６％、オレイン酸２２％、ステ
アリンｉｌ！３％、パルミトレイン酸６％、バルミチン
酸１５％、その他の脂肪＃２４％で構成されていた。

さらにウィンクリングによりＤＭＡ含量を高めた脂質組
成物を６．５ｋｇ得、同様にその脂肪酸含量を測定ソた
ところ、ＤＨＡ３７％、エイコサペンクエン酸１０％、
オレイン酸　１８％、ステアリンＭ１％、パルミトレイ
ン酸２％、パルミチン酸７％、その他の脂肪＃２５％で
構成されており、ＤＨＡ高含有脂質組成物が容易に得ら
れた。

実施例　２メバチマグロの眼窩脂肪５　ｋｇから点数法二こより得
た粗脂質組成物４．７瞳をナトリウムエチラートでエチ
ルエステル化し、このようにして得た脂肪酸エチルエス
テルを、ガスクロマトグラフィーにてその脂肪酸分析を
行ったところ、ＤＨＡ高含有、エイコサペンクエン酸５
％、オレイン酸１７％、ステアリン酸３％、パルミトレ
イン酸６％、パルミチン酸１２％、その他の脂肪酸２５
％であった。

このように、ＤＨＡを主成分とする脂肪酸エチルエステ
ルが容易に得られた。

実施例　３カツオの眼窩脂肪２．５ｋｇがら煮収法二二より得た粗
脂質組成Ｔｈ１．９ｋｇをナトリウムエチラートでエチ
ルエステル化し、このようにしで得た脂肪酸エチルエス
テルを、ガスクロマトグラフィーにてその脂肪酸分析を
行ったところ、ＤＨＡ高含有、エイコサペンクエン酸ｌ
Ｏ％、オレイン酸９％、ステアリン酸３％、パルミトレ
イン酸３％、バルミチン酸１３％、その他の脂肪酸１９
％であった。

このように、ＤＭＡを主成分とする脂肪酸エチルエステ
ルが容易に得られた。

（発明の効果）これまで廃棄していた低付加価値の魚類の眼窩脂肪を処
理することにより、ＤＨＡ高含有のトリグリセライド、
エチルエステルやその他のＤＨＡ誘導体を容易に得るこ
とができ、ＤＨＡ高含有脂質組成物を製造することが可
能となったことから、これらを組成物とする高付加価値
の食品・医薬品・飼料等の大量かつ安価な供給が可能と
なる事が示された。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）魚類眼窩脂肪組織から脂質成分を抽出することか
らなる、ドコサヘキサエン酸高含有脂質組成物の取得法
。