JPH0477532A - ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の融着成形体 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の融着成形体

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JPH0477532A
JPH0477532A JP18536390A JP18536390A JPH0477532A JP H0477532 A JPH0477532 A JP H0477532A JP 18536390 A JP18536390 A JP 18536390A JP 18536390 A JP18536390 A JP 18536390A JP H0477532 A JPH0477532 A JP H0477532A
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particles
foamed
fusion
polyolefin resin
resin
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JP18536390A
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Isao Koba
木葉 勲
Nobuyuki Kotani
小谷 信幸
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、多数個のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の相
互が融着して出来た成形体であるが、その特徴は当該発
泡粒子間に空間を有した状態のままで強固に融着された
ものであることである。従って使用した発泡粒子の真密
度よりも著るしく低い嵩密度の成形体であることが可能
で、通気性があり底付きしないで且つ低応力で変形する
クツション材、弾性緩衝材、耐溶剤性の濾過芯材・暗渠
素材等の分野等に特に有用な成形体に関する。
〔従来技術] 多数個のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を融着した成形
体の製法は、例えば特公昭51−22951号公報、特
公昭53−33996号公報等に開示されていて公知で
ある。その内容は要するに樹脂粒子に発泡側を含浸させ
て発泡性樹脂粒子にしたものを発泡させて発泡粒子とし
、この発泡粒子に膨張能(型内で熱膨張させるためのも
の)を付与して型内に充填し、加熱して粒子相互を膨張
・融着させて、型窩通りの成形体にするものである。こ
のようにして得られた成形体は、強靭性、弾性緩衝性に
優れることで、例えば精密機器の緩衝容器、機器部品の
衝撃通い箱、スポーツ用緩衝安全具等に汎用されている
〔発明が解決しようとする課題] しかしながらこの種のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の
型内成形体は、粒子間に生じる空間を総て埋めて相隣れ
る粒子相互の接合融着面をより太き(し、且つ強固に熱
融着させることを目標にして形成されるものである。そ
れは成形体としての外観品位を維持し、緩衝材等の用途
に要求される発泡体としての実用特性を確保させる上で
必要不可欠な要素であるからである。従ってそのために
、膨張能を付与した状態の発泡粒子を型内に充填し、最
密充填しても生じてしまう粒子間の空間を上記の(加熱
成形時の)膨張能で埋めて、粒子の形状が多角形状に膨
張変形して相隣れる粒子表面相互が密に接合している、
こうした状態になって粒子相互が熱融着している構造に
することを第一義としたものである。よって得られる成
形体の嵩密度は、幾分膨張する分を考慮したとしても、
採用した発泡粒子の真密度より著しく小さい値のものに
することは出来ない問題がある。つまり均質な独立気泡
構造が維持されてた状態で得られる発泡粒子の低密度(
真密度)化の限界が、成形体の嵩密度の下限界を決定し
てしまうのである。そしてこの現状下限界の密度である
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子で得た型内成形体を、例
えば座席り、ンション材に使用しようとしても、硬くて
体形に馴染まないものになってしまう問題がある。
この現象原因は、成形体の嵩密度が大き過ぎて気泡壁部
分の剛性が高く、且つ成形体の全体が独立気泡構造の発
泡粒子の融着集合体である為、気泡内部にある気体は応
力変形量に追従できる逃げ場がなく、従って成形体の緩
衝性能は閉塞された気体による弾性緩衝の領域に直ぐに
到ってしまうことにあると考えられる。さりとで独立気
泡に冨む構造の発泡粒子でなければ融着成形は完全せず
実用性のある成形体が得られない現実にあっては、融着
成形が可能な独立気泡構造が維持できる低い真密度の発
泡粒子が得られる限界が、低い嵩密度の成形体を得る限
界になってしまうので、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子
の型内成形技術にあっては上記成形体の緩衝特性の改質
は、解決出来ない基本問題の一つと言うべきものである
本発明はこのよって現状に鑑みてなされたもので、成形
体にする時の発泡粒子間の融着の仕方を改善することで
完成されている。しかして本発明の目的は、例えば座席
クツション材に使用した場合、低応力領域での(体形に
馴染み易い)変形をするが、応力が高まっても底付き(
体が床面に当たったのと同じ状態になること)はしない
、通気性があって蒸れ難く等の利点を持つ、現状のポリ
オレフィン系樹脂発泡粒子の成形技術では達成できない
異種の(改質された)発泡粒子の成形体を提供すること
である。
〔課題を解決するための手段〕
上記本発明の目的は本発明の成形体、即ち、「多数個の
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の相互が表面融着して所
定の形状を形成して成る融着成形体において、上記発泡
粒子相互の表面融着は、ほぼ球形をした発泡粒子が集合
して生しる粒子相互の接着部で行なわれ、該発泡粒子間
に空間を有した状態で強固に融着されたものであること
を特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡粒子の融着成形
体。」を採用することによって容易に達成される。
以下本発明の内容を図・表等を用いて詳述する。
第1.3図はポリオレフィン系樹脂発泡粒子の融着成形
体を対比する断面図で、第1図は本発明の成形体の例示
する断面図、第3図は現状の成形体を例示する断面図で
ある。
第1.3図は共に、多数個のポリオレフィン系樹脂発泡
粒子1の相互が表面融着して所定の形状を形成して成る
融着成形体である。第1.3図での相違点は発泡粒子相
互の表面融着状態で、第3図の現行品では、集合粒子の
相互が多角形状に変形してその多角形面で密に接合し、
粒子間に空間が無い状態になって表面融着しているのに
対して、第1図の本発明品のもの表面融着は、ほぼ球形
をした発泡粒子1が集合して生しる粒子相互の接触部で
行なわれ、該発泡粒子間に空間部2を有した状態で融着
しているもので、この処に相違があることが示されてい
る。この両者は同し真密度の発泡粒子を用いて完成され
たものである。
〔作 用〕
第1表は上記第1.3回の成形体の特性値の対比表で、
第2図はその両者のS−Sカーブの対比図である。
この両者の相違は第1.3図に示し上述した発泡粒子相
互の表面融着状態の相違に基づく作用効果である。
即ち第1表において、先ず「嵩密度」の差は、粒子間空
間の有無が嵩容積の差となる関係で生じたものと考えら
れており、発泡粒子の真密度と成形体の嵩密度との比で
求めた「空間率」では本発明の成形体では22%の値を
示し、その分嵩密度が小さくなったものである。
本発明の成形体が示す特徴的な相違の一つは″圧縮強度
、の低さの相違、つまり発泡成形体としての柔軟さの相
違である。即ち両者の成形体は共に、独立気泡構造物で
ある同り真密度の発泡粒子の集合体であることには共通
している。従って個々の発泡粒子自体が示す圧縮応力(
つまり発泡粒子の樹脂分が示す応力と気泡内に閉塞され
た気体が示す応力)は同等の筈である。じかし本発明の
成形体には、発泡粒子相互の融着面が少なく且つその発
泡粒子の周囲にはほぼ均等に分布した空間部2が連続的
に運なかった状態で存在している。
従って融着部を支えにして発泡粒子かその空間部を圧縮
する方向に働く応力には、発泡粒子表面部が融着して出
来た硬い樹脂部の応力も少ないし、気体は流通するので
気体が示す抗応力は無いことになる。本発明の成形体は
この変形易い分が加算される形で「圧縮強度」の低さと
なるものと推察される。
この処の成形体の変形挙動を示したのが第2図である。
第2図は横軸に圧縮応力(kg / clll)を継軸
には変形量(%)を目盛ったもので、ここに示される曲
線は、通常S−Sカーブと呼称されるものである。図中
のグラフ1は本発明品(第1図のもの)、グラフ■は現
状品(第3図のもの)、グラフ■は対象品(市販の嵩密
度が0.047g/ccのウレタン発泡体)の変形挙動
である。
第2図の結果によると、本発明の成形体の二つ目の特質
は「低応力側に緩衝能を有しながらも底付きしない」こ
とである。即ち、本発明品は、圧縮歪と圧縮応力の関係
が、ゆるやかでほぼ比例的な直線挙動を示し、現状品に
見られるような圧縮歪の増加に対し急激な圧縮応力の増
加挙動が見られず現状品のもつ硬いという欠点が解消さ
れると共に、ウレタン発泡体に見られるところのクツシ
ョン材としての最大の問題点といわれる「底付き挙動(
低応力で変形量が極限に達し全く緩衝能を発現しないま
ま象、激に圧縮応力が高まって極端に硬くなる挙動)が
ない」ことである。この現象は本発明の成形体は、先ず
発泡粒子の周囲に分布した空間部が縮小する方向の変形
を優先的に生させて応力を吸収するが、その縮小変形が
進行するにつれ発泡粒子自体の変形量の方が加わる変形
で応力を吸収し、最終は気体を閉塞した独立気泡の弾性
変形で応力を吸収すると言う、所謂三段階の応力吸収機
能が総合された作用を発揮するので、上述の緩衝曲線(
S−Sカーブ)を示すものと推測している。いずれにし
ろ本来、がっしりとしていて硬すぎたポリオレフィン系
樹脂発泡粒子の融着成形体が、第3図に示される様なこ
れほど低応力側に緩衝能を持つ成形体に改質され、例え
ば体形に馴染む柔軟なりッション材として使用できる発
泡体になる等と言うことは、当業者でも誰独り予想だに
しなかった事柄である。
しかもこの発泡粒子の周囲に分布した空間部は、クツシ
ョン材として使用する時、通気性を維持することになる
のでクツション材の蒸れを防く利点がある。更にこの空
間部は、例えばウレタン発泡体等との複合成形体を作ろ
うとする時、例えば本発明の成形体を内蔵させた状態の
型内で、ウレタン樹脂を発泡成形させる様にすると、該
成形体の空間部にウレタンが入り込んだ状態でウレタン
が発泡して複合することになるので、両者の複合状態は
強固なものになるし、又空間部にウレタン発泡体が入り
込んだ状態のポリオレフィン系樹脂発泡粒子融着成形体
の部分は、少し違った複合された形の緩衝性能を示す場
合のあることも期待出来て興味深い。
上述した様に本発明では、成形体を構成する発泡粒子の
周囲に空間部をより大きく均等に分布させることは、嵩
密度の低減や緩衝特性値の改良に繋がるので意義あるこ
とである。しかし本発明でもこの空間の大きさを示す空
間率で30%を越えるて空間を確保することは、粒子間
の「融着強度」を低下させることに繋がるので面白くな
い。「融着強度」を実用できる値に保ち、一方で成形体
の嵩密度低下の効果を期待したい観点からは、この空間
率は10〜25%の範囲の値にすることが望ましい。
従って成形体の嵩密度の基本的な設定は、使用する発泡
粒子の真密度で調節すべきで、この様にすると嵩密度で
(0,016〜0.050g/cc)の値の成形体を容
易に得ることができる。そして嵩密度の大きい側の成形
体は当然圧縮強度も大きい強固なものになるが、連通し
た粒子間の空間は存在するので、例えば濾過時の芯材や
暗渠素材等に応用すると、樹脂の持つ堅牢性、耐溶剤性
等がそのまま活用できて効果的で且つ有用である。
この発泡粒子の周囲に空間部をより大きく均等に分布さ
せた状態で発泡粒子の相互を強固に融着させ、実用に供
し得る成形体にするには「上記発泡粒子相互の表面融着
は、当該発泡粒子の表面に固着されている処の該発泡粒
子基材樹脂の融点より5℃〜30℃低い融点を有したポ
リオレフィン系樹脂を介したものであること」が望まし
い。
その理由は、ポリオレフィン系樹脂は溶剤等で膨潤させ
て融着を容易にしたり、接着剤を用いて強固に固着させ
ることが困難であるからである。
ここでいうポリオレフィン系樹脂は、一般にポリオレフ
ィン系樹脂と分類される樹脂の総称で、中でも予備発泡
粒子にすることが出来るポリオレフィン系樹脂を意味す
る。具体的には例えば低。
中、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線
状超低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体
等で代表されるエチレン系樹脂、ポリプロピレン、エチ
レンプロピレンランダム共重合体、エチレンプロピレン
ブロック共重合体等で代表されるプロピレン系樹脂であ
り、これらの混合樹脂であってもよい。中でも低、中密
度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密
度ポリエチレンこれらの混合樹脂は、独立気泡構造に冨
む発泡粒子が得られ易い点で望ましい。
発泡粒子の融着に融点の低い樹脂を用いる時は、上記樹
脂の中から融点の低い(発泡粒子基材樹脂の融点より5
℃〜30″C低い融点)の樹脂を選択することになる。
尚、この発泡粒子の表面融着に用いられる融点の低い樹
脂は当該発泡粒子の表面に単一層で固着して用いてもい
いし、又、発泡粒子の基材樹脂の融点より5℃〜30℃
低い融点の範囲で、発泡粒子の表面に近い側が融点の高
い樹脂層で、発泡粒子の表面から遠くなる程融点が低い
樹脂層であるように複数の樹脂が多層に固着構成し用い
ることも出来る。但しこの樹脂の使用は微粉末状(少な
くとも100メツシユ全量ハスの状態)で使用したほう
がいいし発泡粒子と同種の樹脂を選んだ方が接着強度を
高め易いのでゆうりなる。
又これら上記の樹脂を発泡粒子とする時には、これを架
橋して用いることも、架橋せずに用いることもある。そ
の架橋の有無や架橋度の選択は、対象にする樹脂や目標
とする成形体の設計値によって適宜に選択すればよい。
例えば一般には、プロピレン系樹脂は無架橋の状態で十
分実用に供する成形体が得られるが、ポリエチレンで代
表されるエチレン系樹脂では架橋した方が発泡構造の均
質性や成形体の機械特性が高まる観点で望ましい。
この場合の架橋度は、沸騰キシレンの8時間抽出残渣で
求めるゲル分率で、5〜70%の範囲で用いられる。
本発明で評価する特性値を次ぎにまとめる。
1)発泡粒子の真密度 およそ5gの発泡粒子を少数以下2位まで秤量し正確な
重量Wを求める。次に最小目盛単位がlCCであるガラ
ス製メスシリンダにおよそ50〜100ccの水を入れ
、これに先端がメスシリンダの口径よりやや小さい円形
の金網板であってその中心部に長さがおよそ15〜30
CI11の針金が固定し直立した発泡ビーズの押圧具を
没しその時の水位H1を読み取る。
次に、押圧具を除き重量を確めている発泡粒子をメスシ
リンダー内に入れ押出具で完全に水没させた状態で再び
水位H2を読み取り以下により発泡粒子の真密度を求め
た。
P :発泡粒子の真密度(g/cc) W :発泡粒子の重量(g) H2:発泡粒子を入れる前の水位(cc)Hl :発泡
粒子を水没した後の水位(cc)2)成形体の嵩密度 JIS K 6767法により以下の式により成形体の
嵩密度を求めた。
D:成形体の嵩密度(g/cnり G: 〃 の重量 (g) V: 〃 の体積 (cllり D= ■ 3)空隙率 寸法が厚み、巾、長さの順に、および5C111,10
cu+、10cmである成形体を得て各々の寸法を1ギ
スで小数以下2位まで求め得た厚み寸法と中寸法及び長
さ寸法の積算値を求め見掛けの体積とする。
次に正確な内寸法が縦、横、高さの順に12cm6C1
11,20C111で最小目盛単位が0.1〔のレベル
計を備えた水槽に、およそ500〜60ccの水を入れ
、これに先端がおよそ5cmの径である円形の金網板で
あってその中心部に長さがおよそ15〜301の針金が
直立固定した成形体の押圧具を没しその時の水位を読み
取る。次に押出具を除き見掛けの体積を確めている成形
体を水槽に入れ押圧具で完全に水没させた状態で再び水
位を読み以下により空隙率を求めた。
:成形体の見掛の体積(cTl) :成形体の真の体積(cIO :成形体を水没する前の水位(cm) : 〃  水没した後の水位(cm) :空隙率         (%) B=(C2−自) X5 x 12=72 (Cz  
C+)4)圧縮強度 JIS Z−0234法により、寸法が厚さ、巾、長さ
の順に25mm、 100m、 100mmである試験
体を10鵬/秒の圧縮速度で圧縮し、25%、50%の
歪を生じた時の圧縮応力値(kg/all)を圧縮強度
とした。
5)融着強さ JIS K−6767法により厚さ10IiI11で中
央の平行部が40m1巾のダンベル状の試験体を引張り
速度500mm/分で引張り、切断に至るまでの伸びを
測定し伸び率をもって融着強さとした。
次ぎに本発明の成形体を完成させることの成功に導いた
成形体の製造方法について述べる。しかしこの記載は本
発明の成形体を限定するものではない。それは一つの方
法条件の例示に過ぎないからである。
先ず本発明の成形体を完成させ得た主要点は、1)成形
時の加熱では発泡粒子の膨張を、実質的に生しさせない
状態で行なうように徹したこと、11)従って発泡粒子
相互の融着は、発泡粒子自体の直接融着を避け、発泡粒
子の基材樹脂より融点の低い樹脂を介在させる様式に変
更したこと、ij)上記融着を強固なものにする為に、
融点の低い樹脂を粒子の表面に展開付着させる方法・条
件を開発したこと、 に集約される。その完成された上記主要部の方法・条件
を、以下実施例を用いて工程の順に具体的に説明する。
〔実施例〕
八、架橋樹脂粒子にする工程(現状と同じ)低密度ポリ
エチレン[サンチックLD、商品名:旭化成工業■社製
、融点117℃]の細断品に、水懸濁系で架橋剤(ジク
ミルパーオキサイド)を含浸させ、160℃で45分間
加熱して架橋を促進させ、ゲル分率50%、平均粒径1
.2閣の樹脂粒子にする。
B、架橋樹脂粒子を発泡粒子にする工程(現状と同し) 架橋樹脂粒子と揮発性発泡剤(ジクロロジフルオロメタ
ン液を耐圧容器に入れ、撹拌しながら昇温しで80℃で
1時間・をかけ上記発泡剤を含浸させて発泡性樹脂粒子
にし、これを発泡槽に移して圧力0.55kg/cii
Gの水蒸気で40秒間加熱し、真密度0.25cc/g
の架橋ポリエチレン樹脂発泡粒子にする。
C1発泡粒子に低い融点の樹脂を固定する工程〔上記i
i)に相当する開発した工程〕 上記発泡粒子〔ポリエチレン樹脂:融点117”C)を
高剪断応力〔分速回転数1400回〔周速19.4m1
sec )相当:ヘンシェルミキサFM−20B、商品
名、三井三池化工機社製〕の混合下で、混合流動中の発
泡粒子の表面温度で114〜112℃になる状態に調温
維持し、その混合流動中の発泡粒子の表面に、微粉末状
(120メツンユ全量/”tス)の上記基材樹脂より融
点の低いポリエチレン樹脂(サンチックLD、融点10
4℃)の6重量%量を1分間かけて少量づつ注入する様
に供給する。そして4分間混合を続け、混合機の回転を
分速回転数500回(周速6.9 a+/5ec)相当
に減速すると共に、混合流動中の発泡粒子の表面温度を
95℃になる状態に冷却して取り出す。こうして得た発
泡粒子はその表面全体に融点の低いポリエチレン樹脂が
強固に融着固定出来る。
この方法は高剪断応力による瞬時の発熱を利用して[発
泡粒子表面を膨潤させその処の低融点樹脂を優先的に溶
融固定させること」に成功したもので、発泡粒子の熱収
縮変形が抑制されると共に、この発泡粒子を再膨張させ
て使用しても粒子間の融着が強固に出来ると言う利点が
ある。
D9発泡粒子の発泡倍率を高める工程C現状と同し:但
し目標の真密度の発泡粒子にする為の工程で低密度にす
るには2〜3段階に分けて同様な操作をする〕 本実施例の場合は、C工程で得た発泡粒子を耐圧容器に
入れ、15kg/cfflGの窒素気体下で80℃18
時間保持して膨張能を付与し、これを発泡槽に移して圧
力0.65kg/c+flGの水蒸気で20秒間加熱し
て膨張させ、真密度0.066g/ccの発泡粒子とし
た。更にこの発泡粒子を耐圧容器に入れ、15kg /
 cffl Gの窒素気体下で80″C18時間保持し
て膨張能を付与し、これを発泡槽に移して圧力0.65
kg/allGの水蒸気で12秒間加熱して膨張させ、
真密度0.032g/ccの発泡粒子とした。
E、型内加熱時の膨張能を付与する工程〔上記1)に該
当し本実施例では実施しない。〕 成形に供する発泡粒子を耐圧容器に入れ、常温の加圧空
気で発泡粒子の元の嵩容積の63%(圧縮率37%)に
加圧圧縮する。この圧縮状態を維持したまま、成形用の
型内に圧縮充填する。
F、加熱して成形体にする工程 F−1〔実施例の工程] 型窩寸法300X300X25tの公知の型内に上記E
を経ない真密度0.032g/ccの発泡粒子をそのま
ま気体搬送充填し型内を放圧する。そして0、2 kg
/cnGの水蒸気で10秒間型内の発泡粒子を予備加熱
して放圧しながら0.4 kg/cdGの加熱用の水蒸
気を注入して型内温度を110℃(発泡樹脂基材樹脂の
融点より低く、低融点の樹脂融点以上)の温度に維持し
5秒間加熱し膨張を抑制して融着させ、冷却して取り出
す。得られた成形体の嵩密度は0.026g/ccであ
る。
F−2〔環状(比較例)の工程フ 型窩寸法300X300X25 tの公知の型内に上記
Eを経た発泡粒子を、圧縮状態を維持して気体搬送充填
する。そして型内を放圧して0.2 kg/cjGの水
蒸気で10秒間型内の発泡粒子を予備加熱して放圧しな
がら1.4 kg/ciiGの加熱用の水蒸気を注入し
て型内温度を126℃(発泡樹脂基材樹脂の融点+9℃
)の温度に維持し 秒間加熱し膨張を促進させて融着さ
せ、冷却して取り出す。
得られた成形体の嵩密度は0.034g/ccである。
得られた実施例(本発明品)の成形体は現状の成形体と
共に、本文記載の方法で圧縮強度、空間率、融着強度を
評価し、使用した発泡粒子の真密度、得られた成形体の
嵩密度とともに第1表にまとめた。又成形体の断面は、
各々第1図、第3図に示した。
(以下余白) 更に実施例(本発明品)の成形体と現状(比較例)の成
形体は、市販の嵩密度0.047g/ccのウレタン発
泡成形体と共に、JIS Z−0234方法でS−Sカ
ーブを求め、その結果を各々第2図にまとめて示した。
〔発明の効果〕
上記第1,3図、第2図及び第1表の対比で明らかなよ
うに、本発明は上述の構成を持つことによって現行のポ
リオレフィン系樹脂発泡粒子融着成形体の、嵩密度と緩
衝特性を著しく改質することに成功している。この改質
された特質は、本発明の成形体を例えば座席及び寝具や
マット等のクツション材として使用する時は、体形に馴
染む柔軟性を持ちしかも底付きしない優れた緩衝材であ
り、その上通気性を維持することで蒸れを防くクツショ
ン材にもなる利点がある。従ってこの成形体は、低い応
力の範囲で高度な緩衝能が要求される精密部品類の緩衝
材としても利用できるし、嵩密度の高い領域の成形体は
、例えば濾過芯材や暗渠素材にも活用できる。
上述した様に発泡粒子が空間部を持って粒子相互の融着
が完成された状態に改良されると、現行のポリオレフィ
ン系樹脂発泡粒子融着成形体がこれほど特性改質できる
ことは全く予想もできなかったことで、本発明は産業界
に果たす役割は極めて大きく優れた発明であると言える
【図面の簡単な説明】
第1.3図は成形体の融着状態を示す成形体の断面側図
、第2図は成形体の特性値を示す実験図である。 特許出願人  旭化成工業株式会社 第 図 第2図 圧酋菰R刀 (kg/cm2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)多数個のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の相互が
    表面融着して所定の形状を形成して成る融着成形体にお
    いて、 上記発泡粒子相互の表面融着は、ほぼ球形をした発泡粒
    子が集合して生じる粒子相互の接触部で行なわれ、該発
    泡粒子間に空間を有した状態で強固に融着されたもので
    あることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡粒子の
    融着成形体。
  2. (2)上記発泡粒子相互の表面融着は、当該発泡粒子の
    表面に固着されている処の該発泡粒子基材樹脂の融点よ
    り5℃〜30℃低い融点を有したポリオレフィン系樹脂
    を介したものであることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の融着成形
    体。
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