JPH0477248B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、多色記録装置に関するものであつ
て、詳しくは、複数の測定数（チヤンネル）のア
ナログ入力信号の大きさを各チヤンネルに割り当
てられた所定の色のドツトパターンでアナログ記
録する装置の改良に関するものである。

従来のこのような記録装置として、本願出願人
が出願した特開昭57−8843号公報に記載された
「多点記録装置」がある。この記録装置は、多色
のドツト記録が可能な記録ヘツドを記録紙の送り
方向と直交する方向にラスタースキヤンさせるよ
うに構成されたものである。

ところで、このような装置において、記録ヘツ
ドとして記録ヘツドの走行方向に沿つて離散的に
一定の間隔を保つて各色のドツト記録ができるよ
うに構成されたものを用いる場合には、前記公開
公報に記載されているように、各チヤンネルのア
ナログ入力信号の大きさを各チヤンネルに割り当
てられた所定の色のドツトパターンでアナログ記
録するために、各色によるドツト記録位置を補正
する必要がある。

本発明は、このような点に着目してなされたも
のであり、その目的は、各色のドツト記録位置の
補正処理を行つて多色のドツトパターンによる多
点のアナログ記録を行う記録装置を実現すること
にある。

以下、図面を用いて詳細に説明する。

第１図は、本発明の一実施例を示す構成説明図
であつて、複数のアナログ入力信号の大きさをそ
れぞれ所定の色のドツトパターンとして記録する
多点多色記録装置の例を示している。第１図にお
いて、1₁〜1nはアナログ入力信号が印加される入
力端子、２は入力端子1₁〜1nに印加されている複
数のアナログ入力信号を順次選択して送出する入
力切換機構、３は選択されたアナログ入力信号を
レンジに応じた所定の大きさまで増幅する増幅
器、４は増幅器３で増幅されたアナログ信号をデ
ジタル信号に変換する信号変換器、５は信号変換
器４の出力信号を一時記憶する第１のメモリ、６
は記録紙、７は記録紙６を間欠的に走行させるた
とえばパルスモータを用いた紙送り機構、８は紙
送り機構７の駆動回路、９は記録紙６上に選択さ
れた入力信号毎に対応した所定の色で多色のドツ
ト記録を行う記録ヘツド、１０は記録ヘツド９の
駆動回路、１１は記録ヘツド９記録載紙６の走行
方向と直交する方向にラスタースキヤンさせるた
とえばパルスモータを用いたヘツド走査器、１２
はヘツド走査器１１を駆動するための信号を送出
するとともにヘツド９の位置に関連したデジタル
信号を送出する走査回路、１３は走査回路１２か
ら送出されるデジタル信号を一時記憶する第２の
メモリ、１４，１５はヘツド９のスキヤン領域の
端部に配置された端部検出器、１６は端部検出器
１４，１５との間で信号の授受を行う端部検出回
路、１７は第１のメモリ５および第２のメモリ１
３に一時記憶されているデータに従つて記録ヘツ
ド９にヘツド記録を行わせるとともに装置を構成
する各要素を所定のプログラムに基づいて制御す
るたとえばマイクロプロセツサを用いた演算制御
回路、１８は文字、記号等をドツトパターンとし
て記憶しているメモリ、１９は測定に関連した情
報を表示する表示器、２０はキーボード、２１は
バスである。

第２図は、第１図における記録ヘツド９の具体
例を示す構成説明図であつて、９１はインクリボ
ン、９２は打点体である。インクリボン９１は、
長手方向に沿つて帯状に多色（本実施例では６
色）に染め分けられている。打点体９２は、イン
クリボン９１の各色帯のインクを記録紙６に転写
するものであり、インクリボン９１の各色帯に対
応するように色帯と交わる方向に複数個配列され
ている。なお、このような打点体９２としては、
ワイヤドツト機構が好適である。これらインクリ
ボン９１および打点体９２は、記録紙６の送り方
向と直交する方向に移動するキヤリジ（図示せ
ず）に所定の位置関係を保つようにして取り付け
られ、記録ヘツド９として構成される。すなわ
ち、インクリボン９１は記録紙６の送り方向に沿
つて走行可能なようにして設けられ、打点体９２
は各打点体がそれぞれインクリボン９１の所定の
色帯に対向するようにしてキヤリジの移動方向に
沿つて設けられている。

このように構成された装置の作動について説明
する。

入力端子1₁〜1nに印加されているアナログ入力
信号は、演算制御回路１７によつて制御される入
力切換機構２により順次選択され、増幅器３に加
えられる。増幅器３としては、たとえばプログラ
マブルゲインアンプを用いる。この増幅器３は、
演算制御回路１７により入力切換機構２と連動す
るように制御され、各アナログ入力信号の大きさ
が一定の範囲内になるように増幅する。このよう
にして増幅されたアナログ信号は信号変換器４で
デジタル信号に変換され、第１のメモリ５に測定
順あるいは測定値の大きさ順に一時記憶される。

記録紙６は、演算制御回路１７により制御され
る紙送り機構７によつて間欠的に走行される。

記録ヘツド９は、記録紙６の走行方向と直交す
る方向に、演算制御回路１７によつて制御される
ヘツド走査器１１で記録紙６の走行休止時にラス
タースキヤンされる。記録ヘツド９の位置は、デ
ジタル信号に変換されて第２のメモリ１３に一時
記憶される。なお、本実施例では、第１のメモリ
５および第２のメモリ１３として、共通のメモリ
を分割使用する例を示しているが、独立のものを
用いてもよい。記録ヘツド９のスキヤン領域の端
部に配置された端部検出器１４，１５は、それぞ
れ記録ヘツド９がその位置に到達することによつ
て端部信号を発生するものであつて、光学的スイ
ツチや機械的スイツチ等を用いる。これら端部信
号は、端部検出回路１６を介してバス２１に加え
られ、記録ヘツド９の位置データをリセツトする
ために用いられるが、ヘツド走査機構の構成によ
つては省略することもできる。

演算制御回路１７は、第１のメモリ５に一時記
憶されている入力信号に対応したデータと第２の
メモリ１３に一時記憶されている記録ヘツド９の
位置に対応したデータとに基づいて、記録ヘツド
９に選択された入力端子に対応した所定の色のド
ツト記録を行わせるための記録信号を送出する。
なお、これら記録信号の送出にあたつては、各色
の記録位置が補正できるようにする。また、この
演算制御回路１７は、メモリ１８に記憶されてい
る文字、記号等の記録紙６へのヘツド記録制御
や、表示器１９の表示動作制御、キーボード２０
による各種パラメータの設定値変更動作制御等も
行う。これらの一連の動作は、所定のプログラム
に基づいて行われることになる。

演算制御回路１７における記録信号の演算につ
いて説明する。

第３図は、第１図の各部の具体的な数値例説明
図である。記録ヘツド９は、250mmの範囲を０〜
100％として0.1mmずつ2500ステツブで移動する。
記録ヘツド９を構成するインクリボン９１は３mm
間隔で紫、黒、緑、青、茶、赤の順に６色に染め
分けられ、打点体９２はインクリボン９１の各色
帯に対向するように６個が３mm間隔で配列されて
いる。すなわち、隣接する打点体間の位置は記録
ヘツド９の移動ステツプ数に換算すると３０ステ
ツプずれていて、両端の打点体間の位置は記録ヘ
ツド９の移動ステツプ数に換算して150ステツプ
ずれている。このような打点体の位置のずれは、
記録色の色ずれを生じることになる。そこで、演
算制御回路１７は、次のような補正演算を行う。

例えば、第１図において30点の入力信号を測定
記録するものとし、１、７、13、19、25チヤンネ
ル（CH）は打点体＋１により紫色で記録し、
２、８、14、20、26CHは打点体＃５により茶色
で記録し、３、９、15、21、27CHは打点体＃３
により緑色で記録し、４、10、16、22、28CHは
打点体＃４により青色で記録し、５、11、17、
23、29CHは打点体＃６により赤色で記録し、
６、12、18、24、30CHは打点体＃２により黒色
で記録するものとする。ここで、記録レンジは０
〜250mVに設定されていて、第４図のＡ欄に示
すように１〜7CH及び30CHにそれぞれ入力が加
えられているものとする。Ａ欄に示された各入力
信号は、Ｂ欄に示すように設定レンジに応じたス
テツプ数に変換されてメモリ５に一時記憶され
る。一方、各打点体にはＣ欄に示すように基準打
点体に対する補正ステツプ数が割り当てられてい
てＤ欄に示す打点色信号と共にメモリ１８に記憶
されている。本実施例では打点対＃１を基準打点
体とする例を示しているが、これに限るものでは
ない。このメモリ１８に記憶されているＣ欄の補
正ステツプ数に基づいてメモリ５に一時記憶され
ている補正前のステツプ数に対する補正を行い、
Ｅ欄に示すような補正後のステツプ数をＤ欄の打
点色信号と共に再度メモリ５に一時記憶する。な
お、これら補正後のステツプ数及び打点色信号を
メモリ５に一時記憶するのにあたつては、測定順
（CH順）であつてもよいし、ステツプ数の大き
さ順であつてもよい。このようにしてメモリ５に
一時記憶される補正後のステツプ数及び打点色信
号が記録ヘツド９の打点体９２を駆動する記録信
号となる。そして、打点記録は、記録ヘツド９の
移動に従つてメモリ１３に順次一時記憶される記
録ヘツド９の基準打点体の現在位置信号とメモリ
５に一時記憶される補正後のステツプ数とが一致
した時点で補正後のステツプ数と共に一時記憶さ
れる打点色信号で１個又は複数個の所定の打点体
を駆動することにより、各CHに対応した所定の
打点色で行われることになる。この結果、打点順
はＦ欄のようになり、必ずしもＡ欄に示すような
入力信号の大きさ順にはならない。また、打点色
の異なる複数CHの補正後のステツプ数が同じ値
になると、入力信号の大きさが異なつていること
とは無関係に同時に複数CHの打点記録が行われ
ることになる。

このように構成することにより、記録ヘツド９
がスキヤン領域の一端から他端まで、また必要に
応じて他端から一端に復帰する間においても、全
入力端子に印加されている各入力信号の大きさを
それぞれに対応した所定の色でドツト記録するこ
とができ、多点多色記録を高速で行なうことがで
きる。

また、多色記録を行なう記録ヘツドを、比較的
簡単な構成で現実できる。特に、ヘツドとして、
ヘツドの走行方向に沿つて離散的に一定の間隔を
保つて異なる色がヘツド記録できるように構成さ
れたものを用いているので、記録紙の折り畳み部
分においても多色の重ね合わせを確実に行わせる
ことができる。

また、従来のような記録ヘツドの位置信号を帰
還するための摺動機構は不要となり、長寿命化が
図れる。

また、装置の動作制御がデジタル信号による行
なえるために、警報値の設定、測定レンジの変
更、紙送り速度の変更、文字や記号の記録、測定
点のスキツプ等の各種の機能を、特別な機構を付
加することなく、表示器１９やキーボード２０を
操作してプログラム設定することができ、大幅な
構成の簡略化が図れる。

また、上記実施例では、ヘツド走査器としてパ
ルスモータを用いる例について説明したが、同期
モータや直流モータとエンコーダとを組み合わせ
たものを用いるようにしてもよい。

以上説明したように、本発明によれは、複数チ
ヤンネルのアナログ入力信号の大きさを、各チヤ
ンネルに割り当てられた所定の色のドツトパター
ンでアナログ記録できる多色記録装置が実現でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す構成説明図、
第２図は本発明で用いる記録ヘツドの一例を示す
構成説明図、第３図は第１図の各部の具体的な数
値例説明図、第４図は具体的な動作の数値例図で
ある。 1₁〜1n……入力端子、２……入力切換機構、３
……増幅器、４……信号変換器、５，１３，１８
……メモリ、６……記録紙、７……紙送り機構、
９……記録ヘツド、１１……ヘツド走査器、１２
……走査回路、１７……演算制御回路、１９……
表示器、２０……キーボード、２１……バス。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数のアナログ入力信号を順次選択して送出
   する入力切換機構と、 入力切換機構から送出されるアナログ信号をデ
   ジタル信号に変換する信号変換器と、 信号変換器から変換出力される各測定データを
   各測定データに対してそれぞれ予め指定された記
   録すべき色の指定信号とともに補正前のステツプ
   数データとして保持する第１の記憶領域と、 記録紙を間欠的に走行させる紙送り機構と、 それぞれ異なる色で記録紙にドツト記録が可能
   な基準色記録要素を含む複数の色記録要素が記録
   紙の送り方向と直交する方向に沿つて一列に配列
   された記録ヘツドと、 記録ヘツドを記録紙の送り方向と直交する方向
   にラスタースキヤンさせるとともに、記録ヘツド
   の基準色記録要素の位置に対応したデジタル信号
   を送出するヘツド走査機構と、 記録ヘツドの基準色記録要素と他の各色記録要
   素の位置間隔に応じた各色記録要素の補正ステツ
   プ数データを保持する第２の記憶領域と、 前記第１の記憶領域に記憶された各測定データ
   に対して前記第２の記憶領域に記憶されているそ
   の記録色に対する色記録要素の補正ステツプ数デ
   ータを加算する加算手段と、 この加算手段での加算結果を各色記録要素の色
   指定信号とともに記録位置データとして保持する
   第３の記憶領域と、 第３の記憶領域に保持された記録位置データと
   記録ヘツドの位置に対応した信号とを遂次比較し
   て両者が一致したときにその色指定信号に従つて
   記録ヘツドの所定の色記録要素を駆動してドツト
   記録する記録ヘツド駆動手段を具備し、 複数のアナログ入力信号の大きさを色別にドツ
   ト記録するようにしたことを特徴とする多色記録
   装置。