JPH0474449B2 - - Google Patents

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JPH0474449B2
JPH0474449B2 JP17917787A JP17917787A JPH0474449B2 JP H0474449 B2 JPH0474449 B2 JP H0474449B2 JP 17917787 A JP17917787 A JP 17917787A JP 17917787 A JP17917787 A JP 17917787A JP H0474449 B2 JPH0474449 B2 JP H0474449B2
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spinning
spinneret
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JP17917787A
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  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は熱可塑性ポリマーを溶融紡糸する方
法、特に100ポイズ以上の高溶融粘度、高粘着度
の熱可塑性ポリマーを安定に溶融紡糸する方法に
関する。 (従来の技術) 溶融粘度の大きい熱可塑性ポリマーを紡糸口金
ノズルから溶融吐出すると、吐出されたポリマー
が急激に膨む、いわゆるバラス効果が顕著にな
る。第4図は従来の紡糸方法におけるバラス効果
現象を模式的に示した要部拡大断面図であり、紡
糸口金1に穿設したノズル2から吐出された溶融
ポリマー3は大きく膨脹し、紡糸口金表面4と接
触し易い状態となる。特にポリマーの粘着度が高
いと極めて短時間のうちにノズル2から吐出され
た溶融ポリマー3が紡糸口金表面4に粘着し、ニ
ーリング、ベンデイング現象が多発して紡糸断糸
が起こり安定な紡糸を行えず、また延伸工程に於
いてローラーへの単糸捲き付き(ラツプ)発生率
が高くなるという問題があつた。 かかる問題点を解決するために、例えば、紡糸
口金面の清掃を頻繁に行う方法が採用されるが、
この方法では清掃の都度生産を中止しなければな
らないため生産効率が悪く、しかも作業が繁雑で
あるという欠点がある。また清掃を頻繁に行つて
も依然として安定な紡糸は望めないのが現状であ
る。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明はかかる従来法の欠点を解消し、ノズル
エツジの状態によらず、高溶融粘度、高粘着度の
熱可塑性ポリマー、特に紡糸時における溶融粘度
が1000ポイズを越えるような高粘度ポリマーを安
定に熔融紡糸することのできる方法を提供せんと
するものである。 (問題点を解決するための手段) すなわち、本発明は熱可塑性ポリマーを溶融紡
糸するに際し、吐出側表面が最大高さで2〜6S
の表面粗さを有し、かつカツテイングレベルBC
の範囲が20〜50%のとき相対負荷長さtp〔%〕が
下記式を満足する紡糸口金を用いることを特徴と
する溶融紡糸方法である。 tp≧1.85BC−12.0〔%〕 ここで、 カツテイングレベルBC:表面粗さ測定長内にお
ける最大高さを100としたときの、山
の頂点からのカツテイングレベルを百
分率で表わしたもの。 相対負荷長さtp:表面粗さ測定長を100としたと
き、カツテイングレベルBC%でカツ
トされた山部の水平距離の合計を百分
率で表わしたもの。 本発明において溶融紡糸に供する熱可塑性ポリ
マーは高粘性物、例えば溶融紡糸時に溶融粘度が
1000ポイズ以上を有する際に好ましく適用され
る。このような熱可塑性ポリマーとしてはポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げら
れる。 本発明においては紡糸口金表面が従来にない特
有の形態になされており、これは前記のように相
対負荷長さtpとカツテイングレベルBCおよび最
大高さRmaxにより規定される。 相対負荷長さtpは詳しくは、断面曲線からある
測定長Lを抜き取り、この平均線に平行で、かつ
最高山頂からのカツテイングレベルBCだけ下側
である直線で切断される表面の、切断部分の各長
さbiの合計長を全長Lに対する百分率で表わした
ものであり、 tp(%)=100/Loi-1 bi で示される。 本発明ではこの相対負荷長さtpとカツテイング
レベルBCとの関係をグラフに表わして得られる
相対負荷曲線によつて主として特徴づけることが
できる。 第1図a,bはそれぞれ本発明と従来の紡糸口
金の断面曲線(左)並びに相対負荷曲線(右)を
対応して示すものである。図においてaは表面が
丸味を帯びているが充分な突起を有しており、相
対負荷曲線はカツテイングレベルBCが浅いとこ
ろで相対負荷長さtpも50%位迄有し、非常に負荷
曲線の面積が多くなつている。 第1図bは表面が鋭い突起を有しており、この
時の相対負荷曲線はカツテイングレベルBCが次
第に深くなるにつれてtpも長くなつていくことを
示し、一般的に鏡面や通常の梨地表面がこの形状
を示す。 このように紡糸口金の表面について相対負荷曲
線をつくることにより数多くのテストを繰り返し
た結果、前記の如く規制された範囲内にあればき
わめて安定した紡糸が行えることが判つたのであ
る。第2図はこれらの代表的な相対負荷曲線を示
す図表であり、斜線部イが本発明に係る範囲であ
る。すなわち相対負荷曲線を描いたときカツテイ
ングレベルBCが20〜50%、すなわち相対負荷長
さtpが25〜80.5%において斜線部イ内にあること
が必要であり、1部分でもはみ出すことがある場
合は安定した紡糸は望めない。第2図において曲
線a(1点鎖線)は鏡面、曲線b(2点鎖線)は通
常の梨地面、曲線c(実線)は本発明に係る口金
表面、曲線d(3点鎖線)は本発明に係る他の口
金表面、曲線e(点線)は曲線bとdの中間状態
の表面の例を示す。 口金表面の形状を得るにあたつては鏡面はバフ
仕上げにより、梨地表面はサンドブラスト法によ
るものであるが、本発明において使用する口金表
面(曲線c,d)はサンドブラスト法と同様な方
法に加えて微細なガラスビーズを叩きつけて、そ
の後化学処理を施すことにより、またはプラズマ
処理を行うこと等の特殊処理により加工される。
曲線eの表面も同様な方法で加工しているが、表
面の凸部が小さくカツテイングレベルBCが30〜
40%以上になつてから急に相対負荷長さが長くな
る形態を示している。 第2図に示した相対負荷曲線で、曲線aの鏡面
は、吐出されたポリマーが口金表面に付着した際
にはなれにくく、また曲線bの梨地は鋭角で針状
の突起を有しており、このためにポリマーが付着
した際、表面粗度が高いためはがれ易いが、表面
の突起部にポリマーが残存してしまう。また、本
発明使用による口金ノズル表面は丸味を帯びてお
り、滑らかであるためポリマーが付着しても付着
しにくい、あるいは剥離し易い表面形態を有して
いる。このように本発明に規定する口金表面形態
を有する紡糸口金は、口金ノズルより吐出された
ポリマーが口金表面に付着した際、剥がれ易い表
面形態をしており、更には表面粗度も高いためこ
の効果を一層増すことになる。 しかし、口金ノズル表面の表面粗度が最大高さ
で6μmを越えると、吐出孔の周辺の粗さが増し、
その粗度のバラツキが大きくなり、かえつて溶融
ポリマーの吐出状態が不安定になり紡糸断糸が多
くなり不適当であり、逆に2μmより小さくなると
断糸の多発と共に口金表面にスカムの付着が多く
なつて好ましくない。第3図a,b,cは光学顕
微鏡(×340倍)で口金表面を撮影した金属組織
の写真であり、aは第2図の曲線a(鏡面)、bは
第2図の曲線b(梨地表面)、cは第2図の曲線c
(本発明に係る表面)にそれぞれ対応するもので
ある。 (実施例) 以下、実施例により本発明を説明する。 実施例 1 テレフタル酸ジメチル100部とエチレンジグリ
コール60部とを、酢酸カルシウム1水塩0.06部の
存在下でエステル交換反応させ、得られた反応生
成物に、リン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カ
ルシウムとの混合溶液9.88部を添加し、次いで三
酸化アンチモン0.04部を添加して重合を行い、極
限粘度0.64のポリマーを得た。このポリマーは下
記紡糸条件下での溶融粘度が1500ポイズであつ
た。 このポリマーを常法によりチツプ化し、乾燥し
て孔径0.27mm、ランド長0.6mm、ノズル孔のポリ
マー吐出部の曲線半径25μmの円形ノズルを36個
穿設した紡糸口金から紡糸温度290℃、紡糸速度
1100m/分で溶融紡糸し、次いで常法により、延
伸倍率3.8倍で延伸して、75デニール/36フイラ
メントの糸条を得た。この際、紡糸口金のポリマ
ー吐出側表面の形態と粗度を第1表に示すように
変更し、それぞれ10日間にわたつての紡糸工程で
のベンデイング発生率、紡糸断糸率及び、延伸工
程でラツプ発生率を測定し、その結果も第1表に
示す。 尚、ベンデイング発生率は、16錘を2回/日チ
エツクし、発生ホール/(16錘×36H×2回×10
日)で示す。 ここで、溶融粘度は紡糸口金の背圧より、ハー
ゲンポアーズの式を用いて算出した。 η=πa4△P/8Ql a:ノズル半径、l:ランド長、Q:吐出量、
△P:ノズル圧損
【表】 第1表からも明らかなように、第2図の相対負
荷曲線の符号a,bの場合、ベンデイング発生
率、紡糸断糸率が高くなつて紡糸工程が不安定に
なり、更に延伸工程でのラツプ発生率も増大する
が、符号cの粗度4S(No.4)あるいは符号d(No.
6)の場合は、ベンデイング発生率、紡糸断糸率
は最も低く良好な結果を得ているが、符号cの粗
度1.5S(No.3)、7S(No.5)では、本発明に使用す
る口金ノズルの結果よりも悪い。また符号eに於
いても同様の結果を得た。 実施例 2 実施例1で使用したポリマーと同一のポリマー
を常法によりチツプ化し、乾燥して孔径0.2mm、
ランド長0.8mm、ノズル孔のポリマー吐出部の曲
率半径25μmの円形ノズルを24個穿設した紡糸口
金から紡糸温度300℃、紡糸速度5000m/分で溶
融紡糸して75デニール/24ホールの糸条を得た。
その際、第1表と同様に口金ノズル表面形態を変
えて、それぞれ7日間にわたつて紡糸工程でのベ
ンデイング発生率、紡糸断糸率、スカムの高さを
測定し、その結果を第2表に示す。 尚、ベンデイング発生率は、24錘を2回/日チ
エツクし、発生ホール/(24錘×24H×2回×10
日)で示す。
【表】 第2表で明らかなように、高速紡糸した場合、
ベンデイング発生率、紡糸断糸率共に、低速紡糸
に比べ増加する。また、スカム高さに於いて、本
発明に使用する口金ノズル(第2図符号c,dで
表面粗度2〜6S)に対し、符号a,bは3〜4
倍の高さとなり、紡糸3日目からパツク交換をし
ており、実際、7日間での符号aの値はより悪い
と言える。また符号cで表面粗度が1.5S、7S、更
には符号eは本発明に使用する口金ノズルに対し
て2倍近くのスカム高さが有り、これもあまり効
果はないことがわかつた。 (発明の効果) 以上に説明の如く本発明によれば、溶融粘度、
粘着度が高い熱可塑性ポリマーを溶融紡糸する場
合でも、ベンデイング、ニーリングが殆ど発生せ
ず、紡糸断糸も少なく、極めて安定な紡糸を長期
間にわたつて行うことが出来る。更に延伸工程で
のラツプ発生率を非常に低くすることが出来、高
速紡糸での紡糸調子の向上に著しい効果を奏する
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bはそれぞれ本発明と従来の紡糸口
金の断面曲線並びに相対負荷曲線、第2図は本発
明の実施例を説明するための相対負荷曲線、第3
図a,b,cはそれぞれ第2図の曲線a,b,c
に対応する口金表面の金属組織を示す写真、第4
図は従来技術の説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性ポリマーを溶融紡糸するに際し、吐
    出側表面が最大高さで2〜6Sの表面粗さを有し、
    かつカツテイングレベルBCの範囲が20〜50%の
    とき相対負荷長さtp〔%〕が下記式を満足する紡
    糸口金を用いることを特徴とする溶融紡糸方法。 tp≧1.85BC−12.0〔%〕 ここで、 カツテイングレベルBC:表面粗さ測定長内にお
    ける最大高さを100としたときの、山
    の頂点からのカツテイングレベルを百
    分率で表わしたもの。 相対負荷長さtp:表面粗さ測定長を100としたと
    き、カツテイングレベルBC%でカツ
    トされた山部の水平距離の合計を百分
    率で表わしたもの。
JP17917787A 1987-07-20 1987-07-20 Method for melt spinning Granted JPS6426707A (en)

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JP17917787A JPS6426707A (en) 1987-07-20 1987-07-20 Method for melt spinning

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JP17917787A JPS6426707A (en) 1987-07-20 1987-07-20 Method for melt spinning

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JPS6426707A JPS6426707A (en) 1989-01-30
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JP17917787A Granted JPS6426707A (en) 1987-07-20 1987-07-20 Method for melt spinning

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JPH0522561U (ja) * 1991-08-30 1993-03-23 京セラ株式会社 紡糸口金
WO2018039277A1 (en) 2016-08-22 2018-03-01 Magic Leap, Inc. Diffractive eyepiece

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JPS6426707A (en) 1989-01-30

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