JPH0474119B2 - - Google Patents
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- JPH0474119B2 JPH0474119B2 JP28964589A JP28964589A JPH0474119B2 JP H0474119 B2 JPH0474119 B2 JP H0474119B2 JP 28964589 A JP28964589 A JP 28964589A JP 28964589 A JP28964589 A JP 28964589A JP H0474119 B2 JPH0474119 B2 JP H0474119B2
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Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Description
産業上の利用分野
この発明はアルミニウム合金ろう材、特にアル
ミニウム合金鋳物、ダイカスト、Al−Cu−Mg
系、Al−Zn−Mg系高力合金などを含む接合部材
のろう付に好適に用いられるアルミニウム合金ろ
う材に関する。 従来の技術 アルミニウムまたはその合金からなる接合部材
を相互にろう付する場合、ろう材としてAl−Si
系のものが従来より用いられている。ところで、
例えば、展伸材と鋳物材とのろう付により形成さ
れる自動車用のアルミニウム製吸気マニホルドと
かその他自動車、産業機械、家電、事務機器等に
用いられる各種部品のように、接合部材に鋳物材
やダイカスト、三元高力合金等が含まれる場合に
は、鋳物材等の融点が概して低いためろう材とし
ても融点の低いものを用いる必要がある。そこ
で、かかるろう付においては従来、Al−Si系合
金に亜鉛及び銅を添加含有して低融点化を図つた
ろう材が用いられており、その代表例としては現
有の最低融点ろう材たる4245合金（代表組成Al
−10wt％Si−10wt％Zn−3wt％Cu）がある。 発明が解決しようとする課題 しかしながら、このようなろう材を用いてもな
お鋳物材等の種類によつては融点が高過ぎ、良好
なろう付を行うことが困難な場合があつた。即
ち、例えばAC4C等の鋳物材をろう付する場合に
は、AC4Cの固相線温度が577℃であることから、
ろう材の液相線温度は約30℃降下した547℃程度
以下であるのが望ましいが、前述の4245合金代表
組成でさえ液相線温度が560℃（固相線温度は510
℃）であり、ろう材としての機能を十分に発揮さ
せることができなかつた。 この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので
あつて、低融点化を図りAC4C等の鋳物材、
ADC21等のダイカスト、三元高力合金等のよう
に従来ろう付が困難であつた部材のろう付を可能
とするアルミニウム合金ろう材の提供を目的とす
る。 課題を解決するための手段 上記目的は、Si：４〜12wt％、Zn：15〜55wt
％を含有し、さらにIn：0.02〜0.2wt％、Sn：
0.05〜0.4wt％、Bi：0.05〜0.4wt％の１種または
２種以上を含有し、残部アルミニウム及び不可避
不純物よりなるアルミニウム合金ろう材によつて
達成される。 本発明ろう材における各元素の添加意義と限定
理由について説明すると、Siはろう材の融点を低
下させるとともに流動性を高めるのに必要なもの
である。しかし、その含有量が4wt％未満ではそ
れらの効果に乏しく、逆に12wt％を超えて含有
されると却つて融点の急激な上昇を招き、ろう材
として使用できなくなる。Siの特に好ましい含有
量は５〜8wt％である。 Znはろう材の低融点下に極めて有効な元素で
ある。しかし、その含有量は15wt％未満ではそ
の効果に乏しく、逆に55wt％を超えると加工性
の悪化を来す。特に好ましいZnの含有量は20〜
50wt％である。 In、Sn、Biはろう付時に溶融したろう材が濡
れ拡がる際、表面の酸化膜を弱く欠陥あるものと
するのに有効な元素である。かかる効果の点でこ
れらはいずれも均等物として評価されるものであ
り、少なくとも１種が含有されれば足りる。しか
し、Inが0.02wt％未満、Snが0.05wt％未満、Bi
が0.05wt％未満では上記効果を発揮できないもの
となる。逆にInが0.2wt％を超え、Snが0.4wt％
を超え、Biが0.4wt％を超えても効果が飽和する
ことから経済的な無駄を招く。従つて、In：0.02
〜0.2wt％、Sn：0.05〜0.4wt％、Bi：0.05〜
0.4wt％の範囲でその１種または２種以上が含有
されなければならない。特に好ましい範囲はIn：
0.03〜0.15wt％、Sn：0.10〜0.30wt％、Bi：0.10
〜0.30wt％である。 本発明に係るアルミニウム合金ろう材の製造方
法については特に限定するものではなく、例えば
常法に従う押出法によつて線材に押出しても良
く、常法に従う熱間圧延、冷間圧延にによつて板
材等に製作しても良く、その他任意の製造手段を
適用できる。 発明の効果 この発明に係るアルミニウム合金ろう材は、各
元素の所定範囲の組合せによつて、従来公知のろ
う材よりもさらに一段と低い融点を有するものと
なる。従つて、アルミニウム展伸材相互のろう付
においては勿論のこと、特に鋳物材とりわけ
AC4Cのような固相線温度の低い鋳物材やダイカ
スト、高力合金等をろう付する場合においても適
度に流動して接合部に十分なフイレツトを形成す
ることができ、従来困難であつたこれら接合部材
の確実かつ強固な接合を実現できる。従つて、鋳
物材の分割鋳造・接合等に適用することで、複雑
か薄肉の従来にない各種部品構成材の提供が可能
となる。 実施例 次に、この発明の実施例を示す。
ミニウム合金鋳物、ダイカスト、Al−Cu−Mg
系、Al−Zn−Mg系高力合金などを含む接合部材
のろう付に好適に用いられるアルミニウム合金ろ
う材に関する。 従来の技術 アルミニウムまたはその合金からなる接合部材
を相互にろう付する場合、ろう材としてAl−Si
系のものが従来より用いられている。ところで、
例えば、展伸材と鋳物材とのろう付により形成さ
れる自動車用のアルミニウム製吸気マニホルドと
かその他自動車、産業機械、家電、事務機器等に
用いられる各種部品のように、接合部材に鋳物材
やダイカスト、三元高力合金等が含まれる場合に
は、鋳物材等の融点が概して低いためろう材とし
ても融点の低いものを用いる必要がある。そこ
で、かかるろう付においては従来、Al−Si系合
金に亜鉛及び銅を添加含有して低融点化を図つた
ろう材が用いられており、その代表例としては現
有の最低融点ろう材たる4245合金（代表組成Al
−10wt％Si−10wt％Zn−3wt％Cu）がある。 発明が解決しようとする課題 しかしながら、このようなろう材を用いてもな
お鋳物材等の種類によつては融点が高過ぎ、良好
なろう付を行うことが困難な場合があつた。即
ち、例えばAC4C等の鋳物材をろう付する場合に
は、AC4Cの固相線温度が577℃であることから、
ろう材の液相線温度は約30℃降下した547℃程度
以下であるのが望ましいが、前述の4245合金代表
組成でさえ液相線温度が560℃（固相線温度は510
℃）であり、ろう材としての機能を十分に発揮さ
せることができなかつた。 この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので
あつて、低融点化を図りAC4C等の鋳物材、
ADC21等のダイカスト、三元高力合金等のよう
に従来ろう付が困難であつた部材のろう付を可能
とするアルミニウム合金ろう材の提供を目的とす
る。 課題を解決するための手段 上記目的は、Si：４〜12wt％、Zn：15〜55wt
％を含有し、さらにIn：0.02〜0.2wt％、Sn：
0.05〜0.4wt％、Bi：0.05〜0.4wt％の１種または
２種以上を含有し、残部アルミニウム及び不可避
不純物よりなるアルミニウム合金ろう材によつて
達成される。 本発明ろう材における各元素の添加意義と限定
理由について説明すると、Siはろう材の融点を低
下させるとともに流動性を高めるのに必要なもの
である。しかし、その含有量が4wt％未満ではそ
れらの効果に乏しく、逆に12wt％を超えて含有
されると却つて融点の急激な上昇を招き、ろう材
として使用できなくなる。Siの特に好ましい含有
量は５〜8wt％である。 Znはろう材の低融点下に極めて有効な元素で
ある。しかし、その含有量は15wt％未満ではそ
の効果に乏しく、逆に55wt％を超えると加工性
の悪化を来す。特に好ましいZnの含有量は20〜
50wt％である。 In、Sn、Biはろう付時に溶融したろう材が濡
れ拡がる際、表面の酸化膜を弱く欠陥あるものと
するのに有効な元素である。かかる効果の点でこ
れらはいずれも均等物として評価されるものであ
り、少なくとも１種が含有されれば足りる。しか
し、Inが0.02wt％未満、Snが0.05wt％未満、Bi
が0.05wt％未満では上記効果を発揮できないもの
となる。逆にInが0.2wt％を超え、Snが0.4wt％
を超え、Biが0.4wt％を超えても効果が飽和する
ことから経済的な無駄を招く。従つて、In：0.02
〜0.2wt％、Sn：0.05〜0.4wt％、Bi：0.05〜
0.4wt％の範囲でその１種または２種以上が含有
されなければならない。特に好ましい範囲はIn：
0.03〜0.15wt％、Sn：0.10〜0.30wt％、Bi：0.10
〜0.30wt％である。 本発明に係るアルミニウム合金ろう材の製造方
法については特に限定するものではなく、例えば
常法に従う押出法によつて線材に押出しても良
く、常法に従う熱間圧延、冷間圧延にによつて板
材等に製作しても良く、その他任意の製造手段を
適用できる。 発明の効果 この発明に係るアルミニウム合金ろう材は、各
元素の所定範囲の組合せによつて、従来公知のろ
う材よりもさらに一段と低い融点を有するものと
なる。従つて、アルミニウム展伸材相互のろう付
においては勿論のこと、特に鋳物材とりわけ
AC4Cのような固相線温度の低い鋳物材やダイカ
スト、高力合金等をろう付する場合においても適
度に流動して接合部に十分なフイレツトを形成す
ることができ、従来困難であつたこれら接合部材
の確実かつ強固な接合を実現できる。従つて、鋳
物材の分割鋳造・接合等に適用することで、複雑
か薄肉の従来にない各種部品構成材の提供が可能
となる。 実施例 次に、この発明の実施例を示す。
【表】
第１表に示す各種組成のアルミニウム合金ビレ
ツトを常法により鋳造したのち、熱間にて線材に
押出すことにより各種ろう材を得た。 次に、上記により得た各ろう材について、その
固相線温度と液相線温度とを調べた。その結果を
後掲の第２表に示す。 次に、上記のろう材を用いてろう付を行い、そ
のろう付性を調べた。ろう付はAC4Cからなるア
ルミニウム鋳物ブロツクに6063アルミニウム合金
製パイプを組付けるとともに、各ろう材を接合部
に配置し、塩素系フラツクスを用いた炉中ろう付
により、雰囲気温度555〜560℃に設定して行つ
た。そして、ろう付後の接合部の状態を目視観察
した。その結果を同じく第２表に示す。
ツトを常法により鋳造したのち、熱間にて線材に
押出すことにより各種ろう材を得た。 次に、上記により得た各ろう材について、その
固相線温度と液相線温度とを調べた。その結果を
後掲の第２表に示す。 次に、上記のろう材を用いてろう付を行い、そ
のろう付性を調べた。ろう付はAC4Cからなるア
ルミニウム鋳物ブロツクに6063アルミニウム合金
製パイプを組付けるとともに、各ろう材を接合部
に配置し、塩素系フラツクスを用いた炉中ろう付
により、雰囲気温度555〜560℃に設定して行つ
た。そして、ろう付後の接合部の状態を目視観察
した。その結果を同じく第２表に示す。
【表】
【表】
上記第２表の結果からわかるように、本発明実
施品（試料No.１〜４）は融点が低く、従つてろう
付試験の結果からも明らかなとおり、AC4C等を
含む接合部材に対しても接合部に十分かつ良好な
フイレツトを形成でき優れたろう付性を発揮する
ものであることを確認しえた。これに対し、本発
明の組成範囲を逸脱する比較品（試料No.５、６）
や従来品（No.７）では融点が高く実質的にろう付
が不可能であつた。
施品（試料No.１〜４）は融点が低く、従つてろう
付試験の結果からも明らかなとおり、AC4C等を
含む接合部材に対しても接合部に十分かつ良好な
フイレツトを形成でき優れたろう付性を発揮する
ものであることを確認しえた。これに対し、本発
明の組成範囲を逸脱する比較品（試料No.５、６）
や従来品（No.７）では融点が高く実質的にろう付
が不可能であつた。
Claims (1)
- １ Si：４〜12wt％、Zn：15〜55wt％を含有
し、さらにIn：0.02〜0.2wt％、Sn：0.05〜0.4wt
％、Bi：0.05〜0.4wt％の１種または２種以上を
含有し、残部アルミニウム及び不可避不純物より
なるアルミニウム合金ろう材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28964589A JPH03151188A (ja) | 1989-11-07 | 1989-11-07 | アルミニウム合金ろう材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28964589A JPH03151188A (ja) | 1989-11-07 | 1989-11-07 | アルミニウム合金ろう材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03151188A JPH03151188A (ja) | 1991-06-27 |
| JPH0474119B2 true JPH0474119B2 (ja) | 1992-11-25 |
Family
ID=17745923
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28964589A Granted JPH03151188A (ja) | 1989-11-07 | 1989-11-07 | アルミニウム合金ろう材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH03151188A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07314177A (ja) * | 1994-03-28 | 1995-12-05 | Mitsubishi Alum Co Ltd | ろう付用組成物及びろう付用組成物が設けられてなる Ａｌ材料並びに熱交換器 |
-
1989
- 1989-11-07 JP JP28964589A patent/JPH03151188A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03151188A (ja) | 1991-06-27 |
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