JPH047322Y2 - - Google Patents

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JPH047322Y2
JPH047322Y2 JP1984093743U JP9374384U JPH047322Y2 JP H047322 Y2 JPH047322 Y2 JP H047322Y2 JP 1984093743 U JP1984093743 U JP 1984093743U JP 9374384 U JP9374384 U JP 9374384U JP H047322 Y2 JPH047322 Y2 JP H047322Y2
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reinforcing bars
signal
reinforcing bar
reinforcing
reinforcement
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は、鉄筋を縦横に重ねて配置する配筋機
の駆動を制御する配筋機の制御装置に関する。
〔発明の背景〕
鉄筋コンクリート工事においては、鉄筋を所定
の形態に組合わせてコンクリートが流し込まれ
る。このような鉄筋の組合せ形態において極めて
多く用いられるのが、鉄筋を一定間隔に縦横に重
ねて配置する形態である。以下、このような形態
を第2図により説明する。
第2図は長尺部材の配置形態の一例を示す説明
図で、この第2図は原子力発電所の基礎工事にお
ける配置形態を示している。この図において、1
は床、2はコンクリートブロツク等から成るう
ま、3,4,5,6,7は長尺部材たとえば鉄
筋、8,9は鉄筋どうしを締結する結束線であ
る。
この第2図に示すような基礎工事にあつては次
のようにして床1上にうま2、鉄筋3,4,5,
6,7等が配置される。すなわち、あらかじめ形
成された強固な床1上に、例えば等間隔にうま2
を配置し、このうま2の上に鉄筋3(この鉄筋を
特に段取筋と称する。)を配置する。次にこの段
取筋3の上に、当該段取筋3に直交するように鉄
筋4,5を配置し、これらの鉄筋4,5と段取筋
3とを結束線8で縛結する。なお、鉄筋4,5は
鉄筋4,5の縛結部が一直線になることによるコ
ンクリートの強度低下を防ぐために、例えば図示
のように交互にずらして千鳥状に配置される。そ
して、このような鉄筋4,5の配置が終了する
と、一点鎖線で例示する鉄筋6,7を鉄筋4,5
と同様に配置した後、鉄筋6,7を結束線9によ
つて鉄筋4,5のそれぞれに締結する作業がおこ
なわれる。以下同様にしてうま2上に1段目の鉄
筋が配置される。
次いで図示しないが、鉄筋4,5,6,7等の
上に、かつ、これらの鉄筋4,5,6,7等に直
交するように、すなわち段取筋3に平行となるよ
うに2段目の鉄筋が配置され、それぞれ結束線で
締結される。このようにして1組目の格子構造が
でき上がる。その後、上記と同様に1組目の格子
構造の上に2組目の格子構造を作る。以下、順次
複数組の積層格子構造が作られ、その上にコンク
リートが流し込まれて基礎が完成する。
ところで、上述した基礎工事における配筋作業
は従来、人力によつておこなわれているが、第2
図に例示するような原子力発電所のような強固な
基礎を作る場合には、鉄筋3,4,5,6,7等
はたとえば、直径が約50mm、長さが約10m、重量
が約150Kgのように径寸法が大きく、かつ重量の
重いものを使用せざるを得ない。したがつて、1
本の配筋作業を数人がかりでおこなつているのが
実情である。それ故、この配筋作業は苛酷で、か
つ危険なものとなつており、また多くの労力を要
し、作業効率の向上を見込めない。そこで、この
ような欠点を排除し、人手を要することなく自動
的に配筋作業を行なうことができる配筋機および
その制御装置が検討されている。以下、図により
この配筋機を説明する。
第3図は上記配筋機の斜視図である。図で、1
0は本体で、例えば下部にフレーム11およびこ
のフレーム11に保持される履帯12を有する走
行体13を有し、上部に走行体13に対して旋回
可能に設けた旋回体14を有している。また15
は旋回体14に設けた運転室、16は走行体13
上に配置した収容部、17はこの収容部16に収
容される鉄筋である。収容部16には、その下部
にフイーダ機構16Fが備えられており、収容部
16に収容されている鉄筋17を1本ずつ矢印F
方向に送り出すことができるように構成されてい
る。
また18は旋回体14に上下方向に回動可能に
装着されるブーム、19はこのブーム18に上下
方向に回動可能に装着されるアーム、20はアー
ム19の先端に装着され、上下方向に回動可能な
ブラケツト、21はこのブラケツト20に装着さ
れ、水平方向に回動可能な棒状体である。また2
2は、一端が旋回体14に、他端がブーム18に
連結され、ブーム18を回動させる油圧シリンダ
ー、23は一端がブーム18に、他端がアーム1
9に連結され、アーム19を回動させる油圧シリ
ンダ、24は一端がアーム19に、他端がブラケ
ツト20に連結され、ブラケツト20を回動させ
る油圧シリンダ、25は一端がブラケツト20
に、他端が棒状体21に連結され、棒状体21を
回動させる油圧シリンダである。また26は棒状
体21の一方の端部に装着した送り装置であり、
把持シリンダ26Sを駆動することにより鉄筋1
7の把持が可能で、かつ鉄筋17を把持した状態
で、その軸心方向に送り出し可能になつている。
27は棒状体21の他方の端部に装着した送り量
検出装置で、送り装置26と同じく、把持シリン
ダ27Sを駆動することにより鉄筋17を把持す
る把持機能を有するとともに、送り装置26によ
つて送り出された鉄筋17の送り量を検出し、信
号を出力する。
なお上記した棒状体21およびブラケツト20
は、送り装置26を上下方向および左右方向に回
動可能に支持する支持部材を構成しており、また
この支持部材、アーム19およびブーム18は、
送り装置26を収容部16の位置に移動させ、お
よび該収容部16から離れた位置に移動させる腕
を構成している。
28は旋回体14を旋回させる旋回モータ、2
9は旋回体14と走行体13との間の相対的な回
転角度θを検出する旋回角度検出器、30はブー
ム18の回転角度βを検出するブーム角検出器、
31はアーム19とブーム18との間の相対的な
回転角度αを検出するアーム角度検出器、32は
アーム19とブラケツト20との間の相対的な回
転角度γを検出するブラケツト角度検出器、33
は棒状体21の中央部の回転角度φを検出する棒
状体角度検出器である。これら各角度検出器2
9,30,31,32,33はブーム18、アー
ム19等から成る前記腕の可動部の作動量を検出
する検出手段を構成している。
このように構成された配筋機による配筋作業は
概略次のようにして行なわれる。即ち、先ず、図
示しないクレーン等により、収容部16に鉄筋1
7が複数本収容される。一方、第3図に示すよう
に、基礎が形成される床1の上にうま2が配置さ
れる。次いで、走行体13を駆動し、うま2の近
傍の所定の配筋作業位置に至る。このときの配筋
機の位置は第3図に示す位置とは異なり、段取筋
3の長手方向に対して直角方向の位置にあり、そ
の向きも段取筋3の長手方向に対してほぼ直角の
向きとされる。そして、当該位置において、鉄筋
17のうちの最先端の鉄筋がフイーダ機構16F
により第3図に示すように収容部16の前方位置
に送り出される。次いで、油圧シリンダ22,2
3,24が駆動され、ブーム18,アーム19、
ブラケツト20が上下方向に回動し、棒状体21
に支持された送り装置26、送り量検出装置27
が収容部16の位置すなわち、前方に送り出され
た鉄筋を把持する位置に至る。なお、このとき送
り装置26および送り量検出装置27は鉄筋17
の把持が可能な状態になつている。この状態にお
いて上述の鉄筋は把持シリンダ26S,27Sを
駆動することにより送り装置26および送り量検
出装置27に把持される。次いで、油圧シリンダ
22,23,24および必要ならば油圧シリンダ
25が駆動され、これによつて上述の鉄筋は収容
部16から取出され、うま2上に段取筋として配
置される。第3図に示す符号3はこのようにして
うま2上に配置された段取筋を示している。
次いで走行体13を駆動して、例えば当該走行
体13が段取筋3上に位置するようにする。この
状態(第3図に示す状態)において上述のように
収容部16の鉄筋のうちの最先端の1本がフイー
ダ機構16Fにより前方F方向に送り出される。
そして、上述のようにブーム18、アーム19、
ブラケツト20を適宜回動させ、把持シリンダ2
6S,27Sを駆動して送り装置26および送り
量検出装置27によつて、上述のように送り出さ
れた鉄筋17を把持させた後、ブーム18、アー
ム19、ブラケツト20を回動させ、把持した鉄
筋17が先に配置した段取筋3の上に、かつ直交
するように位置決めする。この状態において送り
装置26を駆動させ、所定量送られたところで把
持シリンダ26S,27Sを逆方向に駆動して送
り装置26および送り量検出装置27による把持
を解除する。第3図に示す符号4はこのようにし
て段取筋3上に配置された鉄筋を示している。次
に同様の操作によつて一点鎖線で示す鉄筋5が段
取筋3上に、かつ鉄筋4に対してずらして配置さ
れる。P1,P2,P3は段取筋3上に配置される鉄
筋の位置を示し、各位置P1,P2,P3……間の距
離は、ある定められた一定距離となつている。以
上の動作を繰り返すことにより配筋作業が行なわ
れる。
なお、収容部16内の鉄筋17のうち最先端に
ある鉄筋を1本だけ前方に送り出すフイーダ機構
16Fおよびこの送り出された1本の鉄筋を、把
持シリンダ26S,27Sを駆動して送り装置2
6と送り量検出装置27により把持する機構等の
詳細は、特願昭59−13469号(特開昭60−161829
号公報)の明細書および図面に開示されている。
さて、次に、このような配筋機に対して上記動
作を行なわせるため、現在検討中の制御装置につ
いて説明する。
第4図は当該制御装置のブロツク図である。図
で、第3図に示す部分と同一部分を示すブロツク
には同一符号を付して説明を省略する。35は旋
回モータ28の駆動を制御するサーボ弁、36は
ブームシリンダ22の駆動を制御するサーボ弁、
37はアームシリンダ23の駆動を制御するサー
ボ弁、38はブラケツトシリンダ24の駆動を制
御するサーボ弁、39は棒状体21の水平送りシ
リンダ25の駆動を制御するサーボ弁、40は送
り装置26を駆動する送り装置モータ、41は把
持シリンダ26S,27Sの駆動を制御する方向
切換弁、42は油圧源である。50は配筋機の動
作を制御する制御部であり、間隔設定部51、本
数設定部52、記憶部53および演算・制御部5
4で構成され、又、各設定部51,52は例えば
スイツチで構成されている。間隔設定部51には
互いに平行に配置される鉄筋相互間のある定めら
れた距離、即ち、第3図に示す位置P1,P2,P3
……間の距離が設定される。本数設定部52には
互いに平行に配置される鉄筋の本数が設定され
る。記憶部53には、演算・制御部54で演算処
理された値等が記憶される。演算・制御部54に
ついては後述する。55は教示信号を出力する教
示部である。演算・制御部54および記憶部53
は例えばマイクロコンピユータで構成される。
この制御装置を用いた配筋作業の動作を説明す
るに先立ち、演算・制御部54における演算を、
第5図a,bを参照しながら説明する。前述の配
筋作業の説明から明らかなように、段取筋3上に
最初に配置すべき鉄筋の位置P1が定まれば、以
後に配置される鉄筋の位置P2,P3,……は順次
所定間隔ずつずらしてゆけば得られることにな
る。そこで、位置P1に鉄筋を配置するためには、
配筋機の特定個所、例えば、把持された鉄筋にお
ける送り装置26と送り量検出装置27との間の
中心点(鉄筋中心点)をどのような位置に移動さ
せればよいかが問題となり、この位置が決定され
れば、以後の各位置は所定間隔ずつずらして得ら
れることになる。そして、この最初の位置は、当
該特定個所(以後、この個所をさきに例示した鉄
筋中心点とする。)の三次元空間の座標として表
現することができる。鉄筋中心点の位置は、配筋
機の各回転駆動部により変化するので、その座標
も当該回転駆動部の動きを考慮しなければならな
い。このような回転駆動部の動きを判り易く示す
には、JIS規格B0138「産業用ロボツト記号」に準
拠した形で表わすのが便利である。
第5図a,bは当該記号を用いて示した配筋機
の平面図および側面図である。図で、第3図に示
す部分と同一部分には同一符号が付され、又、表
示されている各角度はさきの角度検出器の説明で
述べたと同一の文字が使用されている。座標原点
Oは配筋機の履帯12の下面が接触する面と旋回
体14の旋回中心とが交わる位置に定められ、当
該面上にx軸およびz軸が、又、原点を通り当該
面と直交してy軸が定められている。図に示す各
文字は次の値を表わしている。
L0:ブームフート高さ L1:旋回中心とブームフートとの距離 L2:棒状体21の回転中心と鉄筋中心点との距
離 lB:ブーム18の長さ lA:アーム19の長さ lG:ブラケツト20の回転中心と棒状体21の回
転中心との距離 そして、配筋機を操作して最初の鉄筋を位置
P1に配置する姿勢としたときの前記各回転角度
を、角度θ1,β1,α1,γ1,φ1とすると、そのとき
の鉄筋中心点の座標x1,y1,z1は次式で表わされ
る。
x1={L1+(lBcosβ′1+lAsinα′1+lGcosγ′1+L2
cosγ′1・cosφ1)}cosθ1 y1=L0+lBsinβ′1−lAcosα′1+lGsinγ′1+L2sin
γ′1
cosφ1 z1={L1+(lBcosβ′1+lAsinα′1+lGcosγ′1+L2
cosγ′1・cosφ1)}sinθ1 ただし、 β′1=β1−π/2 α′1=α1+β′1−π/2 γ′1=π/2+α′1−γ1 である。
次に、このようにして得られた鉄筋中心点の最
初の位置(x1,y1,z1)から、当該鉄筋中心点を
所定間隔Lだけずらすための各回転角度を、角度
θ2,φ2,α2,β2,γ2とすると、これらの角度は次
式により演算される。
θ2=tan-1{(L1+lBcosβ′1+lAsinα′1+lGcosγ
1)・
sinθ1−Lsin(θ1+φ1)}/{L1+lBcosβ′1+lA
sinα′1+lGcosγ′1)・cosθ1−Lcos(θ1+φ1)} φ2=θ1+φ1−θ2 α2=cos-1(l2 B+l2 A−X2−Y2)/2lB・lA β2=β′2+π/2 γ2=β′2+α2−γ′2 ただし、 β′2=sin-1(l2 B−l2 A+X2+Y2) /2lB22−tan-1X/Y γ′1=γ′2 X=lBcosβ′2+lAcos(π−α2−β′2) Y=lBsinβ′2−lAsin(π−α2−β′2) である。演算・制御部54では、前記演算式によ
る演算を行ない、鉄筋の配置位置および当該配置
位置に鉄筋を置くべく鉄筋中心を移動させるため
の各回転駆動部の回動すべき角度がそれぞれ算出
される。
さて、ここで、第4図に示す制御装置を用いた
配筋作業の動作を第6図に示すフローチヤートを
参照しながら説明する。
まず、間隔設定部51に鉄筋相互間の定められ
た所定の間隔Lが設定される(手順S1)。この場
合、間隔Lは各座標軸x,y,z方向の変化の成
分Δx,Δy,Δzの関数として設定されるが、第3
図に示すように配筋してゆくときには、変化の成
分Δx,Δy,Δzは一定となり、かつ、1つの作業
サイクル内においてy軸方向には変化しないの
で、Δy=0であり、又、Δx,Δzは、 L2=Δx2+Δz2の関係を満足する。したがつて、
この場合には、L2=Δx2+Δz2の関係を満足する
Δx,Δz、およびΔy=0を与えうる間隔Lが設定
されることになる。次いで、平行に配置されるべ
き鉄筋の本数が本数設定部52に設定される(手
順S2)。次に、収容部16の鉄筋17のうちの最
先端の鉄筋がフイーダ機構16Fに信号を与えて
これを駆動することにより1本だけ前方に送り出
される。そして、ブーム18、アーム19、ブラ
ケツト20が操作され、棒状体21に支持された
送り装置26および送り量検出装置27が、前記
送り出された鉄筋を把持する位置に至り、次い
で、把持シリンダ26S,27Sを駆動すること
により当該鉄筋を把持する(手順S3)。次いで、
ブーム18、アーム19、ブラケツト20を操作
し、鉄筋を位置P1に置くための位置まで鉄筋を
運ぶ(手順S4)。この状態で、送り装置26を駆
動して鉄筋を所定長さだけ送り(千鳥状に配置す
るため)、次いで、把持シリンダ26S,27S
を逆方向に駆動して送り装置26および送り量検
出装置27による鉄筋の把持を解除し、鉄筋は位
置P1に置かれる(手順S5)。
ここで、教示部55により演算・制御部54に
教示信号が出力されて手順S6が実行される。即
ち、演算・制御部54では、教示信号が入力され
ると、そのときの姿勢における各角度検出器2
9,30,31,32,33および送り量検出装
置27の検出信号を入力し、この検出値に基づい
て、鉄筋中心点の座標x1,y1,z1が前述の式にし
たがつて演算される。得られた値x1,y1,z1は位
置P1に対応する腕の姿勢データとして、鉄筋の
送り量(この値をDとする)とともに記憶部53
に記憶される(手順S7)。以後、段取筋3上に等
間隔に鉄筋を自動配筋する動作が開始される(手
順S8)。
手順S9において、演算・制御部54からは、各
サーボ弁35〜39に対して指令信号が出力さ
れ、これに応じて旋回体14、ブーム18、アー
ム19等が駆動され、次いで、フイーダ機構16
Fにより鉄筋が一本送られ、方向切換弁41によ
り把持シリンダ26S,27Sが駆動され、自動
的に次の鉄筋が収容部16から取り出される。次
に、演算・制御部54において、鉄筋中心点を、
座標x1,y1,z1から所定間隔Lだけずらした新ら
たな配筋位置が演算されるとともに、この新らた
な位置とするには、各角度θ,φ,α,β,γを
どのような角度にすればよいかが演算される(手
順S10)。これらの演算は、さきに記憶部53に記
憶された値x1,y1,z1および間隔設定部51に設
定された間隔Lに基づき行なわれ、又、各角度の
演算は前記式にしたがつて実行される。次いで、
手順S10により得られた角度θ2,α2,β2,γ2,φ2
と各角度検出器で検出された現在角度との偏差が
演算・制御部54において演算され、その偏差は
対応するサーボ弁に出力される。これにより、鉄
筋中心点は新らたな所定位置まで移動し、これと
ともに鉄筋もその位置まで運ばれる(手順S11)。
次いで手順S12に移り、演算・制御部54からの
指令により、送り装置26は鉄筋を前回の送り方
向とは反対方向に送り量Dだけ移動させ、この状
態で鉄筋に対する把持が解除される。解除された
鉄筋は第3図の一点鎖線で示されるように、鉄筋
5として位置P2に配置され、その配置は最初に
配置された鉄筋4に対して千鳥状となる。
次の手順S13においては、記憶部53に記憶さ
れている数1に1を加算して記憶された本数を2
とする。即ち、鉄筋4,5の2本が記憶されたこ
とになる。次いで、手順S14において、演算・制
御部54では記憶部53に記憶された本数がとり
出され、この本数と本数設定部52に設定された
本数との比較が行なわれる。比較の結果、設定さ
れた本数に達していなければ、再び手順S9に戻
り、以下、配置された鉄筋の本数が設定された本
数に達するまで、同様の手順で自動的に配筋作業
が実行されることになる。
以上述べたような検討中の配筋機およびその制
御装置により、配筋作業が自動的に実施され、こ
れにより、人手による配筋作業を排除し、安全に
作業を行なうことができ、かつ、作業効率を向上
させることができる。
ここで、上記の配筋機による配筋作業におい
て、収容部16に設けられたフイーダ機構16F
と、鉄筋を収容部16から取り出して所定の配筋
位置へ運搬する機構(移送機構)の動きから上記
配筋作業をみると、当該配筋作業は(1)収容部16
に積まれている鉄筋のうちの最先端の鉄筋1本を
所定の把持位置に送り出し、(2)把持位置に送り出
された鉄筋を把持してこれを配筋位置に運搬して
その位置に載置し、(3)次の鉄筋を把持するため把
持位置に戻る、という作業の繰り返しとなる。そ
して、上記(1)の作業はフイーダ機構16Fの駆動
により実行され、又、上記(2),(3)の作業は上記移
送機構により実行される。したがつて、移送機構
により鉄筋が運搬されている間に、フイーダ機構
16Fにより鉄筋の送り出しを実行し、移送機構
が把持位置に戻つたとき直ちに鉄筋を把持できる
ようにしておけば、最も効率良く配筋作業を実行
することができる。
しかしながら、配筋作業が行なわれる場所は、
一般に狭く、かつ、足場が悪い。しかも、同時に
他の作業も実施されているのが通常である。した
がつて、鉄筋の移動範囲内に作業員が入り込む事
態がしばしば生じ、もし、移動中の鉄筋が作業員
に衝突した場合、作業員が転倒して足を配筋間に
突つ込んで骨折したり、又は足場が高所である場
合には転落する等の事故を発生するおそれがあ
る。一方、配筋機のオペレータは、このような事
故を防止するため、鉄筋の移動中は常時これを監
視する必要があるが、鉄筋の長さは極めて長く、
この長い区間を監視するためには相当の努力を要
する。まして、2本の鉄筋の移動を常時充分に監
視することは困難であり、したがつて、2本の鉄
筋を同時に移動させるのは事故発生につながるお
それがあり好ましくない。以上のことから、移送
機構による鉄筋運搬中においては、フイーダ機構
16Fによる鉄筋送り出しは避けねばならず、
又、同様に、フイーダ機構16Fの送り出し動作
中の鉄筋の運搬も避けなければならない。この結
果、前記(1),(2),(3)の動作が順に繰り返して実行
されることになり、作業効率の向上は望めなくな
る。
〔考案の目的〕
本考案は、このような事情を考慮してなされた
ものであり、その目的は、作業の安全性を保持す
ることができ、かつ、作業効率を向上させること
ができる配筋機の制御装置を提供するにある。
〔考案の概要〕
上記の目的を達成するため、本発明は、多数の
鉄筋を収容する収容部から前記鉄筋のうちの1本
を所定位置に送り出し、その送り出された鉄筋を
把持し、これを移送手段により所定の配筋位置に
配置する配筋機において、前記移送手段を駆動さ
せる信号と鉄筋を把持させる信号とが同時に出力
されているとき、前記収容部から鉄筋を送り出す
信号の出力を禁止する鉄筋送り出し信号阻止手段
を設けたことを特徴とする。
収容部から送り出された鉄筋は把持信号により
把持された後、移送信号により駆動される移送手
段により所定の位置に移送配置される。このよう
に把持信号および移送信号が出力されて鉄筋が移
送配置されているとき、鉄筋送り出し信号を出力
して収容部から鉄筋を送り出そうとしても、鉄筋
送り出し信号阻止手段により鉄筋送り出し信号が
阻止され、鉄筋の送り出しは実行されず、作業の
安全が確保される。
〔考案の実施例〕
以下、本考案を図示の実施例に基づいて説明す
る。
第1図は本考案の実施例に係る配筋機の制御装
置のブロツク図である。図で、第4図に示す部分
と同一部分には同一符号を付して説明を省略す
る。なお、本体10の構成は、制御部50からの
制御信号の制御対象となるアクチユエータのみ記
載し、他の構成の記載は省略してある。aは旋回
モータ28を制御する信号、bはブームシリンダ
22を制御する信号、cはアームシリンダ23を
制御する信号、dはブラケツトシリンダ24を制
御する信号、eは水平送りシリンダ25を制御す
る信号、fは送り装置モータ40を制御する信
号、gは把持シリンダ26S,27Sを制御する
信号である。信号a,b,c,d,e,fは、そ
のON信号により対応するアクチユエータを駆動
状態とし、OFF信号により不作動状態とする。
又、信号gは、ON信号により把持シリンダ26
S,27Sを把持状態とし、OFF信号により把
持解除状態とする。60は信号a〜fを入力とす
るOR回路、61はOR回路60の出力信号iと
信号gを入力とするNAND回路、62はNAND
回路61の出力信号jとフイーダ機構16Fの駆
動指令信号hとを入力とするAND回路である。
フイーダ機構16FはAND回路62の出力信号
kによりその駆動を制御される。なお、信号hお
よび信号kは、そのON信号によりフイーダ機構
16Fを駆動状態とし、OFF信号によりフイー
ダ機構16Fを不作動状態とする。又、以下の説
明ではON信号を「1」、OFF信号を「0」とし
て説明する。
次に、本実施例の動作を説明する。まず、送り
装置26および送り量検出装置27により鉄筋が
把持されているとき、把持シリンダ26S,27
Sは把持方向に駆動されているので、信号gは
「1」である。この鉄筋把持状態において、旋回
モータ28、ブームシリンダ22、アームシリン
ダ23、ブラケツトシリンダ24、水平送りシリ
ンダ25、送り装置モータ40のアクチユエータ
のうちの少なくとも1つが駆動されていると、即
ち移送手段が駆動されていると、OR回路60の
入力のうちの少なくとも1つが「1」となるの
で、その出力信号iも「1」となる。したがつ
て、NAND回路61の入力信号g,iはいずれ
も「1」となり、その出力信号jは「0」とな
る。このため、AND回路62の一方の入力信号
は「0」となり、他方の信号hの如何にかかわら
ず、その出力信号kは「0」となる。結局、信号
g,jがいずれも「1」であるとき、即ち、鉄筋
が移動中であるとき、制御部50からフイーダ機
構16Fの駆動指令信号hが出力されてもフイー
ダ機構16Fは駆動されず、鉄筋が同時に2本移
動する状態は確実に禁止される。
次に、鉄筋が送り装置26、送り量検出装置2
7により把持され、信号gが「1」となつていて
も、各アクチユエータ28,22,23,24,
25,40がいずれも駆動されず、信号a〜fが
いずれも「0」である場合、NAND回路61の
出力信号jは「1」となり、AND回路62の出
力信号kは指令信号hに応じて変化する。即ち、
鉄筋が把持されていても動いていない場合、フイ
ーダ機構16Fの駆動指令信号が出力されると
(信号hが「1」となると)、フイーダ機構16F
はこれに応じて駆動される。
又、鉄筋が送り装置26、送り量検出装置27
に把持されていないとき、把持シリンダ26S,
27Sは把持解除方向に駆動されているので、信
号gは「0」となる。したがつて、移送手段の状
態の如何にかかわらずNAND回路61の出力信
号jは「1」となり、フイーダ機構16Fは指令
信号hに応じて駆動される。即ち、鉄筋が把持さ
れていないときは、常にフイーダ機構16Fは駆
動可能の状態にある。
このように、本実施例では、鉄筋が把持され、
かつ、移送手段の各アクチユエータの少なくとも
1つが駆動されている場合のみ、フイーダ機構を
駆動することができないようにしたので、2本の
鉄筋が同時に移動することはなく、作業の安全を
確実に保持することができる。又、鉄筋が把持さ
れていないとき、あるいは移送手段の各アクチユ
エータがいずれも駆動されていない間は指令に応
じてフイーダ機構を駆動することができるように
したので、この間にフイーダ機構を駆動して鉄筋
を把持位置に送り出すことにより、作業効率を向
上することができる。
なお、上記実施例の説明では、鉄筋の把持を把
持シリンダの駆動信号により判断する構成として
説明したが、これに限ることはなく、適宜のリミ
ツトスイツチ、光応動スイツチ等の検出装置を用
い、その検出信号により鉄筋の把持を判断する構
成とすることもできる。
〔考案の効果〕
以上述べたように、本考案では、把持手段によ
り鉄筋が把持され、移送手段によりその鉄筋が動
かされているときにはフイーダ機構の駆動を禁止
するようにし、鉄筋が動かされていないときには
指令に応じてフイーダ機構を駆動することができ
るようにしたので、作業の安全を確実に保持する
ことができ、かつ、作業効率を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例に係る配筋機の制御装
置のブロック図、第2図は鉄筋の配置形態を示す
斜視図、第3図は配筋機の斜視図、第4図は検討
されている配筋機の制御装置のブロツク図、第5
図a,bはそれぞれ記号化して示した配筋機の平
面図および側面図、第6図は第4図に示す制御装
置を用いた配筋作業のフローチヤートである。 10……配筋機本体、16F……フイーダ機
構、22……ブームシリンダ、23……アームシ
リンダ、24……ブラケツトシリンダ、25……
水平送りシリンダ、26……送り装置、26S,
27S……把持シリンダ、27……送り量検出装
置、28……旋回モータ、40……送り装置モー
タ、50……制御部、60……OR回路、61…
…NAND回路、62……AND回路。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 多数の鉄筋を収容する収容部から前記鉄筋の
    うちの1本を所定位置に送り出し、その送り出
    された鉄筋を把持し、これを移送手段により所
    定の配筋位置に配置する配筋機において、前記
    移送手段を駆動させる信号と鉄筋を把持させる
    信号とが同時に出力されているとき、前記収容
    部から鉄筋を送り出す信号の出力を禁止する鉄
    筋送り出し信号阻止手段を設けたことを特徴と
    する配筋機の制御装置。 2 実用新案登録請求の範囲第1項において、前
    記鉄筋送り出し信号阻止手段は、前記移送手段
    を駆動させる信号と前記鉄筋を把持させる信号
    とを入力信号とするNAND回路と、この
    NAND回路の出力と前記鉄筋を送り出す信号
    とを入力信号とするAND回路とで構成されて
    いることを特徴とする配筋機の制御装置。
JP9374384U 1984-06-25 1984-06-25 配筋機の制御装置 Granted JPS619460U (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58189461A (ja) * 1982-04-27 1983-11-05 鹿島建設株式会社 壁筋自動配筋方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58189461A (ja) * 1982-04-27 1983-11-05 鹿島建設株式会社 壁筋自動配筋方法

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