JPH0472279B2 - - Google Patents
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- JPH0472279B2 JPH0472279B2 JP15304784A JP15304784A JPH0472279B2 JP H0472279 B2 JPH0472279 B2 JP H0472279B2 JP 15304784 A JP15304784 A JP 15304784A JP 15304784 A JP15304784 A JP 15304784A JP H0472279 B2 JPH0472279 B2 JP H0472279B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は通常の発炎火災のみならず燻焼火災を
も検出する火災感知装置に関する。 〔従来の技術〕 火災感知装置はこれまで種々提案されている
(例えば、特開昭60−75997号、特開昭59−32095
号、特開昭59−32096号)。このような火災感知装
置は、いかに正確に、すなわち太陽光、又はスト
ーブ等の低温放射源からのノイズにより誤動作し
ないと共に、且つ迅速に発炎火災又は燻焼火災の
検出が行なわれるかという点に大きな注意が払わ
れている。 このような従来の火災感知装置の1例を第2図
を参照して述べる。 第2図において、符号61,62は光電変換
器、63,64は増幅器、65,66は周波数フ
イルタ、67,68は検波平滑回路、69は比較
器、70は積分器、71は出力スイツチング回路
である。 この装置における光電変換器は、第3図に示す
様に、横軸を波長入(μm)、縦軸を放射強度
(相対レベル)とした場合、4μm近辺にピークが
存在する曲線C1として示した発炎に伴う炭酸ガ
ス共鳴放射を検出する為、極めて狹帯域の光学バ
ンドパスフイルタ、例えば中心波長4μm及び4.5μ
m、バンド巾0.2μmのものを用いている。また光
電変換器としては、通常、広い波長領域において
使用できる焦電素子を使用している。周波数フイ
ルタ65,66は数Hzから20Hz近辺までの炎チラ
ツキ周波数を通過させるバンドパスフイルタであ
る。 検波平滑回路67,68は、バンドパスフイル
タ65、及び66の出力信号を検波平滑し直流に
変換する。比較器69は検波平滑回路67,68
の出力を比較する。例えば光電変換器61が4.5μ
m、62が4μmを検出する様にしておけば、炎
が発生すると第3図の様に炭酸ガス共鳴放射の波
長による放射強度の違いにより、検波平滑回路6
7の信号出力レベルが検波平滑回路68の出力レ
ベルより大となる。従つて比較器69には信号出
力が発生する。積分器70は比較器69から一定
時間以上信号が出力されるとスイツチング回路7
1に信号を伝達し、ノイズによる誤動作防止を行
ないつつ、炎が継続するかどうかの判別を行う。 従つて上記曲線C1の顕著性を利用し、第3図
に図示の如く、曲線C3で示した太陽光及び曲線
C4で示した白熱電球からの信号等に対して高信
頼度で火災を検出することができる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来の装置では、第3図の曲線C2として示す
様に燻焼火災の放射線強度には、曲線C1として
示した発炎火災の如く炭酸ガス共鳴放射の顕著な
ピークが存在していないことから、燻焼火災が正
確に検出できない。かかる特性の下で燻焼火災を
も検出しようとすると相当な量の統計処理により
判断しなければならなくなり、その実現回路は複
雑となり高価格になり、また検出がおくれるとい
う問題が生ずる。 また従来の装置では、焦電素子では感度が低
く、かつ使用する周波数では応答が低下(高域に
なるほど低下)するので感度低下につながり、か
つ前述の如く高価な光学フイルタを必要とし高価
格になるという問題がある。 〔発明を解決するための手段〕 本発明においては、 比較的波長の長い近赤外線領域の放射線を検出
する第1の放射線検出手段と、 比較的波長の短い近赤外線領域の放射線を検出
する第2の放射線検出手段と、 上記第1および第2の放射線検出手段からの出
力信号を用いて各出力信号のレベル差と、各出力
信号間の位相の同期性とを判別して、上記近赤外
線領域における複数の赤外線輻射現象を分類し、
これら赤外線輻射現象に対応する分類信号を生成
する演算手段と、 上記各分類信号を監視して火災状態を判別し、
火災信号を生成する火災検出手段と、 を備える火災感知装置が提供される。 また、上記火災検出手段は、上記演算手段から
の分類信号を用いて、発炎火災信号と燻焼火災信
号とを判別検出することができる。 〔作用〕 本発明においては、第1の放射線検出手段によ
り、例えば2.3μm近傍の比較的波長の長い近赤外
線の放射線が検出され、第2の放射線検出手段に
より、例えば0.9μm近傍の比較的波長の短い近赤
外線の放射線が検出される。赤外線輻射現象であ
る発炎火災および可視光ノイズ(炎感知に対して
は光学的ノイズ)から検出される上記波長2.3μ
m、0.9μmの各出力信号では、それぞれ該各信号
間の位相が同期する確率が高いが、同じく赤外線
輻射状態である燻焼火災より検出される上記各出
力信号間には位相が同期する確率は低い。 そして上記において、発炎火災および燻焼火災
より検出された各出力値を比較すると、共に波長
2.3μmの出力値が0.9μmの出力値よりも大きく、
逆に可視光ノイズでは波長2.3μmの出力値が0.9μ
mの出力値よりも小さい。 したがつて、各出力値の比較により可視光ノイ
ズと火災(発炎火災および燻焼火災)とが、そし
て上記同期性の有無から発炎火災と燻焼火災とが
分類される。 〔実施例〕 以下本発明について図面を参照して下記に述べ
る。 本発明の火災感知装置を第1図に示す。第1図
に図示の火災感知装置は、第1の放射線検出部
1、第2の放射線検出部2、第1及び第2の放射
線検出部からの各検出出力信号のレベル差と同期
性とを判別して発炎火災、燻焼火災および可視光
ノイズに係る信号に分類する演算部3、及び演算
部からの分類信号に基づいて火災信号とノイズと
を正確に判別して火災感知信号を生成する火災検
知部4と、を備えて構成されている。 第1の放射線検出部1は、比較的波長の長い近
赤外線領域の波長(2.3μm近傍)の放射強度を検
出する硫化鉛(Pbs)光電変換器11と、対数増
幅器12とが図示の如く接続されている。第2の
放射線検出部2は、比較的波長の短い近赤外線領
域の波長(0.9μm近傍)の放射強度を検出する硫
化鉛(Si)光電変換器21と、対数増幅器22と
が図示の如く接続されている。光電変換器として
のPbs光電変換器11及びSiフオトダイオード2
1分光感度特性を従来の焦電素子も含め第4図に
示す。第4図は横軸を波長入(μm)をとり縦軸
を相対感度をとつたもので、図において曲線
Cpbs,Csi,Cpyはそれぞれ、Pbs光電変換器、
Siフオトダイオード、焦電素子の特性を示す。第
3図を参照すると、比較的波長の短い近赤外線領
域の波長0.9μmと比較的波長の長い近赤外線領域
の波長2.3μmとの放射強度において、火災(発炎
火災および燻焼火災)と可視光ノイズとでは放射
強度が逆転していることが判る。従つてこの特性
を利用して、火災を検出することができる。 対数増幅器12及び22の詳細回路を第5図に
示す。対数増幅器は、抵抗器R、キヤパシタC
1,C2が図示の如く接続されてなるローパスフ
イルタ部121と、増幅器AmpとダイオードD
1,D2が逆並列に図示の如く接続されて成る対
数増幅部122とから構成されている。このよう
な対数増幅器を用いているのは、発炎火災と燻焼
火災のチラツキ放射レベルの強度差が極めて大き
いので、増幅器の飽和をさける為、対数増幅し、
かつ、周波数特性を高域で低下させ、発炎火災の
高いチラツキ周波数では実質上増幅度を低下させ
るものである。これにより、複雑な自動利得制御
回路等を用いずに済むようにしている。すなわ
ち、対数増幅器12,22は、光電変換器11,
21の出力信号を対数圧縮しつつ増幅し、利得を
高域になる程低下させるのである。 第6図に増幅器の利得特性(曲線G)、火災に
よる赤外線放射特性の例を示す。発炎に対する
Pbs光電変換器の特性曲線をFpbs、Siフオトダイ
オードの特性曲線をFsi、燻焼に対するPbs光電
変換器の特性曲線をSpbs、Siフオトダイオード
の特性曲線をSsiで示している。従つて低レベル
の燻焼火災信号は増幅器の低周波域で高利得増幅
され、高レベルの発炎火災信号は対数圧縮により
飽和をさけつつ、高い周波数領域で低利得増幅さ
れることとなる。 演算部3は、対数増幅器11,22からの検出
信号に所定の閾値制御を施してハイレベルまたは
ローレベルとされたデジタル化信号A(Aまたは
A)、デジタル化信号C(Cまたは)を出力する
シユミツトトリガ31,33と、ヒステリシス特
性を有し上記各検出信号を差分比較してデジタル
化信号B(Bまたは)を出力する比較器32と、
これらデジタル化信号A,B,Cを入力して第1
図に示す論理条件に従う分類出力信号を生成する
デコーダ34、とが接続されている。 上記対数増幅器11,22から出力される各検
出信号は、ローパスフイルタ121で低域濾波さ
れたチラツキ周波数をもつ信号であつて、たとえ
ば時間と共にその極性が変わる交番信号である。
シユミツトトリガ31,33は、係る信号に閾値
制御をかけて、各々をハイレベルまたはローレベ
ルのデジタルレベル信号に変換するが、係る閾値
は当該火災感知装置の感度に応じて適当に決定さ
れる。 デコーダ34に入力される各デジタル化信号
A,B,Cは、いずれもハイレベルまたはローレ
ベルを有する信号であつて、デコーダ34は、こ
れら入力信号から、発炎火災、燻焼火災および可
視光ノイズに関連された論理条件に従つて各状態
を分類する。この場合、デコーダ34の各出力信
号が示す論理条件の要素A,BおよびCは、上記
各デジタル化信号A,BおよびCの「ハイレベル
(以下Hと略す)」を示し、,およびは反対
に「ローレベル(以下Lと略す)」を示す。そし
て「・」はANDを示している。 本件発明者が火炎災について種々実験をした結
果、アルコールランプを使用した発炎火災、綿糸
を利用した燻焼火災、可視光線ノイズについて、
縦軸にスペクトラムアナライザを利用して0.9μm
及び2.3μmの波長に対して求めたコヒーレンス関
数COHをとり、横軸にちらつき周波数をとつた
場合、それぞれ第7図A〜Cで示されるものとな
り、発炎火災特性Cf及び可視光ノイズCvは同期
性があり、燻焼火災特性Csは同期性がない事を
発見した。 このコヒーレンス関数値(COH)は、光波の
干渉性の度合を示しており、つまり、COHが1
に近いほど干渉性があり、2つの光波の位相が合
つていることを示し、反対にCOHが0に近いほ
ど干渉性が無く、2つの光波の位相が合つていな
いことを示している。 第7図Aに示した発炎火災では、全体的に
COHが1付近に分布しているので、上記2つの
波長から検出される出力信号間の同期確率が高い
ことを示している。第7図Bに示した燻焼火災で
は、全体的にCOHが0から0.3の範囲に分布して
いるので、上記2つの波長から検出される出力信
号間の同期確率が低いことを示している。 また、第7図Cに示した可視光ノイズでは、相
対的にCOHが0から0.3の範囲に分布しているも
ののCOHが0.5近傍となる範囲も備えており、全
体的にはランダムな分布をしている。これは、可
視光ノイズである太陽光等は火災による放射と異
なり、平均的には一定の放射であるが瞬時的には
放射がランダムな変化をするからである。そこで
本実施例においては、COHが0.5近傍となる部分
に着目することをもつて、上記2つの波長から検
出される出力信号間に同期確率があると定義し
た。 これにより、第3図における各赤外線放射状態
の放射強度特性と、第7図に示した実験結果から
(表−1)に示すように各状態が分析された。
も検出する火災感知装置に関する。 〔従来の技術〕 火災感知装置はこれまで種々提案されている
(例えば、特開昭60−75997号、特開昭59−32095
号、特開昭59−32096号)。このような火災感知装
置は、いかに正確に、すなわち太陽光、又はスト
ーブ等の低温放射源からのノイズにより誤動作し
ないと共に、且つ迅速に発炎火災又は燻焼火災の
検出が行なわれるかという点に大きな注意が払わ
れている。 このような従来の火災感知装置の1例を第2図
を参照して述べる。 第2図において、符号61,62は光電変換
器、63,64は増幅器、65,66は周波数フ
イルタ、67,68は検波平滑回路、69は比較
器、70は積分器、71は出力スイツチング回路
である。 この装置における光電変換器は、第3図に示す
様に、横軸を波長入(μm)、縦軸を放射強度
(相対レベル)とした場合、4μm近辺にピークが
存在する曲線C1として示した発炎に伴う炭酸ガ
ス共鳴放射を検出する為、極めて狹帯域の光学バ
ンドパスフイルタ、例えば中心波長4μm及び4.5μ
m、バンド巾0.2μmのものを用いている。また光
電変換器としては、通常、広い波長領域において
使用できる焦電素子を使用している。周波数フイ
ルタ65,66は数Hzから20Hz近辺までの炎チラ
ツキ周波数を通過させるバンドパスフイルタであ
る。 検波平滑回路67,68は、バンドパスフイル
タ65、及び66の出力信号を検波平滑し直流に
変換する。比較器69は検波平滑回路67,68
の出力を比較する。例えば光電変換器61が4.5μ
m、62が4μmを検出する様にしておけば、炎
が発生すると第3図の様に炭酸ガス共鳴放射の波
長による放射強度の違いにより、検波平滑回路6
7の信号出力レベルが検波平滑回路68の出力レ
ベルより大となる。従つて比較器69には信号出
力が発生する。積分器70は比較器69から一定
時間以上信号が出力されるとスイツチング回路7
1に信号を伝達し、ノイズによる誤動作防止を行
ないつつ、炎が継続するかどうかの判別を行う。 従つて上記曲線C1の顕著性を利用し、第3図
に図示の如く、曲線C3で示した太陽光及び曲線
C4で示した白熱電球からの信号等に対して高信
頼度で火災を検出することができる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来の装置では、第3図の曲線C2として示す
様に燻焼火災の放射線強度には、曲線C1として
示した発炎火災の如く炭酸ガス共鳴放射の顕著な
ピークが存在していないことから、燻焼火災が正
確に検出できない。かかる特性の下で燻焼火災を
も検出しようとすると相当な量の統計処理により
判断しなければならなくなり、その実現回路は複
雑となり高価格になり、また検出がおくれるとい
う問題が生ずる。 また従来の装置では、焦電素子では感度が低
く、かつ使用する周波数では応答が低下(高域に
なるほど低下)するので感度低下につながり、か
つ前述の如く高価な光学フイルタを必要とし高価
格になるという問題がある。 〔発明を解決するための手段〕 本発明においては、 比較的波長の長い近赤外線領域の放射線を検出
する第1の放射線検出手段と、 比較的波長の短い近赤外線領域の放射線を検出
する第2の放射線検出手段と、 上記第1および第2の放射線検出手段からの出
力信号を用いて各出力信号のレベル差と、各出力
信号間の位相の同期性とを判別して、上記近赤外
線領域における複数の赤外線輻射現象を分類し、
これら赤外線輻射現象に対応する分類信号を生成
する演算手段と、 上記各分類信号を監視して火災状態を判別し、
火災信号を生成する火災検出手段と、 を備える火災感知装置が提供される。 また、上記火災検出手段は、上記演算手段から
の分類信号を用いて、発炎火災信号と燻焼火災信
号とを判別検出することができる。 〔作用〕 本発明においては、第1の放射線検出手段によ
り、例えば2.3μm近傍の比較的波長の長い近赤外
線の放射線が検出され、第2の放射線検出手段に
より、例えば0.9μm近傍の比較的波長の短い近赤
外線の放射線が検出される。赤外線輻射現象であ
る発炎火災および可視光ノイズ(炎感知に対して
は光学的ノイズ)から検出される上記波長2.3μ
m、0.9μmの各出力信号では、それぞれ該各信号
間の位相が同期する確率が高いが、同じく赤外線
輻射状態である燻焼火災より検出される上記各出
力信号間には位相が同期する確率は低い。 そして上記において、発炎火災および燻焼火災
より検出された各出力値を比較すると、共に波長
2.3μmの出力値が0.9μmの出力値よりも大きく、
逆に可視光ノイズでは波長2.3μmの出力値が0.9μ
mの出力値よりも小さい。 したがつて、各出力値の比較により可視光ノイ
ズと火災(発炎火災および燻焼火災)とが、そし
て上記同期性の有無から発炎火災と燻焼火災とが
分類される。 〔実施例〕 以下本発明について図面を参照して下記に述べ
る。 本発明の火災感知装置を第1図に示す。第1図
に図示の火災感知装置は、第1の放射線検出部
1、第2の放射線検出部2、第1及び第2の放射
線検出部からの各検出出力信号のレベル差と同期
性とを判別して発炎火災、燻焼火災および可視光
ノイズに係る信号に分類する演算部3、及び演算
部からの分類信号に基づいて火災信号とノイズと
を正確に判別して火災感知信号を生成する火災検
知部4と、を備えて構成されている。 第1の放射線検出部1は、比較的波長の長い近
赤外線領域の波長(2.3μm近傍)の放射強度を検
出する硫化鉛(Pbs)光電変換器11と、対数増
幅器12とが図示の如く接続されている。第2の
放射線検出部2は、比較的波長の短い近赤外線領
域の波長(0.9μm近傍)の放射強度を検出する硫
化鉛(Si)光電変換器21と、対数増幅器22と
が図示の如く接続されている。光電変換器として
のPbs光電変換器11及びSiフオトダイオード2
1分光感度特性を従来の焦電素子も含め第4図に
示す。第4図は横軸を波長入(μm)をとり縦軸
を相対感度をとつたもので、図において曲線
Cpbs,Csi,Cpyはそれぞれ、Pbs光電変換器、
Siフオトダイオード、焦電素子の特性を示す。第
3図を参照すると、比較的波長の短い近赤外線領
域の波長0.9μmと比較的波長の長い近赤外線領域
の波長2.3μmとの放射強度において、火災(発炎
火災および燻焼火災)と可視光ノイズとでは放射
強度が逆転していることが判る。従つてこの特性
を利用して、火災を検出することができる。 対数増幅器12及び22の詳細回路を第5図に
示す。対数増幅器は、抵抗器R、キヤパシタC
1,C2が図示の如く接続されてなるローパスフ
イルタ部121と、増幅器AmpとダイオードD
1,D2が逆並列に図示の如く接続されて成る対
数増幅部122とから構成されている。このよう
な対数増幅器を用いているのは、発炎火災と燻焼
火災のチラツキ放射レベルの強度差が極めて大き
いので、増幅器の飽和をさける為、対数増幅し、
かつ、周波数特性を高域で低下させ、発炎火災の
高いチラツキ周波数では実質上増幅度を低下させ
るものである。これにより、複雑な自動利得制御
回路等を用いずに済むようにしている。すなわ
ち、対数増幅器12,22は、光電変換器11,
21の出力信号を対数圧縮しつつ増幅し、利得を
高域になる程低下させるのである。 第6図に増幅器の利得特性(曲線G)、火災に
よる赤外線放射特性の例を示す。発炎に対する
Pbs光電変換器の特性曲線をFpbs、Siフオトダイ
オードの特性曲線をFsi、燻焼に対するPbs光電
変換器の特性曲線をSpbs、Siフオトダイオード
の特性曲線をSsiで示している。従つて低レベル
の燻焼火災信号は増幅器の低周波域で高利得増幅
され、高レベルの発炎火災信号は対数圧縮により
飽和をさけつつ、高い周波数領域で低利得増幅さ
れることとなる。 演算部3は、対数増幅器11,22からの検出
信号に所定の閾値制御を施してハイレベルまたは
ローレベルとされたデジタル化信号A(Aまたは
A)、デジタル化信号C(Cまたは)を出力する
シユミツトトリガ31,33と、ヒステリシス特
性を有し上記各検出信号を差分比較してデジタル
化信号B(Bまたは)を出力する比較器32と、
これらデジタル化信号A,B,Cを入力して第1
図に示す論理条件に従う分類出力信号を生成する
デコーダ34、とが接続されている。 上記対数増幅器11,22から出力される各検
出信号は、ローパスフイルタ121で低域濾波さ
れたチラツキ周波数をもつ信号であつて、たとえ
ば時間と共にその極性が変わる交番信号である。
シユミツトトリガ31,33は、係る信号に閾値
制御をかけて、各々をハイレベルまたはローレベ
ルのデジタルレベル信号に変換するが、係る閾値
は当該火災感知装置の感度に応じて適当に決定さ
れる。 デコーダ34に入力される各デジタル化信号
A,B,Cは、いずれもハイレベルまたはローレ
ベルを有する信号であつて、デコーダ34は、こ
れら入力信号から、発炎火災、燻焼火災および可
視光ノイズに関連された論理条件に従つて各状態
を分類する。この場合、デコーダ34の各出力信
号が示す論理条件の要素A,BおよびCは、上記
各デジタル化信号A,BおよびCの「ハイレベル
(以下Hと略す)」を示し、,およびは反対
に「ローレベル(以下Lと略す)」を示す。そし
て「・」はANDを示している。 本件発明者が火炎災について種々実験をした結
果、アルコールランプを使用した発炎火災、綿糸
を利用した燻焼火災、可視光線ノイズについて、
縦軸にスペクトラムアナライザを利用して0.9μm
及び2.3μmの波長に対して求めたコヒーレンス関
数COHをとり、横軸にちらつき周波数をとつた
場合、それぞれ第7図A〜Cで示されるものとな
り、発炎火災特性Cf及び可視光ノイズCvは同期
性があり、燻焼火災特性Csは同期性がない事を
発見した。 このコヒーレンス関数値(COH)は、光波の
干渉性の度合を示しており、つまり、COHが1
に近いほど干渉性があり、2つの光波の位相が合
つていることを示し、反対にCOHが0に近いほ
ど干渉性が無く、2つの光波の位相が合つていな
いことを示している。 第7図Aに示した発炎火災では、全体的に
COHが1付近に分布しているので、上記2つの
波長から検出される出力信号間の同期確率が高い
ことを示している。第7図Bに示した燻焼火災で
は、全体的にCOHが0から0.3の範囲に分布して
いるので、上記2つの波長から検出される出力信
号間の同期確率が低いことを示している。 また、第7図Cに示した可視光ノイズでは、相
対的にCOHが0から0.3の範囲に分布しているも
ののCOHが0.5近傍となる範囲も備えており、全
体的にはランダムな分布をしている。これは、可
視光ノイズである太陽光等は火災による放射と異
なり、平均的には一定の放射であるが瞬時的には
放射がランダムな変化をするからである。そこで
本実施例においては、COHが0.5近傍となる部分
に着目することをもつて、上記2つの波長から検
出される出力信号間に同期確率があると定義し
た。 これにより、第3図における各赤外線放射状態
の放射強度特性と、第7図に示した実験結果から
(表−1)に示すように各状態が分析された。
【表】
以上に述べたように本発明によれば、第1及び
第2の放射線検出手段の光電変換器として、例え
ばそれぞれ赤外線波長に対し選択的分光感度特性
をもつPbs光電変換器及びSiフオトダイオードを
使用し、高価な光学フイルタを排除すると共に、
これらの高感度特性を有効に利用し、Pbs光電変
換器により近赤外線、2.3μm近傍の一般にいわれ
る煤の放射を検出して、炎及び燻焼の両者を感知
し、かつ、0.9μm近傍の写真赤外線放射をSiフオ
トダイオードで検出し、これらの放射強度と比較
することにより発炎火災及び燻焼火災と可視光ノ
イズの区別を正確に行なうことができる。特に放
射線を利用した従来装置においては検出できなか
つた燻焼火災が正確に検出できるようになると共
に、発炎火災を高い信頼度で検出できることとな
る。また可視光ノイズを信号処理にとり入れるこ
とにより誤動作のない火災感知が可能となつてい
る。更に本発明の火災感知装置は、在来の煙感知
器や熱感知器よりも短時間で火災を感知すること
が出来る。 また本発明によれば、比較的簡単な回路構成で
よく、安価な検出器を用いることができるから、
低価格の火災感知装置を提供することができる。
第2の放射線検出手段の光電変換器として、例え
ばそれぞれ赤外線波長に対し選択的分光感度特性
をもつPbs光電変換器及びSiフオトダイオードを
使用し、高価な光学フイルタを排除すると共に、
これらの高感度特性を有効に利用し、Pbs光電変
換器により近赤外線、2.3μm近傍の一般にいわれ
る煤の放射を検出して、炎及び燻焼の両者を感知
し、かつ、0.9μm近傍の写真赤外線放射をSiフオ
トダイオードで検出し、これらの放射強度と比較
することにより発炎火災及び燻焼火災と可視光ノ
イズの区別を正確に行なうことができる。特に放
射線を利用した従来装置においては検出できなか
つた燻焼火災が正確に検出できるようになると共
に、発炎火災を高い信頼度で検出できることとな
る。また可視光ノイズを信号処理にとり入れるこ
とにより誤動作のない火災感知が可能となつてい
る。更に本発明の火災感知装置は、在来の煙感知
器や熱感知器よりも短時間で火災を感知すること
が出来る。 また本発明によれば、比較的簡単な回路構成で
よく、安価な検出器を用いることができるから、
低価格の火災感知装置を提供することができる。
第1図は本発明の一実施例としての火災感知装
置の構成図、第2図は従来の火災感知装置の構成
図、第3図は火災の放射強度を示す一般的な特性
図、第4図は第1図の光電変換器の感度特性図、
第5図は第1図の対数増幅器の詳細回路図、第6
図は第1図の光電変換器の周波数特性及び第5図
の増幅器の周波数特性を示す図、第7図A〜Cは
本発明の検出原理に係る実験データを示す特性
図、である。 (符号の説明)、1……第1の放射線検出部、
11……Pbs光電変換器、12……対数増幅器、
2……第2の放射線検出部、21……Siフオトダ
イオード、22……対数増幅器、3……演算部、
31,33……シユミツトトリガ、32……比較
器、34……デコーダ、4……火災検知部、41
〜46……微分器、47〜49……ORゲート、
50〜53……弁別器、54,55……アツプ・
ダウンカウンタ、56……ORゲード、57……
スイツチング回路。
置の構成図、第2図は従来の火災感知装置の構成
図、第3図は火災の放射強度を示す一般的な特性
図、第4図は第1図の光電変換器の感度特性図、
第5図は第1図の対数増幅器の詳細回路図、第6
図は第1図の光電変換器の周波数特性及び第5図
の増幅器の周波数特性を示す図、第7図A〜Cは
本発明の検出原理に係る実験データを示す特性
図、である。 (符号の説明)、1……第1の放射線検出部、
11……Pbs光電変換器、12……対数増幅器、
2……第2の放射線検出部、21……Siフオトダ
イオード、22……対数増幅器、3……演算部、
31,33……シユミツトトリガ、32……比較
器、34……デコーダ、4……火災検知部、41
〜46……微分器、47〜49……ORゲート、
50〜53……弁別器、54,55……アツプ・
ダウンカウンタ、56……ORゲード、57……
スイツチング回路。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 比較的波長の長い近赤外線領域の放射線を検
出する第1の放射線検出手段と、 比較的波長の短い近赤外線領域の放射線を検出
する第2の放射線検出手段と、 前記第1および第2の放射線検出手段からの出
力信号を用いて該各出力信号値のレベル差と、該
各出力信号間の位相の同期性とを判別して前記近
赤外線領域における複数の赤外線輻射現象を分類
し、該赤外線輻射現象に対応する分類信号を生成
する演算手段と、 前記各分類信号を監視して火災状態を判別し、
火災信号を生成する火災検出手段と、 を具備する火災感知装置。 2 前記火災検出手段が、前記演算手段からの分
類信号を用いて発炎火災信号と燻焼火災信号とを
判別検出する特許請求の範囲第1項に記載の火災
感知装置。 3 前記第1の放射線検出手段は硫化鉛光電変換
器を有し、前記第2の放射線検出手段はシリコン
フオトダイオードを有する特許請求の範囲第2項
に記載の火災感知装置。 4 前記第1および第2の放射線検出手段はロー
パスフイルタと接続する対数増幅器を有し、該増
幅器は利得の周波数特性を高域で低下させて、該
増幅器の飽和を避ける特許請求の範囲第1項から
第3項のいずれかに記載の火災感知装置。 5 前記火災検出手段は、前記演算手段からの分
類信号のパルス幅を弁別するパルス間隔弁別器
と、該パルス間隔弁別器の出力を入力とするカウ
ンタとを具備し、該カウンタは所定のカウントに
達したとき火災信号を出力する特許請求の範囲第
4項に記載の火災感知装置。 6 前記カウンタは、前記パルス間隔弁別器から
の火災信号を加算入力とし、ノイズ信号を減算入
力とする可逆カウンタである特許請求の範囲第5
項に記載の火災感知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15304784A JPS6132195A (ja) | 1984-07-25 | 1984-07-25 | 火災感知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15304784A JPS6132195A (ja) | 1984-07-25 | 1984-07-25 | 火災感知装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6132195A JPS6132195A (ja) | 1986-02-14 |
JPH0472279B2 true JPH0472279B2 (ja) | 1992-11-17 |
Family
ID=15553809
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15304784A Granted JPS6132195A (ja) | 1984-07-25 | 1984-07-25 | 火災感知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6132195A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1040478A (ja) * | 1996-07-18 | 1998-02-13 | U G Kk | 火災検知方法 |
JP3938276B2 (ja) * | 2000-11-29 | 2007-06-27 | ニッタン株式会社 | 炎感知器および炎検知方法 |
JP4095506B2 (ja) * | 2003-08-11 | 2008-06-04 | 能美防災株式会社 | 火災検出器 |
JP2014197296A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-16 | 能美防災株式会社 | 炎検知器 |
JP6134026B1 (ja) * | 2016-03-08 | 2017-05-24 | 深田工業株式会社 | 炎検知器 |
JP6826719B2 (ja) * | 2016-09-12 | 2021-02-10 | 深田工業株式会社 | 炎検知器 |
JP6682147B2 (ja) * | 2016-12-13 | 2020-04-15 | 深田工業株式会社 | 炎検知器 |
-
1984
- 1984-07-25 JP JP15304784A patent/JPS6132195A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6132195A (ja) | 1986-02-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |