JPH0472076A - ダイヤモンド膜の被覆方法及び装置 - Google Patents

ダイヤモンド膜の被覆方法及び装置

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JPH0472076A
JPH0472076A JP18054190A JP18054190A JPH0472076A JP H0472076 A JPH0472076 A JP H0472076A JP 18054190 A JP18054190 A JP 18054190A JP 18054190 A JP18054190 A JP 18054190A JP H0472076 A JPH0472076 A JP H0472076A
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JP
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diamond film
thermal
layer
intermediate layer
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JP18054190A
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English (en)
Inventor
Motonobu Kawarada
河原田 元信
Kazuaki Kurihara
和明 栗原
Kenichi Sasaki
謙一 佐々木
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 ダイヤモンド膜形成、より詳しくは、ダイヤモンドの気
相合成によって工具や加熱治具などにダイヤモンド膜を
被覆する方法および被覆装置に関し、 基板側面へのダイヤモンド膜の直接付着を回避し、かつ
割れ発生を防止して、使用時にもダイヤモンド膜が剥離
しないほど密着力を高めたダイヤモンド膜を被覆するこ
とを目的とし、 金属、セラミックス又はこれらの混合物の基板の表面上
に、連続的に、直流アーク放電で発生させた熱プラズマ
によって、基板の金属、セラミックス又はこれらの混合
物と延性及び浸炭性の付加金属とを溶射した第1溶射層
及び付加金属を溶射しかつ同時に形成するダイヤモンド
粒子を混合した第2溶射層からなる中間層を形成し、そ
して、直流アーク放電のプラズマCVD法でダイヤモン
ド膜を形成するダイヤモンド膜の被覆方法において、中
間層及びダイヤモンド膜の形成時に、プラズマ発生トー
チの軸線と基板の被覆平面とのなす角度θが30〜60
度となるように基板を傾けかつ回転させて、基板の側面
にも中間層及びダイヤモンド膜を付着させるように構成
する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、ダイヤモンド膜形成、より詳しくは、ダイヤ
モンドの気相合成(化学的気相成長法:CVD法)によ
ってトリ)へ切削チップなどの工具やLSIなどの半導
体装置の製造にて用いられる加熱治具などにダイヤモン
ド膜を被覆する方法および被覆装置、更には、このよう
なダイヤモンド膜被覆の改善に関する。
〔従来の技術〕 ドリルや切削チップなどの工具にはWCなどの硬質粒子
を主成分とした超硬合金が広く使用されてふり、その長
寿命化や高硬度素材(セラミック)の加工性向上のため
に、耐摩耗性コーテイング膜(例えば、Tic、TiN
膜)を形成することがなされている。近年は、高硬度で
かつ耐摩耗性のダイヤモンド膜を気相合成することが可
能になり、このダイヤモンド膜をコーテイング膜に使用
することが試みられている。また、半導体装置製造での
加熱治具としては、インコネノベモリブデンなどの耐熱
性・耐摩耗性に富む金属単体か、あるいはそれにアルミ
ナコーテイング膜を施したものが使用されているが、化
学的安定性や耐摩耗性の点で不十分な場合があった。
そこで、気相合成のダイヤモンド膜をこの加熱治具に応
用することも試みられている。
しかしながら、ダイヤモンドの熱膨張係数と工具や加熱
治具の基板の熱膨張係数とが大きく異なること、さらに
ダイヤモンドの成膜温度(合成温度)が1000℃前後
と非常に高温であることの理由でダイヤモンド膜と基板
との間に大きな熱応力が発生して、容易に膜が剥離して
しまう。即ち、ダイヤモンドの熱膨張係数は1〜2 x
 10−’/にであるのに対し、基板の材料、例えば、
W、 WC。
MOなどは4〜5 x 10−6/にであって、その差
は大きい。この熱膨張係数差を小さくして、ダイヤモン
ド膜と基板との間での熱応力を緩和するために、中間層
を形成してダイヤモンド膜の密着力を向上させることが
有効である。そこで、本発明者らは、直流アーク放電を
用いたプラズマCVD法でダイヤモンド膜を形成する前
に、基板材料の元素とその焼結補助剤からなる第1溶射
層およびその焼結補助剤とダイヤモンド粒子とを混合し
た第2溶射層を連続形成して中間層とすることを既に提
案した(例えば、特願平01−26855号、平成1年
2月6日出願)。この場合には、ダイヤモンド膜形成装
置にて、金属、セラミックス又はこれらの混合物の基板
の表面上に、直流アーク放電で発生させた熱プラズマに
よって基板の金属、セラミックス又はこれらの混合物と
延性及び浸炭性の付加金属とを溶射して形成した第1溶
射層及び直流アーク放電で発生させた熱プラズマによっ
て前記付加金属を溶射しかつ同時に形成するダイヤモン
ド粒子を混合した第2溶射層からなる中間層を連続的に
形成するわけである。そして、この2層構造の中間層お
よびダイヤモンド膜を形成する(基板に被覆する)装置
は、第3図に示すように、金属、セラミックス又はこれ
らの混合物の基板1を搭載する支持具2と;直流電源3
に接続される陰極放電極4及び陽極放電極5およびこれ
ら電極の間に発生する放電アーク6に気体7を導く導管
からなるプラズマ発生トーチ8と;発生したプラズマジ
ェット9中に溶射材料の粉体を供給する導管10と;支
持具2、プラズマ発生トーチ8および粉体供給導管10
を収容しかつ排気装置につながった反応室12と;から
なるダイヤモンド膜の被覆装置である。この支持具2は
その内部を流れる冷却水13によって冷却されて、搭載
した基板1を800〜1000℃にし、また、基板1の
被覆表面がプラズマ発生トーチ8の軸線に対して90度
(直角)になるように基板1を固定担持している。この
基板1の上に上述の2層構造中間層15およびダイヤモ
ンド膜16を連続形成することが出来る。
〔発胡が解決しようとする課題〕
基板とダイヤモンド膜との間に中間層を形成することで
ダイヤモンド膜剥離を防止しているわけであるが、第4
図に示すように、基板1の側面18は被覆表面とは直角
でありプラズマジェット(溶射物)9が衝突しないので
、基板の側面には中間層15の被覆が不十分となり、ダ
イヤモンド膜16が直接に付着することもあり、その付
着ダイヤモンド膜部分が冷却時に剥離したり、あるいは
、基板端部では中間層15とダイヤモンド膜16との間
に割れ(クラック)が発生したりして、使用時の加熱冷
却や負荷によってダイヤモンド膜16が剥離してしまう
ことがあった。
本発明の目的は、本発明者らが提案したダイヤモンド膜
被覆方法を改善して、基板側面へのダイヤモンド膜の直
接付着を回避し、かつ割れ発生を防止して、使用時にも
ダイヤモンド膜が剥離しないほど密着力を高めたダイヤ
モンド膜を被覆する方法およびそのための装置を提案す
ることである。
本発明の別の目的は、本発明者らが提案したダイヤモン
ド膜被覆方法での中間層を改善してダイヤモンド膜の剥
離をより確実に防止することである。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的が、金属、セラミックス又はこれらの混合物
の基板の表面上に、連続的に、直流アーク放電で発生さ
せた熱プラズマによって基板の金属、セラミックス又は
これらの混合物と延性及び浸炭性の付加金属とを溶射し
て形成した第1溶−耐層及び直流アーク放電で発生させ
た熱プラズマによって該付加金属を溶射しかつ同時に形
成するダイヤモンド粒子を混合した第2溶射層からなる
中間層を形成し、そして、該中間層の上に直流アーク放
電を用いたプラズマCVD法でダイヤモンド膜を形成す
るダイヤモンド膜の被覆方法において、中間層及びダイ
ヤモンド膜の形成時に、プラズマ発生トーチの軸線と基
板の被覆平面とのなす角度θが30〜60度となるよう
に基板を傾けかつ回転させて、基板の側面にも中間層及
びダイヤモンド膜を付着させることを特徴とするダイヤ
モンド膜の被覆方法によって達成される。
このようなダイヤモンド膜の被覆方法を実施するために
は、金属、セラミックス又はこれらの混合物の基板を搭
載する支持具と;直流電源に接続される陰極放電極及び
陽極放電極およびこれら電極の間に発生する放電アーク
に気体を導く導管からなるプラズマ発生トーチと;発生
したプラズマジェット中に溶射材料の粉体を供給する導
管と;これら支持具、プラズマ発生トーチおよび粉体供
給導管を収容しかつ排気装置につながった反応室と;か
らなるダイヤモンド膜の被覆装置において、支持具は搭
載した基板を回転させる機構を備え、プラズマ発生トー
チの軸線と基板の被覆平面とが所定角度となるように支
持具を傾ける機構が設けられていることを特徴とするダ
イヤモンド膜の被覆装置に構成すれば良い。
さらに、ダイヤモンド膜の密着力向上のために、すでに
提案した2層構造の中間層を成形する前に、即ち、第1
溶射層の形成前に、基板の金属、セラミックス、これら
の混合物又は該金属と合金化する金属を直流アーク放電
で発生させた熱プラズマによって基板の表面上に溶射し
て第3溶射層を形成して中間層を3層構造にすることが
できる。そして、この第3溶射層の形成時にもプラズマ
発生トーチの軸線と基板の被覆平面とのなす角度が30
〜60度となるように基板を傾けかつ回転させて、基板
の側面にも付着させることが好ましい。
〔作 用〕
本発明に係る方法では、中間層およびダイヤモンド膜の
形成時に基板を傾けかつ回転させているので、基板の側
面にも中間層およびダイヤモンド膜が付着することにな
り、ダイヤモンド膜が基板に直接に付着することがなく
なり、さらに、基板端部で中間層およびダイヤモンド膜
は無理なく連続的に形成できて中間層とダイヤモンド膜
どの間に割れ(クラック)が生じることが防止できる。
さらに、中間層を3層構造にする最下層(基板に直接接
触する層、第3溶射層)を基板と同じ材料ないし合金化
する金属で、他の2層と同じプラズマ溶射によって形成
するので、この第3溶射層は基板との密着力が大きい。
そして、溶射膜は基板の表面と比べて平滑でないので、
さらに続けて形成する第2溶着層との密着力も基板とそ
れに直接に形成した第2溶着層との密着力よりも大きい
また、第3溶射層は溶融ないし焼結で接合し、かつ熱膨
張のミスマツチをより小さくすることができ、全体とし
て密着性を向上させる効果がある。
このような3層構造中間層および被覆時の基板の傾斜お
よび回転を組み合わせるならば、より一層のダイヤモン
ド膜剥離防止が達成出来る。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照して、本発明の実施態様例および
比較例によって本発明の詳細な説明する。
第1図に本発明に係るダイヤモンド膜被覆装置を概略的
に示す。この装置は従来技術に関連して説明した第3図
のダイヤモンド膜被覆装置と原理的には同じであり、被
覆する基板を保持する支持具が従来と異なって本発明に
したがって構成されている。このために、従来の被覆装
置(第3図)と同じ部材(器具)を同じ参照番号にて示
すとして、本発明に係るダイヤモンド膜被覆装置は金属
、セラミックス又はこれらの混合物の基板1を搭載する
支持具21と;直流電源3に接続される陰極放電極4及
び陽極放電極5およびこれら電極の間に発生する放電ア
ーク6に気体7を導く導管からなるプラズマ発生トーチ
8と;発生したプラズマジェット9中に溶射材料の粉体
を供給する導管10と;支持具2、プラズマ発生トーチ
8および粉体供給導管10を収容しかつ排気装置につな
がった反応室12と;からなる。
本発明での支持具21は、基板1を担持しかつ水冷され
た保持台22と、該保持台を回転させるた杓の回転シャ
フト23を備えたモーター24と、モーターを担持する
可動台25と、保持台22の担持表面(即ち、基板1の
被覆平面)が傾くように可動台25を基板1を中心に揺
動的に移動させるための円弧状ガイド部材26とからな
る。この場合には、可動台25のローラー27によって
円弧状ガイド部材26に沿って可動台25ごとモーター
24、シャフト23および保持台22が動かされて、所
定の傾斜角度に設定出来る。回転シャフト23、即ち基
板1の回転軸がプラズマ発生トーチ8の軸線と交差する
ように支持具21を調節配置する。この調節配置のため
に、保持台22、シャフト23およびモーター24を回
転軸方向に伸縮(移動)出来るようにモーター24が可
動台25に取り付けられている。さらに、冷却水を保持
台22へ循環させるようにシャフト23にはその内部に
貫通孔があり、かつその外部に冷却水供給排出器具28
が取り付けられている。なお、このような支持具22の
構成は一例であって、基板を回転させかつ基板を傾ける
構成には各種のものが考えられる。
上述したダイヤモンド膜の被覆装置(第3図)を用いて
、次のようにして基板に中間層およびダイヤモンド膜を
被覆することが出来る。
まず、基板(例えば、WC系超硬の切削チップ)1を保
持台22に搭載する。基板1の表面がプラズマ発生トー
チ8の軸線とで所定角度θとなるように可動台25をガ
イド部材26に沿って動かし固定する。基板回転軸とト
ーチ軸線とが交差するようにモーター25を上下方向に
移動調整する。
次に、反応室12を排気装置で排気して数トール以下の
真空度にし、溶射時およびダイヤモンド膜生成時には数
百トールに維持する。水素ガスあるいは不活性ガス(例
えば、アルゴンArガス)7をトーチ8の中心陽極放電
極5と円筒状陰極放電極4との間から流し、かつこれら
放電極4.5に直流電流を電源3より印加してアーク6
を発生させ、ガスプラズマジェット9を発生させる。こ
の時には、保持台22を水冷しかつ回転させて、プラズ
マシェフ)で加熱される回転基板1を冷却する。
3層構造の中間層44を形成するならば、粉体供給導管
10から基板と同じ材料の粉体(例えば、WC粉)を水
素ガスあるいは不活性ガスのキャリアガスによってガス
プラズマジェット9中に送って、粉体を溶解した状態で
傾けた基板1の表面(被覆表面および側面18)に、第
2図に示すように、照射して溶射層(第3溶射層)41
を形成する。続いて、供給している粉体に延性かつ浸炭
性の金属(例えば、Fe、 Co、 Ni、 Nbおよ
び/またはTa)の粉体を添加(付加)して、プラズマ
溶射によって2層目の溶射層(第1溶射層)42を形成
する。さらに続いて、基板と同じ材料の粉体の供給を停
止して、添加(付加)金属粉のみ継続的に供給し、同時
にプラズマ発生ガス(水素ガスまたはアルゴンガス)に
ダイヤモンド膜合成のためにメタンガスなどの炭化水素
ガスおよび水素ガスを添加するようにして、この混合ガ
ス7をアーク6によってプラズマ化してプラズマジェッ
ト9とする。このプラズマジェット9が基板1 (第1
溶射層)に衝突したときに、添加(付加)金属が溶射で
堆積され、同時にダイヤモンド粒子が合成されて該ダイ
ヤモンド粒子を混合した3層目の溶射層(第2溶射層)
43が形成される。このようにして3層構造中間層44
が基板1の被覆表面のみならず側面18をも覆うように
形成できる(第2図)。溶射層それぞれの厚さとしては
、第3溶射層41が2〜5μmで、第1溶射層44が1
0〜20μmで、そして第2溶射層43が20〜30μ
mであることが好ましい。また、基板1の材料としては
、WC,W、Moなどやこれらの混合物であり、基板と
同じ材料の粉体としてはWC,W。
MOlこれらの混合物などであり、さらに基板金属と合
金化する金属粉体を用いることができる。
これら粉体の粒径は、WCで0.5〜2.5μm、Wで
0.3〜2μm、MOで0.5〜2pmであるのが好ま
しい。さらに、添加(付加)する延性かつ浸炭性の金属
粉体の粒径は、Feで0.3〜1.5μm、Coで0.
5〜2 pm、 Niで0.3〜1.5 μmXNbで
2.0〜4.5μm、Taで1.5〜5μmであるのが
好ましい。
この場合には、中間層を3層構造としているが、最初の
溶射層(第3溶射層)41を省略して本発明者らが提案
した2層構造の中間層(15)を形成することが出来る
中間層44(15)の形成後に、添加(付加)金属の供
給を停止して、炭化水素ガス、水素ガスおよび不活性ガ
スの供給を続けてプラズマCVD法で従来通りにダイヤ
モンド膜16を中間層上に形成する。ダイヤモンド膜の
厚さとしては30〜50μmが好ましい。このようにし
て、基板1上にその側面18までも被覆するように中間
層44(15)およびダイヤモンド膜16を形成するこ
とが出来る。
実験例 MOの基板(板)1を第1図に示す被覆装置の支持具2
1の水冷保持台22に搭載固定し、基板1の傾斜角度θ
を90〜75度の範囲で設定する。
この回転軸とプラズマ発生トーチ8の軸線とが交差する
ように支持具21を調節配置する。モーター25によっ
て基板1を回転させる。反応室12内を2 X 10−
3Toorまで排気してから、水素ガス(50〜801
 /min )をトーチ8の陰極放電極4と陽極放電極
5との間から反応室12内へ流す。
この時に、電源3より放電電圧(100〜150v)、
放if電流(40〜60A)l電極4.5に印加して、
アーク6を発生させ、水素プラズマジェット9を発生さ
せる。
粉体供給導管10よりMO粉(平均粒径:2μm)を水
素キャリアガスによって水素プラズマジェット9中へ送
り、プラズマの熱によって溶解し、ジェット9によって
基板1へMO溶滴をぶつけて、Mo溶射層41 (厚さ
:5μm)を基板側面18をも覆うように形成する。M
O粉にCo粉(平均粒径:2μm)を添加して粉体供給
導管10より水素プラズマジェット9中へ送り、プラズ
マの熱によって溶解し、ジェット9によって基板1へ溶
滴をぶつけて、Mo+Co溶射層42 (厚さ:10μ
m)を同様にしてMo溶射層41上に形成する。MO粉
の供給を止めてCo粉のみ継続して粉体供給導管10よ
り水素プラズマジェット9中へ送り、同時に、0.4〜
11! /minのメタン【CH4)ガスおよび50〜
801/minの水素(H2)ガスをアルゴンプラズマ
発生のアルゴンガスに加えてアーク6でこれら混合ガス
をプラズマ化してプラズマジェット9を形成する。その
結果として、プラズマCVDでダイヤモンド合成がなさ
れて、ダイヤモンド粒子が形成され、これがCo溶射物
の中に存在するようにしてダイヤモンド粒子混合CO溶
射層43 (厚さ:20μm)をMo+C。
溶射層42の上に形成する。この時の基板温度は800
〜1000℃になっている。
このようにして3層構造中間層41を形成したならば、
混合ガスを原料としたダイヤモンド合成を続けながら、
Co粉の供給を停止して、ダイヤモンド膜16(厚さ=
90μm)を中間層41上に基板側面をも覆うように被
覆することが出来る。
そして、ダイヤモンド膜合成を停止してから、この被覆
したMo板1を支持具21から外し、反応室12内から
取り出す。
上述の場合には、3層構造の中間層41であるが、最初
のMo溶射層41の形成を省略して2層構造中間層にし
て同様にMo板1を被覆する。
さらに、基板1の傾斜角度θを90度にし、基板を回転
させることなく、かつ中間層を全く形成しないで、直接
にダイヤモンド膜を基板1上に形成することも行う。
このようにしてダイヤモンド膜被覆したMo板試料を調
べて第1表の結果が得られた。
以下余白 第1表 傾斜角度 θ 中間層 3層  2層 密着性 中間層なし あり あり あり あり あり あり あり あり あり あり あり あり 常温に冷却後剥離 側面より割れ 側面より割れ 割れなし 割れなし 剥離せず 剥離せず 剥離せず 剥離せず 剥離せず 剥離せず 割れなし 割れなし なお、「剥離せず」とは、密着強度が約800kg /
 ctj以上であって、ダイヤモンド膜の表面につけた
治具が剥がれてしまい、測定できない場合である。
第1表から判るように、基板傾斜角度が90度(プラズ
マジェットに対して被覆表面が直角)であると、中間層
をダイヤモンド膜の下に形成するならば、基板を冷却す
るだけでダイヤモンド膜が剥離する事態を回避できるが
、基板の端部エツジにて割れがダイヤモンド膜と中間層
との間に発生する。このため、密着強度は小さい。基板
傾斜角度が75度であると、割れはないものの、ダイヤ
モンド膜は剥離する。基板傾斜角度が60〜30度であ
ると、割れもなく、しかも剥離もない。そして、基板傾
斜角度が15度であると、割れはないものの、基板側面
上のダイヤモンド膜が基板被覆表面よりも厚くなってし
まう。
また、中間層が3層の場合と2層の場合とでは、10m
m角の標準サンプル(Mo板)に基板傾斜角度90度で
形成したときの剥離テストでは、−3層で800kg/
cutの密着強度(800kg/cII!にて剥れた)
であり、2層で600 kg/cfflの密着強度であ
った。このように中間層が3層の場合の方が2層の場合
よりも密着強度は大きく、剥離しにくくなる効果がある
〔発明の効果〕
上述したように、本発明によれば、基板を傾けかつ回転
させた状態で中間層およびダイヤモンド膜を被覆するな
らば、ダイヤモンド膜の密着性が一層向上する。さらに
、中間層を従来の2層構造を3層構造にすることでも、
ダイヤモンド膜の密着性を高めることが出来る。従って
、密着性に優れたダイヤモンド被覆部品の製造が可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るダイヤモンド膜の被覆装置の概
略断面図であり、 第2図は、本発明の被覆方法で被覆した基板の端部断面
図であり、 第3図は、従来のダイヤモンド膜の被覆装置の概略断面
図であり、 第4図は、従来の被覆方法で被覆した基板の端部断面図
である。 l・・・基板、       6・・・アーク、7・・
・ガス、 8・・・プラズマ発生トーチ、 9・・・プラズマジェット、10・・・粉体供給導管、
12・・・反応室、     15・・・中間層、16
・・・ダイヤモンド膜、18・・・基板の側面、21・
・・支持具、    22・・・保持台、24・・・モ
ーター、    26・・・ガイド部材、44・・・3
層構造の中間層、 θ・・・トーチ軸線と基板被覆表面との角度。−] 本発明での被覆方法による基板端部の断面図第2図 6・・・アーク 7・・・ガ ス 8・・・プラズマ発生トーチ 9・・・プラズマジェット 10・・・粉体供給導管 12・・・反応室 21・・・支持具 22・・・保持台 24・・・モーター 26・・・ガイド部材 θ・・・トーチ軸線と基板被覆表面との角度従来のダイ
ヤモンド膜の被覆装置の断面図第3図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.金属、セラミックス又はこれらの混合物の基板の表
    面上に、連続的に、直流アーク放電で発生させた熱プラ
    ズマによって前記基板の金属、セラミックス又はこれら
    の混合物と延性及び浸炭性の付加金属とを溶射して形成
    した第1溶射層及び直流アーク放電で発生させた熱プラ
    ズマによって前記付加金属を溶射しかつ同時に形成する
    ダイヤモンド粒子を混合した第2溶射層からなる中間層
    を形成し、そして、該中間層の上に直流アーク放電を用
    いたプラズマCVD法でダイヤモンド膜を形成するダイ
    ヤモンド膜の被覆方法において、前記中間層(15)及
    びダイヤモンド膜(16)の形成時に、プラズマ発生ト
    ーチ(8)の軸線と前記基板(1)の被覆平面とのなす
    角度θが30〜60度となるように前記基板(1)を傾
    けかつ回転させて、前記基板の側面(18)にも前記中
    間層(15)及びダイヤモンド膜(16)を付着させる
    ことを特徴とするダイヤモンド膜の被覆方法。
  2. 2.金属、セラミックス又はこれらの混合物の基板を搭
    載する支持具と; 直流電源に接続される陰極放電極及び陽極 放電極およびこれら電極の間に発生する放電アークに気
    体を導く導管からなるプラズマ発生トーチと; 発生したプラズマジェット中に溶射材料の 粉体を供給する導管と; 前記支持具、プラズマ発生トーチおよび粉 体供給導管を収容しかつ排気装置につながった反応室と
    ; からなるダイヤモンド膜の被覆装置において、前記支持
    具(21)は搭載した基板を回転させる機構を備え、前
    記プラズマ発生トーチ(8)の軸線と前記基板(1)の
    被覆平面とが所定角度(θ)となるように前記支持具(
    21)を傾ける機構が設けられていることを特徴とする
    ダイヤモンド膜の被覆装置。
  3. 3.金属、セラミックス又はこれらの混合物の基板の表
    面上に、連続的に、直流アーク放電で発生させた熱プラ
    ズマによって前記基板の金属、セラミックス又はこれら
    の混合物と延性及び浸炭性の付加金属とを溶射して形成
    した第1溶射層及び直流アーク放電で発生させた熱プラ
    ズマによって前記付加金属を溶射しかつ同時に形成する
    ダイヤモンド粒子を混合した第2溶射層からなる中間層
    を形成し、そして、該中間層の上に直流アーク放電を用
    いたプラズマCVD法でダイヤモンド膜を形成するダイ
    ヤモンド膜の被覆方法において、前記第1溶射層(42
    )の形成前に、前記基板(1)の金属、セラミックス、
    これらの混合物又は該金属と合金化する金属を直流アー
    ク放電(6)で発生させた熱プラズマによって前記基板
    (1)の表面上に溶射して第3溶射層(41)を形成し
    て前記中間層(44)を3層構造にすることを特徴とす
    るダイヤモンド膜の被覆方法。
  4. 4.金属、セラミックス又はこれらの混合物の基板の表
    面上に、連続的に、直流アーク放電で発生させた熱プラ
    ズマによって前記基板の金属、セラミックス又はこれら
    の混合物と延性及び浸炭性の付加金属とを溶射して形成
    した第1溶射層及び直流アーク放電で発生させた熱プラ
    ズマによって前記付加金属を溶射しかつ同時に形成する
    ダイヤモンド粒子を混合した第2溶射層からなる中間層
    を形成し、そして、該中間層の上に直流アーク放電を用
    いたプラズマCVD法でダイヤモンド膜を形成するダイ
    ヤモンド膜の被覆方法において、前記第1溶射層(42
    )の形成前に、前記基板(1)の金属、セラミックス、
    これらの混合物又は該金属と合金化する金属を直流アー
    ク放電(6)で発生させた熱プラズマによって前記基板
    (1)の表面上に溶射して第3溶射層(41)を形成し
    て前記中間層(44)を3層構造にし、さらに、該中間
    層(44)及びダイヤモンド膜(16)の形成時に、プ
    ラズマ発生トーチ(8)の軸線と前記基板の被覆平面と
    のなす角度θが30〜60度となるように前記基板(1
    )を傾けかつ回転させて、前記基板の側面(18)にも
    前記中間層(44)及びダイヤモンド膜(16)を付着
    させることを特徴とするダイヤモンド膜の被覆方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001181843A (ja) * 1999-12-10 2001-07-03 Saint Gobain Ceramics & Plastics Inc プラズマ噴流化学蒸着装置及び平面でない表面をダイヤモンド被覆する方法
JP2015151627A (ja) * 2014-02-19 2015-08-24 小島プレス工業株式会社 プラズマcvd装置

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