JPH0471962B2 - - Google Patents

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JPH0471962B2
JPH0471962B2 JP57189238A JP18923882A JPH0471962B2 JP H0471962 B2 JPH0471962 B2 JP H0471962B2 JP 57189238 A JP57189238 A JP 57189238A JP 18923882 A JP18923882 A JP 18923882A JP H0471962 B2 JPH0471962 B2 JP H0471962B2
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JP
Japan
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steel powder
atmosphere
weight
decarburization
less
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JP57189238A
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Toshihiko Kubo
Minoru Ichidate
Eijiro Tamura
Isamu Karasuno
Masahide Unno
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F9/00Making metallic powder or suspensions thereof
    • B22F9/02Making metallic powder or suspensions thereof using physical processes
    • B22F9/06Making metallic powder or suspensions thereof using physical processes starting from liquid material
    • B22F9/08Making metallic powder or suspensions thereof using physical processes starting from liquid material by casting, e.g. through sieves or in water, by atomising or spraying
    • B22F9/082Making metallic powder or suspensions thereof using physical processes starting from liquid material by casting, e.g. through sieves or in water, by atomising or spraying atomising using a fluid

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  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は鋼粉の製造方法、特にクロム,マンガ
ン等の易酸化性元素の酸化を効果的に阻止し得る
低酸素、低炭素、合金鋼粉の製造方法に関する。 従来の合金鋼粉の製造方法としては、水アトマ
イズ還元法、ガスアトマイズ法、および油アトマ
イズ法が知られている。しかし、本発明における
ような易酸化性元素を含む合金鋼粉を製造するた
めの方法としては、かかる従来法には次のような
問題点がみられた。 水アイマイズー還元法: 噴霧媒として水を使うため、この方法では生成
粉末が水アトマイズ時に酸化されるのはさけられ
ない。しかもその酸化量は一般に大であり、合金
成分設計上易酸化性元素の添加は制約される。 特に、クロム(Cr),マンガン(Mn),バナジ
ウム(V),ニオブ(Nb),ボロン(B),ケイ素(Si)
等の易酸化性元素を含む溶鋼を水アトマイズする
場合、それらの元素は酸化されやすく、したがつ
て、得られた鋼粉を次いで還元工程に送つてそこ
で還元処理を行ない酸素量を下げなければならな
いが、そのように処理しても所要程度にまで酸素
量を下げることは著しく困難である。 例えば、アトマイズ条件およびそのときの雰囲
気を特別に調整して水アトマイズ粉の酸素含有量
を0.5重量%程度に抑えたとしても、これをさら
に1150℃以上の高温で5時間以上という長時間還
元処理しないと目的とする酸素量の粉末が得られ
ない。 このような高温、長時間の加熱をすると、たと
え目的とする酸素量の粉末が得られても、それら
は処理時にすでに焼結してしまつており、これは
さらに強力な解砕工程を必要とする。しかも、そ
のような強力な解砕工程を施した場合、解砕時に
粒子形状、粒度分布が変わるため、得られる粉末
の圧縮性、成形性、焼結性等の品質面でも問題を
生じる。 また特別な脱酸法として、水アトマイズに先立
つて、溶鋼に炭素を故意に多量に添加しておき、
これにより鋼粉自体に還元剤としての炭素を含有
したアトマイズ粉を得これを、真空中で高温加熱
することによりC+O→COの反応で酸素と炭素
を除去するという方法が、提案されている。しか
し、この方法においても酸素量をさげるためには
やはり1100℃以上の高温での長時間加熱を必要と
し、前述の方法と同様な問題点がある。さらに、
本方法特有の問題としては、真空加熱によつて酸
素量をさげるためには、アトマイズにより得られ
たアトマイズ鋼粉中に残留する炭素量を一定以上
に保つ必要があり、そのための装置および操業が
複雑になつている。 ガスアトマイズ法: 噴霧媒としてN2,Ar等の不活性ガスを使用し
て、鋼粉を製造する方法であつて、酸化は少ない
が、ガス冷却のため冷却速度が遅く、得られた成
品の粒子形状が球状となる傾向にある。そのた
め、得られる粉末の冷間成形が困難であり、
CIP,HIP等によるキヤニング成形が必要とな
る。 しかし、これらの成形法は多くの制約を受けコ
スト高となるうえ、一般的には使用されていな
い。 さらに本方法ではガスアトマイズ時において多
量のガスを使用するためアトマイズ処理コストは
水アトマイズの10倍以上となる。 したがつて本方法は、特殊な目的には実用化さ
れてはいるが、粉末治金技術上最も一般的に使用
されている焼結用、あるいは焼結鍛造用の鋼粉の
製造法としては殆んど採用されていない。 油アトマイズ法: 油アトマイズ法は油を噴霧媒として使用して鋼
粉を製造する方法であつて、前述の水アトマイズ
法に比べて得られた鋼粉に酸化が生じていないす
なわち合金元素の酸化が起らないという点におい
てすぐれているが、アトマイズ時に噴霧媒から鋼
粉への浸炭が起るため、次工程で脱炭処理を施さ
なければならない。 Cr,Mn,V,Nb,B,Si等の易酸化性元素
を含む鋼粉にあつては酸化したものを還元するこ
とよりも、浸炭したものを脱炭することの方が有
利であることは推定できても現状においては連続
的かつ効率的な脱炭処理方法が見い出されていな
い。 その理由としては脱炭ガスとしてH2,H2
H2O,CO−CO2ガス等が考えられるが、H2ガス
による脱炭反応は速度が遅いので実用的ではな
く、一方、H2O,CO2等の酸化性ガスを含む脱炭
反応は、反応は速いが脱炭を満足する温度および
雰囲気条件下においてはCr,Mn,V,Nb,B,
Si等は熱力学的平衡条件からみて酸化領域になつ
ており雰囲気処理時間に特別なコントロールが必
要であるためである。 したがつて、従来、Cr,Mn,V,Nb,B,
Si等の平衡論的には酸化する元素を含み、さらに
微粉であるがために酸化速度が極めて速い鋼粉の
脱炭条件については全く研究されていなかつた。 かくして、本発明の1つの目的とするところ
は、油アトマイズ法による合金鋼粉の製造方法で
あつて、脱炭時のCr,Mn,V,Nb,B,Siな
どの易酸化性元素の酸化を可及的に防止した脱炭
法と組合せて成る低酸素、低炭素の合金鋼粉の製
造方法を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、例えば鉱物油、動
物油または植物油等の非酸化性溶媒を含有する噴
霧媒を使用することによつて酸素0.2重量%以下
と比較的酸素が低く、炭素含有量が比較的高い鋼
粉を得、次いで該鋼粉の脱炭を酸化が進行しない
間に完了せしめ、炭素0.1重量%以下、酸素0.2重
量%以下のCr,Mn,V,Nb,B,およびSiの
易酸化性元素を1種以上含む鋼粉を処理条件が多
少変動しても高い組成的中率で安定して得る方法
を提供することである。 ここに、本発明者らはかかる目的を達成すべく
鋭意検討を行つたところ、最適雰囲気および処理
時間の温度依存性が特に著しいことに着目し、そ
れらを定量化することにより鋼粉製造ラインの自
動化が効果的に実現されることを知見し、本発明
を完成した。 ここに、本発明の要旨とするところは、クロ
ム,マンガン,バナジウム,ニオブ,ボロンおよ
びケイ素から成る群から選んだ少なくとも1種の
易酸化性元素を含有する溶鋼を調製する工程: 好ましくは鉱物油,動物油,植物油およびそれ
らの混合物から選んだ非酸化性溶媒を含有する噴
霧媒により前記溶鋼をアトマイズ化して酸素含有
量0.2重量%以下、炭素含有量0.1重量%以上のア
ズアトマイズ鋼粉を得る工程; 前記アズアトマイズ鋼粉を、少なくともH2
よびH2Oを含有する雰囲気下において下記条件
(A)または条件(B)で処理して酸素含有量を0.2重量
%以下としながら炭素含有量を0.1重量%以下に
まで調整する工程;および かくして得られた炭素含有量調整済鋼粉を不活
性または還元雰囲気下で冷却する工程から成る、
低炭素,低酸素合金鋼粉の製造方法; 条件(A): 温度(t℃):600℃≦t≦950℃ 雰囲気(PH2/PH2O):0.5≦PH2/PH2O≦1000 処理時間(θ分): 1.1×10-3exp(13126/1.987(t+273))(PH2
PH2O0.667 ≦θ≦{0.101÷(1.0−1.0038×10-3t)}(PH2
PH2O1.341 条件(B): 温度(t℃):950℃<t≦1250℃ 雰囲気(PH2/PH2O):PH2/PH2O≧0.5 処理時間(θ分): θ≧1.1×10-3exp(13126/1.987(t+273))(P
H2/PH2O0.667 にあり、その特徴とするところは、油アトマイズ
法により得た鋼粉をH2OおよびH2を含む雰囲気
下において前記条件(A)または(B)の下で炭素含有量
を所望程度にまで調整した後、不活性または還元
性雰囲気下で冷却することにある。なお、PH2
その雰囲気中の水素分圧およびPH2Oは同じく水蒸
気分圧である。 本発明に係る各工程について以下順次その限定
理由を詳述する。 まず、溶鋼の調製工程であるが、これには特段
の制限が付されるものではなく、慣用の方法で実
施してもよい。 しかしながら、本発明にあつては、かかる溶鋼
はCr,Mn,V,Nb,BおよびSiから選んだ少
なくとも1種の易酸化性元素を含有しているか
ら、溶鋼の溶製段階でもこれらの元素の酸化は可
及的に防止するのが好ましい。 アトマイズ工程にあつては従来法のいわゆる油
アトマイズ法と同様に鉱物油,動物油および植物
油から選んだ油を含むものを噴霧媒として使用す
れば良いが、本発明にあつては、その性質上、そ
のうちの非酸化性のものを含むものを噴霧媒とし
て使用する。 全体として本質的に非酸化性であれば、水など
の酸化性成分を少量含むものであつてもよい。 本発明において使用される、非酸化性溶媒とし
ては鉱物油としての機械油,焼入油,タービン
油,動物油としての鯨油そして植物油としての菜
種油,大豆油などがある。 本発明に係るアトマイズ工程において得られる
酸素含有量は0.2重量%以下に制限されるが、そ
の量は可及的に少ないのが好ましい。酸素含有量
の調節は脱酸処理を行つてからの溶鋼の酸化防
止、特にアトマイズ時の酸化防止に留意すること
によつてかなり低くすることができる。 なお、このときの炭素含有量は0.1重量%以上
になるが、このように多量の炭素は噴霧媒からの
浸炭により不可避的に入つてくるものである。 このようにして得た高炭素アトマイズ鋼粉はさ
らに脱炭工程に送られるが、そこでは以下におい
て更に詳述する条件(A)または(B)の下で脱炭処理に
付される。 そこでまず0.1重量%以上の炭素を含有する合
金鋼粉を炭素0.1重量%以下にまで脱炭する雰囲
気について検討すると鋼粉中の炭素を脱炭するに
は、比較的炭素と反応しやすいH2Oを可及的に
多量に添加した雰囲気にすることが考えられる。 しかしながらH2Oを含む雰囲気中では、鋼粉
の主成分であるFe、あるいはFeよりも酸化しや
すいCr,Mn,V,Nb,B,Si等の易酸化性元
素の酸化を招く結果となる。したがつて、脱炭を
促進しながらも、比較的酸化させない雰囲気を選
定することが重要となる。 ところで、乾燥した純粋な水素はさほど脱炭性
はないが、湿つた雰囲気中では水蒸気の作用によ
り脱炭反応は促進される。しかし、水蒸気は酸化
性であるため、単に添加しただけでは脱炭と同時
に酸化も進行してしまう。 ここに本発明者らは、水素に水蒸気を添加した
場合、雰囲気中の水素の分圧に対する水蒸気の分
圧の比を適正に選定するとFeおよび前述の易酸
化性元素を酸化させることなく効率のよい脱炭が
行なわれ、同時に酸素含有量を効果的に低下させ
得るとの知見を得、その臨界的条件を求めて一連
の実験を行なつた。 第1図は参考のため示すもので先願である特許
第1518906号(特公昭63−66361号公報参照)にお
いて開示されたもので、温度の影響についての実
験結果をまとめたグラフである。これらの実験で
は初期炭素含有量0.6重量%、初期酸素含有量
0.09重量%の従来の油アトマイズ法で得たCr−
Mn系低合金鋼粉(Cr:1.0重量%、Mn:1.5重量
%)をステンレス製の容器に3mmの層高に保ち、
炉内雰囲気をPH2/PH2O=33.3、PH2=70%、残り
N2ガスにして、雰囲気温度を種々変えて、処理
時間と鋼粉中の炭素()、酸素()の含有率
の変化を調べた。 第1図のグラフに示すデータから脱炭性は雰囲
気温度を高くする程効果的であるが、時間が経過
するにつれて酸化も進むことがわかる。たとえば
図示例では10分以内の短時間処理で容易に炭素含
有量を0.1重量%以下にまで脱炭でき、また極度
の酸化も防止できることが分かる。さらに第1図
のデータから雰囲気温度を高くすればするほど、
酸化はすすまないが、脱炭が急に進むことがわか
り、従つて、雰囲気中で雰囲気温度を高くして短
時間の処理が効率的であることがわかる。 しかしながら、第1図の参考例の結果から、炭
素含有量0.1%以下、酸素含有量0.2%以下とする
には3〜10分と時間間隔で云えば4分間という短
時間の処理でないとそれらを実現できないなど、
処理条件は非常に制限されていることが分かる。 次に、第1表に組成および粒度分布を示す試料
鋼粉をステンレス製の容器に20mmの層高に保ち、
H2雰囲気中で昇温後所定の温度、雰囲気に保持
し脱炭した後、乾燥H2ガスで冷却した。
【表】
【表】 一連の実験結果をまとめて温度ごとに第2図な
いし第7図にグラフで示す。 横軸にPH2/PH2O縦軸に目標値を満足する処理
時間を示す。〇印はC:0.1重量%以下、および
酸素:0.2重量%以下をそれぞれ満足したもの、×
印は目標値を満足しないものを示す。PH2/PH2O
を例えば50以上と高めることによつて可能処理時
間は飛躍的に拡大し、しかも高温になればなる
程、PH2/PH2O、処理時間の適用範囲が拡大する
ことが分かる。これは製造中の1つの処理条件に
ついて多少の変動があつても、他の処理条件を変
えることで安定した製造が可能となることを意味
する。 これらの一連のグラフから明らかなように
PH2/PH2O、温度、処理時間に関し、臨界領域が
あり、領域()は、C,Oの含有量を満足する
範囲、領域()は処理時間が長いため酸化が進
み、酸素含有量が0.2wt%以下を満足できない範
囲、領域()は処理時間が短いため脱炭が不十
分で炭素含有量が0.1wt%以下を満足できない範
囲である。それをθ=f(PH2/PH2O)、温度(t
℃)、および処理時間(θ,min)で表示すると
次式のようになる。 温度範囲600℃〜950℃では0.1重量%以下まで
脱炭するに必要な最低処理時間(θmin)は: θmin=1.1×10-3exp(13126/1.987(t+273))
(PH2/PH2O0.667……(1)式 酸化を0.2重量%以下に抑制するに必要な上限
処理時間θmaxは θmax=0.101/1.0−1.0038×10-3t(PH2/PH2O1
.341
……(2)式 比率は0.5より小さいとそれだけ酸化性雰囲気
となつて、余りにも速やかに脱炭が進むため、易
酸化性元素の酸化を防止するには極く短時間で処
理を完了しなければならず、実用的でなくなる。
またPH2/PH2O>1000を越えると高温にしても脱
炭に数時間以上かかり従来法に対するメリツトが
なくなる。 したがつて、以下の条件が本発明における臨界
領域を示すものとして決定される。 条件(A): 温度範囲(t℃):600℃t950℃ 雰囲気0.5PH2/PH2O1000 処理時間(θ分): 1.1×10-3exp(13126/1.987(t+273))(PH2
PH2O0.667θ {0.101÷(1.0−1.0038×10-3t)}(PH2/PH2O
1.341 さらに同様にして950℃を越えた高温において
は、次の条件が本発明の臨界領域を示すものとし
て設定される。 雰囲気:PH2/PH2O0.5 処理時間(θ分): θmin=1.1×10-3exp(13126/1.987(t+273))
(PH2/PH2O0.667 しかし、余り高温になると粒子同志の粘着が問
題となり、一定の限度がある。 第8図は、温度と付着力の関係を示すグラフで
あり、これより、温度が1250℃を越えると鋼粉同
志の相互固着が急速に強固になり、それに応じた
脱酸処理後の解砕が困難となり得策でない。 したがつて、950℃を越えた範囲では以下の条
件が本発明における臨界領域を示すものとして決
定される。 条件(B): 温度範囲(t℃):950℃<t1250℃ 雰囲気:PH2/PH2O0.5 処理時間(θ分): θ1.1×10-3exp(13126/1.987(t+273))(P
H2/PH2O0.667 このようにして脱炭処理された鋼粉は次いで不
活性または還元雰囲気下で室温にまで冷却され
る。 再酸化を防止できれば、特にその種類に制限は
ないが、好ましくは乾燥H2雰囲気下で冷却され
る。 ここで本発明方法における脱炭法を連続的に実
施するための装置について説明すると、第9図は
本発明方法を実施するための脱炭装置の略式断面
図であり、図中、油アトマイズ工程からの鋼粉1
は原料供給ホツパー2に一亘収容されてから、ロ
ーラ4により駆動されるスチールベルト3上に連
続的に供給される。 このスチールベルト3は予熱室6、脱炭室7お
よび冷却室8から成る脱炭処理炉5を順次通過し
てゆき、その間に鋼粉1は予熱、脱炭そして冷却
され、脱炭終了後、処理済鋼粉9はベルト末端部
からシユート10に排出される。 予熱室6および冷却室8には非酸化性ガス
(例:H2ガス)が供給されていて、室内を非酸化
性雰囲気としている。図中、点線で示すのはこの
非酸化性ガス供給系であり、当業者にはその具体
的内容はこれだけの説明ですでに明らかであると
思われるので、これ以上の説明は略す。 脱炭室7内へは、その雰囲気ガスを調整するた
めに、H2O(蒸気)およびH2ガス、そして必要に
よりN2ガスがそれぞれの供給路(図示せず)を
経て供給されるが、それらは一亘ガス混合器(図
示せず)によつて所定の組成に調整した後、ライ
ン11を経て室内に供給される。排出されるガス
はライン12を経てダスト分離器13に送られ、
そこで同伴する固体分が除去される。脱炭時に生
成した一酸化炭素はガス分離器14からライン1
5を経て系外に取出される。分離精製された脱炭
ガスはライン11を経て再び炉内に供給される。 すでに述べたように、本発明によれば各熱処理
条件の最適条件の相関関係が分かつているから、
上述のような連続製造ラインを考えた場合、処理
条件の変動、あるいはラインの一時的停止が起こ
つたときに、本発明によれば断えず新たな処理条
件の設定が可能となり、したがつて、そのような
観点からは本発明は鋼粉製造法における製造条件
制御法ということもできる。 次に実施例に関連させてさらに本発明を説明す
る。 なお、以下の各実施例は層高4mmの場合を示し
たが、さらに2〜3mmの薄層の場合および層高20
mm、30mmの場合においても同様に、酸素含有量を
増加させずに炭素含有量を0.02%にまで短時間に
減少させることができた。 実施例 1 鉱物油を用いてアトマイズすることにより得ら
れたCr−Mn系低合金鋼粉を第9図に示す脱炭装
置で脱炭処理した。 このアトマイズ鋼粉の化学成分および粒度分布
を第2表に示す。 そのとき処理条件を第3表に、脱炭処理後の鋼
粉の化学成分および粒度分布を第4表にそれぞれ
示す。 第4表に示す結果より明らかなごとく本発明に
よれば、酸素含有量をさほど増加させずに、炭素
含有量を0.5重量%より0.02重量%まで短時間に
脱炭することができた。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 2 本例はCr,Mnの他にV,Nb,B,Si等の易
酸化性元素を含有する低合金鋼粉に関する実施例
であり、第5表に示す化学成分、粒度分布を有す
る鋼粉を第9図の脱炭装置で脱炭処理した。その
ときの処理条件を第6表に、脱炭処理後の鋼粉の
化学成分および粒度分布を第7表にそれぞれまと
めて示す。 第6表に示すデータより明らかなごとく、酸素
含有量をさほど増加させずに0.1wt%以下に保ち、
しかも他の化学成分、粒度分布に何等悪影響をお
よぼさずに炭素含有量を0.1%以下にまで脱炭さ
せることができた。 なお、本実施例のアズアトマイズ鋼粉は鉱物油
を用いたアトマイズにより得られたものである。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 3 本例はステンレス系の鋼粉に関する実施例であ
り、第8表に示す化学成分、粒度分布を有する鋼
粉を第9図に示す脱炭装置で脱炭処理した。 なお、このアズアトマイズ鋼粉は鉱物油に5%
の水を添加したものを噴霧媒として得たものであ
り、アズアトマイズ鋼粉中の炭素含有量が前述の
実施例1および実施例2における鋼粉のそれに比
して低いという特徴がある。 第9表に脱炭条件を、そして脱炭処理後の鋼粉
の化学成分おび粒度分布を第10表にそれぞれまと
めて示す。 第10表より明らかなごとく、ステンレス鋼粉に
あつても酸素含有量を0.2wt%以下に抑えて炭素
含有量を0.1%以下に脱炭することが可能である。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、脱炭処理時間経過に対して鋼粉中の
炭素および酸素含有量の変化を示すグラフ;第2
図ないし第7図は、それぞれの温度において脱炭
処理時間およびPH2/PH2Oに対し本発明に係る方
法の臨界領域を示すグラフ;第8図は、脱炭処理
時の雰囲気温度と各鋼粉末粒子の付着力との関係
を示すグラフ;および第9図は、本発明方法にお
ける脱炭処理を連続的に実施するための装置の略
式断面図である。 1…鋼粉、5…脱炭処理炉、6…予熱室、7…
脱炭室、8…冷却室。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 クロム,マンガン,バナジウム,ニオブ,ボ
    ロンおよびケイ素から成る群から選んだ少なくと
    も1種の易酸化性元素を含有する溶鋼を調製する
    工程; 非酸化性溶媒を含有する噴霧媒により前記溶鋼
    をアトマイズ化して酸素含有量0.2重量%以下、
    炭素含有量0.1重量%以上のアズアトマイズ鋼粉
    を得る工程; 前記アズアトマイズ鋼粉を、少なくともH2
    よびH2Oを含有する雰囲気下において下記条件
    (A)または条件(B)で処理して酸素含有量0.2重量%
    以下としながら炭素含有量を0.1重量%以下にま
    で調整する工程;および かくして得られた炭素含有量調整済鋼粉を不活
    性または還元雰囲気下で冷却する工程 から成る、低酸素、低炭素、合金鋼粉の製造方
    法。 条件(A): 温度(t℃):600℃≦t≦950℃ 雰囲気(PH2/PH2O):0.5≦PH2/PH2O≦1000 処理時間(θ分): 1.1×10-3exp(13126/1.987(t+273))(PH2
    PH2O0.667 ≦θ≦{0.101÷(1.0−1.0038×10-3t)}(PH2
    PH2O1.341 但し、PH2/PH2O≧25かつ処理時間15分以下の
    場合をのぞく。 条件(B): 温度(t℃):950℃<t≦1250℃ 雰囲気(PH2/PH2O):PH2/PH2O≧0.5 処理時間(θ分): θ≧1.1×10-3exp(13126/1.987(t+273))(P
    H2/PH2O0.667 但し、PH2/PH2O≧25かつ処理時間15分以下の
    場合をのぞく。
JP57189238A 1982-10-29 1982-10-29 合金鋼粉の製造方法 Granted JPS5980702A (ja)

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