JPH0471771A - 取鍋の断熱ライニング - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は製鉄、製鋼等の溶融金属取扱工程における取
鍋の断熱ライニングの改良に関するものである。

［従来の技術］ 従来、製鉄、製鋼用の不焼成耐火断熱材の一例として特
開昭６２−４１７７４号公報記載のものが提案されてい
る。上記公報に記載の不焼成耐火断熱材は混銑車、或は
取鍋の、溶融金属に接触する内側の耐火レンガ（ウェア
ライニングしツガ）とその背面に使用される耐火材（バ
ーマイ・ントνンガまたはパーマネント不定形耐火材）
の外側すなわちパーマネント耐火材と鉄皮の間に不焼成
耐火断熱材を設けて断熱効果（熱経済的効果）を狙った
ものであるが、断熱材の厚さが厚く、耐熱効果が少なく
、高価である。

更に、−船釣には、耐火ライニングの内、ウェアライニ
ングは従来ジルコン系耐火レンガが通常使用されている
が、 ■原料ジルコンの世界的需要増による入手難、■それに
伴う価格の高騰、 ■ジルコンレンガによる溶鋼汚染（レンガ中５ｉｆ２成
分が溶鋼へ悪影響を与える） 等が問題と成っている。

従って、取鍋のウェアライニングとしては、■原料入手
が容易なこと、 ■溶鋼への悪影響が極めて少ないこと、■取鍋寿命を延
長出来ること、 等が所要される。

この様な条件を満たす好適な材料の一つとしてアルミナ
・スピネル質耐火ライニング（不定形耐火物）が考えら
れ、同材料への切換えが進んでいる。

併し乍ら、アルミナ・スピネル質耐火ライニングはジル
コン質ライニングに比べて熱伝導率が大きいために取鍋
的溶鋼温度降下が大きいので、この様な溶鋼温度降下損
失を低減させるべく経済的により好ましい耐火断熱ライ
ニングが一層望まれている。

また、従来からゾノトライト系断熱材はＪＩＳＡ９５１
０におけるけい酸カルシウム保温材の解説や、或はけい
酸カルシウム系鉄骨耐火被覆材等の多くの製品があって
公知の材料であるが、強度が低く取鍋用断熱材としては
好ましくない、更に、厚さが薄いものでも２５〜３０Ｉ
ＩＩｍ程度であるために取鍋断熱ライニングとして鉄皮
、パーマネントレンガ間に使用した場合に、パーマネン
トレンガと断熱ボードの接面温度が高くなり、ゾノトラ
イト系断熱ボードの耐熱限界を越えて使用できない。

また、断熱ボードの厚みが厚過ぎることによってウェア
ライニングの有効厚みの減少を招き取鍋の寿命を著しく
低下させる原因となって経済性が全く失われてしまう等
の問題点が見られる。

［発明が解決しようとする問題点］ 併し乍ら、特開昭６２−４１７７４号公報記載の様な不
焼成耐火断熱材は、 ■最低厚さが２５〜３０１であること、■熱伝導率が比
較的大きいこと、 ■比較的高価であること、 ■これらのこと−共に、燃費の下降安定も加味すると、
当該不焼成耐火断熱材の使用は経済的効果が得ら、れず
実用的でない等、 の種々の問題点が見られる。

また、従来周知のゾノライト系断熱材は、■厚さが２５
〜３０−一であること、 ■強度が弱いこと、 ■熱伝導率が小さくて厚さが厚いので、耐熱限界を越え
てしまい使用出来ない等、 の種々の問題点が見られる。

従って、この発明の目的はこの様な従来における問題点
を解決するために、熱伝導率が小さくて厚さを薄く出来
、十分な強度を有し且つ経済的効果を計ることかできる
耐火断熱材を使用した取鍋の断熱ライニングを提供する
ことにある。

［問題点を解決するための手段］ 上述の目的を達成するために、この発明に依れば、取鍋
の断熱ライニングは、耐火レンガまたは不定形耐火材、
或はこれらの組合せから成る溶融金属取鍋において、耐
火材と鉄皮との間にけい酸カルシウム質の軽量断熱ボー
ドを設けて成ることを特徴としている。

この様に、この発明の取鍋の断熱ライニングは、耐火レ
ンガまたは不定形耐火材、或はこれらの組合せから成る
溶融金属取鍋において、第１図に示される様に、取鍋の
耐火材を構成しているウェアー耐火材１の外側のパーマ
ネントレンガ２と、鉄皮３との間に断熱ボード４を設け
て成る構造を特徴とするものである。この様な構成のこ
の発明の取鍋の断熱ライニングに用いられる断熱ボード
４は、ゾノトライト結晶のけい酸カルシウム質の軽量断
熱ボードから成るのが好適である。

更に、この様なこの発明の取鍋の断熱ライニングに使用
される断熱ボード４は、熱伝導率が０１ｏｓ十ｏ、ｏｏ
ｏｏｓθＫｃａｌ／ｍｈ”ＣＮ３　、１５　＋　０　。

０００１１θＫｃａｌ／ｍｈ’ｃの範囲にあって、且つ
常温圧縮強度（５％歪み時）が１００　Ｋｇ／　ｅ＋＊
２以上のものが好適であり、更に断熱ボード４の厚さが
５〜１５−簡の範囲内にあるけい酸カルシウム質の断熱
ボードを用いるのがより一層好適である。

従って、この発明におけるこの様なゾノトライト系のけ
い酸カルシウム質の断熱ボード４は強度が強く、厚さが
薄く且つ断熱効果が良好で、この発明に従って取鍋の耐
火材を構成するウェアー耐火材１の外側のパーマネント
レンガ２と鉄皮３との間に効果的な断熱ボード４が設け
られて成る耐火断熱構造の断熱ライニングが得られ、取
鍋的溶鋼温度降下を良好に抑制することが出来る効果が
得られる。

この様に構成されたこの発明の断熱ライニングが設けら
れた断熱構造の取鍋と、断熱ライニングが設けられない
従来の取鍋との鋳込み時間と取鍋的溶鋼温度降下との関
係が第２図に示されている。

同図から明らかな様に、この発明の断熱ライニングが設
けられた取鍋においては従来の取鍋よりも取鍋的溶鋼温
度降下が小さく、好適に取鍋的溶鋼温度降下を低減でき
て且つ抑制できる効果を達成する。

次に、この発明の実施例を示す。

実施例　１ ２５０トン取鍋の耐火断熱ライニング構造として、 第１層（ウェアーライニング材）に１７７１のアルミナ
スピネル不定形耐火材を用い、第２層（バーネントレン
ガ）に６５ｍｍのローセキレンガを用い、第３層（断熱
ライニング）に１３−一のこの発明のゾノトライト系断
熱ボード（商品名：キルナイト＃１０００）を全面に互
って施工して使用し、平均的値には設計段階における外
表面温度（２７０〜２９０℃）が得られ、充分な耐久性
が確保された。また、溶鋼の温度降下の低減は表２の実
施例１と比較例３との比較において、平均で約り℃／時
の効果が有った（第２図）。

この様なこの発明および従来の取鍋の断熱ライニングと
して使用されるゾノトライト系断熱ボードの一般的物性
の比較を表１に示す。

表　　１ 例との比較を表２に示す。

上記の表１において、圧縮強さは５％歪み時の圧縮強度
で、比較例１は従来より知られているゾノトライト系断
熱ボードの例で、密度および強度とも低く取鍋用として
は好ましくなく、また、比較例２は従来の焼成断熱材の
例で、熱伝導率が大きく、標準最低厚さも厚くて取鍋用
として好ましくない。

また、この発明の取鍋の断熱ライニングと従来上記の表
２から明らかな様に、比較例１においては、断熱ボード
の耐熱限界を越えて不適当であり、強度も低く、薄いも
のが出来ない。また、比較例２においては断熱ボードの
重量が重く、高価で、加工性も悪い。更に、比較例３に
おいては、ウェアレンガが高価で入手が困難であり、放
散熱量が大きく且つ溶融金属の温度低下が大きい。また
、比較例４においては放散熱量が大きく、溶融金属の温
度低下が大きい等の不都合が見られる。

［発明の効果］ 上述した様に、取鍋の耐火材と鉄皮との間にけい酸カル
シウム質の軽量断熱ボードを設けて成るこの発明の耐火
断熱構造の断熱ライニングは、熱伝導率が小さく、厚さ
を薄く出来、充分な強度を有し、経済的効果を計ること
が出来る等の効果を奏するものである。また、この発明
による耐火断熱構造の断熱ライニングは取鍋だけでなく
、混銑車、混銑炉、その他の断熱ライニングに高強度が
要求され且つ厚さに制約のある様な熱設備の断熱ライニ
ング用ボード等に広く応用することが出来るものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の取鍋の断熱ライニングの概略断面部
分図、第２図は連続鋳造鋳込み時間と溶鋼温度降下量の
関係を示すグラフである０図中、１：ウェア耐火材、２
・パーマネントレンガ、３鉄皮、４　断熱ライニング。 特許出願人　　株　　式　　会　　社　　ア　　ス　　
り同　　上住友金属工業株式会社 同上代理人　弁理士　曽　我　道　照

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）耐火レンガまたは不定形耐火材、或はこれらの組
   合せから成る溶融金属取鍋において、耐火材と鉄皮との
   間にけい酸カルシウム質の軽量断熱ボードを設けて成る
   ことを特徴とする取鍋の断熱ライニング。
2. （２）けい酸カルシウム質がゾノトライト結晶である断
   熱ボードから成ることを特徴とする請求項１記載の取鍋
   の断熱ライニング。
3. （３）熱伝導率が０．０８＋０．００００８θＫｃａｌ
   ／ｍｈ℃〜０．１５＋０．０００１１θＫｃａｌ／ｍｈ
   ℃の範囲にあり、常温圧縮強度（５％歪み時）が１００
   ｋｇ／ｃｍ＾２以上であることを特徴とする請求項２記
   載の取鍋の断熱ライニング。
4. （４）厚さが５〜１５ｍｍの範囲内にあることを特徴と
   する請求項３記載の取鍋の断熱ライニング。