JPH047033B2 - - Google Patents

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JPH047033B2
JPH047033B2 JP22780487A JP22780487A JPH047033B2 JP H047033 B2 JPH047033 B2 JP H047033B2 JP 22780487 A JP22780487 A JP 22780487A JP 22780487 A JP22780487 A JP 22780487A JP H047033 B2 JPH047033 B2 JP H047033B2
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JP
Japan
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cassette
disk
shutter
case
head
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JP22780487A
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JPS63171485A (ja
Inventor
Tadashi Takahashi
Nobuhiko Tsukahara
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP22780487A priority Critical patent/JPS63171485A/ja
Publication of JPS63171485A publication Critical patent/JPS63171485A/ja
Publication of JPH047033B2 publication Critical patent/JPH047033B2/ja
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、上ハーフおよび下ハーフから成る
ケースの内部に円板状記録媒体を回転自在に収納
し、この記録媒体に記録、再生ヘツドを接近させ
るためのヘツド挿入孔と、この記録媒体に記録媒
体の駆動用回転駆動機構を接続させるための開口
とを上記ケースに設けたデイスクカセツトに関
し、特に記録媒体として可撓性を有するシート状
磁気デイスクを収納したデイスクカセツトに適用
して最適なものである。
〔発明の概要〕
この発明は、ケースの内部に記録媒体を収納
し、記録、再生ヘツドをこの記録媒体に接近させ
るためのヘツド挿入孔を上記ケースに設けたデイ
スクカセツトにおいて、上記ケースの上下の面を
それぞれ覆わせるための上下の面部と、上記ケー
スの一側面を覆わせるための連結部とによつて断
面がチヤンネル状に形成されかつケースの上記一
側面に沿つて摺動されるシヤツターと、ケースの
上記一側面の近傍にかつこの一側面と平行に上記
ケースに配設されたガイド溝と、シヤツターの上
記面部に配設されると共に、上記ガイド溝と係合
されるガイド部とを設け、これによつて上記シヤ
ツターの上記ケースからの脱落を防止させること
により、チヤンネル状断面のシヤツターがたとえ
使用中に変形しても、ガイド溝とガイド部とが連
結部の近傍で係合されているために、上記両者の
間隔が、係合の解除に至るほどに増大するおそれ
がないようにしたものである。
〔従来の技術〕
ケース内に収容した円板状記録媒体に、記録、
再生ヘツドを用いて情報を記録し、あるいは情報
を取出す方式の従来のデイスクカセツトでは、上
記記録媒体に上記記録、再生ヘツドを接近可能に
するため、上記ケースには記憶、再生ヘツドを挿
入させるための開口が必要になる。
ところでこの開口は、上記記録媒体に、たとえ
ば塵埃や、無用の接触による損傷を与え易い。こ
のため上記開口にシヤツターを設け、この開口を
使用しないときは上記シヤツターで開口を被うよ
うにしたものがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら従来の公知のシヤツターでは、開
閉頻度が多いシヤツターの特性のため、使用中に
デイスクカセツトからこのシヤツターが不測に分
離し、脱落するという不都合がしばしば見られ
た。
本発明は上述の点に鑑み、シヤツターの開閉の
容易性を全く損することなく、シヤツターの脱落
を防止できるデイスクカセツトを提供するもので
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上ハーフおよび下ハーフから成るケ
ースの内部に円板状記録媒体を回転自在に収納
し、この記録媒体に記録、再生ヘツドを接近させ
るためのヘツド挿入孔と、この記録媒体に記録媒
体の駆動用回転駆動機構を接続させるための開口
とを上記ケースに設けたデイスクカセツトにおい
て、上記上下のハーフの一部をそれぞれ覆わせる
ための上下の面部と、これらの面部の間に介在し
て両者を連結すると共に上記ケースの一側面を覆
わせるための連結部とによつて断面がチヤンネル
状に形成されかつ上記ヘツド挿入孔を開閉するた
めケースの上記一側面に沿つて自在に摺動される
シヤツターと、ケースの上記一側面の近傍にかつ
この一側面と平行に上記ケースに配設されたガイ
ド溝と、シヤツターの上記連結部の近傍でかつ上
記上下の面部の少なくとも一方に配設されると共
に、上記ガイド溝と係合されるガイド部とを設
け、これによつて上記シヤツターの上下ケースか
らの脱落を防止させるようにしてデイスクカセツ
トを構成した。
〔作用〕
したがつて使用中にシヤツターが変形し、その
結果、たとえばこのシヤツターの上下面部の自由
端が互いに開く方向に移動しても、ケースの一側
面の近傍に設けられたガイド溝と、ケースの上記
一側面を覆うシヤツター連結部の近傍に設けられ
たガイド部との係合は、容易に解除されることが
ない。したがつて上記シヤツターの上記ケースか
らの脱落を防止することができる。
〔実施例〕
以下、記録媒体として可撓性を有するシート状
磁気デイスクを収納したデイスクカセツトに本発
明を適用した実施例につき、第1図〜第26図を
参照しながら説明する。
磁気デイスク1は第1図に示すごとく、例えば
0.04mm厚の薄い円板状の高分子フイルムから成
り、記録再生磁気ヘツドが摺接される下面には磁
性層が均一に形成されて磁気記録媒体が構成され
ている。また磁気デイスク1の中央には円形の中
央開口1aが設けられ(第5図参照)、この中央
開口1aには鉄等の磁性体から成る芯金3が取付
けられている。即ち、この芯金3は一枚の円板を
プレス加工したものであつて、第1図及び第5図
に示すように一方側には円板状凹部3aがそして
他方側には円板状凸部3bが設けられ、また芯金
3の周縁部にはリング状フランジ3cが設けら
れ、いわゆる皿型形状に構成されている。そして
第5図に示すように、芯金3のフランジ3cには
凸部3bの側にリング状を成す両面接着シート7
が接着され、この両面接着シート7に磁気デイス
ク1の中央開口1aの周縁部が接着されている。
これによつて芯金3と磁気デイスク1とが一体的
に結合されている。
この芯金3のほぼ中央部にはほぼ正方形を成す
モーター軸挿入孔4が形成され、この挿入孔4か
ら所定距離だけ偏倚した位置に長方形状の位置規
制ピン挿入孔5が形成されている。なお第3図に
明示するように、上述のモーター軸挿入孔4の中
心O1は芯金3ひいては磁気デイスク1の中心O2
から外れて位置規制ピン挿入孔5側に僅かに所定
距離だけ偏倚している。またモーター軸挿入孔4
の一対の対角線d1及びd2が位置規制ピン挿入孔5
の互いに対向する一対の辺部とそれぞれ平行にな
るように構成されている。さらに、前記挿入孔4
の一辺の長さはこの挿入孔4に挿入されるべきモ
ーター軸の直径より長く構成されているため、モ
ーター軸は挿入孔4内において多少のガタツキが
ある状態で挿入されるようになつている。なおこ
のように挿入孔4の中心を芯金3の中心から偏倚
させている理由は、後に詳述するが、デイスクカ
セツト6を装着本体に装着した際に芯金3の挿入
孔4内に挿入されるモーター軸の軸芯と磁気デイ
スク1の中心とをなるべく一致させるためであ
る。
一方、磁気デイスク1を収納するためのカセツ
ト筐体2は、第1図に示すように、例えば静電防
止剤を含むABS樹脂製射出成形品から成る上ハ
ーフ2aと下ハーフ2bとから構成され、これら
の上下ハーフ2a,2bはその外周部が互いに溶
着されて全体として偏平な直方体状の形状を成し
ている。また下ハーフ2bのほぼ中央に円形の中
央開口8が設けられると共に、この中央開口8の
周縁部であつてかつ下ハーフ2bの内面にはリン
グ状突部9が一体成形されており、第4図に示す
ようにこの中央開口8に芯金3の凸部3bが、多
少のガタツキを有する状態で嵌合配置されてい
る。また内ハーフ2aの中央部の内面には、第2
図に明示するようにリング状突出部10が一体成
形され、この突出部10の周囲にはこの突出部1
0の同心状を成すリング状突部11が一体成形さ
れている。なお上述の突出部10の突出長さは突
部11よりも長く、従つて突出部10は第5図に
示すように突部11を越えて下ハーフ2bの内面
側に突出している。そしてこのリング状突出部1
0は前記芯金3の凹部3a内に多少のガタツキを
有する状態で挿入配置されている。
ここで、カセツト筐体2、上下ハーフ2a,2
b、芯金3及び上ハーフ2aのリング状突出部1
0の寸法関係の一具体例を述べると、カセツト筐
体2の厚さL1は3.4mm、上下ハーフ2a,2bの
上面板2c及び下面板2dの板厚L2はそれぞれ
0.8mm、突出部10によつて囲まれている部分の
上ハーフ2aの上面板2cの板厚L3は1.0mm、突
出部10の突出長さL4は1.5mm、芯金3の板厚L5
は0.3mm、下ハーフ2bの下面板2dの中央開口
8部分の板厚L6は1.3mm、芯金3の高さL7は1.8mm
である(第5図参照)。
そして後述の如くカセツト筐体2がデイスクレ
コーダ本体に装着されると、第5図において実線
で示すように磁気デイスク1はカセツト筐体2の
肉厚方向のほほ中央に配置されて回転駆動される
ようになつている。この際、芯金3のフランジ3
cと上ハーフ2aの内面との間隔L8及び磁気デ
イスク1と下ハーフ2bの突部9との間隔L9
それぞれ0.4mm、上ハーフ2aの突出部10の先
端と芯金3の底面3dとの間隔L10は0.4mm、下ハ
ーフ2bの外面と芯金3の底面3dとの間隔L11
は0.2mmである(第5図参照)。一方、カセツト筐
体2の不使用時には、芯金3及び磁気デイスク1
はその自重により例えば第5図において仮想線で
示すように下ハーフ2b上に置かれる。この際、
上ハーフ2aの突出部10の先端部と下ハーフ2
bの突部9との間には0.4mm(L12)だけオーバー
ラツプしているため、芯金3が移動してもこの芯
金3の凹部3aの一部が突出部10に必ず係合す
る。これにより、芯金3ひいては磁気デイスク1
の面方向へのガタツキ量が一定範囲内に抑えら
れ、この芯金3の変動に伴なつて突出部10と芯
金3の凹部3aとの嵌合が外れることはない。ま
たデイスクカセツト6が第5図に示す状態から上
下が逆にされて芯金3が自重により上ハーフ2a
側に置かれた場合には突出部10が芯金3の凹部
3a内に完全に入り込んだ状態となるので、上述
の場合と同様に芯金3ひいては磁気デイスク1の
変動量が所定範囲内に抑えられることになる。
なお上述の如き構成のデイスクカセツト6で
は、上下ハーフ2a,2bが第5図に示す状態か
ら外方すなわち上面板2c及び下面板2dが互い
に遠ざかる方向へそれぞれ変形して、上及び下面
板2c,2d間の空隙が2.2mm(オーバーラツプ
長さ0.4mmと芯金の高さ1.8mmの和)だけさらに広
くなるまで突出部10による芯金3及び磁気デイ
スク1の変動量規制を確実に行なうことができ
る。
また上下ハーフ2a,2bの内側面には中央開
口8に対して同心円上に沿つて延びる例えば4つ
の円弧状リブ13,14が互いに等間隔でそれぞ
れ一体成形されており、上下ハーフ2a,2bを
互いに重ね合わせてカセツト筐体2を組立てた場
合には、上ハーフ2aのリブ13と下ハーフ2b
のリブ14とが同一の円周上に配置されると共
に、カセツト筐体2の4つの隅部においてリブ1
3及び14が互いに隣接状態で配置され、これに
よつて各隅部において実質的に一つのリブがそれ
ぞれ構成される。そして磁気デイスク1は、これ
らのリブ13,14によつて囲まれるように配置
されている。またリブ13は下ハーフ2bの下面
板2dの内面にそしてリブ14は上ハーフ2aの
上面板2cの内面に当接しており、これによつて
偏平でかつ小さな外力によつても変形し易いカセ
ツト筐体2が機械的に補強されている。さらに、
磁気デイスク1が損傷を受けたり摩耗してしまう
ことのないように、上下ハーフ2a,2bには突
部11とリブ13、及び突部9とリブ14との間
には磁気デイスク保護用の不織布15がそれぞれ
熱溶着等により取付けられている。なお不織布1
5に薄い合成樹脂製シートを裏打ちしてこの不織
布の剛性を高めて、この部材を上下ハーフ2a,
2bに固定しないようにしてもよい。この場合に
は、デイスクカセツト6の組立て時に不織布を熱
溶着する必要がないので組立ての作業性が良くな
る。
また下ハーフ2bの中央開口8の中央から前記
リブ13,14までの距離は磁気デイスク1の半
径より多少長く形成されているので、中央開口8
内における芯金3のガタツキに伴なつて磁気デイ
スク1がカセツト筐体2内において変動してもこ
の磁気デイスク1の周縁部がこれらのリブ13,
14に当接することがないようになつている。
またカセツト筐体2の上下ハーフ2a,2b及
び不織布15には、磁気デイスク1の半径方向に
延びかつ互いに同形状を成す長孔16,17及び
18がそれぞれ形成され、これらの長孔16,1
7,18は互いにそれぞれ対向配置されて重ね合
わされている。そして後述の如く、下ハーフ2b
の長孔17からは下側の不織布15の長孔18を
介して磁気ヘツドが挿入され、上ハーフ2aの長
孔16からは上側の不織布15の長孔18を介し
てデイスク押え用パツドが挿入され得るようにな
つている。なお第1図において、19a,19b
は上下ハーフ2a,2bを組合わせる際に互い嵌
合される位置決め用の突起である。
また第1図に示すようにパツド挿入用長孔16
及びヘツド挿入用長孔17が形成されている部分
の上下ハーフ2a,2bの外面には凹部20がそ
れぞれ設けられ、この凹部20内にはアルミニウ
ム、ステンレス、合成樹脂等から成る断面コ字状
のシヤツター21が所定方向に摺動自動自在に取
付けられている。即ち、下ハーフ2bの凹部20
には第4図に示すようにカセツト筐体2の側縁部
の近傍でかつこの側縁部に沿つて延びる直線状の
ガイド溝22が形成され、これに対応してシヤツ
ター21の上下の板部21aおよび21bを連結
させる連結部の近傍には、プレス等により第6図
に示すようにその一部を内側へ折曲げ加工して成
る爪状突起23が例えば3ヶ所に形成されてい
る。そしてシヤツター21のガイド部になるこの
爪状突起23が下ハーフ2bのガイド溝22内に
挿入配置されており、従つてこのシヤツター21
は前記ガイド溝22によつて案内されて第4図に
おいて矢印A及びB方向に摺動自在になつてい
る。なお上述のようなスライド手段に限らず、シ
ヤツター21の上記ガイド部は、第7図に示すよ
うにシヤツター21の一部をプレス等により半抜
き加工(ハーフ・ブランキング)し、これによつ
てシヤツター21の内側に突出させた突起24a
をガイド溝22内に摺動自在に嵌め込んでもよ
く、また第8図に示すようにシヤツター21の内
側に突出するV字状突起24bを形成し、この突
起24bをガイド溝22内に摺動自在に嵌め込ん
でもよい。
なお第4図に示すように、ガイド溝22が設け
られている下ハーフ2bの側縁部には、前記ガイ
ド溝22に連なるシヤツター着脱用凹部36が例
えば3ヶ所に形成されている。そしてシヤツター
21を例えば第4図において矢印B方向に摺動移
動させて仮想線で示す位置に配置したときに、前
記凹部36とシヤツター21の爪状突起片23と
が互いに対応し、この状態でシヤツター21をカ
セツト筐体2から引き抜く方向に力を加えればこ
のシヤツター21をカセツト筐体2から容易に取
外すことができる。
また上述のシヤツター21には、互いに対向す
る板部21a,21bに既述のパツド及びヘツド
挿入用長孔16及び17とほぼ同様の形状を有す
る開口25がそれぞれ設けられており、シヤツタ
ー21を前記ガイド溝22に沿つて摺動移動させ
ることにより、カセツト筐体2のパツド及びヘツ
ド挿入用孔16及び17を選択的に開放或いは閉
塞し得るようになつている。即ち、第4図におい
て実線で示すような位置にシヤツター21を配置
した場合には、シヤツター21の開口25とカセ
ツト筐体2の長孔16,17とがそれぞれ互いに
重なり合うためこの長孔16,17は開放され
る。一方、第4図において仮想線で示すような位
置にシヤツター21を摺動移動させた場合には、
前記長孔16,17はシヤツター21によつて覆
われて閉塞されることになる。
上述のシヤツター21が取付けられている側の
カセツト筐体2の辺部には第1図及び第4図に示
すようにコ字状切欠き33が設けられており、シ
ヤツター21の上述の如き摺動移動に伴なつてこ
の切欠き33が開放又は閉塞されるようになつて
いる。即ち、シヤツター21の開口25とカセツ
ト筐体2の長孔16,17とが互いに重なり合つ
ている場合には前記切欠き33が開放され、一方
シヤツター21により前記長孔16,17が覆わ
れた場合には前記切欠き33が閉塞される。これ
によつて、前記切欠き33が開放されているとき
には後述の如くカセツト筐体2がデイスクレコー
ダ本体に装着されて記録再生が行なわれるが、こ
の切欠き33がシヤツター21によつて閉塞され
たときには後述の如くカセツト筐体2がデイスク
レコーダ本体の正規の装着位置に接続されず従つ
て記録再生が行なわれないようになつている。ま
たカセツト筐体2の誤方向への装着を防止するた
めにカセツト筐体2の4つの角部のうち所定の1
つの角部に三角形状切欠き32が形成されてい
る。
さらに本実施例では、カセツト筐体2の一つの
隅部には磁気デイスク1に記録されている情報を
誤つて消去してしまうことがないように、誤消去
防止機構が設けられている。即ち、第1図及び第
9図に明示するように、カセツト筐体2の下ハー
フ2bの所定の隅部に設けられたコ字状切欠き2
6内には、V字状溝28によつて形成された肉薄
部29を介して誤消去防止爪27が下ハーフ2b
に一体に連結されている。この爪27の先端側
(自由端側)の内面には、上ハーフ2aの上面板
2c側に向かつて延びる突当て部30が一体成形
されており、この突当て部30の先端が前記上面
板2cの内面に当接している。従つて、後述のデ
イスクレコーダ本体の後消去防止手段から第9図
において矢印C方向の押圧力を受けても誤消去防
止爪27は下ハーフ2bから分離されることはな
い。なお誤消去防止のためにこの爪27を下ハー
フ2bから分離したい場内には、第9図において
矢印D方向の回動力を爪27の先端に加えれば肉
薄部29を容易に切断でき、この爪27を折取る
ことができるようになつている。このように構成
した理由は、厚みの薄いカセツト筐体2では特
に、前記爪27を内側に押して折り取るように構
成することはその厚み関係で制約を受けるからで
ある。なお本実施例のように構成すれば前記爪2
7の折り取り操作を確実にしかも容易に行なうこ
とができる。
また下ハーフ2bには、長孔17側の2つの隅
部であつてかつリブ14から外方へ外れた位置に
はカセツト筐体2をデイスクレコーダ本体に装着
する際の位置決めのために設けられた一対の位置
決め用孔31が設けられている。さらに本実施例
においては、カセツト筐体2の両側部に断面半円
状のオートロード用切欠き34,35が形成され
ており、この切欠き34,35内に所定の移動操
作機構の一対の支持棒(図示せず)を挿入してこ
れらの支持棒によりカセツト筐体2を保持すると
共に、カセツト筐体2を必要に応じて所定場所に
自動的に移動し得るようになつている。従つて、
このオートロード用切欠き34,35を利用する
ことにより、デイスクカセツト6の自動交換(オ
ートチエンジ)及び品質検査時のカセツト取出し
操作等を自動的に行ない得るように装置本体を構
成することが可能である。
次に上述のデイスクカセツト6が装着されるデ
イスクレコーダの構造に付き第10図〜第26図
を参照して説明する。
第10図〜第12図に示すように、デイスクレ
コーダ40のシヤーシ41上にはデイスクカセツ
ト6を受けるための4本のカセツト受け用ピン4
3,44,45,46が植設されている。またこ
れらのうち2本のピン43,44の上端には、カ
セツト筐体2の一対の位置決め用孔31にそれぞ
れ嵌合するカセツト位置決め用突起47,48が
一体成形されている。なお上述のカセツト受け用
ピン43,44,45,46の上端の受面43
a,44a,45a,46aのシヤーシ41に対
する高さは互いに等しく構成されている。
またシヤーシ41にはL字状を成す一対の支持
部材49,50が固着され、これら一対の支持部
材49,50にはカセツト押え部材52が支軸5
3,54によつて回動可能に取付けられている。
このカセツト押え部材52は板状体52aを具備
し、この板状体52aの下面には4本のカセツト
押え用ピン55,56,57,58が取付けられ
ている。即ち、これらのカセツト押え用ピン5
5,56,57,58は第13図〜第15図に示
すように板状体52aに設けられたスリーブ59
によつて上下方向に摺動可能に支軸されると共
に、スリーブ59とばね受け60との間に介装さ
れた圧縮コイルばね61によつて弾性的に下方へ
常時付勢されている。従つてデイスクカセツト6
はカセツト受け用ピン43,44,45,46と
カセツト押え用ピン55,56,57,58とに
よつて上下から弾性的に挾持されて保持されるよ
うになつている。
なお本実施例においては、第12図から明らか
なように、デイスクカセツト6は4つの隅部がカ
セツト受け用ピン43,44,45,46によつ
て受けられ、一方、前記押え部材52のカセツト
押え用ピン55,56,57,58がデイスクカ
セツト6を抑える位置は上述のピン43,44,
45,46の位置からデイスクカセツト6の中央
部側にそれぞれ所定長さだけ偏倚している。即
ち、カセツト押え用ピン55及び57はカセツト
受け用ピン43と45とを結ぶ線分上付近であつ
てかつこれらのピン43,45間に配置され、第
13図及び第25図に示すようにデイスクカセツ
ト6のリブ13,14に対応するように構成され
ている。またカセツト押え用ピン56,58とカ
セツト受け用ピン44,46との配置関係も上述
と同様に構成されている。
またシヤーシ14にはデイスクカセツト6内の
磁気デイスク1を回転駆動する回転駆動機構62
が設けられている。即ち、カセツト受け用ピン4
3,44,45,46によつて囲まれた部分のほ
ぼ中央位置に、カセツト筐体2内の磁気デイスク
1を回転駆動するための偏平型ブラシレスモータ
ー63が固着されている。そして第16図に示す
ように、このモーター63の回転子63aの上面
にはリング状円板の一部を欠落して成るスペーサ
64と、カセツト筐体2内の磁気デイスク1の位
置規制(センター出し)を行なうための位置規制
ピン65が固着された板ばね部材66と、リング
状凹部68を上面に有する円板状ヨーク70とが
一対の止ねじ71により共締めされている。上述
の板ばね部材66はスペーサ64とヨーク70と
の間に介在され、スペーサ64、板ばね部材66
及びヨーク70はさらに一本の止ねじ72によつ
て共締めされている。従つてこれらはモーター6
3のモーター軸63bと一緒に回転駆動されるよ
うになつている。
この板ばね部材66は、第16図に示すよう
に、そのほぼ中央部にほぼ馬蹄形を成す開口74
が設けられている。そしてこの板ばね部材66に
は巾狭に形成された一対のL字状アーム部75を
介してピン取付部76が一体成形されており、こ
のピン取付部76は上述の一対のアーム部75に
よつて両持ち支持されている。そしてこのピン取
付部76には既述の位置規制ピン65が固着され
ている。即ち、第17図〜第19図に示すように
位置規制ピン65はほぼ中央部にフランジ78a
を有する軸部78と、この軸部78の上端部に嵌
合固着された軸受部79と、この軸受部79との
間に配設されたボールベアリング80によつて軸
部78に対して回転自在に取付けられた円筒部8
1とから構成されている。前記軸部78はピン取
付部76を貫通しており、その貫通している下端
部に筒状取付部材82が嵌合固着されている。そ
して軸部78のフランジ78aと取付部材82と
により板ばね部材66のピン取付部76が挾持さ
れ、これによつて位置規制ピン65がピン取付部
76に固定されている。そしてこのピン65の円
筒部81がヨーク70の凹部68に設けられた開
口69を貫通した状態で配置されている。従つて
このピン65は前記開口69内において、板ばね
部材66の弾性により第17図において矢印E方
向に偏倚可能であると共に、特に板ばね部材66
のアーム部75の弾性により第17図においてこ
のアーム部75を中心として矢印F及びG方向に
回動可能(換言すれば、位置規制ピン65の頭部
はヨーク70の半径方向に偏倚可能)である。な
お前記ピン65は、第17図において示す距離S1
が第26図において示す距離S2よりも僅かに長く
なるような位置に取付けられている。
また前記モーター63のモーター軸63bの頂
部63cはほぼ半球状に構成されており、後に詳
述するが、デイスクレコーダ40へのデイスクカ
セツト6の装着時においてカセツト筐体2の上面
板2cが下面板2d側に反つている場合には、こ
の上面板2cの内面に頂部63cが係合して上面
板2cの内側への反りを矯正し得るように、前記
モーター軸63bの頂部63cの高さ位置は所定
位置に定められている。
一方、ヨーク70の凹部68内には円周方向に
ほぼ等間隔となるように4対のマグネツト84が
接着剤等により接着固定されている。そしてヨー
ク70の内及び外側のフランジ70a,70bの
上面にはカーボが混入されたテフロン製シート等
から成る滑性シート85,86がそれぞれ貼付け
されている。なおこの滑性シート85,86の上
面(すなわち芯金3の受面)は第17図〜第19
図に示すように互いに同一平面上に配置されると
共に前記マグネツト84の上面よりも上方に配さ
れ、前記ピン65の円筒部81がこれらの滑性シ
ート85,86の上面から上方へ突出した状態に
なつている。
なお第10図及び第11図において、87はモ
ーターカバーであつて、このモーターカバー87
の上面に設けられた開口87a内にはヨーク70
が回転自在の状態で配置されると共に、ヨーク7
0に貼付された滑性シート85,86がモーター
カバー87の上面から上方に突出している。
次にデイスクレコーダ40のヘツド移動装置に
付き説明する。
このヘツド移動装置は、磁気ヘツド88が取付
板89を介して固着されているヘツド支持基体9
0と、ステツプモーター91によつて軸心を中心
として回転駆動される送りねじ92とをそれぞれ
具備している。第10図〜第12図に示すよう
に、シヤーシ41の垂直片部93にはステツプモ
ーター91がねじ止めされ、このステツプモータ
ー91のモーター軸91aは送りねじ92に直結
されている。そして送りねじ92の他端部はシヤ
ーシ41の切起し片97に回転自在に取付けら
れ、かつ送りねじ92はシヤーシ41に対して水
平に配置されている。
また本実施例においては、前記ヘツド支持基体
90が前記送りねじ92の軸心方向に反つて移動
され得るように構成されている。即ち、シヤーシ
41には一対のガイド軸取付部94,95が設け
られ、これらの取付部94,95には断面円形の
ガイド軸96の両端部が固定されている。なおこ
のガイド軸96は前記送りねじ92に平行に配置
されている。そしてガイド軸96は前記ヘツド支
持基体90を貫通した状態で、このヘツド支持基
体90に取付けられたスリーブ98によつ軸受け
されている。従つてヘツド支持基体90はガイド
軸96によつて案内されて第10図及び第22図
において矢印S及びT方向に摺動移動するように
構成されている。
一方、第10図及び第20図に明示するよう
に、ヘツド支持基体90には互いに間隔を隔てて
対向している一対の針状部材取付部100が一体
成形されている。そして送りねじ92がヘツド支
持基体90の垂直片部93に設けられた開口10
1を貫通しており、かつこれら一対の針状部材取
付部100の間に配置されている。一対の取付部
100の上面には、送りねじ92の軸心と直交す
る方向に対して送りねじ92のねじ部のピツチ角
に相当する傾きを有しかつ同一の直線上に沿つて
延びるV字溝102a,102bがそれぞれ設け
られている。そしてこれらのV字溝102a,1
02b内に両端部が挿入配置された状態で針状部
材104が一対の取付部100間に掛け渡される
と共に、第22図に示すように送りねじ92のね
じ山とねじ山の間(すなわちねじ谷)にガタツキ
なくこのねじ山に沿つて挿入配置されている。な
おこの針状部材104はこれの上部に押え板10
5を一対の止ねじ106によつて取付部100の
上面側に締め付けることにより、上述の如き配置
状態で取付部100に固着されている。さらに、
第23図に示すように、一方側の取付部100の
下面には前記止ねじ106により板ばね107が
共締めされており、この板ばね107の自由端の
弾性復元力によつて送りねじ92は針状部材10
4及び押え板105側に常時付勢されている。こ
のため、針状部材104と送りねじ92のねじ部
との係合が外れてしまうことがなく、しかも針状
部材104が互いに隣接するねじ山間にガタツキ
なく常に係合している。
また第10図及び第22図に示すようにヘツド
支持基体90には、フエルト等から成るパツド1
08が設けられたパツド支持部材109か回動可
能に取付けられている。即ち、このヘツド支持基
体90にはシヤーシ41に対して垂直方向に延び
かつ互いに対向する一対の垂直片110が設けら
れ、これらの垂直片110に軸受111がそれぞ
れ設けられている(第10図及び第11図参照)。
そしてパツド支持部材109に固着された軸11
2が上述の軸受111によつて軸受されると共
に、一方側の垂直片110とヘツド支持基体90
との間に架設された圧縮コイルばね113によつ
てヘツド支持基体90は軸112を中心として第
10図及び第22図において矢印H方向すなわち
パツド108が磁気ヘツド88に圧着する方向に
常時付勢されている。なおデイスクカセツト6が
デイスクレコーダ40に装着されていない場合に
は、所定の付勢機構(図示せず)によりヘツド支
持基体90は前記圧縮コイルばね113の付勢力
に抗して第10図において矢印I方向に付勢され
るため、パツド108は磁気ヘツド88から離さ
れている。従つて第10図はデイスクカセツト6
の非装着時におけるデイスクレコーダ40の状態
を示すものである。そしてデイスクカセツト6を
装着した場合にはヘツド支持基体90は圧縮コイ
ルばね113の付勢力によつて矢印H方向に回動
され、この結果、第22図に示すようにカセツト
筐体2の長孔16,17に露呈されている磁気デ
イスク1がパツド108と磁気ヘツド88とによ
り挾持されるように構成されている。
また第21図に示すように、ステツプモーター
91のモーター軸91aの他端には例えば合成樹
脂製の円板115が同軸状に固着され、この円板
115の外周面の一部に反射体116が取付けら
れている。一方、発光素子及び受光素子から成る
検出手段117が前記円板115の外周面に対応
するように配置されている。そしてこの検出手段
と前記反射体116とによつて、ステツプモータ
ー91のモーター軸91aの回転位置が検出され
るようになつている。また図示省略したが、既述
の送りねじ92に対するヘツド支持基体90の移
動位置を検出するための検出機構が送りねじ92
の両端付近に設けられている。そしてこの検出機
構と前記検出手段117とからの検出信号に基い
て後述の如くモーター軸91aの回転開始及び回
転停止位置が定められ、換言すれば磁気ヘツド8
8による磁気デイスク1の記録再生に必要な移動
量(即ち所定範囲内)だけこの磁気ヘツド88が
移動され得るようになつている。なお第10図に
おいて118は偏平型ブラシレスモーター63の
回転位相を検出するための光学式パルス発生器で
ある。
またカセツト受け用ピン45には、第10図及
び第24図に示すように、上方に突出している検
出部123を一端部に有する誤消去防止爪検出部
材120がこのピン45の軸心に沿つて移動可能
に取付けられ、圧縮コイルばね121によつて上
方へ常時付勢されている。なおこの検出部材12
0はピン45の上端部に装着されたストツパ12
2によつて係止されている。一方、シヤーシ41
には、発光素子と受光素子(何れも図示せず)と
が互いに対向するように組込まれた検出手段12
4が取付けられ、上述の検出部材120の他端部
がこの検出部材120の下方への移動に伴なつて
前記発光及び発光素子の間に入り込み得るように
構成されている。即ち、検出部材120が圧縮コ
イルばね121によつてストツパ122により係
止されている場合には発光及び受光素子の間から
上方側に外れており、検出部材120の検出部1
23がカセツト筐体2の誤消去防止爪27によつ
て下方へ押圧された場合には、検出部材120の
他端部が圧縮コイルばね121の付勢力に抗して
発光及び受光素子の間に入り込むことになる。こ
れによつて前述の場合には記録動作が行なわれな
いようになつている。
なお本実施例においては、デイスクレコーダ4
0へのデイスクカセツト6の誤装着を防止するた
めに、デイスクカセツト6のコ字状切欠き33及
び三角状切欠き32に対応する誤装着防止用突起
126,127がシヤーシ41に設けられてい
る。
次に前記デイスクカセツト6を上記デイスクレ
コーダ40に装着する場合について述べる。
先づデイスクカセツト6のシヤツター21を、
第4図において矢印A方向へ摺動移動させ、デイ
スクカセツト6の長孔16,17とシヤツター2
1の開口25とを互いに重ね合わせ、これによつ
て前記長孔16,17をそれぞれ開放状態にす
る。なおこれに伴ないデイスクカセツト6のコ字
状切欠き33が開放されることになる。しかる
後、図外のカセツト装着機構によつてデイスクカ
セツト6をデイスクレコーダ40に装着する。こ
の際、第12図に示すように、シヤーシ41の誤
装着防止用突起126,127がデイスクカセツ
ト6のコ字状切欠き33及び三角形状切欠き32
に入り込み得るので、このカセツト筐体2は正規
の装着位置に配置される。これによつて、デイス
クカセツト6は前記カセツト装着機構によりカセ
ツト受け用ピン43,44,45,46上に載置
されることになる。即ちこの際カセツト筐体2の
位置決め用孔31内にカセツト受け用ピン43,
44の突起47,48がそれぞれ嵌合し、デイス
クカセツト6の面方向すなわち縦方向及び横方向
の位置規制が成される。これと同時に、カセツト
押え部材52が前記カセツト装着機構に連動して
支軸53,54を中心に回動し、これによつてカ
セツト押え部材52のピン55,56,57,5
8が圧縮コイルばね61の付勢力によりデイスク
カセツト6を弾性的に下方へ押圧するため、この
デイスクカセツト6がピン43,44,45,4
6と押え部材52のピン55,56,57,58
とによつてこれらの間に弾性的に挾持されて高さ
方向の位置規制が成される。
なおデイスクカセツト6を装着する際に、前記
コ字状切欠き33がシヤツター21により覆われ
ている場合、或いは前記三角形状切欠き32が正
規の位置に配置されていない場合、すなわちデイ
スクカセツト6の装着方向が正しくない場合に
は、前記突起126,127にシヤツター21及
びデイスクカセツト6の各部が当たるためデイス
クカセツト6は上述の如き正規の装着位置に配置
されない。このために上述の如き装着動作が行わ
れずひいては記録再生が行われない。従つてデイ
スクカセツト6の長孔17を覆つているシヤツタ
ー21に磁気ヘツド88が当接して、この磁気ヘ
ツド88が破損してしまうおそれは全くない。
一方、長孔16,17が設けられた側のデイス
クカセツト6の部分は磁気ヘツド88とパツド1
08との間に挿入配置される。そして図外の装着
機構によりデイスクカセツト6の装着動作に連動
して、パツド支持部材109が圧縮コイルばね1
13の付勢力によつて第10図及び第22図にお
いて矢印H方向に回動され、この結果、シヤツタ
ー21の開口25、カセツト筐体2の長孔16,
17及び滑性シート85,86の長孔18,19
をそれぞれ介して露呈されている磁気デイスク1
の一部が磁気ヘツド88とパツド108とにより
これらの間に挾持される。
またこの際、デイスクカセツト6の誤消去防止
爪27が折取られていない場合には、検出部材1
20の検出部123が、第24図において仮想線
で示すように、この爪27によつて圧縮コイルば
ね121の付勢力に抗して下方へ押圧移動される
ため、検出手段124の発光素子と受光素子との
間隙が遮られる。その結果、デイスクレコーダ4
0はこの検出手段124からの所定の信号に基い
て記録再生を行ない得る状態に置かれる。一方、
前記爪27が予め折取られている場合には、検出
部材120の検出部123の先端部はカセツト筐
体2の切欠き26内に入り込み得るので、この検
出部材120は圧縮コイルばね121によつて上
方位置に配置されたままである。従つて、検出手
段124の発光素子と受光素子との間隙は遮られ
ないため、この検出手段124からの所定の信号
に基いてデイスクレコーダ40は再生動作が行わ
れない状態が継続されることになる。
このようにしてデイスクカセツト6が装着され
るのに伴なつて、デイスクカセツト6の下ハーフ
2bの中央開口8内に嵌合された芯金3のモータ
ー軸挿入孔5内にはモーター軸63bが挿入され
る。この際、装着されたデイスクカセツト6の上
面板2cが第25図において仮想線で示すように
下面板2d側に反つて(撓んで)いる場合には、
このモーター軸の半球状頂部63cが前記上面板
2cの内面のほぼ中央部に当接することになる。
このために上面板2cはピン55,56,57,
58とモーター軸63bとにより第25図におい
て矢印J及びK方向への回動力を受けることにな
る。従つてデイスクカセツト6の装着完了時には
前記上面板2aの変形(内側への反り)が矯正さ
れて、第25図において実線で示すように平坦と
なる。
一方、デイスクカセツト6が装着された場合に
は、押え部材52のピン55,56,57,58
の押圧位置は既述の如くピン43,44,45,
46の対角線上であつてかつデイスクカセツト6
のリブ13,14に対応する位置である。このた
め、装着されるべきデイスクカセツト6の下面板
2dが第25図において仮想線で示すように内側
すなわち上面板2c側へ向かつて変形している場
合、この下面板2dは上ハーフ2aのリブ13及
び下ハーフ2bのリブ14を介して矢印L及びM
で示す方向への回動力を受けることになる。従つ
てこの場合、下面板2dの変形が矯正されて、第
25図において実線で示すように平坦となる。
このように、本実施例では上及び下面板2c,
2dが共に内側に反つて(変形して)いても、こ
の反り(変形)を充分に矯正することができる。
この結果、カセツト筐体2内の空隙を装着時にお
いては常に一定に保つことができ、このため磁気
デイスク1の回転に支障を来すおそれが全くな
く、比較的小さい駆動トルクで磁気デイスク1を
回転駆動することができることになる。
上述の如きデイスクカセツト6の装着に伴な
い、芯金3はヨーク70のマグネツト84により
吸引されて、ヨーク70のフランジ70a,70
bの上面に貼付された滑性シート85,86上に
吸着される。このため、芯金3のピン挿入孔5と
位置規制ピン65との位置が互いにずれている場
合には、このピン65は芯金3とマグネツト84
との間に作用する吸引力によりこの芯金3にて下
方へ押圧される。この結果、第18図において実
線で示すように前記ピン65は板ばね66、特に
アーム部75の弾性復元力に抗して下方へ押圧移
動されることになる。このような状態の下でデイ
スクレコーダ40が記録又は再生モードに切換え
られてモーター63のモーター軸63bが回転駆
動されると、芯金3に対して板ばね66及びヨー
ク70と一緒にピン65が回動する。即ち、磁気
デイスク1は既述の如く磁気ヘツド88とパツド
108とによつて挾持されて、これによりこの磁
気デイスク1には負荷トルクが作用しているの
で、ヨーク70に貼付された滑性シート85,8
6と芯金3、及び芯金3とピン65との間に摩擦
力が作用してもこの芯金3は回転駆動されず、こ
のピン65は静止状態にある芯金3に対して相対
的に回動する。しかる後、芯金3が回動して第2
6図において仮想線で示すよう芯金3の位置規制
ピン挿入孔5に達すると、ピン65の円筒部81
が板ばね66の弾性復元力によつて前記挿入孔5
内に入り込むことになる。そしてモーター軸63
bの矢印N方向への回転に伴なつてピン65がさ
らに回動し、ピン65の円筒部81が前記挿入孔
5の一対の長辺のうちモーター軸63から遠い方
の長辺、すなわち位置規制ピン挿入孔5の位置決
め面5aに先ず係合する。次いでピン65はさら
に回動されるが、この際磁気デイスク1には磁気
ヘツド88とパツド108とによる挾持力及びヨ
ーク70と芯金3との回転数による慣性力が磁気
デイスク1及び芯金3に負荷トルクとして働いて
いるため、ピン65の円筒部81がボールベーリ
ング80によつて回転されつつ挿通孔5の短辺、
すなわち位置規制ピン挿入工5の駆動面5b係合
することになる。この際、既述の如く第17図に
示す距離S1が第26図に示す距離S2より僅かに長
く構成されているので、第19図に示すように、
ピン65は板ばね66のアーム部75の捩れ変形
によつて傾斜された状態に置かれる。即ち、ピン
65の軸心は第19図において垂直方向に対し僅
かな傾きを有することになり、このため芯金3に
は板ばね66のアーム部の弾性復元力によりピン
65の円筒部81を介して第19図及び第26図
において矢印P方向、すなわち磁気デイスク1の
外周方向に向う付勢力が常時作用することなる。
なおこの際、磁気ヘツド88とパツド108と
によつて磁気デイスク1に与えられる負荷トルク
は小さいものであるが、本実施例においては軸部
78と円筒部81との間にボールベアリング80
を設けたので芯金3の挿通孔4及び5の成形精度
があまり良くなくてもピン65は第26図におい
て実線で示す所定位置まで確実に移動することに
なる。
このように芯金3は矢印P方向に移動されるた
め、モーター軸挿入孔4の4辺のうち位置規制ピ
ン挿入孔5から遠い方の2辺、すなわちモーター
軸挿入孔4の位置決め面4a,4bがモーター軸
63bに圧着係合し、芯金3が位置決めされる。
これによつて、芯金3に貼付されている磁気デイ
スク1の中心がモーター軸63bのほぼ軸心上に
配置されることになる。そしてこの状態で、モー
ター軸63bが回動してピン65が第26図にお
いて矢印N方向に回動するのに伴ない、ピン65
の円筒部81が前記挿入孔5の駆動面5bを押圧
するため、芯金3ひいては磁気デイスク1が矢印
N方向に回転する。この際、上述の如く磁気デイ
スク1はモーター軸63bに同心状に配置されて
いるので、磁気デイスク1はほぼセンター出しが
成された状態で回転駆動されることになる。
次に前記デイスクカセツト6とヘツド移動装置
との関係を述べる。先ず、上述の如くデイスクカ
セツト6を装着した状態の下で、デイスクレコー
ダ40が例えば再生モードに切換えられると、磁
気デイスク1が既述の如く回転する。これに伴な
い、磁気デイスク1の記録面に摺接している磁気
ヘツド88により記録情報が読み出され、この読
み出された情報に含まれる垂直同期信号がステツ
プモーター駆動回路(図示せず)に供給される。
そしてこの垂直同期信号が供給される毎に前記駆
動回路からステツプモーター91に所定の駆動電
流が供給され、モーター軸91aが所定の回転角
度(例えば15°)ずつ第10図及び第22図にお
いて矢印Q方向へ回転駆動される。このモーター
軸91aの回転に伴なつて、送りねじ92のねじ
山間にガタツキなく挿入配置された針状部材10
4がこの送りねじ92により矢印S方向に送られ
る。これによつて、針状部材104と共にヘツド
支持基体90がガイド軸96によつて案内されて
矢印S方向に間欠的にすなわち磁気デイスク1の
1回転毎に次の円環状記録トラツクへ移動(ステ
ツプ移動)する。従つて、ヘツド支持基体90に
取付けられた磁気ヘツド88とパツド支持部材1
09が一体になつてかつ磁気デイスク1を挾持し
た状態で摺動し、デイスクカセツト6のヘツド及
びパツド挿入用長孔16,17内をその長手方向
すなわち磁気デイスク1の半径方向に沿つて間欠
的に移動することになる。
この場合、既述の如く送りねじ92のピツチを
比較的小さくすると共に、1ステツプの回転角度
が比較的大きい(例えば15°程度)ステツプモー
ター91を用いているので、磁気デイスク1上の
記録トラツクのピツチが小さくても、再生すべき
記録トラツクに対する磁気ヘツド88の位置決め
を高精度で行なうことができる。即ち、ステツプ
モーターの1ステツプ回転における機械的精度が
同じであつても、この機械的精度と1ステツプの
回転角度との比はいわゆる広回転角度のステツプ
モーターの方が小さいため、磁気ヘツド88を精
度良く移動させることができるからである。
なおこの際、送りねじ92は針状部材104を
介して第22図及び第23図において下方へ向か
う力を受けるが、この送りねじ92は板ばね10
7によつて針状部材104側へ向かう方向の付勢
力を常時受けているため、送りねじ92のねじ山
と針状部材104との係合が外れてしまうことは
ない。
このようにして、磁気ヘツド88が磁気デイス
ク1に摺接しつつ、モーター軸63bの一回転毎
すなわち各円環状記録トラツクに記録されている
垂直同期信号毎に磁気デイスク1の外周側から中
心側に向かつてその半径方向にステツプ移動す
る。そしてヘツド支持基体90が所定位置まで移
動されて、磁気デイスク1の磁性面の内側終縁部
付近に磁気ヘツド88が達すると、図外の検出機
構によりヘツド支持基体90の位置が検出され
る。次いで、ステツプモーター91のモーター軸
91aの回転に伴ない検出手段117と反射体1
16とが互いに対向したときに、前記検出機構及
び検出手段117からの検出信号に基いてモータ
ー軸91aの矢印N方向への回転が停止されるよ
うになつている。またこれとは逆に、送りねじ9
2がステツプモーター91により第10図及び第
22図において矢印R方向に回転駆動された場合
には磁気ヘツド88が磁気デイスク1の半径方向
の中心側から外周面(第10図及び第22図にお
いて矢印T方向)へ移動されて磁性面の外側終縁
部に達した時点で、モーター軸91aの前記矢印
N方向とは反対方向の回転が停止されるようにな
つている。
以上の如き動作に伴なつて、磁気デイスク1の
記録面に記録されている情報は再生されることに
なる。なお記録時においても既述の場合と同様に
行われる。
〔発明の効果〕
本発明は上述のような構成であるから、使用中
にシヤツターが変形し、その結果、たとえばこの
シヤツターの上下面部の自由端が互いに開く方向
に移動しても、ケースの一側面の近傍に設けられ
たガイド溝と、ケースの上記一側面を覆うシヤツ
ター連結部の近傍に設けられたガイド部との係合
は、容易に解除されることがない。したがつて上
記シヤツターの上記ケースからの脱落は、確実に
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第26図は本発明の一実施例を示すも
のであつて、第1図はデイスクカセツトの分解斜
視図、第2図はカセツト筐体の上ハーフを下方側
から見た斜視図、第3図は芯金をその凹部側から
見た平面図、第4図はデイスクカセツトを下方側
から見た斜視図、第5図はデイスクカセツトの中
央部分を一部省略して示すデイスクカセツトの要
部の縦断面図、第6図はカセツト筐体のガイド溝
とシヤツターの突起とから成るガイド手段を示す
デイスクカセツトの要部の縦断面図、第7図及び
第8図は上述のガイド手段の変形例をそれぞれ示
すデイスクカセツトの要部の縦断面図、第9図
は、カセツト筐体に設けられた誤消去防止爪を示
すデイスクカセツトの要部の縦断面図、第10図
は上述のデイスクカセツト及びこのデイスクカセ
ツトが装着されるデイスクレコーダの要部の分解
斜視図、第11図はカセツト押え部材を取除いた
状態でのデイスクレコーダの平面図、第12図は
カセツト押え部材が取付けられた状態でのデイス
クレコーダの平面図、第13図は第12図におけ
る−線断面図、第14図は第12図における
−線断面図、第15図は第12図におけ
る−線断面図、第16図はモーターの回
転子、スペーサ、位置規制ピンが取付けられてい
る板ばね部材、ヨーク及びモーターカバーの取付
け状態を示す分解斜視図、第17図は第11図に
おける−線断面図、第18図及び第19
図は上述の位置規制ピンの動作を説明するための
ものであつて、第17図と同様の断面図、第20
図はヘツド移動装置の要部の分解斜視図、第21
図はステツプモーターのモーター軸の回転位置検
出機構を示す斜視図、第22図は第20図におけ
る−線断面図、第23図は第22図
における−線断面図、第24図はデ
イスクカセツトの誤消去防止爪と誤消去防止爪検
出部材との関連動作を説明するための要部の縦断
面図、第25図はカセツト筐体の上面板及び下面
板の内側への反りに対する矯正動作の原理を説明
するための概略説明図、第26図は芯金のモータ
ー軸挿入孔及び位置規制ピン挿入孔内にモーター
軸及び位置規制ピンが挿入されてこの芯金が位置
規制された状態を示す平面図である。 なお図面に用いた符号において、1……磁気デ
イスク(記録媒体)、2……カセツト筐体(ケー
ス)、2a……上ハーフ、2b……下ハーフ、6
……デイスクカセツト、8……中央開口、17…
…長孔(ヘツド挿入孔)、21……シヤツター、
21a……板部(上面部)、21b……板部(下
面部)、22……ガイド溝、23……爪状突起
(ガイド部)、24a……突起(ガイド部)、24
b……突起(ガイド部)、62……回転駆動機構、
88……磁気ヘツド(記録、再生ヘツド)であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 上ハーフおよび下ハーフから成るケースの内
    部に円板状記録媒体を回転自在に収納し、この記
    録媒体に記録、再生ヘツドを接近させるためのヘ
    ツド挿入孔と、この記録媒体に記録媒体の駆動用
    回転駆動機構を接続させるための開口とを上記ケ
    ースに設けたデイスクカセツトにおいて、 上記上下のハーフの一部をそれぞれ覆わせるた
    めの上下の面部と、これらの面部の間に介在して
    両者を連結すると共に上記ケースの一側面を覆わ
    せるための連結部とによつて断面がチヤンネル状
    に形成されかつ上記ヘツド挿入孔を開閉するため
    ケースの上記一側面に沿つて自在に摺動されるシ
    ヤツターと、 ケースの上記一側面の近傍にかつこの一側面と
    平行に上記ケースに配設されたガイド溝と、 シヤツターの上記連結部の近傍でかつ上記上下
    の面部の少なくとも一方に配設されると共に、上
    記ガイド溝と係合されるガイド部とを設け、 これによつて上記シヤツターの上下ケースから
    の脱落を防止させるようにしたデイスクカセツ
    ト。
JP22780487A 1987-09-11 1987-09-11 ディスクカセット Granted JPS63171485A (ja)

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