JPH0469979B2 - - Google Patents

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JPH0469979B2
JPH0469979B2 JP59098251A JP9825184A JPH0469979B2 JP H0469979 B2 JPH0469979 B2 JP H0469979B2 JP 59098251 A JP59098251 A JP 59098251A JP 9825184 A JP9825184 A JP 9825184A JP H0469979 B2 JPH0469979 B2 JP H0469979B2
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JP
Japan
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vitamin
oil
oils
content
soybean oil
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP59098251A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60243198A (ja
Inventor
Masatoshi Yahiro
Juji Murakami
Kenkichi Ahiko
Takayoshi Sato
Hitoshi Kanazawa
Tadashi Idota
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Publication date
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  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は大豆油の精製処理において副生する脱
臭留出物(脱臭スカムと称せられる)を食用油脂
に添加、混合して得られる混合物を精製処理する
ことにより、天然ビタミンK含量の高い食用油脂
を製造する方法に関する。 ここでいう“ビタミンK”とは天然ビタミンK
群から成り、主としてビタミンK1を含むものを
意味する。 ビタミンKと称せられる物質は血液凝固を促進
するのに必要な脂溶性ビタミンであつて、特に乳
児にみられるビタミンK欠乏性出血症は主として
生後2週〜3ケ月頃に突然発症し、その出血の多
くは頭蓋内出血であるため以後悲惨な結果をもた
らすことが多い。 我国においても1980年上記疾患に関する厚生省
の研究班によつてビタミンK欠乏性出血症の全国
調査が実施され、乳児におけるビタミンKの重要
性が認識されるようになつた。 従来技術 最近、ビタミンKの微量定量法の確立に伴な
い、母乳、人工乳をはじめ各種食物中のビタミン
K含有量が明らかになつたことから、上記ビタミ
ンK欠乏性出血症の対策としてビタミンK含有量
の多い食物を摂取することが推奨されているが、
これら食物のみの摂取では母乳から幼児へのビタ
ミンKの供給は必ずしも十分とはいえない。 而して、現在のところ食物へのビタミンK強化
剤がなく、医薬用として化学合成品のビタミン
K1並びにK2が使用されているのが現状である。
食物にビタミンKを強化するのはビタミンKを豊
富に含む天然素材を添加するのが好ましいという
観点から、現在ビタミンKの含有量が多いことが
知られている大豆油を調製粉乳などに配合するこ
とが行なわれているが、大豆油のビタミンK含有
量は大豆の品種、収穫時期および採油処理法によ
つて変動する。また、大豆油には多価不飽和脂肪
酸が多く含まれていて酸化され易いという欠点が
ある。 なお、従来、大豆スカムを3000ppm程度添加し
て油脂を精製し安定化された精製油脂を得る方法
は知られている(特開昭53−91911号公報)。しか
し、この方法で得られる油脂はスカムの添加量が
少く精製工程においてビタミンKが失われ、精製
油脂中のビタミンK含量を実質的に高めるまでに
は至つていない。 発明が解決しようとする問題 本発明者は、上述したような現況に鑑み、ビタ
ミンKを豊富に含有する天然素材である大豆油中
のビタミンKの有効な利用について研究している
過程において、大豆油中のビタミンKの大部分は
大豆油の精製処理(脱臭処理)において副生する
脱臭スカム中に濃縮されることを見出した。 そこで、上記脱臭スカムを比較的酸化安定性の
高い食用油脂に添加、混合し、得られる混合物に
脱酸、脱色および脱臭などの精製処理を施すこと
により、天然ビタミンK含量の高い食用油脂を得
ることができるとの見地に立つて検討した結果、
本発明をなすに至つた。 したがつて、本発明の目的は大豆油の脱臭スカ
ムを用いて、ビタミンKの強化に利用し得る、天
然ビタミンK含量の高い食用油脂の製造方法を提
供することにある。 以下本発明を詳しく説明する。 発明の構成と効果 本発明の構成上の特徴は、大豆油の精製処理に
おいて、副生する脱臭スカムを食用油脂に対して
約3重量%乃至10重量%添加、混合しこの混合物
を精製処理することにある。 本発明において上記脱臭スカムを添加、混合す
るのに用いる食用油脂は、大豆油よりも酸化安定
性の高いものであればよく、コーン油、菜種油、
サフラワー油、ヤシ油、パーム油、ヒマワリ油お
よびそれらの硬化油を例示し得る。これらの食用
油脂に対する上記脱臭スカムの添加割合は、その
添加量が多くなるに応じて食用油脂中のビタミン
K含量も高くなるが、それらの混合物の精製処理
に際してのビタミンKの安定性の観点から約3重
量%乃至10重量%である。約3重量%以下ではそ
の後の精製処理によつてビタミンKが高含量に得
ることができず、また、10重量%を超えると(1)ビ
タミンEが著しく増加し、食用油脂として適当で
なくなる、(2)スカム由来の着色と風味劣化のた
め、食用に適さなくなる、(3)油脂の酸化安定性が
低下する等の理由で望ましくない。 また、ビタミンK特にK1はアルカリ、還元剤、
光などによつて分解され易いので、上記精製処理
に特に注意を払う必要があるからである。 上記食用油脂に大豆油の脱臭スカムを添加、混
合した混合物の精製処理は、通常の油脂の精製に
採用されている脱酸、脱色および脱臭工程から成
るが、特に脱酸処理を上記混合物の酸価に相当す
る中和剤を使用して行なうものである。 本発明では脱酸処理を上述のようにして行なう
ことによりビタミンKの損失を最小限に抑えるこ
とが可能となる。すなわち、脱酸処理に際して多
量のアルカリを用いることによるビタミンKの分
解を防ぐことができる。 以下に参考として、大豆油の精製処理に際して
生成する種々の副生物中のビタミンK含量並びに
その他の植物油の精製処理に際して副生する脱臭
スカム中のビタミンK含量を表1に、ヤシ油に対
する大豆油の脱臭スカムの添加割合とそれらの混
合物を精製処理して得られるヤシ油中のビタミン
K含量との関係を表2に、および大豆油脱臭スカ
ムを混合した食用油脂の脱酸処理に用いるアルカ
リの量がビタミンK回収率に及ぼす影響を表3に
それぞれ示す。
【表】 表1にみられるように、大豆油の脱臭スカムに
おけるビタミンK1含量は他の植物油に比し特異
的に高い。
【表】
【表】 表3にみられるように、アルカリの使用量が多
くなるにつれてビタミンK回収率が低下する。 以上述べたように、本発明によると、大豆油の
脱臭スカムを利用して天然ビタミンK含量の高い
食用油脂を提供することが可能であり、この食用
油脂は調整粉乳、治療幼特殊ミルク及び授乳中の
母親に対するビタミンK強化油脂として適用し得
るので、乳児に特にみられるビタミンK欠乏疾患
の予防並びに治療に有益であると考える。 以下に実施例を示して本発明を更に具体的に説
明する。 実施例 1 80℃で加温溶解した大豆油脱臭スカム(ビタミ
ンK含量78μg/g)6.5gをヤシ油(ビタミンK
含量0.1mg/100g以下)143.5gに加え、よく撹
拌して混合した。この混合油の酸価は2.7であつ
た。これに4w/v%水酸化カリウム水溶液10ml
を加えて、撹拌し遠心分離して生成した石鹸を除
去した。さらに油層に水100mlを加えて水洗いし
た。得られた混合油に10w/w%の活性白土を加
えて50℃で10分間撹拌し、濾過して脱色処理し、
さらに真空度2×10-2Torr、温度120℃で脱臭処
理を行ない、110gの脱臭油を得た。 本脱臭油中のビタミンK含量は170μg/100g
であつた。このビタミンKを増量したヤシ油と精
製大豆油(ビタミンK含量200μg/100g)の酸
化安定性を比較した。 すなわち、それぞれの油脂50gを100mlのビー
カーに入れて50℃恒温槽中に保存して、経日的に
過酸化物価を測定した。その結果は添付図に示す
ように、大豆油程度にビタミンKを増量したヤシ
油は大豆油より酸化安定性はすぐれていた。 実施例 2 80℃で加温溶解した大豆脱臭スカム(ビタミン
K含量78μg/g)3gをパーム油(ビタミンK
含量6.7μg/100g)47gに加えてよく撹拌して
混合した。この混合油の酸価は3.7であつた。 これに4w/v%水酸化カリウム水溶液4.6mlを
加えて脱酸処理し、100mlの水で洗つた。得られ
た混合油に2w/w%の活性白土を加えて100℃で
2分間撹拌し、濾過して脱色処理した。さらに脱
色油を真空度3×10-2Torr、温度130℃で脱臭
し、脱臭油30.0gを得た。得られた脱臭油のビタ
ミンK含量は200μg/100gとなり、最初のパー
ム油のビタミンK含量の30倍に達した。
【図面の簡単な説明】
添付図は実施例1にしたがつて大豆油脱臭スカ
ムを添加し、精製して得られたヤシ油と大豆油脱
臭スカム無添加の精製ヤシ油および精製大豆油と
の酸価安定性を比較したものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 大豆油の精製処理において副生する脱臭留出
    物を、食用油脂に対して約3重量%乃至10重量%
    添加、混合し、この混合物を精製処理することを
    特徴とする天然ビタミンKを高い含量で、かつ安
    定に含有する食用油脂の製造方法。
JP59098251A 1984-05-16 1984-05-16 天然ビタミンk含量の高い食用油脂の製造方法 Granted JPS60243198A (ja)

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JP59098251A JPS60243198A (ja) 1984-05-16 1984-05-16 天然ビタミンk含量の高い食用油脂の製造方法

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JPS60243198A JPS60243198A (ja) 1985-12-03
JPH0469979B2 true JPH0469979B2 (ja) 1992-11-09

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ID=14214736

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5391911A (en) * 1977-01-24 1978-08-12 Asahi Denka Kogyo Kk Production of highly stable oils

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