JPH0466709B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、プラテンと該プラテンに圧接させた
ピンチローラとの間の用紙導入部に給紙ローラに
よつて供給される給紙スタツカからの用紙を導入
させる用紙供給通路と、手差しにより供給される
用紙を導入させる中ガイド板とを備える形式のプ
リンタに関する。

［従来の技術］ 一般にこの種プリンタでは、給紙スタツカと、
その前方に配置されるピンチローラを圧接したプ
ラテンとが上下にズレた関係にレイアウトされる
関係上、上記給紙スタツカとプラテンとの間を湾
曲した用紙給紙通路にて一致連絡させる手段が採
られるが、上記用紙供給通路の湾曲によつて給紙
ローラによる用紙の給紙速度、給送力、あるいは
用紙自体の腰の強弱などの給紙条件が変化した場
合、用紙がスムースに偏向されず、そのため、用
紙先端の損傷、折れ、給紙ジヤムなどを発生させ
ると云う問題がある。

又給紙装置が本体装置に着脱自在のプリンタで
は、給紙装置を本体装置に装着する時に用紙供給
通路端がプラテンとピンチローラとの間の用紙導
入部に正しく指向されず、そのため用紙先端がプ
ラテンに突き当つて紙折れを生ずる問題もある。

そこで、この発明は、給紙ローラで送り出され
た用紙先端の進行方向を偏向させつつ上記プラテ
ンとピンチローラとの間に用紙を導き、さらに用
紙供給通路を上記給紙ローラによる用紙供給通路
から別の手差し通路に切り替えたときにも、上記
案内シートによつて確実に用紙先端を案内するこ
とができるようにしたものである。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するための本発明は、プラテン
と、該プラテンに圧接したピンチローラとの間の
用紙導入部に、給紙ローラによつて供給される給
紙スタツカからの用紙を導入させる用紙供給通
路、手差しにより供給される用紙を導入させる中
ガイド板とを備えたプリンタにおいて、上記用紙
供給通路は、用紙を上記用紙導入部に導くために
湾曲状に形成され、該用紙供給通路の用紙導入部
側の解放端部上面に上記中ガイド板の解放端部下
面を接近状に対向せしめて該中ガイド板と用紙供
給通路との解放端部間に上記用紙導入部に指向連
絡する細巾状の開口を形成させ、この開口を通
じ、一端を用紙供給通路と中ガイド板との間に固
定介在させ、かつ他端遊離端をプラテンとピンチ
ローラとの圧接点を超える位置に介入させた可撓
性の案内シートを導出させたことを要旨とするも
のである。

［実施例］ １はプリンタの給紙スタツカで、このスタツカ
１の上部には、スタツカ上の積重用紙に圧接し、
用紙の１枚宛を繰出す給紙ローラ２が臨まされ
る。

スタツカ１の前方には、ピンチローラ４′を圧
接したプラテン４が上下に位置ズレ状に配置さ
れ、このピンチローラ４′とプラテン４との間の
用紙導入部と上記スタツカ１とは湾曲した用紙供
給通路３を介して連絡されている。上記プラテン
４の排出側には、中途部を機枠に軸５により枢支
し、かつ、バネ６により上記軸５を支点に反時計
方向に回動付勢した可動の中ガイド板７と固定の
中ガイド板７′とが設けられる。上記可動の中ガ
イド板７の一端回動端はプラテン４の排出側近傍
に固定位置させた補助ガイド板８の一端部内面
に、該一端部と中ガイド板７との間に手挿し時に
おける用紙の挿入ゲート９が形成されるように接
離可能に当接付勢され、かつ、この当接状態で中
ガイド板７の他端回動端は排紙ローラ１０に連絡
している。上記中ガイド板７の上部には、基部を
中ガイド板７の他端部位に臨む機枠に軸１１によ
り枢支したプラテンカバー１２を臨ませて、該カ
バー１２と中ガイド板７との間に排紙ローラ１０
に連絡する自動給紙モードにおける排紙通路１３
が形成される。上記プラテンカバー１２にはリブ
１２′が形成され、このリブ１２′を中ガイド板７
の他端部上面に用紙通過用間隙１４を有するよう
に押圧自在に当接させる。また、上記中ガイド板
７には押圧子１５を設け、この押圧子１５を機枠
に取付けたスイツチ１６に臨ませ、このスイツチ
１６を、該スイツチの後述するoff動作で、上記
給紙ローラ２を駆動する給紙動作機構を停止する
よう接続する。

そこで、本発明の要旨構成は、上記湾曲した用
紙供給通路３の用紙導入部側の解放端部上面に、
上記固定の中ガイド板７′の解放端部下面を接近
状に対向せしめて該中ガイド板７と用紙供給通路
３との解放端部間に上記用紙導入部に指向する細
巾状の開口Ｓを形成し、この開口Ｓを通じ、一端
を用紙供給通路３と中ガイド板７との間に固定し
て介在させ、かつ、他端遊離端をプラテン４とピ
ンチローラ４′との圧接点を超える位置に介入さ
せた合成樹脂製の可撓性の案内シート１７を導出
させたものである。

尚、図中１８は案内シート１７に設けた切欠
で、この切欠１８を通じて上記案内シートの他端
がプラテン４とピンチローラ４′との圧接点を超
える位置に侵入されている。又、上記案内シート
１７は、図のように用紙供給通路３の途中部位か
ら垂れ下げられるとともに、先端は案内シートの
塑性によつて常にプラテン周面に摺擦付勢されて
いる。

［作用］ 第１図のように、プラテンカバー１２が被蔽さ
れた状態は、自動給紙モードであり、よつて給紙
ローラ２の駆動で給紙スタツカー１上の用紙は、
湾曲した用紙供給通路３を経てプラテン４とピン
チローラ４′の間の用紙導入部に咬み込まれ又こ
の時、用紙先端は案内シート１７の片面を滑りな
がら案内され、プラテン４とピンチローラ４′と
の圧接点に送られ、そして、プラテン４上で印字
された用紙は、中ガイド板７と、これの上部に臨
むプラテンカバー１２との間に自ずと形成された
排紙通路１３、用紙通過用間隙１４を経て排紙ロ
ーラ１０により、外部に排出される。

一方手差しモードの場合は、第２図のようにプ
ラテンカバー１２を軸１１を中心に上方に開かせ
ると、該カバー１２のリブ１２′が中ガイド板７
をバネ６に抗して少く押下げ、押下げ後、中ガイ
ド板７がバネ力によつて復帰し、その他端が図の
ように開かれたカバー１２の基端部に当接連絡
し、この連絡によつて、今迄閉じられていた挿入
ゲート９が開き、この開かれた挿入ゲート９から
用紙を手挿しにより差込むと、用紙は固定の中ガ
イド板７をガイドとして差込まれるが、この差込
み経路にも上記案内シート１７が共通に臨んでお
り、従つて、用紙は案内シート１７の反対面を案
内としてプラテン４とピンチローラ４′との圧接
点に確実に咬み込まれるものである。

尚、上記カバー１２が開かれたことによる中ガ
イド板７の可動で、該ガイド板７に設けた押圧子
１５がスイツチ１６から離れ、それによつて自動
給紙動作は停止され、給紙ローラ２は停止するも
のである。

［発明の効果］ 上述のように本発明によれば、給紙スタツカか
ら供給される用紙の先端を湾曲した用紙供給通路
途中より湾曲外面側に臨んでいる可撓性の案内シ
ートによつてその進行方向をゆるやかに偏向しな
がらプラテンとピンチローラとの間の用紙導入部
に導き、それによつて用紙の給紙速度、給送力あ
るいは用紙自体の腰の強弱等の給紙条件が変化し
た場合であつても給紙ローラによる用紙給送力が
スムーズに行われ、用紙先端の損傷、折れ、給紙
ジヤム等を減少させることができる。

また、給紙装置を本体装置に着脱自在に取り付
け可能とするようなプリンタの場合にも、給紙装
置を本体装置に装着する際の問題点、即ち、上記
給紙装置の用紙供給通路端と本体装置の用紙導入
部との指向位置ずれを実質的に案内シートのたわ
みによつて吸収させ、上記指向位置ずれに関係な
く常に良好に用紙のプラテンへの導入を図り、紙
折れの問題を防ぐことができる。

更にまた、案内シートの他端が上記プラテンと
ピンチローラとの圧接点を超える位置に介入して
いるので用紙供給通路を給紙ローラによる自動給
紙から、手差し給紙に切換えても、案内シートの
反対面により用紙先端をガイドすることが可能で
あり、いずれの状態でも確実に用紙を導くことが
できる特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動給紙モード状態の縦断正面図、第
２図は手挿しモード状態の縦断正面図、第３図は
プラテンと案内シートの関係を示す正面図であ
る。 ３……用紙供給通路、４……プラテン、４′…
…ピンチローラ、１７……可撓性を有する合成樹
脂製案内シート、１８……切欠。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ プラテンと、該プラテンに圧接したピンチロ
   ーラとの間の用紙導入部に、給紙ローラによつて
   供給される給紙スタツカからの用紙を導入させる
   用紙供給通路と、手差しにより供給される用紙を
   導入させる中ガイド板とを備えたプリンタにおい
   て、上記用紙供給通路は、用紙を上記用紙導入部
   に導くために湾曲状に形成され、該用紙供給通路
   の用紙導入部側の解放端部上面に上記中ガイド板
   の解放端部下面を接近状に対向せしめて該中ガイ
   ド板と用紙供給通路との解放端部間に上記用紙導
   入部に指向連絡する細巾状の開口を形成させ、こ
   の開口を通じ、一端を用紙供給通路と中ガイド板
   との間に固定介在させ、かつ他端遊離端をプラテ
   ンとピンチローラとの圧接点を超える位置に介入
   させた可撓性の案内シートを導出させたことを特
   徴としてなるプリンタ。