JPH046663Y2

JPH046663Y2 -

Info

Publication number: JPH046663Y2
Application number: JP1983004577U
Authority: JP
Priority date: 1983-01-17
Filing date: 1983-01-17
Publication date: 1992-02-24
Also published as: JPS59111625U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、温度ヒユーズを用いずに火災の危険
を防止した、電気調理器に関するものである。従
来、電気鍋、電気釜などの電気調理器おいては、
シーズヒータを熱板に装着し、この熱板の温度を
温度調節器を用いて、コントロールする手段が用
いられている。第１図は、従来の電気調理器の熱
板裏面図で、アルミニウム鋳物など、低融点の金
属でなる熱板１裏面には、シーズヒータ２が予じ
め熱板１の裏面に設けられた溝に装着され、調理
器の外板３に取付けられたプラグピンケース５内
の一対のプラグピン４に、シーズヒータ２のター
ミナル６が接続されるが、一方のプラグピン４に
はリード線７を介して、シーズヒータ２の一方の
ターミナル６を接続し、他方のプラグピン４に
は、温度ヒユーズ８を介して、シーズヒータ２の
他方のターミナル６を接続している。そして、前
記ターミナル６は、たとえばプラグインサーモス
タツトの如く、温度調節器９が着脱自在となると
同時に、温度調節器９の感熱棒１０が、熱板１と
一体にした筒体１１内に着脱自在となるものであ
る。

上記電気調理器において、温度調節器９の接点
が短絡するなどして、故障し、異常が生じた場
合、熱板１が溶けて流れ、器体や床面を焦がした
り、場合によつては発火する。すなわち、温度調
節器９の接点溶着、動作不良などの異常が生じ、
温度制御が不能になつた場合、熱板１は温度上昇
を続け、ついには、熱板１が溶けて、くずれ落
ち、調理器外板３を過熱し、床面を焦がすに至
り、場合によつては発火に至る。

よつて従来は温度ヒユーズ８を配し、異常を感
知し、異常昇温以前に電気回路を開成させること
によつて、火災の発生を防止していた。そして、
電気調理器の温度ヒユーズ８を組込む事によつ
て、リード線７、端子台１２、その他配線部品を
多く必要とし、構造が複雑になり、組立ても手間
がかかり、安価な電気調理器とはならなかつた。

そこで、本考案の電気調理器では、温度ヒユー
ズ８を用いずに安全性を保つ用に考案されたもの
で、組立ても容易となし、少ない部品で従来の電
気調理器と同様な安全性を確保することを目的と
する。

以下、図面により本考案を説明すると、第２図
は、電気調理器側断面図、第３図は、熱板１３、
シーズヒータ１５および受板１８の展開斜視一部
断面図、第４図は、熱板１３のシーズヒータ１５
溶解時を示す側断面図であり、第２図〜第４図か
ら本考案の電気調理器は、熱板１３裏面に、外管
がアルミニウム等の低融点金属でなるシーズヒー
タ１５を装着し、この熱板１３裏面から突出した
ボス１６と、このボス１６端部を受板１８と相対
向して、受板１８上に熱板１３を載置するととも
に、シーズヒータ１５の発熱部一部と受板１８間
に、保持部１９を構成させてなる電気調理器であ
り、シーズヒータ１５は、たとえば、アルミニウ
ム材でなる金属管２５内にマグネシア、アルミナ
などの無機電気絶縁材２６を介して、金属管２５
軸上方向に発熱線２７を設け、この発熱線２７両
端にターミナル２４を接続し、ターミナル２４端
部を、金属管２５から導出してあるもので、第３
図実施例では、被加熱物である鍋２８を熱板１３
上面に載置し、シーズヒータ１５を、熱板１３裏
面の溝１７内に装着し、熱板１３の溝１７両側を
加締めて、シーズヒータ１５を固定している。ま
た、熱板１３裏面の中央には、ボス１６が設けて
あり、このボス１６端から内方向には、ネジ孔を
有し、受板１８の中央孔２２を貫通するネジ２３
が、ボス１６のネジ孔に螺合されて、熱板１３と
受板１８が固定される。さらに保持部１９は、受
板１８面上に取付けられているが、熱板１３に取
付けてもよく、形状も実施例に限定されるもので
はなく、保持部１９の材質は、たとえば、金属、
磁気、プラスチツクなど、シーズヒータ１５の金
属管２５より融点の高いものを選択する。そし
て、実施例においては、熱板１３裏面から、シー
ズヒータ１５両端部が平行に突出して、このシー
ズヒータ１５間かつ熱板１３裏面には、プラグイ
ンサーモスタツトの如く温度調節器の感熱棒が挿
入される筒体１４が一体に設けられ、シーズヒー
タ１５両端のターミナル２４は、プラグピン２０
と接続され、シーズヒータ１５両端とプラグピン
２０間には、パツキン２１を設けてある。上記、
ターミナル２４と、プラグピン２０の接続構成
は、本考案の電気調理器が温度ヒユーズを用いな
いことから、ターミナル２４とプラグピン２０を
直接に接続しているものであり、ターミナル２４
とプラグピン２０間にリード線を有するものであ
つてもよい。また、熱板１３裏面からはボス１６
のほかに、複数のボスを設けて、受板１８と対応
させてもよく、受板１８は、遮熱、反射、などの
目的でも用いることができる。

次に本考案の電気調理器について、温度調節器
が接点溶着、動作不良等による故障が発生した場
合を説明すると、第４図から、異常が発生し、シ
ーズヒータ１５が高温となると、シーズヒータ１
５の金属管が溶融し、保持部１９の左右に、シー
ズヒータ１５が分かれてくずれ落ちはじめるが、
シーズヒータ１５の発熱線２７は、溶断温度に達
しており、発熱線２７は張力が加わつて、金属管
２５がくずれ落ちると同時に、発熱線２７が溶断
する。溶断した後は、電気回路を開成することに
なり、冷却が始まり、床面上に流れることなくな
る。すなわち、シーズヒータ１５は、金属管２５
内に無機電気絶縁材２６を有することから、発熱
線２７が溶断する以前に、露出することなく危険
性がない。また、熱板１３はアルミニユウム材の
みならず、鉄系のものであつてもよく、その他金
属でも、シーズヒータ１５の金属管２５自身が低
融点の金属もしくは、昇温異常時に金属管２５が
くずれ落ちるものを用いれば、効果は変わらない
ものである。

また、第５図は、保持部１９の他の実施例を示
す側断面図で、保持部１９は、受板１８方向に凸
部を形成して、シーズヒータ１５と受板１８間を
保持するようにしている。したがつて、本考案の
電気調理器は、従来温度ヒユーズを用いて、安全
を計る器具に適応ができ、安全を計ることができ
る。そして、温度ヒユーズを用いないことから、
リード線、温度ヒユーズ、その他温度ヒユーズが
存在するために用いる部品は必要とせず、安価な
ものとなり、組立ては容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来電気調理器の熱板を示す、裏面
図。第２図〜第４図は、本考案の実施例を示し、
第２図は、電気調理器側断面図。第３図は、熱
板、シーズヒータおよび、受板の斜視一部断面
図。第４図は、シーズヒータ溶解時を示す、側断
面図。第５図は、保持部他の実施例を示す、側断
面図である。１……熱板、２……シーズヒータ、７……リー
ド線、８……温度ヒユーズ、９……温度調節器、
１３……熱板、１５……シーズヒータ、１８……
受板、１９……保持部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

表面が被加熱物を加熱するための加熱面となる
熱板と、該熱板の裏面に装着したシーズヒータ
と、上記熱板を上記裏面側で間隔をもつて受ける
受板とを含み、上記シーズヒータの一部と上記受
板との間に介在した保持部を有し、上記保持部は
上記シーズヒータの外管となる金属管が軟化変形
したときに該金属管の軟化変形した部分を受けて
上記シーズヒータの発熱線を断線に導くものであ
ることを特徴とする電気調理器。