JPH0466448B2

JPH0466448B2 -

Info

Publication number: JPH0466448B2
Application number: JP61177355A
Authority: JP
Inventors: Fumio Nakanishi
Original assignee: Hoyu Co Ltd
Current assignee: Hoyu Co Ltd
Priority date: 1986-07-28
Filing date: 1986-07-28
Publication date: 1992-10-23
Also published as: JPS6335406A

Description

【発明の詳細な説明】

［産業上の利用分野］本発明は過酸化水素含有組成物に関するもの
で、詳しくは、安定に着色され、特に、ブリーチ
剤、毛髪脱色用酸化剤、染毛酸化剤又はパーマネ
ントウエーブ用第２剤として適した過酸化水素含
有組成物に関するものである。［従来技術とその問題点］例えば、ブリーチ剤、毛髪脱色用酸化剤、染毛
用酸化剤、パーマネントウエーブ用第２剤などの
組成物としては一般的に、過酸化水素を含む組成
物が用いられているが、これらは通常、殆んど無
色である。そこで、この組成物を着色することが
できれば、他商品との識別機能及び使用時におけ
る清涼感の付与等が期待でき、これらの商品価値
を高めることができる。また、実用的な面でも、
例えば、染毛剤の場合には、酸化剤は、還元成分
と均一に混合して使用する必要があるが、片方の
酸化剤が着色されていれば、両者の混合状態が目
で見て判り、混合終点の確認が容易となる上、こ
の混合物の着色程度によつて、酸化剤の使用量を
コントロールできると言う効果も得られる。しかしながら、過酸化水素含有組成物に色素を
加えて着色しようとする、保存期間中に組成物中
の色素が酸化分解され、色調が変わり商品の価値
が損なわれると言う心配があつた。［発明の課題と解決手段］本発明者は上記実情に鑑み、過酸化水素含有組
成物を安定に着色することのできる方法につき
種々検討した結果、過酸化水素水を有効成分とし
て含有するブリーチ剤、毛髪脱色用酸化剤、染毛
用酸化剤又はパーマネントウエーブ用第２剤であ
つて、過酸化水素ととに芳香族ニトロ化合物を共
存してなることを特徴とする着色された保存安定
性に優れた過酸化水素含有組成物にすることによ
り、この組成物を黄色〜赤色に着色することがで
き、しかも、この組成物は保存安定性に優れてい
る上、人体に対しても無害であることを見い出
し、本発明を完成するに到つた。発明の構成以下、本発明を詳細に説明するに、本発明で対
象となる過酸化水素含有組成物としては、特に限
定されるものではないが、通常、液状、クリーム
状、ペースト状もしくはゲル状のブリーチ剤、毛
髪脱色用酸化剤、染毛用酸化剤又はパーマネント
ウエーブ用第２剤として利用されている過酸化水
素を含有する組成物が好適に挙げられる。本発明
の組成物における過酸化水素の含有量は、その応
用目的により多少異なるが、通常、H₂O₂として、
0.5〜12重量％程度である。本発明では上述の如き過酸化水素含有組成物
に、芳香族ニトロ化合物を配合させることを必須
を要件とするものである。こ芳香族ニトロ化合物
は、通常、置換基としてアミノ基を有する化合物
が好ましく、これら化合物の具体例としては、例
えば５−ニトロ−２−アミノフエノール、２−ニ
トロ−４−アミノフエノール、４−ニトロ−２−
アミノフエノールなどのニトロ−アミノフエノー
ル；２−ニトロ−Ｐ−フエニレンジアミン、４−
ニトロ−０−フエニレンジアミン、４−ニトロ−
ｍ−フエレンジアミンなどのニトロ−フエニレン
ジアミン；及びピクラミン酸及びその塩等が挙げ
られ、これは２種以上、併用して用いてもよい。
芳香族ニトロ化合物の配合量は通常、0.001〜５
重量％、好ましくは0.01〜２重量％であり、この
量があまり少ない場合には、十分な着色効果が得
られず、また、あまり多い場合には、着色効果は
変らないので経済的に不利である。本発明では上
述の芳香族ニトロ化合物の作用により、組成物全
前体を黄色乃至赤色に安定して着色することがで
きるのである。本発明の組成物は、種々の目的のものに適用す
ることができるが、例えば、ブリーチ剤、毛髪脱
色用酸化剤、染毛用酸化剤又はパーマネントウエ
ーブ用第２剤などに応用する場合には、通常、安
定剤、油脂類、高級アルコール、界面活性剤、PH
調整剤、増粘剤などの公知の配合剤と共に本発明
の組成物を構成することとなる。これら配合剤の具体例としては、安定剤として
は、例えば、フエナセチン、EDTA、８−ヒド
ロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナ
トリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸、
パラベンなどが挙げられ、油脂類としては、例え
ば、パラフイン、流動パラフイン、ラノリン、ス
クワラン、ツバキ油、ヒマシ油、ワセリン、ユー
カリ油、鉱油などが挙げられ、高級アルコールと
しては、例えば、セチルアルコール、ステアリル
アルコール、ベヘニルアルコールなどが挙げられ
る。また、界面活性剤としては、例えば、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルフエニルエーテル、ポ
リオキシエチレンヒマシ油誘導体、ソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、グリセリンポリグリセリン脂肪酸
エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル
などが挙げられ、PH調整剤としては、例えば、リ
ン酸、クエン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、硫
酸アンモニウムなどが挙げられ、増粘剤として
は、例えば、グリコール類、ケトン類、アルデヒ
ド類、カルボキシメチルセルロース、キサンタン
ガム、などが挙げられる。更に、コラーゲン加水
分解物、ケラチン加水分解物、レシチン等のコン
デイシヨニング剤、香料など必要に応じて適宜、
配合することもできる。なお、本発明の過酸化水素含有組成物のPHは通
常、２〜６、好ましくは2.5〜5.0に調整するのが
望ましい。発明の効果本発明の過酸化水素含有組成物によれば、組成
物全体が黄色〜赤色に着色されており、しかも、
この組成物は保存安定性に極めて優れ、貯蔵中に
変色したり、色素が分解することもない。そのため、本発明の組成物は他商品との識別機
能に優れ、更に、二液混合にて使用する場合に
は、両者の混合状態が目で見て判り、混合終点の
確認が確実にできると言う効果を得ることができ
る。また過酸化水素の安定性も優れており長期保存
試験でも、ほとんど分解せず、安定である。また、従来のそのまま毛髪に塗布し日光に当て
るか、また加温する一液式の毛髪脱色剤では好ま
しくないぼやけた茶色となるが、本発明の過酸化
水素含有組成物を毛髪脱色剤としてそのまま毛髪
に塗布またはスプレーして、日光に当てるか、ま
たは加温すると、毛髪のメラニン色素を分解する
と共に、芳香族ニトロ化合物が毛髪の内部に侵入
して黄味〜赤味を帯びたくり色となり、従来にな
い微妙な色調が出せるため、自然な感じとなると
言う効果も有する。なお、本発明の組成物は人体に対する影響がな
い安全なものであるので、例えば、ブリーチ剤、
染毛用酸化剤、パーマネントウエーブ用第２剤又
は毛髪脱色剤などとして、安心して用いることが
できる。［実施例］次に、本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例の内容に限定されるものではない。実施例１（液体組成物の例） 35％過酸化水素水 17.00％アセトアニリド 0.05％２−ニトロ−ｐ−フエニレンジアミン 0.20％水残量合計 100.00％上記の液体混合物にリン酸を加え、PH2.8に調
整した本発明の組成物（赤橙色に着色している）
を40°の温度で６ケ月間、保存試験を行なつたと
ころ、変色はなく美しい赤橙色が保たれていた。
また過酸化水素もほとんど分解せず安定であつ
た。実施例２（クリーム状組成物の例） 35％過酸化水素 8.50％グリセリルモノステアレート 5.50％ポリオキシエチレンセチルアルコール 2.00％ポリオキシエチレンオレイルアルコール 12.50％ラノリン 8.00％５−ニトロ−２−アキノフエノール 0.01％水残量合計 100.00％上記のクリーム状混合物にリン酸を加え、PH
3.3に調整した本発明の組成物（黄色に着色して
いる）を40℃の温度で６ケ月間、保存試験を行な
つたところ、変色はなく美しい黄色が保たれてい
た。また過酸化水素もほとんど分解せず安定であ
つた。実施例３（ゲル状組成物の例） 35％過酸化水素水 10.00％ポリオキシエチレンセチルアルコールエーテル
18.00％ポリオキシエチレン（20） 10.00％フエナセチン 0.10％４−ニトロ−２−アミノフエノール 0.1％水残量合計 100.00％上記のゲル状混合物にリン酸を加え、PH3.0に
調整した本発明の組成物（黄色に着色している）
を40℃の温度で６ケ月間、保存試験を行なつたと
ころ、変色はなく美しい黄色が保たれていた。ま
た過酸化水素もほとんど分解せず安定であつた。実施例４（ペースト状組成物の例） 35％過酸化水素水 10.00％ワセリン 23.00％流動パラフイン 12.00％セチルアルコール 5.00％ポリオキシエチレンセチルアルコールエーテル
10.00％ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル
2.00％ポリエチレングリコールステアリン酸エステル
3.00％プロピレングリコール 6.00％ EDTA 0.20％２−ニトロ−４−アミフエノール 0.02％水残量合計 100.00％上記のペースト状混合物にリン酸を加え、PH
3.0に調整した本発明の組成物（黄色に着色して
いる）を40℃の温度で６ケ月間、保存試験を行な
つたところ、変色はなく美しく黄色が保たれてい
た。また過酸化水素もほとんど分解せず安定であ
つた。参考例１（毛髪脱色剤として用いた場合）過酸化水素3.0％及び第１表に示す芳香族ニト
ロ化合物を水で100％とした液体組成物を脱色剤
とし、これを室温にて毛髪に塗布し、コームスル
ーしながらドライヤーで過熱し、乾燥する操作を
３回繰り返した後、次いで、十分に洗い流して乾
燥することにより脱色を行ない、第１表に示す結
果を得た。

【表】

【表】参考例２（酸化染毛剤の混合の終点のわかりやすさの比
較例）第１剤Ｐ−フエニレンジアミン 1.0％プロピレングリコール 10.0％ EDTA−Na 0.3％亜硫酸ナトリウム 0.5％アンモニア PH10.0になる量水で100％にする。第２剤過酸化水素水 6.0 芳香族ニトロ化合物（第２表の量）水で100％にする。第１剤と第２剤をトレイ上で混合し、混合の終
点のわかりやすさについて第２表の結果を得た。

【表】

Claims

【特許請求の範囲】１過酸化水素を有効成分として含有するブリー
チ剤、毛髪脱色用酸化剤、染毛用酸化剤又はパー
マネントウエーブ用第２剤であつて、過酸化水素
とともに芳香族ニトロ化合物を共存してなること
を特徴とする着色され保存安定性に優れた過酸化
水素含有組成物。２芳香族ニトロ化合物の含有量が0.001〜５重
量％であることを特徴とする特許請求の範囲第１
項記載の組成物。３芳香族ニトロ化合物が置換基としてアミノ基
を有する化合物であること特徴とする特許請求の
範囲第１項記載の組成物。４芳香族ニトロ化合物がニトロ−アミノフエノ
ール、ニトロ−フエニレンジアミノ又はピクラミ
ン酸もしくはその塩であることを特徴とする特許
請求の範囲第１項記載の組成物。５過酸化水素含有組成物のPHが２〜６であるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の組成
物。